JPH08157588A - 芳香族ポリカーボネートの製造法 - Google Patents
芳香族ポリカーボネートの製造法Info
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- JPH08157588A JPH08157588A JP29958394A JP29958394A JPH08157588A JP H08157588 A JPH08157588 A JP H08157588A JP 29958394 A JP29958394 A JP 29958394A JP 29958394 A JP29958394 A JP 29958394A JP H08157588 A JPH08157588 A JP H08157588A
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- acid diester
- phenol
- producing
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 炭酸ジエステル及び芳香族ジヒドロキシ化合
物の溶融重縮合により芳香族ポリカーボネートを製造す
る方法において、固体の炭酸ジエステル又は溶融炭酸ジ
エステルを、実質的に酸素の不存在下で、フェノールを
用いて溶解し、炭酸ジエステル・フェノール溶液を形成
し、該溶液に、エステル交換触媒、その中和剤及び芳香
族ジヒドロキシ化合物を混合して重縮合反応を行うこと
を特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造法。 【効果】 優れた色相を有する芳香族ポリカーボネート
が得られる。
物の溶融重縮合により芳香族ポリカーボネートを製造す
る方法において、固体の炭酸ジエステル又は溶融炭酸ジ
エステルを、実質的に酸素の不存在下で、フェノールを
用いて溶解し、炭酸ジエステル・フェノール溶液を形成
し、該溶液に、エステル交換触媒、その中和剤及び芳香
族ジヒドロキシ化合物を混合して重縮合反応を行うこと
を特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造法。 【効果】 優れた色相を有する芳香族ポリカーボネート
が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリカーボネー
トの製造法に関し、色相の優れた芳香族ポリカーボネー
トを提供するものである。
トの製造法に関し、色相の優れた芳香族ポリカーボネー
トを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネートは、耐衝撃性な
どの機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などに優
れており、広く用いられている。芳香族ポリカーボネー
トの製造方法としては、ビスフェノールAなどの芳香族
ジヒドロキシ化合物とホスゲンとを直接反応させる方法
(界面法)、あるいはビスフェノールAなどの芳香族ジ
ヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸
ジエステルとを溶融状態でエステル交換反応(重縮合反
応)させる方法などが知られている。現在一般に実施さ
れているのは前者の方法であるが、後者の方法はホスゲ
ンのような取扱いの面倒な化合物や、排水基準の厳しい
塩化メチレン等を使用しないため将来有望であると考え
られる。
どの機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などに優
れており、広く用いられている。芳香族ポリカーボネー
トの製造方法としては、ビスフェノールAなどの芳香族
ジヒドロキシ化合物とホスゲンとを直接反応させる方法
(界面法)、あるいはビスフェノールAなどの芳香族ジ
ヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸
ジエステルとを溶融状態でエステル交換反応(重縮合反
応)させる方法などが知られている。現在一般に実施さ
れているのは前者の方法であるが、後者の方法はホスゲ
ンのような取扱いの面倒な化合物や、排水基準の厳しい
塩化メチレン等を使用しないため将来有望であると考え
られる。
【0003】一般には、芳香族ポリカーボネートの製造
方法としては、固体として入手されるジフェニルカーボ
ネート(融点80℃)及び同じく固体であるビスフェノー
ルA(融点 156℃)を別々に、または混合して加熱溶融
し、両化合物の混合溶液に触媒を加えて重縮合させる方
法がとられている。
方法としては、固体として入手されるジフェニルカーボ
ネート(融点80℃)及び同じく固体であるビスフェノー
ルA(融点 156℃)を別々に、または混合して加熱溶融
し、両化合物の混合溶液に触媒を加えて重縮合させる方
法がとられている。
【0004】芳香族ポリカーボネートは、光学用途に用
いられることが多く、従って、できるだけ優れた色相、
すなわち黄色味が少なく透明性が良いものが望まれてい
る。そして、そのために種々の触媒系が提案され(特開
平4-89824 号、特開平3-203928号)、さらに、高純度の
芳香族ジヒドロキシ化合物を用いることにより、製品ポ
リカーボネートの着色を、低減しようとする試みも知ら
れているが、溶融状態での反応のために長時間高温にさ
らされるので、製品ポリカーボネートが着色する欠点が
ある。例えば、炭酸ジエステルがジフェニルカーボネー
ト(融点80℃)で、芳香族ジヒドロキシ化合物がビスフ
ェノールA(融点 156℃)である場合、長時間 120℃以
上の加熱が必要である。しかも、芳香族ポリカーボネー
トの色相劣化の原因の一つである、炭酸ジエステルの熱
劣化を防止するという観点に立つと、溶融した炭酸ジエ
ステルに対して芳香族ジヒドロキシ化合物を溶解させる
方法(特開平6-32887 号)であっても、炭酸ジエステル
は融点以上の高温に長時間保持されねばなるず、熱分解
を誘引し問題がある。
いられることが多く、従って、できるだけ優れた色相、
すなわち黄色味が少なく透明性が良いものが望まれてい
る。そして、そのために種々の触媒系が提案され(特開
平4-89824 号、特開平3-203928号)、さらに、高純度の
芳香族ジヒドロキシ化合物を用いることにより、製品ポ
リカーボネートの着色を、低減しようとする試みも知ら
れているが、溶融状態での反応のために長時間高温にさ
らされるので、製品ポリカーボネートが着色する欠点が
ある。例えば、炭酸ジエステルがジフェニルカーボネー
ト(融点80℃)で、芳香族ジヒドロキシ化合物がビスフ
ェノールA(融点 156℃)である場合、長時間 120℃以
上の加熱が必要である。しかも、芳香族ポリカーボネー
トの色相劣化の原因の一つである、炭酸ジエステルの熱
劣化を防止するという観点に立つと、溶融した炭酸ジエ
ステルに対して芳香族ジヒドロキシ化合物を溶解させる
方法(特開平6-32887 号)であっても、炭酸ジエステル
は融点以上の高温に長時間保持されねばなるず、熱分解
を誘引し問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、色相に優れ
た芳香族ポリカーボネートを製造することを目的とす
る。
た芳香族ポリカーボネートを製造することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、炭酸ジエ
ステル及び芳香族ジヒドロキシ化合物の溶融重合によ
り、芳香族ポリカーボネートを製造する方法において、
前述の問題を解決するために、鋭意研究の結果、粉末、
顆粒、フレーク等の形状をした固体の炭酸ジエステル、
又は溶融炭酸ジエステルと、実質的に酸素の不存在下
で、40℃以上で溶融、保温されたフェノールとを混合
し、炭酸ジエステル・フェノール溶液を形成したうえ
で、芳香族ジヒドロキシ化合物との重縮合反応を行って
生ずる芳香族ポリカーボネートの、色相が向上すること
を見出し、本発明を完成するに至った。
ステル及び芳香族ジヒドロキシ化合物の溶融重合によ
り、芳香族ポリカーボネートを製造する方法において、
前述の問題を解決するために、鋭意研究の結果、粉末、
顆粒、フレーク等の形状をした固体の炭酸ジエステル、
又は溶融炭酸ジエステルと、実質的に酸素の不存在下
で、40℃以上で溶融、保温されたフェノールとを混合
し、炭酸ジエステル・フェノール溶液を形成したうえ
で、芳香族ジヒドロキシ化合物との重縮合反応を行って
生ずる芳香族ポリカーボネートの、色相が向上すること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、炭酸ジエステル及び芳香
族ジヒドロキシ化合物の溶融重縮合により芳香族ポリカ
ーボネートを製造する方法において、固体の炭酸ジエス
テル又は溶融炭酸ジエステルを、実質的に酸素の不存在
下で、フェノールを用いて溶解し、炭酸ジエステル・フ
ェノール溶液を形成し、該溶液に、エステル交換触媒、
その中和剤及び芳香族ジヒドロキシ化合物を混合して重
縮合反応を行うことを特徴とする芳香族ポリカーボネー
トの製造法に関する。
族ジヒドロキシ化合物の溶融重縮合により芳香族ポリカ
ーボネートを製造する方法において、固体の炭酸ジエス
テル又は溶融炭酸ジエステルを、実質的に酸素の不存在
下で、フェノールを用いて溶解し、炭酸ジエステル・フ
ェノール溶液を形成し、該溶液に、エステル交換触媒、
その中和剤及び芳香族ジヒドロキシ化合物を混合して重
縮合反応を行うことを特徴とする芳香族ポリカーボネー
トの製造法に関する。
【0008】炭酸ジエステルが固体の場合、粉末、顆
粒、或いは粉末及び顆粒の混合品、または、フレークの
いずれでも良いが、速やかに溶解されるように、その粒
径が10mm以下、好ましくは5mm以下で、フレークの場合
は、その最長径が20mm以下であることが好ましい。
粒、或いは粉末及び顆粒の混合品、または、フレークの
いずれでも良いが、速やかに溶解されるように、その粒
径が10mm以下、好ましくは5mm以下で、フレークの場合
は、その最長径が20mm以下であることが好ましい。
【0009】フェノールは、主に重縮合反応により副生
したものの一部を回収して使用するが、約40〜120 ℃、
フェノール蒸気の発生を低減するために、好ましくは60
〜80℃に管理され、空気、特に酸素との接触を避ける
べく、例えば窒素によるパージを行う必要がある。
したものの一部を回収して使用するが、約40〜120 ℃、
フェノール蒸気の発生を低減するために、好ましくは60
〜80℃に管理され、空気、特に酸素との接触を避ける
べく、例えば窒素によるパージを行う必要がある。
【0010】炭酸ジエステルとフェノールとを混合する
際の重量比は、1:99〜99:1であり、配管、タンク
等での炭酸ジエステルの凍結防止又は保温を、低温でし
かも単純化するために、好ましくは1:2〜2:1とす
る。
際の重量比は、1:99〜99:1であり、配管、タンク
等での炭酸ジエステルの凍結防止又は保温を、低温でし
かも単純化するために、好ましくは1:2〜2:1とす
る。
【0011】炭酸ジエステル・フェノール溶液の形成
は、回文式、連続式、或いは半連続式のいずれでも行う
ことができるが、回分式の場合は、実質的酸素の不存在
下で、40〜120 ℃、フェノール及び炭酸ジエステルの蒸
気発生を低減するために、好ましくは50〜80℃の溶解槽
にてフェノールを撹拌しながら、固体の炭酸ジエステル
を逐次添加していく方法が一般的である。連続式の場合
は、溶解槽の保有量を一定に保ち、溶解槽での平均滞留
時間を一定としながら、フェノールと炭酸ジエステルと
を所定の流量比で供給し混合する。この時の温度は、回
文式の場合と同じである。平均滞留時間は、撹拌レイノ
ルズ数あるいは、撹拌所用動力等の撹拌・混合に関する
指標を用いて、小規模スケールからスケールアップして
設定することが一般的である。
は、回文式、連続式、或いは半連続式のいずれでも行う
ことができるが、回分式の場合は、実質的酸素の不存在
下で、40〜120 ℃、フェノール及び炭酸ジエステルの蒸
気発生を低減するために、好ましくは50〜80℃の溶解槽
にてフェノールを撹拌しながら、固体の炭酸ジエステル
を逐次添加していく方法が一般的である。連続式の場合
は、溶解槽の保有量を一定に保ち、溶解槽での平均滞留
時間を一定としながら、フェノールと炭酸ジエステルと
を所定の流量比で供給し混合する。この時の温度は、回
文式の場合と同じである。平均滞留時間は、撹拌レイノ
ルズ数あるいは、撹拌所用動力等の撹拌・混合に関する
指標を用いて、小規模スケールからスケールアップして
設定することが一般的である。
【0012】芳香族ジヒドロキシ化合物及び触媒等は、
同じ溶解槽にて同時に溶解しても良いし、別途に炭酸ジ
エステル・フェノール溶液と芳香族ジヒドロキシ化合物
及び触媒の混合槽を設けても良い。しかし、重縮合反応
の容器にて芳香族ジヒドロキシ化合物及び触媒を添加す
ることは、敏速な均一溶液の形成のために、大きな撹拌
の動力、あるいは特殊な撹拌力が必要となり、工業的に
はあまり好ましくない。
同じ溶解槽にて同時に溶解しても良いし、別途に炭酸ジ
エステル・フェノール溶液と芳香族ジヒドロキシ化合物
及び触媒の混合槽を設けても良い。しかし、重縮合反応
の容器にて芳香族ジヒドロキシ化合物及び触媒を添加す
ることは、敏速な均一溶液の形成のために、大きな撹拌
の動力、あるいは特殊な撹拌力が必要となり、工業的に
はあまり好ましくない。
【0013】芳香族ジヒドロキシ化合物の粒径は、溶解
性すなわち迅速に良好な均一溶液の形成を促すため、ま
た、粉体の輸送、取扱いの面から、0.01〜5mm程度であ
るのが好ましい。
性すなわち迅速に良好な均一溶液の形成を促すため、ま
た、粉体の輸送、取扱いの面から、0.01〜5mm程度であ
るのが好ましい。
【0014】このように、本発明の方法においては、炭
酸ジエステル及び芳香族ジヒドロキシ化合物が溶融し、
重縮合反応に付される時間が比較的短時間で行うことが
できる故に、炭酸ジエステル及び芳香族ジヒドロキシ化
合物の熱劣化を低減し、色相の優れた芳香族ポリカーボ
ネートを製造することができる。
酸ジエステル及び芳香族ジヒドロキシ化合物が溶融し、
重縮合反応に付される時間が比較的短時間で行うことが
できる故に、炭酸ジエステル及び芳香族ジヒドロキシ化
合物の熱劣化を低減し、色相の優れた芳香族ポリカーボ
ネートを製造することができる。
【0015】さらに、炭酸ジエステルはフェノールに対
して、高い溶解性があり、例えば、炭酸ジエステルがジ
フェニルカーボネートである場合、60℃において溶解度
は約70重量%である。従って、炭酸ジエステル単独の場
合に比べて、より低温で液体として取り扱うことができ
るため、炭酸ジエステルの熱劣化の低減ばかりでなく、
配管やタンク等での凍結防止又は保温のための、スチー
ム、オイル等の熱媒用の配管、タンク、加熱設備他に掛
かる費用を低減することができるものである。
して、高い溶解性があり、例えば、炭酸ジエステルがジ
フェニルカーボネートである場合、60℃において溶解度
は約70重量%である。従って、炭酸ジエステル単独の場
合に比べて、より低温で液体として取り扱うことができ
るため、炭酸ジエステルの熱劣化の低減ばかりでなく、
配管やタンク等での凍結防止又は保温のための、スチー
ム、オイル等の熱媒用の配管、タンク、加熱設備他に掛
かる費用を低減することができるものである。
【0016】本発明において、芳香族ジヒドロキシ化合
物の代表例としては、下記の一般式(I)〜(IV)で表
される化合物が挙げられる。
物の代表例としては、下記の一般式(I)〜(IV)で表
される化合物が挙げられる。
【0017】
【化1】
【0018】(式中、R1〜R5はそれぞれ水素原子又は炭
素数1〜8の直鎖又は枝分かれを含むアルキル基又はフ
ェニル基であり、X はハロゲン原子であり、n =0〜
4、m =1〜4である。) 上記一般式(I)で表される化合物に分類される芳香族
ジヒドロキシ化合物としては、2,2 −ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2 −ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、2,2 −ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタン、2,2 −ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)オクタン、4,4'−ジヒドロキシ−2,2,2 −
トリフェニルエタン、2,2 −ビス(3,5 −ジブロモ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
素数1〜8の直鎖又は枝分かれを含むアルキル基又はフ
ェニル基であり、X はハロゲン原子であり、n =0〜
4、m =1〜4である。) 上記一般式(I)で表される化合物に分類される芳香族
ジヒドロキシ化合物としては、2,2 −ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2 −ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、2,2 −ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタン、2,2 −ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)オクタン、4,4'−ジヒドロキシ−2,2,2 −
トリフェニルエタン、2,2 −ビス(3,5 −ジブロモ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0019】上記一般式(II)で表される化合物に分類
される芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2 −ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,
2 −ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニ
ル)プロパン、2,2 −ビス(4−ヒドロキシ−3−sec
−ブチルフェニル)プロパン、2,2 −ビス(3,5 −ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2 −ビス
(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン
等が挙げられる。
される芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2 −ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,
2 −ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニ
ル)プロパン、2,2 −ビス(4−ヒドロキシ−3−sec
−ブチルフェニル)プロパン、2,2 −ビス(3,5 −ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2 −ビス
(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン
等が挙げられる。
【0020】上記一般式(III) で表される化合物に分類
される芳香族ジヒドロキシ化合物としては、1,1'−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベン
ゼン、1,1'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジ
イソプロピルベンゼン等が挙げられる。
される芳香族ジヒドロキシ化合物としては、1,1'−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベン
ゼン、1,1'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジ
イソプロピルベンゼン等が挙げられる。
【0021】上記一般式(IV)で表される化合物に分類
される芳香族ジヒドロキシ化合物としては、1,1 −ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げら
れる。
される芳香族ジヒドロキシ化合物としては、1,1 −ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げら
れる。
【0022】更に上記一般式(I)〜(IV)で表される
化合物の中から選択された2種又は3種以上の芳香族ジ
ヒドロキシ化合物を組み合わせたポリカーボネート共重
合体を製造することも可能である。
化合物の中から選択された2種又は3種以上の芳香族ジ
ヒドロキシ化合物を組み合わせたポリカーボネート共重
合体を製造することも可能である。
【0023】一般に入手できる芳香族ジヒドロキシ化合
物は、不純物特にその構造異性体を含有している。例え
ばビスフェノールAの場合、2−(4’−ヒドロキシフ
ェニル)−2−(2’−ヒドロキシフェニル)プロパン
を不純物として含むので、これを精製することが好まし
い。精製法としては、水または有機溶媒による再結晶、
蒸留、或いはフェノール類とのアダクトを作る方法など
がある。
物は、不純物特にその構造異性体を含有している。例え
ばビスフェノールAの場合、2−(4’−ヒドロキシフ
ェニル)−2−(2’−ヒドロキシフェニル)プロパン
を不純物として含むので、これを精製することが好まし
い。精製法としては、水または有機溶媒による再結晶、
蒸留、或いはフェノール類とのアダクトを作る方法など
がある。
【0024】炭酸ジエステルは、例えばジフェニルカー
ボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェ
ニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナ
フチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチル
カーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシ
ルカーボネートなどであり、特にジフェニルカーボネー
トが好ましい。
ボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェ
ニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナ
フチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチル
カーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシ
ルカーボネートなどであり、特にジフェニルカーボネー
トが好ましい。
【0025】尚、上記のような炭酸ジエステルは、好ま
しくは50モル%以下、さらに好ましくは、30モル%以下
の量のジカルボン酸或いはジカルボン酸エステルを含有
していても良い。ジカルボン酸或いはジカルボン酸エス
テルとしては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニルが挙
げられる。ジカルボン酸或いはジカルボン酸エステルを
炭酸ジエステルと併用した場合には、ポリエステルポリ
カーボネートが得られる。
しくは50モル%以下、さらに好ましくは、30モル%以下
の量のジカルボン酸或いはジカルボン酸エステルを含有
していても良い。ジカルボン酸或いはジカルボン酸エス
テルとしては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニルが挙
げられる。ジカルボン酸或いはジカルボン酸エステルを
炭酸ジエステルと併用した場合には、ポリエステルポリ
カーボネートが得られる。
【0026】一般的に炭酸ジエステルは、不純物とし
て、加水分解可能な塩素、Fe、Na、Sn、メチルフェニル
エーテル等が含まれ、その精製は、炭酸ジエステルを約
50〜90℃の熱水中に分散させ、固体表面より水溶性不純
物を取り除いた後、固液分離、乾燥する方法、又、炭酸
ジエステルに対してリン酸二水素カリウムを添加し、10
0 〜250 ℃の任意の温度で、精留或いは単蒸留を行う方
法、或いは、その両方を行う方法が知られている。
て、加水分解可能な塩素、Fe、Na、Sn、メチルフェニル
エーテル等が含まれ、その精製は、炭酸ジエステルを約
50〜90℃の熱水中に分散させ、固体表面より水溶性不純
物を取り除いた後、固液分離、乾燥する方法、又、炭酸
ジエステルに対してリン酸二水素カリウムを添加し、10
0 〜250 ℃の任意の温度で、精留或いは単蒸留を行う方
法、或いは、その両方を行う方法が知られている。
【0027】炭酸ジエステルは、芳香族ジヒドロキシ化
合物1モルに対して、1.01〜1.5 モル、好ましくは 1.0
15〜1.20モルの量で用いられることが望ましい。1分子
中に3以上の官能基(好ましくはフェノール性水酸基ま
たはカルボキシル基)を有する化合物を更に加えること
ができ、好ましくは芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに
対し 0.001〜0.03モル、特に 0.001〜0.01モルの量で用
いる。
合物1モルに対して、1.01〜1.5 モル、好ましくは 1.0
15〜1.20モルの量で用いられることが望ましい。1分子
中に3以上の官能基(好ましくはフェノール性水酸基ま
たはカルボキシル基)を有する化合物を更に加えること
ができ、好ましくは芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに
対し 0.001〜0.03モル、特に 0.001〜0.01モルの量で用
いる。
【0028】重合反応はエステル交換触媒の存在下で進
行する。触媒としては公知のいかなる触媒も用いること
ができ、塩基性触媒が好ましい。例えば、含窒素塩基性
化合物、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合
物の中から選ばれる1種または2種以上の組合せが挙げ
られる。含窒素塩基性化合物の中では特に、電子供与性
アミン及びそれらの塩の中から選択された1種または2
種以上の触媒が好ましい。
行する。触媒としては公知のいかなる触媒も用いること
ができ、塩基性触媒が好ましい。例えば、含窒素塩基性
化合物、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合
物の中から選ばれる1種または2種以上の組合せが挙げ
られる。含窒素塩基性化合物の中では特に、電子供与性
アミン及びそれらの塩の中から選択された1種または2
種以上の触媒が好ましい。
【0029】電子供与性アミンの代表的例としては、4
−(4−メチル−1−ピペリジニル)ピリジン、N,N −
ジメチル−4−アミノピリジン、4−ジエチルアミノピ
リジン、4−ピロリジノピリジン、4−アミノピリジ
ン、2−アミノピリジン、2−ヒドロキシピリジン、2
−メトキシピリジン、4−メトキシピリジン、4−ヒド
ロキシピリジン、2−ジメチルアミノイミダゾール、2
−メトキシイミダゾール、2−メルカプトイミダゾー
ル、アミノキノリン、ベンズイミダゾール、イミダゾー
ル、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾー
ル、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、1,8 −ジ
アザ−ビシクロ[5,4,0] −7−ウンデセン(DBU)、
4−(4−メチルピロリジニル)ピリジン等を用いるこ
とができる。
−(4−メチル−1−ピペリジニル)ピリジン、N,N −
ジメチル−4−アミノピリジン、4−ジエチルアミノピ
リジン、4−ピロリジノピリジン、4−アミノピリジ
ン、2−アミノピリジン、2−ヒドロキシピリジン、2
−メトキシピリジン、4−メトキシピリジン、4−ヒド
ロキシピリジン、2−ジメチルアミノイミダゾール、2
−メトキシイミダゾール、2−メルカプトイミダゾー
ル、アミノキノリン、ベンズイミダゾール、イミダゾー
ル、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾー
ル、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、1,8 −ジ
アザ−ビシクロ[5,4,0] −7−ウンデセン(DBU)、
4−(4−メチルピロリジニル)ピリジン等を用いるこ
とができる。
【0030】アルカリ金属化合物の代表例としては、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、酢
酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ステアリ
ン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸
リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸
リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリ
ウム、水素化ホウ素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリ
ウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香
酸リチウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カ
リウム、リン酸水素二リチウム、ビスフェノールAの二
ナトリウム塩、ビスフェノールAの二カリウム塩、ビス
フェノールAの二リチウム塩、フェノールのナトリウム
塩、フェノールのカリウム塩、フェノールのリチウム塩
等が挙げられるが、好ましくはほう酸リチウム、水酸化
リチウムが用いられる。
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、酢
酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ステアリ
ン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸
リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸
リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリ
ウム、水素化ホウ素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリ
ウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香
酸リチウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カ
リウム、リン酸水素二リチウム、ビスフェノールAの二
ナトリウム塩、ビスフェノールAの二カリウム塩、ビス
フェノールAの二リチウム塩、フェノールのナトリウム
塩、フェノールのカリウム塩、フェノールのリチウム塩
等が挙げられるが、好ましくはほう酸リチウム、水酸化
リチウムが用いられる。
【0031】アルカリ土類金属化合物の代表例として
は、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭
酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、
酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢
酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸ストロンチウム、ホウ酸マグネシウム等が挙げられる
が、好ましくはホウ酸マグネシウム等のホウ酸アルカリ
土類金属塩が好ましい。
は、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭
酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、
酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢
酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸ストロンチウム、ホウ酸マグネシウム等が挙げられる
が、好ましくはホウ酸マグネシウム等のホウ酸アルカリ
土類金属塩が好ましい。
【0032】また、電子供与性アミン化合物と対イオン
を形成する酸として、炭酸、酢酸、ギ酸、硝酸、亜硝
酸、しゅう酸、硫酸、リン酸、フッ素ホウ素酸、水素ホ
ウ素酸がある。
を形成する酸として、炭酸、酢酸、ギ酸、硝酸、亜硝
酸、しゅう酸、硫酸、リン酸、フッ素ホウ素酸、水素ホ
ウ素酸がある。
【0033】さらに、エステル交換触媒の中和剤とし
て、ホウ酸、亜リン酸水素アンモニウムを用いることが
でき、これらの1種または2種の組み合わせでも良い。
て、ホウ酸、亜リン酸水素アンモニウムを用いることが
でき、これらの1種または2種の組み合わせでも良い。
【0034】触媒として用いられる電子供与性アミン、
アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の中から
選ばれる1種または2種以上の組合わせの合計量は、反
応系中に存在する芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対
して、10-8〜10-1モルが好ましく、さらに好ましくは、
10-6〜10-2モルである。
アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の中から
選ばれる1種または2種以上の組合わせの合計量は、反
応系中に存在する芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対
して、10-8〜10-1モルが好ましく、さらに好ましくは、
10-6〜10-2モルである。
【0035】これら塩基性触媒に対し、中和用酸性物質
の量は、10-4〜103 倍モル、好ましくは10-2〜102 倍モ
ルである。
の量は、10-4〜103 倍モル、好ましくは10-2〜102 倍モ
ルである。
【0036】また、重合反応において、末端封止剤とし
て種々のフェノール類を用いることができ、例えば、p
−フェニルフェノール、p−クミルフェノール、或いは
2−カルボメトキシ−5−t−ブチルフェニルフェニル
カーボネート等のような、特開平2−175723号公報に記
載されているものを挙げることができる。
て種々のフェノール類を用いることができ、例えば、p
−フェニルフェノール、p−クミルフェノール、或いは
2−カルボメトキシ−5−t−ブチルフェニルフェニル
カーボネート等のような、特開平2−175723号公報に記
載されているものを挙げることができる。
【0037】重合装置は公知のいかなるものも用いるこ
とができ、連続式、半連続式或いは回分式のいずれでも
良いが、連続式が好ましい。一般に、反応系の粘度が低
い前重合段階と、粘度が高い後重合段階とでは、異なる
攪拌様式の反応器を用いる。本発明には、さらに炭酸ジ
エステルとフェノールを混合・溶解する混合槽が必要と
なる。
とができ、連続式、半連続式或いは回分式のいずれでも
良いが、連続式が好ましい。一般に、反応系の粘度が低
い前重合段階と、粘度が高い後重合段階とでは、異なる
攪拌様式の反応器を用いる。本発明には、さらに炭酸ジ
エステルとフェノールを混合・溶解する混合槽が必要と
なる。
【0038】図1に重合装置の一例を示す。混合槽A
は、垂直回転軸に取り付けた攪拌翼を有し、これに炭酸
ジエステル及びフェノールを、攪拌を行いながら、混合
槽内の平均滞留時間を一定に保ち、配管1、2を通じて
連続供給する。混合槽の雰囲気は、酸素が実質上存在し
ないようにするため、例えば窒素ガス等の不活性ガスに
よって混合槽をパージしながら行われる。芳香族ジヒド
ロキシ化合物、エステル交換触媒及びその中和剤も、こ
の時同時に、それぞれ配管3、4、5を通じて、添加し
ながら混合される。
は、垂直回転軸に取り付けた攪拌翼を有し、これに炭酸
ジエステル及びフェノールを、攪拌を行いながら、混合
槽内の平均滞留時間を一定に保ち、配管1、2を通じて
連続供給する。混合槽の雰囲気は、酸素が実質上存在し
ないようにするため、例えば窒素ガス等の不活性ガスに
よって混合槽をパージしながら行われる。芳香族ジヒド
ロキシ化合物、エステル交換触媒及びその中和剤も、こ
の時同時に、それぞれ配管3、4、5を通じて、添加し
ながら混合される。
【0039】混合槽の材質は、エステル交換反応により
生成されるフェノールの腐食性が高いため、耐酸性及び
耐溶剤性物質、例えばニッケル、チタン、ジルコニウ
ム、モリブデン、タンタル製のもの、又はそれらの合
金、或いは、グラスライニングされたものが良い。
生成されるフェノールの腐食性が高いため、耐酸性及び
耐溶剤性物質、例えばニッケル、チタン、ジルコニウ
ム、モリブデン、タンタル製のもの、又はそれらの合
金、或いは、グラスライニングされたものが良い。
【0040】混合槽の温度は、フェノールの凍結防止の
ため40℃以上とするが、炭酸ジエステルの熱劣化、ま
た、フェノール及び炭酸ジエステルの蒸気発生のロス、
或いはベントラインの閉塞を防止するため、40〜120
℃、好ましくは50〜80℃で管理される。
ため40℃以上とするが、炭酸ジエステルの熱劣化、ま
た、フェノール及び炭酸ジエステルの蒸気発生のロス、
或いはベントラインの閉塞を防止するため、40〜120
℃、好ましくは50〜80℃で管理される。
【0041】混合溶解された原料は、ポンプ6により配
管7を通って前段縮合槽Bに連続供給される。前段縮合
槽には、垂直回転軸を有する攪拌翼が備えられている。
上部に備えられたベント用導管8により槽内は減圧に保
たれる。該導管8を介して吸引された副生フェノール及
び一部の未反応モノマーはそれぞれ精留されて、フェノ
ールは系外へ排出され、未反応モノマーは系内へ還流さ
れる。
管7を通って前段縮合槽Bに連続供給される。前段縮合
槽には、垂直回転軸を有する攪拌翼が備えられている。
上部に備えられたベント用導管8により槽内は減圧に保
たれる。該導管8を介して吸引された副生フェノール及
び一部の未反応モノマーはそれぞれ精留されて、フェノ
ールは系外へ排出され、未反応モノマーは系内へ還流さ
れる。
【0042】前段縮合槽Bは一つ以上直列に設けること
ができ、好ましくは2〜4つ設けられ、下流のものほど
反応条件を厳しくする。第一前段縮合槽における反応温
度は、通常50〜270 ℃、好ましくは 150〜260 ℃の範囲
であり、また圧力は常圧から1mmHgまで減圧することが
でき、好ましくは 400〜50mmHg、更に好ましくは 30
0〜100 mmHgの範囲に設定することができる。
ができ、好ましくは2〜4つ設けられ、下流のものほど
反応条件を厳しくする。第一前段縮合槽における反応温
度は、通常50〜270 ℃、好ましくは 150〜260 ℃の範囲
であり、また圧力は常圧から1mmHgまで減圧することが
でき、好ましくは 400〜50mmHg、更に好ましくは 30
0〜100 mmHgの範囲に設定することができる。
【0043】第二及び以降の前段縮合槽における反応温
度は、通常 150〜280 ℃、好ましくは 200〜270 ℃の範
囲であり、また圧力は1〜30mmHg、好ましくは1〜10mm
Hgの範囲である。
度は、通常 150〜280 ℃、好ましくは 200〜270 ℃の範
囲であり、また圧力は1〜30mmHg、好ましくは1〜10mm
Hgの範囲である。
【0044】容器間の移液は、液の流動を促すために、
プランジャ型、うずまき型等のポンプを用いるが、液の
物性及び状態(温度、圧力)を考慮し、適切なものを選
定する必要がある。また、腐食性、特にフェノールによ
る腐食を考慮すべきである。
プランジャ型、うずまき型等のポンプを用いるが、液の
物性及び状態(温度、圧力)を考慮し、適切なものを選
定する必要がある。また、腐食性、特にフェノールによ
る腐食を考慮すべきである。
【0045】さらに、「混合槽Aから第一前段縮合槽」
或いは「第一前段縮合槽から第二前段縮合槽」のよう
に、容器内の圧力に差がある場合、流量制御の不能、或
いは配管内に空洞が生じ、容器間が実質的に通じてしま
い、圧力の調整が不能となることを防ぐために、配管を
設計するにあたり、液自身により配管内で封止できるよ
うに、逆U字管か、50cm以上の垂直管を設ける必要があ
る。
或いは「第一前段縮合槽から第二前段縮合槽」のよう
に、容器内の圧力に差がある場合、流量制御の不能、或
いは配管内に空洞が生じ、容器間が実質的に通じてしま
い、圧力の調整が不能となることを防ぐために、配管を
設計するにあたり、液自身により配管内で封止できるよ
うに、逆U字管か、50cm以上の垂直管を設ける必要があ
る。
【0046】移液配管は、一定温度に加熱・保温されて
おり、その温度は 150〜320 ℃、好ましくは 200〜260
℃である。
おり、その温度は 150〜320 ℃、好ましくは 200〜260
℃である。
【0047】前段縮合槽に設ける精留塔は、フェノール
と、炭酸ジエステルよりも高沸点の物質(芳香族ジヒド
ロキシ化合物、エステル交換触媒等)とを分離するため
に、理論段数が少なくとも1段以上である、公知のいか
なる形式(棚段塔、充填塔)のものも使用することがで
きる。ただし、その材質はフェノールの腐食性に耐え得
るもの、すなわち耐酸性及び耐溶剤性物質、例えばニッ
ケル、チタン、ジルコニウム、モリブデン、タンタル製
のもの、又はライニング、或いはそれらの合金、さらに
フッ素化樹脂、ポリオレフィン系樹脂等である。或い
は、材質その物に耐腐食性が無くても、例えば、グラス
ライニングのような、耐酸性及び耐溶剤性物質でコーテ
ィングされているものであれば良い。
と、炭酸ジエステルよりも高沸点の物質(芳香族ジヒド
ロキシ化合物、エステル交換触媒等)とを分離するため
に、理論段数が少なくとも1段以上である、公知のいか
なる形式(棚段塔、充填塔)のものも使用することがで
きる。ただし、その材質はフェノールの腐食性に耐え得
るもの、すなわち耐酸性及び耐溶剤性物質、例えばニッ
ケル、チタン、ジルコニウム、モリブデン、タンタル製
のもの、又はライニング、或いはそれらの合金、さらに
フッ素化樹脂、ポリオレフィン系樹脂等である。或い
は、材質その物に耐腐食性が無くても、例えば、グラス
ライニングのような、耐酸性及び耐溶剤性物質でコーテ
ィングされているものであれば良い。
【0048】また、充填塔を使用する場合、使用する充
填物も上記のような耐腐食性を考慮した物を使用するこ
とが望ましい。
填物も上記のような耐腐食性を考慮した物を使用するこ
とが望ましい。
【0049】さらに、前段縮合槽の材質についても、フ
ェノールの腐食性に耐え得るもの、すなわち耐酸性及び
耐溶剤性物質、例えばニッケル、チタン、ジルコニウ
ム、モリブデン、タンタル製のもの、又はライニング、
或いはそれらの合金、フッ素化樹脂、ポリオレフィン系
樹脂等である。或いは、材質その物に耐腐食性が無くて
も、例えば、グラスライニングのような、耐酸性及び耐
溶剤性物質でコーティングされているものであれば良
い。
ェノールの腐食性に耐え得るもの、すなわち耐酸性及び
耐溶剤性物質、例えばニッケル、チタン、ジルコニウ
ム、モリブデン、タンタル製のもの、又はライニング、
或いはそれらの合金、フッ素化樹脂、ポリオレフィン系
樹脂等である。或いは、材質その物に耐腐食性が無くて
も、例えば、グラスライニングのような、耐酸性及び耐
溶剤性物質でコーティングされているものであれば良
い。
【0050】また、槽の内部表面は、鏡面仕上げ等によ
り樹脂の付着を防止する措置が施されていることが望ま
しい。
り樹脂の付着を防止する措置が施されていることが望ま
しい。
【0051】以上の前縮合段階では、芳香族ポリカーボ
ネートプレポリマーの粘度平均分子量を 5,000〜18,00
0、好ましくは、次の後段重合とのバランスを考え、下
限を10,000、後段縮合装置への配管内の流動性を考慮し
て、上限が16,000であることが望ましい。
ネートプレポリマーの粘度平均分子量を 5,000〜18,00
0、好ましくは、次の後段重合とのバランスを考え、下
限を10,000、後段縮合装置への配管内の流動性を考慮し
て、上限が16,000であることが望ましい。
【0052】次に該反応混合物を後段縮合槽Cに供給す
る。この後段重合槽は、1本または2本以上の水平な回
転軸を有し、この水平回転軸に円盤型、車輪型、櫂型、
棒型、窓枠型などの攪拌翼を1種または2種以上組み合
わせて、回転軸当たり少なくとも2段以上設置されてお
り、この攪拌翼により反応溶液を掻き上げまたは押し広
げて反応溶液の表面更新を行う横型高粘度液処理装置、
或いは、縦型の塔で、垂直回転軸に取付けられた、種々
の形式のスクレパーにより、反応液の容器壁面に沿った
薄膜を形成させる、薄膜蒸発器型反応装置である。後段
重合槽は、少なくとも一つ、好ましくは一つないし二つ
を直列に設ける。そこでの反応温度は通常 240〜320
℃、好ましくは 250〜310 ℃の範囲であり、また圧力は
10mmHg以下、好ましくは1mmHg以下であり、下流のもの
ほど反応条件を厳しくする。
る。この後段重合槽は、1本または2本以上の水平な回
転軸を有し、この水平回転軸に円盤型、車輪型、櫂型、
棒型、窓枠型などの攪拌翼を1種または2種以上組み合
わせて、回転軸当たり少なくとも2段以上設置されてお
り、この攪拌翼により反応溶液を掻き上げまたは押し広
げて反応溶液の表面更新を行う横型高粘度液処理装置、
或いは、縦型の塔で、垂直回転軸に取付けられた、種々
の形式のスクレパーにより、反応液の容器壁面に沿った
薄膜を形成させる、薄膜蒸発器型反応装置である。後段
重合槽は、少なくとも一つ、好ましくは一つないし二つ
を直列に設ける。そこでの反応温度は通常 240〜320
℃、好ましくは 250〜310 ℃の範囲であり、また圧力は
10mmHg以下、好ましくは1mmHg以下であり、下流のもの
ほど反応条件を厳しくする。
【0053】後段縮合槽は、鏡面仕上げ等による樹脂付
着防止が考慮されていることが望ましい。また、材質に
ついては、フェノールの腐食性に対する、耐酸性及び耐
溶剤性物質により製造されたもの、或いはライニングさ
れたものが望ましいが、フェノール濃度(重量%)が小
さく、腐食性が小さいと判断された場合にはステンレス
鋼のような耐腐食性の小さな物質により製造されたもの
を使用できる。
着防止が考慮されていることが望ましい。また、材質に
ついては、フェノールの腐食性に対する、耐酸性及び耐
溶剤性物質により製造されたもの、或いはライニングさ
れたものが望ましいが、フェノール濃度(重量%)が小
さく、腐食性が小さいと判断された場合にはステンレス
鋼のような耐腐食性の小さな物質により製造されたもの
を使用できる。
【0054】最後の後段重合槽の底部からギアポンプに
より粘稠なポリマーが取り出され、粘度平均分子量にお
いて、15,000〜30,000の芳香族ポリカーボネートを得
る。
より粘稠なポリマーが取り出され、粘度平均分子量にお
いて、15,000〜30,000の芳香族ポリカーボネートを得
る。
【0055】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明を更に詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0056】生成したポリカーボネートの色相は下記の
方法で測定した。2mm厚の射出プレートのX 、Y 、Z 値
を日本電色工業(株)のColor and Color Defference M
eterNDJ-1001DPを用い、透過法にて測定し、黄色度の尺
度としてYI値を用いた。
方法で測定した。2mm厚の射出プレートのX 、Y 、Z 値
を日本電色工業(株)のColor and Color Defference M
eterNDJ-1001DPを用い、透過法にて測定し、黄色度の尺
度としてYI値を用いた。
【0057】実施例1 重合反応装置は図1に示したものを使用した。混合槽は
一つ、前段縮合槽は二つ、後段重合槽は二つである。そ
れぞれの反応条件は下記の表1の通りである。
一つ、前段縮合槽は二つ、後段重合槽は二つである。そ
れぞれの反応条件は下記の表1の通りである。
【0058】
【表1】
【0059】60℃に溶融・保温されたフェノール(供給
速度 1.9kg/hr)、粉末状(粒径が0.01〜10mmの範囲の
もの)のジフェニルカーボネート(供給速度 3.7kg/h
r)、顆粒状(粒径が 0.1〜5mmの範囲のもの)のビス
フェノールA(供給速度 3.9kg/hr)、及び触媒として
ホウ酸リチウム・2水和物(供給速度14.6mg/hr)、さ
らにその中に中和剤としてホウ酸(供給速度 170mg/h
r)を、混合槽に供給し、均一溶液を製造した。続いて
該溶液を、ビスフェノールA換算で 3.9kg/hrの供給速
度で前段縮合槽I、前段縮合槽II、後段縮合槽I及びII
に順次供給し、上記反応条件下で重合を行いポリカーボ
ネートを製造した。前縮合段階でのポリカーボネートプ
レポリマーの粘度平均分子量は14,000であり、得られた
ポリカーボネートの粘度平均分子量は26,500であった。
また、色相は、1.30であった。
速度 1.9kg/hr)、粉末状(粒径が0.01〜10mmの範囲の
もの)のジフェニルカーボネート(供給速度 3.7kg/h
r)、顆粒状(粒径が 0.1〜5mmの範囲のもの)のビス
フェノールA(供給速度 3.9kg/hr)、及び触媒として
ホウ酸リチウム・2水和物(供給速度14.6mg/hr)、さ
らにその中に中和剤としてホウ酸(供給速度 170mg/h
r)を、混合槽に供給し、均一溶液を製造した。続いて
該溶液を、ビスフェノールA換算で 3.9kg/hrの供給速
度で前段縮合槽I、前段縮合槽II、後段縮合槽I及びII
に順次供給し、上記反応条件下で重合を行いポリカーボ
ネートを製造した。前縮合段階でのポリカーボネートプ
レポリマーの粘度平均分子量は14,000であり、得られた
ポリカーボネートの粘度平均分子量は26,500であった。
また、色相は、1.30であった。
【0060】実施例2 触媒を水酸化リチウム(供給速度 3.7mg/hr)に変更し
た以外は、実施例1と同様にしてポリカーボネートを製
造した。前縮合段階でのポリカーボネートプレポリマー
の粘度平均分子量は13,500であり、得られたポリカーボ
ネートの粘度平均分子量は26,100であった。また、色相
は、1.35であった。
た以外は、実施例1と同様にしてポリカーボネートを製
造した。前縮合段階でのポリカーボネートプレポリマー
の粘度平均分子量は13,500であり、得られたポリカーボ
ネートの粘度平均分子量は26,100であった。また、色相
は、1.35であった。
【0061】実施例3 ホウ酸の供給速度を67.8mg/hrとし、触媒をジメチルア
ミノピリジン(供給速度 415mg/hr)に変更した以外
は、実施例1と同様にしてポリカーボネートを製造し
た。前縮合段階でのポリカーボネートプレポリマーの粘
度平均分子量は14,200であり、得られたポリカーボネー
トの粘度平均分子量は27,400であった。また、色相は、
1.33であった。
ミノピリジン(供給速度 415mg/hr)に変更した以外
は、実施例1と同様にしてポリカーボネートを製造し
た。前縮合段階でのポリカーボネートプレポリマーの粘
度平均分子量は14,200であり、得られたポリカーボネー
トの粘度平均分子量は27,400であった。また、色相は、
1.33であった。
【0062】実施例4 混合槽において、フェノールの供給速度を0.05kg/hr と
した以外は、実施例1と同様にしてポリカーボネートを
製造した。前縮合段階でのポリカーボネートプレポリマ
ーの粘度平均分子量は14,000であり、得られたポリカー
ボネートの粘度平均分子量は28,300であった。また、色
相は、1.40であった。
した以外は、実施例1と同様にしてポリカーボネートを
製造した。前縮合段階でのポリカーボネートプレポリマ
ーの粘度平均分子量は14,000であり、得られたポリカー
ボネートの粘度平均分子量は28,300であった。また、色
相は、1.40であった。
【0063】実施例5 フェノールとジフェニルカーボネートの混合を、 100℃
にて行った以外は、実施例と同様にしてポリカーボネー
トを製造した。前縮合段階でのポリカーボネートプレポ
リマーの粘度平均分子量は13,900であり、得られたポリ
カーボネートの粘度平均分子量は27,000であった。ま
た、色相は、1.35であった。
にて行った以外は、実施例と同様にしてポリカーボネー
トを製造した。前縮合段階でのポリカーボネートプレポ
リマーの粘度平均分子量は13,900であり、得られたポリ
カーボネートの粘度平均分子量は27,000であった。ま
た、色相は、1.35であった。
【0064】実施例6 混合槽に、フェノール及びジフェニルカーボネートを供
給し、混合・溶解した溶液を前段縮合槽Iに連続供給
し、ビスフェノールA、ホウ酸リチウム・2水和物、及
び中和剤であるホウ酸を混合しながら反応を行った以外
は実施例1と同様にしてポリカーボネートを製造した。
前縮合段階でのポリカーボネートプレポリマーの粘度平
均分子量は12,100であり、得られたポリカーボネートの
粘度平均分子量は22,500であった。また、色相は、1.30
であった。
給し、混合・溶解した溶液を前段縮合槽Iに連続供給
し、ビスフェノールA、ホウ酸リチウム・2水和物、及
び中和剤であるホウ酸を混合しながら反応を行った以外
は実施例1と同様にしてポリカーボネートを製造した。
前縮合段階でのポリカーボネートプレポリマーの粘度平
均分子量は12,100であり、得られたポリカーボネートの
粘度平均分子量は22,500であった。また、色相は、1.30
であった。
【0065】比較例1 回分式とし、混合槽にてジフェニルカーボネート(14.9
kg)、ビスフェノールA(15.6kg)、触媒としてホウ酸
リチウム・2水和物(58.3mg)及びホウ酸(680.0mg )
を供給し、 125℃にて、合計3時間を要して溶融したも
のを、ビスフェノールA換算で、3.88kg/hrの供給速度
で前段縮合槽I及びII、後段重合槽I及びIIに、順次供
給し重合を行った。混合槽以外の各槽の反応条件は実施
例1と同様にしてポリカーボネートを製造した。前縮合
段階でのポリカーボネートプレポリマーの粘度平均分子
量は14,300であり、得られたポリカーボネートの粘度平
均分子量は21,800であった。また、色相は、1.80であっ
た。
kg)、ビスフェノールA(15.6kg)、触媒としてホウ酸
リチウム・2水和物(58.3mg)及びホウ酸(680.0mg )
を供給し、 125℃にて、合計3時間を要して溶融したも
のを、ビスフェノールA換算で、3.88kg/hrの供給速度
で前段縮合槽I及びII、後段重合槽I及びIIに、順次供
給し重合を行った。混合槽以外の各槽の反応条件は実施
例1と同様にしてポリカーボネートを製造した。前縮合
段階でのポリカーボネートプレポリマーの粘度平均分子
量は14,300であり、得られたポリカーボネートの粘度平
均分子量は21,800であった。また、色相は、1.80であっ
た。
【0066】以上のように、本発明の方法により得られ
た芳香族ポリカーボネートは、使用前に芳香族ジヒドロ
キシ化合物の融点以下で加熱溶融して得られたものと比
較して著しく色相が優れていた。
た芳香族ポリカーボネートは、使用前に芳香族ジヒドロ
キシ化合物の融点以下で加熱溶融して得られたものと比
較して著しく色相が優れていた。
【0067】
【発明の効果】本発明により得られた芳香族ポリカーボ
ネートは、優れた色相を有する。従来法のように芳香族
ジヒドロキシ化合物の融点より相当高い温度に加熱して
溶融する工程がないこと、炭酸ジエステルまたは芳香族
ジヒドロキシ化合物を、加熱溶融した状態で長時間保管
する必要がないこと、特に芳香族ジヒドロキシ化合物が
高温にさらされる時間を、極限まで低減できることによ
り、より低い温度で容易に均一溶液にし、原料の熱履歴
を極めて低減できることのゆえに、本発明の効果が生じ
る。
ネートは、優れた色相を有する。従来法のように芳香族
ジヒドロキシ化合物の融点より相当高い温度に加熱して
溶融する工程がないこと、炭酸ジエステルまたは芳香族
ジヒドロキシ化合物を、加熱溶融した状態で長時間保管
する必要がないこと、特に芳香族ジヒドロキシ化合物が
高温にさらされる時間を、極限まで低減できることによ
り、より低い温度で容易に均一溶液にし、原料の熱履歴
を極めて低減できることのゆえに、本発明の効果が生じ
る。
【図1】本発明の芳香族ポリカーボネートの製造法に用
いられる設備のフローシートである。
いられる設備のフローシートである。
1,2,3,5,7,8,10,13 配管 6,9,12 ポンプ 4 触媒導入口 8,11 ベント用導管 A 混合槽 B 前段縮合槽 C 後段縮合槽
Claims (6)
- 【請求項1】 炭酸ジエステル及び芳香族ジヒドロキシ
化合物の溶融重縮合により芳香族ポリカーボネートを製
造する方法において、固体の炭酸ジエステル又は溶融炭
酸ジエステルを、実質的に酸素の不存在下で、フェノー
ルを用いて溶解し、炭酸ジエステル・フェノール溶液を
形成し、該溶液に、エステル交換触媒、その中和剤及び
芳香族ジヒドロキシ化合物を混合して重縮合反応を行う
ことを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造法。 - 【請求項2】 炭酸ジエステル・フェノール溶液の形成
における両者の重量比が、1:99〜99:1である請求項
1記載の芳香族ポリカーボネートの製造法。 - 【請求項3】 固体の炭酸ジエステルが、粉末又は顆
粒、或いは粉末及び顆粒が共存する場合、粒径が10mm以
下で、また、フレークの場合、最長径が20mm以下である
請求項1又は2記載の芳香族ポリカーボネートの製造
法。 - 【請求項4】 芳香族ジヒドロキシ化合物の粒径が、0.
01〜5mmである請求項1〜3の何れか1項に記載の芳香
族ポリカーボネートの製造法。 - 【請求項5】 炭酸ジエステル・フェノール溶液の形成
温度が、40〜120 ℃で制御される請求項1〜4の何れか
1項に記載の芳香族ポリカーボネートの製造法。 - 【請求項6】 炭酸ジエステルがジフェニルカーボネー
トであり、芳香族ジヒドロキシ化合物がビスフェノール
Aである請求項1〜5の何れか1項に記載の芳香族ポリ
カーボネートの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29958394A JPH08157588A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | 芳香族ポリカーボネートの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29958394A JPH08157588A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | 芳香族ポリカーボネートの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08157588A true JPH08157588A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=17874520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29958394A Pending JPH08157588A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | 芳香族ポリカーボネートの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08157588A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018508614A (ja) * | 2015-01-20 | 2018-03-29 | コベストロ、ドイチュラント、アクチエンゲゼルシャフトCovestro Deutschland Ag | エステル交換法による高耐熱性(コ)ポリカーボネートの製造 |
-
1994
- 1994-12-02 JP JP29958394A patent/JPH08157588A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018508614A (ja) * | 2015-01-20 | 2018-03-29 | コベストロ、ドイチュラント、アクチエンゲゼルシャフトCovestro Deutschland Ag | エステル交換法による高耐熱性(コ)ポリカーボネートの製造 |
JP2021021078A (ja) * | 2015-01-20 | 2021-02-18 | コベストロ、ドイチュラント、アクチエンゲゼルシャフトCovestro Deutschland Ag | エステル交換法による高耐熱性(コ)ポリカーボネートの製造 |
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