JPH08157584A - 難燃性ポリエステル共重合体 - Google Patents

難燃性ポリエステル共重合体

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JPH08157584A
JPH08157584A JP30384494A JP30384494A JPH08157584A JP H08157584 A JPH08157584 A JP H08157584A JP 30384494 A JP30384494 A JP 30384494A JP 30384494 A JP30384494 A JP 30384494A JP H08157584 A JPH08157584 A JP H08157584A
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JP
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acid
flame
ester
oxide
alkylphosphine oxide
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JP30384494A
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Tadashi Sugiya
杉矢  正
Tsutomu Watanabe
努 渡辺
Seiji Shimura
征爾 志村
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(1) 【化1】 (R1はt−ブチルまたは1,1,3.3−テトラメチルブ
チル等)で表される二官能アルキルホスフィンオキサイ
ドを共重合成分として含有する難燃性ポリエステル共重
合体。 【効果】 成形加工や成形物の使用中に難燃性の低下が
無く、化学的、熱的安定性に優れた共重合体が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難燃性ポリエステル共
重合体に関するものである。とくに本発明は、二官能性
アルキルホスフィンオキサイドを共重合成分として含有
する難燃性ポリエステル共重合体に関するものである。
【0002】
【従来技術】繊維やプラスチック等に難燃性、樹脂改
質、帯電防止性等の高機能性が要求されている。これら
の用途には、従来、添加型の有機リン化合物が用いられ
ていたが、次第に反応型有機リン化合物が使用されるよ
うになった。例えば、メチルホスフィンから誘導される
ビス(2−カルボキシエチル)メチルホスフィンオキサ
イドが二官能リン剤として代表的に挙げることができ、
この化合物を共重合させたポリエステルが良好な難燃性
を示すことが開示されている(米国特許第4,127,566
号)。しかしながら、該ポリエステル共重合体は、融点
低下が大きく、かつ耐熱性がやや低いという欠点を有し
ている。
【0003】しかも、原料に用いるメチルホスフィン
は、常温、常圧で気体であり、空気に触れると容易に発
火、爆発するという、非常に危険で取り扱いが困難な物
質であり、しかも毒性が極めて高い。したがって、取り
扱いが容易で、しかも毒性の低いモノアルキルホスフィ
ンが望まれている。また、最近、難燃性ポリエステル共
重合体の原料モノマーとして下記一般式(3)
【0004】
【化3】
【0005】(式中、Rは炭素原子数6〜9のアリール
基、アラルキル基、R’はH又は炭素原子数1〜4アル
キル基、ヒドロキシアルキル基、R”はH又はメチル基
を示す。)の含リンジカルボン酸化合物が開示されてい
る。(特開平5−51440公報) しかしながら、本発明に係る具体的な化合物は勿論、こ
れを用いたポリエステル共重合体については何ら開示さ
れてはいない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記事
実に鑑み、難燃性ポリエステルのモノマーとして有用な
二官能アルキルホスフィンオキサイドについて鋭意研究
をおこなった結果、新規な二官能アルキルホスフィンオ
キサイド化合物を確認し、その該化合物をモノマー成分
として少なくとも含有するポリエステルが優れた難燃性
を示すことを知見し、本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ポリエ
ステル共重合体において、下記一般式(1)
【0008】
【化4】
【0009】〔式中、R1 は下記一般式(2)
【0010】
【化5】
【0011】(式中、nは0〜1の整数を示す)で表さ
れるアルキル基、R2 は水素原子、炭素原子数1〜8の
アルキル基及びヒドロキシアルキル基、R3 は水素原
子、メチル基を示す〕で表される二官能アルキルホスフ
ィンオキサイドを共重合成分として少なくとも含有する
ことを特徴とする難燃性ポリエステル共重合体を提供す
ることにある。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。 (二官能アルキルホスフィンオキサイド)本発明の共重
合体に使用する二官能アルキルホスフィンオキサイドで
ある一般式(1)の化合物は、新規な化合物である。本
発明に含まれる化合物を例示すれば、ビス−(2−カル
ボキシエチル)−1,1,3,3 −テトラメチルブチルホスフ
ィンオキサイド、ビス−(2−カルベトシエチル)−1,
1,3,3 −テトラメチルブチルホスフィンオキサイド、ビ
ス−[2−カルボ(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]
−1,1,3,3 −テトラメチルブチルホスフィンオキサイ
ド、ビス−(2−カルボキシプロピル)−1,1,3,3 −テ
トラメチルブチルホスフィンオキサイド、ビス−(2−
カルボキシエチル)−tert−ブチルホスフィンオキサイ
ド、ビス−(2−カルベトシエチル)−tert−ブチルホ
スフィンオキサイド、ビス−[2−カルボ(2−ヒドロ
キシエトキシ)エチル]−tert−ブチルホスフィンオキ
サイド、ビス−(2−カルボキシプロピル)−tert−ブ
チルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0013】本発明に係る含リン化合物は、上記一般式
(1)から判るように、2つのカルボキシ基を有するこ
とから二官能性で単独又は他のモノマーと重合性を示
し、特にポリエステル系共重合体を形成し易い。また、
この化合物は、この官能基中の炭素と燐とが強い結合エ
ネルギ−を有するP−C結合を持つことから、他のP−
O結合を持つ有機含リン化合物に比べて化学的、熱的安
定性に顕著に優れているものである。本発明に係る化合
物は、一般式(1)におけるR1 が分岐構造を有するア
ルキル基、特にt−ブチル、または1,1,3,3-テトラメチ
ルブチルであることを特徴とするものである。このよう
なかさ高い分岐構造を有するアルキル基を有する化合物
をポリエステルに共重合させた場合、その重合体の軟化
温度が高く、重合体の耐熱温度が高くなるのは、重合体
が内部回転に対する障害が大きくなるためと考えられ
る。
【0014】(二官能アルキルホスフィンオキサイドの
製造方法)本発明の共重合体に使用する二官能アルキル
ホスフィンオキサイドは、下記一般式(4)
【0015】
【化6】
【0016】(式中、nは0〜1の整数を示す)で表さ
れるモノアルキルホスフィンと下記一般式(5)
【0017】
【化7】
【0018】(式中、R2 は水素原子、炭素原子数1〜
8のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、R3 は水素原
子又はメチル基を示す。)で表される(メタ)アクリル
酸エステル等を酸触媒の存在下で反応させる第1工程、
次いで該反応液に酸化剤を添加して反応させる第2工程
により製造することができる。
【0019】(モノアルキルホスフィン)二官能アルキ
ルホスフィンオキサイドを製造するための原料であるモ
ノアルキルホスフィンは、前記一般式(4)で表される
ものであり、具体的には1,1,3,3−テトラメチルブチル
ホスフィン、tert−ブチルホスフィンである。
【0020】(アクリル酸エステル等)二官能アルキル
ホスフィンオキサイドを製造する他の原料として使用す
る(メタ)アクリル酸エステル等は、前記一般式(5)
で表されるものであれば特に限定はないが、例えばアク
リル酸、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチル
エステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸2−
エチルヘキシルエステル、メタクリル酸、メタアクリル
酸メチルエステル、メタアクリル酸エチルエステル、メ
タアクリル酸ブチルエステル、メタアクリル酸2−エチ
ルヘキシルエステル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル
エステル等が挙げられる。
【0021】(反応条件)第1工程は、一般式(4)と
(5)を酸触媒の存在下でカップリング反応させて下記
一般式(6)の3級ホスフィン塩酸塩を生成させるもの
である。
【0022】
【化8】
【0023】(式中、R1 、R2 、R3 は前記と同義を
示す。) なお、使用する酸触媒は、例えば塩酸、硫酸、硝酸、燐
酸、過塩素酸、過ヨウ素酸、フッ化水素酸、メタンスル
ホン酸等のプロトン酸等が挙げられるが、特に塩酸が工
業的に有利である。まず、第1工程の反応条件は、カッ
プリング反応出発原料の物性および酸触媒等によって条
件は変化するが、多くの場合、モノアルキルホスフィン
1モルに対してアクリル酸エステル等2〜5モル、好ま
しくは2〜3モルとアクリル酸エステル等が少過剰が適
当である。また、酸触媒は、その種類と反応条件等によ
っても異なるが、多くの場合、モノアルキルホスフィン
1モルに対して1〜5モル、好ましくは1〜2モルが適
当である。
【0024】反応温度は−30〜30℃、好ましくは1
0〜20℃であり、撹拌下で0.5〜24時間、好まし
くは0.5〜10時間の反応時間である。反応操作とし
ては、反応容器内を窒素やヘリウム等の不活性ガスで十
分置換した後、多くの場合モノアルキルホスフィンと酸
を仕込んだ後、アクリル酸エステル等を滴下することに
より反応させる。反応終了後、該反応液を必要に応じて
濃縮して酸触媒を除去する。
【0025】次いで、第2工程は、一般式(6)の3級
ホスフィン塩酸塩を、酸化剤により一般式(1)の二官
能アルキルホスフィンオキサイドとするが、使用される
酸化剤は、例えば過酸化水素、過酸化ベンゾイル等の過
酸化物、硝酸、NO、N24、N2O等の窒素酸化物、
塩素等が挙げられるが、過酸化水素が工業的に有利であ
る。次いで、反応生成物を酸化させる第2段反応は、第
1段反応溶液に必要に応じて水又はアルコール及びその
混合液を添加した後、酸化剤を滴下反応させればよい。
酸化剤は、選択される酸化剤によって異なるが、酸化剤
を当初仕込んだモノアルキルホスフィンに対して1.0
〜1.1モル、好ましくは1〜1.05モルが適当であ
る。水又はアルコール及びその混合液は、必要に応じて
添加すればよくその量は特に制限されない。なお、アル
コールはアクリル酸エステル等のアルキルエステル基に
対応するアルコール、例えばアクリル酸メチルエステル
であればメタノール、アクリル酸エチルエステルであれ
ばエタノールを適宜使用することが好ましい。
【0026】反応温度は、室温〜90℃、好ましくは6
0〜70℃で滴下反応させ、その後同温度で熟成反応を
0.5〜10時間、好ましくは1〜2時間おこなう。反
応操作は、第1反応で得られた該反応溶液に、必要に応
じて水又はアルコールを添加した後、撹拌下で酸化剤を
滴下し反応させればよい。反応終了後、反応液を濃縮さ
せ白色結晶乃至無色透明な液体である本発明の二官能ア
ルキルホスフィンオキサイドを得、これをポリエステル
重合において、機能的モノマー原料として用いればよ
い。
【0027】(難燃性ポリエステル共重合体)本発明に
係る難燃性ポリエステル共重合体は、例えば、テレフタ
ル酸またはそのエステルを主成分とするジカルボン酸
(エステル)とエチレングリコールを主成分とするグリ
コールとから製造する公知方法に際して、上記二官能ア
ルキルホスフィンオキサイドを添加共重合して得ること
ができる。使用するジカルボン酸(エステル)の成分と
しては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボ
ン酸、4,4−ジフェニルジカルボン酸、ビス−(4−
カルボキシフェニル)エーテル、ビス−(4−カルボキ
シフェニル)スルホン、1,2−ビス(カルボキシフェ
ノキシ)エタン、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、
5−スルホプロポキシイソフタル酸、ジフェニルp,p'
−ジカルボン酸、trans−ヘキサヒドロキシテレフ
タル酸、及びそれらのアルキルエステル、アリールエス
テル、エチレングリコールエステルなどのエステル形成
性誘導体が挙げられる。また、グリコール成分として
は、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、トリメチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルS、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。さら
に、オキシカルボン酸成分としては、4−オキシ安息香
酸、4−ヒドロキシエトキシ安息香酸、オキシビバリ酸
等が挙げられるが、これらは必要に応じて少量添加する
ことができる。
【0028】このように、公知のポリエステル重合体の
製造方法において、本発明に係る二官能アルキルホスフ
ィンオキサイドをモノマー原料として使用する場合、ポ
リマー中の含リン量が少なくとも500ppm、好まし
くは0.1〜5wt%の範囲になるよう設定することが
望ましい。500ppm未満では難燃効果が不十分であ
り、また含有量をあまり多くしても難燃効果が飽和され
るうえに、経済的にもポリエステル本来の諸特性からも
機能改善は余り期待できない。二官能アルキルホスフィ
ンオキサイドの添加時は、特に制限されるものではない
が、エステル交換反応時、重縮合前、重縮合中、重縮合
完了僅か前に、必要に応じて添加することができる。
【0029】本発明に係る難燃性ポリエステル共重合体
は、他に必要に応じて顔料、艶消し剤、蛍光増白剤、熱
安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、抗菌
剤及び有機アミン、有機カルボン酸アミドなどのエーテ
ル結合抑制剤などを添加することもできる。
【0030】
【作用】上記二官能アルキルホスフィンオキサイドは、
上記一般式(1)から判るように、2つのカルボキシ基
を有することから二官能性で単独又は他のモノマーと重
合性を示す。したがって、これをポリエステル重合にお
けるモノマー原料として用いた場合、本発明における難
燃性ポリエステル共重合体は、ポリエステルの主鎖に難
燃性を付与するリン原子が化学的に導入されて一体化構
造物となっているので、成形物に加工する過程或いは成
形物の使用中や洗濯等の処理で溶出や脱落がなく難燃性
の低下が無いものである。しかも、ポリエステル中の炭
素と燐とがP−C結合を持つことから、他のP−O結合
を持つ有機含リン化合物をもって導入されたものに比べ
て化学的、熱的安定性に顕著に優れているものである。
この理由の詳細な作用機構は不明であるが、恐らく、一
般式(1)に示されるようなかさ高い分岐構造を有する
アルキル基を有する化合物を、ポリエステルに共重合さ
せた場合、重合体が内部回転に対する障害が大きくなる
ためと考えられる。
【0031】
【実施例】以下に実施例によってさらに本発明を具体的
に説明する。 実施例1 コンデンサー、温度計、撹拌機を備えた500mlの四
つ口フラスコを、十分に窒素で置換した。窒素気流下、
1,1,3,3-テトラメチルブチルホスフィン109.7g
(0.75モル)、濃塩酸105.7g(1.125モ
ル)を仕込んだ。撹拌しながらアクリル酸108.0g
(1.5モル)を30℃以下に保ちながら徐々に滴下し
た。反応液は、均一の無色透明液体となった。エバポレ
ーターで濃縮して、過剰の塩酸及び水を留去した。水1
00mlに溶解させ、30%過酸化水素87.6g(0.
77モル)を、60〜70℃に保ちながら滴下した。滴
下終了後、90℃で1時間熟成させた。除冷により約5
0℃付近から結晶析出が始まり、さらに液量を1/2ま
で濃縮した。析出した結晶を濾別し水で洗浄後、真空乾
燥することにより白色結晶202.1g(0.66モル)
を得た。
【0032】生成物は、融点142℃で、FAB−MA
SS、1H−NMR、FT−IRにより、ビス−(2−
カルボキシエチル)−1,1,3,3 −テトラメチルブチルホ
スフィンオキサイドと確認された。 FAB−MASS:m/z=307[M+H]+1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.08(s,9
H),1.37(d,6H,J=17.3Hz),1.6
5(d,2H,J=8.93Hz),2.18(m,4
H),2.72(m,4H),8.48(s,2H) FT−IR:-CH3,C-H伸縮 2940 C=0 伸縮 1722 -C
H3,C-H逆対称変角 1472-C-O伸縮及び-OH 変角 1420 -
CH3,C-H対称変角 1360 -C-O伸縮及び-OH変角 1255
P=O 伸縮 1142(単位cm-1)
【0033】次にテレフタレート酸ジメチル15.5g
(0.08モル)、エチレングリコール11.8g(0.
19モル)、ビス(2−カルボキシエチル)1,1,3,3,−
テトラメチルブチルホスフィンオキサイド1.14g
(3.7mモル)、酢酸カルシウム25mg、三酸化ア
ンチモン10mgを100mlの丸底フラスコに入れ、
クライゼン管、空気冷却器を取り付けた。系内を窒素に
より十分に置換した後、キャピラリー管から窒素を流し
ながら180〜220℃に昇温して3時間エステル交換
反応を行った後、徐々に280℃まで昇温して、真空ポ
ンプで0.3mmHgで3時間重縮合反応させた。冷却
後、15.8gのポリマーを得た。得られたポリマー
を、ホットプレートで溶融し、棒状の試験片を作成し
た。ポリマーは、融点246℃、固有粘度0.62であ
った。リン含有量は、6846ppmで、ほぼ添加した
リン化合物の理論量であり、重縮合による系外への留去
は認められなかった。酸素指数燃焼試験器で試験したL
OI値は、30.0であり、良好な難燃性が認められ
た。また、窒素雰囲気下での熱安定性もレギュラーPE
Tと変わらず、熱分解温度は382℃であった。
【0034】実施例2〜5 実施例1と同様にして、各種二官能アルキルホスフィン
オキサイドを合成した。その化合物を表1に示す。ま
た、上記二官能アルキルホスフィンオキサイドを用い
て、リン含有量が6500〜7000ppmになるよう
に添加量を設定して、共重合させた難燃性ポリエステル
試験片の測定結果を表2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、得
られる難燃性ポリエステル共重合体は、成形物に加工す
る過程或いは成形物の使用中や洗濯等の処理で溶出や脱
落がなく難燃性の低下が無く、化学的、熱的安定性に優
れている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系重合体において、下記一
    般式(1) 【化1】 〔式中、R1は下記一般式(2) 【化2】 (式中、nは0〜1の整数を示す)で表されるアルキル
    基、R2 は水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基及
    びヒドロキシアルキル基、R3 は水素原子、メチル基を
    示す〕で表される二官能アルキルホスフィンオキサイド
    を共重合成分として含有することを特徴とする、難燃性
    ポリエステル共重合体。
  2. 【請求項2】ポリエステル重合体において、一般式
    (1)のアルキルホスフィンオキサイドが、P含量基準
    0.1〜5wt%含有してなる請求項1記載の難燃性ポ
    リエステル共重合体。
JP30384494A 1994-12-07 1994-12-07 難燃性ポリエステル共重合体 Pending JPH08157584A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006144184A (ja) * 2004-11-22 2006-06-08 Kaneka Corp 難燃性ポリエステル系人工毛髪
US8344096B2 (en) 2007-07-04 2013-01-01 Ube Industries, Ltd. Phosphorus-containing polycarbonate polyol, method for production thereof, and phosphorus-containing polycarbonate polyurethane

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