JPH0815749B2 - 射出装置 - Google Patents

射出装置

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JPH0815749B2
JPH0815749B2 JP5244251A JP24425193A JPH0815749B2 JP H0815749 B2 JPH0815749 B2 JP H0815749B2 JP 5244251 A JP5244251 A JP 5244251A JP 24425193 A JP24425193 A JP 24425193A JP H0815749 B2 JPH0815749 B2 JP H0815749B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融プラスチック材料
を成型機に射出するための装置に関し、特に、射出装置
に一体となるように改良されたブシュに関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来の熱膨脹密封ノズル32を
有する射出成形機に用いられるマニホルドブシュ構成3
0を図示している。このタイプの射出成形機及びマニホ
ルドブシュ構成は、Rees et alの米国特許第
4,173,448号に図示されている。
【0003】熱膨張密封ノズルの改良に続いて、スプリ
ング密封ノズルが改良された。図3は、そのようなスプ
リング密封ノズルを有する射出成形機を図示している。
熱膨張密封ノズルにスプリング密封ノズルを交換する
と、それに伴い重要な問題、すなわち漏れの問題が発生
した。この問題の原因は、マニホルド内のリセスに対す
る深さに釣り合う長さを有するマニホルドブシュ差し口
の製造がきわめて困難であることによる。結果として、
非常に小さな溝が境界面10及び12に存在する。更
に、差し口14の直径は、境界面10及び12との間の
ボアよりも僅かに小さくなければならない。これが起こ
ったとき、射出圧力を受けるプラスチックは、それが働
くところの比較的大きな突出部分の効果により境界面1
0及び12に大きな分離力を加える。この分離力は、境
界面の密封を維持するスプリング力を凌駕して、漏れを
発生させる。
【0004】他のマニホルドブシュ及びノズル組立体の
従来の装置は、更に別の問題と直面している。例えばG
ellertの米国特許第5,022,846号では、
ボルトでマニホルドを介して螺合されたノズルとマニホ
ルドブシュを開示している。この構成は、マニホルド
が、横方向に熱膨張した時に、ノズルは同様に横方向に
移動もしくは偏らなければならない、よって早期磨耗、
及び漏れの可能性を生じる。
【0005】Tsunemotoの米国特許第4,04
3,726号は、適切な止めネジを伴うスプリングが負
荷されたノズル組立体を有する構成を開示している。弁
棒及びバルブ作動は、ノズル本体内に存在する。射出圧
力がバルブを開き、スプリング圧力がバルブを閉じる。
横方向の熱膨脹が、ノズル本体内部をスライドする時に
接合パイプに沿って発生する。この方法の欠点は、二重
作動の空気操作弁棒はこの設計において一体化すること
が困難なことである。スウェーデンのNilHelld
in AB社が発行した刊行物「The Heat−L
ock distribution system」
は、似通ったシステムを図示している。
【0006】最後に、マニホルド内のホットランナーチ
ャネルを塞ぐことがしばし必要であることが知られてい
る。これは、マニホルド20がいくつかの穴付きチャネ
ルを有するので、その端部は所望のフロー通路を得るた
めに塞がれなければならない。
【0007】図4は、安全で漏れのないマニホルドを確
実にするためにそのようなマニホルドと関連して用いら
れたプラギングシステムを図示している。このシステム
では、マニホルド内の穴22の端部は、先が細くなって
おり螺合部がつけられている。先細りプラグ24が、適
合して、差し込まれ、ねじ込み止めネジで止められてい
る。プラグ24の内部は、チャネルの外郭と適合するよ
うに組み込まれている。多穴マニホルドにおいて、この
手段は、時間と費用の両方がかかる。チャネルの掃除を
するため、各プラグを取り外し、新しいものを挿入し組
み込まなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】Bielfeldtの
米国特許第3,849,048号は、コールドクリアラ
ンスを取り上げて、漏れを防ぐ油圧作動ピストンハウジ
ングを開示している。このピストンは、バネのように作
動する。ハウジング内部は、弁棒を駆動する第2油圧ピ
ストンである。ノズル本体は、マニホルド内部に螺合さ
れ、したがってマニホルドが膨脹するとき横方向に熱膨
張する。加熱されたマニホルドへの引火性油圧油の近接
は、この設計では密封磨耗後、火による大きな危険が存
在することを意味する。
【0009】Erikの米国特許第3,716,318
号は、下面からマニホルドを介して挿入され、ネジ込み
ピストンハウジングにより保持される合体したノズル/
マニホルドブシュ片を開示している。この構成は、ま
た、熱膨張するごとにノズル組立体はマニホルドと共に
横方向に移動しなければならないという欠点がある。
【0010】Ninnemanの米国特許第3,25
2,184号は、マニホルドを介して挿入され、ノズル
本体の差し口端部に対して接したマニホルドブシュ片を
開示している。ノズル本体はマニホルドに差し込まれて
いるので、マニホルドが熱膨張する時に横方向に移動し
なければならない。
【0011】Seymourの米国特許第3,023,
458号は、一片のマニホルドブシュとマニホルドを介
して挿入されたノズル本体とを図示している。弁棒は、
スプリングで閉じ、射出圧力によって開かれる。ブシュ
のノズル端部は、キャビティプレート内のリセス内に配
され、キャビティプレートに関してマニホルドプレート
の横方向の熱膨張を適応することができない。実質的
に、弁棒を固める歪みを引き起こす。
【0012】しかしながら、本発明の第1の技術的課題
は、上記欠点を鑑み、プラスチック材料の漏れの可能性
をきわめて削減した射出プラスチック材料の改良した装
置を提供することである。
【0013】更に、本発明の第2の技術的課題は、マニ
ホルドの横方向の膨脹がプラスチック材料が流れるノズ
ル組立体へ伝わらない上述したような装置を提供するこ
とである。
【0014】更に、本発明の第3の技術的課題は、より
シンプルに、また、より費用のかからない構造でマニホ
ルド内の穴を塞ぐ上述したような装置を提供することで
ある。
【0015】更に、本発明の第4の技術的課題は、バル
ブゲート用及び非バルブゲート用に用いられる改良した
ブシュ装置を提供することである。
【0016】更に、本発明の利点は、後述する説明及び
符号で要素を示した図面からより明らかになる。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、プラス
チック材料を射出する射出装置であって、開口部(15
6)を有するエアピストンハウジング(136)と、前
記エアピストンハウジングを位置決めし、前記開口部を
貫通して延出する上部(154)を有するブッシュ(1
30)と、前記ブッシュと前記エアピストンハウジング
との間及び前記ブッシュの外面と該ブッシュが設置され
たマニホールドとの間における前記プラスチック材料の
漏れの可能性を減少するために前記ブッシュを前記エア
ピストンハウジングに機械的に結合する手段とを有する
射出装置が得られる。
【0018】ここで、該機械的結合手段が前記ブッシュ
の上方部分上のネジ部と、該ネジ部と係合し、前記エア
ピストンハウジングの頂頭部上に配されるナット(15
8)を有する。
【0019】また、本発明によれば、前記機械的結合手
段が、前記ナットの表面と前記エアピストンハウジング
の表面との中間に位置した前記ネジ部の一部を囲む座金
を有する射出装置が得られる。
【0020】また、本発明によれば、前記プラスチック
材料が流れる第1チャネルを有するマニホルドを設け、
前記ブシュは、第2のチャネルを有し、前記第2チャネ
ルは、前記第1チャネルと接合し、前記マニホルドへそ
の下面から挿入される射出装置が得られる。
【0021】また、本発明によれば、前記マニホルドの
位置を調整して、前記第1チャネルと前記第2チャネル
とを位置合わせする合くぎ手段を有する射出装置が得ら
れる。
【0022】また、本発明によれば、前記マニホルド
は、前記ブシュを受けるボア(143)を有し、前記マ
ニホルドボアは、第1直径を有し、前記ブシュは、前記
マニホルドの前記下面と接触する第1部分(148)を
有し、前記第1部分は、前記第1直径よりも大きい第2
直径を有し、前記ブシュは、前記マニホルドボアと実質
的に同一の広がりを有する第2部分(152)を有し、
前記第2部分は、前記第1直径と実質的に等しい外径を
有し、前記ブシュと前記マニホルドの表面間でプラスチ
ック材料の漏れを防ぎ、前記第1チャネル以外の前記マ
ニホルド内のチャネルを塞ぎ、前記ブシュは、第3部分
(154)を有し、前記第3部分は、前記機械的結合手
段の一部を形成するネジ部を有する射出装置が得られ
る。
【0023】また、本発明によれば、前記プラスチック
材料が流れるノズル組立体(108)であり、チップ
(114)部を有するノズル本体(112)を有するノ
ズル組立体と、前記プラスチック材料の溶融性を維持す
るためのヒータ手段(116)と、前記ノズル本体と前
記エアピストンハウジングとの温度上昇による膨脹に従
って偏向するものであり、前記ノズル組立体内でスプリ
ング作用を起こす前記スプリング手段(118)とを有
し、前記スプリング作用は、前記ブシュと前記マニホル
ドとの間と、前記ブシュと前記エアピストンハウジング
との間とのどの密封作用からも独立している射出装置が
得られる。
【0024】また、本発明によれば、前記マニホルド
(138)は、前記マニホルドを前記ノズル組立体の表
面に関連して滑らせる横方向の膨脹を受け、前記ブシュ
(130)は、前記マニホルドが前記マニホルド内に配
される前記ブシュによる膨脹に従って前記マニホルドと
共に移動し、前記ノズル組立体(108)は、前記マニ
ホルドが前記ノズル組立体表面に関連して滑るとき、実
質的に固定されてなる射出装置が得られる。
【0025】また、本発明によれば、前記ノズル組立体
は、前記プラスチック材料が流れる軸チャネル(12
0)を有し、前記軸チャネルの開閉のための弁棒を有
し、前記弁棒は、前記ブシュ内の前記第2チャネルを介
し、かつ、前記ブシュ内の前記第2融解チャネルと接合
する前記ブシュ内の通路を介して延在する射出装置が得
られる。
【0026】更に、本発明によれば、マニホルド(13
8)と、ノズル組立体(108)とを有し、溶融プラス
チック材料を鋳型内に射出するための装置に用いられる
ブシュ(130)であって、前記ブシュは、前記マニホ
ルドの下面から前記マニホルド内のボア(143)内に
挿入される寸法であり、ボアの長径と実質的に同一の広
がりを有する部分(152)を有するブシュが得られ
る。
【0027】また、本発明によれば、前記ブシュにエア
ピストンハウジング(136)への機械的結合を許容す
る一体となったネジ部を更に設けるブシュが得られる。
【0028】また、本発明によれば、前記マニホルド内
の融解チャネル(142)と前記ノズル組立体内の軸チ
ャネル(120)とを結合させるための融解チャネル
(144)と、弁棒を受けるための通路と、前記ボアの
直径よりも大きい直径を有し、前記マニホルドの下面と
接触する付加部分とを更に有するブシュが得られる。
【0029】更に、本発明によれば、溶融プラスチック
材料を鋳型内に射出するための射出装置であって、プラ
スチック材料の注入源と連結する融解チャネル(14
2)を有するマニホルド(138)と、前記マニホルド
内の前記融解チャネルと結合するための融解チャネル
(144)を有し、前記マニホルド内のボア内に配され
るブシュ(130)と、前記鋳型内にプラスチック材料
を射出するものであり、前記ブシュ内の前記融解チャネ
ルと連結する軸チャネル(120)を有するノズル組立
体(108)とを有し、前記マニホルドは、前記ノズル
組立体の表面に関連して前記マニホルドをスライドさせ
る横方向の膨脹を受け、前記ブシュは、前記マニホルド
の膨脹に従って前記マニホルドと共に移動し、前記ノズ
ル組立体は、前記マニホルドがノズル組立体表面に関連
してスライドするとき、実質的に固定されてなる射出装
置が得られる。
【0030】すなわち、本発明のプラスチック材料射出
装置及びブシュにより前記の課題は解決される。本発明
のプラスチック射出装置は、エアピストンハウジング
と、エアピストンハウジングを位置決めするためのマニ
ホルドブシュと、エアピストンハウジングにマニホルド
ブシュを機械的に結合する手段とを有し、マニホルドブ
シュとエアピストンハウジングとの間のプラスチック材
料の漏れの可能性を最小限にする。本発明の好ましい実
施例では、機械的結合手段は、マニホルドブシュ上の螺
合部とエアピストンハウジングをマニホルドブシュに結
合させるための結合ナット装置とを有する。
【0031】装置は、更に、プラスチック材料が流れる
マニホルドを有する。マニホルドブシュは、プラスチッ
ク材料をマニホルドからノズル本体内の軸チャネルへ移
動させる結合チャネルを有する。少なくともひとつの合
せくぎがマニホルドブシュの位置を適合するように設け
られ、マニホルド内の第1融解チャネルをマニホルドブ
シュ内の結合融解チャネルと位置合わせされる。融解
ャネルに加えて、マニホルドブシュは、マニホルドの下
面と接する第1部分と、マニホルド内のボア内に適合す
る寸法であり、ボアと実質的に同一の広がりを有する第
2部分と、螺合部を有する第3部分とを有する。本発明
のマニホルドブシュ装置の利点は、マニホルド内の他の
いかなるチャネルもしくはボアも塞げることである。
【0032】更に、本発明の装置は、マニホルドと独立
したノズル本体を有するので、マニホルドの横方向の膨
脹はノズル本体へ影響しない。ノズル本体は、バルブゲ
ート装置を有しても有さなくてもよい。
【0033】本発明のその他の特徴は、後述の説明文内
で説明される。
【0034】
【実施例】次に本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。
【0035】図1を参照すると、鋳型またはその他同種
のものへプラスチック材料を射出するためのホットラン
ナーバルブゲートシステムが図示されている。このシス
テムは、マニホルド受け板102と、マニホルドプレー
ト104と、鋳型プレート106とを有する。このシス
テムは、更に、鋳型(図示せず)に溶融プラスチック材
料を導くノズル組立体108と、注入源(図示せず)か
らノズル組立体へプラスチック材料を連結させるマニホ
ルド/ブシュ装置110とを有する。
【0036】図1に図示されるように、ノズル組立体1
08は、ノズル本体112と、チップ114と、ヒータ
116とスプリング118とから構成される。スプリン
グ118の目的を後述する。ノズル本体112は、通常
スチールから作られ、一方、チップ114がベリリウム
/銅のような周知の高熱伝導率の材料から形成される。
ノズル本体は溶融プラスチック材料が流れるところの軸
チャネル120を有する。チップ114は、軸チャネル
120の端部を囲む。ノズルチップは、比較的低温な鋳
型プレートからノズルチップの下流端部を熱絶縁するた
めのさや122を有してもよい。さや122は、組み立
てられる樹脂状物質から形成されてもよい。また、さや
122は、最初の操作サイクルで射出された樹脂の流出
物から形成されてもよい。
【0037】ヒータ116は、電流がケーブル124に
より流される周知の適切な電気ヒータであってもよい。
図1に示されるように、ヒータは、ノズル本体の一部を
囲む。
【0038】弁棒126は、ノズル本体にゲート128
の開閉を許容するために設けられている。弁棒は、ブシ
ュ130内の通路129を介してノズル本体112へ延
在するスチールロッドにより形成されてもよい。図1か
ら分かるように、通路129は、ブシュ130内の融解
チャネル144と結合する。ゲート128の反対側の弁
棒の端部は、ネジ及びクランプ装置132によりピスト
ンヘッド131と連結している。
【0039】ピストンヘッド131は、エアピストンハ
ウジング136の端部壁133及び134、及び、プレ
ート102により形成された円筒状チャンバ内にはめ込
まれている。ピストンを押し下げることにより、ゲート
を閉めるもしくはゲートの断面積を減少するピストン内
に弁棒を移動させて、溶融プラスチック材料の流れを制
限する。ピストンを持ち上げることにより、弁棒を移動
させて、ゲート128を介して溶融プラスチック材料の
流れを増加させる。
【0040】前述したように、本発明のバルブゲートシ
ステムは、また、マニホルド138を構成するマニホル
ド/ブシュ装置と、ブシュ130を有する。マニホルド
138は、プレート102と104との間にはめ込まれ
ているが、そこからエアギャップ140により分かれた
分配プレートにより形成される。マニホルドは、注入源
(図示せず)より各鋳型と結合したゲート128へ溶融
プラスチック材料を移動させるためのホットランナーシ
ステムの一部を形成する融解チャネル142を含む。マ
ニホルドは、更に、ブシュ130が挿入されるボア14
3を有する。マニホルドは、周知の適切な金属もしくは
熱伝導材料から形成されてもよい。
【0041】ブシュ130は、マニホルドブシュとして
知られている。ブシュ130は、弁棒126の一部を囲
む。マニホルドブシュは、周知の適切な材料(通常はス
チール)から形成され、下面からマニホルド138を介
して挿入されるよう設計されている。
【0042】図1に示されるように、ブシュ内の融解
ャネル144は、マニホルド内のチャネル142及びノ
ズル組立体内の軸チャネル120と結合している。ひと
つ以上の合くぎ146は、マニホルド138とブシュ1
30との位置合わせを容易にするために設けられてお
り、チャネル142及び144は、互いに中心点が合わ
せられている。
【0043】ブシュ130は、マニホルド138の下面
とノズル本体の上面150との間に配された第1部分も
しくは下方部分148を有する。ブシュは、更に、マニ
ホルド138内のボア143の直径に実質的に等しい外
径を有する第2部分もしくは中心部152を有する。ま
た更に、ブシュは、少なくともその延在部の一部にそっ
てネジ部をつけられた第3部分もしくは上方部分154
を有する。
【0044】図1に示されるように、ブシュの第3部分
は、エアピストンハウジング内の開口部156を介して
延在する。ナット158は、エアピストンハウジング1
36にブシュ130を機械的に結合するために設けられ
ている。ナット158の表面とエアピストンハウジング
136の表面との間にひとつ以上の座金及び/もしくは
止め座金160を挿入して、エアピストンハウジングと
ブシュとの機械的結合を確実にしてもよい。ナット15
8によりバルブブシュ130とエアピストンハウジング
を確実に保持することにより、漏れの可能性をなくす。
スチールOリング159は、側壁143へプラスチック
材料の漏れの可能性を更に減少させるように設けられて
いる。スプリング118は、ノズル本体112とエアピ
ストンハウジング136とが温度の上昇にしたがって膨
脹するたびに偏向する。本発明によれば、スプリング1
18は、ノズル組立体内でスプリング作用を起こす。し
かしながら、ノズル本体上のスプリング118による作
用は、マニホルドブシュ130とマニホルド138との
間及びマニホルドブシュ130とエアピストンハウジン
グ136との間の密封作用とは完全に独立している。
【0045】この部品の調整は、非常に効果的であるこ
とが知られている。例えば、マニホルドブシュ130、
エアピストン組立体及び弁棒126は、マニホルド13
8により位置決めされ、確実に保持されている。更に、
この調整は、マニホルドブシュ130とエアピストンハ
ウジング136との間及びブシュ130の表面及びマニ
ホルド138の表面との間のプラスチック材料の漏れの
可能性を減少させる。このアプローチは、また、コール
ドクリアランスの必要性を除去し、プラスチック漏れを
なくすために非常に厳密な寸法公差を不要とする。
【0046】本発明のシステムの他の主要な利点は、マ
ニホルド138の横方向の膨脹によるノズル本体112
の横方向の移動もしくは膨脹をなくすことである。溶融
プラスチック材料との熱接触及びヒータ116からの熱
によりマニホルドの横方向の膨脹は発生する。本発明の
システムにおいて、横方向の膨脹は、マニホルドブシュ
130には伝わるが、ノズル本体112には伝わらな
い。その代わりに、マニホルド138とブシュ130が
ノズル本体の上面150に対して滑り、また横切る時、
ノズル本体及びノズル組立体は、実質的にまたは完全に
動かない。
【0047】図5は、本発明の設計の別の利点が図示さ
れている。マニホルドは、一般的に、ひとつ以上のホッ
トランナーチャネル162を有する。使用されていない
それらのチャネルの端部は、所望の流路を得るために塞
がれなければならない。従来は、費用のかかるプラギン
グシステムが、所望の流路を有する安全で漏れのないマ
ニホルドを確保するために用いられていた。
【0048】図5から分かるように、本発明のブシュ1
30は、そのようなプラギングシステムの必要性をなく
す。ブシュ130がマニホルドの幅全体に実質的に延在
するので、マニホルド内で別のチャネル162を塞ぐ必
要はない。
【0049】本発明のブシュ装置は、バルブゲートホッ
トランナーシステムの背景に説明されてきたが、図6
は、実質的にどのようにして同じブシュが非バルブゲー
トシステム内に一体とされるかを図示している。この型
のシステムは、ブシュ130’が弁棒の通路を欠いたこ
とを除いて図1に示されたものと等しい。そのようにし
て、バルブゲートマニホルドがマニホルド自体にいかな
る変更もなく非バルブゲートマニホルドに転化し得る。
この結果、マニホルドは、ゲート型にもかかわらず標準
化され、また、もはや穴を塞ぐ必要がないので、早くて
安価で製造できる。加えて、マニホルド内のチャネルの
掃除もまた、新しいプラグを組み入れる必要がないので
更に便利である。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から、本発明によれば、プラ
スチック射出装置は、エアピストンハウジングと、エア
ピストンハウジングを位置決めするためのマニホルドブ
シュと、エアピストンハウジングにマニホルドブシュを
機械的に結合する手段とを有し、マニホルドブシュとエ
アピストンハウジングとの間のプラスチック材料の漏れ
の可能性を最小限にする。
【0051】更に、本発明の装置は、マニホルドと独立
したノズル本体を有するので、マニホルドの横方向の膨
脹はノズル本体へ伝わらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の改良されたブシュ装置を有するプラス
チック材料射出装置を示す図である。
【図2】従来の射出成形機のブシュ構造を示す図であ
る。
【図3】スプリング密封ノズルを有する従来の射出成形
機を示す図である。
【図4】従来のプラギングシステムを示す図である。
【図5】確実にはめ込まれたマニホルド内の貫通穴を塞
ぐ図4のブシュ装置を示す図である。
【図6】非バルブゲート射出装置内の本発明のブシュ装
置を示した図である。
【符号の説明】
102…マニホルド受け板 104…マニホルドプレート 106…鋳型プレート 108…ノズル組立体 110…マニホルド/ブシュ装置 112…ノズル本体 114…チップ 116…ヒータ 118…スプリング 120…軸チャネル 122…さや 124…ケーブル 126…弁棒 128…ゲート 129…通路130…ブシュ 131…ピストンヘッド 132…クランプ装置 133…端部壁 134…端部壁 136…エアピストンハウジング 138…マニホルド 140…エアギャップ 142…融解チャネル 143…ボア 144…融解チャネル 148…第1部分 150…上面 152…第2部分 154…第3部分 156…開口部 162…ホットランナーチャネル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック材料を射出する射出装置で
    あって開口部(156)を有するエアピストンハウジング(1
    36)と前記エアピストンハウジングを位置決めし、前記開口部
    を貫通して延出する上部(154)を有するブッシュ
    (130)と前記ブッシュと前記エアピストンハウジングとの間及び
    前記ブッシュの外面と該ブッシュが設置されたマニホー
    ルドとの間における前記プラスチック材料の漏れの可能
    性を減少するために前記ブッシュを前記エアピストンハ
    ウジングに機械的に結合する手段とを有し該機械的結合手段が前記ブッシュの上方部分上のネジ部
    と、該ネジ部と係合し、前記エアピストンハウジングの
    頂頭部上に配されるナット(158)を有する ことを特
    徴とする射出装置。
  2. 【請求項2】 前記機械的結合手段は、前記ナットの表
    面と前記エアピストンハウジングの表面との中間に位置
    した前記ネジ部の一部を囲む座金(16)を有すること
    を特徴とする請求項1記載の射出装置。
  3. 【請求項3】 前記プラスチック材料が流れる第1チャ
    ネル(142)を有するマニホルドを設け前記ブシュ
    は、第2のチャネル(144)を有し、前記第2チャネ
    ルは、前記第1チャネルと接合し、前記マニホルドへそ
    の下面から挿入されることを特徴とする請求項1記載の
    射出装置。
  4. 【請求項4】 前記マニホルドの位置を調整して、前記
    第1チャネルと前記第2チャネルとを位置合わせする合
    くぎ手段(146)を有することを特徴とする請求項3
    記載の射出装置。
  5. 【請求項5】 前記マニホルドは、前記ブシュを受ける
    ボア(143)を有し前記マニホルドボアは、第1直径を有し前記ブシュは、前記マニホルドの前記下面と接触する第
    1部分(148)を有し、前記第1部分は、前記第1直
    径よりも大きい第2直径を有し前記ブシュは、前記マニホルドボアと実質的に同一の広
    がりを有する第2部分 (152)を有し前記第2部分は、前記第1直径と実質的に等しい外径を
    有し、前記ブシュと前記マニホルドの表面間でプラスチ
    ック材料の漏れを防ぎ、前記第1チャネル以外の前記マ
    ニホルド内のチャネルを塞ぎ、 前記ブシュは、第3部分(154)を有し、前記第3部
    分は、前記機械的結合手段の一部を形成するネジ部を有
    することを特徴とする請求項3記載 の射出装置。
  6. 【請求項6】 前記プラスチック材料が流れるノズル組
    立体(108)であり、チップ(114)部を有するノ
    ズル本体(112)を有するノズル組立体と前記プラスチック材料の溶融性を維持するためのヒータ
    手段(116)と前記ノズル本体と前記エアピストンハウジングとの温度
    上昇による膨脹に従って偏向するものであり、前記ノズ
    ル組立体内でスプリング作用を起こす前記スプリング手
    段(118)とを有し前記スプリング作用は、前記ブシュと前記マニホルドと
    の間と、前記ブシュと前記エアピストンハウジングとの
    間とのどの密封作用からも独立していることを特徴とす
    る請求項3記載 の射出装置。
  7. 【請求項7】 前記マニホルド(138)は、前記マニ
    ホルドを前記ノズル組立体の表面に関連して滑らせる横
    方向の膨脹を受け前記ブシュ(130)は、前記マニホルドが前記マニホ
    ルド内に配される前記ブシュによる膨脹に従って前記マ
    ニホルドと共に移動し前記ノズル組立体(108)は、前記マニホルドが前記
    ノズル組立体表面に関連して滑るとき、実質的に固定さ
    れてなることを特徴とする請求項6記載 の射出装置。
  8. 【請求項8】 前記ノズル組立体は、前記プラスチック
    材料が流れる軸チャネル(120)を有し前記軸チャネルの開閉のための弁棒(126)を有し前記弁棒は、前記ブシュ内の前記第2チャネルを介し、
    かつ、前記ブシュ内の前記第2融解チャネルと接合する
    前記ブシュ内の通路を介して延在することを特徴とする
    請求項6記載 の射出装置。
  9. 【請求項9】 マニホルド(138)と、ノズル組立体
    (108)とを有し、溶融プラスチック材料を鋳型内に
    射出するための装置に用いられるブシュ(130)であ
    って、前記ブシュは、前記マニホルドの下面から前記マ
    ニホルド内のボア(143)内に挿入される寸法であ
    り、前記マニホルドの上記下面に接触するために上記ボ
    アの直径よりも大きい直径を有する第1部分を有し、そ
    れによって、前記ブッシュと前記マニホルドとの間の溶
    融プラスチック材料の漏れを削減し、さらに、ボアの長
    さと実質的に同一の広がりを有する第2部分(112)
    を有していることを特徴とするブシュ。
  10. 【請求項10】 前記ブシュにエアピストンハウジング
    (136)への機械的結合を許容する一体となったネジ
    部を更に設けることを特徴とする請求項9記載のブシ
    ュ。
  11. 【請求項11】 前記マニホルド内の融解チャネル(1
    42)と前記ノズル組立体内の軸チャネル(120)と
    を結合させるための融解チャネル(144)と弁棒を受けるための通路と前記ボアの直径よりも大きい直径を有し、前記マニホル
    ドの下面と接触する付加部分とを更に有する ことを特徴
    とする請求項10記載のブシュ。
  12. 【請求項12】 溶融プラスチック材料を鋳型内に射出
    するための射出装置であってプラスチック材料の注入源と連結する融解チャネル(1
    42)を有するマニホルド(138)と前記マニホルド内の前記融解チャネルと結合するための
    融解チャネル(144)を有し、前記マニホルド内のボ
    ア内に配されるブシュ(130)と前記鋳型内にプラスチック材料を射出するものであり、
    前記ブシュ内の前記融解チャネルと連結する軸チャネル
    (120)を有するノズル組立体(108)とを有し前記マニホルドは、前記ノズル組立体の表面に関連して
    前記マニホルドをスライドさせる横方向の膨張を受け前記ブシュは、前記マニホルドの膨脹に従って前記マニ
    ホルドと共に移動し前記ノズル組立体は、前記マニホ
    ルドがノズル組立体表面に関連してスライドするとき、
    実質的に固定されてなることを特徴とする射出装置。
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