JPH08157425A - 活性メチレン基を有するアクリルモノマーおよびその製造法 - Google Patents

活性メチレン基を有するアクリルモノマーおよびその製造法

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JPH08157425A
JPH08157425A JP6331734A JP33173494A JPH08157425A JP H08157425 A JPH08157425 A JP H08157425A JP 6331734 A JP6331734 A JP 6331734A JP 33173494 A JP33173494 A JP 33173494A JP H08157425 A JPH08157425 A JP H08157425A
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JP
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reaction
formula
acrylic monomer
acid
active methylene
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JP6331734A
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English (en)
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Tomohisa Isobe
知久 磯部
Takeharu Tabuchi
丈晴 田渕
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Daicel Corp
Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 共重合体の可撓性その他の物性および反応性
を改善し得る、新しい活性メチレン結合含有アクリルモ
ノマーを提供する。 【構成】 式I 【化1】 (式中、R1 は水素またはメチル、R2 ,R3 およびR
4 は独立に炭素数2〜8のアルキレン鎖、nは0または
1〜6の整数、mは1〜6の整数である。)を有するア
クリルモノマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の背景 本発明は、活性メチレン基を有する新規なアクリルモノ
マーおよびその製造方法に関する。
【0002】分極した二重結合へ活性メチレン基が付加
するマイケル付加反応は、反応副生成物を発生せず、新
たに形成された結合が化学的に安定な炭素−炭素間結合
であるため塗料用樹脂などの架橋反応に利用されてい
る。このため活性メチレン結合を含む樹脂は、活性メチ
レン結合を有するアクリルモノマーを他のアクリルおよ
び/または非アクリルモノマーと共重合することによっ
て製造される。
【0003】先行技術において用いられる活性メチレン
結合含有アクリルモノマーの典型例は、2−アセトアセ
トキシエチルメタクリレートである。
【0004】上記化合物は、特公昭45−5819に記
載されているように、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートとジケテンより得られ、ブチルアクリレート、アク
リル酸等と共重合することにより活性メチレン結合を持
つアクリルポリマーが得られることが知られている。こ
れらのポリマーは塗料用樹脂のみならず、特公昭45−
5819号公報、特開昭55−129346号公報に記
載されているように感光材料として、また特開昭61−
275356号公報に記載されているレジストとしてあ
るいは、特公平5−156225号公報に記載されてい
るように接着剤として使用することができる。
【0005】アセトアセトキシエチルメタクリレートの
共重合体は、その他、顔料分散剤、インキ等でその反応
性の良さなどに優れた特徴がある。しかし、可撓性、密
着性、相溶性、耐擦傷性等に関しては、改善すべき点を
有している。
【0006】一方、最近、エネルギー、省資源の問題、
用途の多様化により、従来よりも、高機能、高品質のモ
ノマー、樹脂が要求されてきている。感光材料として
は、高感度で安定性を与えるポリマー、コーティングに
関しては、水性塗料、ハイソリッド塗料、UV硬化塗
料、等々種々の樹脂が提案されている。
【0007】アセトアセトキシエチルメタクリレートを
アクリル酸、スチレン等とラジカル重合させて得られた
アクリルポリマーは、アミン化合物を、硬化剤として木
工用接着剤、コーティング剤として使用される。しかし
ながら、その接着硬化時の応力緩和が行われ難く、結果
として基材と塗膜の密着性が著しく損なわれることがあ
る。さらに、イソシアネート、メラミン等の硬化剤と組
合わせて、耐候性、耐薬品性、耐水性、耐汚染性、高硬
度を要求されるコーティング分野に使用されるアクリル
ポリオール樹脂は、可撓性に富んだ塗膜を得ることが困
難である。
【0008】活性メチレン結合含有アクリルモノマー
は、その特異な反応性のため上記種々の分野で利用され
うる。しかしながら、コーティング用アクリルモノマー
として用いた場合、可撓性、密着性、耐擦傷性、樹脂の
相溶性等に改良すべき点が残されている。また、硬化時
の応力緩和という面からも改善が望まれている。
【0009】また、写真感光材料、顔料分散剤としてエ
マルションとして使用される場合も、顔料に対する密着
性、他樹脂との相溶性等も不充分である。
【0010】本発明者らは、先に特願平5−29450
8号においてカーボネート結合を有する末端水酸基アク
リルモノマーを開示した。本発明は、このアクリルモノ
マーの末端水酸基をジケテンとの反応によりアセトアセ
チル化することによって得られる活性メチレン結合含有
アクリルモノマーは、共重合の可撓性その他の物性を改
善し得る点で、公知の活性メチレン結合含有モノマーよ
りすぐれているのみならず、後記のように反応性の高い
共重合体を得るために非常に有用であると知見を基礎に
している。
【0011】本発明の開示 本発明は、式I
【0012】
【化3】
【0013】(式中、R1 は水素またはメチル、R2
3 およびR4 は独立に炭素数2〜8のアルキレン鎖、
nは0または1〜6の整数、mは1〜6の整数であ
る。)を有するアクリルモノマーを提供する。
【0014】本発明はまた、式II
【0015】
【化4】
【0016】(式中、符号は前記に同じ。)の水酸基含
有アクリルモノマーに、ジケテンを反応させることより
なる活性メチレン含有アクリルモノマーの製造方法を提
供する。
【0017】詳細な議論 式IIの水酸基含有アクリルモノマーは、先に挙げた同一
出願人の特願平5−67446号に開示されている。該
出願に記載されているように、該モノマーは、式III
【0018】
【化5】
【0019】(式中、R1 ,R2 ,R3 およびnは前記
に同じ。)のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
またはそのラクトン付加体と、式IVの環状カーボネート
【0020】
【化6】
【0021】(式中、R4 は前記に同じ。)とを、触媒
の存在下反応させることによって合成することができ
る。
【0022】出発原料のヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートまたはそのラクトン付加体は、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレートおよび、そのようなヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートを開始剤とし、対応するラクトンを開
環付加(重合)することによって得られる付加体であ
る。ヒドロキシエチル(メタ)クリレートの各種ε−カ
プロラクトン付加(重合)体は、PLC−FAおよびF
Mシリーズとしてダイセル化学工業(株)から市販され
ている。
【0023】他方の原料である環状脂肪族カーボネート
は、グリコールとジアルキルカーボネートとの反応によ
って得られるポリマーを解重合する方法(特開平2−5
6356号公報参照)、または対応するアルキレンオキ
シドと二酸化炭素の反応によって合成することができ
る。環状カーボネートは、5員環,6員環または7員環
構造を有し、その具体例は5員環としてエチレンカーボ
ネート、6員環として1,3−プロピレンカーボネート
およびネオペンチルグリコールカーボネート(ジメチル
トリメチレンカーボネートと命名し得る。)および7員
環として、1,4−ブタンジオールカーボネート等が含
まれる。ネオペンチルグリコールカーボネートが好まし
い。その理由は本化合物は工業的に容易に入手し得る原
料から比較的短いステップで合成可能であり、通常の状
態で安定であるが触媒の存在下比較的緩和な条件下ヒド
ロキシアルキル(メタ)アクリレートまたはそのラクト
ン付加体と開環付加反応するからである。
【0024】ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
またはそのラクトン付加体に対する環状脂肪族カーボネ
ートの仕込量はモル比で1:0.5以上であればよい。
1:1より過剰に仕込むときは、少なくとも一部の環式
カーボネートが順次開環付加重合する。
【0025】触媒としては、ジブチルスズオキシド、ジ
ブチルスズジラウレート、モノブチルトリクロロスズ、
ジブチルジクロロスズ、トリブチルモノクロロスズ、ヒ
ドロキシブチルスズオキシド等の有機スズ化合物、さら
には、塩化第1スズ、臭化第1スズ、ヨウ化第1スズ等
を用いることができる。さらに、リンタングステン酸、
ケイタングステン酸も用いることができる。また、アン
バーリスト15のような強酸性陽イオン交換樹脂、フッ
化水素、塩化水素、臭化水素、硫酸、p−トルエンスル
ホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン
酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸
等のブレーンステッド酸が挙げられる。また、ブレーン
ステッド酸陰イオンオニウム塩として、窒素、イオウ、
リンまたはヨードのオニウム塩が挙げられる。以下にそ
れらの典型例をいくつか挙げる。
【0026】(i)4級アンモニウム塩型化合物: N,N−ジメチル−N−ベンジルアニリニウム六フッ化
アンチモン N,N−ジエチル−N−ベンジルアニリニウム四フッ化
ホウ素 N,N−ジエチル−N−ベンジルピリジニウム六フッ化
アンチモン N,N−ジエチル−N−ベンジルピリジニウムトリフル
オロメタンスルホン酸 N,N−ジメチル−N−(4−メトキシベンジル)ピリ
ジニウム六フッ化アンチモン N,N−ジエチル−N−(4−メトキシベンジル)ピリ
ジニウム六フッ化アンチモン N,N−ジエチル−N−(4−メトキシベンジル)トル
イジニウム六フッ化アンチモン N,N−ジメチル−N−(4−メトキシベンジル)トル
イジニウム六フッ化アンチモン (ii)スルホニウム塩型化合物: トリフェニルスルホニウム四フッ化ホウ素 トリフェニルスルホニウム六フッ化アンチモン トリフェエルスルホニウム六フッ化ヒ素 アデカCP−66(旭電化工業製) アデカCP−77(旭電化工業製) トリ(4−メトキシフェニル)スルホニウム六フッ化ヒ
素 ジフェニル(4−フェニルチオフェニル)スルホニウム
六フッ化ヒ素 (iii)ホスホニウム塩型化合物: エチルトリフェニルホスホニウム六フッ化アンチモン テトラブチルホスホニウム六フッ化アンチモン (iv)ヨードニウム塩型化合物: ジフェニルヨードニウム六フッ化ヒ素 ジ−4−クロロフェニルヨードニウム六フッ化ヒ素 ジ−4−ブロムフェニルヨードニウム六フッ化ヒ素 ジ−p−トリルヨードニウム六フッ化ヒ素 フェニル(4−メトキシフェニル)ヨードニウム六フッ
化ヒ素
【0027】上に挙げたオニウム塩の陰イオン成分が例
えば酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、ラウリン酸、ス
テアリン酸等の脂肪族カルボン酸、安息香酸等の芳香族
カルボン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン
酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン
酸、または過塩素酸などの陰イオン成分に置換したオニ
ウム塩を用いてもよい。
【0028】また、n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウムなどのアルキルアルカリ金属、Li−、Na
−、K−エチラート、−ブチラート、−イソブチラー
ト、−t−ブチラート、−オクチラートなどのアルカリ
金属アルコラートなども有効な触媒である。また、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、ジブチルアミン、N,
N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルベンジル
アミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビ
シクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン等のアミン類も
有効な触媒である。
【0029】触媒の添加量は、1ppm〜5%、好まし
くは5〜5000ppmである。
【0030】触媒の添加量が1ppmより少なくなると
重合反応速度がきわめて遅く、実用的な意味を持たず、
逆に5%より多くなると脱炭酸やエステル交換による副
反応が多く発生するようになり好ましくない。
【0031】反応温度は、室温〜150℃好ましくは室
温〜80℃である。室温より低いと、反応が遅く、逆に
150℃より高いと反応中にアクリルの熱重合が起こ
り、ゲル化する可能性がある。反応系には、重合禁止剤
を添加することが好ましい。重合禁止剤としては、ハイ
ドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル(ME
HQ)、フェノチアジン等を0.01〜5%好ましくは
0.05〜1.0%の範囲で用いる。重合禁止剤の使用
量が0.01%未満の場合、その禁止効果が少ないため
添加する意味がない。逆に5%以上添加することは製品
の着色等の面で好ましくなく、さらに、モノマーをアク
リル酸エステルなどと共重合する際、重合を阻害するな
どの問題を生じる。
【0032】反応は、無溶剤で行ってもよいし、トルエ
ン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等の活性水素を持たない不活性な溶媒中で行って
も良い。反応系には、窒素のような不活性ガスを通じる
とラジカル重合が起こりやすくなるため、全くガスを通
さないか、あるいは、空気等を通じることが反応物の熱
重合を防止するのに役立つ。
【0033】溶剤を使用するのは、反応終了後の系内の
反応粗液の粘度を低下させる効果があり、かつ、系内を
均一にすることにより反応中の温度コントロールなどを
容易にするためである。不活性な溶剤の使用量は、5〜
80重量%、好ましくは10〜50重量%である。
【0034】溶剤の使用量が80重量%より多くなると
重合反応が遅くなるため好ましくない。逆に溶剤の使用
量が5重量%より少なくなると粘度低下の効果が少な
い。
【0035】通常、反応は溶媒、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートまたはラクトン付加体、環状カー
ボネート化合物および触媒の順序で反応器に仕込み、次
いで前記のような温度範囲で上昇させる。
【0036】脂肪族環状カーボネートのヒドロキシアル
キル(メタ)アクリル酸エステル又は、そのラクトン付
加体への付加反応の終点はガスクロマトグラフィーで行
い、通常は脂肪族環式カーボネートの濃度が1%以下に
なった時点を反応の終点とみなす。溶剤を使用したとし
ても生成物から特に除去する必要はない。
【0037】次にこのようにして得た式IIの水酸基含有
アクリルモノマーとジケテンとの反応について述べる。
【0038】ジケテンは工業的に大規模に製造されてお
り容易に入手することができる。反応は20〜140℃
で行うことが望ましい。
【0039】140℃以上の場合(メタ)アクリレート
が不安定化しゲル化しやすくなる。20℃以下の場合反
応が遅く経済的に不利である。反応は触媒の存在下で行
うことが有利である。たとえば、ルイス酸としてスズ化
合物が代表的である。他にZn、Ti、Ni、Co、A
l、Zr等を用いることができる。
【0040】また、第3級アミンとしてとりエチルアミ
ン、トリ−n−ブチルアミン等を用いてもよい。溶媒不
存在下でも反応は進行する。しかし、用途によっては溶
媒としてエステル、芳香族化合物、ハロゲン化合物、脂
肪族炭化水素等を用いてもよい。
【0041】しかし、アルコール、アミン類等の活性水
素を有した溶媒は好ましくない。反応も安定に行うに
は、重合禁止剤を共存させることが望ましい。通常よく
用いられる、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチ
ルエーテル(MEHQ)等のフェノール系、またフェノ
チアジン等のイオウ系、またはN−メチルニトロソアニ
リン等のニトロソ化合物、またはリン系化合物は単独ま
たは併用することができる。
【0042】濃度はその反応条件によるが一般に数pp
m−数千ppmの範囲である。更には、空気または、窒
素及び酸素混合気を反応液中に流通すると安定して目的
物を製造することができる。しかし、空気またはN2
2 混合気の流通量は気相中の有機物が爆発混合気を形
成しない範囲である必要がある。
【0043】用いるジケテンとアクリレートのOHのモ
ル比は任意の比率で選択できる。好ましくはOHに対す
るジケテンは0.8〜1.2倍モルである。
【0044】反応終了時未反応ジケテンが多量に残存す
る場合、水あるいはアルカリ水溶液で分解除去すること
ができる。あるいは、薄膜蒸発器等で未反応ジケテンを
留去することも可能である。
【0045】本発明のモノマーは、スチレン、メタクリ
ル酸メチル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、ビニルピロリドン、ブタジエン、イソプレン等のビ
ニル化合物と容易に共重合することができる。コーティ
ング剤、接着剤、写真用材料、顔料分散剤、光硬化性樹
脂等種々の材料のもつ欠点を補うことができる。またモ
ノマーとしてもUV硬化用モノマー、アミン硬化接着剤
等種々の用途に供することができる。
【0046】以下実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されない。
【0047】合成例1 空気導入管、温度計、冷却管、攪拌装置を備えた2L4
口フラスコに4−ヒドロキシブチルアクリレート63
0.7g、ジメチルトリメチレンカーボネート(DMT
MC)596.3g、触媒としてアンバーリスト15を
120.0g(対仕込み10%)、MEHQ6.0gを
一括で仕込み、60℃で5時間反応させた。反応は、ガ
スクロマトグラフィーによりDMTMCを追跡し、残存
濃度が0.73%となったため、反応を終了した。(原
料Aと略す)
【0048】合成例2 合成例1と同様の反応装置に、ラクトン変性(1mol
付加)2−ヒドロキシメチルメタクリレート(PCLF
M1 ダイセル化学工業(株)製)732.0g、ジメ
チルトリメチレンカーボネート(DMTMC)390.
3g、触媒としてアンバーリスト15を112.2g
(対仕込み10%)、MEHQを5.6gを一括で仕込
み60℃で2時間反応させた。反応はガスクロマトグラ
フィーによりDMTMCを追跡し、残存濃度が0.85
%となったため反応を終了した。(原料Bと略す)
【0049】実施例1 攪拌機、還流コンデンサー、温度計、滴下ロート、ガス
導入管を備えた500mlのフラスコに原料A274.
2gを仕込み、滴下ロートにジケテン88.2gを仕込
んだ。次いで、フラスコ内にジブチルスズジラウレート
0.36gを加え攪拌をスタートした。次いで、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル0.18gをフラスコ内に
仕込んだ。内温を85〜95℃になるようにオイルバス
で加熱をはじめた。次いで、約1時間で88.2gのジ
ケテンをフラスコ内に滴下した。滴下終了後3時間内温
を90℃に保った後、加熱を停止して室温まで冷却し
た。反応粗液中のジケテンをガスクロマトグラフィーで
測定したところ、0.82%であった。また、反応生成
物の水酸基価は1.0以下となっており、反応はほぼ定
量的に進行していることが分かる。
【0050】1H−NMRスペクトルにおいては、日本
電子(株)のJNM−EX270分光機を用い、CDC
3 中、室温で測定することにより得られ、アクリル基
の二重結合の水素はδ5.8〜6.4ppm、酸素に隣
接するメチレン水素δ4.1〜4.2ppm、カーボネ
ート結合に隣接するメチレン水素δ3.8〜4.0pp
m、末端アセチル基に隣接したメチレン水素δ3.5p
pm、末端アセチル基のメチル基δ2.3ppm、内部
メチレン水素δ1.7ppm、内部メチル基水素δ1.
0ppm付近にそれぞれ帰属できる。
【0051】原料AのIRスペクトルでは、約3500
cm-1付近に水酸基に由来する吸収が見られるのに対
し、反応生成物IRチャートでは水酸基に起因する吸収
がほぼ消失しているのが分かる。
【0052】また、1740cm-1にカーボネート結合
に由来する吸収、1720cm-1にエステル結合に由来
する吸収が見られ、1620cm-1、1640cm-1
近にアクリル基に起因する吸収が観測された。
【0053】この結果、生成物は4−ヒドロキシブチル
メタクリレート/ε−カプロラクトン(1モル)付加体
へジメチルトリメチレンカーボネートが付加し、さらに
その末端水酸基がアセトアセチル化されたエステルであ
ることが確認された。
【0054】実施例2 実施例1と同様の装置に、原料B374.3g、ジケテ
ン88.2gを仕込んだ。次いで、ジブチルスズジラウ
レート0.46gを仕込み、さらに反応器中に10ml
/minの空気を吹き込んで実施例1と同様に行った。
反応粗液中のジケテンをガスクロマトグラフィーで測定
したところ、0.60%であった。また、反応生成物の
水酸基価は1.0以下となっており、反応はほぼ定量的
に進行していることが分かった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式I 【化1】 (式中、R1 は水素またはメチル、R2 ,R3 およびR
    4 は独立に炭素数2〜8のアルキレン鎖、nは0または
    1〜6の整数、mは1〜6の整数である。)を有するア
    クリルモノマー。
  2. 【請求項2】R3 が、1,5−ペンチレン鎖、R4
    2,2−ジメチル1,3−プロピレン鎖である請求項1
    のアクリルモノマー。
  3. 【請求項3】式II 【化2】 (式中、符号は前記に同じ。)の水酸基含有アクリルモ
    ノマーに、ジケテンを反応させることを特徴とする活性
    メチレン基を含むアクリルモノマーの製造方法。
  4. 【請求項4】反応をルイス酸の存在下で実施する請求項
    3の方法。
  5. 【請求項5】反応をアミンの存在下実施する請求項3の
    方法。
JP6331734A 1994-12-08 1994-12-08 活性メチレン基を有するアクリルモノマーおよびその製造法 Pending JPH08157425A (ja)

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