JP3333303B2 - 樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

樹脂組成物およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性メチレン及びカプ
ロラクトンを側鎖に有するポリマ−に関する。 さらに
詳しくは、ε−カプロラクトン変性された(メタ)アク
リレ−ト化合物に、ジケテンを反応させて得られる化合
物と、エチレン性二重結合を有した化合物の共重合体に
関するものであり、この共重合体は分子中にε−カプト
ラクトン及びアセチルアセトネ−ト基を有している。
【0002】この共重合体は各種塗料樹脂、接着剤、イ
ンキ、写真用感光材料、顔料分散剤、繊維処理剤、ゴム
改質剤などとして有用である。
【0003】
【従来の技術】分子中にアセチルアセトネ−ト基を有し
たメタクリレ−トとしては、下記のアセトアセトキシエ
チルメタクリレ−ト[II] がよく知られている。
【0004】上記一般式[II]で表わされる化合物は特公
昭45−5819号公報に記載されているように、2ヒ
ドロキシエチルメタクリレ−トとジケテンより得られ、
ブチルアクリレ−ト、アクリル酸等と共重合することに
より活性プロトンを有したアクリルポリマ−が得られる
ことが知られている。
【0005】また、特開昭55−129346号公報に
等が開示されており、これらおよびこれらをキレ−ト化
させた重合体等が感光材料[染料画像−受理要素]とし
て記載されている。
【0006】また、特開昭61−275356号公報に
は上記一般式[II]で表わされる化合物をポリ(アクリ
ル)酸/メタクリル酸メチル、トリメチロ−ルプロパン
トリアクリレ−トなどを光開始剤などと組み合わせた組
成物を感光性樹脂組成物として使用することが開示され
ているさらに、特開平5−156225号公報には上記
一般式[II]で表わされるアセトアセトキシエチルメタク
リレ−トをエピビス型エポキシ樹脂であるエピコ−ト82
8と配合して二液性の接着剤の一方の液として使用する
ことが開示されている。 上記一般式[II]で表わされる
アセトアセトキシエチルメタクリレ−トはその他、顔料
分散剤、インキ等でその反応性の良さなどに優れた特徴
がある。しかし、可撓性、密着性、相溶性、耐擦傷性等
に関しては、改善を要する。
【0007】一方、最近、省エネルギ−、省資源の問
題、用途の多様化により、従来よりも、高機能、高品質
のモノマ−および樹脂が要求されてきている。感光材料
としては高感度で安定性を与えるポリマ−、コ−ティン
グに関しては、水性塗料、ハイソリッド塗料、UV硬化
塗料、等々、種々の樹脂が提案されている。
【0008】アセトアセチルメタクリレ−トをはじめと
する、アクリル酸、スチレン等をラジカル重合させて得
られたアクリルポリマ−は、アミン化合物を硬化剤とし
て木工用接着剤、コ−ティング剤として使用される。し
かしながら、その接着硬化時の応力緩和が行われ難く、
結果として基材と塗膜の密着性が著しく損なわれること
がある。
【0009】さらにイソシアネ−ト、メラミン等の硬化
剤と組み合わせて、耐侯性、耐薬品性、耐水性、耐汚染
性、高硬度を要求されるコ−ティング分野に使用され得
る。しかしながら、これらアクリルポリオ−ル樹脂は可
撓性に富んだ塗膜を得ることが困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記のようなアセトア
セチルメタクリレ−トモノマ−はその特異な反応性ゆえ
に上記種々の分野で利用され得る。しかしながら、コ−
ティング用アクリルモノマ−として用いた場合、可撓
性、密着性、耐擦傷性、樹脂の相溶性等に改良すべき点
が残されている。また、接着硬化時の応力緩和という面
からも改善が望まれている。また、写真感光材料、顔料
分散材としてエマルジョンとして使用される場合も、顔
料に対する密着性、他樹脂との相溶性等も不充分であ
る。
【0011】
【発明の目的】本発明者等は、これら欠点を改良しう
る、新しい化合物を開発せんと鋭意検討した結果、本発
明に至った。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 「下記(I)式 《R1はHまたはCH3、R2は炭素数1〜10の炭化水
素残基を表わし、nは1〜20の整数を表わす》の構造
で示される分子単位を有するラクトン変性アセトキシ
(メタ)アクリレ−トおよび必要に応じてエチレン性二
重結合を有する重合性モノマ−を重合させたことを特徴
とする樹脂組成物」および 「エチレン性二重結合を有する重合性モノマ−の存在下
または不存在下、下記(I)式 《R1はHまたはCH3、R2は炭素数1〜10の炭化水
素残基を表わし、nは1〜20の整数を表わす》の構造
を有するラクトン変性アセトアセトキシ(メタ)アクリ
レ−トを重合させることを特徴とする樹脂組成物の製造
方法」である。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明の樹脂組成物中の一方の原料である
上記(I)式で表わされるラクトン変性アセトアセトキシ
(メタ)アクリレ−トは、ポリカプロラクトンユニット
を有し、そのポリカプロラクトンの割合を任意に変化さ
せることにより、多様な用途に適する、すなわち、任意
の可撓性、密着性、ガラス転移点を有したポリマ−を得
ることができる。(I)式におけるnの数値が側鎖のポリ
カプロラクトンユニットのモル数に相当する。
【0015】さらに驚くべきことに、本発明のようにポ
リカプロラクトンユニットを導入することによりアセト
酢酸エステル基の反応性が前記のアセトアセチルメタク
リレ−ト[II]に比し大きくなる。これはアクリル共重合
体とした場合、アセト酢酸エステル基がラクトン鎖を介
して主鎖から離れているために、アセト酢酸エステル基
が動きやすくなり、他の硬化剤等と反応しやすくなって
いるためと考えられる。 (I)式において、R1はHまた
はCH3、R2は炭素数1〜10の炭化水素残基を表わ
し、nは1〜20の整数を表わす。
【0016】(I)式において、nは1〜20の整数であ
ることが必須であるが、好ましくはnは1〜10の整数
であるのがよい。nが20を越えると重合体が必要以上
に柔らかくなり過ぎ、逆にnが1未満ではラクトンユニ
ットを導入する意味が薄れアセトアセトキシ(メタ)ア
クリレ−ト基の反応性が改善されない。
【0017】上記(I)式で表わされるラクトン変性アセ
トアセトキシ(メタ)アクリレ−トをエチレン性二重結
合を有する重合性モノマ−の存在下または不存在下ラジ
カル重合させれば本発明の樹脂組成物が得られる。
【0018】ラクトン変性アセトアセトキシ(メタ)ア
クリレ−トとエチレン性二重結合を有する重合性モノマ
−との共重合比率は100/0〜1/99である。ラクトン変性
アセトアセトキシ(メタ)アクリレ−トの共重合比率は
が1未満ではアセトアセトキシ(メタ)アクリレ−ト基
導入の意味が薄れる。
【0019】一方、アセト酢酸は金属とキレ−ト化する
ことが知られている。
【0020】
【化1】
【化2】 このキレ−ト化についてもポリマ−主鎖よりアセト酢酸
基が離れていると、同様に反応性が良くなり、金属等の
基板との密着性が向上すると考えられる
【化3】 また他の硬化剤との反応時にラクトン鎖が硬化時の応力
を吸収することにより歪みがなく、密着性が保たれるこ
とも容易に類推できる。さらに、この金属キレ−ト可能
を利用することによりたとえば、銅、スズ、金属をキレ
−ト化したアクリルポリマ−を合成することができる。
この様々なポリマ−は金属徐放性を利用し、コ−ティン
グ剤としては、微生物の付着を防止する目的に、たとえ
ば船底塗料等に応用することができる。
【0021】他にもアルミニウム、チタン、ジルコニウ
ム、鉄、亜鉛、ニッケル等種々の金属とキレ−ト化する
ことができる。このような性質を利用して金属顔料の分
散剤等に用いることも可能である。
【0022】またさらに、本化合物の特徴は耐水性に優
れているという点である。通常のポリエステルポリオ−
ルではそのエステル結合のため加水分解を受けやすいが
ポリエステルの中では最も優れたポリカプロラクトン側
鎖のため耐水性を発揮する。したがって、例えば、乳化
剤の存在下、アクリル酸、アクリル酸エステル、重亜硫
酸ナトリウムを水中で重合し、エマルジョンとすること
ができ、写真用乳化剤等として使用することができる 一方、このアセト酢酸エステルの活性メチレンはメラミ
ン、イソシアネ−ト、アルデヒド、アミン等と反応す
る。また、塩基性条件下、二重結合化合物とMicha
el付加反応する。
【0023】
【化4】
【化5】
【化6】 <Michael付加反応>これらの性質を利用するこ
とにより新しい硬化機構のコ−ティング、接着剤として
も有用である。
【0024】特に、従来のメラミン、イソシアネ−トと
ポリオ−ルとの反応と同様に自動車塗料、木工用ワニ
ス、グラビアイレキ等に用いることができる。
【0025】さらには、有機ハロゲン化物、フィルム性
付与ポリマ−、増感剤等と共に用いられ、感光性樹脂、
例えば、印刷配線板の製造、金属の精密加工等に使用す
ることができる。
【0026】一般に、UVキュアは短時間で塗膜、イン
キ等を硬化させることができ、省エネルギ−的で、生産
性に寄与するところが大きく、木工塗装、オフセット印
刷用イレキ、エレクトロニクス関係のレジストに有用で
ある。しかしその塗膜のかたさ、及びその短時間の硬化
のゆえに、応力緩和させずクラック等が見られることが
ある。このような観点からも本発明の化合物は、そのカ
プロラクトンの特異な性質ゆえに、これらの諸問題を解
決するものである。
【0027】 本発明の樹脂組成物の出発原料成分であ
る前記(I)式で表わされるラクトン変性アセトアセトキ
シ(メタ)アクリレ−トは下記のようなラクトン変性
(メタ)アクリレートとジケテンとを反応させることに
より、容易に製造することができる。
【0028】 ラクトン変性(メタ)アクリレートとし
ては、たとえば、プラクセルFM1、FM2、FM4、
FA−1、FA−2[ダイセル化学(株)製]がある。
【0029】 <nが1の場合、プラクセルFM1、nが2の場合、F
M2である> <nが1の場合、プラクセルFA−1、nが2の場合、
FA−2である> さらには、1、4−ブタンジオールモノアクリレートの
ε- カプロラクトン付加体、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートへのε- カプロラクトン付加体、(メ
タ)アクリル酸にエチレンオキシドを2分子以上付加し
て得られるポリエチ、さらには、1、4−ブタンジオ−
ルモノアクリレ−トのε−カプロラフトン付加体、ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレ−トへのε−カプロラ
クトン付加体、(メタ)アクリレ−トへのε−カプロラ
クトン付加体、(メタ)アクリル酸にエチレンオキシド
を2分子以上付加して得られるポリエチレングリコ−ル
(メタ)アクリレ−ト、同様にポリプロピレングリコ−
ル(メタ)アクリレ−トのε−カプロラクトン付加体等
も使用し得る。
【0030】 次に上記のようなラクトン変性(メタ)
アクリレートとジケテンとの反応について説明する。こ
の反応については特開平7−173104号公報[特願
平5−273830号を基礎とする国内優先出願である
特願平6−208862号の公開公報]に詳細に記載さ
れているが、その反応の概要を以下に記載する。
【0031】出発原料であるジケテンは工業的に大規模
に製造されており容易に入手することができる。反応は
20〜140℃で行うことが望ましい。
【0032】 140℃以上の場合、ラクトン変性(メ
タ)アクリレートが不安定化しゲル化しやすくなる。2
0℃以下の場合、反応が遅く経済的に不利である。反応
はルイス酸や第3級アミンのような触媒の存在下で行う
ことが有利である。たとえば、ルイス酸としてスズ化合
物が代表的である。他にZn、Ti、Ni、Co、A
l、Zr等を用いることができる。
【0033】また、第3級アミンとしてトリエチルアミ
ン、トリnブチルアミン等をもちいてもよい。溶媒はも
ちいることなく、反応は進行する。しかし、用途によっ
てはエステル、芳香族化合物、ハロゲン化合物、脂肪族
炭化水素等を用いてもよい。しかし、アルコール、アミ
ン類等の活性水素を有した溶媒は好ましくない。反応も
安定に行うには、重合禁止剤を共存させることが望まし
い。通常よく用いられる、ハイドロキノン、ハイドロキ
ノンモノメチルエーテル等のフェノール系、またフェノ
チアジン等のイオウ系、またはNメチルニトロソアニリ
ン等のニトロソ化合物、またはリン系化合物は単独また
は併用することができる。
【0034】濃度はその反応条件によるが一般に数pp
m−数千ppmの範囲である。さらには、エアーまた
は、窒素及び酸素混合気を反応液中に流通すると安定し
て本化合物を製造することができる。しかし、エアーま
たはN2/O2混合気の流通量は気相中の有機物が爆発混
合気を形成しない範囲である必要がある。
【0035】用いるジケテンとラクトン変性(メタ)
クリレートのOHのモル比は任意の比率で選択できる
好ましくはOHに対するジケテンは0.8〜1.2倍モ
ルである。
【0036】反応終了時未反応ジケテンが多量に残存す
る場合、水あるいはアルカリ水溶液で分解除去すること
ができる。あるいは、薄膜蒸発器等で未反応ジケテンを
留去することも可能である。
【0037】次に、共重合成分であるエチレン性二重結
合を有するモノマ−について述べる。 共重合成分のエ
チレン性二重結合を有するモノマ−としては、例えばス
チレン、2−メチルスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル
などのビニル単量体、(メタ)アクリル酸、メチル(メ
タ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、プロ
ピル(メタ)アクリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−
ト、ペンチル(メタ)アクリレ−ト、ヘキシル(メタ)
アクリレ−トなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト等、
水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル類が挙げら
れる。
【0038】さらに、メトキシジエチレングリコ−ル
(メタ)アクリレ−ト、エトキシジエチレングリコ−ル
(メタ)アクリレ−ト、イソオクチルオキシジエチレン
グリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、フェノキシトリエチ
レングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、メトキシトリエ
チレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、メトキシポリ
エチレングリコ−ル#400−(メタ)アクリレ−トな
どの(メタ)アクリレ−ト類、2−トリメチルシリロキ
シエチル(メタ)アクリレ−トなどのシランまたはシリ
ル末端のアクリレ−ト類、グリシジル(メタ)アクリレ
−ト、エポキシシクロヘキサンメタノ−ルの(メタ)ア
クリル酸エステル[サイクロマ−M−100、A−20
0、ダイセル化学工業(株)製]などの末端にエポキシ
基を有する(メタ)アクリレ−ト、また、無水マレイレ
酸やその誘導体などの不飽和結合を有した酸無水物も使
用し得るが、これらの中でも(メタ)アクリル酸、ブチ
ル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト等が好ましい。その理由は工業的に安
価に入手できるからであり、さらに、水酸基、カルボン
酸等を用いて種々の硬化方法が採用できるからである。
【0039】ラジカル重合は一般的に用いられている方
法、すなわち、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重
合などのいずれの方法でも構わない。
【0040】ラジカル重合においては溶媒を使用するこ
とができる。溶媒量は、系中の総モノマ−濃度が5〜1
00重量%、特に10〜40重量%が好ましい。総モノ
マ−濃度が5重量%以下だと反応は行いやすいが、溶媒
の回収、設備規模など生産性の点で不利となる。
【0041】反応温度は通常のラジカル重合が行える温
度、例えば約30〜120℃であればよいが、50〜1
00℃が好ましい。
【0042】溶媒はモノマ−およびポリマ−を溶解する
ものであれば特に制限はなく、例えば、ベンゼン、トル
エン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノ−ル、
エタノ−ル、2−プロパノ−ルなどのアルコ−ル類、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
などのケトン類、ジエチルエ−テル、ジブチルエ−テ
ル、ジオキサンなどのエ−テル類、酢酸エチル、酢酸イ
ソブチル、エチレングリコ−ルモノアセテ−ト、プロピ
レングリコ−ルモノアルキルアセテ−ト、ジプロピレン
グリコ−ルモノアルキルアセテ−トなどのエステル類、
ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの
アミド類、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲン化
炭化水素などが用いられる。これらの溶媒は単独で、ま
たは混合して使用しても良い。
【0043】重合開始剤は通常のラジカル重合開始剤を
用いることができ、例えば、2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)などのアゾ系、ラウロイルパ−オキ
サイド、ジ−t−ブチルパ−オキサイド、ビス(4−t
−ブチルシクロヘキシル)パ−オキシジカ−ボネ−ト、
t−ブチルパ−オキシ(2−エチルヘキサノエ−ト)、
メチルエチルケトンパ−オキサイド、ベンゾイルパ−オ
キサイド、クメンヒドロパ−オキサイド、などの過酸化
物系を単独あるいは混合して使用する。
【0044】
【発明の効果】本ポリマ−は、コ−ティング剤、接着
剤、写真用材料、顔料分散剤、光硬化性樹脂等種々の材
料のもつ欠点を補うことができる。以下例を挙げて、本
発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定
するものではない。
【0045】<合成例−1/プラクセルFM−2のアセ
トアセチル化>攪拌機、還流コンデンサ−、温度計、滴
下ロ−ト、ガス導入管を備えた1000ミリリットルフ
ラスコにプラクセルFM−2[ダイセル化学工業(株)
製、前記(III)式におけるnが2のもの]514.7g
を、滴下ロ−トにジケテン[ダイセル化学工業(株)
製]126.8gを仕込んだ。次いで、フラスコ内にジ
ブチルスズジラウレ−ト0.64grを加え攪拌をスタ
−トした。次いで、ハイドロキノンモノメチルエ−テル
を0.3grフラスコ内に仕込んだ。
【0046】内温を85〜95℃になるようオイルバス
で加熱をはじめた。次いで、約1時間で126.8gr
のジケテンをフラスコに滴下した。滴下終了後、12時
間内温を90℃に保った後、加熱を停止して室温まで冷
却した。
【0047】反応粗液中のジケテンをガスクロマトグラ
フィ−で測定したところ、0.70%であった。また、
反応生成物の水酸基価は1.0以下となっており、反応
はほぼ定量的に進行していることがわかった。
【0048】赤外分析を行ったところ、1732cm1
にアセチルアセトンに由来する吸収が見られる[図
1]。
【0049】一方、[図3]ではn=0,1,2・・・
・と分布していることがわかる。また、H−nmrで
は、以下のような吸収がみられ、化合物(I)の平均と
してn=2の化合物でR1はCH3、R2は−CH2CH2
−の化合物が生成していることを確認した[図2]。
【0050】 δ(ppm) 1.3〜1.45 メチレン(4H) 1.5〜1.7 メチレン(8H) 1.95 メチル(3H) 2.10 メチル(3H) 2.2〜2.4メチレン(4H) 3.4〜3.5メチレン(1.9H) 4.0〜4.18メチレン(4H) 4.3〜4.4メチレン(4H) 5.6、6.1メタクリルプロトン(2H) 11.9〜12.1 アセチルアセトンのエノ−ルプロトン(0.1
H) 一方、チャ−ト−3ではn=0,1,2・・・・と分布
していることがわかる。<合成例−2/プラクセルFA
−2のアセトアセチル化>プラクセルFM−2の替わり
に、プラクセルFA−2[ダイセル化学業(株)製、前
記(IV)式におけるnが2のもの]を151.1g用い、
ジケテンを40.6g用いた。次いでジブチルスズジラ
ウレ−ト0.02gを仕込み、さらに反応器中に10m
リットル/minのエア−を吹き込んで合成例−1と同
様に反応を行った。
【0051】赤外分析を行ったところ、1732cm1
にアセチルアセトンに由来する吸収が見られる[図
4]。また、GPCのチャ−ト[図6]より本化合物は
n=0,1,2・・・・の分布を有していることがわか
る。
【0052】また、H−nmrでは、以下のような吸収
がみられ、化合物(I)の平均としてn=2の化合物で
1はH、R2は−CH2CH2−の化合物が生成している
ことを確認した[図5]。
【0053】 δ(ppm) 1.4 メチレン(2H) 1.6 メチレン(8H) 2.2〜2.4 メチル(3H) 3.3〜3.4メチレン(1.9H) 4.0〜4.2メチレン(4H) 4.2〜4.4メチレン(4H) 5.6〜6.5メタクリルプロトン(3H) 11.9〜12.1 アセチルアセトンのエノ−ルプロトン(0.1
H) [実施例−1]N2導入管、攪拌器、冷却管を取り付け
た12リットルのフラスコに5040gのエチルアルコ
−ル、560gのアセトン、そして1440gのメチル
メタクリレ−ト、480gのメタクリル酸及び500g
の合成例−1の化合物を添加した。N2を流通し、60
℃の恒温浴に浸漬した。12.0gの2,2′−アゾビ
ス(2−メチルプロピオニトリル)を溶液に添加し、得
られた溶液を60℃で16時間保持した。得られた粘稠
な溶液の年度は900psであった。
【0054】得られた溶液の50gをナス型フラスコに入
れ、ロ−タリ−エバポレ−タ−にて100℃で徐々に減圧
下で溶剤を溜去した。得られた固体の赤外吸収スペクト
ルを測定して以下の結果を得た。
【0055】3200cm-1 カルボン酸のOH 1706cm-1 カルボン酸のC=O 1715cm-1 メタクリル酸メチルエステル 1730cm-1 アセチルアセトネ−ト基に由来するカルボニ
ル 分子内にカルボン酸、メチルエステル、アセチルアセト
ネ−ト基を含有するポリマ−であることを確認した。
【0056】[実施例−2]2リットルのフラスコに5
00ミリリットルの水と12ミリリットルの40%To
riton 700、アルキルアリ−ルポリエステルサ
ルフェ−トのナトリウム塩とを添加し、得られた溶液に
2を流通した。6.75ミリリットルの4.0% T
oriton770を含有している250ミリリットル
の水に150gのメチルメタクリレ−ト、50gのメタ
クリル酸、及び60gの合成例−2で得た化合物を滴下
ロ−トに入れた。
【0057】滴下ロ−トに1.25gの過硫酸カリウム
(K228)を加え、フラスコに0.625gのK2
28及び0.625gのメタ亜硫酸水素ナトリウム(N
225)を加えた。フラスコを60℃一定に昇温し
て30分で滴下ロ−ト内の内容物を添加した。得られた
重合体ラテックスの固形分は27.0%であった。
【0058】得られた重合体ラテックスより薄膜を作成
して熱風乾燥した。
【0059】得られた膜の赤外吸収スペクトルを測定し
て以下の結果を得た。
【0060】3200cm-1 カルボン酸のOH 1710cm-1 カルボン酸のC=O 1720cm-1 メタクリル酸メチルエステル 1730cm-1 アセチルアセトネ−ト基に由来するカルボニ
ル 分子内にカルボン酸、メチルエステル、アセチルアセト
ネ−ト基を含有するポリマ−であることを確認した。
【0061】(以下余白)
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は合成例1で得られた(メタ)アクリレー
ト化合物のIRスペクトルチャ−トである。
【図2】図2は同1H−NMRスペクトルチャ−トであ
る。
【図3】図3は同GPCスペクトルチャ−トである。
【図4】図4は合成例2で得られた(メタ)アクリレー
ト化合物のIRスペクトルチャ−トである。
【図5】図5は同1H−NMRスペクトルチャ−トであ
る。
【図6】図6は同GPCスペクトルチャ−トである。
【符号の説明】
なし (以下余
白)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 220/28 C08F 290/06 C08F 299/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(I)式 《R1はHまたはCH3、R2は炭素数1〜10の炭化水
    素残基を表わし、nは1〜20の整数を表わす》の構造
    で示される分子単位を有するラクトン変性アセトキシ
    (メタ)アクリレ−トを重合させたことを特徴とする樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、エチレン性二重結合を有する重
    合性モノマ−を共重合させた請求項1記載の樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 エチレン性二重結合を有する重合性モノ
    マ−の存在下または不存在下、下記(I)式 《R1はHまたはCH3、R2は炭素数1〜10の炭化水
    素残基を表わし、nは1〜20の整数を表わす》の構造
    を有するラクトン変性アセトアセトキシ(メタ)アクリ
    レ−トを重合させることを特徴とする樹脂組成物の製造
    方法。
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