JPH08156306A - サーマルヘッド及びその製造方法 - Google Patents

サーマルヘッド及びその製造方法

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JPH08156306A
JPH08156306A JP33144494A JP33144494A JPH08156306A JP H08156306 A JPH08156306 A JP H08156306A JP 33144494 A JP33144494 A JP 33144494A JP 33144494 A JP33144494 A JP 33144494A JP H08156306 A JPH08156306 A JP H08156306A
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JP
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thermal head
heating resistor
scanning direction
resistor
sub
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JP33144494A
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Koichi Haga
浩一 羽賀
Kazuo Baba
和夫 馬場
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーマルヘッドにおいて、副走査方向に微細
な印字ドットを可能にし、かつ発熱抵抗体の強度の低
下、抵抗値のばらつきによる影響を極力抑える。 【構成】 離散的に形成された複数の個別電極4と、複
数の引き出し部3を有する共通電極と、前記個別電極4
及び引き出し部3の一部を覆うように主走査方向に帯状
に延設した発熱抵抗体7とを、絶縁基板1上に形成する
サ−マルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体7の副走査方
向における断面形状は、発熱抵抗体7の反絶縁基板1側
に頂部7aを有するよう形成し、この頂部7a付近を紙
当たり部とし、発熱抵抗体7自体の副走査方向幅を微細
化することなく紙当たり部の副走査方向の幅を微細化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の発熱抵抗部を主
走査方向に並設したサ−マルヘッドに関し、特に中間調
記録を行うのに適したサ−マルヘッドにおける発熱抵抗
体の構造及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サ−マルヘッドを用いた記録方式
としては溶融型熱転写記録方式や感熱記録方式が一般的
であり、これらの記録方式に使用されるサ−マルヘッド
の構成について、図6(a)(b)を参照しながら説明
する。図6(a)は、サ−マルヘッドの一部分の平面説
明図であり、(b)は(a)のB−B' 断面説明図を示
している。このサ−マルヘッドは、離散的に形成された
複数の個別電極4と、複数の引き出し部3を有する共通
電極と、前記個別電極4及び引き出し部3の一部を覆う
ように主走査方向に帯状に延設した発熱抵抗体7′と
を、絶縁基板1の部分グレーズ2上に形成し、全体をオ
ーバーグレーズ9で被覆して構成されている。前記各個
別電極4と引き出し部3とは所定の間隔で交互に配置さ
れており、各個別電極4は駆動用回路(図示せず)に接
続され、共通電極には一定電圧が供給されて各引出し部
3は同一電位となっている。
【0003】そして、駆動用回路(図示せず)から各個
別電極4に信号が印加されると、一つの個別電極4に対
してその両側に配置される引き出し部3との間が選択的
に給電され、対応する部位の発熱抵抗体7′が発熱部と
なって発熱し、その発熱部に印字ローラ30(図6
(b))の押圧力により接触する感熱記録紙またはイン
クドナフィルム等の熱転写媒体を溶融させて印字ドット
による記録を行うものである。上記サ−マルヘッドにお
いては、図6(b)に示すように、発熱抵抗体7′の副
走査方向の断面形状が主走査方向の各位置において均一
な矩形となっているので、発熱抵抗体7′の紙当りや発
熱量を均一にして印字記録の高画質化を図ることができ
る(例えば特開昭63−149166号公報参照)。
【0004】この方式は、発熱部に印加するエネルギー
が比較的小さくても印字ドットによる記録を行なうこと
ができ印字コストが安いという利点がある。しかし、イ
ンクドナフィルム等の熱転写媒体自体は印加エネルギー
を変化させても印字ドットの階調が得られないので、中
間調記録を行うことができなかった。このため、中間調
記録を行うために昇華型の記録方式が提案されている
が、多大な印加エネルギ−を必要とするため印字時間が
かかるとともに、特殊紙を用いるため印字コストが高く
なるという問題点があった。
【0005】一方、中間調記録を従来の溶融型の記録方
式で行うために、マトリクス法、副走査分割方法、熱集
中法など、発熱抵抗体の発熱領域を微細化して階調を得
る方法が提案されている。副走査分割方法は、特開昭6
0-42074号公報、特開昭60−57763号公
報、特開昭60−248074号公報等に例示されてい
る通り、発熱抵抗体の副走査方向の幅を短くし、副走査
方向の複数回の印字により1画素を構成し、この1画素
中の複数の印字ドットの組み合わせで階調を実現してい
る。この方法では、発熱抵抗体の副走査方向の幅を短く
すればするほど多階調が実現できる。
【0006】図6の従来のサ−マルヘッドに前記した副
走査分割方法を適用させたサ−マルヘッドを図7(a)
(b)に示す。図7(a)は、サ−マルヘッドの一部分
の平面説明図であり、(b)は(a)のC−C' 断面説
明図を示している。図中、図6と同一構成をとる部分に
は同一符号を付している。このサーマルヘッドによれ
ば、副走査分割方法で記録を行うため、発熱抵抗体7′
(図6)の副走査方向の幅を1/n(nは整数)とした
発熱抵抗体7″を設けている。図6に示すサ−マルヘッ
ドは副走査分割方法を用いていないので、発熱抵抗体
7′における発熱部の1回の発熱(1個の印字ドット)
で1画素分を記録する。これに対し図7に示すサ−マル
ヘッドは、発熱抵抗体7″の1回の発熱ごとに図6のサ
−マルヘッドによる記録時の1/nずつの紙送りを行
い、n回の発熱(n個の印字ドット)で1画素分を記録
することになる。前記したように、図6及び図7に示す
従来のサ−マルヘッドの発熱抵抗体7″は、副走査方向
の断面形状が矩形であるため、発熱抵抗体7″の副走査
方向の幅Lと1回の発熱によって記録される印字ドット
の幅が等しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の中間調記録は、
既に述べたように発熱抵抗体自体の副走査方向の幅を短
くすることによって多階調を実現しようとするものであ
る。しかしながら、発熱抵抗体の副走査方向の幅を短く
すればするほど、耐印字圧力等で表される機械的強度
や、耐印加電力および耐静電気等で表される電気的強度
が低下し、破損する可能性があった。また、発熱抵抗体
における発熱する面積が微細化するため抵抗値のばらつ
きの影響が大きくなり、同一印加エネルギ−による印字
記録が均一にならないという問題点があった。
【0008】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、副走査方向に微細な印字ドットを可能にし、かつ発
熱抵抗体の強度の低下、抵抗値のばらつきによる影響を
極力抑えることができる発熱抵抗体を有するサ−マルヘ
ッド及びその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の発明は、離散的に形成された複数の個別電極
と、複数の引き出し部を有する共通電極と、前記個別電
極及び引き出し部の一部を覆うように主走査方向に帯状
に延設した発熱抵抗体とを、絶縁基板上に形成するサ−
マルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体の副走査方向にお
ける断面形状は、発熱抵抗体の反絶縁基板側に頂部を有
するよう形成されたことを特徴としている。
【0010】請求項2の発明は、サ−マルヘッドの製造
方法において、絶縁基板上に多数の個別電極及び共通電
極を形成する第1の工程と、前記各個別電極と共通電極
に接続されるように主走査方向に帯状の発熱抵抗体を形
成する第2の工程とを有し、前記第2の工程は次に各工
程を具備することを特徴としている。先ず、前記個別電
極上にその一部を露出するように主走査方向に帯状とな
るレジストパターンを形成する。次に、前記露出した個
別電極を覆うように主走査方向に帯状となる抵抗体ペー
ストを形成する。続いて、前記抵抗体ペーストの反レジ
ストパターン側が斜辺となるように抵抗体ペーストを研
削し、副走査方向における断面形状が頂部を有する発熱
抵抗体を形成する。最後に、前記レジストパターンを除
去する。
【0011】
【作用】請求項1の発明によれば、発熱抵抗体の副走査
方向における断面形状を、発熱抵抗体の反絶縁基板側に
頂部を有するよう形成したので、この頂部付近を紙当た
り部とすることができる。そのため、発熱抵抗体自体の
副走査方向幅を微細化することなく紙当たり部の副走査
方向の幅を微細化することができるので、発熱抵抗体の
強度の低下及び抵抗値のばらつきの影響を抑え、かつ微
細ドットを実現することが可能となる。
【0012】請求項2の発明方法によれば、抵抗体ペー
ストの反レジストパターン側が斜辺となるように抵抗体
ペーストを研削することにより、副走査方向における断
面形状が頂部を有する発熱抵抗体を形成することができ
るとともに、副走査方向の断面形状が主走査方向の各位
置において均一な形状とすることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係るサーマルヘッドの一実施
例について図1を参照しながら説明する。図1(a)
は、サ−マルヘッドの一部分の平面説明図、(b)は
(a)のA−A′ 断面説明図であり、図6及び図7と
同一の構成をとる部分については同一符号を付してい
る。サ−マルヘッドは、セラミック基板1上に帯状に形
成された部分グレ−ズ2と、複数の引き出し部3と共通
電極接続部8から成る共通電極と、複数の個別電極4
と、帯状に形成された発熱抵抗体7と、全体を被覆する
オーバーグレーズ9とを有している。
【0014】個別電極4は、離散的に配置されるととも
に端部が部分グレーズ2上に位置するように短冊状に形
成され、各個別電極4の他端側は駆動用回路(図示せ
ず)に接続されている。共通電極の引き出し部3は、部
分グレーズ2上において個別電極4間に端部が配置され
るように形成され、共通電極接続部8には一定電圧が供
給されている。したがって、発熱抵抗体7は、その下面
において、所定の間隔で交互に配置される複数の個別電
極4及び共通電極の引き出し部3のそれぞれと接続され
ており、駆動用回路(図示せず)から各個別電極4に信
号が印加されると、一つの個別電極4に対してその両側
に配置される引き出し部3との間が選択的に給電され、
この部分に対応する発熱抵抗体7の部位が発熱部となっ
て発熱する。
【0015】本実施例における特徴的な構成は、発熱抵
抗体7の副走査方向における断面形状が、発熱抵抗体7
の反セラミック基板1側に頂部7aを有するよう形成さ
れることである。発熱抵抗体7の断面形状は、図1
(b)に示すように、部分グレ−ズ2と接する発熱抵抗
体7の辺を底辺とし、発熱抵抗体7の左下端部から直上
に位置する辺を一辺とし、この辺の最上部を頂部7aと
し、頂部7aから発熱抵抗体7の右下端部までを斜辺と
するほぼ三角形をなしている。このように形成するの
は、発熱抵抗体7の頂部7a付近を紙当たり部とするこ
とにより、発熱抵抗体7自体の副走査方向幅(発熱抵抗
体7の底辺)を微細化することなく発熱抵抗体7の紙当
たり部の副走査方向の幅を微細化するためである。
【0016】次に、上記サーマルヘッドの製造方法につ
いて図2ないし図4を参照しながら説明する。このサ−
マルヘッドの作製には、絶縁基板として部分グレ−ズ2
が既に形成されたセラミック基板1を用意した。このセ
ラミック基板1上に直接形成されている部分グレ−ズ2
のライン幅(副走査方向幅)は1.2mmである。ま
ず、このセラミック基板1の表面にMOD金ペ−ストを
用いてスクリ−ン印刷及び焼成によって電極層を形成し
たのち、フォトリソ及びエッチング法により、共通電極
を構成する複数の引き出し部3と複数の個別電極4とを
交互に離散的に配置されるように形成する(図2(a)
及び図2(e))。
【0017】次に、スピンコ−トにより、前記引き出し
部3及び個別電極4を覆うようにセラミック基板1上に
厚さ20μmのネガレジスト膜5を形成する(図2
(b)及び図2(f))。続いて、フォトリソ法によっ
て、発熱抵抗体形成位置とこれより共通電極側のすべて
のネガレジスト膜5を除去し、個別電極4の一部が露出
するようにレジストパターン5′を形成する(図2
(c)及び図2(g))。また、このレジストパターン
5′の膜厚を調整することにより、後述する発熱抵抗体
7の頂部7aの高さを調整することができる。
【0018】次に、直接描画法によって、各引き出し部
3と各個別電極4のそれぞれに接続する位置に抵抗体ペ
−スト6(GZX8K,田中貴金属製)を注入し、乾燥
させる(図2(d)及び図2(h))。図に示すように
抵抗体ペ−スト6の描画位置は、個別電極4側はレジス
トパターン5′にかかるように(線D)、引き出し部3
側は個別電極4の端部よりも引き出し部3側になるよう
に描画する(線D′)。この直接描画装置は、ディスペ
ンサ−の移動速度とディスペンサ−内の圧力で、部分グ
レーズ2上に突出するペ−ストの量を調整することがで
きる。
【0019】次に、乾燥させた抵抗体ペ−スト6に研削
を施す。本実施例においては、特開平4−152059
号公報に示される研削装置を使用する。この研削装置
は、図4(a)ないし(c)に示すように、ステージ1
0上に台座20を設置し、この台座20上にセラミック
基板1を置き、セラミック基板1上の乾燥した抵抗体ペ
−スト6を研磨テ−プ15により研削するように構成さ
れている。セラミック基板1は、図4(a)における左
右方向がサ−マルヘッドの主走査方向となるように設置
される。ステ−ジ10の下面にはナットブロック11が
固定されており、このナットブロック11は、ステ−ジ
10と平行に配置されているボ−ルスクリュ−12に連
結されている。このボ−ルスクリュ−12は、図示しな
いモ−タによって、順、逆両方向に一定量づつ交互に回
転駆動され、これによりナットブロック11およびステ
−ジ10はサ−マルヘッドの主走査方向に沿って往復運
動するように構成されている。
【0020】一方、テ−プ支持部材13は、ボ−ルスク
リュ−12と垂直な方向に延びるガイドロッド14によ
って支持されている。このテ−プ支持部材13には、研
磨テ−プ15を搬送するための押圧ロ−ラ16、ガイド
ロ−ラ17、18および図示しない研磨テ−プ搬送駆動
手段等が支持されている。テ−プ支持部材13は、ロ−
ラ19aを有する押圧手段19によって常時下方に押圧
されており、これにより、押圧ロ−ラ16表面を搬送さ
れる研磨テ−プ15は、ステ−ジ10上のセラミック基
板1に押圧されている。この押圧手段19により押圧ロ
−ラ−16の位置を調節することによって、抵抗体ペ−
スト6の研削の割合を決定することができる。
【0021】この装置のステ−ジ10上に、図4(b)
に示すように予め傾斜θを有する台座20を設置してお
き、この上にセラミック基板1を共通電極の引き出し部
3側が個別電極4側より高く位置するように乗せ、各ロ
−ラ−16,17,18を回転させて研磨テ−プ15を
搬送させると同時に、ボ−ルスクリュ−12の回転によ
りステ−ジ10をサ−マルヘッドの主走査方向に往復運
動させることによって、セラミック基板1上の抵抗体ペ
−スト6を研削し、副走査方向の断面形状が三角形の発
熱抵抗体7を得る。また、研削方法によれば、副走査方
向の断面形状が主走査方向の各位置において均一な形状
とすることができる。
【0022】抵抗体ペ−スト6を研削後の平面図を図3
(a)に示し、(a)のA−A′断面図を図3(e)に
示す。発熱抵抗体7は、副走査断面において個別電極4
側端最上部が最も高い位置となる。この状態で、発熱抵
抗体7の副走査方向の幅L1は約50μmであった。個
別電極4側にレジストパターン5′を形成して、個別電
極4側端に発熱抵抗体7の頂部が位置するようにしたの
は、抵抗体ペースト6の研削を行う際に、個別電極4に
キズが付くのを防止するためである。上記構成では、研
削の際に個別電極4にキズは付かないが引き出し部3に
キズが付く場合がある。尚、本実施例では予めθ=8゜
の傾斜を有する台座20を用いたが、被研削物を乗せた
後で台座20を傾斜させてもよい。また、研磨テ−プ1
5は研削される抵抗体ペ−スト6より幅の大きなものを
用いる。
【0023】次に、発熱抵抗体7より共通電極側の引き
出し部3上にMOD金ペ−ストを印刷し、各引き出し部
3を接続する共通電極接続部8を設けて共通電極を形成
する(図3(b)及び図3(f))。この共通電極接続
部8は、研削の過程において引き出し部3に多少キズつ
けても、引き出し部3を覆うように形成されるので、そ
の影響を除去するようになっている。次に、820℃で
発熱抵抗体7と共通電極接続部8を同時に焼成し、同時
にレジストパターン5′を焼成気化してこれを除去する
(図3(c)及び図3(g))。この状態で、発熱抵抗
体7の最頂部7aとなる個別電極4側端の膜厚L2は約
10μmであった。
【0024】次に、発熱抵抗体7,個別電極4,共通電
極3,共通電極接続部8上に、オ−バ−グレ−ズ9(L
S201,田中貴金属製)を印刷及び焼成により形成し
た(図3(d)及び図3(h))。
【0025】以上の工程を経て作製されたサ−マルヘッ
ドを使用して、実際に中間調記録を行う場合の印字モデ
ルを図5に示す。図中のmは、1回の発熱により印字さ
れるドット幅を示し、各発熱毎に長さmの用紙送りをし
て印字を行う。図に示すように、上記製造方法によって
得られるサ−マルヘッドの発熱抵抗体7の副走査方向の
断面形状は、発熱抵抗体7の部分グレ−ズ2に接する辺
を底辺とし、この底辺の対角が発熱抵抗体7の頂部7a
となるほぼ三角形になっている。このため、発熱抵抗体
7の鋭角頂部付近を紙当たり部とすることによって微細
な印字ドットを実現することができる。
【0026】また、図7(b)に示す副走査分割方法を
用いた従来のサ−マルヘッドの発熱抵抗体7″のよう
に、副走査方向の幅を短くすることで印字ドットを微細
化する手段と異なり、本実施例では図5に示すように発
熱抵抗体7の底辺は短くしていないので、発熱抵抗体の
強度の低下や抵抗値のばらつきによる影響を極力抑える
ことができる。さらに、同一のサ−マルヘッドを用いた
各印字時において印字ロ−ラ30の押圧を、他の印字時
の印字ロ−ラの押圧と異なる値に設定すれば、紙当たり
部分の長さ、つまり印字ドット幅を増減させ、1画素を
構成するドット数を異なる値に設定することができ、用
途に応じて複数の階調数のうち所望の階調数を選択して
印字を行うことができる。尚、発熱抵抗体7は、本実施
例では副走査断面において、個別電極4側端が頂部とな
る形状のサ−マルヘッドを作製したが、これ以外でも発
熱抵抗体7の反セラミック1(絶縁基板)側に例えば鋭
角をなす頂部を有する任意の形状であってもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明のサ−マルヘッドは、発熱抵抗体
の副走査方向の断面形状に関して、反絶縁基板側に頂部
を有するように形成し、この頂部付近を紙当たり部とす
ることで、微細な印字ドットを実現し、多階調の中間調
記録を可能にする。
【0028】また、紙当たり部と比較して発熱抵抗体自
身の副走査方向の幅が大きくできるので、発熱抵抗体の
強度の低下や抵抗値のばらつきによる影響を極力抑える
ことができる。
【0029】さらに、同一のサ−マルヘッドを用いた各
印字時において印字ロ−ラの押圧を、他の印字時の印字
ロ−ラの押圧と異なる値に設定すれば、紙当たり部分の
長さ、つまり印字ドット幅を増減させ、1画素を構成す
るドット数を異なる値に設定することができ、用途に応
じて複数の階調数のうち所望の階調数を選択して印字を
行うことができる。
【0030】また、本発明方法によれば、抵抗体ペース
トの反レジストパターン側が斜辺となるように抵抗体ペ
ーストを研削することにより、副走査方向における断面
形状が頂部を有する発熱抵抗体を形成することができる
とともに、副走査方向の断面形状が主走査方向の各位置
において均一な形状とすることができ、発熱抵抗体の紙
当りや発熱量を均一にして印字記録の高画質化を図るサ
ーマルヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るサ−マルヘッドの一実施例を示
すもので、(a)は一部分を示す平面説明図、(b)は
(a)のA−A′断面説明図である。
【図2】 実施例のサ−マルヘッドの製造工程の一部を
示す図であり、(a)は電極パタ−ン形成後の平面説明
図、(b)はネガレジスト塗布後の平面説明図、(c)
はレジストフォトリソ後の平面説明図、(d)は抵抗体
ペ−スト印刷、乾燥後の平面説明図、(e)は(a)の
A−A′断面説明図、(f)は(b)のA−A′断面説
明図、(g)は(c)のA−A′断面説明図、(h)は
(d)のA−A′断面説明図である。
【図3】 実施例のサ−マルヘッドの製造工程の一部を
示す図であり、(a)は抵抗体ペ−スト研削後の平面説
明図、(b)は共通電極接続部印刷後の平面説明図、
(c)は発熱抵抗体、共通電極接続部同時焼成後の平面
説明図、(d)はオ−バ−グレ−ズ形成後の平面説明
図、(e)は(a)のA−A′断面説明図、(f)は
(b)のA−A′断面説明図、(g)は(c)のA−
A′断面説明図、(h)は(d)のA−A′断面説明図
である。
【図4】 実施例のサ−マルヘッドの発熱抵抗体の研削
に使用した研削装置を示すもので、(a)は主要部分の
説明図、(b)は(a)のE−E′断面図、(c)は
(b)の研磨テ−プと発熱抵抗体の接触部であるF部分
の拡大図である。
【図5】 実施例のサ−マルヘッドを用いた印字時のモ
デル図である。
【図6】 副走査分割方法を用いていない従来のサ−マ
ルヘッドの一部分を示すもので、(a)は平面説明図、
(b)は(a)のB−B′断面説明図である。
【図7】 副走査分割方法を用いた従来のサ−マルヘッ
ドの一部分を示すもので、(a)は平面説明図、(b)
は(a)のC−C′断面説明図である。
【符号の説明】
1…セラミック基板(絶縁基板)、 2…部分グレ−
ズ、 3…引出し部、4…個別電極、 5…ネガレジス
ト膜、 5′…レジストパターン、 6…抵抗体ペ−ス
ト、 7…発熱抵抗体、 7a…頂部、 8…共通電極
接続部、 9…オ−バ−グレ−ズ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】離散的に形成された複数の個別電極と、複
    数の引き出し部を有する共通電極と、前記個別電極及び
    引き出し部の一部を覆うように主走査方向に帯状に延設
    した発熱抵抗体とを、絶縁基板上に形成するサ−マルヘ
    ッドにおいて、 前記発熱抵抗体の副走査方向における断面形状は、発熱
    抵抗体の反絶縁基板側に頂部を有するよう形成されたこ
    とを特徴とするサ−マルヘッド。
  2. 【請求項2】絶縁基板上に多数の個別電極及び共通電極
    を形成する第1の工程と、 前記各個別電極と共通電極に接続されるように主走査方
    向に帯状の発熱抵抗体を形成する第2の工程とを有し、 前記第2の工程は、 前記個別電極上にその一部を露出するように主走査方向
    に帯状となるレジストパターンを形成する工程と、 前記露出した個別電極を覆うように主走査方向に帯状と
    なる抵抗体ペーストを形成する工程と、 前記抵抗体ペーストの反レジストパターン側が斜辺とな
    るように抵抗体ペーストを研削し、副走査方向における
    断面形状が頂部を有する発熱抵抗体を形成する工程と、 前記レジストパターンを除去する工程と、を具備するこ
    とを特徴とするサ−マルヘッドの製造方法。
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JP33144494A Pending JPH08156306A (ja) 1994-12-12 1994-12-12 サーマルヘッド及びその製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016210076A (ja) * 2015-05-07 2016-12-15 アオイ電子株式会社 サーマルヘッド

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