JPH08155564A - ヘミング構造とヘミング加工方法及びその装置 - Google Patents

ヘミング構造とヘミング加工方法及びその装置

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JPH08155564A
JPH08155564A JP6300839A JP30083994A JPH08155564A JP H08155564 A JPH08155564 A JP H08155564A JP 6300839 A JP6300839 A JP 6300839A JP 30083994 A JP30083994 A JP 30083994A JP H08155564 A JPH08155564 A JP H08155564A
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JP
Japan
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outer panel
panel
hemming
edge
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JP6300839A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Kurokawa
一彦 黒川
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アウターパネル12のフランジ部12fとイ
ンナーパネル14の縁部14fとがシール部材13を介
さずに直接的に面接触する構造にして、レーザー溶接等
を可能にする。 【構成】 本発明に係るヘミング構造は、フランジ部1
2fを備えるアウターパネル12の本体部12mとイン
ナーパネル14の縁部14fとの間にシール部材13を
介在させた状態で、そのアウターパネル12のフランジ
部12fを前記インナーパネル14の縁部14fに面接
触するまで折り返して、アウターパネル12とインナー
パネル14とを結合する構造のヘミング構造において、
アウターパネル12とインナーパネル14の縁部14f
との間には、フランジ部12fを折り返す際に押し出さ
れるシール部材13を溜める空間Sが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フランジ部を備えるア
ウターパネルの本体部とインナーパネルの縁部との間に
シール部材を介在させた状態で、そのアウターパネルの
フランジ部を前記インナーパネルの縁部に面接触するま
で折り返して、前記アウターパネルとインナーパネルと
を結合する構造のヘミング構造と、ヘミング加工方法及
びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これに関連する従来の技術が特開平1−
201495号公報に記載されており、その概要が図1
4に示されている。このヘミング加工方法では、先ず、
フランジ部2fを有するアウターパネル2の本体部2m
にそのフランジ部2fに沿ってシール部材3を塗布し
(図14(A)参照)、前記シール部材3の上にインナ
ーパネル4がセットされる(図14(B)参照)。次
に、アウターパネル2のフランジ部2fをプリ刃(図示
されていない)を用いて約45°折り曲げ、さらに、ヘム
刃(図示されていない)を用いてインナーパネル4の縁
部4fに面接触するまで折り返してヘミング加工を行う
(図14(C),(D)参照)。ここで、ヘミング加工
時に両パネル2、4が図中上下方向から押圧されるため
に、インナーパネル4の縁部4fの下面とアウターパネ
ル2の本体部2mとの間に挟まれたシール部材3はその
位置からはみ出して、前記インナーパネル4の縁部4f
の上面とアウターパネル2のフランジ部2fとの間に回
り込む。
【0003】このようにしてヘミング加工が終了する
と、アウターパネル2とインナーパネル4の接合部分、
即ち、ヘミング加工が行われた部分が、図14(E)に
示されるように、抵抗式スポット溶接機により溶接され
る。ここで、前記シール部材3は熱硬化性で非導電性の
性質を有しているが、前記溶接機の溶接チップ6、7が
両パネル2,4の接合部分を約300 〜450 kg の力で上
下から挟むために、溶接チップ6、7の押圧力によって
シール部材3が溶接部位から押し出される。このため、
前記シール部材3がスポット溶接の妨げとなることがな
く、アウターパネル2とインナーパネル4とは良好に溶
接される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た方法でヘミング加工を行うと、アウターパネル2のフ
ランジ部2fとインナーパネル4の縁部4fの上面との
間、及びインナーパネル4の縁部4fの下面とアウター
パネル2の本体部2mとの間にシール部材3の層が存在
することになる。このため、アウターパネル2のフラン
ジ部2fとインナーパネル4の縁部4fとを溶接する場
合でも、上記したように、アウターパネル2のフランジ
部2fと本体部2mとを溶接チップ6、7で挟んで押圧
力を加える必要がある。しかしながらスポット溶接法に
よると、溶接チップ6、7によって約300 〜450 kgの力
でアウターパネル2のフランジ部2fと本体部2mとが
挟まれるために、アウターパネル2の表面に傷が発生す
るという問題がある。
【0005】上記問題を解決するためには、レーザー溶
接等の非接触式溶接法を利用する方法が考えられる。し
かしながら、溶接したい部位であるアウターパネル2の
フランジ部2fとインナーパネル4との縁部4fとの間
にはシール部材3の層が存在しているため、レーザー等
で前記フランジ部2fを溶融させても溶融金属をシール
部材3の層を通過させてインナーパネル4の縁部4fに
まで溶け込ますことは難しく確実な溶接強度は得られな
い。本発明の技術的課題は、ヘミング加工中にシール部
材がアウターパネルのフランジ部とインナーパネルの縁
部との間に回り込まない構造にすることにより、レーザ
ー溶接等が可能なヘミング構造を提供しようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用、効果】
〔課題を解決するための請求項1に係る手段〕上記した
課題は、以下の特徴を有するヘミング構造によって解決
される。即ち、請求項1に係るヘミング構造は、フラン
ジ部を備えるアウターパネルの本体部とインナーパネル
の縁部との間にシール部材を介在させた状態で、そのア
ウターパネルのフランジ部を前記インナーパネルの縁部
に面接触するまで折り返して、前記アウターパネルとイ
ンナーパネルとを結合する構造のヘミング構造におい
て、前記アウターパネルとインナーパネルの縁部との間
には、前記フランジ部を折り返す際に押し出されるシー
ル部材がそのフランジ部とインナーパネルの縁部との面
接触部分に回り込まないように、その押し出されたシー
ル部材を溜める空間が設けられていることを特徴とす
る。 〔請求項1に記載された発明の作用〕本発明によると、
ヘミング加工中にアウターパネルの本体部とインナーパ
ネルの縁部との間から押し出されたシール部材は、アウ
ターパネルとインナーパネルの縁部との間に形成された
シール部材を溜めるための空間に導かれる。このため、
前記シール部材がアウターパネルのフランジ部とインナ
ーパネルの縁部との面接触部分に回り込むことがなくな
る。即ち、アウターパネルのフランジ部とインナーパネ
ルの縁部とはシール部材を介さずに直接的に面接触する
ようになり、両者を、例えば、レーザー等を利用して非
接触で溶接することが可能になる。 〔請求項1に記載された発明の効果〕本発明に係るヘミ
ング構造によると、アウターパネルのフランジ部とイン
ナーパネルの縁部とをレーザー等を利用して非接触で溶
接することができるために、アウターパネルの表面に傷
が付かなくなり製品の品質が向上する。
【0007】〔課題を解決するための請求項2に係る手
段〕このヘミング加工方法は、フランジ部を備えるアウ
ターパネルの本体部にシール部材を塗布した後、その上
にインナーパネルの縁部をセットし、前記アウターパネ
ルのフランジ部を前記インナーパネルの縁部に面接触す
るまで折り返して、前記アウターパネルとインナーパネ
ルとを結合するヘミング加工方法において、前記アウタ
ーパネルとインナーパネルの縁部との間にシール部材を
溜める空間が形成されるように、そのインナーパネルの
縁部を加工する工程と、前記工程の後、前記インナーパ
ネルを前記アウターパネルの本体部にセットし、そのア
ウターパネルのフランジ部をインナーパネルの縁部に面
接触するまで折り返す工程と、を有している。 〔請求項2に記載された発明の作用〕本発明によると、
ヘミング加工中にアウターパネルとそのインナーパネル
の縁部との間にはシール部材を溜める空間が形成され
る。したがって、ヘミング加工中にアウターパネルの本
体部とインナーパネルの縁部との間から押し出されたシ
ール部材は、前記空間に導かれることになる。即ち、本
発明を実施することによって請求項1に記載されたヘミ
ング構造を得ることができる。 〔請求項2に記載された発明の効果〕本発明により、請
求項1の発明と同様な効果を得ることができる。
【0008】〔課題を解決するための請求項3に係る手
段〕このヘミング構造は、フランジ部を備えるアウター
パネルの本体部とインナーパネルの縁部との間にシール
部材を介在させた状態で、そのアウターパネルのフラン
ジ部を前記インナーパネルの縁部に面接触するまで折り
返して、前記アウターパネルとインナーパネルとを結合
する構造のヘミング構造において、前記インナーパネル
の縁部には、前記フランジ部を折り返す際に押し出され
るシール部材がそのフランジ部とインナーパネルの縁部
との面接触部分に回り込むのを遮る障壁が設けられてい
ることを特徴とする。 〔請求項3に記載された発明の作用〕本発明によると、
ヘミング加工中にアウターパネルの本体部とインナーパ
ネルの縁部との間から押し出されたシール部材は、イン
ナーパネルの縁部に設けられた障壁に遮られて、アウタ
ーパネルのフランジ部とインナーパネルの縁部との面接
触部分に回り込むことがなくなる。 〔請求項3に記載された発明の効果〕本発明によって
も、請求項1の発明と同様な効果を得ることができる。
【0009】〔課題を解決するための請求項4に係る手
段〕このヘミング加工方法は、フランジ部を備えるアウ
ターパネルの本体部にシール部材を塗布した後、その上
にインナーパネルの縁部をセットし、前記アウターパネ
ルのフランジ部を前記インナーパネルの縁部に面接触す
るまで折り返して、前記アウターパネルとインナーパネ
ルとを結合するヘミング加工方法において、前記アウタ
ーパネルのフランジ部と前記インナーパネルの縁部との
面接触部分にシール部材が流入するのを遮るための障壁
を、前記インナーパネルの縁部に設ける工程と、前記工
程の後、前記インナーパネルを前記アウターパネルの本
体部にセットし、そのアウターパネルのフランジ部をイ
ンナーパネルの縁部に面接触するまで折り返す工程と、
を有している。 〔請求項4に記載された発明の作用〕本発明によると、
ヘミング加工中にアウターパネルの本体部とインナーパ
ネルの縁部との間から押し出されたシール部材の流れ
は、インナーパネルの縁部に設けられた障壁によって遮
られる。したがって、アウターパネルのフランジ部とイ
ンナーパネルの縁部との面接触部分にシール部材が回り
込むのを防止できるようになる。即ち、本発明を実施す
ることによって請求項3に記載されたヘミング構造を得
ることができる。 〔請求項4に記載された発明の効果〕本発明により、請
求項3の発明と同様な効果を得ることができる。
【0010】〔課題を解決するための請求項5に係る手
段〕このヘミング構造は、フランジ部を備えるアウター
パネルの本体部とインナーパネルの縁部との間にシール
部材を介在させた状態で、そのアウターパネルのフラン
ジ部を前記インナーパネルの縁部に面接触するまで折り
返して、前記アウターパネルとインナーパネルとを結合
する構造のヘミング構造において、前記アウターパネル
のフランジ部が前記インナーパネルの縁部上面に面接触
するまで折り返されている状態で、前記インナーパネル
の縁部の一部である溶接用縁部がそのフランジ部の上面
に面接触するまで折り曲げられていることを特徴とす
る。 〔請求項5に記載された発明の作用〕本発明によると、
インナーパネルの縁部がアウターパネルの本体部とフラ
ンジ部との間に挟まれている状態で、前記インナーパネ
ルの縁部の一部である溶接用縁部のみが前記フランジ部
の上面に被さるように折り曲げられている。この構造に
より、ヘミング加工中にアウターパネルの本体部とイン
ナーパネルの縁部との間から押し出されたシール部材は
前記フランジ部の下面によって遮られ、そのフランジ部
の上面と溶接用縁部との面接触部分に回り込むことはな
くなる。これによって、アウターパネルのフランジ部と
インナーパネルの溶接用縁部とを、例えば、レーザー等
を利用して非接触で溶接することが可能になる。 〔請求項5に記載された発明の効果〕本発明に係るヘミ
ング構造によると、アウターパネルのフランジ部とイン
ナーパネルの溶接用縁部とをレーザー等を利用して非接
触で溶接することができるために、アウターパネルに傷
が付かなくなり製品の品質が向上する。
【0011】〔課題を解決するための請求項6に係る手
段〕このヘミング加工方法によると、フランジ部を備え
るアウターパネルの本体部にシール部材を塗布した後、
その上にインナーパネルの縁部をセットし、前記アウタ
ーパネルのフランジ部を前記インナーパネルの縁部に面
接触するまで折り返して、前記アウターパネルとインナ
ーパネルとを結合するヘミング加工方法において、前記
アウターパネルのフランジ部を前記インナーパネル側に
傾斜するように所定角度だけ折り返した後に、前記イン
ナーパネルの縁部の一部である溶接用縁部を立てた状態
から前記アウターパネルのフランジ部に当接させつつ被
せるように折り曲げることを特徴とする。 〔請求項6に記載された発明の作用〕本発明によると、
アウターパネルのフランジ部はインナーパネルの縁部に
被さるようになり、また、前記インナーパネルの縁部の
一部である溶接用縁部はアウターパネルのフランジ部の
当接しつつ被さるように折り曲げられる。このため、ヘ
ミング加工中にアウターパネルの本体部とインナーパネ
ルの縁部との間から押し出されたシール部材は前記フラ
ンジ部の下面によって遮られ、そのフランジ部の上面と
溶接用縁部との面接触部分に回り込むことはなくなる。
即ち、本発明を実施することによって請求項5に記載さ
れたヘミング構造を得ることができる。 〔請求項6に記載された発明の効果〕本発明によると、
請求項5の発明と同様な効果を得ることができる。
【0012】〔課題を解決するための請求項7に係る手
段〕このヘミング装置は、請求項6に記載されたヘミン
グ加工方法を実施するためのヘミング装置であって、ア
ウターパネルのフランジ部を立てられた状態から所定の
角度まで折り曲げる予備曲げ手段と、前記アウターパネ
ルのフランジ部の一部であってインナーパネルの溶接用
縁部と重なる部分を、他の部分よりも大きく曲げる第1
補助曲げ手段と、立てられた状態のインナーパネルの溶
接用縁部をアウターパネルのフランジ部に当接させつつ
被せるように所定の角度まで曲げる第2補助曲げ手段
と、予備曲げされたアウターパネルのフランジ部をイン
ナープレートの縁部に面接触するまで、また、フランジ
部に当接させつつ被せるように曲げられたインナーパネ
ルの溶接用縁部をアウターパネルのフランジ部に面接触
するまで曲げるヘム加工手段と、を有している。 〔請求項7に記載された発明の作用〕本発明によると、
アウターパネルのフランジ部は予備曲げ手段によって立
てられた状態から所定の角度まで折り曲げられ、さら
に、そのフランジ部の一部は第1補助曲げ手段によって
他の部分よりも大きく曲げられる。一方、立てられた状
態のインナーパネルの溶接用縁部は第2補助曲げ手段に
よってアウターパネルのフランジ部に当接しつつ被せら
れるように所定の角度まで曲げられる。ここで、前記イ
ンナーパネルの溶接用縁部が被せられるフランジ部の一
部は、他の部分より大きく曲げられるために、スムーズ
に前記溶接用縁部が当接しつつ被せられるようになる。
このようにして、アウターパネルのフランジ部とインナ
ーパネルの溶接用縁部とが所定の角度まで曲げられる
と、ヘム加工手段によってアウターパネルのフランジ部
がインナープレートの縁部に面接触するまで、また、イ
ンナーパネルの溶接用縁部がアウターパネルのフランジ
部に面接触するまで曲げられる。即ち、本発明に係る装
置によって請求項6に記載されたヘミング加工方法を実
施することができる。 〔請求項7に記載された発明の効果〕本発明に係る装置
によって請求項6に記載されたヘミング加工方法を実施
することができ、請求項6に係る発明と同様な効果を得
ることができる。
【0013】
【実施例】 〔第1実施例〕以下、図1〜図6に基づいて、本発明の
第1実施例に係るヘミング構造及びヘミング加工方法の
説明を行う。ここで、図1は第1実施例に係るヘミング
構造を表す図面であり、図2はヘミング加工方法におけ
る各工程を表す断面図である。また、図3〜図5はヘミ
ング加工装置の構造を表す側面図である。前記ヘミング
加工装置100は、図3に示されるように、ワークwで
あるアウターパネル12及びインナーパネル14を位置
決め支持する下型102と、プリ刃114を作動させる
ためのプリ刃作動機構120、及びヘム刃116を昇降
させる昇降部材106とから構成されており、前記下型
102とプリ刃作動機構120とが下型架台104の上
に設置されている。また、ヘム刃116を昇降させる昇
降部材106が前記下型102とプリ刃作動機構120
の真上に設置されている。
【0014】前記プリ刃作動機構120は、下型架台1
04の上に固定された固定ブロック122と、この固定
ブロック122に対して第1リンク機構126、第2リ
ンク機構127を介して連結された可動ブロック124
とを備えている。ここで、前記可動ブロック124は、
前記下型102と並んで設置されており、第1リンク機
構126、第2リンク機構127の働きにより前記下型
102に対して所定の軌跡で接離できるようになってい
る。また、前記可動ブロック124の上面には、下型1
02にセットされたワークwをプリ加工するためのプリ
刃114が水平に固定されている。前記第2リンク機構
127の中央部には、可動ブロック124を下型102
から離す方向に付勢されたリターンバネ128の一端が
連結されており、このリターンバネ128の他端が固定
ブロック122に固定された引き止め架台129に連結
されている。さらに、固定ブロック122には、可動ブ
ロック124がリターンバネ128によって戻される位
置を一定に保持するためのストッパー122sが固定さ
れている。
【0015】前記ヘム刃116を昇降させる前記昇降部
材106には、プリ刃作動機構120の真上に台形状の
カム118が固定されている。一方、プリ刃作動機構1
20の第1リンク機構126には、昇降部材106が下
降する過程で前記カム118に倣って横方向に移動する
回転体126tが装着されている。そして、前記昇降部
材106の下降中に前記回転体126tがカム118に
倣って移動することにより、第1リンク機構126は軸
126pを中心に図中右回りに回動し、可動ブロック1
24はリターンバネ128のばね力に抗して下型102
に接近する。これによって、図4に示されるように、可
動ブロック124のプリ刃114が横方向からアウター
パネル12のフランジ部12fを押圧し、プリ加工が行
われる。この状態からさらに昇降部材106が下降する
と、図5に示されるように、第1リンク機構126の回
転体126tが昇降部材106のカム118から離れ、
可動ブロック124はリターンバネ128のばね力によ
って元の位置まで戻される。そして、次に、前記昇降部
材106のヘム刃116がプリ加工を完了したワークw
を上方から押圧し、ヘミング加工が行われる。
【0016】次に、本実施例に係るヘミング加工方法を
図1〜図5を参照して説明する。先ず、アウターパネル
12の縁部が直角に折り曲げられてフランジ部12fが
形成される。また、インナーパネル14の縁部14fが
一部分だけ二重に折り返される(図1(B)点線部、図
2参照)。このようにして加工準備が完了すると、前記
アウターパネル12がヘミング加工装置100の下型1
02にセットされ、前記フランジ部12fに沿ってアウ
ターパネル12の本体部12mにシール部材13が塗布
される(図2(B)参照)。次に、インナーパネル14
がその縁部14fを前記シール部材13に押付けた状態
でアウターパネル12にセットされる(図2(C)参
照)。
【0017】前記ヘミング加工装置100にワークwで
あるアウターパネル12とインナーパネル14がセット
されると、ヘミング加工装置100が作動して昇降部材
106が下降を開始する。そして、昇降部材106が下
降する過程で、その昇降部材106のカム118に倣っ
てプリ刃移動機構120の第1リンク機構126に装着
された回転体126tが横方向に移動することにより
(図4参照)、可動ブロック124はリターンバネ12
8のばね力に抗して下型102に接近する。これによっ
て、可動ブロック124に固定されているプリ刃114
が下型102上のアウターパネル12のフランジ部12
fを押圧し、図2(D)に示されるように、アウターパ
ネル12のフランジ部12fがプリ刃114によって所
定角度だけ折り返されてプリ加工が実施される。さら
に、前記昇降部材106が下降を続けることにより、第
1リンク機構126の回転体126tが昇降部材106
のカム118から離れ、可動ブロック124はリターン
バネ128のばね力によって元の位置まで戻される。そ
して、図5に示されるように、前記昇降部材106のヘ
ム刃116がプリ加工を完了したアウターパネル12の
フランジ部12fを上方から押圧し、図2(E)に示さ
れるように、ヘミング加工が行われる。
【0018】ここで、前記インナーパネル14の二重に
折り返されている縁部14dでは、図1に示されるよう
に、他の縁部14fよりも厚みが増すとともに縁部端側
の一部が切り欠かれている形状となっている。このた
め、ヘミング加工中に前記アウターパネル12とそのイ
ンナーパネル14の縁部14fとの間には空間Sが形成
される。これによって、ヘミング加工中にアウターパネ
ル12の本体部12mとインナーパネル14の縁部14
fとの間から押し出されたシール部材13は空間Sに導
かれる。したがって、前記シール部材13がアウターパ
ネル12のフランジ部12fとインナーパネル14の二
重に折り返された縁部14dとの間に回り込まなくな
る。即ち、前記フランジ部12fの下面と二重に折り返
された縁部14dの上面が直接的に面接触する。なお、
二重に折り返された縁部14dが前記シール部材13の
回り込みを遮る障壁ともなるために、前記シール部材1
3はさらにその縁部14fと前記フランジ部12fとの
間に回り込み難くなる。即ち、上述の前記空間Sが本発
明のシール部材を溜める空間として機能する。
【0019】このようにしてヘミング加工が終了する
と、アウターパネル12とインナーパネル14はヘミン
グ加工装置から取り出され、アウターパネル12のフラ
ンジ部12fとインナーパネル14の二重に折り返され
た縁部14dとの間がレーザー溶接される。なお、図2
(F)中の記号▼がレーザー溶接部を表している。この
ように本実施例によると、アウターパネル12のフラン
ジ部12fとインナーパネル14の二重に折り返された
縁部14dとがシール部材13を介さず直接的に面接触
しているために、レーザー溶接等によって両者12f,
14dを確実に溶接することが可能になる。このため、
従来のスポット溶接のように電極でアウターパネル12
等を挟む必要がなくなり、アウターパネル12の傷つき
が防止される。この結果、製品の品質が向上する。ま
た、インナーパネル14の縁部14fが二重に折り返さ
れているために、レーザー溶接条件の変動による溶け込
み等の品質不良が低減され、また、保全性も良くなる。
【0020】ここで、本実施例では、インナーパネル1
4の縁部14fを一部分だけ二重に折り返すことによっ
て、ヘミング加工中にアウターパネル12とインナーパ
ネル14の縁部14fとの間に空間Sを形成するととも
に障壁を設ける方法を説明した。しかしながら、空間S
や障壁を形成する方法はこの方法に限定されるわけでは
なく、他にも図6に示されるように種々の方法が考えら
れる。例えば、図6(A)に示されるように、インナー
パネル14の縁部14fの中央部分を台形状に折り曲げ
て空間Sを設けるようにしてもよい。また、図6(B)
に示されるように、インナーパネル14の縁部14fを
Z字状に折り曲げて空間Sを設けるようにしてもよい。
また、図6(C)に示されるように、インナーパネル1
4の縁部14fの先端を上方に曲げて空間S及び障壁を
設けるようにしてもよい。また、図6(D)に示される
ように、図6(B)と同様に、インナーパネル14の縁
部14fをZ字状に折り曲げて空間Sを設けるととも
に、溶接部位を変更するようにしてもよい。さらに、図
示されていないが、インナーパネル先端の一部を切欠い
て空間を設けるようにしてもよい。
【0021】〔第2実施例〕以下、図7〜図13に基づ
いて、本発明の第2実施例に係るヘミング構造及びヘミ
ング加工方法の説明を行う。ここで、図7は本実施例に
係るヘミング構造を表す図面であり、図8はヘミング加
工方法における各工程を表す断面図である。また、図1
1〜図13はヘミング加工装置の構造を表す側面図であ
り、図9、図10はその要部詳細図である。本実施例に
係るヘミング加工装置200は、第1実施例に係るヘミ
ング加工装置100のプリ刃114に補助プリ刃214
を付加し、さらに、ヘム刃116に補助ヘム刃216を
付加することにより、インナーパネル24の縁部24f
の一部である溶接用縁部24eをアウターパネル22の
フランジ部22fの上に重ねるように折り曲げることが
できる構造としたものである。以下、図9〜図13を参
照して前記ヘミング加工装置200の説明を行う。な
お、第1実施例に係るヘミング加工装置100と同じ部
材については同じ番号を付して説明を省略する。
【0022】前記ヘミング加工装置200の可動ブロッ
ク124には、図11に示されるように、第3リンク機
構226を介して補助プリ刃214が固定されている。
前記補助プリ刃214は、前記第3リンク機構226の
働きにより可動ブロック124のプリ刃114に対して
所定の軌跡で係合、離隔が可能になっており、最も深く
係合した状態でその補助プリ刃214の先端が規定寸法
だけプリ刃114の刃面114fから突出するようにな
っている(図9参照)。また、第3リンク機構226に
は、補助プリ刃214をプリ刃114から離す方向に付
勢された補助リターンバネ228の一端が連結されてお
り、この補助リターンバネ228の他端が可動ブロック
124に連結されている。さらに、可動ブロック124
には、補助プリ刃214が補助リターンバネ228によ
って戻される位置を一定に保持するための補助ストッパ
ー124sが固定されている。
【0023】また、ヘミング加工装置200の昇降部材
106には、プリ刃114の作動タイミングを決定する
台形状のカム118の他に補助プリ刃214の作動タイ
ミングを決定する鉤状の補助カム218が固定されてい
る。一方、前記第3リンク機構226には、前記昇降部
材106が下降する過程で前記補助カム218に倣って
横方向に移動する補助回転体226tが装着されてい
る。そして、昇降部材106の下降中に補助回転体22
6tが補助カム218に倣って横方向に移動することに
より、第3リンク機構226は軸226pを中心に図中
右回りに回動し、補助プリ刃214は補助リターンバネ
228のばね力に抗してプリ刃114と係合する。これ
によって、その補助プリ刃214の先端が規定寸法だけ
プリ刃114の刃面114fから突出するようになる。
さらに、この状態から昇降部材106が下降すると、第
3リンク機構226の補助回転体226tが補助カム2
18から離れ、補助プリ刃214は補助リターンバネ2
28のばね力によって元の位置まで戻される(図13参
照)。
【0024】また、前記昇降部材106には、バネ20
6bを介して上下方向に変位可能な補助架台206hが
装着されており、この補助架台206hに補助ヘム刃2
16が前記ヘム刃116よりも下方に突出した状態で固
定されている。また、前記補助架台206hには、下型
102の表面に当接する昇降ストッパー216sが固定
されている。この構造により、昇降部材106の下降中
に先ず補助ヘム刃216がワークwに当接してそのワー
クwを押圧し、昇降ストッパー216sが下型102の
表面に当接した状態で補助ヘム刃216の下降は停止す
る。さらに、この状態から昇降部材106が下降するこ
とにより、昇降部材106の下降分だけバネ206bが
押し縮められ、補助ヘム刃216がその位置に停止した
状態のままで前記ヘム刃116のみが下降する。そし
て、そのヘム刃116によってワークwが押圧される。
【0025】次に、本実施例に係るヘミング加工方法を
図7〜図13を参照して説明する。先ず、図8に示され
るように、アウターパネル22の縁部を直角に折り曲げ
てフランジ部22fを形成する。また、インナーパネル
24の縁部24fを一部だけ直角に折り曲げて溶接用縁
部24eを形成する(図(B)参照)。このようにして
加工準備が完了すると、アウターパネル22がヘミング
加工装置200の下型102にセットされ、前記フラン
ジ部22fに沿ってアウターパネル22の本体部22m
にシール部材13が塗布される。次に、インナーパネル
24がその縁部24fをシール部材13に押付けた状態
でアウターパネル22にセットされる(図(B)参
照)。
【0026】前記ヘミング加工装置200にワークwで
あるアウターパネル22とインナーパネル24がセット
されると、ヘミング加工装置200が作動して昇降部材
106が下降を開始する。そして、昇降部材106が下
降する過程で、その昇降部材106のカム118に倣っ
てプリ刃移動機構120の第1リンク機構126に装着
された回転体126tが移動することにより(図12参
照)、可動ブロック124はリターンバネ128のばね
力に抗して下型102に接近する。これによって、可動
ブロック124に固定されているプリ刃114が下型1
02上のアウターパネル22のフランジ部22fを横方
向から押圧し、図9の二点鎖線に示されるように、前記
フランジ部22fがプリ刃114によって所定角度だけ
折り返される。ここで、折り返されるフランジ部22f
の角度α1は 30 °〜40°に設定される。
【0027】さらに、昇降部材106の補助カム218
に倣って第3リンク機構226に装着された補助回転体
226tが移動することにより、補助プリ刃214は補
助リターンバネ228のばね力に抗してプリ刃114と
係合し、その先端がプリ刃114の刃面114fから突
出する。この補助プリ刃214によって、図9の実線に
示されるように、前記アウターパネル22のフランジ部
22fの一部が他の部分より大きく折り返される。ここ
で、補助プリ刃214によって折り返されるフランジ部
22fの角度α2は 15°〜20°に設定される。そし
て、前記昇降部材106が下降を続けることにより、第
1リンク機構126の回転体126tが昇降部材106
のカム118から離れ、可動ブロック124はリターン
バネ128のばね力によって元の位置まで戻される。ま
た、第3リンク機構226の補助回転体226tが昇降
部材106の補助カム218から離れ、補助プリ刃21
4は補助リターンバネ228のばね力によって元の位置
まで戻される。
【0028】次に、図8(C)、図10に示されるよう
に、補助ヘム刃216がインナーパネル24の溶接用縁
部24eに当接することにより、立てられた状態の溶接
用縁部24eがアウターパネル22のフランジ部22f
に当接しつつ被せられるように斜めに曲げられる。ここ
で、斜めに曲げられた溶接用縁部24eとフランジ部2
2fのなす角θ2はすべり限界角度65°よりも小さく設
定される。そして、補助架台206hの昇降ストッパー
216sが下型102の表面(正確にはワークwを介し
て下型102の表面)に当接した状態で、補助ヘム刃2
16の下降が停止する。この状態から、さらに、前記昇
降部材106が下降を続けることにより、バネ206b
が押し縮められて補助ヘム刃216がその位置に保持さ
れつつヘム刃116が下降し、インナーパネル24の溶
接用縁部24e及びアウターパネル22のフランジ部2
2fが前記ヘム刃116に押し潰されてヘミング加工が
行われる(図8(D)、図10の想像線、図13参
照)。これによって、インナーパネル24の縁部24f
がアウターパネル22の本体部22mとフランジ部22
fとの間に挟まれている状態で、前記インナーパネル2
4の縁部24fの一部である溶接用縁部24eのみが前
記フランジ部22fの上面に被さるように折り曲げられ
る。
【0029】この構造により、ヘミング加工中にアウタ
ーパネル22の本体部22mとインナーパネル24の縁
部24fとの間から押し出されたシール部材13はアウ
ターパネル22のフランジ部22fの下面によって遮ら
れ、そのフランジ部22fの上面とインナーパネル24
の溶接用縁部24eとの面接触部分に回り込むことはな
くなる。即ち、プリ刃作動機構120とプリ刃114及
び下型102が本発明の予備曲げ手段に相当し、補助プ
リ刃214及び下型102が本発明の第1補助曲げ手段
に相当する。また、昇降部材106と補助ヘム刃216
及び下型102が本発明の第2補助曲げ手段に相当し、
ヘム刃116及び下型102が本発明のヘム加工手段に
相当する。このようにして、アウターパネル22とイン
ナーパネル24とのヘミング加工が終了すると、両者2
2,24はヘミング加工装置200から取り出され、ア
ウターパネル22のフランジ部22fとインナーパネル
14の溶接用縁部24eとがレーザー溶接される(図8
(E)参照)。
【0030】上述のように本実施例によると、フランジ
部22fの上面とインナーパネル24の溶接用縁部24
eとがシール部材13を介さず直接的に面接触している
ために、レーザー溶接等によって両者を確実に溶接する
ことが可能になる。このため、従来のスポット溶接のよ
うに電極でアウターパネル12等を挟む必要がなくな
り、アウターパネル12の傷つきが防止される。この結
果、第1実施例の場合と同様に製品の品質が向上する。
なお、インナーパネル24の溶接用縁部24eとアウタ
ーパネル22のフランジ22fとの下には、図8(E)
に示されるように、シール部材を導く空間を隔ててアウ
ターパネル22の本体部22mが位置しているために、
溶接条件の変動による溶け込み等アウターパネル22の
本体部22mに与える悪影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るヘミング構造を表す
断面図、斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るヘミング加工方法に
おける各工程を表す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るヘミング加工装置の
構造を表す側面図である。
【図4】本発明の第1実施例に係るヘミング加工装置の
構造を表す側面図である。
【図5】本発明の第1実施例に係るヘミング加工装置の
構造を表す側面図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る他のヘミング構造を
表す断面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るヘミング構造を表す
断面図、斜視図である。
【図8】本発明の第2実施例に係るヘミング加工方法に
おける各工程を表す断面図である。
【図9】本発明の第2実施例に係るヘミング加工装置の
要部詳細図である。
【図10】本発明の第2実施例に係るヘミング加工装置
の要部詳細図である。
【図11】本発明の第2実施例に係るヘミング加工装置
の構造を表す側面図である。
【図12】本発明の第2実施例に係るヘミング加工装置
の構造を表す側面図である。
【図13】本発明の第2実施例に係るヘミング加工装置
の構造を表す側面図である。
【図14】従来のヘミング加工方法における各工程を表
す断面図である。
【符号の説明】
w ワーク S 空間(シール部材を溜める空間) 12 アウターパネル 12f フランジ部 12m 本体部 13 シール部材 14 インナーパネル 14f 縁部 14d 二重に折り返された縁部 100 ヘミング加工装置 102 下型 106 昇降部材 114 プリ刃(予備曲げ手段) 120 プリ刃作動機構120(予備曲げ手段) 214 補助プリ刃(第1補助曲げ手段) 116 ヘム刃(ヘム加工手段) 216 補助ヘム刃(第2補助曲げ手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジ部を備えるアウターパネルの本
    体部とインナーパネルの縁部との間にシール部材を介在
    させた状態で、そのアウターパネルのフランジ部を前記
    インナーパネルの縁部に面接触するまで折り返して、前
    記アウターパネルとインナーパネルとを結合する構造の
    ヘミング構造において、 前記アウターパネルとインナーパネルの縁部との間に
    は、前記フランジ部を折り返す際に押し出されるシール
    部材がそのフランジ部とインナーパネルの縁部との面接
    触部分に回り込まないように、その押し出されたシール
    部材を溜める空間が設けられていることを特徴とするヘ
    ミング構造。
  2. 【請求項2】 フランジ部を備えるアウターパネルの本
    体部にシール部材を塗布した後、その上にインナーパネ
    ルの縁部をセットし、前記アウターパネルのフランジ部
    を前記インナーパネルの縁部に面接触するまで折り返し
    て、前記アウターパネルとインナーパネルとを結合する
    ヘミング加工方法において、 前記アウターパネルとインナーパネルの縁部との間にシ
    ール部材を溜める空間が形成されるように、そのインナ
    ーパネルの縁部を加工する工程と、 前記工程の後、前記インナーパネルを前記アウターパネ
    ルの本体部にセットし、そのアウターパネルのフランジ
    部をインナーパネルの縁部に面接触するまで折り返す工
    程と、を有することを特徴とするヘミング加工方法。
  3. 【請求項3】 フランジ部を備えるアウターパネルの本
    体部とインナーパネルの縁部との間にシール部材を介在
    させた状態で、そのアウターパネルのフランジ部を前記
    インナーパネルの縁部に面接触するまで折り返して、前
    記アウターパネルとインナーパネルとを結合する構造の
    ヘミング構造において、 前記インナーパネルの縁部には、前記フランジ部を折り
    返す際に押し出されるシール部材がそのフランジ部とイ
    ンナーパネルの縁部との面接触部分に回り込むのを遮る
    障壁が設けられていることを特徴とするヘミング構造。
  4. 【請求項4】 フランジ部を備えるアウターパネルの本
    体部にシール部材を塗布した後、その上にインナーパネ
    ルの縁部をセットし、前記アウターパネルのフランジ部
    を前記インナーパネルの縁部に面接触するまで折り返し
    て、前記アウターパネルとインナーパネルとを結合する
    ヘミング加工方法において、 前記アウターパネルのフランジ部と前記インナーパネル
    の縁部との面接触部分にシール部材が流入するのを遮る
    ための障壁を、前記インナーパネルの縁部に設ける工程
    と、 前記工程の後、前記インナーパネルを前記アウターパネ
    ルの本体部にセットし、そのアウターパネルのフランジ
    部をインナーパネルの縁部に面接触するまで折り返す工
    程と、を有することを特徴とするヘミング加工方法。
  5. 【請求項5】 フランジ部を備えるアウターパネルの本
    体部とインナーパネルの縁部との間にシール部材を介在
    させた状態で、そのアウターパネルのフランジ部を前記
    インナーパネルの縁部に面接触するまで折り返して、前
    記アウターパネルとインナーパネルとを結合する構造の
    ヘミング構造において、 前記アウターパネルのフランジ部が前記インナーパネル
    の縁部上面に面接触するまで折り返されている状態で、
    前記インナーパネルの縁部の一部である溶接用縁部がそ
    のフランジ部の上面に面接触するまで折り曲げられてい
    ることを特徴とするヘミング構造。
  6. 【請求項6】 フランジ部を備えるアウターパネルの本
    体部にシール部材を塗布した後、その上にインナーパネ
    ルの縁部をセットし、前記アウターパネルのフランジ部
    を前記インナーパネルの縁部に面接触するまで折り返し
    て、前記アウターパネルとインナーパネルとを結合する
    ヘミング加工方法において、 前記アウターパネルのフランジ部を前記インナーパネル
    側に傾斜するように所定角度だけ折り返した後に、前記
    インナーパネルの縁部の一部である溶接用縁部を立てた
    状態から前記アウターパネルのフランジ部に当接させつ
    つ被せるように折り曲げることを特徴とするヘミング加
    工方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載されたヘミング加工方法
    を実施するためのヘミング装置であって、 アウターパネルのフランジ部を立てられた状態から所定
    の角度まで折り曲げる予備曲げ手段と、 前記アウターパネルのフランジ部の一部であってインナ
    ーパネルの溶接用縁部と重なる部分を、他の部分よりも
    大きく曲げる第1補助曲げ手段と、 立てられた状態のインナーパネルの溶接用縁部をアウタ
    ーパネルのフランジ部に当接させつつ被せるように所定
    の角度まで曲げる第2補助曲げ手段と、 予備曲げされたアウターパネルのフランジ部をインナー
    プレートの縁部に面接触するまで、また、フランジ部に
    当接させつつ被せるように曲げられたインナーパネルの
    溶接用縁部をアウターパネルのフランジ部に面接触する
    まで曲げるヘム加工手段と、を有することを特徴とする
    ヘミング装置。
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