JP2600449Y2 - プラズマ溶接装置 - Google Patents
プラズマ溶接装置Info
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- JP2600449Y2 JP2600449Y2 JP1993042593U JP4259393U JP2600449Y2 JP 2600449 Y2 JP2600449 Y2 JP 2600449Y2 JP 1993042593 U JP1993042593 U JP 1993042593U JP 4259393 U JP4259393 U JP 4259393U JP 2600449 Y2 JP2600449 Y2 JP 2600449Y2
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- plasma
- welding
- plasma arc
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Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば自動車ボディの
溶接工程において、亜鉛メッキ鋼板等の鋼板をプラズマ
アーク溶接によって接合するためのプラズマ溶接装置に
関する。
溶接工程において、亜鉛メッキ鋼板等の鋼板をプラズマ
アーク溶接によって接合するためのプラズマ溶接装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車ボディの軽量化のため
の一手法として、部分的に補強部材を取り付けてその剛
性を高めることによりボディを構成する鋼板の板厚を薄
くすることが行われている。
の一手法として、部分的に補強部材を取り付けてその剛
性を高めることによりボディを構成する鋼板の板厚を薄
くすることが行われている。
【0003】ところが、例えば図6に示すようにフロア
パネル20とメンバ21との間に補強部材22を溶接に
よって取り付ける場合を考えると、この部位は袋断面構
造となるためいわゆるダイレクトスポット溶接によって
は溶接部位23を溶接できない。このため、従来よりこ
のような溶接部位23の溶接には、上記ダイレクトスポ
ット溶接のように溶接部位を両側から挟む必要がなく、
片側から溶接できる溶接方法が種々採り入れられてい
る。
パネル20とメンバ21との間に補強部材22を溶接に
よって取り付ける場合を考えると、この部位は袋断面構
造となるためいわゆるダイレクトスポット溶接によって
は溶接部位23を溶接できない。このため、従来よりこ
のような溶接部位23の溶接には、上記ダイレクトスポ
ット溶接のように溶接部位を両側から挟む必要がなく、
片側から溶接できる溶接方法が種々採り入れられてい
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】これらの溶接方法に
は、例えばシリーズスポット溶接やMIGスポット溶接
があるが、これらは溶接強度の点で若干問題がある。ま
た、この他にレーザ溶接あるいはプラズマ溶接があり、
これらによれば一定の溶接強度は得られるが、図7に示
すように溶接される両鋼板W1 、W2 間に隙間25があ
る場合には、鋼板W1 に孔24があいてしまう問題があ
る。
は、例えばシリーズスポット溶接やMIGスポット溶接
があるが、これらは溶接強度の点で若干問題がある。ま
た、この他にレーザ溶接あるいはプラズマ溶接があり、
これらによれば一定の溶接強度は得られるが、図7に示
すように溶接される両鋼板W1 、W2 間に隙間25があ
る場合には、鋼板W1 に孔24があいてしまう問題があ
る。
【0005】そこで、本考案は、例えば自動車のボディ
において亜鉛メッキ鋼板を補強部材として溶接する場合
であって、断面袋構造部位であるが故に通常のダイレク
トスポット溶接が不可能な部位の溶接に好適であるプラ
ズマ溶接装置を提供することを目的とする。
において亜鉛メッキ鋼板を補強部材として溶接する場合
であって、断面袋構造部位であるが故に通常のダイレク
トスポット溶接が不可能な部位の溶接に好適であるプラ
ズマ溶接装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本願考案は、
請求項1に記載した構成のプラズマ溶接装置とした。請
求項1記載のプラズマ溶接装置によれば、先ず凸部形成
手段によって一方の鋼板に凸部が形成され、然る後、押
圧手段によってこの凸部が他方の鋼板に押し付けられ、
この押し付け状態のままこの凸部の裏側からプラズマア
ークが照射されて溶接がなされる。ここで、いずれか一
方または双方の鋼板が完全な平面体ではなく部分的に波
をうっている場合やわずかに反っているような場合に、
そのまま両鋼板を重ね合わせると両鋼板間に部分的な隙
間が形成される。そして、この隙間が形成された部位が
たまたま溶接部位であった場合に、同部位にプラズマア
ークを照射すると前記したように被照射側の鋼板に孔が
あいてしまい接合は行われない。
請求項1に記載した構成のプラズマ溶接装置とした。請
求項1記載のプラズマ溶接装置によれば、先ず凸部形成
手段によって一方の鋼板に凸部が形成され、然る後、押
圧手段によってこの凸部が他方の鋼板に押し付けられ、
この押し付け状態のままこの凸部の裏側からプラズマア
ークが照射されて溶接がなされる。ここで、いずれか一
方または双方の鋼板が完全な平面体ではなく部分的に波
をうっている場合やわずかに反っているような場合に、
そのまま両鋼板を重ね合わせると両鋼板間に部分的な隙
間が形成される。そして、この隙間が形成された部位が
たまたま溶接部位であった場合に、同部位にプラズマア
ークを照射すると前記したように被照射側の鋼板に孔が
あいてしまい接合は行われない。
【0007】しかしながら、請求項1記載の構成によれ
ば、プラズマアークの照射に先立って先ず凸部形成手段
により一方の鋼板(被照射側の鋼板)の溶接部位に溶接
直前に積極的に凸部が形成され、この凸部が押圧手段に
よって他方の鋼板に押圧されるので、少なくとも溶接部
位(凸部)における両鋼板間に隙間が形成されることは
確実に防止される。従って、この凸部に対してプラズマ
アークを照射しても孔があくようなことはなく、確実な
接合を行うことができる。ここで、凸部を設けたことに
よりこの凸部の周辺には両鋼板間の隙間が形成されるの
であるが、この隙間を経て溶接中に発生するメッキガス
が逃がされる。そして、プラズマアークが照射されると
凸部は高温のために軟化するため、押圧手段による押し
付けを続けるとこの凸部は押し潰され、従って、一方の
鋼板は他方の鋼板に隙間のない状態に接合される。
ば、プラズマアークの照射に先立って先ず凸部形成手段
により一方の鋼板(被照射側の鋼板)の溶接部位に溶接
直前に積極的に凸部が形成され、この凸部が押圧手段に
よって他方の鋼板に押圧されるので、少なくとも溶接部
位(凸部)における両鋼板間に隙間が形成されることは
確実に防止される。従って、この凸部に対してプラズマ
アークを照射しても孔があくようなことはなく、確実な
接合を行うことができる。ここで、凸部を設けたことに
よりこの凸部の周辺には両鋼板間の隙間が形成されるの
であるが、この隙間を経て溶接中に発生するメッキガス
が逃がされる。そして、プラズマアークが照射されると
凸部は高温のために軟化するため、押圧手段による押し
付けを続けるとこの凸部は押し潰され、従って、一方の
鋼板は他方の鋼板に隙間のない状態に接合される。
【0008】
【実施例】次に、本考案の実施例を図1ないし図5に基
づいて説明する。本例のプラズマ溶接装置10は、図1
に示すように多軸制御されるロボットハンド11の先端
に、互いに接合される一方の鋼板(以下、「上板W1」
という)を他方の鋼板(以下「下板W2」という)に押
圧するための押圧手段12と、プラズマアーク15を照
射するためのプラズマトーチ13と、上板W1に凸部1
6を形成するための凸部形成手段14を備えた構成とさ
れている。ロボットハンド11は、図示省略した制御装
置により予め定められた軌跡に沿って押圧手段12、プ
ラズマトーチ13及び凸部形成手段14を移動させるよ
うプログラムされている。プラズマトーチ13は、従来
より一般的に用いられているもので足り、特に変更を要
しない。
づいて説明する。本例のプラズマ溶接装置10は、図1
に示すように多軸制御されるロボットハンド11の先端
に、互いに接合される一方の鋼板(以下、「上板W1」
という)を他方の鋼板(以下「下板W2」という)に押
圧するための押圧手段12と、プラズマアーク15を照
射するためのプラズマトーチ13と、上板W1に凸部1
6を形成するための凸部形成手段14を備えた構成とさ
れている。ロボットハンド11は、図示省略した制御装
置により予め定められた軌跡に沿って押圧手段12、プ
ラズマトーチ13及び凸部形成手段14を移動させるよ
うプログラムされている。プラズマトーチ13は、従来
より一般的に用いられているもので足り、特に変更を要
しない。
【0009】押圧手段12は、シリンダ12aと、この
シリンダ12aのロッドに取付けられたブラケット12
bと、このブラケット12bの先端に取付けられた押圧
パッド12cを備えている。押圧パッド12cは押圧す
る鋼板をキズつけないよう弾性体を素材として、図示す
るように後述する凸部16の周囲を押圧可能な径の円環
状に形成されている。この押圧手段12によれば、シリ
ンダ12aを突出し方向に作動させるとブラケット12
bが下動されて、上板W1が下板W2に押し付けられる。
上記プラズマトーチ13はブラケット12bに固定され
ている。従って、このプラズマトーチ13もブラケット
12bと一体となって上下動する。なお、本例におい
て、上板W1 および下板W2 はともに自動車ボディに通
常用いられる亜鉛メッキ鋼板である。
シリンダ12aのロッドに取付けられたブラケット12
bと、このブラケット12bの先端に取付けられた押圧
パッド12cを備えている。押圧パッド12cは押圧す
る鋼板をキズつけないよう弾性体を素材として、図示す
るように後述する凸部16の周囲を押圧可能な径の円環
状に形成されている。この押圧手段12によれば、シリ
ンダ12aを突出し方向に作動させるとブラケット12
bが下動されて、上板W1が下板W2に押し付けられる。
上記プラズマトーチ13はブラケット12bに固定され
ている。従って、このプラズマトーチ13もブラケット
12bと一体となって上下動する。なお、本例におい
て、上板W1 および下板W2 はともに自動車ボディに通
常用いられる亜鉛メッキ鋼板である。
【0010】この押圧手段12のブラケット12bに、
上記した凸部形成手段14が設けられている。この凸部
形成手段14は、ブラケット12bに取付けられたシリ
ンダ14aと、このシリンダ14aのロッドに取付けら
れたL字形をなすアーム14bと、このアーム14bの
先端に取付けられた加圧パッド14cとから構成されて
いる。加圧パッド14cは、押圧パッド12cと同様に
弾性体を素材として、押圧パッド12cよりも小さな径
の円環状に形成されている。この加圧パッド14cの内
周側を経てプラズマトーチ13からプラズマアーク15
が照射される。そして、図1に示すように本例の場合、
プラズマアーク15が直接照射される側の鋼板である上
板W1 には未だ凸部16が形成されておらず、この状態
で上板W1 および下板W2 がセットされる。
上記した凸部形成手段14が設けられている。この凸部
形成手段14は、ブラケット12bに取付けられたシリ
ンダ14aと、このシリンダ14aのロッドに取付けら
れたL字形をなすアーム14bと、このアーム14bの
先端に取付けられた加圧パッド14cとから構成されて
いる。加圧パッド14cは、押圧パッド12cと同様に
弾性体を素材として、押圧パッド12cよりも小さな径
の円環状に形成されている。この加圧パッド14cの内
周側を経てプラズマトーチ13からプラズマアーク15
が照射される。そして、図1に示すように本例の場合、
プラズマアーク15が直接照射される側の鋼板である上
板W1 には未だ凸部16が形成されておらず、この状態
で上板W1 および下板W2 がセットされる。
【0011】このように構成されたプラズマ溶接装置1
0によれば、以下のようにして上板W1 と下板W2 の溶
接が行われる。先ず、両板W1 、W2 が上記のようにし
てセットされる。上板W1 には未だ凸部16は形成され
ていない。両板W1 、W2 をセットした後、ロボットハ
ンド11が所定の軌跡に従って作動され、押圧手段1
2、プラズマトーチ13及び凸部形成手段14が先ず一
箇所目の溶接部位に位置決めされる。然る後、シリンダ
12aが突出し方向に作動されて、図2に示すように押
圧パッド12cが上板W1 に押し当てられる。この時、
この押圧パッド12cの中心に溶接部位が位置してい
る。また、プラズマトーチ13の先端ノズル部も、この
溶接部位の上方所定の位置に位置している。
0によれば、以下のようにして上板W1 と下板W2 の溶
接が行われる。先ず、両板W1 、W2 が上記のようにし
てセットされる。上板W1 には未だ凸部16は形成され
ていない。両板W1 、W2 をセットした後、ロボットハ
ンド11が所定の軌跡に従って作動され、押圧手段1
2、プラズマトーチ13及び凸部形成手段14が先ず一
箇所目の溶接部位に位置決めされる。然る後、シリンダ
12aが突出し方向に作動されて、図2に示すように押
圧パッド12cが上板W1 に押し当てられる。この時、
この押圧パッド12cの中心に溶接部位が位置してい
る。また、プラズマトーチ13の先端ノズル部も、この
溶接部位の上方所定の位置に位置している。
【0012】こうして、セッティングが完了した後、図
3に示すように先ず低レベルのプラズマアーク15′が
溶接部位に向かって照射される。すると、この溶接部位
が高温に加熱されて軟化する。そこで、十分に軟化した
時点で、凸部形成手段14のシリンダ14aが突出し方
向に作動されて、この軟化した溶接部位に加圧パッド1
4cが押圧される。これにより、図4に示すように押圧
パッド12cの内周側において上板W1 が折曲されて凸
部16が形成される。なお、この凸部16は、図示する
ようにこの溶接部位において上板W1 と下板W2 との間
に隙間17がある場合(部位)にのみ形成されるのであ
り、両板W1、W2 をセットした当初より密着した状態
にあれば凸部16は形成されない。いずれにしても、溶
接部位において上板W1 と下板W2 とが確実に接触した
状態とされるのである。
3に示すように先ず低レベルのプラズマアーク15′が
溶接部位に向かって照射される。すると、この溶接部位
が高温に加熱されて軟化する。そこで、十分に軟化した
時点で、凸部形成手段14のシリンダ14aが突出し方
向に作動されて、この軟化した溶接部位に加圧パッド1
4cが押圧される。これにより、図4に示すように押圧
パッド12cの内周側において上板W1 が折曲されて凸
部16が形成される。なお、この凸部16は、図示する
ようにこの溶接部位において上板W1 と下板W2 との間
に隙間17がある場合(部位)にのみ形成されるのであ
り、両板W1、W2 をセットした当初より密着した状態
にあれば凸部16は形成されない。いずれにしても、溶
接部位において上板W1 と下板W2 とが確実に接触した
状態とされるのである。
【0013】こうして、凸部16を形成した後、シリン
ダ14aは引込み方向に作動されて加圧パッド14cは
上方に戻され、すなわち凸部形成手段14が原位置に戻
される。然る後、プラズマトーチ13の出力レベルが高
められて、より高レベルのプラズマアーク15が溶接部
位すなわち凸部16の中心に向けて該凸部16の裏側
(即ち凹部の上方)から照射される。すると、この凸部
16の中心部は高温に加熱されて溶融し、さらに下板W
2 の、凸部16が押し当てられていた部分も加熱されて
溶融し、双方の溶融した部分が一体となって溶接がなさ
れる。この溶接中、凸部16は押圧手段12によって下
板W2 に押し付けられており、またこの凸部16は高温
に加熱されることにより軟化する。このため、溶接が進
行するに従って凸部16は徐々に押し潰されていく。
ダ14aは引込み方向に作動されて加圧パッド14cは
上方に戻され、すなわち凸部形成手段14が原位置に戻
される。然る後、プラズマトーチ13の出力レベルが高
められて、より高レベルのプラズマアーク15が溶接部
位すなわち凸部16の中心に向けて該凸部16の裏側
(即ち凹部の上方)から照射される。すると、この凸部
16の中心部は高温に加熱されて溶融し、さらに下板W
2 の、凸部16が押し当てられていた部分も加熱されて
溶融し、双方の溶融した部分が一体となって溶接がなさ
れる。この溶接中、凸部16は押圧手段12によって下
板W2 に押し付けられており、またこの凸部16は高温
に加熱されることにより軟化する。このため、溶接が進
行するに従って凸部16は徐々に押し潰されていく。
【0014】所定時間プラズマアーク3を照射して凸部
16と下板W2 とが十分に接合された状態となると、凸
部16は完全に押し潰された状態となり、この時点でプ
ラズマアーク15の照射を停止する。これにより、接合
部は空冷され、従って両者の溶融部は固化していく。そ
して、押圧手段12はそのままの状態に保持しておくこ
とにより、この接合部付近において上板W1 と下板W2
はほぼ隙間のない状態に接合され、以上で先ず一箇所の
溶接が完了する。
16と下板W2 とが十分に接合された状態となると、凸
部16は完全に押し潰された状態となり、この時点でプ
ラズマアーク15の照射を停止する。これにより、接合
部は空冷され、従って両者の溶融部は固化していく。そ
して、押圧手段12はそのままの状態に保持しておくこ
とにより、この接合部付近において上板W1 と下板W2
はほぼ隙間のない状態に接合され、以上で先ず一箇所の
溶接が完了する。
【0015】次に、二箇所目の溶接が行われる。すなわ
ち、シリンダ12aが引込み方向に作動されて押圧手段
12が上方に戻され、これに伴ってプラズマトーチ13
及び凸部形成手段14も原位置まで上昇される。こうし
て押圧手段12、プズマトーチ13及び凸部形成手段1
4が原位置に戻された後、ロボットハンド11が二箇所
目の溶接部位まで移動し、以下上記一箇所目の溶接と同
様にしてプラズマ溶接が行われる。
ち、シリンダ12aが引込み方向に作動されて押圧手段
12が上方に戻され、これに伴ってプラズマトーチ13
及び凸部形成手段14も原位置まで上昇される。こうし
て押圧手段12、プズマトーチ13及び凸部形成手段1
4が原位置に戻された後、ロボットハンド11が二箇所
目の溶接部位まで移動し、以下上記一箇所目の溶接と同
様にしてプラズマ溶接が行われる。
【0016】以上説明したように本例のプラズマ溶接装
置10によれば、上板W1 は凸部16を通じて下板W2
に確実に接触した状態とされる。そして、この確実に接
触した凸部16にプラズマアーク15が照射されてプラ
ズマ溶接が行われる。このため、プラズマアーク15が
照射されることにより従来のように上板W1 に孔があく
ことはなく、よって上板W1 と下板W2 とは各凸部16
において一定の強度を有した状態に接合される。
置10によれば、上板W1 は凸部16を通じて下板W2
に確実に接触した状態とされる。そして、この確実に接
触した凸部16にプラズマアーク15が照射されてプラ
ズマ溶接が行われる。このため、プラズマアーク15が
照射されることにより従来のように上板W1 に孔があく
ことはなく、よって上板W1 と下板W2 とは各凸部16
において一定の強度を有した状態に接合される。
【0017】しかも、本例のプラズマ溶接装置10によ
れば、凸部16の形成が凸部形成手段14により当該溶
接装置10の一連の動作の一部としてなされるので、予
め別工程によって凸部を形成する構成とした場合におけ
る凸部成形工程を省略することができ、又そのためのプ
レス成形装置等の設備を必要としない。
れば、凸部16の形成が凸部形成手段14により当該溶
接装置10の一連の動作の一部としてなされるので、予
め別工程によって凸部を形成する構成とした場合におけ
る凸部成形工程を省略することができ、又そのためのプ
レス成形装置等の設備を必要としない。
【0018】又、ロボットハンド11に装着した凸部形
成手段14により凸部16を形成し、この凸部16に対
して同じくロボットハンド11に装着したプラズマトー
チ13からプラズマアーク15を照射する構成であるの
で、ロボットハンド11によるプラズマトーチ13の凸
部16に対する位置決めが不要であり、この点でロボッ
トハンド11による溶接位置の位置決めに関する自由度
大きい。
成手段14により凸部16を形成し、この凸部16に対
して同じくロボットハンド11に装着したプラズマトー
チ13からプラズマアーク15を照射する構成であるの
で、ロボットハンド11によるプラズマトーチ13の凸
部16に対する位置決めが不要であり、この点でロボッ
トハンド11による溶接位置の位置決めに関する自由度
大きい。
【0019】更に、上板W1と下板W2をセットした後
に凸部16を形成する構成であるので、両板W1,W2
間の隙間17の大小に応じた凸部16を形成することが
でき、これにより常時一定の溶接条件の下で安定したプ
ラズマ溶接を行うことができ、ひいてはこの種の溶接品
の品質安定を図ることができる。
に凸部16を形成する構成であるので、両板W1,W2
間の隙間17の大小に応じた凸部16を形成することが
でき、これにより常時一定の溶接条件の下で安定したプ
ラズマ溶接を行うことができ、ひいてはこの種の溶接品
の品質安定を図ることができる。
【0020】なお、以上例示したプラズマ溶接装置10
においても、スポット溶接による場合のように電極で挟
む必要がないので溶接フランジを短く形成でき、またフ
ロアパネル等のような大物部品を溶接する場合であって
もこれら大物部品を跨ぐヨークが不要であり、さらに片
側からの溶接であるので小物用の下部電極が不要である
等、プラズマ溶接本来の作用効果を奏することは勿論で
あり、設備費の低減あるいはメンテナンスの容易化を図
ることができる。
においても、スポット溶接による場合のように電極で挟
む必要がないので溶接フランジを短く形成でき、またフ
ロアパネル等のような大物部品を溶接する場合であって
もこれら大物部品を跨ぐヨークが不要であり、さらに片
側からの溶接であるので小物用の下部電極が不要である
等、プラズマ溶接本来の作用効果を奏することは勿論で
あり、設備費の低減あるいはメンテナンスの容易化を図
ることができる。
【0021】
【考案の効果】本考案によれば、凸部を通じて確実に接
触した部位について溶接が行われるので、プラズマアー
クの照射によって一方の鋼板に孔があくといった問題は
なく、二つの鋼板を一定の強度を有した良好な状態にプ
ラズマ溶接を行うことができる。
触した部位について溶接が行われるので、プラズマアー
クの照射によって一方の鋼板に孔があくといった問題は
なく、二つの鋼板を一定の強度を有した良好な状態にプ
ラズマ溶接を行うことができる。
【図1】本考案の実施例を示し、プラズマ溶接装置の側
面図である。
面図である。
【図2】押圧手段が溶接部位にセットされた状態を示す
図である。
図である。
【図3】低レベルのプラズマアークにより溶接部位を加
熱軟化する状態を示す図である。
熱軟化する状態を示す図である。
【図4】凸部形成手段により上板に凸部が形成される状
態を示す図である。
態を示す図である。
【図5】高レベルのプラズマアークにより凸部が下板に
溶接される状態を示す図である。
溶接される状態を示す図である。
【図6】袋断面構造を示す図である。
【図7】プラズマアークの照射により上板に孔があいた
状態を示す縦断面図である。
状態を示す縦断面図である。
10…プラズマ溶接装置 11…ロボットハンド 12…押圧手段 13…プラズマトーチ 14…凸部形成手段 15…高レベルのプラズマアーク、15′…低レベルの
プラズマアーク 16…凸部 17…隙間 W1 …上板(一方の鋼板) W2 …下板(他方の鋼板)
プラズマアーク 16…凸部 17…隙間 W1 …上板(一方の鋼板) W2 …下板(他方の鋼板)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−50232(JP,A) 特開 平7−16752(JP,A) 特開 昭58−38663(JP,A) 特開 昭62−179869(JP,A) 特開 平3−114687(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 10/00 B23K 9/00 B23K 10/02
Claims (1)
- 【請求項1】 プラズマトーチから照射したプラズマア
ークにより2枚の鋼板を溶接するプラズマ溶接装置であ
って、 前記プラズマトーチの前記プラズマアークの照射方向前
方に、該プラズマアークを透過し、且つ該プラズマアー
クの照射方向に沿って前記プラズマトーチとは独立して
移動可能な加圧パッドを有し、透過したプラズマアーク
により一方の鋼板を軟化させ、該軟化した一方の鋼板を
前記加圧パッドにより押圧して前記他方の鋼板側に突き
出す凸部を形成する凸部形成手段と、 前記プラズマトーチと前記一方の鋼板との距離を保持し
つつ前記凸部を前記他方の鋼板に押圧する押圧手段を備
えた プラズマ溶接装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993042593U JP2600449Y2 (ja) | 1993-08-03 | 1993-08-03 | プラズマ溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993042593U JP2600449Y2 (ja) | 1993-08-03 | 1993-08-03 | プラズマ溶接装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0715172U JPH0715172U (ja) | 1995-03-14 |
JP2600449Y2 true JP2600449Y2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=12640368
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1993042593U Expired - Lifetime JP2600449Y2 (ja) | 1993-08-03 | 1993-08-03 | プラズマ溶接装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2600449Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998034752A1 (fr) * | 1997-02-05 | 1998-08-13 | Komatsu Ltd. | Procede et dispositif de soudage au plasma |
-
1993
- 1993-08-03 JP JP1993042593U patent/JP2600449Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0715172U (ja) | 1995-03-14 |
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