JPH08154954A - 歯列矯正用ブラケットならびに該歯列矯正用ブラケットの製法およびポリカーボネートの接着性改善方法 - Google Patents
歯列矯正用ブラケットならびに該歯列矯正用ブラケットの製法およびポリカーボネートの接着性改善方法Info
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- JPH08154954A JPH08154954A JP30077494A JP30077494A JPH08154954A JP H08154954 A JPH08154954 A JP H08154954A JP 30077494 A JP30077494 A JP 30077494A JP 30077494 A JP30077494 A JP 30077494A JP H08154954 A JPH08154954 A JP H08154954A
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61C—DENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
- A61C7/00—Orthodontics, i.e. obtaining or maintaining the desired position of teeth, e.g. by straightening, evening, regulating, separating, or by correcting malocclusions
- A61C7/12—Brackets; Arch wires; Combinations thereof; Accessories therefor
- A61C7/14—Brackets; Fixing brackets to teeth
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- A—HUMAN NECESSITIES
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- A61C—DENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
- A61C19/00—Dental auxiliary appliances
- A61C19/003—Apparatus for curing resins by radiation
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- Veterinary Medicine (AREA)
- Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリカーボネート製の歯列矯正用ブラケット
の接着強度を向上させる。 【構成】 ポリカーボネート製の歯列矯正用ブラケッ
ト、該ブラケットの底面に設けられたマイクロ波照射処
理された接着剤層、および該接着層上に設けられた塑性
変形可能な接着性の光硬化性樹脂層からなる歯列矯正用
ブラケット。
の接着強度を向上させる。 【構成】 ポリカーボネート製の歯列矯正用ブラケッ
ト、該ブラケットの底面に設けられたマイクロ波照射処
理された接着剤層、および該接着層上に設けられた塑性
変形可能な接着性の光硬化性樹脂層からなる歯列矯正用
ブラケット。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート製の
歯列矯正用ブラケットに関する。さらに詳しくは、該ブ
ラケットに設けられている塑性変形可能な合成樹脂層と
の接着性が向上した歯列矯正用ブラケットに関する。
歯列矯正用ブラケットに関する。さらに詳しくは、該ブ
ラケットに設けられている塑性変形可能な合成樹脂層と
の接着性が向上した歯列矯正用ブラケットに関する。
【0002】
【従来の技術】歯列矯正用ブラケットは、歯に直接取り
つけ固定し、ワイヤーと組み合わせることによって歯並
びを矯正する器具である。
つけ固定し、ワイヤーと組み合わせることによって歯並
びを矯正する器具である。
【0003】この歯列矯正用ブラケットは従来、金属製
のものが多く使用されていたが、長期間の使用に対して
変形が生じたり、重量の点から合成樹脂製のものに取っ
て替わられつつある。合成樹脂としては、高強度、耐汚
染性、高耐水性であることが要求されることから、ポリ
カーボネートが最適である。
のものが多く使用されていたが、長期間の使用に対して
変形が生じたり、重量の点から合成樹脂製のものに取っ
て替わられつつある。合成樹脂としては、高強度、耐汚
染性、高耐水性であることが要求されることから、ポリ
カーボネートが最適である。
【0004】しかし、ポリカーボネートを接着すること
は難しく、高接着強度を与える適当な非毒性の接着剤は
非常に少ない。そこで、ブラケットの接着面に凹凸をつ
けるなどの粗面化処理を施したり、ブラケットの底面に
金網などを配設したりして、物理的な形で必要な接着強
度をえている(特開平2−265541号公報)。
は難しく、高接着強度を与える適当な非毒性の接着剤は
非常に少ない。そこで、ブラケットの接着面に凹凸をつ
けるなどの粗面化処理を施したり、ブラケットの底面に
金網などを配設したりして、物理的な形で必要な接着強
度をえている(特開平2−265541号公報)。
【0005】また、ブラケットは小さなものであり(約
3〜4mm角)、その固定と位置の調節に熟練を要する
ものである。そこで、ブラケットの位置決めと固定を容
易にするため、塑性変形可能な光硬化性合成樹脂層(ベ
ースプレートともいう)をブラケットの底面に接着剤層
を介して設け、歯の向きや表面状態に合った形に型取り
したのち、または同時に歯に固定する方法が開発されて
いる(特開平5−269147号公報)。
3〜4mm角)、その固定と位置の調節に熟練を要する
ものである。そこで、ブラケットの位置決めと固定を容
易にするため、塑性変形可能な光硬化性合成樹脂層(ベ
ースプレートともいう)をブラケットの底面に接着剤層
を介して設け、歯の向きや表面状態に合った形に型取り
したのち、または同時に歯に固定する方法が開発されて
いる(特開平5−269147号公報)。
【0006】このベースプレートとブラケットの接着に
おいても、前記のポリカーボネートにおける接着不良の
問題が生ずる。
おいても、前記のポリカーボネートにおける接着不良の
問題が生ずる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリカーボ
ネート製のブラケットと合成樹脂製のベースプレートと
の接着強度を高め、ひいては歯列矯正用ブラケットの歯
への接着強度を高め、長期の歯列矯正に耐えうるブラケ
ットを提供することを目的とする。
ネート製のブラケットと合成樹脂製のベースプレートと
の接着強度を高め、ひいては歯列矯正用ブラケットの歯
への接着強度を高め、長期の歯列矯正に耐えうるブラケ
ットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリカー
ボネートの接着について物理的接着法も含めて鋭意検討
した結果、ポリカーボネートの被接着表面に接着剤層を
形成し、これにマイクロ波または超音波を照射すると接
着剤層とポリカーボネートとの接着強度が格段に向上す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
ボネートの接着について物理的接着法も含めて鋭意検討
した結果、ポリカーボネートの被接着表面に接着剤層を
形成し、これにマイクロ波または超音波を照射すると接
着剤層とポリカーボネートとの接着強度が格段に向上す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、ポリカーボネート製の
歯列矯正用ブラケット、該ブラケットの底面に設けられ
たマイクロ波または超音波照射処理された接着剤層、お
よび該接着剤層上に設けられた塑性変形可能な接着性の
光硬化性樹脂層からなる歯列矯正用ブラケットに関す
る。
歯列矯正用ブラケット、該ブラケットの底面に設けられ
たマイクロ波または超音波照射処理された接着剤層、お
よび該接着剤層上に設けられた塑性変形可能な接着性の
光硬化性樹脂層からなる歯列矯正用ブラケットに関す
る。
【0010】さらに本発明は、ポリカーボネート製の歯
列矯正用ブラケットの底面に接着剤を塗布し硬化させた
のちマイクロ波または超音波を照射し、ついで塑性変形
可能な接着性の光硬化性合成樹脂層を接着する歯列矯正
用ブラケットの製法に関する。
列矯正用ブラケットの底面に接着剤を塗布し硬化させた
のちマイクロ波または超音波を照射し、ついで塑性変形
可能な接着性の光硬化性合成樹脂層を接着する歯列矯正
用ブラケットの製法に関する。
【0011】さらにまた本発明は、ポリカーボネートの
被接着面に接着剤を塗布し硬化させたのち超音波または
マイクロ波レンジの電磁波を照射することを特徴とする
ポリカーボネートの接着性改善法に関する。
被接着面に接着剤を塗布し硬化させたのち超音波または
マイクロ波レンジの電磁波を照射することを特徴とする
ポリカーボネートの接着性改善法に関する。
【0012】
【作用】ポリカーボネートなどの接着強度のえにくい合
成樹脂の接着性の改善法として、酸処理、フレーム処
理、コロナ放電処理、紫外線放射処理、電子線放射処
理、グラフト処理などの種々の表面改質法が知られてい
る。しかし、これらの方法は合成樹脂表面そのものの改
質を目的としており、合成樹脂表面にカルボニル基など
の極性基を導入するための方法である。したがって、改
質表面上に設けられる接着剤層はそのままで接着力を生
ずるものである。
成樹脂の接着性の改善法として、酸処理、フレーム処
理、コロナ放電処理、紫外線放射処理、電子線放射処
理、グラフト処理などの種々の表面改質法が知られてい
る。しかし、これらの方法は合成樹脂表面そのものの改
質を目的としており、合成樹脂表面にカルボニル基など
の極性基を導入するための方法である。したがって、改
質表面上に設けられる接着剤層はそのままで接着力を生
ずるものである。
【0013】本発明は接着剤層を形成したのちの接着性
改善方法であり、ポリカーボネート表面に形成されたマ
イクロ波または超音波照射処理された接着剤層は硬化し
ており、もはや接着剤としては機能しない。
改善方法であり、ポリカーボネート表面に形成されたマ
イクロ波または超音波照射処理された接着剤層は硬化し
ており、もはや接着剤としては機能しない。
【0014】ポリカーボネート表面に形成した接着剤層
をポリカーボネートと共にマイクロ波または超音波照射
処理することにより接着剤層とポリカーボネートとの界
面接着力が向上する理由は明らかではないが、ポリカー
ボネートと接着剤との間に何らかの化学変化(結合)が
生じているものと思われる。
をポリカーボネートと共にマイクロ波または超音波照射
処理することにより接着剤層とポリカーボネートとの界
面接着力が向上する理由は明らかではないが、ポリカー
ボネートと接着剤との間に何らかの化学変化(結合)が
生じているものと思われる。
【0015】
【実施例】本発明の歯列矯正用ブラケットは、図1に示
すようにポリカーボネート製のブラケット1、該ブラケ
ットの底面に順に設けられている接着剤層2、および塑
性変形可能で接着性の光硬化性合成樹脂層(ベースプレ
ート)3からなる。
すようにポリカーボネート製のブラケット1、該ブラケ
ットの底面に順に設けられている接着剤層2、および塑
性変形可能で接着性の光硬化性合成樹脂層(ベースプレ
ート)3からなる。
【0016】接着剤層を形成する接着剤には種々のもの
が使用できる。たとえばポリカーボネート用の接着剤と
して市販されている4−メタクリロキシエチルトリメリ
ット酸無水物(4META)はもとより、ヒドロキシエ
チルメタクリレート(HEMA)、3Gなども使用でき
る。後述するように、接着剤層の初期接着力はそれほど
重要ではない。また、接着剤はまた光硬化型のものでも
化学重合型のものでも、いわゆるシアノアクリレケート
系の瞬間接着型のものでもよい。光硬化型接着剤として
は、たとえばクラスパーFボンド(商品名。(株)クラ
レ製)などがあげられ、化学重合型の接着剤としては、
たとえばMCPボンド(商品名。サンメディカル(株)
製)、オルソマイトスーパーボンド(商品名。サンメデ
ィカル(株)製)などがあげられ、シアノアクリレート
系瞬間接着剤としては、たとえばアロンアルファ(商品
名。アロン化成工業(株)製)などがあげられる。
が使用できる。たとえばポリカーボネート用の接着剤と
して市販されている4−メタクリロキシエチルトリメリ
ット酸無水物(4META)はもとより、ヒドロキシエ
チルメタクリレート(HEMA)、3Gなども使用でき
る。後述するように、接着剤層の初期接着力はそれほど
重要ではない。また、接着剤はまた光硬化型のものでも
化学重合型のものでも、いわゆるシアノアクリレケート
系の瞬間接着型のものでもよい。光硬化型接着剤として
は、たとえばクラスパーFボンド(商品名。(株)クラ
レ製)などがあげられ、化学重合型の接着剤としては、
たとえばMCPボンド(商品名。サンメディカル(株)
製)、オルソマイトスーパーボンド(商品名。サンメデ
ィカル(株)製)などがあげられ、シアノアクリレート
系瞬間接着剤としては、たとえばアロンアルファ(商品
名。アロン化成工業(株)製)などがあげられる。
【0017】接着剤の塗布量はブラケットの底面の全体
が覆われるような量であればよく、特に厚くする必要は
ない。また、必要な接着強度がえられる範囲であれば、
ブラケットの底面の一部でもよい。
が覆われるような量であればよく、特に厚くする必要は
ない。また、必要な接着強度がえられる範囲であれば、
ブラケットの底面の一部でもよい。
【0018】接着剤は塗布後、一旦硬化させる。化学重
合型およびシアノアクリレート型の接着剤は放置してお
けば硬化するが、光硬化型の接着剤のばあいは光を照射
して硬化させる。一旦硬化させる必要性は明らかではな
いが、未硬化のままマイクロ波または超音波照射処理し
たばあい、その処理によって生ずる内部加熱により硬化
前に接着剤が熱劣化してしまうこととなり、好ましくな
い。
合型およびシアノアクリレート型の接着剤は放置してお
けば硬化するが、光硬化型の接着剤のばあいは光を照射
して硬化させる。一旦硬化させる必要性は明らかではな
いが、未硬化のままマイクロ波または超音波照射処理し
たばあい、その処理によって生ずる内部加熱により硬化
前に接着剤が熱劣化してしまうこととなり、好ましくな
い。
【0019】ブラケット底面上で硬化した第1の接着剤
に対し、マイクロ波または超音波を照射する。使用する
マイクロ波の周波数は約500MHz〜3000MH
z、好ましくは約1000MHz〜2500MHzであ
る。照射時間は約10〜300秒間、好ましくは約30
〜120秒間である。照射時の雰囲気は特に限定され
ず、大気下でかつ室温で行なうことができる。このマイ
クロ波照射処理は、簡易には市販の電子レンジで行なう
ことができる。
に対し、マイクロ波または超音波を照射する。使用する
マイクロ波の周波数は約500MHz〜3000MH
z、好ましくは約1000MHz〜2500MHzであ
る。照射時間は約10〜300秒間、好ましくは約30
〜120秒間である。照射時の雰囲気は特に限定され
ず、大気下でかつ室温で行なうことができる。このマイ
クロ波照射処理は、簡易には市販の電子レンジで行なう
ことができる。
【0020】超音波照射処理は、超音波ウェルダーで用
いられている周波数である10kHz〜50kHz、好
ましくは15kHz〜30kHzの超音波を、ホーンを
接着剤層に当てて約1〜10秒間、好ましくは2〜5秒
間照射して行なえばよい。照射は大気下でかつ室温で行
なうことができ、たとえば超音波ウェルダー装置を利用
することができる。
いられている周波数である10kHz〜50kHz、好
ましくは15kHz〜30kHzの超音波を、ホーンを
接着剤層に当てて約1〜10秒間、好ましくは2〜5秒
間照射して行なえばよい。照射は大気下でかつ室温で行
なうことができ、たとえば超音波ウェルダー装置を利用
することができる。
【0021】接着剤層とブラケットの接着強度をさらに
向上させるため、ブラケットの底面に従来公知の粗面化
処理または表面改質処理を予じめ施しておいてもよい。
粗面化処理としては、たとえばサンドブラスト処理、サ
ンドペーパー処理などがあり、表面改質処理としては、
たとえば前記の酸処理などがある。
向上させるため、ブラケットの底面に従来公知の粗面化
処理または表面改質処理を予じめ施しておいてもよい。
粗面化処理としては、たとえばサンドブラスト処理、サ
ンドペーパー処理などがあり、表面改質処理としては、
たとえば前記の酸処理などがある。
【0022】接着剤層によりブラケットに接着されるベ
ースプレートは、塑性変形可能で接着性の光硬化性合成
樹脂であれば特に限定されない。このベースプレート
は、歯の所定の位置に所定の角度で正確にブラケットを
取りつけるためのものであり、ベースプレートを歯に押
しつけて型取りし、その状態で光硬化させたのち、別途
接着剤で歯に固定することにある。もちろん、ベースプ
レートの歯側に予じめ接着剤を塗布しておき、歯に押し
つけると同時に接着してもよい。
ースプレートは、塑性変形可能で接着性の光硬化性合成
樹脂であれば特に限定されない。このベースプレート
は、歯の所定の位置に所定の角度で正確にブラケットを
取りつけるためのものであり、ベースプレートを歯に押
しつけて型取りし、その状態で光硬化させたのち、別途
接着剤で歯に固定することにある。もちろん、ベースプ
レートの歯側に予じめ接着剤を塗布しておき、歯に押し
つけると同時に接着してもよい。
【0023】ベースプレートの材質としては、たとえば
エポキシ系、アクリル系、フェノール系などの熱硬化型
樹脂;エポキシ系、アクリル系などのUV硬化型樹脂;
ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポ
リカーボネート系などの熱可塑性樹脂があげられる。
エポキシ系、アクリル系、フェノール系などの熱硬化型
樹脂;エポキシ系、アクリル系などのUV硬化型樹脂;
ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポ
リカーボネート系などの熱可塑性樹脂があげられる。
【0024】本発明の歯列矯正用ブラケットの製造に用
いるポリカーボネートの接着強度の改善方法は、そのま
まポリカーボネートの接着性の改善に適用することがで
き、歯列矯正用ブラケット以外の種々のポリカーボネー
ト製の製品の接着に威力を発揮する。
いるポリカーボネートの接着強度の改善方法は、そのま
まポリカーボネートの接着性の改善に適用することがで
き、歯列矯正用ブラケット以外の種々のポリカーボネー
ト製の製品の接着に威力を発揮する。
【0025】つぎに本発明を実施例に基づいてより具体
的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限られる
ものではない。
的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限られる
ものではない。
【0026】実施例1 歯列矯正用ブラケット(ポリカーボネート製。3×4×
1.7mm)の底面全体に光硬化型接着剤(クラスパー
Fボンド)を塗布し、光(波長470nm)を300秒
間照射して接着剤を硬化させた。ついで、このものを電
子レンジ((株)東芝製のER−VE3。使用マイクロ
波レンジ1MHz〜2MHz)に入れ、120秒間マイ
クロ波を照射した。
1.7mm)の底面全体に光硬化型接着剤(クラスパー
Fボンド)を塗布し、光(波長470nm)を300秒
間照射して接着剤を硬化させた。ついで、このものを電
子レンジ((株)東芝製のER−VE3。使用マイクロ
波レンジ1MHz〜2MHz)に入れ、120秒間マイ
クロ波を照射した。
【0027】電子レンジから取り出したブラケットの接
着剤層上に直ちにベースプレート(商品名クリアフィル
フォトコア。(株)クラレ製)を押しつけて接着し、歯
列矯正用ブラケットを作製した。
着剤層上に直ちにベースプレート(商品名クリアフィル
フォトコア。(株)クラレ製)を押しつけて接着し、歯
列矯正用ブラケットを作製した。
【0028】この歯列矯正用ブラケットの接着強度を測
定するため、アルミニウム製の基板に接着した。そのの
ち、光(波長470nm)を照射し、ベースプレートを
硬化させ、試験用ブラケットを作製した。この試験用ブ
ラケットの接着強度をつぎの要領で測定した。結果を表
1に示す。なお、比較のためマイクロ波を照射しなかっ
たものについても測定した。
定するため、アルミニウム製の基板に接着した。そのの
ち、光(波長470nm)を照射し、ベースプレートを
硬化させ、試験用ブラケットを作製した。この試験用ブ
ラケットの接着強度をつぎの要領で測定した。結果を表
1に示す。なお、比較のためマイクロ波を照射しなかっ
たものについても測定した。
【0029】(接着強度の測定法)試験用ブラケットの
基板を固定し、ブラケットを基板に垂直な方向に引っ張
り、ベースプレートとブラケットが剥がれたときの荷重
(kg)を接着強度とする。
基板を固定し、ブラケットを基板に垂直な方向に引っ張
り、ベースプレートとブラケットが剥がれたときの荷重
(kg)を接着強度とする。
【0030】実施例2 接着剤として化学重合型接着剤(MCPボンド)を用い
たほかは実施例1と同様にして歯列矯正用ブラケットを
作製し、また、実施例1と同様にして試験用ブラケット
を作製し、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
たほかは実施例1と同様にして歯列矯正用ブラケットを
作製し、また、実施例1と同様にして試験用ブラケット
を作製し、接着強度を測定した。結果を表1に示す。
【0031】なお、本実施例では接着剤として光硬化型
の接着剤を用いていないので、マイクロ波照射処理前の
接着剤の光硬化処理は省略した。
の接着剤を用いていないので、マイクロ波照射処理前の
接着剤の光硬化処理は省略した。
【0032】実施例3 接着剤としてシアノアクリレート系瞬間接着剤(アロン
アルファ)を用いたほかは実施例2と同様にして歯列矯
正用ブラケットを作製し、また実施例2と同様にして試
験用ブラケットを作製し、接着強度を測定した。結果を
表1に示す。
アルファ)を用いたほかは実施例2と同様にして歯列矯
正用ブラケットを作製し、また実施例2と同様にして試
験用ブラケットを作製し、接着強度を測定した。結果を
表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1から明らかなように、マイクロ波照射
処理することにより接着強度が約2〜8倍も向上するこ
とがわかる。
処理することにより接着強度が約2〜8倍も向上するこ
とがわかる。
【0035】実施例4 歯列矯正用ブラケット(ポリカーボネート製。3×4×
1.7mm)の底面全体に光硬化型接着剤(クラスパー
Fボンド)を塗布し、光(波長470nm)を300秒
間照射して接着剤を硬化させた。ついで、硬化した接着
剤層に超音波ウェルダー(精電社電子工業(株)の12
03B/P48B)のホーンを当て、周波数20kH
z、出力1kW、振幅25μmの超音波を4秒間照射し
た。
1.7mm)の底面全体に光硬化型接着剤(クラスパー
Fボンド)を塗布し、光(波長470nm)を300秒
間照射して接着剤を硬化させた。ついで、硬化した接着
剤層に超音波ウェルダー(精電社電子工業(株)の12
03B/P48B)のホーンを当て、周波数20kH
z、出力1kW、振幅25μmの超音波を4秒間照射し
た。
【0036】超音波ウェルダーから取り出したブラケッ
トの接着剤層上に直ちにベースプレート(商品名クリア
フィルフォトコア。(株)クラレ製)を押しつけて接着
し、歯列矯正用ブラケットを作製した。
トの接着剤層上に直ちにベースプレート(商品名クリア
フィルフォトコア。(株)クラレ製)を押しつけて接着
し、歯列矯正用ブラケットを作製した。
【0037】この歯列矯正用ブラケットの接着強度を測
定するため、アルミニウム製の基板に接着した。そのの
ち、光(波長470nm)を照射し、ベースプレートを
硬化させ、試験用ブラケットを作製した。この試験用ブ
ラケットの接着強度を実施例1と同様にして測定したと
ころ、未照射の試験用ブラケットに比して3倍ほど強度
が向上していた。
定するため、アルミニウム製の基板に接着した。そのの
ち、光(波長470nm)を照射し、ベースプレートを
硬化させ、試験用ブラケットを作製した。この試験用ブ
ラケットの接着強度を実施例1と同様にして測定したと
ころ、未照射の試験用ブラケットに比して3倍ほど強度
が向上していた。
【0038】実施例5 接着剤として化学重合型接着剤(MCPボンド)を用い
たほかは実施例4と同様にして歯列矯正用ブラケットを
作製し、また、実施例1と同様にして試験用ブラケット
を作製し、接着強度を測定したところ未照射に比して3
倍ほど強度が向上していた。
たほかは実施例4と同様にして歯列矯正用ブラケットを
作製し、また、実施例1と同様にして試験用ブラケット
を作製し、接着強度を測定したところ未照射に比して3
倍ほど強度が向上していた。
【0039】なお、本実施例では接着剤として光硬化型
の接着剤を用いていないので、超音波照射処理前の接着
剤の光硬化処理は省略した。
の接着剤を用いていないので、超音波照射処理前の接着
剤の光硬化処理は省略した。
【0040】実施例6 接着剤としてシアノアクリレート系瞬間接着剤(アロン
アルファ)を用いたほかは実施例5と同様にして歯列矯
正用ブラケットを作製し、また実施例5と同様にして試
験用ブラケットを作製し、接着強度を測定したところ未
照射に比して5倍ほど強度が向上していた。
アルファ)を用いたほかは実施例5と同様にして歯列矯
正用ブラケットを作製し、また実施例5と同様にして試
験用ブラケットを作製し、接着強度を測定したところ未
照射に比して5倍ほど強度が向上していた。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、従来、充分な接着強度
がえにくいポリカーボネートに対しても接着力が格段に
向上したブラケットがえられる。
がえにくいポリカーボネートに対しても接着力が格段に
向上したブラケットがえられる。
【図1】本発明の歯列矯正用ブラケットの一実施態様の
概略断面図である。
概略断面図である。
【符号の説明】 1 ブラケット 2 接着剤層 3 ベースプレート
Claims (12)
- 【請求項1】 ポリカーボネート製の歯列矯正用ブラケ
ット、該ブラケットの底面に設けられたマイクロ波照射
処理された接着剤層、および該接着層上に設けられた塑
性変形可能な接着性の光硬化性樹脂層からなる歯列矯正
用ブラケット。 - 【請求項2】 前記接着剤層が、光硬化型接着剤、化学
重合型接着剤またはシアノアクリレート系瞬間接着剤の
層である請求項1記載の歯列矯正用ブラケット。 - 【請求項3】 ポリカーボネート製の歯列矯正用ブラケ
ットの底面に接着剤を塗布し硬化させたのちマイクロ波
を照射し、ついで塑性変形可能な接着性の光硬化性樹脂
層を接着する歯列矯正用ブラケットの製法。 - 【請求項4】 マイクロ波の周波数1MHz〜3000
MHzのものである請求項3記載の製法。 - 【請求項5】 マイクロ波の照射時間が30〜600秒
間である請求項3または4記載の製法。 - 【請求項6】 ポリカーボネートの被接着面に接着剤を
塗布し硬化させたのちマイクロ波レンジの電磁波を照射
することを特徴とするポリカーボネートの接着性改善
法。 - 【請求項7】 ポリカーボネート製の歯列矯正用ブラケ
ット、該ブラケットの底面に設けられた超音波照射処理
された接着剤層、および該接着剤層上に設けられた塑性
変形可能な接着性の光硬化性樹脂層からなる歯列矯正用
ブラケット。 - 【請求項8】 前記接着剤層が、光硬化型接着剤、化学
重合型接着剤またはシアノアクリレート系瞬間接着剤の
層である請求項7記載の歯列矯正用ブラケット。 - 【請求項9】 ポリカーボネート製の歯列矯正用ブラケ
ットの底面に接着剤を塗布し硬化させたのち超音波を照
射し、ついで塑性変形可能な接着性の光硬化性樹脂層を
接着する歯列矯正用ブラケットの製法。 - 【請求項10】 超音波の周波数が10kHz〜50k
Hzである請求項9記載の製法。 - 【請求項11】 超音波の照射時間が1〜10秒間であ
る請求項9または10記載の製法。 - 【請求項12】 ポリカーボネートの被接着面に接着剤
を塗布し硬化させたのち超音波を照射することを特徴と
するポリカーボネートの接着性改善法。
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