JPH08152738A - 疎水性金属酸化物粉体とその製造方法並びに電子写真用現像剤 - Google Patents

疎水性金属酸化物粉体とその製造方法並びに電子写真用現像剤

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JPH08152738A
JPH08152738A JP6317779A JP31777994A JPH08152738A JP H08152738 A JPH08152738 A JP H08152738A JP 6317779 A JP6317779 A JP 6317779A JP 31777994 A JP31777994 A JP 31777994A JP H08152738 A JPH08152738 A JP H08152738A
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metal oxide
oxide powder
organopolysiloxane
fluidity
toner
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JP6317779A
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Akira Nishihara
明 西原
Yukiya Yamashita
行也 山下
Kyoko Kawamura
京子 川村
Hideaki Sakurai
英章 桜井
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な疎水性と流動性とを有する金属酸化物
粉体及びこれを用いた帯電安定性と流動性の優れている
電子写真用現像剤の提供。 【構成】 本発明の金属酸化物粉体は、粘度50cSt
以下のオルガノポリシロキサンで処理された金属酸化物
粉体であって、透過率法により測定された疎水率が60
%以上で、かつ篩振とう法により測定された流動性が6
0%以上であることを特徴とするもので、その製造方法
は、金属酸化物粉体と粘度50cSt以下のオルガノポ
リシロキサンを10気圧以下の加圧下、100℃〜30
0℃で熱処理することにより得られる。この疎水性金属
酸化物粉体は電子写真用現像剤に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、疎水性金属酸化物粉体
及びその製造方法並びにこれを含有する電子写真用現像
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】微細な金属酸化物粉体の表面を有機物を
用いて疎水化した、いわゆる疎水性金属酸化物粉体は、
複写機、レーザープリンター、普通紙ファクシミリなど
を含む電子写真において、トナーの流動性改善剤として
広く用いられている。これらの用途においては、キャリ
アである鉄あるいは酸化鉄に対する金属酸化物粉体自体
の疎水性と流動性が重要な性質の一つとなっており、種
々の処理剤によってその疎水性と流動性が同時に制御さ
れている。この中にあって、従来、金属酸化物粉体の疎
水性を向上させる方法として、オルガノポリシロキサン
を用いる方法がよく知られている。一方良好な流動性を
金属酸化物粉体に付与する方法としては、ヘキサメチル
ジシラザンに代表される低分子化合物(粘度が低い)
が、金属酸化物粉体と高い反応性を持つ性質を利用し
て、該粉体の表面を処理する方法が一般的に行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属酸
化物粉体の疎水性を向上させる方法として、オルガノポ
リシロキサンを用いる方法では、高粘度(高分子量を基
準にしてもよい。)のオルガノポリシロキサンを用いる
場合は、金属酸化物粉体が凝集を起すので、このような
粉体を樹脂粉に添加して得られたトナーは十分な流動性
が得られないという問題があり、また低粘度のオルガノ
ポリシロキサンを使用する場合には、低粘度のオルガノ
ポリシロキサンで処理した金属酸化物粉体は、その疎水
率が不十分であり、したがってこのような粉体を樹脂粉
に添加して得られたトナーは、疎水率が不十分であると
共に流動性においても問題が残される。前述のヘキサメ
チルジシラザンに代表される低分子化合物も低粘度のオ
ルガノポリシロキサンと同様の問題を有する点で好まし
くない。
【0004】そこで、本発明者等は、オルガノポリシロ
キサン等の低粘度の化合物の前記の問題点を解決するた
めに鋭意研究を行った結果、特定のオルガノポリシロキ
サンと金属酸化物粉体とを加圧下で熱処理することによ
り高い疎水性と良好な流動性とを有する金属酸化物粉体
が得られることを見出し、ここに本発明を完成した。し
たがって、本発明が解決しようとする第1の課題は、十
分な疎水性と流動性とを有する金属酸化物粉体を提供す
ることにある。また本発明が解決しようとする第2の課
題は、十分な疎水性と良好な流動性とを有する金属酸化
物粉体の製造方法を提供することにある。更に本発明が
解決しようとする第3の課題は、帯電安定性と流動性の
優れている電子写真用現像剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の本発明が解決しよ
うとする各課題は、以下に示される発明によってそれぞ
れ達成される。
【0006】(1)粘度50cSt以下のオルガノポリ
シロキサンで処理された金属酸化物粉体であって、透過
率法により測定された疎水率が60%以上で、かつ篩振
とう法により測定された流動性が60%以上であること
を特徴とする疎水性金属酸化物粉体。 (2)金属酸化物粉体と粘度50cSt以下のオルガノ
ポリシロキサンを10気圧以下の加圧下で熱処理するこ
とを特徴とする疎水性金属酸化物粉体の製造方法。 (3)熱処理を100℃〜300℃で行うことを特徴と
する前記第2項に記載の疎水性金属酸化物粉体の製造方
法。 (4)前記第1項に記載の疎水性金属酸化物粉体を含有
することを特徴とする電子写真用現像剤。
【0007】以下、本発明を更に詳しく説明すると、本
発明の疎水性金属酸化物粉体は、粘度50cSt以下の
オルガノポリシロキサンで処理された金属酸化物粉体で
あって、透過率法により測定された疎水率が60%以上
で、かつ篩振とう法により測定された流動性が60%以
上であることを特徴とするもので、これにより良好な流
動性を有する疎水性金属酸化物粉体が得られる。またこ
のような優れた特性を有する疎水性金属酸化物粉体は、
金属酸化物粉体と粘度50cSt以下のオルガノポリシ
ロキサンを10気圧以下の加圧下で熱処理することによ
り製造される。本発明において用いられるオルガノポリ
シロキサンは、粘度50cSt以下のものが用いられ、
これにより金属酸化物粉体を均一に被覆して十分な疎水
性を付与し、かつ粉体の凝集を起さない。本発明に用い
られるオルガノポリシロキサンは、置換基として、水
素、アルキル基、フェニル基、アミノ基、フェニル置換
アルキル基、アミノ置換アルキル基、アルコキシ基、カ
ルボニル基、アルキノール基等をもつものが挙げられ
る。アルキル基は、飽和あるいは不飽和のいずれでもよ
く、また直鎖アルキル基又は分岐アルキル基でもよく、
更にアルキル基の主鎖及び側鎖には、酸素、窒素または
硫黄等のヘテロ原子を含んでいてもよい。具体的には、
ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、
ヒドロメチルポリシロキサン等が挙げられるが、この他
アミノ変性シリコーン、カルボニル変性シリコーン、カ
ルビノール変性シリコーン、ヒドロキシ変性シリコー
ン、エポキシ変性シリコーン等も使用することができ
る。
【0008】本発明に用いられるオルガノポリシロキサ
ンは、粘度50cSt以下のものが好ましく用いられる
が、より好ましくは粘度30cSt〜0.65cStで
ある。オルガノポリシロキサンの粘度が50cStより
大きいときは、疎水性には優れるが、流動性が低下し実
用上好ましくない。本発明に用いられる粉体はシリコ
ン、アルミニウム、チタニウムなどの金属酸化物で、極
めて微細であり、その粒径は用途に適したものであれば
特に限定されないが、比表面積で50m2 /g以上であ
ることが望ましい。
【0009】本発明に用いられる金属酸化物粉体をオル
ガノポリシロキサンで処理する方法は、粉体を機械的に
十分攪拌しながら、オルガノポリシロキサンを滴下ある
いは噴霧して加える。このときオルガノポリシロキサン
自体の粘度を適性値にするためにアルコール、ケトンあ
るいは炭化水素等の溶剤を希釈剤として用いることもで
きる。オルガノポリシロキサン処理剤を添加後、窒素雰
囲気下で加熱して溶剤を除去し、100℃から300℃
の範囲の温度下で反応系内を10気圧以下で加圧するこ
とで、オルガノポリシロキサンの蒸発を抑えると同時
に、金属酸化物粉体の表面とオルガノポリシロキサンと
の反応を促進する。反応系内の加圧方法には特に限定は
なく、オルガノポリシロキサンの蒸発を抑え、粉体との
反応性を高めるものであればどのような方法を用いても
よい。例えば、オートクレーブに代表される反応容器を
密閉し、容器内部の物質自体の気化に伴う加圧方法また
は窒素ガス、ヘリウム、アルゴン等の圧縮気体を外部か
ら送入する等の加圧方法が挙げられる。
【0010】本発明においては、反応系内の圧力は10
気圧以下で行うが、この値は処理剤の種類によっても異
なる点を考慮すると、実質的には常圧より大きければよ
く、好ましくは1.02気圧〜8気圧であり、即ち下限
の圧力は用いるオルガノポリシロキサンに合わせ、その
蒸発を十分抑える値であればよい。具体的な例として
は、ジメチルポリシロキサンの場合、加える圧力はその
粘度に対応して変化させることができる・粘度1.0c
St以下のジメチルポリシロキサンでは、その下限の圧
力は、3〜8気圧が好ましく、粘度2.0〜10cSt
では1.5〜3気圧、粘度10〜50cStでは、実質
的に常圧を越える気圧〜1.5気圧の微圧でよい。ただ
し加える圧力は、ジメチルポリシロキサンと金属酸化物
粉体との反応性が高い場合はこの限りではなく、上記の
粘度に対する圧力値よりも更に低い値でもよい。
【0011】金属酸化物粉体に十分な疎水性を付与し、
かつこの粉体を樹脂に添加して得られたトナーに良好な
流動性を与えるためのオルガノポリシロキサンの処理量
は、被処理金属酸化物粉体の比表面積や処理剤であるオ
ルガノポリシロキサンの分子構造や分子量に依存する
が、具体的には、例えば比表面積200m2 /gのシリ
カ粉体の場合、被処理シリカの重量に対してオルガノポ
リシロキサンの使用量は7重量%〜30重量%程度、好
ましくは10重量%〜20重量%である。
【0012】本発明に用いられる透過率法とは、処理さ
れた金属酸化物粉体の疎水率を実験的に求める方法であ
り、これは以下の手順によって測定される。処理された
金属酸化物粉体1.0gと蒸留水100mlを抽出用フ
ラスコに入れ、10分間激しく振とう攪拌する。その後
10分間静置し、フラスコのそこから少量の懸濁液を抜
き出す。この液に対する550nmの光の透過率を、蒸
留水の透過率を100%として表した値をその金属酸化
物粉体の疎水率とする。このようにして測定された疎水
率の値が高いほど、その金属酸化物粉体の吸湿性が減少
して湿度に対して安定であり利用価値が高くなる。
【0013】本発明に用いられる篩振とう法とは、金属
酸化物粉体を含むトナーの流動性を測定するもので、以
下の手順によって測定される。処理された金属酸化物粉
体0.05gを、スチレン−アクリル樹脂中にカーボン
18%を分散、粉砕後、平均粒径7±3μmに分級して
得られた樹脂粉10gに加え、機械的に30秒間混合し
トナーを調製する。このようにして得られたトナーを電
磁式篩振とう器で1分間振とうし、100メッシュ(目
の開き150μm)を通過した粉体重量を、最初に仕込
んだ粉体重量5gを100%として表した値をその金属
酸化物粉体を含むトナーの流動性とする。このようにし
て測定された流動性が高いほど、現像した際に、カブリ
の発生や画像濃度の低下が起こりにくい。
【0014】本発明によって製造された疎水性金属酸化
物粉体、すなわち透過率法により測定された疎水率が6
0%以上で、樹脂粉に添加して得られたトナーの、篩振
とう法により測定された流動性が60%以上を与える疎
水性金属酸化物粉体を、通常の方法によってトナーに添
加して、本発明の電子写真用現像剤が調製される。疎水
率が60%未満では現像剤を製造した場合、湿度に不安
定となり帯電性が劣り、また流動性が60%未満のとき
は、トナーの凝集が起きたり現像に際し、均一な画像が
得られない。本発明の製造方法により初めて低粘度のオ
ルガノポリシロキサンを金属酸化物粉体に被覆すること
ができ、低粘度のオルガノポリシロキサンを用いると金
属酸化物粉体の凝集が起こりにくいため、この粉体を添
加したトナーの流動性が大きく改善され、結果としてカ
ブリの発生や画像の低下などが抑制される効果が得られ
る。同時に十分な疎水率を付与することができるため、
トナーの耐環境性においても優れている。
【0015】
【作用】本発明では、金属酸化物粉体の表面に低粘度の
オルガノポリシロキサンを有するので、疎水性と共に優
れた流動性が得られると共にこの低粘度のオルガノポリ
シロキサンを有する金属酸化物粉体をトナーに加えるこ
とによって流動性の優れたトナーが得られる。また本発
明の製造方法では、金属酸化物粉体とオルガノポリシロ
キサンとを10気圧以下の加圧下で熱処理することによ
りオルガノポリシロキサンの蒸発を抑え、十分な量のオ
ルガノポリシロキサンを金属酸化物粉体の表面に存在さ
せることができる。更に低粘度のオルガノポリシロキサ
ンを有する金属酸化物粉体をトナーに加えることによっ
て良好な流動性を有する電子写真用現像剤が得られる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を示して本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれによって限定される
ものではない。
【0017】実施例1 金属酸化物粉体として、シリカを用意し、まず加熱乾燥
したシリカ(比表面積200m2 /g)20gをガラス
製の容器に仕込み、攪拌しながら下記の組成の処理剤を
室温にて上記シリカに滴下した。
【0018】 〔処理剤〕 ジメチルポリシロキサン 〔信越シリコーン(株)製、KF−96(2cs)〕 3.0g n−ヘキサン 6.0g
【0019】上記処理剤の滴下終了後、窒素気流下で攪
拌しながら外部加熱し溶剤のn−ヘキサンを気化させた
後、反応系内を加圧(内圧約800mmHg)し、15
分かけて250℃まで昇温した。この温度で3時間保持
した後、室温まで放冷した。得られたシリカ粉体の疎水
率を透過率法によって測定し、またトナーの流動性は篩
振とう法によって測定した。ついで、このトナー30g
を酸化鉄粉1000gに加えて現像剤を作製し、この現
像剤を市販の電子写真複写機に入れ寿命テストを行った
ところ、約30,000枚以上のコピーにおいても画像
にカブリは生じなかった。更に高温多湿(28℃、85
%RH)の環境下においても良好な画像を示した。得ら
れた結果を表1に示す。
【0020】実施例2 金属酸化物粉体として、シリカを用意し、まず加熱乾燥
したシリカ(比表面積130m2 /g)20gをガラス
製の容器に仕込み、攪拌しながら下記の組成の処理剤を
温室にて上記シリカに滴下した。
【0021】 〔処理剤〕 ジメチルポリシロキサン 〔信越シリコーン(株)製、KF−56(粘度15cs)〕 3.0g アセトン 6.0g
【0022】上記処理剤の滴下終了後、窒素気流下で攪
拌しながら外部加熱し溶剤のアセトンを気化させた後、
反応系内を加圧(内圧約780mmHg)し、15分か
けて250℃まで昇温した。この温度で3時間保持した
後、室温まで放冷した。得られたシリカ粉体の疎水率お
よびトナーの流動性を実施例1と同様の方法により測定
した。ついでこのトナー30gを酸化鉄粉1000gに
加えて現像剤を作製し、この現像剤を市販の複写機に入
れ寿命テストを行ったところ、約32,000枚以上の
コピーにおいても画像にカブリは生じなかった。更に高
温多湿(28℃、85%RH)の環境下においても良好
な画像を示した。得られた結果を表1に示す。
【0023】実施例3 実施例1のシリカ(比表面積200m2 /g)をアルミ
ナ(比表面積100m2 /g)に代えた以外は、実施例
1と同様にしてアルミナ粉体を作製した。得られたアル
ミナ粉体の疎水率およびトナーの流動性を実施例1と同
様の方法により測定した。ついでこのトナー30gを酸
化鉄粉1000gに加えて現像剤を作製し、この現像剤
を市販の電子写真複写機に入れ寿命テストを行ったとこ
ろ、約28,000枚以上のコピーにおいても画像にカ
ブリは生じなかった。更に高温多湿(28℃、85%R
H)の環境下においても良好な画像を示した。得られた
結果を表1に示す。
【0024】実施例4 実施例1のシリカ(比表面積200m2 /g)をチタニ
ア(比表面積50m2/g)に代えた以外は、実施例1
と同様にしてチタニア粉体を作製した。得られたチタニ
ア粉体の疎水率およびトナーの流動性を実施例1と同様
の方法により測定した。ついでこのトナー30gを酸化
鉄粉1000gに加えて現像剤を作製し、この現像剤を
市販の電子写真複写機に入れ寿命テストを行ったとこ
ろ、約20,000枚以上のコピーにおいても画像にカ
ブリは生じなかった。さらに高温多湿(28℃、85%
RH)の環境下においても良好な画像を示した。得られ
た結果を表1に示す。
【0025】比較例1 処理中に反応系内を加圧しない以外は実施例1と同様に
してシリカ粉体(比表面積200m2 /g)を作製し
た。得られたシリカ粉体の疎水率およびトナーの流動性
を実施例1と同様の方法により測定した。ついでこのト
ナー30gを酸化鉄粉1000gに加えて現像剤を作製
し、この現像剤を市販の電子写真複写機に入れ寿命テス
トを行ったところ、約1,000枚のコピーで画像にカ
ブリが生じた。高温多湿(28℃、85%RH)の環境
下では約200枚のコピーで画像にカブリを生じた。得
られた結果を表1に示す。
【0026】比較例2 処理中に反応系内を加圧しない以外は実施例2と同様に
してシリカ粉体(比表面積130m2 /g)を作製し
た。得られたシリカ粉体の疎水率およびトナーの流動性
を実施例1と同様の方法により測定した。ついでこのト
ナー30gを酸化鉄粉1000gに加えて現像剤を作製
し、この現像剤を市販の電子写真複写機に入れ寿命テス
トを行ったところ、約8,000枚のコピーで画像にカ
ブリが生じた。高温多湿(28℃、85%RH)の環境
下では約2,000枚のコピーで画像にカブリを生じ
た。得られた結果を表1に示す。
【0027】比較例3 実施例1のシリカ(比表面積200m2 /g)をアルミ
ナ(比表面積100m2 /g)に代え、処理中に反応系
内を加圧しない以外は、実施例1と同様にてアルミナ粉
体を作製した。得られたアルミナ粉体の疎水率およびト
ナーの流動性を実施例1と同様の方法により測定した。
ついでこのトナー30gを酸化鉄粉1000gに加えて
現像剤を作製し、この現像剤を市販の電子写真複写機に
入れ寿命テストを行ったところ、約800枚のコピーで
画像にカブリが生じた。高温多湿(28℃、85%R
H)の環境下では約200枚のコピーで画像にカブリを
生じた。得られた結果を表1に示す。
【0028】比較例4 実施例1のシリカ(比表面積200m2 /g)をチタニ
ア(比表面積50m2/g)に代え、処理中に反応系内
を加圧しない以外は、実施例1と同様にしてチタニア粉
体を作製した。得られたアルミナ粉体の疎水率およびト
ナーの流動性を実施例1と同様の方法により測定した。
ついでこのトナー30gを酸化鉄粉1000gに加えて
現像剤を作製し、この現像剤を市販の電子写真複写機に
入れ寿命テストを行ったところ、約400枚のコピーで
画像にカブリが生じた。高温多湿(28℃、85%R
H)の環境下では約100枚のコピーで画像にカブリを
生じた。得られた結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明では、金属酸化物粉体の表面に5
0cSt以下のオルガノポリシロキサンを有するので、
疎水性と共に優れた流動性が得られ、したがってこの金
属酸化物粉体をトナーに加えることによって流動性の優
れたトナーが得られる。また本発明の製造方法では、金
属酸化物粉体とオルガノポリシロキサンとを10気圧以
下の加圧下で熱処理することにより得られたオルガノポ
リシロキサンを有する金属酸化物粉体をトナーに加える
ことによって流動性の優れたトナーが得られる。更に5
0cSt以下のオルガノポリシロキサンを有する金属酸
化物粉体をトナーに加えることによって良好な流動性を
有する電子写真用現像剤が得られるので、これを使用し
た複写においてカブリの発生がなく鮮明な画像を有する
複写を得ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】 上記処理剤の滴下終了後、窒素気流下で
攪拌しながら外部加熱し溶剤のn−ヘキサンを気化させ
た後、反応系内をオートクレーブを用いて加圧(5気
圧)し、15分かけて250℃まで昇温した。この温度
で3時間保持した後、室温まで放冷した。得られたシリ
カ粉体の疎水率を透過率法によって測定し、またトナー
の流動性は篩振とう法によって測定した。ついで、この
トナー30gを酸化鉄粉1000gに加えて現像剤を作
製し、この現像剤を市販の電子写真複写機に入れ寿命テ
ストを行ったところ、約30,000枚以上のコピーに
おいても画像にカブリは生じなかった。更に高温多湿
(28℃、85%RH)の環境下においても良好な画像
を示した。得られた結果を表1に示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 桜井 英章 埼玉県大宮市北袋町一丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘度50cSt以下のオルガノポリシロ
    キサンで処理された金属酸化物粉体であって、透過率法
    により測定された疎水率が60%以上で、かつ篩振とう
    法により測定された流動性が60%以上であることを特
    徴とする疎水性金属酸化物粉体。
  2. 【請求項2】 金属酸化物粉体と粘度50cSt以下の
    オルガノポリシロキサンを10気圧以下の加圧下で熱処
    理することを特徴とする疎水性金属酸化物粉体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 熱処理を100℃〜300℃で行うこと
    を特徴とする請求項2に記載の疎水性金属酸化物粉体の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の疎水性金属酸化物粉体を
    含有することを特徴とする電子写真用現像剤。
JP6317779A 1994-11-29 1994-11-29 疎水性金属酸化物粉体とその製造方法並びに電子写真用現像剤 Pending JPH08152738A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997050015A1 (fr) * 1996-06-25 1997-12-31 Nippon Shokubai Co., Ltd. Couche d'espacement pour panneaux d'affichage a cristaux liquides, procede de fabrication de cette couche et panneau d'affichage a cristaux liquides
US6091476A (en) * 1997-06-24 2000-07-18 Nippon Shokubai Co., Ltd. Liquid crystal display using spacers having hydrophobic inorganic particles attached to the spacer body

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