JPH08152070A - 弁体の固定方法 - Google Patents

弁体の固定方法

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JPH08152070A
JPH08152070A JP31772594A JP31772594A JPH08152070A JP H08152070 A JPH08152070 A JP H08152070A JP 31772594 A JP31772594 A JP 31772594A JP 31772594 A JP31772594 A JP 31772594A JP H08152070 A JPH08152070 A JP H08152070A
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JP
Japan
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screw
shaft
valve body
fixing
pilot hole
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Application number
JP31772594A
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English (en)
Inventor
Satoshi Inasawa
聡 稲澤
Masayuki Kishimoto
昌之 岸本
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャフト6に弁体13を螺子止めする弁体の
固定方法について、シャフト6に弁体13を簡単かつ容
易に固定することが可能であり、しかも一旦、固定した
らシャフト6から弁体13が外れることがない、または
外れにくい弁体の固定方法を提供する。 【構成】 タッピング螺子1によりシャフト6の螺子下
穴10に雌螺子15を塑性成形しながらシャフト6に弁
体13を固定する工程を備え、タッピング螺子1の螺子
部3の先端側に予め、螺子下穴10の内径dと同じかま
たはこれより小さな外径Dの抜止め凸部4を設けてお
き、前記塑性成形により雌螺子15の山径を抜止め凸部
4の外径Dより小さく成形することにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弁体の固定方法に係
り、更に詳しくは、内燃機関の吸気制御弁等として用い
られるバタフライバルブにおいて、シャフトに弁体を螺
子止めする弁体の固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図7に示すように、シャフト
21に弁体22を螺子23止めしてなり、アクチュエー
タ等の外部駆動源によりシャフト21を回転させ、これ
に弁体22を従動させて流路24を開閉するようにした
バタフライバルブが知られている(例えば、実開平4−
105672号公報参照)。図8に示すように、シャフ
ト21には、平板状の弁体22を軸直角方向から差し込
む弁体取付孔(すり割り部とも称する)25と、これに
直交する螺子孔26が設けられ、また弁体22には、螺
子挿通孔27が設けられており、弁体取付孔25に弁体
22を差し込むとともに螺子孔26に螺子23を螺子込
んで、シャフト21に弁体22を固定している。
【0003】しかしながら、上記従来の固定方法におい
ては、固定後、バルブに振動が長時間に亙って繰り返し
作用すること等により、螺子23が徐々に緩んで、遂に
はシャフト21から弁体22が脱落してしまうことがあ
り、この不都合を解消するために、従来、 螺子23にロック剤を塗布する、または 図9に示すように、螺子23の先端部23aをカシ
メて潰す 等の緩止め対策が施されている。
【0004】しかしながら、のロック剤を塗布する方
法には、シャフト21に通常、軸孔28との摺動トルク
を低減させるべくテフロンまたは二硫化モリブデン等の
コーティングが施されるために、ロック剤による接着効
果が充分でなく、よって如何しても螺子23が緩んでし
まう問題があり、またのカシメによる方法には、緩み
に対しては強いが、図10および図11に示すように、
インテークマニホールド(サージタンク)にバルブを内
蔵する場合、片持ちによるカシメとなるために、カシメ
治具29の耐久強度を充分に採ることができず、よって
カシメ治具29の寿命が短い問題があり、併せて、狭い
ポート30内にカシメ治具29を挿入しての作業となる
ために、カシメ治具29の位置決めに手間がかかるとと
もに、カシメ状態を確認しにくい問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
み、上記問題を解決し、シャフトに弁体を簡単かつ容易
に固定することが可能であり、しかも一旦、固定したら
シャフトから弁体が外れることがない、または少なくと
も従来より外れにくい弁体の固定方法を提供することを
目的とする。また併せて、螺子込みに際して切り粉また
は摩擦粉が発生しにくく、もって切り粉または摩擦粉が
内燃機関の内部に多量に入り込んで、シリンダおよびピ
ストンの摺動部等を傷付けることがない弁体の固定方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1による弁体の固定方法は、シャフ
トに弁体を螺子止めする弁体の固定方法において、タッ
ピング螺子により前記シャフトの螺子下穴に雌螺子を塑
性成形しながら前記シャフトに前記弁体を固定する工程
を備え、前記タッピング螺子の螺子部の先端側に予め、
前記螺子下穴の内径と同じかまたはこれより小さな外径
の抜止め凸部を設けておき、前記塑性成形により前記雌
螺子の山径を前記抜止め凸部の外径より小さく成形する
ことにした。また本発明の請求項2による弁体の固定方
法は、請求項1の弁体の固定方法において、タッピング
螺子に、その螺子部の軸直角断面が略三角形であるもの
を用いることにした。また本発明の請求項3による弁体
の固定方法は、請求項1の弁体の固定方法において、シ
ャフトの材質を、Te(テルル)を含む超快削鋼とする
ことにした。
【0007】
【作用】上記構成を備えた本発明の請求項1による弁体
の固定方法においては、タッピング螺子によりシャフト
の螺子下穴に雌螺子を塑性成形しながらシャフトに弁体
を固定し終えるのと同時に固定作業を完了することが可
能であり、従来のようにロック剤を塗布したり、螺子の
先端をカシメたりする必要がなく、また螺子込みに先立
ってシャフトに螺子孔を形成する必要がない(但し、螺
子下穴は必要である)。また、これら従来の緩止め対策
を施さなくても、塑性成形により雌螺子の山径が抜止め
凸部の外径より小さく成形されて雌螺子の山部と抜止め
凸部とが係合するために、充分な緩止め効果が発揮され
る。また抜止め凸部の外径を当初(螺子込み以前)、螺
子下穴の内径と同じかまたはこれより小さくしたため
に、螺子込みに際して、螺子下穴に抜止め凸部を圧入す
べくそのための力を加える必要がなく、また抜止め凸部
の表面に被着されたメッキが強く擦られて粉末として雌
螺子の外に出てくることがない。
【0008】タッピング螺子は、相手材(シャフト)を
削らないで塑性加工し、これにより螺子下穴に雌螺子を
加工しながら相手材に螺子込まれてゆくものであって、
本発明のような弁体の固定に用いる場合には、特に、切
り刃を持たないセルフタッピング螺子(スレッドフォー
ミングタイプ、例えば、日東精工製 商品名「タップタ
イトねじ」)が好適である。また請求項2のように、こ
のタッピング螺子の螺子部の軸直角断面が真円でなく略
三角形であれば、螺子込み時に摩擦抵抗が発生するのが
三角形の頂点の三点に限定されるために、摩擦粉が発生
しにくいものである。また発生した切り粉または摩擦粉
が、この螺子部の三角形と雌螺子の円形の間の三日月形
の間隙に閉じ込められる。
【0009】螺子込みの相手材であるシャフトの材質に
ついては、通常の快削鋼(SUM22等)では脆過ぎ、
切り粉または摩擦粉が許容できない程、多量に発生する
ことが懸念される。これに対して、請求項3のように、
Te(テルル)を含む超快削鋼(例えば、大同特殊鋼製
SFC3FTまたはSFC3FTS(商品名「TLS
(テルス)」)、秋山製鋼製ASK−2600S)であ
れば、被削性、特に冷間加工性に優れ、切り粉または摩
擦粉が殆ど発生しない。その化学成分(例)は、以下の
とおりである。 低炭素鋼系超快削鋼 例) C ≦0.15 Mn 0.75〜1.25 P 0.04〜0.09 S 0.20〜0.35 Pb 0.15〜0.35 Te 0.03〜0.05 尚、ここに言う「超快削鋼」には、所謂「超々快削鋼」
が含まれる。
【0010】
【実施例】つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。
【0011】第一実施例・・・図1に示すように、タッ
ピング螺子1が、皿状の頭部2と、先端側(図上下端
側)の一部をテーパ状とした螺子部3とを一体に備えて
おり、更に螺子部3の先端側に、リング状の抜止め凸部
4と、円柱状のガイド部5とが一体に設けられている。
ガイド部5は、これを案内として螺子込みの方向を決め
易くするものである。シャフト6に、平板状の弁体13
(図2参照)を軸直角方向から差し込む弁体取付孔(す
り割り部とも称する)7が設けられ、これに直交するよ
うに、図上上半分に螺子挿通孔8、下半分に螺子下穴1
0が互いに同軸上に設けられている。螺子挿通孔8の上
部に、螺子1の頭部2を着座させるテーパ状の着座面9
が設けられ、螺子下穴10の上部にテーパ状のガイド面
11が設けられ、螺子下穴10の下部にテーパ状の面取
り部12が設けられている。ガイド面11は、これを案
内として螺子込みの方向を決め易くするもの、面取り部
12は、雌螺子15(図2参照)の加工後に、雌螺子1
5の出口側端部(下端部)にバリが発生しないようにす
るものである。タッピング螺子1の抜止め凸部4は、そ
の外径寸法Dを螺子下穴10の内径寸法dと同じかまた
はこれより小さく設定されており、タッピング螺子1は
軟鋼により成形され、更に浸炭焼入れによる硬化処理が
施されている。シャフト6は超快削鋼により成形されて
いる。
【0012】上記構成のタッピング螺子1によりシャフ
ト6に弁体13を固定するに際しては、図1の状態か
ら、先ず、弁体取付孔7に弁体13を差し込み、次い
で、タッピング螺子1により螺子下穴10に雌螺子15
を塑性成形しながらシャフト6に弁体13を固定する。
上記したように、抜止め凸部4の外径寸法Dは螺子下穴
10の内径寸法dと同じかまたはこれより小さく設定さ
れているが、塑性成形により成形される雌螺子15の山
径d’は、図2に示すように、抜止め凸部4の外径Dよ
り小さく成形される。尚、弁体13には予め、螺子挿通
孔14を設けておく。またタッピング螺子1には、図3
に示すように、その螺子部3の軸直角断面(横断面)が
略三角形(真円の円周を三等配で、三日月状に凹ませた
形状)のものを用いることにする。
【0013】当該固定方法においては、タッピング螺子
1によりシャフト6の螺子下穴10に雌螺子15を塑性
成形しながらシャフト6に弁体13を固定し終えるのと
同時に固定作業を完了することが可能であって、従来の
ようにロック剤を塗布したり、螺子の先端をカシメたり
する必要がなく、また螺子込みに先立ってシャフト6に
螺子孔を形成する必要がない(但し、螺子下穴10は必
要である)。したがって先ず、これらの緩止め対策およ
び雌螺子加工を省略し得る分だけ作業工程数または手間
を減らすことが可能であり、この分、簡単にシャフト6
に弁体13を固定することができる。またロック剤塗布
等の緩止め対策を施さなくても、塑性成形により雌螺子
15の山径d’が抜止め凸部4の外径Dより小さく成形
されて雌螺子15の山部と抜止め凸部4とが係合するた
めに、充分な緩止め効果が発揮される。この緩止め構造
は、ロック剤塗布の場合と違って、信頼性の高いもので
ある。また抜止め凸部4の外径Dを当初、螺子下穴10
の内径dと同じかまたはこれより小さくしたために、螺
子込みに際して、螺子下穴10に抜止め凸部4を圧入す
べくそのための力を加える必要がなく、また抜止め凸部
4の表面に被着されたメッキが強く擦られて粉末として
雌螺子15の外に出てくることがない。したがって、こ
の分、容易にシャフト6に弁体13を固定することがで
き、また摩擦粉が内燃機関の内部に多量に入り込んで、
シリンダおよびピストンの摺動部等を傷付けるのを防止
することができる。
【0014】またシャフト6を、被削性、特に冷間加工
性に優れ、切り粉または摩擦粉が発生しにくいTe(テ
ルル)を含む超快削鋼により成形したために、この点か
らも、容易にシャフト6に弁体13を固定することがで
き、また切り粉または摩擦粉が内燃機関の内部に多量に
入り込んで、シリンダおよびピストンの摺動部等を傷付
けるのを防止することができる。またタッピング螺子1
の螺子部3の軸直角断面が略三角形であって、螺子込み
時に摩擦抵抗が発生するのが、図3に示したように、三
角形の頂点3a,3b,3cの三点に限定されるため
に、摩擦粉が発生しにくい。また発生した切り粉または
摩擦粉が、この螺子部3の三角形と雌螺子15の円形の
間の三日月形の間隙16に閉じ込められる。したがっ
て、この点からも、切り粉または摩擦粉が内燃機関の内
部に多量に入り込んで、シリンダおよびピストンの摺動
部等を傷付けるのを防止することができる。
【0015】第二実施例・・・図4に示すように、タッ
ピング螺子1が、鍋状の頭部2と、先端側(図上下端
側)の一部をテーパ状とした螺子部3とを一体に備えて
おり、更に螺子部3の先端側に、リング状の抜止め凸部
4と、円柱状のガイド部5とが一体に設けられている。
ガイド部5は、これを案内として螺子込みの方向を決め
易くするものである。シャフト6に、平板状の弁体13
(図5参照)を軸心近傍に着座させる弁体取付面17が
設けられ、これに直交するように螺子下穴10が設けら
れ、この螺子下穴10の上部にテーパ状のガイド面11
が設けられ、螺子下穴10の下部にテーパ状の面取り部
12が設けられている。ガイド面11は、これを案内と
して螺子込みの方向を決め易くするもの、面取り部12
は、雌螺子15(図5参照)の加工後に、雌螺子15の
出口側端部(下端部)にバリが発生しないようにするも
のである。タッピング螺子1の抜止め凸部4は、その外
径寸法Dを螺子下穴10の内径寸法dと同じかまたはこ
れより小さく設定されており、タッピング螺子1は軟鋼
により成形され、更に浸炭焼入れによる硬化処理が施さ
れている。シャフト6は超快削鋼により成形されてい
る。
【0016】上記構成のタッピング螺子1によりシャフ
ト6に弁体13を固定するに際しては、図4の状態か
ら、先ず、弁体取付面17に弁体13を着座させ、次い
で、タッピング螺子1により螺子下穴10に雌螺子15
を塑性成形しながらシャフト6に弁体13を固定する。
上記したように、抜止め凸部4の外径寸法Dは螺子下穴
10の内径寸法dと同じかまたはこれより小さく設定さ
れているが、塑性成形により成形される雌螺子15の山
径d’は、図5に示すように、抜止め凸部4の外径Dよ
り小さく成形される。尚、弁体13には予め、螺子挿通
孔14を設けておく。またタッピング螺子1には、図6
に示すように、その螺子部3の軸直角断面(横断面)が
略三角形(真円の円周を三等配で、三日月状に凹ませた
形状)のものを用いることにする。
【0017】当該固定方法においては、タッピング螺子
1によりシャフト6の螺子下穴10に雌螺子15を塑性
成形しながらシャフト6に弁体13を固定し終えるのと
同時に固定作業を完了することが可能であって、従来の
ようにロック剤を塗布したり、螺子1の先端をカシメた
りする必要がなく、また螺子込みに先立ってシャフト6
に螺子孔を形成する必要がない(但し、螺子下穴10は
必要である)。したがって先ず、これらの緩止め対策お
よび雌螺子加工を省略し得る分だけ作業工程数または手
間を減らすことが可能であり、この分、簡単にシャフト
6に弁体13を固定することができる。またロック剤塗
布等の緩止め対策を施さなくても、塑性成形により雌螺
子15の山径d’が抜止め凸部4の外径Dより小さく成
形されて雌螺子15の山部と抜止め凸部4とが係合する
ために、充分な緩止め効果が発揮される。この緩止め構
造は、ロック剤塗布の場合と違って、信頼性の高いもの
である。また抜止め凸部4の外径Dを当初、螺子下穴1
0の内径dと同じかまたはこれより小さくしたために、
螺子込みに際して、螺子下穴10に抜止め凸部4を圧入
すべくそのための力を加える必要がなく、また抜止め凸
部4の表面に被着されたメッキが強く擦られて粉末とし
て雌螺子15の外に出てくることがない。したがって、
この分、容易にシャフト6に弁体13を固定することが
でき、また摩擦粉が内燃機関の内部に多量に入り込ん
で、シリンダおよびピストンの摺動部等を傷付けるのを
防止することができる。
【0018】またシャフト6を、被削性、特に冷間加工
性に優れ、切り粉または摩擦粉が発生しにくいTe(テ
ルル)を含む超快削鋼により成形したために、この点か
らも、容易にシャフト6に弁体13を固定することがで
き、また切り粉または摩擦粉が内燃機関の内部に多量に
入り込んで、シリンダおよびピストンの摺動部等を傷付
けるのを防止することができる。またタッピング螺子1
の螺子部3の軸直角断面が略三角形であって、螺子込み
時に摩擦抵抗が発生するのが、図6に示したように、三
角形の頂点3a,3b,3cの三点に限定されるため
に、摩擦粉が発生しにくい。また発生した切り粉または
摩擦粉が、この螺子部3の三角形と雌螺子15の円形の
間の三日月形の間隙16に閉じ込められる。したがっ
て、この点からも、切り粉または摩擦粉が内燃機関の内
部に多量に入り込んで、シリンダおよびピストンの摺動
部等を傷付けるのを防止することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0020】すなわち、先ず、上記構成を備えた本発明
の請求項1による弁体の固定方法においては、タッピン
グ螺子によりシャフトの螺子下穴に雌螺子を塑性成形し
ながらシャフトに弁体を固定し終えるのと同時に固定作
業が完了するために、従来のようにロック剤を塗布した
り、螺子の先端をカシメたりする必要がなく、また螺子
込みに先立ってシャフトに螺子孔を形成する必要がな
い。したがって先ず、これらの緩止め対策および雌螺子
加工を省略し得る分だけ作業工程数または手間を減らす
ことが可能であり、この分、簡単にシャフトに弁体を固
定することができる。またロック剤塗布等の緩止め対策
を施さなくても、塑性成形により雌螺子の山径が抜止め
凸部の外径より小さく成形されて雌螺子の山部と抜止め
凸部とが係合するために、充分な緩止め効果が発揮され
る。この緩止め構造はロック剤塗布の場合と違って、信
頼性の高いものである。したがって信頼性の高い緩止め
構造を提供することができる。また抜止め凸部の外径を
当初、螺子下穴の内径と同じかまたはこれより小さくし
たために、螺子込みに際して、螺子下穴に抜止め凸部を
圧入すべくそのための力を加える必要がなく、また抜止
め凸部の表面に被着されたメッキが強く擦られて粉末と
して雌螺子の外に出てくることがない。したがって、こ
の分、容易にシャフトに弁体を固定することができ、ま
た摩擦粉が内燃機関の内部に多量に入り込んで、シリン
ダおよびピストンの摺動部等を傷付けるのを防止するこ
とができる。
【0021】また請求項2のように、タッピング螺子
に、その螺子部の軸直角断面が略三角形であるものを用
いた場合には、螺子込み時に摩擦抵抗が発生するのが三
角形の頂点の三点に限定されるために、摩擦粉が発生し
にくい。また発生した切り粉または摩擦粉が、この螺子
部の三角形と雌螺子の円形の間の三日月形の間隙に閉じ
込められる。したがって、この点からも、切り粉または
摩擦粉が内燃機関の内部に多量に入り込んで、シリンダ
およびピストンの摺動部等を傷付けるのを防止すること
ができる。
【0022】また請求項3のように、シャフトの材質
を、Te(テルル)を含む超快削鋼とした場合には、こ
れが被削性、特に冷間加工性に優れ、切り粉または摩擦
粉が発生しにくいものであることから、この点からも、
容易にシャフトに弁体を固定することができ、また切り
粉または摩擦粉が内燃機関の内部に多量に入り込んで、
シリンダおよびピストンの摺動部等を傷付けるのを防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る弁体の固定方法の螺
子込み前の状態を示すシャフトおよびタッピング螺子の
断面図
【図2】同固定方法の螺子込み後の状態を示すバルブの
断面図
【図3】図2におけるA−A線拡大断面図
【図4】本発明の第二実施例に係る弁体の固定方法の螺
子込み前の状態を示すシャフトおよびタッピング螺子の
断面図
【図5】同固定方法の螺子込み後の状態を示すバルブの
断面図
【図6】図5におけるB−B線拡大断面図
【図7】バタフライバルブの一般構造を示す説明図
【図8】従来例に係る弁体の固定方法を示すバルブの断
面図
【図9】他の従来例に係る弁体の固定方法を示すバルブ
の断面図
【図10】同従来例に係る弁体の固定方法を示す説明図
【図11】図10におけるC−C線断面図
【符号の説明】
1 タッピング螺子 2 頭部 3 螺子部 3a,3b,3c 頂点 4 抜止め凸部 5 ガイド部 6 シャフト 7 弁体取付孔 8,14 螺子挿通孔 9 着座面 10 螺子下穴 11 ガイド面 12 面取り部 13 弁体 15 雌螺子 16 間隙 17 弁体取付面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフト(6)に弁体(13)を螺子止
    めする弁体の固定方法において、タッピング螺子(1)
    により前記シャフト(6)の螺子下穴(10)に雌螺子
    (15)を塑性成形しながら前記シャフト(6)に前記
    弁体(13)を固定する工程を備え、前記タッピング螺
    子(1)の螺子部(3)の先端側に予め、前記螺子下穴
    (10)の内径(d)と同じかまたはこれより小さな外
    径(D)の抜止め凸部(4)を設けておき、前記塑性成
    形により前記雌螺子(15)の山径(d’)を前記抜止
    め凸部(4)の外径(D)より小さく成形することを特
    徴とする弁体の固定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の弁体の固定方法において、タ
    ッピング螺子(1)に、その螺子部(3)の軸直角断面
    が略三角形であるものを用いることを特徴とする弁体の
    固定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の弁体の固定方法において、シ
    ャフト(6)の材質を、Te(テルル)を含む超快削鋼
    としたことを特徴とする弁体の固定方法。
JP31772594A 1994-11-29 1994-11-29 弁体の固定方法 Pending JPH08152070A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013238289A (ja) * 2012-05-16 2013-11-28 Toshiba Corp バタフライ型蒸気弁

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013238289A (ja) * 2012-05-16 2013-11-28 Toshiba Corp バタフライ型蒸気弁

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