JPH08151526A - 硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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JPH08151526A
JPH08151526A JP31919294A JP31919294A JPH08151526A JP H08151526 A JPH08151526 A JP H08151526A JP 31919294 A JP31919294 A JP 31919294A JP 31919294 A JP31919294 A JP 31919294A JP H08151526 A JPH08151526 A JP H08151526A
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JP
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group
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composition
curable organopolysiloxane
bonded
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Withdrawn
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JP31919294A
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English (en)
Inventor
Naoji Kawamura
直司 川村
Kazutoshi Okabe
一利 岡部
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Mitsubishi Chemical Corp
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化途上で接触するガラス、金属、有機樹脂
等の各種基材に対して優れた接着性を有する硬化性オル
ガノポリシロキサン組成物を提供する。 【構成】 100重量部の(A)一分子中に少なくとも2
個のケイ素原子結合アルケニル基を含有するオルガノポ
リシロキサン、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル
基に対するケイ素原子結合水素原子のモル比が0.5〜
10となる量の(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素
原子結合水素原子を含有するオルガノポリシロキサン、
本組成物を硬化させるに十分な量の(C)白金系触媒、お
よび、0.1〜30重量部の(D)エポキシ基、アクリル
基およびアルケニル基からなる群から選択される少なく
とも一種の基を含有するアルキルシリケートオリゴマー
からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物に関し、詳しくは、硬化途上で接触するガ
ラス、金属、有機樹脂等の各種基材に対して優れた接着
性を有する硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】付加反応により硬化す
る硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、硬化時に副
生成物の発生がなく、また、その硬化物の耐熱性および
電気絶縁性が優れるため、多くの産業分野で使用されて
いる。しかし、この硬化性オルガノポリシロキサン組成
物は、硬化途上で接触するフロートガラス等のガラス、
アルミニウム、綱板、ステンレススチール等の金属、エ
ポキシ樹脂等の有機樹脂に対する接着性が乏しいという
問題があった。このため、各種の接着付与剤を配合した
硬化性オルガノポリシロキサン組成物が種々検討されて
おり、この硬化性オルガノポリシロキサン組成物として
は、例えば、R3SiO1/2単位、R2SiO2/2単位およ
びSiO4/2単位(式中、Rはアルキル基 、アリール
基、シクロアルキル基およびアリールアルキル基からな
る群から選択される基およびビニル基からなる群から選
択される基である。)からなり、ビニル基を含有するオ
ルガノポリシロキサン共重合体を配合した硬化性オルガ
ノポリシロキサン組成物(特公昭47−36255号公
報参照)、アクリロキシアルキル基含有アルコキシシラ
ンまたはそれを部分加水分解して得られるシロキサンお
よび有機過酸化物を配合した硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物(特公昭51−28309号公報参照)、分
子鎖両末端がアクリロキシ基またはメタクリロキシ基含
有ジアルコキシシロキシ基により封鎖されたオルガノポ
リシロキサンを配合した硬化性オルガノポリシロキサン
組成物(特公昭55−39258号公報参照)、アルケ
ニルアルコキシシランを配合した硬化性オルガノポリシ
ロキサン組成物(特公昭56−9183号公報参照)、
アルコキシハイドロジェンシロキサンおよびエポキシ基
含有オルガノポリシロキサンを配合した硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物(特開平4−33962号公報参
照)が提案されている。
【0003】しかし、これらの硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物といえども、硬化途上で接触するガラス、
金属、有機樹脂等の各種基材に対する接着性は十分満足
できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達
した。すなわち、本発明の目的は、硬化途上で接触する
ガラス、金属、有機樹脂等の各種基材に対して優れた接
着性を有する硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合ア
ルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン
100重量部、(B)
一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を
含有するオルガノポリシロキサン、(A)成分中のケイ素
原子結合アルケニル基に対する(B)成分中のケイ素原子
結合水素原子のモル比が0.5〜10となる量、(C)白
金系触媒、本組成物を硬化させるに十分な量、および、
(D)エポキシ基、アクリル基およびアルケニル基からな
る群から選択される少なくとも一種の基を含有するアル
キルシリケートオリゴマー0.1〜30重量部からなる
硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関する。
【0006】以下、本発明の硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物について詳細に説明する。 (A)成分のオル
ガノポリシロキサンは本組成物の主剤であり、一分子中
に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を含有
する。(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基として
は、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテ
ニル基、ヘキセニル基が挙げられ、工業上入手が容易で
あることから、ビニル基が好ましい。(A)成分中のケイ
素原子結合アルケニル基の結合位置は特に限定されず、
その反応性が良好であることから、分子鎖末端が好まし
い。また、(A)成分中のアルケニル基以外のケイ素原子
結合有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キ
シリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、
フェニルプロピル基等のアラルキル基;3−クロロプロ
ピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロ
ゲン化アルキル基が挙げられ、特に、メチル基、フェニ
ル基が好ましい。(A)成分の分子構造は特に限定され
ず、例えば、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝
状、網状、樹脂状が挙げられる。(A)成分は、これらの
分子構造を有する単一重合体、共重合体、または、これ
らの分子構造を有する重合体の混合物である。特に、本
組成物を硬化してエラストマーを得るためには、(A)成
分の分子構造は直鎖状であることが好ましい。(A)成分
の分子構造が直鎖状である場合には、その分子鎖末端の
基としては、例えば、トリメチルシロキシ基、ジメチル
ビニルシロキシ基、ジメチルフェニルシロキシ基、メチ
ルビニルフェニルシロキシ基等のトリオルガノシロキシ
基;ジメチルヒドロキシシロキシ基、メチルビニルヒド
ロキシシロキシ基、メチルフェニルヒドロキシシロキシ
基等のジオルガノヒドロキシ基;トリメトキシシロキシ
基、トリエトキシシロキシ基、トリブトキシシロキシ
基、ジメチルメトキシシロキシ基、メチルジメトキシシ
ロキシ基等のアルコキシ基結合シロキシ基が挙げられ
る。これらのケイ素原子結合有機基および分子鎖末端の
基の種類は、本組成物の用途に応じて適宜選択すること
が必要である。また、(A)成分の25℃における粘度は
特に限定されないが、本組成物の取扱い作業性が良好で
あり、また、その硬化物の物理特性が良好であることか
ら、10〜500,000センチポイズの範囲内である
ことが好ましく、さらに、50〜100,000センチ
ポイズの範囲内であることが好ましい。
【0007】(B)成分のオルガノポリシロキサンは本組
成物の架橋剤であり、一分子中に少なくとも2個のケイ
素原子結合水素原子を含有する。(B)成分中のケイ素原
子結合有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、
キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル
基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;3−クロロ
プロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等の
ハロゲン化アルキル基が挙げられ、特に、メチル基、フ
ェニル基が好ましい。(B)成分の分子構造は特に限定さ
れず、例えば、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、環
状、網状、樹脂状が挙げられる。(B)成分は、これらの
分子構造を有する単一重合体、共重合体、または、これ
らの分子構造を有する重合体の混合物である。また、
(B)成分の25℃における粘度は特に限定されないが、
(B)成分自体の揮発性が小さく、また、工業上入手が容
易であることから、1〜10,000センチポイズの範
囲内であることが好ましい。
【0008】(B)成分の配合量は、(A)成分中のケイ素
原子結合アルケニル基に対する(B)成分中のケイ素原子
結合水素原子のモル比が0.5〜10の範囲内となる量
であり、特に、これが0.7〜5の範囲内となる量であ
ることが好ましい。これは、(A)成分中のケイ素原子結
合アルケニル基に対する(B)成分中のケイ素原子結合水
素原子のモル比が0.5未満である組成物は十分に硬化
しないためであり、また、これが10をこえると、得ら
れる硬化物の物理特性が経時的に変化するためである。
【0009】(C)成分の白金系触媒は本組成物の硬化を
促進するための成分である。(C)成分としては、例え
ば、白金微粉末、白金坦持シリカ微粉末、白金坦持活性
炭、塩化白金酸、四塩化白金、塩化白金酸のアルコール
溶液、白金とオレフィンの錯体、白金とジビニルテトラ
メチルジシロキサン等のアルケニルシロキサンの錯体、
これらの白金系触媒を含有してなるポリスチレン樹脂、
ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂
等の粒子径が10μm未満である熱可塑性樹脂粉末が挙
げられる。
【0010】(C)成分の配合量は本組成物を硬化させる
に十分な量であり、好ましくは、(A)成分に対する(C)
成分中の白金金属が重量単位で0.1〜500ppmの
範囲内となる量であり、特に、0.5〜100ppmの
範囲内となる量である。これは、(A)成分に対する(C)
成分中の白金金属が重量単位で0.1ppm未満である
組成物は硬化速度が著しく遅いためであり、また、これ
が500ppmをこえてもさほど効果はなく、むしろ不
経済であるからである。
【0011】(D)成分のアルキルシリケートオリゴマー
は、硬化途上で接触するガラス、金属、有機樹脂等の各
種基材に対する本組成物の接着性を向上させるための成
分であり、エポキシ基、アクリル基およびアルケニル基
からなる群から選択される少なくとも一種の基を含有す
る。(D)成分中、アルケニル基はアルキルシリケートオ
リゴマー中のケイ素原子に直接結合するが、エポキシ基
またはアクリル基はケイ素原子にアルキレン基、アルキ
レンオキシアルキレン基等の二価有機基を介して結合す
る。(D)成分中のエポキシ基含有二価有機基としては、
例えば、3−グリシドキシプロピル基、2−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチル基が挙げられる。ま
た、(D)成分中のアクリル基含有二価有機基としては、
例えば、3−メタクリロキシプロピル基、3−アクリロ
キシプロピル基が挙げられる。また、(D)成分中のアル
ケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテ
ニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が挙げられる。
(D)成分の分子量は特に限定されないが、実用上好まし
くは、そのゲルパーミエーションクロマトグラフによる
ポリスチレン換算の数平均分子量が500〜100,0
00の範囲内である。このような(D)成分の分子構造は
特に限定されない。
【0012】このような(D)成分としては、次の化合物
が例示される。なお、式中のnは1以上の数である。
【化1】
【化2】
【化3】
【0013】(D)成分を合成する方法としては、例え
ば、一般式: R1 a2 bSi(OR3(4-a-b) (式中、R1はエポキシ基含有二価有機基、アクリル基
含有二価有機基またはアルケニル基であり、R2はアル
ケニル基を除く一価炭化水素基であり、R3はアルキル
基であり、aは1〜3の数であり、bは0〜2の数であ
り、かつ、a+bは1〜3の数である。)で表されるア
ルコキシシランの加水分解物とアルキルシリケートオリ
ゴマーとを縮合反応する方法、上記のアルコキシシラン
とアルキルシリケートオリゴマーとを縮合反応する方
法、上記のアルコキシシランとテトラアルキルシリケー
トとを共加水分解および縮合反応する方法が挙げられ、
特に、上記のアルコキシシランの加水分解物とアルキル
シリケートオリゴマーとを縮合反応する方法が好まし
い。これは、上記のアルコキシシランとアルキルシリケ
ートオリゴマーとの縮合反応が容易に進行しなかった
り、上記のアルコキシシランとテトラアルキルシリケー
トとの共加水分解では、テトラアルキルシリケートの加
水分解が優先して起こり、得られるアルキルシリケート
オリゴマー中に、未反応の上記のアルコキシシランが残
存したり、また、テトラアルキルシリケートの加水分解
物からなる白色微粉末が残存したり、さらには、得られ
るアルキルシリケートオリゴマー自体がゲル化するから
である。上記のアルコキシシランの加水分解物とアルキ
ルシリケートオリゴマーとを縮合反応する際、それらの
添加量は限定されないが、好ましくは、アルキルシリケ
ートオリゴマーに対する上記のアルコキシシランのモル
数の比が0.1〜20の範囲内となる量である。
【0014】上式中のR1はエポキシ基含有二価有機
基、アクリル基含有二価有機基またはアルケニル基であ
り、エポキシ基含有二価有機基としては、例えば、3−
グリシドキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチル基が挙げられ、アクリル基含有二価
有機基としては、例えば、3−メタクリロキシプロピル
基、3−アクリロキシプロピル基が挙げられ、アルケニ
ル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル
基、ペンテニル基、ヘキセニル基が挙げられる。また、
上式中のR2はアルケニル基を除く一価炭化水素基であ
り、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル
基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリ
ール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル
基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,
3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基
が挙げられ、特に、メチル基、フェニル基が好ましい。
また、上式中のR3はアルキル基であり、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、メトキシメチ
ル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキ
シメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プ
ロポキシエチル基、ブトキシエチル基が挙げられる。ま
た、上式中のaは1〜3の数であり、bは0〜2の数で
あり、かつ、a+bは1〜3の数である。特に、上式中
のaは1であり、かつ、bは0であることが好ましい。
【0015】このエポキシ基含有アルコキシシランとし
ては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、3−グ
リシドキシプロピルトリ(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルメチルジ(2−メトキシ
エトキシ)シラン、3−グリシドキシプロピルエチルジ
メトキシシラン、3−グリシドキシプロピルエチルジエ
トキシシラン、3−グリシドキシプロピルエチルジプロ
ポキシシラン、3−グリシドキシプロピルエチルジブト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルエチルジ(2−
メトキシエトキシ)シラン、2−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメ
チルジメトキシシランが挙げられる。
【0016】また、このアクリル基含有アルコキシシラ
ンとしては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエト
キシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリプロポキ
シシラン、3−メタクリロキシプロピルトリブトキシシ
ラン、3−メタクリロキシプロピルトリ(2−メトキシ
エトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチル
ジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシ
ラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン
が挙げられる。
【0017】また、このアルケニル基含有アルコキシシ
ランとしては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラ
ン、ビニルトリブトキシシラン、アリルトリメトキシシ
ラン、アリルトリエトキシシラン、ブテニルトリメトキ
シシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニ
ルジエトキシシラン、メチルビニルジプロポキシシラ
ン、メチルビニルジブトキシシラン、ビニルトリ(2−
メトキシエトキシ)シラン、アリルメチルジメトキシシ
ラン、アリルメチルジエトキシシラン、ジメチルビニル
メトキシシランが挙げられる。
【0018】上記のアルコキシシランの加水分解物を合
成する方法としては、例えば、上記のアルコキシシラン
および水とを共に溶解することができる有機溶剤中で加
水分解する方法が好ましい。この有機溶剤としては、例
えば、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケ
トン、ジオキサンが挙げられる。この有機溶剤は上記の
アルコキシシランの重量に対して0.5〜50倍となる
量を用いることが好ましい。また、上記のアルコキシシ
ランを加水分解するための水は、上記のアルコキシシラ
ン中のアルコキシ基に対して0.1〜4当量となる量を
用いることが好ましい。さらに、上記のアルコキシシラ
ンの加水分解反応を促進するために触媒を用いることが
好ましい。この触媒としては、例えば、塩酸、硝酸、硫
酸、燐酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン
酸等の酸性化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、3級アミン、3級アンモニウム塩、4級アンモニウ
ム塩等の塩基性化合物が挙げられ、特に、酸性化合物が
好ましく、(D)成分の貯蔵安定性および反応性を調整で
き、また、反応系から容易に除去できることから塩酸が
最も好ましい。これらの触媒は、上記のアルキコキシシ
ランの重量に対して5×10-6〜1×10-2倍となる量
を用いることが好ましい。上記のアルコキシシランを加
水分解する際、その反応条件は特に限定されず、例え
ば、20℃で30分以上反応させることが好ましい。
【0019】また、上記のアルキルシリケートオリゴマ
ーは市販の化合物を使用しても良く、また、テトラメチ
ルシリケート、テトラエチルシリケート、テトライソプ
ロピルシリケート、テトラ(n−ブチル)シリケート等
のテトラアルキルシリケートを注意深く加水分解および
縮合反応することによっても合成することができる。ま
た、テトラアルキルシリケートを加水分解する際、この
反応系に、メチルトリアルコキシシラン、エチルトリア
ルコキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等のオル
ガノトリアルコキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、メチルエチルジメトキシシラン等のジオルガノジア
ルコキシシランを添加することができる。テトラアルキ
ルシリケートを加水分解するための水は、そのアルコキ
シ基の40〜60モル%が加水分解する量を用いること
が好ましい。また、テトラアルキルシリケート中のアル
コキシ基の40モル%未満が加水分解するような量の水
を添加してもアルキルシリケートオリゴマーを合成する
ことができるが、得られるアルキルシリケートオリゴマ
ーには多量のテトラアルキルシリケートが残存してお
り、貯蔵中にゲル化しやすいという問題がある。このた
め、得られるアルキルシリケートオリゴマー中のテトラ
アルキルシリケートの含有量を1重量%以下にすること
が好ましく、特に、0.1重量%以下とすることが好ま
しい。
【0020】上記のアルコキシシランの加水分解物とア
ルキルシリケートオリゴマーとの縮合反応を促進するた
めには、この反応系を加熱することが好ましく、有機溶
剤を使用している場合には、その還流温度に加熱するこ
とが好ましい。また、上記のアルコキシシランの加水分
解で用いた触媒を残存させることにより、この縮合反応
をも促進することができる。
【0021】(D)成分の配合量は、(A)成分100重量
部に対して0.1〜30重量部の範囲内であり、特に、
0.5〜10重量部の範囲内であることが好ましい。こ
れは、(D)成分の配合量が、(A)成分100重量部に対
して0.1重量部未満であると、本発明の目的を達成で
きないためであり、また、これが30重量部をこえる
と、得られる硬化物の物理特性が経時的に変化するため
である。
【0022】本組成物は、上記の(A)成分〜(D)成分を
均一に混合することにより調製されるが、本発明の目的
を損なわない限り、その他任意の成分として、本組成物
の貯蔵安定性および取扱作業性を向上させるために、例
えば、1−エチニルシクロヘキサノール、3−メチル−
1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキ
シン−3−オール、フェニルブチンノール等のアルキン
アルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、
3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイ
ン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,
5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,
3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘ
キセニルシクロテトラシロキサン、ベンゾトリアゾール
等の硬化抑制剤を配合することができる。これらの硬化
抑制剤の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.
001〜10重量部の範囲内であることが好ましい。ま
た、その他任意の成分として、例えば、ヒュームドシリ
カ、沈降法シリカ微粉末、溶融シリカ微粉末、石英微粉
末、けいそう土、タルク、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、
二酸化チタン、酸化第二鉄、ガラス繊維、ガラスビー
ズ、カーボンブラック等の充填剤、および、これらの充
填剤をオルガノアルコキシシラン、オルガノクロロシラ
ン、オルガノシラザン等の有機ケイ素化合物により表面
処理してなる充填剤;トルエン、キシレン、ヘプタン、
ヘキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン等の有機溶剤、チクソ性付与剤;防かび剤;難燃性付
与剤;耐熱添加剤;顔料;導電性付与材を配合すること
ができる。
【0023】本組成物を調製する方法は特に限定され
ず、例えば、上記の(A)成分〜(D)成分、および、その
他任意の成分をロスミキサー、プラネタリミキサー、ホ
バートミキサー、二本ロール等の混合装置により均一に
混合する方法が挙げられる。また、本組成物を硬化する
条件は特に限定されず、例えば、本組成物をガラス、金
属、有機樹脂等の基材上に塗布した後、これを室温〜2
50℃、好ましくは、100℃〜150℃に加熱するこ
とにより硬化させることができる。
【0024】本組成物は、硬化途上で接触するフロート
ガラス、熱線反射ガラス、熱線吸収ガラス、網入りガラ
ス等のガラス、アルミニウム、硫酸アルマイト処理アル
ミニウム、綱板、ステンレススチール等の金属、エポキ
シ樹脂等の有機樹脂に対する接着性が優れるので、これ
を電気・電子用接着剤、建築用接着剤として使用するこ
とができる。
【0025】
【実施例】本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成
物を実施例により詳細に説明する。なお、実施例中、粘
度は25℃において測定した値である。また、硬化性オ
ルガノポリシロキサン組成物の接着性は、次のようにし
て評価した。
【0026】[接着性の評価方法]硬化性オルガノポリ
シロキサン組成物を、フロートガラス(JIS R 3
202)、硫酸アルマイト処理アルミニウム(JIS
H 4000、A5052P)、綱板(SPCC−S
D)、ステンレススチール(SUS 304)およびガ
ラス−エポキシ樹脂(新神戸電気株式会社製;商品名:
KEL−GEF)の表面にそれぞれビード状に塗布し
て、これらを150℃の熱風循環式オーブン中で30分
間加熱した。得られたビード状の硬化物をスパチュラに
より基材から引きはがして、その接着性を評価した。接
着性の評価結果は、基材に硬化物の層を形成した状態で
該硬化物が破壊した場合を○、基材と硬化物が一部界面
で剥離した場合を△、基材と硬化物が界面で完全に剥離
した場合を×で表した。
【0027】[参考例1]反応容器に3−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン236g、テトラヒドロフ
ラン500gを投入し、この系に0.35重量%−塩酸
水溶液54gを添加した。この系を20℃で1時間攪拌
して加水分解を行った。次いで、この系にテトラメチル
シリケート中のメトキシ基の50モル%を加水分解およ
び縮合反応して予め合成したメチルシリケートオリゴマ
ー450gを添加し、テトラヒドロフラン還流温度で2
時間加熱した。その後、この系を150℃に加熱してテ
トラヒドロフランを除去して無色透明の3−グリシドキ
シプロピル基含有メチルシリケートオリゴマーを合成し
た。このメチルシリケートオリゴマーのエポキシ当量は
609g/eqであった。
【0028】[実施例1]粘度が10,000センチポ
イズである分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖
ジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量=0.135
重量%)100重量部、BET比表面積が200m2
gであるヒュームドシリカ20重量部、平均粒子径が
2.5μmである石英微粉末10重量部、粘度が20セ
ンチポイズである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封
鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサ
ン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.9
重量%)2.1重量部、塩化白金酸(分子鎖両末端ジメ
チルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンに対
して白金金属が重量単位で8ppmとなる量)、1−エ
チニルシクロヘキサノール0.08重量部、参考例1で
合成した3−グリシドキシプロピル基含有メチルシリケ
ートオリゴマー3重量部を均一に混合して硬化性オルガ
ノポリシロキサン組成物を調製した。この硬化性オルガ
ノポリシロキサン組成物の接着性を表1に示した。
【0029】[実施例2]実施例1において、3−グリ
シドキシプロピル基含有メチルシリケートオリゴマーの
配合量を0.5重量部とした以外は実施例1と同様にし
て硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。こ
の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の接着性を表1
に示した。
【0030】[実施例3]実施例1において、3−グリ
シドキシプロピル基含有メチルシリケートオリゴマーの
配合量を10重量部とした以外は実施例1と同様にして
硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この
硬化性オルガノポリシロキサン組成物の接着性を表1に
示した。
【0031】[比較例1]実施例1において、3−グリ
シドキシプロピル基含有メチルシリケートオリゴマーの
配合量を0.01重量部とした以外は実施例1と同様に
して硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
この硬化性オルガノポリシロキサン組成物の接着性を表
1に示した。
【0032】[比較例2]実施例1において、3−グリ
シドキシプロピル基含有メチルシリケートオリゴマーの
代わりに3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
を3重量部配合した以外は実施例1と同様にして硬化性
オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この硬化性
オルガノポリシロキサン組成物の接着性を表1に示し
た。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の硬化性オルガノポリシロキサン
組成物は、(A)成分〜(D)成分からなり、特に、接着促
進剤として、(D)エポキシ基、アクリル基およびアルケ
ニル基からなる群から選択される少なくとも一種の基を
含有するアルキルシリケートオリゴマーを配合している
ので、硬化途上で接触するガラス、金属、有機樹脂等の
各種基材に対して優れた接着性を有するという特徴があ
る。
フロントページの続き (72)発明者 岡部 一利 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原
    子結合アルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン
    100重量
    部、(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水
    素原子を含有するオルガノポリシロキサン、(A)成分中
    のケイ素原子結合アルケニル基に対する(B)成分中のケ
    イ素原子結合水素原子のモル比が0.5〜10となる
    量、(C)白金系触媒、本組成物を硬化させるに十分な
    量、および、(D)エポキシ基、アクリル基およびアルケ
    ニル基からなる群から選択される少なくとも一種の基を
    含有するアルキルシリケートオリゴマー0.1〜30重
    量部からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 【請求項2】(D)成分が、エポキシ基、アクリル基およ
    びアルケニル基からなる群から選択される少なくとも一
    種の基を含有するアルコキシシランの加水分解物とアル
    キルシリケートオリゴマーとの縮合反応物であることを
    特徴とする請求項1記載の硬化性オルガノポリシロキサ
    ン組成物。
  3. 【請求項3】(D)成分がエポキシ基を含有するアルキル
    シリケートオリゴマーであることを特徴とする請求項1
    または2記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6899988B2 (en) 2003-06-13 2005-05-31 Kodak Polychrome Graphics Llc Laser thermal metallic donors
JP2008115302A (ja) * 2006-11-06 2008-05-22 Kaneka Corp シリコーン系重合体粒子を含有する光学材料用シリコーン系組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6899988B2 (en) 2003-06-13 2005-05-31 Kodak Polychrome Graphics Llc Laser thermal metallic donors
JP2008115302A (ja) * 2006-11-06 2008-05-22 Kaneka Corp シリコーン系重合体粒子を含有する光学材料用シリコーン系組成物

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