JP4256324B2 - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Download PDF

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Description

本発明は、硬化速度が非常に遅いことから非常に長い作業可使時間を確保でき、また、未硬化時に反応性シラン化合物をほとんど揮発させず、更にシリコーン系シーリング剤、接着剤、コーティング剤として有用な室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関する。
縮合硬化型シリコーン系シーリング剤、接着剤、コーティング剤組成物は建築、電気・電子機器、輸送機、電装部品、家電製品等の非常に多くの分野で使用されている。通常、これら用途に使用される縮合硬化型シリコーン系シーリング剤、接着剤、コーティング剤組成物では架橋剤として一分子中にケイ素原子に結合した加水分解可能な基を少なくとも3個有する有機ケイ素化合物および/またはその部分加水分解物が使用される。これは本質的には3官能加水分解性シランおよび/またはその部分加水分解物を指すものであり、具体的にはアルキルトリメトキシシラン、アルキルトリブタノキシシラン、アルキルトリアセトキシシラン、アルキルトリイソプロペノキシシランおよび/またはそれらの部分加水分解物である。これら反応性シランの反応性は非常に高いため、上記用途の大部分において求められている速硬化性という要求には適合している。一方、屋根防水、屋根塗膜防水、水中構造物塗料、船底塗料、壁面塗装等の大面積の構造物への塗装や、シーリング、接着、コーティング後の接着対象物の位置合わせ、面修正等では、逆に24時間を超えるような非常に長い作業可使時間が必要とされる場合がある。しかし、通常用いられる架橋剤ではそのように長い作業可使時間を確保することは非常に困難である。
縮合硬化型シリコーン系シーリング剤、接着剤、コーティング剤組成物から未硬化時に揮発するシラン単量体成分、低分子シロキサンオリゴマーは有機塗装のはじき、電気接点の短絡、導通不良、作業場床のすべり等の不具合を発生する。従来、その主原因はベースポリマー中に含まれる低分子環状シロキサンであるとされてきた。しかしながら、ベースポリマーからできる限り多くの低分子環状シロキサンを取り除いても問題は完全な解決には至らない場合が多く見られる。また、架橋剤由来の揮発性シラン単量体成分も上記不具合の原因となる。
長い可使時間を有する縮合硬化型シリコーン系シーリング剤を得るために、脱アミノキシ型組成物が提案されているが(特許文献1〜3)、これらはいずれも硬化時にジアルキルヒドロキシアミン臭を発し、可使時間もせいぜい12〜24時間程度であった。また、可使時間を延長させるために揮発性のオルガノシロキサンを添加することが提案されているが(特許文献4および5)、揮発性のオルガノシロキサンは周囲を汚染し、硬化後の体積収縮をもたらすという問題があった。
特開昭51−62850号 特開昭52−108796号 特開昭55−92761号 特許第2974231号 特開2001−181508号
そこで、本発明の目的は、非常に長い作業可使時間を容易に確保でき、架橋剤由来の揮発性シラン単量体成分による不具合の発生を低く抑えることができ、良好な硬さを示し、更にシリコーン系シーリング剤、接着剤、コーティング剤として有用な室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供することである。
本発明者らは上記課題を達成するため鋭意検討を行った結果、D単位(二官能性単位)およびT単位(三官能性単位)からなり、水酸基がアルコキシ基および/またはフェノキシ基で置換された25℃における粘度が1〜100mPa・sのポリシロキサンを含む室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物により上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、
(A)分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100質量部
(B)下記一般式:
(R1 2SiO)l(R1SiO3/2)m(O1/2R2n
(式中、R1は同一または異種の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜12の一価炭化水素基であり、R2は同一または異種の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基であり、l、m、nは本(B)成分の25℃における粘度が1〜100mPa・sとなる1以上の数である。)
で示されるポリシロキサン 1〜100質量部
(C)硬化触媒 0.01〜10質量部
を含有することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、硬化速度が非常に遅いので、非常に長い作業可使時間を容易に確保することができる。また、該組成物は未硬化時に反応性シラン化合物をほとんど揮発させないので、有機塗装のはじき、電気接点の短絡等の不具合の発生を低く抑えることができる。更に、該組成物は良好な硬さを有する。よって、該組成物は、非常に長い作業可使時間が必要とされる用途においてシリコーン系シーリング剤、接着剤、コーティング剤として有用である。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
[(A)成分]
(A)成分の分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンは、例えば、下記一般式(1):
HO[Si(R)2O]nH (1)
で表される。
この一般式(1)中、Rはそれぞれ独立に、非置換または置換の一価炭化水素基である。このRとしては、例えば、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数6〜20のアリール基、およびこれら炭化水素基の水素原子の一部もしくは全部がフッ素等のハロゲン原子で置換された基が挙げられる。該アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基等が例示される。該アルケニル基としてはビニル基、アリル基等が例示される。該アリール基としてはフェニル基等が例示される。該ハロゲン原子置換基としては3,3,3-トリフルオロプロピル基等が例示される。これらの中で、メチル基、ビニル基、フェニル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
前記一般式(1)中、nは10以上の整数であって、このジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が好ましくは100〜100,000mPa・s、特に好ましくは300〜50,000mPa・sとなる数である。
(A)成分の具体例としては、
Figure 0004256324

(式中、Aはメチル基またはフェニル基であり、nは前記と同様であり、n、nおよびnはn+n=nおよびn+n=nを満たす1以上の整数である。)
が挙げられる。
[(B)成分]
(B)成分のポリシロキサンは下記一般式:
(R1 2SiO)l(R1SiO3/2)m(O1/2R2n
で示され、本組成物の架橋剤として作用する。
式中、R1は同一または異種の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜12の一価炭化水素基であり、R2は同一または異種の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基であり、l、m、nは本(B)成分の粘度が1〜100mPa・sとなる1以上の数である。
前記R1としては、例えば、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数2〜12のアルケニル基、炭素原子数6〜12のアリール基、およびこれら炭化水素基の水素原子の一部もしくは全部がフッ素等のハロゲン原子で置換された基が挙げられる。該アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基等が例示される。該アルケニル基としてはビニル基、アリル基等が例示される。該アリール基としてはフェニル基等が例示される。該ハロゲン原子置換基としては3,3,3-トリフルオロプロピル基等が例示される。これらの中で、メチル基、ビニル基、フェニル基が好ましい。
前記R2としては、例えば、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数2〜6のアルケニル基、炭素原子数6のアリール基(即ちフェニル基)、およびこれら炭化水素基の水素原子の一部もしくは全部がフッ素等のハロゲン原子で置換された基が挙げられる。該アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基等が例示される。該アルケニル基としてはビニル基、アリル基等が例示される。該ハロゲン原子置換基としては3,3,3-トリフルオロプロピル基等が例示される。これらの中で炭素原子数1〜4のアルキル基、ビニル基が好ましく、メチル基、エチル基が特に好ましい。
(B)成分の具体例としては、
((CH3)2SiO)l(CH3SiO3/2)m(O1/2CH3)n
((CH3)2SiO)l(CH3SiO3/2)m(O1/2C2H5)n
((CH3)2SiO)l((CH=CH2)SiO3/2)m(O1/2CH3)n
((CH3)(CH=CH2)SiO)l(CH3SiO3/2)m(O1/2CH3)n
((CH3)2SiO)l(CH3SiO3/2)m(O1/2CH=CH2)n
(式中、l、m、nは前記と同様である。)
が挙げられる。
本(B)成分の架橋剤は、それを構成するシロキサン単位に相当するクロロシラン、加水分解性シランならびにR2基を有するアルコールおよび/またはフェノールから容易に合成することができる。まず、例えば、メチルトリクロロシランとジメチルジクロロシランとの混合物中に水と、例えば、メタノールとの混合物を低温(例えば、−10〜20℃)で滴下して脱塩酸反応を行い、反応生成物を得る。次に、該反応生成物から塩酸、メタノールを除去し、アンモニア、尿素等で中和する。最後に、後処理およびストリップを行うことで(B)成分の架橋剤を得ることができる。このようにして調製した(B)成分のポリシロキサンは実質的にシラン単量体を含まない。具体的には、(B)成分のポリシロキサンに含まれるシラン単量体の量は、質量基準で、好ましくは0〜1,000ppm、特に好ましくは0〜100ppmである。
(B)成分のポリシロキサンの配合量は(A)成分100質量部あたり1〜100質量部、好ましくは3〜50質量部である。該配合量が1質量部未満では充分なゴム物性を有する組成物が得られず、100質量部を超えると組成物の深部硬化性が低下して作業性が低下する。
[(C)成分]
(C)成分の硬化触媒は本発明の組成物において(A)成分と(B)成分の縮合反応触媒として作用するものであり、(A)成分と(B)成分の縮合反応を促進できるものであれば、特に制限されないが、具体的には、例えば、ジオクテート錫等の錫エステル化合物;ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート等のアルキル錫エステル化合物;テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステルまたはチタンキレート化合物;ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト、アルコキシアルミニウム化合物等の有機金属化合物;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン;ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン、テトラメチルグアニジン、ジアザビシクロノナン等のアミン化合物およびその塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシランまたはシロキサン等が例示される。特に、テトラメチルグアニジン、ジアザビシクロノナン等のアミン化合物;テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシランまたはシロキサン等が好適に使用される。これらは一種単独で使用してもよく、二種以上の混合物として使用してもよい。
(C)成分の硬化触媒の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜10質量部であり、特には0.05〜5質量部が好ましい。
[(D)成分]
(D)成分の充填剤は本発明の組成物において補強剤、増量剤として作用する任意成分である。(D)成分の充填剤としては、例えば、煙霧質シリカ、湿式シリカ、沈降性シリカ、金属酸化物、金属水酸化物、ガラスビーズ、ガラスバルーン、樹脂ビーズ、樹脂バルーン、炭酸カルシウムなどが挙げられるが、特に好ましくは煙霧質シリカ、沈降性シリカ、炭酸カルシウムが使用される。これらの充填剤は表面処理されていなくてもよいし、表面処理されていてもよい。
(D)成分の充填剤を本発明組成物に配合する場合、その配合量は、(A)成分100質量部に対して1〜500質量部が好ましく、特には5〜250質量部が好ましい。該配合量が1〜500質量部の範囲内では、(D)成分が補強剤、増量剤としての効果を発揮することができ、また、本発明組成物の吐出性が確保されて作業性が維持できる。
[(E)成分]
(E)成分のシランカップリング剤は本発明の組成物において接着性付与成分として作用する任意成分である。シランカップリング剤としては、例えば、当業者に公知のものが好適に使用される。特に好ましくは加水分解性基としてアルコキシシリル基および/またはアルケノキシシリル基を有するものが使用される。(E)成分の具体例としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等が例示される。特に好ましくは、N−β(アミノエチル)γアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミン系シランカップリング剤が使用される。
(E)成分のシランカップリング剤を本発明組成物に配合する場合、その配合量は(A)成分100質量部あたり好ましくは0.1〜20質量部であり、より好ましくは0.2〜10質量部である。該配合量が0.1〜20質量部の範囲内では、充分な接着性が得られ、また、価格的に不利とはならない。
[その他の成分]
本発明組成物には、上記成分以外に室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の添加剤として公知の添加剤を添加しても差し支えない。該添加剤としては、例えば、チキソトロピー向上剤としてのポリエーテル;可塑剤としてのシリコーンオイル、イソパラフィン;架橋密度向上剤としての、トリメチルシロキシ単位とSiO2単位とからなる網状ポリシロキサン等が挙げられる。更に、本発明組成物には、必要に応じて、顔料、染料、蛍光増白剤等の着色剤;防かび剤、抗菌剤、ゴキブリ忌避剤、海洋生物忌避剤等の生理活性添加剤;ブリードオイルとしてのフェニルシリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、シリコーンと非相溶の有機液体等の表面改質剤;トルエン、キシレン、溶剤揮発油、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、低沸点イソパラフィン等の溶剤も添加してよい。
[組成物の調製・硬化]
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、上記(A)〜(C)成分ならびに、必要に応じて、(D)成分、(E)成分およびその他の成分を、2本ロールミル、バンバリーミキサー、ドウミキサー(ニーダー)などのゴム練機を用いて均一に混合することによって得られる。
本発明組成物を用途に応じて所定の基材に塗布し、室温で硬化させることができる。この場合、室温で非常に長い作業可使時間(好ましくは12時間〜5日、より好ましくは1日〜3日程度)をとることができる。なお、本発明組成物は、必要に応じ、加熱して硬化させることもできる。
[組成物の用途]
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、シーリング剤、接着剤、コーティング剤として好適に用いることができる。
以下、実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、粘度は25℃における測定値である。
[合成例1]
フラスコ中のメチルトリクロロシラン491g、ジメチルジクロロシラン2177gの混合物に、メタノール271g、水306gの混合物を-10〜0℃で滴下して、脱塩酸反応を行なった。反応後に加熱(温度:65℃)により反応生成物から塩酸およびメタノールを留去し、室温(23℃)まで冷却してから該反応生成物に尿素106g、メタノール64gを加えて中和を行なった。静置分離後に、中和により生成した塩を取り除き、活性炭15gを加えて後処理を行なった。後処理後に活性炭を濾過により取り除き、濾液に対し140℃、3.3kPa(25torr)で10時間ストリップを行った。ストリップ後に再度濾過を行い、粘度17mPa・s、メトキシ基量12.5%の無色透明の合成物1を得た。なお、メトキシ基量はアルカリ分解法により測定した。
[実施例1]
(A)分子鎖両末端が水酸基で封鎖された粘度700mPa・sのジメチルポリシロキサン 100質量部、(B)合成物1 3質量部、(C)スズジオクトエート 1質量部を品川式混合機((株)品川工業所製)内で均一になるまで混合して組成物1を調製した。
[実施例2]
実施例1において、合成物1の添加量を5質量部とした以外は実施例1と同様の手法で組成物2を調製した。
[実施例3]
実施例1において、合成物1の添加量を7質量部とした以外は実施例1と同様の手法で組成物3を調製した。
[実施例4]
実施例1において、合成物1の添加量を10質量部とした以外は実施例1と同様の手法で組成物4を調製した。
[実施例5]
実施例1において、合成物1の添加量を30質量部とした以外は実施例1と同様の手法で組成物5を調製した。
[比較例1]
実施例1において、合成物1 3質量部の代わりにメチルトリメトキシシラン 3質量部を用いた以外は実施例1と同様の手法で組成物6を調製した。
[硬化性の確認]
これらの実施例、比較例の組成物をガラスシャーレ中に入れ、23±2℃、50±5%RHの雰囲気下でその硬化性を確認した。結果を表1に示す。表中、「液状」とは組成物が未硬化であることを表し、「ゴム化」とは組成物が硬化したことを表す。具体的には、「液状」とはガラスシャーレを水平面に対して傾けた場合に組成物の表面が水平面に向かって流動したことを表し、「ゴム化」とは同様の場合に組成物の表面が流動しないでその形状が維持されたことを表す。また、「ゴム化」した各組成物について硬さ(デュロメータタイプA)を測定した。また、未硬化組成物10gをアルミシャーレに取り、105℃で3時間加熱して重量減少を確認した。結果を表1に示す。
Figure 0004256324
[評価]
実施例の組成物は比較例の組成物よりも硬化時間が長く、非常に長い作業可使時間を容易に確保することができる。硬さについては、比較例1の組成物と比較して、実施例1〜3の組成物は若干低い値を示したが、実施例4および5の組成物はより高い値を示した。どの実施例の組成物も十分な硬さの硬化物を与えた。また、加熱減量の結果からは、比較例の組成物に比べ、実施例の組成物が未硬化時に揮発させる反応性シラン化合物の量が少ないことが分かる。

Claims (7)

  1. (A)分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100質量部
    (B)下記一般式:
    (R1 2SiO)l(R1SiO3/2)m(O1/2R2n
    (式中、R1は同一または異種の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜12の一価炭化水素基であり、R2は同一または異種の非置換もしくは置換の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基であり、l、m、nは本(B)成分の25℃における粘度が1〜100mPa・sとなる1以上の数である。)
    で示されるポリシロキサン 1〜100質量部
    (C)硬化触媒 0.01〜10質量部
    を含有することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. (B)成分のポリシロキサンが実質的にシラン単量体を含まない請求項1に記載の組成物。
  3. 更に(D)充填剤 1〜500質量部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  4. 更に(E)シランカップリング剤 0.1〜20質量部を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物からなることを特徴とするシーリング剤。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物からなることを特徴とする接着剤。
  7. 請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物からなることを特徴とするコーティング剤。

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