JPH08150893A

JPH08150893A - シートベルト付シート

Info

Publication number: JPH08150893A
Application number: JP6319526A
Authority: JP
Inventors: Akira Nemoto; 晃根本
Original assignee: Tachi S Co Ltd
Current assignee: Tachi S Co Ltd
Priority date: 1994-11-30
Filing date: 1994-11-30
Publication date: 1996-06-11

Abstract

(57)【要約】【目的】身長差に関係なくリトラクタから引き出された
ウエビングの高さ調節がヘッドレストの上下調節と連動
できるようにすることである。【構成】バックフレーム（１１）に起立状に固定した固
定レール（２０）（２０）に、昇降機構（８２）によっ
て昇降する可動レール（３０）（３０）を上下方向に摺
動自在に配設し、該可動レール（３０）（３０）に、ウ
エビング（７）を方向転換するガイド片（４０）と、ヘ
ッドレスト（５）のシャフト（５０）とを固定したこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はシートベルト付自動車用
シート、詳しくは、シートベルトの出入口が上下に移動
でき、身長差に関係なく快適にシートベルトを着用でき
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動車用シートには、シートバッ
クの上部にリトラクタのベルト出入口を上下方向に移動
可能に設けることにより、背の高い着座者、背が低い着
座者に応じて、シートベルトの出入口の高さを調節でき
るようにしたものがある（例えば、特開平４ー３５３０
５５号公報）。一方、自動車用シートにはヘッドレスト
が装着され、このヘッドレストは上下に調節して身長差
に関係なく使用できるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従って、従来のリトラ
クタのベルト出入口を上下方向に移動調整するものは、
このベルト出入口を調整後に、ヘッドレストの高さを調
整するか、又は逆の手順で夫々調整しなければならない
不具合があった。そこで、本発明は、斯様な従来品の不
具合を除去することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】以上の目的を解決するた
めの本発明に係るシートベルト付シートは、シートバッ
クのバックフレームに起立状に固定した固定レールと、
シートバック内に配設した昇降機構により前記固定レー
ルに沿って昇降する可動レールと、この可動レールに一
体に固定しリトラクタから引き出されたウエビングを着
座者に方向転換させるガイド片と、前記可動レールに取
付けて可動レールと共に昇降するヘッドレストのシャフ
トからなることを特徴とするものである。

【０００５】昇降機構をシートバックに内蔵したモータ
で駆動させると、固定レールに沿ってガイド片、可動レ
ール、ヘッドレストのシャフトが上下方向に移動するた
め、ヘッドレストの高さとガイド片にガイドされるウエ
ビングの高さが同方向に、同時に可変換されて調節され
る。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図面は、シートベルト（７）とヘッドレスト
（５）を備えたシートバックのフレーム構造体を示し、
バックフレームは垂直部（１１Ａ）と水平部（１１）か
らなるパイプ製のＬ字状フレームと、前記垂直部（１１
Ａ）の下部に一端が溶接される下部フレーム（１４）
と、前記水平部（１１）の遊端に溶接され、水平部（１
１）上に突出する起立片（２１）を一体に有し前記下部
フレーム（１４）の端部が溶接される側部フレーム（１
２）と、前記水平部（１１）の側部フレーム（１２）側
と下部フレーム（１４）の垂直部（１１Ａ）に対する溶
接個所に渉って架設した補強メンバー（１３）とから構
成されている。

【０００７】以上のＬ字状フレーム（１１Ａ）（１１）
の角部にはブラケット（８４）が溶接してＬ字状フレー
ム（１１Ａ）（１１）を補強すると共に、ブラケット
（８４）にモータ（Ｍ）が取付けられている。また、Ｌ
字状フレーム（１１）と側部フレーム（１２）、補強メ
ンバー（１３）との間には図３に示すように、昇降機構
（８２）を取付ける取付ブラケット（２３）が溶接され
ている。

【０００８】更に、前記起立片（２１）の内方に、間隙
をあけて起立片（２１）と平行に別の起立片（２２）が
その下部を補強メンバー（１３）と水平部（１１）に溶
接している。そして、この起立片（２２）には図３に示
すように、上下方向に後述するヘッドレストのシャフト
（５０）が上下方向に移動する長孔（２２Ａ）が開孔さ
れている。

【０００９】図中（２０）（２０）は、左右の起立片
（２１）（２２）の内側に開口部を向き合うようにボル
トなどで締結した固定レールで、その内面には硬質合成
樹脂製スライダーが一体に設けてある。この起立片（２
２）に固着される固定レール（２０）には、前記長孔
（２２Ａ）と同位置に同一形状の長孔（２０Ａ）が開孔
され、ヘッドレストのシャフト（５０）が固定レール
（２０）に対して上下方向に移動できるようになってい
る。

【００１０】図中（３０）（３０）は、固定レール（２
０）（２０）内を上下方向に摺動自在に嵌合したプレー
ト状の可動レールで、この左右の可動レール（３０）
（３０）下部間にはガイド片（４０）が一体に連結さ
れ、左右の可動レール（３０）（３０）の上部には支持
筒（３１）（３１）が夫々挿通され、図３に示すよう
に、この各支持筒（３１）（３１）にヘッドレストのシ
ャフト（５０）がピン（５１）（５１）によって固定さ
れている。

【００１１】ガイド片（４０）は、リトラクタ（６）か
ら引き出されたウエビング（７）を着座者側に方向転換
するもので、リトラクタ（６）はブラケット（６１）に
よって下部フレーム（１４）に固定され、ウエビング
（７）は図２に示すように、バックフレームの水平部
（１１）の後側を通り、ガイド片（４０）より方向転換
して着座者側であるシートバックの前側に引き出され
る。そして、ウエビング（７）は、表ベルトカバー（７
２）と、裏ベルトカバー（７１）によって保護されてい
る。

【００１２】以上のガイド片（４０）は、ウエビング
（７）の滑りを良好にするために、表面に乾性被膜潤滑
剤をコーティングした金属又は硬質合成樹脂で成形され
ている。

【００１３】そして、このガイド片（４０）の前面下部
には、昇降機構を構成するリードスクリュ（８２）の上
端を連結するためのボルト（４０Ａ）が設けてあり、リ
ードスクリュ（８２）の回動によって上下方向に可動レ
ール（３０）（３０）と共に移動する。

【００１４】昇降機構は前記リードスクリュ（８２）
と、モータ（Ｍ）と、ケーブル（８１）とから構成さ
れ、モータ（Ｍ）の駆動力によってケーブル（８１）を
介してリードスクリュ（８２）が回動するように構成さ
れている。そのため、リードスクリュ（８２）の下部は
ナット（不図示）に螺合し、ナットは取付ブラケット
（２３）回動可能に支持されると共に、ケーブル（８
１）に連結するウォームギャ（不図示）などの連動部材
に連結されている。

【００１５】以上のヘッドレストのシャフト（５０）
は、ヘッドレスト（５）のフレーム（不図示）に一体に
連結され、シャフト（５０）は起立片（２２）、固定レ
ール（２０）の両長孔（２０Ａ）（２２Ａ）内から前述
の如く左右両可動レール（３０）（３０）に設けた支持
筒（３１）（３１）に支持されている。

【００１６】固定レール（２０）（２０）、起立片（２
０）（２１）の上部開放口には、キャップ（９）が嵌合
され、このキャップ（９）は可動レール（３０）（３
０）、ガイド片（４０）、ウエビング（７）等を組付後
に嵌合される。これにより、組付性が向上する。

【００１７】以上のように、リトラクタ（６）をバック
フレームの下部フレーム（１４）に設置することによ
り、シートバックの重心を下げることができ、シートバ
ックの安定性が良好になる。

【００１８】また、ウエビング（７）をバックフレーム
の上部に位置する水平部（１１）の裏側を通しているた
め、着座者の身体による荷重を受けないし、また、昇降
機構のリードスクリュ（８２）と干渉し難い。更に、衝
突時の急激な荷重によってガイド片（４０）、昇降機構
のリードスクリュ（８２）が破損しても、ウエビング
（７）はバックフレームの水平部（１１）で支持される
ため、安全性が向上する。

【００１９】リードスクリュ（８１）を支持する取付ブ
ラケット（２３）は、バックフレームを構成する水平部
（１１）、側部フレーム（１２）、補強メンバー（１
３）によって形成される三角形の頂部に固着されている
ため、ウエビング（７）に加わる入力に対して有効に対
処し得る。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、ヘッドレストの上下調
節に連動してウエビングの高さ調節が同時で行うことが
できるため、その操作性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るシートベルト付シートにおいて、
クッション体、表皮を被せる前の状態の正面図である。

【図２】図１のIIーII線に沿える断面図である。

【図３】本発明の要部の分解斜視図である。

【符号の説明】

５シートベルト６リトラクタ７ウエビング１１バックフレーム２０固定レール３０可動レール４０ガイド片５０ヘッドレストのシャフト８２昇降機構

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シートバックのバックフレームに起立状
に固定した固定レールと、シートバック内に配設した昇降機構により前記固定レー
ルに沿って昇降する可動レールと、この可動レールに一体に固定しリトラクタから引き出さ
れたウエビングを着座者に方向転換させるガイド片と、前記可動レールに取付けて可動レールと共に昇降するヘ
ッドレストのシャフト、からなるシートベルト付シート。
【請求項２】前記バックフレームの頂部に、左右一対
の起立片を一体に設け、該左右一対の起立片の向き合う
内面に開口部を向き合うように前記固定レールを一体に
固着し、該各固定レールに、前記可動レールを上下方向
に摺動自在に嵌合し、該左右の可動レールを前記ガイド
片で連結し、且つ該ガイド片に前記昇降機構を取付けて
なる請求項１記載のシートベルト付シート。
【請求項３】前記リトラクタはバックフレームの下部
に装着してなる請求項１記載のシートベルト付シート。
【請求項４】前記ヘッドレストのシャフトにヘッドレ
ストを一体に設けると共に、前記一方のブラケットと固
定レールに設けた長孔より左右の可動レールに固定して
なる請求項１記載のシートベルト付シート。