JPH08150424A - 低温成形加工方法における冷媒ガスの活用方法及び冷媒ガスを活用した低温成形加工装置 - Google Patents

低温成形加工方法における冷媒ガスの活用方法及び冷媒ガスを活用した低温成形加工装置

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Publication number
JPH08150424A
JPH08150424A JP6294665A JP29466594A JPH08150424A JP H08150424 A JPH08150424 A JP H08150424A JP 6294665 A JP6294665 A JP 6294665A JP 29466594 A JP29466594 A JP 29466594A JP H08150424 A JPH08150424 A JP H08150424A
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JP
Japan
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cooling device
low temperature
refrigerant gas
cooled
stacker
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Application number
JP6294665A
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English (en)
Inventor
Takakuni Iwase
孝邦 岩瀬
Yukinaga Itou
之修 伊藤
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 素材冷却装置において発生した低温の冷媒ガ
スの活用方法及び活用した低温成形加工装置を提供する
ことである。 【構成】 本発明の冷媒ガスの活用方法は、アルミ素材
を素材冷却装置内の冷却媒体に浸漬して冷却した後に成
形加工を行うに際して、前記素材冷却装置において発生
した冷媒ガスで前記素材を予め冷却すること、潤滑剤を
冷却し前記素材へ噴射して素材を予め冷却すること、プ
レス機械の作業領域を冷却すること、の低温成形加工方
法における冷媒ガスの活用方法である。低温成形加工装
置は、素材冷却装置において発生した冷媒ガスをストッ
カーの領域に導く導管を設けてなること、潤滑剤を冷却
する潤滑剤冷却装置及び潤滑剤冷却装置において冷却さ
れた潤滑剤を素材へ噴射するノズル装置とを備えてなる
こと、冷媒ガス又は上記冷媒ガスによって冷却されたエ
アーをプレス機械の作業領域へ導く導管を設けてなるこ
と、の態様の構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム又はアル
ミニウム合金板の素材を液体窒素又は液体ヘリウム等の
冷却媒体によって約−50℃〜−169℃の低温域に冷
却して上記素材の成形加工を行う低温成形加工方法にお
ける冷媒ガスを有効に利用する活用方法及び冷媒ガスを
活用した低温成形加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム又はアルミニウム合金板の
素材の成形加工を行うに際し、上記素材を液体窒素によ
って約−50℃〜−196℃の低温域に冷却し、この低
温域で成形加工を行うと、鋼板なみに成形性が向上する
ことが知られている。
【0003】アルミニウム又はアルミニウム合金板の素
材を液体窒素によって低温域に冷却して成形加工を行う
低温成形加工方法に関する先行例としては、例えば特開
平4−300032号、特開平6−47455号、特開
平5−253625号がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アルミニウム又はアル
ミニウム合金板の素材を冷却媒体に浸漬して低温域に冷
却した後に、プレス機械へ供給して成形加工を低温成形
加工方法においては、素材冷却装置において冷却媒体に
素材を浸漬すると、冷却媒体が気化して大量の冷媒ガス
が発生する。
【0005】従来は上記冷媒ガスを単に大気中に放出す
るだけであった。したがって、例えば素材の冷却に大量
の冷却媒体を消費するなどの問題がある。
【0006】本発明は上述のごとき問題に鑑みてなされ
たもので、発生した冷媒ガスを有効利用しようとするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】発生した冷媒ガスを活用
するために、本発明は、アルミニウム又はアルミニウム
合金板の素材を積層したスタッカーから1枚毎取出して
素材冷却装置内の冷却媒体に浸漬し、当該素材を低温域
に冷却した後にプレス機械へ供給して成形加工を行うに
際して、前記素材冷却装置において発生した冷媒ガスを
前記スタッカーの領域に導いて前記素材を予め冷却する
ものである。
【0008】また、アルミニウム又はアルミニウム合金
板の素材を積層したスタッカーから1枚毎取出して素材
冷却装置内の冷却媒体に浸漬し、当該素材を低温域に冷
却した後にプレス機械へ供給して成形加工を行うに際し
て、前記素材冷却装置において発生した冷媒ガスを潤滑
剤冷却装置に導いて潤滑剤を冷却し、この冷却された潤
滑剤を前記素材へ噴射して素材を予め冷却するものであ
る。
【0009】さらに、アルミニウム又はアルミニウム合
金板の素材を積層したスタッカーから1枚毎取出して素
材冷却装置内の冷却媒体に浸漬し、当該素材を低温域に
冷却した後にプレス機械へ供給して成形加工を行うに際
して、前記素材冷却装置において発生した冷媒ガスを、
又は冷媒ガスによって冷却された後のエアーを前記プレ
ス機械の作業領域へ導いて上記作業領域を冷却するもの
である。
【0010】低温成形加工装置は、アルミニウム又はア
ルミニウム合金板の素材を積層したスタッカーと、スタ
ッカーから取出して供給された素材を冷却媒体に浸漬し
て低温域に冷却する素材冷却装置と、素材冷却装置から
供給された低温域の素材の成形加工を行うプレス機械と
を備えてなる低温成形加工装置にして、前記素材冷却装
置において発生した冷媒ガスを前記ストッカーの領域に
導く導管を設けてなるものである。
【0011】また、アルミニウム又はアルミニウム合金
板の素材を積層したスタッカーと、スタッカーから取出
して供給された素材を冷却媒体に浸漬して低温域に冷却
する素材冷却装置と、素材冷却装置から供給された低温
域の素材の成形加工を行うプレス機械とを備えてなる低
温成形加工装置にして、前記素材冷却装置において発生
した冷媒ガスを導いて潤滑剤を冷却する潤滑剤冷却装置
と、潤滑剤冷却装置において冷却された潤滑剤を素材へ
噴射するノズル装置とを備えてなるものである。
【0012】さらに、アルミニウム又はアルミニウム合
金板の素材を積層したスタッカーと、スタッカーから取
出して供給された素材を冷却媒体に浸漬して低温域に冷
却する素材冷却装置と、素材冷却装置から供給された低
温域の素材の成形加工を行うプレス機械とを備えてなる
低温成形加工装置にして、前記素材冷却装置において発
生した冷媒ガスを、又は上記冷媒ガスによって冷却され
たエアーを前記プレス機械の作業領域へ導く導管を設け
てなるものである。
【0013】
【作用】本発明の冷媒ガスの活用方法は、アルミニウム
又はアルミニウム合金板の素材を積層したスタッカーか
ら1枚毎取出して素材冷却装置内の冷却媒体に浸漬し、
当該素材を低温域に冷却した後にプレス機械へ供給して
成形加工を行うに際して、前記素材冷却装置において発
生した冷媒ガスを前記スタッカーの領域に導いて前記素
材を予め冷却するものであるから、素材冷却装置内の冷
却媒体に浸漬する前に、素材は例えば0℃程度に予め冷
却されるものである。
【0014】したがって、例えば25℃の素材を冷却媒
体に直接浸漬して−180℃程度に冷却する場合に比較
して、0℃の素材を−180℃に冷却する場合の冷却媒
体の消費量が少なくなり(約13%程度)、冷却媒体の
消費を節減することができる。
【0015】また、本発明の冷媒ガスの活用方法は、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金板の素材を積層したス
タッカーから1枚毎取出して素材冷却装置内の冷却媒体
に浸漬し、当該素材を低温域に冷却した後にプレス機械
へ供給して成形加工を行うに際して、前記素材冷却装置
において発生した冷媒ガスを潤滑剤冷却装置に導いて潤
滑剤を冷却し、この冷却された潤滑剤を前記素材へ噴射
して素材を予め冷却する冷媒ガスの活用方法である。
【0016】したがって、冷却された潤滑剤を素材に噴
射することにより、例えば0℃程度に素材を予め冷却す
ることができ、素材を低温域に冷却する際の冷却媒体の
消費量を節減することができものである。
【0017】さらに、本発明の冷媒ガスの活用方法は、
アルミニウム又はアルミニウム合金板の素材を積層した
スタッカーから1枚毎取出して素材冷却装置内の冷却媒
体に浸漬し、当該素材を低温域に冷却した後にプレス機
械へ供給して成形加工を行うに際して、前記素材冷却装
置において発生した冷媒ガスを、又は冷媒ガスによって
冷却された後のエアーを前記プレス機械の作業領域へ導
いて上記作業領域を冷却するものであるから、プレス機
械の作業領域を予め冷却しておくことができ、冷却され
た素材が作業領域に移送された際に、作業領域において
結露による水滴の発生を防止することができる。
【0018】したがって、周囲を水滴によって汚染する
ことや、プレス機械の錆の発生を防止することができ
る。
【0019】低温成形加工装置は、アルミニウム又はア
ルミニウム合金板の素材を積層したスタッカーと、スタ
ッカーから取出して供給された素材を冷却媒体に浸漬し
て低温域に冷却する素材冷却装置と、素材冷却装置から
供給された低温域の素材の成形加工を行うプレス機械と
を備えてなる低温成形加工装置にして、前記素材冷却装
置において発生した冷媒ガスを前記ストッカーの領域に
導く導管を設けてなるものであるから、発生した低温の
冷媒ガスをストッカーの領域に導いて素材を予め冷却し
ておくことができ、素材冷却装置においての冷却媒体の
消費を節減することができる。
【0020】さらに、アルミニウム又はアルミニウム合
金板の素材を積層したスタッカーと、スタッカーから取
出して供給された素材を冷却媒体に浸漬して低温域に冷
却する素材冷却装置と、素材冷却装置から供給された低
温域の素材の成形加工を行うプレス機械とを備えてなる
低温成形加工装置にして、前記素材冷却装置において発
生した冷媒ガスを導いて潤滑剤を冷却する潤滑剤冷却装
置と、潤滑剤冷却装置において冷却された潤滑剤を素材
へ噴射するノズル装置とを備えてなるものであるから、
発生した低温の冷媒ガスでもって潤滑剤を冷却し、この
冷却された潤滑剤を素材へ噴射して素材を予め冷却する
とができる。
【0021】したがって、素材冷却装置内の冷却媒体に
素材を浸漬して低温域に冷却するとき、冷却媒体の消費
量を節減することができるものである。
【0022】また、アルミニウム又はアルミニウム合金
板の素材を積層したスタッカーと、スタッカーから取出
して供給された素材を冷却媒体に浸漬して低温域に冷却
する素材冷却装置と、素材冷却装置から供給された低温
域の素材の成形加工を行うプレス機械とを備えてなる低
温成形加工装置にして、前記素材冷却装置において発生
した冷媒ガスを、又は上記冷媒ガスによって冷却された
エアーを前記プレス機械の作業領域へ導く導管を設けて
なるものであるから、プレス機械の作業領域を予め冷却
しておくことができ、作業領域に素材が搬送された際
に、作業領域おいて結露による水滴の発生を防止するこ
とができる。
【0023】
【実施例】図1を参照するに、本実施例に係る低温成形
加工装置は、アルミニウム又はアルミニウム合金板の素
材Mを積層したスタッカー1と、スタッカー1から取出
した供給された素材Mを液体窒素又は液体ヘリウム等の
冷却媒体3に浸漬して約−50℃〜−196℃の低温域
に冷却する素材冷却装置5と、素材冷却装置5から供給
された低温域の素材Mの成形加工を行うプレス機械7と
を備えてなるものである。
【0024】前記スタッカー1は、本実施例においては
リフタテーブル9上に多数の素材Mを積層した態様で例
示してある。上記リフタテーブル9上の素材Mは、搬送
装置11によって1枚毎取出されて載置台13上に搬送
され、かつピンチロール装置17へ送り込まれるもので
ある。
【0025】前記搬送装置11は、例えば産業用ロボッ
トのアームに装着して使用されるもので、素材Mを1枚
毎保持するめたのバキュームカップあるいはクランプ装
置等のごとき保持具15を備えている。
【0026】前述のごとく載置台13上に素材Mが搬送
されると、サーボモータM1によってピンチロール装置
17が回転駆動され、前記素材冷却装置5内に搬入され
る。
【0027】なお、載置台13に複数のローラを設け、
このローラがピンチロール装置17と連動する構成とす
ることが望ましいものである。
【0028】前記冷却装置5は、断熱材によって適宜形
状のハウジング19に構成してあり、このハウジング1
9内に前記冷却媒体3が貯留してある。そして、このハ
ウジング19の一端側には、前記ピンチロール17によ
って送られたアルミニウム又はアルミニウム合金板の素
材Mを受け入れる素材搬入部21が設けてあり、他端側
には、前記冷却媒体3によって約−50℃〜196℃の
低温域に冷却された素材Mを前記プレス機械7の方向へ
搬出する素材搬出部23が設けてある。
【0029】前記素材搬入部21には、素材Mの搬入時
に開作動する蓋のごとき開閉部材25が開閉自在に設け
られている。この開閉部材25は、例えばモータ、ソレ
ノイドあるいは流体圧シリンダ等のごとき適宜のアクチ
ュエータ27の作動によって開閉されるものである。
【0030】前記素材搬入部21から搬入された素材M
を低温域に冷却するために、前記ハウジング19内に
は、素材搬入部21から前記素材搬出部23へ素材Mを
搬送する途中において素材Mを前記冷却媒体3に浸漬す
るコンベア装置29が設けてある。
【0031】より詳細には、コンベア装置29は、本実
施例においてはローラコンベアよりなるものであって、
素材Mを挾持して搬送すべく対をなす上ロール31と下
ロール33の複数対を前記素材搬入部21から素材搬出
部23の間に適宜間隔に配置してある。
【0032】図1に示すように、素材Mの搬送途中にお
いて素材Mを冷却媒体3に浸漬するように中央部分の下
ロール33は冷却媒体3の上面より僅かに没入した状態
に配置してある。
【0033】前記下ロール33は前記ハウジング19に
回転自在に支承されており、上ロール31はハウジング
19に駆動回転自在に支承されている。すなわち、各上
ロール31と一体の各回転軸(図示省略)はハウジング
19に回転自在に支持されており、上記ハウジング19
の外部に突出した各回転軸には二重のスプロケットが取
付けてある。
【0034】そして、各スプロケットにはチェン35が
掛回してあり、かつ適宜位置のチェンスプロケットはハ
ウジング19の適宜位置に装着したサーボモータM2と
チェン等を介して適宜に連動連結してある。
【0035】上記構成によりサーボモータM2を適宜に
回転駆動すると、素材搬入部21から搬入された素材M
は、上下のロール31,33によって挾み込まれ、上ロ
ール31の駆動回転によって素材搬出部23側へ移送さ
れる途中において冷却媒体3内に浸漬され、低温域に冷
却されるものである。
【0036】前記素材送出部23には、前記コンベア装
置29によって搬送されて来た素材Mを支持自在のテー
ブル37が開閉自在に設けられている。このテーブル3
7は素材Mの送出時に開作動されるものであって常態に
おいては素材送出部23を閉じた状態にある。
【0037】したがって、素材送出部23からハウジン
グ19内へ大気の流入が阻止された状態にあり、ハウジ
ング19内は低温に保持されるものである。
【0038】前記テーブル37は、前記プレス機械7に
装着した下金型7Lより高い位置に設けてあり、アクチ
ュエータ39の作動によって開閉作動されるもので、開
作動時には、前記プレス機械7側の先端部が低くなるよ
うに傾斜する構成である。さらに上記テーブル37に
は、素材Mの有無を検出する素材検出センサ41が設け
てある。
【0039】上記構成により、テーブル37上に素材が
位置するときに、テーブル37を開作動すると、テーブ
ル37上の素材Mが自重によって前記下金型7L上に滑
落するものである。
【0040】前記テーブル37から下金型7Lに滑落す
る素材Mを支持すべく、上記テーブル37とプレス機械
1との間には上面が傾斜した傾斜台43が設けてあり、
この傾斜台43には素材Mの通過を検出する通過検出セ
ンサ45が設けてある。
【0041】上記傾斜台43の構成としては、素材Mが
線接触状態に支持されて滑落するように、複数本の棒材
を上面にスキッド状に備えた構成或はそろ盤の珠状の複
数のローラを回転自在に備えた構成とすることが望まし
い。
【0042】前記プレス機械7は、素材Mの成形加工を
行う上下の金型7U,7Lを備えており、上金型7Uは
クランク軸の回転駆動によって上下動されるスライドに
装着されている。この種のプレス機械7は公知であるの
で、プレス機械7の詳細については説明を省略する。
【0043】以上のごとき機構成において、ストッカー
1から載置台13上に素材Mが搬送されると、アクチュ
エータ27が作動されて素材搬入部21の開閉部材25
が開かれると共にピンチロール装置17が作動され、素
材Mがハウジング19内に入される。
【0044】前記素材搬入部21からハウジング19内
に適数枚の素材Mが次々に搬入されると、素材Mはコン
ベア装置29における上下のロール31,33に挾み込
まれ、サーボモータM2の駆動による上ロール31の回
転によって素材送出部23側へ次々に移送される。
【0045】上述のごとく適数枚の素材Mがハウジング
19内に搬入されると、素材搬入部21における開閉部
材25が閉じられ、ハウジング19内から冷気としての
冷媒ガスが外部へ流出することが阻止されると共に、高
温の外気がハウジング19内へ流入することが防止さ
れ、ハウジング19内部が低温に保持される。すなわち
冷却媒体の消費量が抑制される。
【0046】前述のごとくコンベア装置29における上
下のロール31.33に挾み込まれて素材搬出部23側
へ移送される素材Mは、移送途中において冷却媒体3に
浸漬されて約−50℃〜−169℃の低温域に冷却され
る。
【0047】前記コンベア装置29の作動によって低温
域に冷却された素材Mが素材送出部23の閉じた状態の
テーブル37上に移送されると、素材検出センサ41が
素材Mを検出し、コンベア装置29の作動が停止され
る。
【0048】上述のごとく低温域に冷却された素材Mが
素材送出部23のテーブル37上に待機した状態に位置
するときに、プレス機械7を制御するプレス制御盤から
素材冷却装置5の制御盤へ素材要求信号が出力される
と、素材送出部23におけるアクチュエータ39が作動
してテーブル37が開作動される。
【0049】テーブル37が開かれると、テーブル37
の先端側が低くなるように傾斜するので、テーブル37
上の素材Mは自重によって滑落し、傾斜台43を経て下
金型7Lへ移送供給される。
【0050】上述のごとく素材Mが下金型7L上へ移送
されると、傾斜台43に備えた通過検出センサ45が素
材Mの通過を検知し、テーブル37が再び閉じられる。
【0051】上述のごとくテーブル37が閉じられる
と、前記コンベア装置29が再び駆動され、次の冷却さ
れた素材Mがテーブル37上に移送され、再び待機状態
になる。
【0052】なお、冷却媒体3に素材Mを浸漬した状態
において待機状態となし、テーブル37の開作動と同時
にコンベア装置29を駆動して、冷却された素材Mを同
時に送り出す構成としても良いものである。そして、1
枚の素材Mの送り出しを行うと同時に素材搬入部21か
ら次の素材を搬入することが望ましいものである。
【0053】前述したごとく冷却した素材Mが下金型7
L上に移送供給されると、プレス機械7が作動され、上
下の金型7U,7Lによって素材Mの成形加工が行われ
る。
【0054】前述のごとく素材冷却装置5において素材
Mを冷却媒体3に浸漬すると大量の低温の冷媒ガスが発
生する。この低温の冷媒ガスを活用するために、本実施
例においては、前記ストッカー1、搬送装置11および
載置台13の領域を覆うハウジング47が設けてある。
そして、このハウジング47と素材冷却装置5のハウジ
ング19は、素材冷却装置5において発生した低温の冷
媒ガスをストッカー1の領域に導くための導管49によ
って接続してある。
【0055】なお、ハウジング47はピンチロール装置
17をも覆う構成であることが望ましい。また、素材冷
却装置5において発生した低温の冷媒ガスを吸引するた
めに、ハウジング47に排風器を設けることが望ましい
ものである。
【0056】上記構成により、素材冷却装置5において
発生した低温の冷媒ガスはストッカー1の領域に導かれ
て、素材冷却装置5へ搬送される素材Mを例えば0℃程
度に予め冷却するものである。
【0057】したがって、予め冷却していない素材Mを
冷却媒体に浸漬して低温域に冷却する場合に比較して、
冷却媒体の消費量を節減することができるものである。
【0058】図2は第2実施例を示すもので、前記第1
実施例の構成と同一機能を奏する構成部分には同一符号
を付して重複した説明は省略する。
【0059】この第2実施例においては、載置台13の
部分に、素材Mの上下両面に潤滑剤を適宜に噴射するノ
ズル51を設け、このノズル51へ供給する潤滑剤を潤
滑剤冷却装置53において例えば0℃程度に冷却する冷
媒として、前記素材冷却装置5において発生した低温の
冷媒ガスを活用する構成としたものである。
【0060】したがって、潤滑剤冷却装置53には、素
材冷却装置5において発生した低温の冷媒ガスを導入す
るための導管55が接続してある。
【0061】この第2実施例においては、素材冷却装置
5において発生した低温の冷媒ガスを活用して潤滑剤を
冷却し、この冷却された潤滑剤を素材Mへ噴射(噴霧も
含む)して素材Mを予め冷却するものであるから、この
第2実施例においても、第1実施例と同様に冷却媒体の
消費量を節減することができるものである。
【0062】図3は第3実施例を示すもので、前記第1
実施例の構成と同一機能を奏する構成部分には同一符号
を付して重複した説明は省略する。
【0063】この第3実施例においては、プレス機械7
における上下の金型7U,7Lを含む作業領域をケーシ
ング57によって囲繞し、プレス機械7における作業領
域を冷却すべく、前記素材冷却装置5から低温の冷媒ガ
スを導入する導管59が接続してある。
【0064】この第3実施例においては、素材冷却装置
5において発生した低温の冷媒ガスをプレス機械7の作
業領域に導いて作業領域を予め低温に冷却しておくもの
である。このように、作業領域を予め冷却しておくこと
により、素材冷却装置5から冷却された素材Mが移送さ
れて来たとき、作業領域において大気が冷却されて結露
により水滴を生じることを防止することができる。
【0065】したがって、水滴によってプレス機械7の
作業領域の周囲が汚染されることや、水滴によってプレ
ス機械に錆を生じることを防止することができるもので
ある。
【0066】なお、上記第3実施例においては、素材冷
却装置5から冷媒ガスをプレス機械7の作業領域へ直接
導入する構成について説明したが、コンデンサ61を設
け、このコンデンサ61に低温の冷媒ガスを導入し、除
湿を行った後の冷却された空気をプレス機械1の作業領
域へ導く構成としても良いものである。
【0067】
【発明の効果】以上のごとき実施例の説明より理解され
るように、本発明の冷媒ガスの活用方法は、アルミニウ
ム又はアルミニウム合金板の素材を積層したスタッカー
から1枚毎取出して素材冷却装置内の冷却媒体に浸漬
し、当該素材を低温域に冷却した後にプレス機械へ供給
して成形加工を行うに際して、前記素材冷却装置におい
て発生した冷媒ガスを前記スタッカーの領域に導いて前
記素材を予め冷却するものであるから、素材冷却装置内
の冷却媒体に浸漬する前に素材は例えば0℃程度に予め
冷却されるものである。
【0068】したがって、例えば25℃の素材を冷却媒
体に浸漬して約−180℃に冷却する場合に比較して、
0℃の素材を−180℃に冷却する場合の冷却媒体の消
費量が少なくなり(約13%程度)、素材冷却装置にお
いて消費する冷却媒体を節減することができる。
【0069】また、本発明の冷媒ガスの活用方法は、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金板の素材を積層したス
タッカーから1枚毎取出して素材冷却装置内の冷却媒体
に浸漬し、当該素材を低温域に冷却した後にプレス機械
へ供給して成形加工を行うに際して、前記素材冷却装置
において発生した冷媒ガスを潤滑剤冷却装置に導いて潤
滑剤を冷却し、この冷却された潤滑剤を前記素材へ噴射
して素材を予め冷却する冷媒ガスの活用方法である。
【0070】したがって、冷却された潤滑剤を素材に噴
射することにより、例えば0℃程度に素材を予め冷却す
ることができ、素材を低温域に冷却する際の冷却媒体の
消費量を節減することができるものである。
【0071】さらに、本発明の冷媒ガスの活用方法は、
アルミニウム又はアルミニウム合金板の素材を積層した
スタッカーから1枚毎取出して素材冷却装置内の冷却媒
体に浸漬し、当該素材を低温域に冷却した後にプレス機
械へ供給して成形加工を行うに際して、前記素材冷却装
置において発生した冷媒ガスを、又は冷媒ガスによって
冷却された後のエアーを前記プレス機械の作業領域へ導
いて上記作業領域を冷却するものであるから、プレス機
械の作業領域を予め冷却しておくことができ、冷却され
た素材が作業領域に移送された際に、作業領域において
結露による水滴の発生を防止することができる。したが
って、周囲を水滴によって汚染することや、プレス機械
の錆の発生を防止することができる。
【0072】低温成形加工装置は、アルミニウム又はア
ルミニウム合金板の素材を積層したスタッカーと、スタ
ッカーから取出して供給された素材を冷却媒体に浸漬し
て低温域に冷却する素材冷却装置と、素材冷却装置から
供給された低温域の素材の成形加工を行うプレス機械と
を備えてなる低温成形加工装置にして、前記素材冷却装
置において発生した冷媒ガスを前記ストッカーの領域に
導く導管を設けてなるものであるから、発生した低温の
冷媒ガスをストッカーの領域に導いて素材を予め冷却し
ておくことができ、素材冷却装置においての冷却媒体の
消費量を節減することができる。
【0073】さらに、アルミニウム又はアルミニウム合
金板の素材を積層したスタッカーと、スタッカーから取
出して供給された素材を冷却媒体に浸漬して低温域に冷
却する素材冷却装置と、素材冷却装置から供給された低
温域の素材成形加工を行うプレス機械とを備えてなる低
温成形加工装置にして、前記素材冷却装置において発生
した冷媒ガスを導いて潤滑剤を冷却する潤滑剤冷却装置
と、潤滑剤冷却装置において冷却された潤滑剤を素材へ
噴射するノズル装置とを備えてなるものであるから、発
生した低温の冷媒ガスでもって潤滑剤を冷却し、この冷
却された潤滑剤を素材へ噴射して素材を予め冷却すると
ができる。
【0074】したがって、素材冷却装置内の冷却媒体に
素材を浸漬して低温域に冷却するとき、冷却媒体の消費
量を節減することができるものである。
【0075】また、アルミニウム又はアルミニウム合金
板の素材を積層したスタッカーと、スタッカーから取出
して供給された素材を冷却媒体に浸漬して低温域に冷却
する素材冷却装置と、素材冷却装置から供給された低温
域の素材の成形加工を行うプレス機械とを備えてなる低
温成形加工装置にして、前記素材冷却装置において発生
した冷媒ガスを、又は上記冷媒ガスによって冷却された
エアーを前記プレス機械の作業領域へ導く導管を設けて
なるものであるから、プレス機械の作業領域を予め冷却
しておくことができ、作業領域に素材が搬送された際
に、作業領域において結露による水滴の発生を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す低温成形加工装置の
説明図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す低温成形加工装置の
説明図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す低温成形加工装置の
説明図である。
【符号の説明】
1 スタッカ 3 冷却媒体 5 素材冷却装置 7 プレス機械 47 ハウジング 49,55,59 導管 51 ノズル 53 潤滑剤冷却装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F25D 3/11 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金板の
    素材を積層したスタッカーから1枚毎取出して素材冷却
    装置内の冷却媒体に浸漬し、当該素材を低温域に冷却し
    た後にプレス機械へ供給して成形加工を行うに際して、
    前記素材冷却装置において発生した冷媒ガスを前記スタ
    ッカーの領域に導いて前記素材を予め冷却することを特
    徴とする低温成形加工方法における冷媒ガスの活用方
    法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム又はアルミニウム合金板の
    素材を積層したスタッカーから1枚毎取出して素材冷却
    装置内の冷却媒体に浸漬し、当該素材を低温域に冷却し
    た後にプレス機械へ供給して成形加工を行うに際して、
    前記素材冷却装置において発生した冷媒ガスを潤滑剤冷
    却装置に導いて潤滑剤を冷却し、この冷却された潤滑剤
    を前記素材へ噴射して素材を予め冷却することを特徴と
    する低温成形加工方法における冷媒ガスの活用方法。
  3. 【請求項3】 アルミニウム又はアルミニウム合金板の
    素材を積層したスタッカーから1枚毎取出して素材冷却
    装置内の冷却媒体に浸漬し、当該素材を低温域に冷却し
    た後にプレス機械へ供給して成形加工を行うに際して、
    前記素材冷却装置において発生した冷媒ガスを、又は冷
    媒ガスによって冷却された後のエアーを前記プレス機械
    の作業領域へ導いて上記作業領域を冷却することを特徴
    とする低温成形加工方法における冷媒ガスの活用方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウム又はアルミニウム合金板の
    素材を積層したスタッカーと、スタッカーから取出して
    供給された素材を冷却媒体に浸漬して低温域に冷却する
    素材冷却装置と、素材冷却装置から供給された低温域の
    素材の成形加工を行うプレス機械とを備えてなる低温成
    形加工装置にして、前記素材冷却装置において発生した
    冷媒ガスを前記ストッカーの領域に導く導管を設けてな
    ることを特徴とする低温成形加工装置。
  5. 【請求項5】 アルミニウム又はアルミニウム合金板の
    素材を積層したスタッカーと、スタッカーから取出して
    供給された素材を冷却媒体に浸漬して低温域に冷却する
    素材冷却装置と、素材冷却装置から供給された低温域の
    素材の成形加工を行うプレス機械とを備えてなる低温成
    形加工装置にして、前記素材冷却装置において発生した
    冷媒ガスを導いて潤滑剤を冷却する潤滑剤冷却装置と、
    潤滑剤冷却装置において冷却された潤滑剤を素材へ噴射
    するノズル装置とを備えてなることを特徴とする低温成
    形加工装置。
  6. 【請求項6】 アルミニウム又はアルミニウム合金板の
    素材を積層したスタッカーと、スタッカーから取出して
    供給された素材を冷却媒体に浸漬して低温域に冷却する
    素材冷却装置と、素材冷却装置から供給された低温域の
    素材の成形加工を行うプレス機械とを備えてなる低温成
    形加工装置にして、前記素材冷却装置において発生した
    冷媒ガスを、又は上記冷媒ガスによって冷却されたエア
    ーを前記プレス機械の作業領域へ導く導管を設けてなる
    ことを特徴とする低温成形加工装置。
JP6294665A 1994-11-29 1994-11-29 低温成形加工方法における冷媒ガスの活用方法及び冷媒ガスを活用した低温成形加工装置 Pending JPH08150424A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007144488A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 Nissan Motor Co Ltd 低温成形加工における素材冷却方法、およびその装置
CN102652976A (zh) * 2011-09-02 2012-09-05 王玉亮 高强钢板热压成型制造汽车安全部件生产线
CN107214256A (zh) * 2017-06-14 2017-09-29 无锡贺邦汽车配件有限公司 一种汽车用缓冲钢片冷却装置

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