JPH06277971A - 加工機におけるワーク支持装置及びこれを用いたワークの加工方法 - Google Patents

加工機におけるワーク支持装置及びこれを用いたワークの加工方法

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JPH06277971A
JPH06277971A JP7436393A JP7436393A JPH06277971A JP H06277971 A JPH06277971 A JP H06277971A JP 7436393 A JP7436393 A JP 7436393A JP 7436393 A JP7436393 A JP 7436393A JP H06277971 A JPH06277971 A JP H06277971A
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turntable
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work chuck
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昌信 井上
Nobuo Ito
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数のワークWに対して効率よく加工を施す
ことができるワーク支持装置とワークの加工方法を提供
する。 【構成】 ターンテーブル19を一軸線の周りで回転可
能に支持する。ターンテーブル19上に複数のワークチ
ャック機構20を所定間隔おきに配置し、ターンテーブ
ル19の回転軸線と平行な軸線の周りで回転可能に支持
する。ターンテーブル19の回転に伴い、1つのワーク
チャック機構20が加工装置15と対応する位置に配置
されたとき、そのワークチャック機構20に回転機構2
1を作動連結する。この状態で、回転機構21からワー
クチャック機構20に回転力を伝達して、ワークチャッ
ク機構20にチャックされたワークWを回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、溶射機等の加工機に
おいてワークを支持するのに使用されるワーク支持装置
及びこれを用いたワークの加工方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばナトリウム−硫黄電池にお
けるアルミニウム合金製の円筒パイプ等のワークの内周
面に、防食皮膜を溶射形成する場合には、図11に示す
ようなワーク支持装置が使用されていた。すなわち、こ
の従来装置においては、装置本体101がほぼ箱型に形
成され、その上壁には軸支筒102が貫通支持されてい
る。回転筒103は軸受104を介して軸支筒102に
回転可能に支持され、その下端外周には従動プーリ10
5が嵌着されている。
【0003】チャック機構106は回転筒103の上面
に設けられ、このチャック機構106によりアルミニウ
ムパイプ等の円筒状のワークWが外周側から着脱可能に
チャックされる。モータ107は装置本体101の内側
面に取り付けられ、そのモータ軸には駆動プーリ108
が固定されている。ベルト109は駆動プーリ108と
従動プーリ105との間に掛装され、モータ107の回
転に伴ない両プーリ108,105及びベルト109を
介して回転筒103が回転されて、チャック機構106
にチャックされているワークWが回転される。
【0004】溶射装置110は前記ワーク支持装置の装
置本体101の上方に配設され、支持アーム111及び
その先端に支持された溶射ガン112を備えている。そ
して、前記モータ107によりワークWが回転されなが
ら、この溶射装置110の溶射ガン112がワークWの
内周面に沿って昇降移動され、溶射ガン112から防食
皮膜を溶射形成するための溶射剤が吹き付けられて、ワ
ークWの内周面に溶射被膜が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
ワーク支持装置においては、ワークWが固定位置でチャ
ックされるため、溶射加工と並行してワークの脱着を行
うことが不可能である。すなわち、前記のような形状の
ワークの内周面に溶射加工を施す場合には、内周面の溶
射皮膜の厚さが均一になるように溶射に際してワークを
固定位置で回転させる必要がある。このため、単にワー
クを加工位置に搬送するのみでは加工が不可能であり、
図11のような回転機構を付設したチャック装置が使用
されていた。従って、チャックに対するワークの出し入
れと、溶射加工とがひとつのチャック上で順番に行わ
れ、このため、溶射加工のタクトが長くなり、多数のワ
ークに効率よく溶射を行うことができなかった。
【0006】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、ワークに対して効率的な加工を施すこと
ができるワーク支持装置及びワークの加工方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の加工機におけるワーク支
持装置においては、一軸線の周りで回転可能に支持され
たターンテーブルと、そのターンテーブル上に所定間隔
おきに配置され、ターンテーブルの回転軸線と平行な軸
線の周りで回転可能に支持された複数のワークチャック
機構と、前記ターンテーブルの回転に伴い、1つのワー
クチャック機構が加工装置と対応する位置に配置された
とき、そのワークチャック装置に回転力を伝達する回転
機構とを備えたものである。
【0008】また、請求項2に記載のワークの加工方法
の発明によれば、請求項1に記載のターンテーブルの回
転により、1つのワークチャック機構を加工装置と対応
する位置に配置し、回転機構によりそのワークチャック
機構を回転させて、ワークに加工を施すものである。
【0009】
【作用】上記のように構成された加工機におけるワーク
支持装置では、ターンテーブルの回転にともない、ワー
クが順次回転移送され、ワークが所定位置に達すると、
そのワークは回転機構により回転される。従って、その
所定位置で、ワークに対して溶射等の加工を施すことが
できる。
【0010】
【実施例】以下、この発明を溶射システムにおける溶射
機のワーク支持装置及びワークの加工方法に具体化した
一実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】まず、溶射システムの全体構成について述
べると、図2及び図4に示すように、フリーフローコン
ベア1は工場2内に設置され、平面ほぼ長方形の範囲で
一周している。多数の搬送パレット3はフリーフローコ
ンベア1上に移動可能に支持され、その上面には円筒状
のホルダ4が設けられている。なお、フリーフローコン
ベア1はコンベアチェーン上に多数のコロを回転可能に
列設したもので、各搬送パレット3はフリーボール上に
載置されことによりフリーフローコンベア1の移動によ
り搬送されるととともに、フリーフローコンベア1に対
して相対移動できる。そして、ナトリウム−硫黄電池に
おけるアルミニウム合金製の円筒パイプ等の円筒状のワ
ークWが、この搬送パレット3のホルダ4内に嵌挿支持
された状態で、フリーフローコンベア1により図2の反
時計方向へ周回移動される。
【0012】図2に示すように、搬入用ストッカ5は前
記フリーフローコンベア1の一側に接離移動可能に設け
られ、この搬入用ストッカ5によって未加工のワークW
が積載搬入される。搬出用ストッカ6は搬入用ストッカ
5に平行して、フリーフローコンベア1の一側に接離移
動可能に設けられ、この搬出用ストッカ6によって加工
済みのワークWが積載搬出される。
【0013】ブラスト装置7は前記フリーフローコンベ
ア1の一側に隣接して工場2内に設置され、ワークWを
支持するためのターンテーブル等よりなるワーク支持装
置8を備えている。そして、このワーク支持装置8上に
ワークWが支持された状態で、ブラスト装置7によっ
て、ワークWの内周面に対しショットブラストが施さ
れ、ワークWの内面が粗面加工される。
【0014】ワーク出し入れ用ロボット9は前記ブラス
ト装置7に隣接して配置され、そのアーム部10の先端
にはワーク把持部11が設けられている。そして、ワー
クWがこのワーク出し入れ用ロボット9のワーク把持部
11に把持されて、搬入用ストッカ5からブラスト装置
7のワーク支持装置8に、ワーク支持装置8からフリー
フローコンベア1に、あるいはフリーフローコンベア1
から搬出用ストッカ6に出し入れされる。
【0015】加熱装置12は前記フリーフローコンベア
1の途中に配設され、ブラスト装置7によるショットブ
ラストの終了後に、搬送パレット3のホルダ4上に支持
されたワークWが、この加熱装置12内を通過して搬送
される。そして、この加熱装置12内において熱風によ
り、ワークWが250℃程度の所定温度まで加熱され
る。
【0016】図1及び図2に示すように、加工機として
の溶射機13は前記フリーフローコンベア1の他側に隣
接して工場2内に設置され、ワークWを支持するための
ワーク支持装置14と、ワークWの内周面に溶射を施す
ための加工装置としてのロボット15とから構成されて
いる。ワーク出し入れ用ロボット16はワーク支持装置
14に隣接して配置され、そのアーム部17の先端には
ワーク把持部18が設けられている。そして、ワークW
がこのワーク出し入れ用ロボット16のワーク把持部1
8に把持されて、フリーフローコンベア1とワーク支持
装置14との間で出し入れされる。
【0017】また、前記ワーク支持装置14は垂直軸線
の周りで回転可能なターンテーブル19を備え、そのタ
ーンテーブル19上には複数(この実施例では4台)の
ワークチャック機構20が所定間隔おきで回転可能に配
設支持されている。回転機構21はロボット15に対応
して配設され、ターンテーブル19の回転に伴い、1つ
のワークチャック機構20がロボット15と対応する位
置に配置されたとき、そのワークチャック機構20に作
動連結されて同機構20に回転力を伝達する。そして、
予熱後にワークチャック機構19にチャックされたワー
クWが回転機構21により回転されながら、ロボット1
5によりワークWの内周面に防食皮膜が溶射形成され
る。
【0018】図2に示すように、冷却装置22は前記フ
リーフローコンベア1の途中に配設され、ロボット15
による溶射被膜の形成後に、搬送パレット3のホルダ4
上に支持されたワークWが、この冷却装置22との対向
位置を通って搬送される。そして、この冷却装置22か
らワークWに冷風が吹き付けられることにより、ワーク
Wが所定温度まで冷却される。
【0019】検査装置23は前記フリーフローコンベア
1の途中に配設され、冷却装置22によって冷却された
ワークWが、この検査装置23の各種計器との対向位置
を通って搬送される。そして、この検査装置23の各種
計器により、ワークWの内周面に形成された溶射皮膜の
状態が検査され、不良品はワーク取り出し用ロボット2
4により搬送パレット3上から取り出される。また、溶
射被膜の検査を通過した良品のワークWは、フリーフロ
ーコンベア1の一側端まで搬送された後、ワーク出し入
れ用ロボット9により搬出用ストッカ6上に取り出され
る。
【0020】次に、前記ブラスト装置7の構成について
詳述すると、図2及び図3に示すように、装置本体27
はほぼ箱型に形成され、その一側にはターンテーブルよ
りなるワーク支持装置8が回転可能に支持されている。
ガン28は装置本体27内に昇降可能に配設され、ワー
ク支持装置8の回転に伴いその上面に支持されたワーク
Wが、このガン28と対応する位置に移動配置される。
そして、この状態でガン28がワークWの内周面に沿っ
て昇降移動されながら、ガン28から砥粒が吹き付けら
れて、ワークWの内周面が粗面加工される。この粗面加
工は、後工程の溶射において溶射皮膜が形成され易くす
るためのものである。
【0021】次に、前記加熱装置12の構成について詳
述すると、図4及び図5に示すように、ほぼ箱型の加熱
炉31はフリーフローコンベア1の直上に配設され、そ
の両側にはワークWを出し入れするための入口32及び
出口33が形成されている。開閉扉34は入口32及び
出口33に開閉可能に取り付けられ、開閉用シリンダ3
5の作動により伝達機構36を介して開閉される。
【0022】通過溝37は前記加熱炉31の底壁中央に
形成され、フリーフローコンベア1に沿ってその移動方
向に延びている。そして、フリーフローコンベア1の周
回移動により、搬送パレット3のホルダ4に支持された
ワークWが加熱炉31内を通過して搬送される際に、ホ
ルダ4の支柱部4aがこの通過溝37を通って移動され
る。
【0023】送風用ブロワ38は前記加熱炉31内の一
側上部に配設され、モータ39によりプーリ40,41
及びベルト42を介して回転される。送風誘導板43は
加熱炉31内の上部中央に配設され、その上方にはヒー
タ44が配設されている。そして、送風用ブロワ38及
びヒータ44の協働により、送風誘導板43に沿って加
熱炉31内に熱風が循環供給されて、ワークWの加熱が
行われる。この場合、280℃程度の熱風によりワーク
Wが約250℃まで加熱されて、溶射機13における溶
射時に、ワークWの予熱温度が200℃程度に維持され
るようになっている。
【0024】排気用ブロワ45及び吸気用ブロワ46は
前記加熱炉31の下部にコンベア移動方向に沿って配設
され、その排気口47及び吸気口48が通過溝37の下
端縁に対向配置されている。そして、この排気用ブロワ
45及び吸気用ブロワ46の回転により、排気口47と
吸気口48との間にエアカーテンが形成され、加熱炉3
1内から通過溝37を通して熱風が漏洩しないようにな
っている。
【0025】次に、前記溶射機13のワーク支持装置1
4について詳述する。図1及び図6〜図8に示すよう
に、ターンテーブル19は共用ベース99上に支持され
たインデックスベース100上の割出装置に支持軸52
を介して回転可能に支持されている。なお、基台51は
インデックス装置カバーリング用の支柱である。モータ
53はこの基台51上に配設され、このモータ53の回
転により、プーリ54,55、ベルト56及び割り出し
装置57等を介してターンテーブル19が所定角度ずつ
割り出し回転される。
【0026】複数のワークチャック機構20は前記ター
ンテーブル上に所定間隔おきで配設され、このワークチ
ャック機構20に予熱後のワークWが着脱可能に保持さ
れる。すなわち、軸支筒58はターンテーブル19に貫
通固定され、この軸支筒58内には回転筒59が複数の
軸受60を介して回転可能に支持されている。従動ロー
ラ61は回転筒59の下端に固定され、その外周にはゴ
ム等の摩擦係数の大きな材料よりなる接触面62が設け
られている。
【0027】固定把持体63は複数のボルト64により
前記回転筒59の一側上面に取り付けられ、その両端に
はワークWの外周面に接触可能な一対の把持面65が設
けられている。可動把持体66は支軸67により回転筒
59の他側上面に開閉回動可能に取り付けられ、その内
側面にはワークWの外周面に対して、固定把持体63の
把持面65と反対側から接触可能な把持面68が設けら
れている。バネ69は可動把持体66と回転筒59との
間に掛装され、このバネ69により可動把持体66が閉
成方向に回動付勢されている。なお、回転筒59には図
示しないストッパが固定されていて、前記バネ69の引
っ張り力により前記可動把持体66がこのストッパに係
合して所定位置に保持される。
【0028】また、この実施例においては、前記両把持
体63,66の把持面65,68が、高温に耐えるとと
もに被把持物としてのワークWと親和性のない材料で形
成されている。特に、この実施例ではワークWがアルミ
ニウム合金製の円筒パイプからなるため、把持面65,
68はアルミニウムに対して親和性のない材料によって
形成されている。この把持面65,68の材料として
は、アルミニウムと相性が悪くてアルミニウムに対して
潤滑性を有するカーボンや、グラファイト等の繊維質に
バインダを介してカーボンを含浸させた複合材や、高温
でのボロンナイトライド等がある。
【0029】カム体70は前記可動把持体66の先端下
部に固定され、その下面には傾斜状のカム面71が設け
られている。作動軸72はカム体70に対応して回転筒
59に上下動可能に貫設され、その上端には係合ローラ
73が回転可能に支持されている。バネ74は作動軸7
2と回転筒59との間に介装され、このバネ74によっ
て作動軸72が下方に移動付勢されている。凹部72a
は作動軸72の下部に形成されるとともに、回転筒59
にはこの凹部72a内に位置するストッパ59aが固定
されており、両者の係合により作動軸72の上下動範囲
が規制される。このストッパ59aはコロ方向を一方向
に規制するための回り止めである。
【0030】シリンダ等よりなるアクチュエータ75は
前記ワークチャック機構20へのワークWの搬入出位置
において共用ベース99上に配設され、その駆動軸76
が作動軸72の下端に接離可能に対応している。そし
て、このアクチュエータ75の作動により駆動軸76が
作動軸72に離間状態から係合して、その可動軸72が
突き上げられる。この作動軸72の突き上げ移動によ
り、係合ローラ73がカム体70のカム面71に係合し
て、カム作用により可動把持体66が図6の時計方向に
開放回動される。
【0031】次に、前記ワークチャック機構20を回転
させるための回転機構21について詳述すると、図1、
図9及び図10に示すように、支持軸79はロボット1
5と対応する位置に支持筒80を介して立設配置されて
いる。回動アーム81は複数の軸受82を介して支持軸
79に回動可能に支持され、その先端には軸支筒83が
貫設されている。回転軸84は複数の軸受85を介して
軸支筒83内に回転可能に支持されている。
【0032】駆動ローラ86は前記回転軸84の上端に
固定され、その外周にはゴム等の摩擦係数の大きな材料
よりなる接触面87が設けられている。バネ88は回動
アーム81と支持筒80との間に介装され、このバネ8
8により回動アーム81がターンテーブル19側に向か
って回動付勢されている。なお、回動アーム81は図示
しないストッパにより図9に示す位置よりも若干反時計
方向へ回動した位置に保持される。そして、ターンテー
ブル19の回転に伴って、1つのワークチャック機構2
0がロボット15と対応する位置に移動配置されたと
き、図7及び図9に示すように、この回転機構21の駆
動ローラ86が前記バネ88のバネ力によりワークチャ
ック機構20の従動ローラ61に圧接係合される。
【0033】モータ89は前記回動アーム81の先端下
部に取り付けられ、そのモータ軸90がカップリング9
1を介して回転軸84の下端に連結されている。そし
て、駆動ローラ86と従動ローラ61とが圧接係合され
た状態で、このモータ89が回転されることにより、そ
の回転力が両ローラ86,61を介してワークチャック
機構20の回転筒59に伝達され、把持体63,66間
に把持されたワークWが回転される。
【0034】次に前記ロボット15について詳述する
と、図1に示すように、支柱94は基台95上に立設さ
れ、その上端には支持アーム96が回動可能に取り付け
られている。回動用シリンダ97は基台95の側部に配
設され、この回動用シリンダ97により支持アーム96
が上下に回動される。溶射ガン98は支持アーム96の
先端に垂設支持され、支持アーム96の上下回動に伴
い、ワークチャック機構20にチャックされたワークW
の内周面に沿って昇降移動される。そして、この溶射ガ
ン98から防食皮膜を溶射形成するための溶射剤が吹き
付けられて、ワークWの内周面に溶射被膜が形成され
る。
【0035】次に、前記のように構成された溶射システ
ムについて動作を説明する。さて、この実施例の溶射シ
ステムにおいては、図2に示すように、未加工のワーク
Wが搬入用ストッカ5に積載された状態で、フリーフロ
ーコンベア1の一側近傍に搬入される。すると、ワーク
出し入れ用ロボット9により、搬入用ストッカ5からブ
ラスト装置7のワーク支持装置8上にワークWが取り込
まれる。そして、図3に示すように、このブラスト装置
7において、ガン28によりワークWの内周面に砥粒が
吹き付けられて、ショットブラストが施される。
【0036】その後、図2に示すように、ショットブラ
ストを終了したワークWは、ワーク出し入れ用ロボット
9により、ワーク支持装置8からフリーフローコンベア
1上の搬送パレット3に移動される。この状態で、フリ
ーフローコンベア1の作動により、搬送パレット3上の
ワークWが加熱装置12の加熱炉31内を通過して搬送
される。そして、図4及び図5に示すように、この加熱
炉31内において、送風用ブロワ38及びヒータ44か
ら発生する熱風により、ワークWが所定の温度まで加熱
される。
【0037】このように加熱を終了したワークWは、図
2に示すように、フリーフローコンベア1の他側端まで
搬送され、ワーク出し入れ用ロボット16により、フリ
ーフローコンベア1から溶射機13のワーク支持装置1
4上に取り込まれる。すなわち、図6及び図7に示すよ
うに、ターンテーブル19の割り出し回転にともない、
ターンテーブル19上に配設された複数のワークチャッ
ク機構20の把持体63,66間にワークWが順次挿入
され、その把持体63,66によりワークWが外周側か
らチャックされる。この状態で、ターンテーブル19が
さらに割り出し回転されて、ワークチャック機構20上
のワークWがロボット15と対応する位置へ順に移動さ
れる。
【0038】そして、図7及び図9に示すように、この
ロボット15と対応する位置において、ワークチャック
機構20の従動ローラ61が回転機構21の駆動ローラ
86に圧接係合される。この状態で、回転機構21から
両ローラ86,61を介してワークチャック機構20に
回転力が伝達され、把持体63,66間にチャックされ
たワークWが回転される。
【0039】このワークWの回転状態で、図1に示すよ
うに、ロボット15の溶射ガン98がワークW内に挿入
され、その状態でワークWが上下動されてワークWの内
周面に防食皮膜を形成する溶射剤が吹き付けられて溶射
被膜が形成される。その後、図2に示すように、溶射を
終了したワークWは、ターンテーブル19の割り出し回
転により所定位置に配置され、その位置でワーク出し入
れ用ロボット16により、ワーク支持装置14からフリ
ーフローコンベア1の搬送パレット3上に取り出され
る。
【0040】そして、図2に示すように、搬送パレット
3上のワークWはフリーフローコンベア1に沿って搬送
され、冷却装置22と対応する位置において所定の温度
まで冷却される。また、検査装置23と対応する位置に
おいて、各ワークWについて溶射被膜の検査が行われ
る。その後、ワークWはフリーフローコンベア1の一側
端まで搬送された後、ワーク出し入れ用ロボット9によ
り搬出用ストッカ6上に取り出されて、工場2外へ搬出
される。
【0041】以上のように、この実施例の溶射機13の
ワーク支持装置14では、ロボット15から離間した位
置において、ターンテーブル19上のワークチャック機
構20に対して、未加工のワークWの取り付け及び加工
済みのワークWの取り外しが行われる。そして、ターン
テーブル19の割り出し回転により、未加工のワークW
がロボット15と対応する位置に搬入されるとともに、
加工済みのワークWがロボット15と対応する位置から
搬出されるようになっている。
【0042】そのため、ワークチャック機構20に対す
るワークWの出し入れと、ワークWに対する溶射加工と
を同時に並行して行うことができる。従って、溶射のた
めの加工タクトが短くなり、多数のワークWに対して効
率よく作業を行うことができる。
【0043】また、この実施例のワークチャック機構2
0においては、両把持体63,66の把持面65,68
が、高温に耐えるとともに、アルミニウム合金製のワー
クWと親和性のない材料で形成されている。このため、
ワークWが予熱や溶射熱により高温になっていても、両
把持体63,66の把持面65,68間でワークWを把
持する際に、ワークW上から溶融した金属材料が把持面
65,68に溶着することはない。従って、ワークWに
かじりが生じて同ワークWが破損するおそれを防止する
ことができ、ワークWを両把持63,66間で所定の芯
出し位置に正確にチャックすることができる。ちなみ
に、前記のかじりが生じた場合は、その分だけ芯がずれ
るおそれがあり、皮膜品質に多大な悪影響を及ぼす。
【0044】なお、この発明は前記実施例の構成に限定
されるものではなく、例えば、ワークチャック機構20
や回転機構21の構成を適宜に変更したり、この発明を
溶射機とは異なった加工機に実施したりする等、この発
明の趣旨から逸脱しない範囲で、任意に変更して具体化
することも可能である。
【0045】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているため、多数のワークに対して効率よく加工を施
すことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を溶射システムにおける溶射機のワー
ク支持装置に具体化した一実施例を示す側面図である。
【図2】その溶射システムの全体構成を示す横断面図で
ある。
【図3】溶射システムにおけるブラスト装置の構成を拡
大して示す側面図である。
【図4】同じく溶射システムにおける加熱装置の構成を
拡大して示す断面図である。
【図5】その加熱装置を部分的に断面にして示す側面図
である。
【図6】図1のワーク支持装置においてチャック機構部
分を拡大して示す要部平面図である。
【図7】図6のA−A線における部分断面図である。
【図8】図6のB−B線における部分断面図である。
【図9】図1のワーク支持装置においてチャック機構を
回転させるための回転機構部分を拡大して示す要部平面
図である。
【図10】図9のC−C線における部分断面図である。
【図11】従来の溶射機のワーク支持装置を示す断面図
である。
【符号の説明】
1…フリーフローコンベア、3…搬送パレット、7…ブ
ラスト装置、12…加熱装置、13…加工機としての溶
射機、14…ワーク支持装置、15…加工装置としての
ロボット、19…ターンテーブル、20…ワークチャッ
ク装置、21…回転機構、58…軸支筒、59…回転
筒、61…従動ローラ、63…固定把持体、66…可動
把持体、84…回転軸、86…駆動ローラ、89…モー
タ、98…溶射ガン、W…ワーク。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一軸線の周りで回転可能に支持されたタ
    ーンテーブルと、 そのターンテーブル上に所定間隔おきに配置され、ター
    ンテーブルの回転軸線と平行な軸線の周りで回転可能に
    支持された複数のワークチャック機構と、 前記ターンテーブルの回転に伴い、1つのワークチャッ
    ク機構が加工装置と対応する位置に配置されたとき、そ
    のワークチャック機構に回転力を伝達する回転機構とを
    備えたことを特徴とする加工機におけるワーク支持装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のターンテーブルの回転
    により、1つのワークチャック機構を加工装置と対応す
    る位置に配置し、回転機構によりそのワークチャック機
    構を回転させて、ワークに加工を施すことを特徴とする
    ワークの加工方法。
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