JPH08150169A - 使い捨てカイロ用袋 - Google Patents

使い捨てカイロ用袋

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JPH08150169A
JPH08150169A JP23955695A JP23955695A JPH08150169A JP H08150169 A JPH08150169 A JP H08150169A JP 23955695 A JP23955695 A JP 23955695A JP 23955695 A JP23955695 A JP 23955695A JP H08150169 A JPH08150169 A JP H08150169A
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JP
Japan
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web
woven web
woven
fiber
synthetic fiber
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JP23955695A
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English (en)
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Nobuo Noguchi
信夫 野口
Michiyo Iimi
美智代 飯見
Tomosato Yamamoto
知里 山本
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械的特性、寸法安定性、吸湿性、ソフトな肌
触り、柔軟性に優れた使い捨てカイロ用袋を提供する。 【解決手段】木綿繊維不織ウエブ2と合成繊維不織ウエ
ブ3とが積層されてなるシート1を合成繊維不織ウエブ
3が内側となるように2つ折りして形成された2枚のシ
ート部4a,4bを備え、この2枚のシート部4a,4
bの折曲線に沿う繋がり部5を除く残りの辺において木
綿繊維不織ウエブ2の木綿繊維が合成繊維不織ウエブ3
の合成繊維の融解部に埋設された状態で2枚のシート部
4a,4b間を接合してなり、さらに合成繊維不織ウエ
ブ3の構成繊維の単繊維繊度が1.0デニール以下であ
り、さらに合成繊維不織ウエブ3を構成する熱可塑性合
成重合体が生分解性を有する使い捨てカイロ用袋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的特性、寸法
安定性、吸湿性、ソフトな肌触り感および柔軟性に富ん
だ使い捨てカイロ用袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、使い捨てカイロ用袋の素材と
しては、合成繊維からなる不織布が用いられ、一般的
に、合成繊維からなるスパンボンド不織布が多く用いら
れている。しかしながら、スパンボンド不織布を用いた
従来の使い捨てカイロ用袋は、不織布の製造過程あるい
はカイロ用袋として成形する際において熱圧接が施され
ているため、柔軟性に欠ける等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、機械的特性、寸法安定性、吸湿
性、ソフトな肌触り、柔軟性に優れた使い捨てカイロ用
袋を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、木綿繊維不織ウエブと熱可塑性合成重合体
からなる合成繊維不織ウエブとが積層されてなるシート
を前記合成繊維不織ウエブが内側となるように2つ折り
して形成された2枚のシート部を備え、この2枚のシー
ト部の折曲線に沿う繋がり部を除く残りの辺において前
記木綿繊維不織ウエブの木綿繊維が前記合成繊維不織ウ
エブの合成繊維の融解部に埋設された状態で2枚のシー
ト部間を接合してなることを要旨とするものである。
【0005】また本発明は、シートを構成する合成繊維
不織ウエブの構成繊維の単繊維繊度が1.0デニール以
下であることを要旨とするものである。
【0006】さらに本発明は、合成繊維不織ウエブを構
成する熱可塑性合成重合体が、生分解性を有することを
要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の使い捨てカイロ用袋を図
面に基づいて、詳細に説明する。図1は本発明の使い捨
てカイロ用袋の展開図、図2は本発明の使い捨てカイロ
用袋の完成直前の状態を示す斜視図である。
【0008】1は木綿繊維不織ウエブ2と合成繊維不織
ウエブ3が積層され、前記両不織ウエブ2,3の少なく
とも境界面に位置する木綿繊維が合成繊維の融解部に埋
設された状態となるように部分的に超音波ウエルダー処
理が施されて接合されてなる複合不織ウエブからなるシ
ートで、展開状態において平面形状が矩形を呈し、合成
繊維不織ウエブ3が内側となるように2つ折りされるこ
とにより2枚のシート部4a,4bが形成される。この
2枚のシート部4a,4bの折曲線に沿う繋がり部5を
除く残りの3つの辺において2枚のシート部4a,4b
間を再度超音波ウエルダー処理により接着加工を施して
前記折曲線に沿う繋がり部5を除く残りの3つの辺にお
いて2枚のシート部4a,4b間を接合している。この
ように2枚のシート部4a,4b間を前記折曲線に沿う
繋がり部5を除く残りの3つの辺において超音波ウエル
ダー処理することによって、2枚のシート部4a,4b
の合成繊維不織ウエブ3,3同士を接合しており、具体
的には超音波ウエルダー処理により2枚のシート部4
a,4bの合成繊維不織ウエブ3,3は溶融して1枚の
シート状となり、この部分に外側に位置する木綿繊維不
織ウエブ2の木綿繊維が埋設された状態となる。6は前
記超音波ウエルダー処理による接着部である。
【0009】本発明の使い捨てカイロ用袋の第1の特徴
は、使い捨てカイロ用袋の表面が、木綿を構成繊維とし
た不織ウエブで形成されていることである。このような
構成により、ソフトな肌触り感および優れた柔軟性を付
与することができ、さらに木綿の特性から適度の吸湿性
をも具備させることができるのである。また、本発明に
おいて適用される木綿繊維不織ウエブは、柔軟性と形態
保持性とを同時に満足させるため、三次元的な交絡を有
するものである。
【0010】また、本発明において適用される木綿繊維
不織ウエブは、セルロースから構成される天然繊維であ
る木綿繊維であり、これは自然界において分解可能な繊
維成分である。
【0011】本発明において、三次元的な交絡とは、不
織ウエブを形成する繊維相互が横方向のみでなく、厚み
方向に対しても交絡がなされ、緻密に一体化した構造を
有していることを意味する。また、緻密に一体化された
構造とは、構成繊維の主体的な交絡によってなるもので
あり、カーデイングされた不織ウエブよりも嵩密度が高
い構造となっていることをいう。
【0012】三次元的な交絡を有する不織ウエブの作成
方法としては、本発明においては、スパンレース法を採
用することができる。この工程を詳述すると、孔径が
0.05〜1.5mmの噴射孔を噴射孔間隔0.5〜5
mmで1列ないしは複数列に複数個配設されたオリフィ
スヘッドより高圧で柱状に噴射される高圧液体流を、多
孔性支持板上に載置した不織ウエブに衝突せしめ、不織
ウエブを構成する繊維相互を緻密に交絡せしめ一体化を
施すものである。流体としては常温の水あるいは熱水を
使用することができる。高圧液体流を前記不織ウエブに
衝突させるに際しては、前記噴射孔が配設されたオリフ
ィスヘッドを、多孔性支持板上に載置された前記不織ウ
エブの進行方向に対し、直角をなす方向に噴射孔間隔と
同一間隔でオリフィスヘッドを振幅させ、高圧液体流を
噴射せしめ均一に衝突させると良い。
【0013】この高圧液体流の噴射の際、不織ウエブを
載置する多孔性支持板としては、高圧液体流が支持板上
の不織ウエブを通過しうる構成のものであれば、金属
製、ポリエステル製、あるいはその他の材質のいずれで
も良く、一般的には、金属製、ポリエステル製などの網
目を有するネットが用いられる。
【0014】交絡処理に際し用いられるネットの網目の
範囲は、50〜150本/25mmの範囲であり、さら
に好ましくは70〜100本/25mmの範囲である。
50本/25mm未満では、不織ウエブに孔が付与さ
れ、孔空き状の不織ウエブとなり、使い捨てカイロ用の
袋として用いたとき、孔空き部分より内部のカイロ成分
の温度が直に伝わり好ましくない。また、150本/2
5mmを超えると、積層された不織ウエブとネットとを
高圧液体流が通過に要するエネルギー量が多大となり、
生産コスト上好ましくない。
【0015】この高圧液体流による交絡処理は、少なく
とも2回に分けて行なうと良い。すなわち、第1回目の
高圧液体流による交絡処理は、水圧が40kg/cm2
G未満の高圧液体流により前記不織ウエブに予備交絡を
施す。この第1回目の交絡処理を行なう水圧が40kg
/cm2 G以上では、高圧液体流により発生する随伴気
流により前記不織ウエブの乱れが生じ、目付けムラとな
り不織ウエブの品位を保つ上で好ましくない。予備交絡
の施された不織ウエブは、引き続き第2回目以降の交絡
処理を水圧50kg/cm2 G以上の高圧液体流により
行ない、構成繊維相互が三次元的に交絡して緻密に一体
化した構造となる。
【0016】また、不織ウエブの目付けにより、前記方
法により得られた不織ウエブをさらに反転し、第3回目
の交絡処理として、第2回目で適用した水圧により交絡
処理を施すことにより、表裏共に緻密に交絡した不織ウ
エブとすることができる。
【0017】以上により得られた不織ウエブの余分な水
分を、既知の水分除去装置であるマングルなどにより除
去し、さらにサクションバンド方式の熱風循環式乾燥機
により乾燥処理を施して三次元的交絡を有する不織ウエ
ブを得る。
【0018】本発明における木綿繊維不織ウエブの目付
けは60〜200g/m2 であるのが好ましい。目付け
が60g/m2 未満であると、高温に達したカイロの熱
が直接肌に伝わり、熱さを感じ好ましくない。一方、目
付けが200g/m2 を超えると、逆にカイロの熱が不
織ウエブに遮られ好ましくない。より好ましくは、80
〜150g/m2 の範囲であるのが良い。
【0019】前記不織ウエブを構成する木綿としては、
コーマ糸、晒し綿が用いられるが、その繊度が1.0〜
2.5デニール、繊維長が10〜30mm程度のものを
採用すると良い。
【0020】また、前記不織ウエブを構成する木綿とし
ては、前述のコーマ糸および晒し綿の他に、木綿からな
る糸または織物または編物から得られる反毛であっても
良い。この反毛とは、単に漂泊しただけのもの、蛍光晒
しのものおよび染色したものを言う。
【0021】本発明で効果的に用いることができる反毛
機は、ラッグ・マシン、ノット・ブレーカー、ガーネッ
ト・マシン、廻切機などがある。用いる反毛機の種類や
組み合わせは反毛される布帛の形状や、構成する糸の太
さ、撚りの強さにもよるが、同一の反毛機を数台直列に
連結させたり、2種以上の反毛機を組み合わせて用いた
りすると効果的である。ここで反毛機による解繊率は3
0〜95%の範囲が好ましい。解繊率が30%未満であ
ると高圧液体流でウエブを処理するとき液体流がウエブ
を十分貫通せず、また解繊率が95%を超えると十分な
表面摩耗強度が得られない。なお、解繊率は下記に示す
式により求められる。 解繊率(%)=(反毛重量−糸状物重量)×100/反
毛重量
【0022】本発明の使い捨てカイロ用袋の第2の特徴
は、木綿繊維不織ウエブに、合成繊維からなる不織ウエ
ブが積層され、使い捨てカイロ用袋の内側に合成繊維不
織ウエブが存在していることである。このような構成に
より、使い捨てカイロ用袋としての大きな強力が得られ
るとともに、優れた機械的特性、寸法安定性を発揮する
ことができるのである。
【0023】本発明に用いられる合成繊維不織ウエブ
は、繊維形成性を有するポリオレフィン系重合体、ポリ
エステル系重合体あるいはポリアミド系重合体からなる
ものであり、かつこれらの重合体の融点が70℃以上で
あることが重要である。合成繊維不織ウエブを構成する
重合体の融点が70℃未満であると、合成繊維不織ウエ
ブに木綿繊維不織ウエブを積層して得た複合不織ウエブ
を形成してなる使い捨てカイロ用袋を実際に使用したと
きに、内部の発熱体の温度によっては機械的特性や寸法
安定性が低下することがあり好ましくない。
【0024】ポリオレフィン系重合体としては、炭素原
子数2〜18の脂肪数α−モノオレフィン、例えばエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メ
チル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
ドデセン、1−オクタデセンなどからなるホモポリオレ
フィン重合体が挙げられる。これらの脂肪族α−モノオ
レフィンは、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−
ペンタジエン、スチレン、α−メチルスチレンのような
他の類似のエチレン系不飽和モノマーが共重合されたポ
リオレフィン系共重合体であっても良い。また、ポリエ
チレン系重合体の場合には、エチレンに対してプロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンまたは類
似の高級α−オレフィンが10重量%以下共重合された
ものであっても良く、ポリプロピレン系重合体の場合に
は、プロピレンに対してエチレンまたは類似の高級α−
オレフィンが10重量%以下共重合されたものであって
も良い。前記高級α−オレフィン等の共重合物の共重合
率が前記重量%を超えると、共重合体の融点が低下し、
これら共重合体の繊維からなる不織ウエブを用いて得た
複合不織ウエブを高温条件下で使用したときに、機械的
特性や寸法安定性が低下するので好ましくない。
【0025】ポリエステル系重合体としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、ナフタリン−2,6−ジカルボン
酸などの芳香族ジカルボン酸あるいはアジピン酸、セバ
チン酸などの脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステ
ル類を酸成分とし、かつエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、1,4−ブタジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの
ジオール化合物をジオール成分とするホモポリエステル
重合体あるいは共重合体が挙げられる。なお、これらの
ポリエステル系重合体には、パラオキシ安息香酸、5−
ソジウムスルホイソフタール酸、ポリアルキレングリコ
ール、ペンタエリススリトール、ビスフェノールAなど
が添加あるいは共重合されていても良い。
【0026】ポリアミド系重合体としては、ポリイミノ
−1−オキソテトラメチレン(ナイロン4)、ポリテト
ラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリカプラミ
ド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナ
イロン66)、ポリウンデカナミド(ナイロン11)、
ポリラウロラクタミド(ナイロン12)、ポリメタキシ
レンアジパミド、ポリパラキシレンデカナミド、ポリビ
スシクロヘキシルメタンデカナミドまたはこれらのモノ
マーを構成単位とするポリアミド系共重合体が挙げられ
る。特に、ポリテトラメチレンアジパミドの場合、ポリ
テトラメチレンアジパミドにポリカプラミドやポリヘキ
サメチレンアジパミド、ポリウンデカメチレンテレフタ
ラミドなどの他のポリアミド成分が30モル%以下共重
合されたポリテトラメチレンアジパミド系共重合体であ
っても良い。前記他のポリアミド成分の共重合率が30
モル%を超えると共重合体の融点が低下し、これら共重
合体の繊維からなる不織ウエブに木綿繊維不織ウエブを
積層して得た複合不織ウエブを高温条件下で使用したと
きに、機械的特性や寸法安定性が低下するので好ましく
ない。
【0027】また、本発明のカイロ用袋は使い捨て用途
として用いるものであることから、合成繊維不織ウエブ
を構成する重合体としては、前記の重合体のなかでも特
に、生分解性を有する熱可塑性合成重合体が好適であ
る。使い捨てカイロ用袋の表面層を構成する不織ウエブ
は天然繊維である木綿繊維からなるので自然界で分解可
能であり、内面を構成する合成繊維不織ウエブとして、
生分解性を有する熱可塑性重合体からなる合成繊維不織
ウエブを採用することにより、使い捨てカイロ用袋全体
が生分解性繊維により構成されることとなる。よって、
使い捨てにした際にカイロ用袋全体が微生物で完全に分
解されることとなるので、環境面から好ましい。
【0028】生分解性の熱可塑性合成重合体としては、
例えば、以下の脂肪族ポリエステルが挙げられる。すな
わち、ポリグリコール酸やポリ乳酸のようなポリ(α−
ヒドロキシ酸)またはこれらのモノマーを構成単位とす
る共重合体が、また、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポ
リ(β−プロピオラクトン)のようなポリ(ω−ヒドロ
キシアルカノエート)が、さらに、ポリ−3−ヒドロキ
シプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、
ポリ−3−ヒドロキシカプロエート、ポリ−3−ヒドロ
キシヘプタノエート、ポリ−3−ヒドロキシオクタノエ
ートのようなポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)、
およびこれらの構成単位とポリ−3−ヒドロキシバリレ
ートやポリ−4−ヒドロキシブチレートの構成単位との
共重合体が挙げられる。またグリコールとジカルボン酸
の縮重合体からなるものとして、例えば、ポリエチレン
オキサレート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレ
ンアジペート、ポリエチレンアゼテート、ポリブチレン
オキサレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレ
ンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサメ
チレンセバケート、ポリネオペンチルオキサレートまた
はこれらのモノマーを構成単位とする共重合体が挙げら
れる。
【0029】なお、生分解性を有する合成繊維不織ウエ
ブは、前記の脂肪族ポリエステル成分により構成される
ものであるが、使い捨てカイロの特性、すなわちカイロ
には発熱体が用いられるものであり、発熱体の発する温
度により内部に配された合成繊維不織ウエブが軟化、熱
融着等による変形を受ける融点以下の重合体は好ましく
なく、重合体の融点が70℃以上の重合体が好適に用い
られる。このような70℃以上の融点を有する重合体と
しては、ポリ乳酸、ポリエチレンサクシネート、ポリブ
チレンサクシネートならびにこれらのモノマーを構成単
位とする共重合体があり、製糸性および生分解性能に優
れる等の理由により好適に用いられる。なお、以上の重
合体を共重合体として用いる場合、前述の理由により共
重合体の融点が70℃以上になるよう、適宜共重合率を
設定することが肝要である。
【0030】なお、本発明において、前記した繊維形成
性の熱可塑性重合体には、必要に応じて、例えば艶消し
剤、顔料、防炎剤、消臭剤、光安定剤、熱安定剤、酸化
防止剤などの各種添加剤を本発明の効果を損なわない範
囲内で添加することができる。
【0031】本発明における合成繊維不織ウエブを構成
する合成繊維は、繊維形成性を有する前記重合体から構
成されるものであるが、その形態は、前記重合体単独か
らなるものの他に、前記重合体の中から選択された2種
以上の相異なる重合体が各々溶融紡糸性を損なわない範
囲内でブレンドされたブレンド物からなるものであって
も良い。このブレンドでは、例えばポリエステル系重合
体とポリオレフィン系重合体とがブレンドされたもの
や、2種の相異なるポリアミド系重合体がブレンドされ
たものが挙げられる。特に、前者の場合には、溶融紡出
直後で未配向のポリエステル成分の収縮を抑制すること
ができて好ましい。また、この合成繊維の形態は、前記
重合体の中から選択された2種の相異なる重合体が芯鞘
型あるいは並列型に配されたものであっても良い。この
複合では、例えばポリエチレンテレフタレート重合体が
芯部にかつポリエチレン重合体が鞘部に配された芯鞘
型、あるいはポリカプラミド重合体とポリヘキサメチレ
ンアジパミド重合体とからなる並列型のような複合形態
が挙げられる。
【0032】本発明における合成繊維不織ウエブが長繊
維で構成されるときには、スパンボンド法、メルトブロ
ー法、フラッシュ紡糸法などにより得られる不織ウエブ
を、短繊維で構成されるときは、カード機によりカード
ウエブとした後、熱圧接を施した不織ウエブを用いる。
【0033】本発明における合成繊維不織ウエブを構成
する合成繊維は、単繊維繊度が1.0デニール以下のも
のである。単繊維繊度が1.0デニールを超えると、使
い捨てカイロ用袋に用いた場合、合成繊維不織ウエブを
構成する繊維の本数が減少し、合成繊維不織ウエブの密
度が結果的に粗いものとなり、袋内部の発熱体が外部に
漏れ、好ましくない。合成繊維の単繊維繊度はより好ま
しくは0.8デニール以下である。
【0034】本発明において適用される合成繊維不織ウ
エブは、その構成繊維間が部分的に熱圧接されたもので
ある。これにより、使い捨てカイロ用袋に加工後におけ
る柔軟性を保持しつつ、木綿繊維不織ウエブと積層され
る際の合成繊維不織ウエブの形態保持が可能となる。つ
まり、部分的な熱圧接を施した合成繊維不織ウエブは、
それ自体の接着性による不織布の強力は低いものの、柔
軟性に富み、使い捨てカイロ用袋に好適な素材である。
【0035】この部分的な熱圧接とは、加熱され表面に
彫刻模様が刻印されたロールすなわちエンボスロールと
加熱され表面が平滑な金属ロールとの間にウエブを通す
ことにより前記彫刻模様に該当する部分のウエブ構成繊
維同士を熱的に接着させることである。さらに詳しく
は、この部分的な熱圧接とは、合成繊維不織ウエブの全
表面積に対して特定の領域を有し、すなわち、個々の熱
圧接領域は必ずしも円形の形状である必要はないが0.
1〜1.0mm2 の面積を有し、その密度すなわち圧接
点密度が2〜80点/cm2 好ましくは4〜60点/c
2 のものであるのが良い。この圧接点密度が2点/c
2 未満であると熱圧接後のウエブの機械的特性や形態
保持性が向上せず、一方、圧接点密度が80点/cm2
を超えると柔軟性と嵩高性が向上せず、いずれも好まし
くない。
【0036】また、合成繊維不織ウエブの全表面積に対
する全熱圧接領域の面積の比すなわち圧接面積率が2〜
30%好ましくは4〜20%であるのが好ましい。この
圧接面積率が2%未満であると熱圧接後の不織ウエブの
寸法安定性が向上せず、従って、この合成繊維不織ウエ
ブに木綿繊維不織ウエブを積層して得られた複合不織ウ
エブの寸法安定性が劣り、好ましくない。一方、圧接面
積率が30%を超えると柔軟性と嵩高性が向上せず好ま
しくない。
【0037】また、本発明における熱圧接を施す温度
は、合成繊維を構成する前記重合体の融点以下の温度、
あるいは前記重合体が複数の場合は最も融点の低い重合
体の融点以下の温度であり、使い捨てカイロ用袋に加工
後において柔軟性を有す範囲が好ましい。すなわち、合
成繊維不織ウエブは木綿繊維不織ウエブと積層される
が、この時点での合成繊維不織ウエブの形態保持が可能
な範囲で熱圧接が施されたものが良い。この理由で、熱
圧接の温度範囲は、前記重合体の融点あるいは前記低融
点成分重合体の融点をT℃としたときに、(T−10)
〜(T−20)℃のの範囲で行なうと良い。得られた合
成繊維不織ウエブは、それ自体の接着性による不織布の
強力は低いものの、柔軟性に富み、使い捨てカイロ用袋
に用いる好適な素材となる。
【0038】本発明においては、木綿繊維不織ウエブと
合成繊維不織ウエブとの積層不織ウエブが部分的な超音
波ウエルダー処理により一体化され、袋状に加工して使
い捨てカイロ用袋を形成する複合不織ウエブとなる。こ
の部分的な超音波ウエルダー処理は、以下の方法により
行なうことができる。すなわち、超音波ウエルダー加工
機としては、超音波の発振周波数19〜22kHzの超
音波発振機、超音波増幅機、振動盤および超音波ウエル
ダー処理を施す彫刻ロールにより構成されるものであ
る。彫刻ロールとしては、ロールの円周方向に、点状な
いしは帯状の超音波ウエルダー部が、1列または複数列
に配されたもの、または幾何学的模様に配されたものを
用いる。この彫刻ロールの押し圧は、0.5〜5kg/
cmの範囲である。
【0039】本発明の使い捨てカイロ用袋は、複合不織
ウエブに次の方法により接着加工を施し、袋状に成形し
て得られる。すなわち、前記方法により作成された複合
不織ウエブを、図1に示す形状に裁断を施した後、合成
繊維不織ウエブが内側となるように2つ折りして形成さ
れた2枚のシート部を備え、これにより形成された2枚
のシート部間の繋がり部を除く残りの辺において2枚の
シート部間を超音波ウエルダー処理により接着加工を施
して前記折曲線に沿う繋がり部を除く残りの辺において
2枚のシート部間を接合して袋状にするものである。
【0040】本発明の使い捨てカイロ用袋の第3の特徴
は、超音波ウエルダー処理によって、木綿繊維不織ウエ
ブの木綿繊維が合成繊維不織ウエブの合成繊維の融解部
に埋設された状態で、2枚のシート部間が接合されてい
ることである。このような構成により、耐剥離性に優れ
た使い捨てカイロ用袋を得ることができる。
【0041】本発明において前記2枚のシート部間を接
合するのに使用される超音波ウエルダー加工機として
は、発振周波数19〜22kHzの超音波発振機、超音
波増幅機、振動盤および超音波ウエルダー処理を施す彫
刻ロールにより構成されるものである。彫刻ロールとし
ては、ロールの円周方向に、ドット状ないしは帯状の超
音波ウエルダー部が、1列または複数列に配されたもの
を用いる。この彫刻ロールの押し圧は、0.5〜5kg
/cmの範囲である。
【0042】本発明における使い捨てカイロ用袋内部の
発熱体の漏れ防止効果は以下の方法により測定されるも
のである。すなわち、前記方法により得られた複合不織
ウエブから、20cm×20cmの大きさの試料を5個
準備し、下記の方法により測定し、得られた測定値が8
5%以上のものを良好な発熱体漏れ防止効果を有する不
織ウエブとするものである。前記測定試料を直径110
mmの風洞中に設け、この風洞に対して、粉塵として平
均粒子径5ミクロンのラテックスを、粉塵濃度15mg
/m3 、5m/分の流速で供給し、測定試料の前後の粉
塵濃度を測定し、粉塵の通過量により発熱体の漏れ防止
効果が判定される。
【0043】本発明においては、平均粒子径5ミクロン
の粉塵の捕集効率が85%以上となるので、使い捨てカ
イロに用いられる平均粒子径10ミクロン以上の発熱体
の袋外部への漏れを防止できるのである。
【0044】なお、本発明の使い捨てカイロ用袋では、
積層を施す前の木綿繊維不織ウエブに、必要に応じてプ
リントまたは染色などの後加工を施すことができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を説明する。本
発明においては、以下の方法により測定を行なった。
【0046】重合体の融点(℃);パーキンエルマ社製
示差走査型熱量計DSC−2型を用い、昇温速度20℃
/分の条件で測定し、得られた融解吸熱曲線において極
値を与える温度を重合体の融点とした。
【0047】メルトフローレート値(g/10分);A
STM−D1238(L)に記載の方法により測定した
(以下、MFR値と称す)。
【0048】メルトインデックス値(g/10分);A
STM−D1238(E)に記載の方法により測定した
(以下、MI値と称す)。
【0049】引張強力(kg/5cm幅);定速伸長型
引張試験機(東洋ボールドウイン(株)製テンシロンU
TM−4−1−100)を用い、JIS−L−1096
に記載のストリップ法に従って測定した。すなわち、試
料幅が5cmで試料長が10cmの試料片を10枚作成
し、各試料毎に引張速度10cm/分で測定して最大引
張強力(kg)を求め、得られた各引張強力値の平均値
を試料幅5cmで除して、不織布の引張強力(kg/5
cm幅)とした。
【0050】圧縮剛軟度(g);試料長が10cm、試
料幅が5cmの試料片を5枚作成し、各試料片毎に横方
向に曲げて円筒状物とし、各々その端部を接合したもの
を圧縮剛軟度測定試料とした。次いで、各測定試料毎に
その軸方向について、定速伸長型引張試験機(東洋ボー
ルドウイン(株)製テンシロンUTM−4−1−10
0)を用い、圧縮速度5cm/分で圧縮し、得られた最
大荷重値(g)の平均値を圧縮剛軟度(g)とした。
【0051】層間剥離強力(kg/5cm幅);複合不
織ウエブからなるシートを超音波ウエルダー処理により
成形してカイロ用袋としたときのシート接合部を、超音
波ウエルダー部を中心に、幅5cm、長さを超音波ウエ
ルダー部より、双方向に、それぞれ7.5cmとする試
料片を5枚作成し、各試料片を定速伸長型引張試験機
(東洋ボールドウイン(株)製テンシロンUTM−4−
1−100)を用い、引張速度10cm/分で測定し最
大引張強力を求め、得られた各引張強力の平均値を層間
剥離強力(kg/5cm幅)とした。
【0052】粉塵の捕集効率(%);20cm×20c
mの大きさの試料片を5枚作成し、粉塵の捕集効率を下
記の方法により測定し、得られた測定値が85%以上の
ものを良好な発熱体漏れ防止効果を有する複合不織ウエ
ブとした。すなわち、前記測定試料を、直径110mm
の風洞中に設け、この風洞に対して、粉塵として平均粒
子径5ミクロンのラテックスを、粉塵濃度15mg/m
3 、5m/分の流速で供給し、測定試料の前後の粉塵濃
度を測定し、粉塵の通過量により発熱体の漏れ防止効果
を判定した。なお、測定試料の前後には、粉塵の濃度測
定器として、光学散乱方式のデジタル表示粉塵計を設
け、試料の前の濃度Aを測定するとともにし、試料の後
の濃度Bを測定して、下記式により粉塵の捕集効率が求
めた。 粉塵の捕集効率(%)=(A−B)×100/A
【0053】通気度(cc/cm2 ・秒);JIS−L
−1096に記載のフラジール法に従って測定した。す
なわち、試料長20cm、試料幅20cmの試料片を5
枚作成し、フラジール型試験機を用い、円筒の一端に試
料片を取り付けた後、可変抵抗器によって傾斜形気圧計
が水柱1.27cmの圧力を示すように、吸い込みポン
プを調節し、そのときの垂直形気圧計の示す圧力と使用
した空気孔の種類とから、試料片を通過する空気量(c
c/cm2 ・秒)を求め、その平均値を通気度とした。
【0054】吸湿性(mm);JIS−L−1096に
記載のバイレック法により測定した。
【0055】複合不織布の生分解性(%);50cm角
の試料を土中に3カ月間埋設し、取り出し、洗浄および
乾燥を施し、複合不織布の強力を測定し、その測定値が
埋設前の不織布強力に対し50%以上の低下を示すもの
を生分解性が良好と判定した。
【0056】実施例1 木綿繊維不織ウエブとしては、平均繊度1.5デニー
ル、平均繊維長25mmの木綿の晒し綿を用い、ランダ
ムカード機により、繊維の配列が一様でない目付け10
0g/m2 の木綿繊維不織ウエブを得た。この木綿繊維
不織ウエブを、20m/分で移動する70メッシュのネ
ット上に載置し、木綿繊維不織ウエブの上方50mmの
位置より、噴射孔径0.1mm、噴射孔間隔0.6mm
で一列に配置された噴射孔より、第1回目の予備交絡と
して、水圧30kg/cm2 Gの常温の水により交絡処
理を施し、引続き第2回目の交絡処理として、前記と同
一ネットおよび、噴射孔を用い、70kg/cm2 Gの
水圧により4回の交絡処理を施した。さらに第3回目の
交絡処理として、前記と同一のネットおよび噴射孔を用
い、交絡処理の施された木綿繊維不織ウエブを反転し、
第2回目と同一水圧条件にて、5回の交絡処理を施し、
表裏ともに緻密に交絡の施された木綿繊維不織ウエブを
得た。得られた交絡の施された木綿繊維不織ウエブを、
マングルにより余剰の水分を除去した後、100℃の温
度で乾燥処理を行なった。
【0057】得られた木綿繊維不織布は、目付け70g
/m2 の表裏ともに緻密な三次元的交絡を有するもので
あった。また、この木綿繊維不織ウエブは、引張強力1
0.5kg/5cm幅、圧縮剛軟度35gで、強度およ
び柔軟性に富むものであった。
【0058】一方、合成繊維不織ウエブとしては、融点
が156℃、密度が0.98g/cc、MFR値が56
g/10分のポリプロピレン重合体チップを用い、スパ
ンボンド法により合成繊維不織ウエブを製造した。すな
わち、前記重合体チップを溶融し、これを紡糸孔を通し
て紡糸温度250℃で溶融紡出し、溶融紡出されたポリ
マー流を冷却した後、エアーサッカを用い引取り速度4
800m/分で引取った後、コロナ放電手段を用いて開
繊し、移動する捕集面上に捕集・堆積させて単繊維繊度
が0.6デニールの長繊維からなるウエブとし、次いで
得られたウエブに熱圧接処理を施して目付けが50g/
2 の合成繊維不織ウエブを得た。熱圧接処理を施すに
際しては、面積が0.36mm2 の彫刻模様が圧接点密
度40点/cm2 かつ圧接面積率14.4%で配設され
たエンボスロールと表面が平滑な金属ロールとを用い、
このエンボスロールおよび表面が平滑な金属ロールの表
面温度を125℃、かつ両ロール間の線圧を10kg/
cmとした。
【0059】得られた合成繊維不織ウエブは、6.5k
g/5cm幅の引張強力で、28gの圧縮剛軟度を有
し、強力・柔軟性に富むものであった。
【0060】次に、前記方法で得られた木綿繊維不織ウ
エブと合成繊維不織ウエブとを積層し、超音波ウエルダ
ー処理を施し、一体化した複合不織ウエブとした。すな
わち、超音波ウエルダー処理に際しては、面積1mm2
の彫刻部が、2mm間隔で、3cmの格子模様の幾何学
的配列を有するロールを用い、19.7kHzの超音波
周波数により一体化を施した。
【0061】得られた複合不織ウエブは、目付けが12
0g/m2 、20.5kg/5cm幅の引張強力で、4
8gの圧縮剛軟度を有し、強力・柔軟性ともに実用に適
したものであり、吸湿性が17.6mmと良好であっ
た。また、この複合不織ウエブの粉塵の捕集効率は90
%で、良好な発熱体漏れ防止効果を有するものであり、
通気度の測定値が37.4cc/cm2 ・秒と通気性も
良好であった。
【0062】前記材料を用いて袋状に加工する方法とし
ては、得られた複合不織ウエブからなるシートを幅20
cm、長さ15cmに裁断し、幅方向に2つ折りして、
2枚のシート部を形成し、この2枚のシート部の折曲線
に沿う繋がり部を除く残りの3つの辺において、面積2
mm2 の正方形からなる彫刻が1.5mm間隔で3列に
円周上に配された超音波加工ロールにより、ロールの押
し圧2kg/cm2 、超音波発振周波数19.7kH
z、送り速度5m/分にて、超音波ウエルダー処理を施
し、使い捨てカイロ用袋を形成した。
【0063】得られた使い捨てカイロ用袋の超音波ウエ
ルダー処理の施された部分の、層間剥離強力は、1.5
kg/5cm幅であり、実用に耐えうるものであった。
【0064】実施例2 木綿繊維不織ウエブとしては、木綿の白メリヤスより得
られた平均繊度1.5デニール、平均繊維長22mm、
反毛率90%の反毛を用い、ランダムカード機により、
繊維の配列が一様でない目付け80g/m2 の木綿繊維
不織ウエブを得た。これに実施例1と同一条件で高圧液
体流処理を施し、三次元交絡を有する木綿繊維不織ウエ
ブを得た。
【0065】合成繊維不織ウエブとしては、ポリプロピ
レンを芯成分、ポリエチレンを鞘成分とする芯鞘型複合
繊維の短繊維を用いた。すなわち、融点が159℃、M
FR値が56g/10分、密度が0.98g/ccのポ
リプロピレンを芯成分とし、融点が128℃、MI値が
78g/10分、密度が0.94g/ccのポリエチレ
ンを鞘成分とし、溶融温度230℃として、複合紡糸金
型を用い溶融紡出した。金型より紡出されたポリマー流
を冷却し、1100m/分の速度で引き取り未延伸糸条
を得た。得られた未延伸糸条を複数本合糸し、2段延伸
機を用い、未延伸糸条の破断伸度に対し95%の延伸処
理を施した。延伸処理を施した後、押し込みクリンパー
により18山/25mmの捲縮を付与し、紡績油剤を付
与した後、乾燥処理を施し裁断した。得られた合成繊維
は単糸繊度0.61デニール、繊維長38mmの短繊維
であった。この短繊維を用い、パラレルカード機により
目付け60g/m2 の短繊維不織ウエブを作成し、実施
例1のエンボスロールを用い、ロールの表面温度を12
0℃として熱圧接処理を施した。
【0066】木綿繊維不織ウエブと合成繊維不織ウエブ
との積層不織ウエブの超音波ウエルダー加工による複合
化は実施例1と同一条件により実施した。
【0067】得られた複合不織ウエブは、目付け120
g/m2 、16.4kg/5cm幅の引張強力で、38
gの圧縮剛軟度を有し、強力・柔軟性ともに実用に適し
たものであり、吸湿性も17.8mmと良好であった。
また、複合不織ウエブの粉塵の捕集効率は90%であ
り、良好な発熱体漏れ防止効果を有するものであり、通
気度の測定値が45.3cc/cm2 ・秒と通気性も良
好であった。
【0068】実施例3 木綿繊維不織ウエブとしては、平均繊度1.5デニー
ル、平均繊維長25mmの木綿の晒し綿を用い、ランダ
ムカード機により、繊維の配列が一様でない目付け80
g/m2 の木綿繊維不織ウエブを得た。この木綿繊維不
織ウエブを、20m/分で移動する70メッシュのネッ
ト上に載置し、木綿繊維不織ウエブの上方50mmの位
置より、噴射孔径0.1mm、噴射孔間隔0.6mmで
一列に配置された噴射孔より、第1回目の予備交絡とし
て、水圧30kg/cm2 Gの常温の水により交絡処理
を施し、引続き第2回目の交絡処理として、前記と同一
ネットおよび、噴射孔を用い、水圧70kg/cm2
の水圧により4回の交絡処理を施した。さらに第3回目
の交絡処理として、前記と同一のネットおよび噴射孔を
用い、交絡処理の施された木綿繊維不織ウエブを反転
し、第2回目と同一水圧条件にて、5回の交絡処理を施
し、表裏ともに緻密に交絡の施された木綿繊維不織ウエ
ブを得た。得られた交絡の施された木綿繊維不織ウエブ
を、マングルにより余剰の水分を除去した後、100℃
の温度で、乾燥処理を行なった。
【0069】得られた木綿繊維不織布は、目付け80g
/m2 の表裏ともに緻密な三次元的交絡を有するもので
あった。また、この木綿繊維不織ウエブは、引張強力
9.7kg/5cm幅、圧縮剛軟度28gで、強力・柔
軟性に富むものであった。
【0070】一方、合成繊維不織ウエブとしては、融点
が106℃、MFR値が21g/10分のポリブチレン
サクシネート重合体チップを用い、スパンボンド法によ
り合成繊維不織ウエブを製造した。すなわち、前記重合
体チップを溶融し、これを紡糸孔を通して紡糸温度18
0℃、単孔吐出量0.35g/分で溶融紡出し、溶融紡
出されたポリマー流を冷却した後、エアーサッカを用い
引取り速度3900m/分で引取った後、コロナ放電手
段を用いて開繊し、移動する捕集面上に捕集・堆積させ
て単繊維繊度が0.8デニールの長繊維からなるウエブ
とし、次いで得られたウエブに熱圧接処理を施して目付
けが50g/m2 のウエブを得た。熱圧接処理を施すに
際しては、面積が0.36mm2 の彫刻模様が圧接点密
度40点/cm2 かつ圧接面積率14.4%で配設され
たエンボスロールと表面が平滑な金属ロールとを用い、
このエンボスロールと表面が平滑な金属ロールの表面温
度を95℃、かつ両ロール間の線圧を10kg/cmと
した。
【0071】得られた合成繊維不織ウエブは、6.5k
g/5cm幅の引張強力、23gの圧縮剛軟度を有し、
強力・柔軟性に富むものであった。
【0072】次に、前記方法で得られた木綿繊維不織ウ
エブと合成繊維不織ウエブとを積層し、超音波ウエルダ
ー処理を施し、一体化した複合不織ウエブとした。すな
わち、超音波ウエルダー処理に際しては、面積0.36
mm2 、圧接点密度20点/cm2 、圧接面積率7.2
%に施されたロールを用い、超音波の発振周波数19.
7kHz、送り速度5m/分にて、一体化を施した。
【0073】得られた複合不織ウエブは、目付けが13
0g/m2 、13.3kg/5cm幅の引張強力で、5
3gの圧縮剛軟度を有し、強力・柔軟性ともに実用に適
したものであり、吸湿性が35.5mmと良好であっ
た。また、この複合不織ウエブの粉塵の捕集効率は90
%で、良好な発熱体漏れ防止効果を有するものであり、
通気度の測定値が113.4cc/cm2 ・秒と通気性
も良好であった。
【0074】前記材料を用いて袋状に加工する方法とし
ては、実施例1と同様に超音波ウエルダー処理を施し、
使い捨てカイロ用袋を形成した。得られた使い捨てカイ
ロ用袋の超音波ウエルダー処理の施された部分の、層間
剥離強力は、1.1kg/5cm幅であり、実用に耐え
うるものであった。また、得られた複合不織布を土中に
3カ月間埋設し、取り出して引張強力を測定したとこ
ろ、埋設前の初期強力より60%の低下を示す、生分解
性の良好な複合不織布であった。
【0075】実施例4 木綿繊維不織ウエブとして、木綿の白メリヤス(蛍光処
理品)より得られた平均繊度1.8デニール、平均繊維
長22mm、反毛率90%の反毛を用い、ランダムカー
ド機により繊維の配列が一様でない目付け80g/m2
の不織ウエブを用い、実施例3と同一条件で高圧液体流
処理を施し、三次元交絡を有する木綿繊維不織ウエブを
得た。
【0076】合成繊維不織ウエブとしては、融点が10
1℃、MFR値が150g/10分のポリエチレンサク
シネート重合体を用い、メルトブローン法により、平均
単糸繊度0.2デニールの長繊維よりなる、目付け30
g/m2 の不織ウエブを作成し、実施例3のエンボスロ
ールを用い、ロールの表面温度を90℃として熱圧接処
理を施した。
【0077】木綿繊維不織ウエブと合成繊維不織ウエブ
との積層不織ウエブの超音波ウエルダー加工による複合
化は実施例3と同一条件により実施した。
【0078】得られた複合不織ウエブは、目付け120
g/m2 、16.4kg/5cm幅の引張強力で、48
gの圧縮剛軟度を有し、強力・柔軟性ともに実用に適し
たものであり、吸湿性が37.2mmであった。また、
複合不織ウエブの粉塵の捕集効率が90%であり、通気
度の測定値が93.5cc/cm2 ・秒と良好であっ
た。
【0079】前記材料を用いて袋状に加工する方法とし
ては、実施例1と同様に超音波ウエルダー処理を施し、
使い捨てカイロ用袋を形成した。得られた使い捨てカイ
ロ用袋の超音波ウエルダー処理の施された部分の、層間
剥離強力は、0.9kg/5cm幅であり、実用に耐え
うるものであった。また、この複合不織布を土中に3カ
月間埋設し、取り出して引張強力を測定したところ、埋
設前の初期強力より65%の低下を示す、生分解性の良
好な複合不織布であった。
【0080】実施例5 実施例3において、合成繊維不織ウエブを単糸繊度0.
6デニール、目付け60g/m2 のポリエチレンテレフ
タレート重合体から得られた短繊維不織ウエブとした以
外は、実施例3と同一条件とした。
【0081】得られた複合不織ウエブは、目付け120
g/m2 、12.4kg/5cm幅の引張強力で、48
gの圧縮剛軟度を有し、強力・柔軟性ともに実用に適し
たものであり、吸湿性が36.4mmであった。また、
複合不織ウエブの粉塵の捕集効率が85%であり、通気
度の測定値が150cc/cm2 ・秒と、粉塵の捕集効
果、通気性を有するものであった。
【0082】前記材料を用いて袋状に加工する方法とし
ては、実施例1と同様に超音波ウエルダー処理を施し、
使い捨てカイロ用袋を形成した。得られた使い捨てカイ
ロ用袋の超音波ウエルダー処理の施された部分の、層間
剥離強力は、1.4kg/5cm幅であり、実用に耐え
うるものであったが、ポリエチレンテレフタレート重合
体からなる短繊維不織ウエブが生分解性を有さないた
め、複合不織布を土中に3カ月間埋設し、取り出して引
張強力を測定したところ、11.8kg/5cm幅であ
り、4%の強力の低下しかみられない不織布であった。
【0083】以上の実施例から明らかなように、本発明
の使い捨てカイロ用袋は、強力、柔軟性に優れるととも
に、良好な吸湿性、通気性を有し、ソフトな肌触り感が
得られるものであり、しかも良好な発熱体漏れ防止効果
を有することが判った。
【0084】比較例1 実施例1において、合成繊維不織ウエブを単糸繊度2.
0デニール、目付け60g/m2 のポリプロピレンから
得られた長繊維不織ウエブを用いた以外は、実施例1と
同一条件で、複合不織ウエブを得た。
【0085】得られた複合不織ウエブは、目付け120
g/m2 、20.5kg/5cm幅の引張強力で、48
gの圧縮剛軟度を有し、強力・柔軟性ともに実用に適し
たものであり、吸湿性は17.6mmと良好であった。
【0086】しかしながら、複合不織ウエブの粉塵の捕
集効率が65%であり、粉塵の捕集効果に乏しく、発熱
体漏れ防止効果に劣るものであり、また通気度の測定値
が450cc/cm2 ・秒と、通気性が極端に高過ぎる
不織ウエブとなり、保温効果が不充分であった。
【0087】比較例2 生分解性を有する合成繊維不織ウエブとして、実施例3
と同一重合体であるが、その単糸繊度を1.5デニール
とした以外は、実施例3と同一条件により複合不織ウエ
ブを得た。
【0088】得られた複合不織ウエブは、目付け120
g/m2 、13.2kg/5cm幅の引張強力で、46
gの圧縮剛軟度を有し、強力・柔軟性ともに実用に適し
たものであり、吸湿性は38.4mmと良好であった。
【0089】また、得られた使い捨てカイロ用袋とした
場合の超音波ウエルダー処理の施された部分の、層間剥
離強力は、1.2kg/5cm幅であり、実用に耐えう
るものであり、また、この複合不織布を土中に3カ月間
埋設し、取り出して引張強力を測定したところ、埋設前
の初期強力より65%の低下を示す、生分解性の良好な
複合不織布であった。
【0090】しかしながら、得られた複合不織ウエブ
は、粉塵の捕集効率が65%と劣るものであり、使い捨
てカイロ用の袋として用いた際、粉塵により構成される
発熱体の洩出のおそれのある複合不織布であり、実用性
に欠けるものであった。また通気度の測定値が453c
c/cm2 ・秒と、通気性が極端に高過ぎる不織ウエブ
となり、保温効果も不充分であった。
【0091】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、表面が木
綿繊維不織ウエブで構成されているのでソフトな肌触わ
り感および柔軟性に優れ、かつ適度の吸湿性を備え、ま
た、木綿繊維不織ウエブの内側に合成繊維不織ウエブが
存在することにより、使い捨てカイロ用袋として大きな
強力が得られるとともに、優れた機械的特性、寸法安定
性が得られる。また、2枚のシート部の折曲線に沿う繋
がり部を除く残りの辺において前記木綿繊維不織ウエブ
の木綿繊維が前記合成繊維不織ウエブの合成繊維の融解
部に埋設された状態で2枚のシート部間を接合している
ので、耐剥離性に優れた使い捨てカイロ用袋が得られ
る。
【0092】さらに、本発明において、合成繊維不織ウ
エブとして生分解性熱可塑性重合体を適用すると、カイ
ロ用袋全体が微生物によって完全に分解されるので、使
い捨て後の環境面で好適な使い捨てカイロ用袋を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使い捨てカイロ用袋の展開図である。
【図2】本発明の使い捨てカイロ用袋の完成直前の状態
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 複合不織ウエブからなるシート 2 木綿繊維不織ウエブ 3 合成繊維不織ウエブ 4a シート部 4b シート部 5 繋がり部 6 接着部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】また、本発明における熱圧接を施す温度
は、合成繊維を構成する前記重合体の融点以下の温度、
あるいは前記重合体が複数の場合は最も融点の低い重合
体の融点以下の温度であり、使い捨てカイロ用袋に加工
後において柔軟性を有す範囲が好ましい。すなわち、合
成繊維不織ウエブは木綿繊維不織ウエブと積層される
が、この時点での合成繊維不織ウエブの形態保持が可能
な範囲で熱圧接が施されたものが良い。この理由で、熱
圧接の温度範囲は、前記重合体の融点あるいは前記低融
点成分重合体の融点をT℃としたときに、(T−10)
〜(T−20)℃の範囲で行なうと良い。得られた合成
繊維不織ウエブは、それ自体の接着性による不織布の強
力は低いものの、柔軟性に富み、使い捨てカイロ用袋に
用いる好適な素材となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木綿繊維不織ウエブと熱可塑性合成重合
    体からなる合成繊維不織ウエブとが積層されてなるシー
    トを前記合成繊維不織ウエブが内側となるように2つ折
    りして形成された2枚のシート部を備え、この2枚のシ
    ート部の折曲線に沿う繋がり部を除く残りの辺において
    前記木綿繊維不織ウエブの木綿繊維が前記合成繊維不織
    ウエブの合成繊維の融解部に埋設された状態で2枚のシ
    ート部間を接合してなることを特徴とする使い捨てカイ
    ロ用袋。
  2. 【請求項2】 シートを構成する合成繊維不織ウエブの
    構成繊維の単繊維繊度が1.0デニール以下であること
    を特徴とする請求項1記載の使い捨てカイロ用袋。
  3. 【請求項3】 合成繊維不織ウエブを構成する熱可塑性
    合成重合体が、生分解性を有することを特徴とする請求
    項1または2記載の使い捨てカイロ用袋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002301099A (ja) * 2001-04-09 2002-10-15 Sanpo Kagaku Kk 使い捨てカイロ
JP2009197385A (ja) * 2009-06-01 2009-09-03 Asahi Kasei Fibers Corp 使い捨て保温具用不織布の製造方法

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