JPH08149682A - デジタルリレー装置 - Google Patents

デジタルリレー装置

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JPH08149682A
JPH08149682A JP6288266A JP28826694A JPH08149682A JP H08149682 A JPH08149682 A JP H08149682A JP 6288266 A JP6288266 A JP 6288266A JP 28826694 A JP28826694 A JP 28826694A JP H08149682 A JPH08149682 A JP H08149682A
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bypass
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Takashi Kawamoto
孝志 川本
Yuichi Yasui
裕一 安居
Noboru Bafuku
昇 馬服
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 たとえリレー自体が故障したとしても常に正
しい電力系統の故障を正確に検出する。 【構成】 電力系統から入力値に対して所定の演算処理
を行い異常を検出して異常信号を出力する一対のデジタ
ルリレー11a.11bと、この各デジタルリレーから
出力される各異常信号a1 ,a2 を警報信号bとして外
部へ出力する出力回路12と、必要に応じて、この出力
回路内に各デジタルリレーに対応して異常信号を無効に
する一対のバイパス回路17a,17bと、デジタルリ
レーの実動作試験を実行して点検結果を出力する点検手
段20a,20bとを設け、少なくとも点検動作中又は
異常と判定したデジタルリレーに対応するバイパス回路
を動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力系統の保護に用いら
れるデジタルリレー装置に係わり、特に自己の動作を監
視し点検動作を自動的に行う機能を有したデジタルリレ
ー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力系統に発生する異常を検出するデジ
タルリレー装置は例えば図4に示すように構成されてい
る。電力系統の電圧Vと電流Iとがデジタルリレー1に
入力される。デジタルリレー1は、入力された電圧と電
流とからなる入力アナログ量をデジタル量に変換して所
定の演算処理を行い、電力系統に発生する事故を検出し
て異常信号aを出力する。
【0003】また、このデジタルリレー1に近接して、
直流電源2aとこの直流電源2aに対して直列接続され
た二つの接点2b,2cからなる出力回路2が設けられ
ている。接点2aは常閉接点であり、接点2cは常開接
点である。デジタルリレー1から出力された異常信号a
は出力回路2の常開接点2cを閉成する。その結果、出
力回路2から警報信号bが外部へ出力される。
【0004】また、デジタルリレー1内には、点検回路
が組込まれており、任意又は予め設定された一定周期で
自動的に自己点検を開始するが、点検開始前に警報信号
bの出力禁止指令cをロックリレー3に印加する。ロッ
クリレー3は出力禁止指令cに応じて前記接点2bを開
放して警報信号bの出力を禁止すると共に、別の接点d
を閉じて、デジタルリレー1に対して出力禁止移行信号
dを送出する。
【0005】デジタルリレー1は、出力禁止移行信号d
を確認した後に、前記異常信号aの出力動作を含む実動
作試験等の点検を開始する。なお、この点検により実際
に異常信号aが出力されて、出力回路2の接点2cが閉
成されたとしても、他方の接点2bが開放状態であるの
で、出力回路2から外部へ警報信号bが出力される事は
ない。
【0006】デジタルリレー1は、一連の点検作業が終
了すると、図示しない表示部に点検結果を表示すると共
に、ロックリレー3に対する出力禁止指令cを解除す
る。その結果、接点2bが閉成され、出力回路2は正常
動作状態に復帰する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示すデジタルリレー装置においてもまだ解消すべき次の
ような課題があった。すなわち、デジタルリレー1が点
検動作期間においては、監視対象の電力系統に対する通
常の異常発生検出処理を実施していないので、この点検
動作期間中に発生する電力系統の事故を点検処理が終了
した後に検出する。よって、事故の検出と警報信号出力
が遅れるために、事故被害の拡大や上位系統遮断器の警
報信号による停電範囲の拡大などの懸念がある。
【0008】また、自己点検動作時にデジタルリレー1
から実際に異常信号aを出力回路2へ出力させるため
に、デジタルリレー1自身の故障に起因して異常信号a
出力が復帰不良となった場合には、点検業務が終了して
出力禁止指令cを解除したとしても、異常信号aが出力
状態を維持するために、たとえ電力系統に異常が検出さ
れなかったとしても、出力回路2から警報信号bが出力
される。
【0009】そのため、結果として点検を実行した事が
ミス警報に発展する懸念がある。本発明はこのような事
情に鑑みてなされたもので、リレーを2台設けかつ出力
回路にバイパス回路を組込むことによって、たとえ点検
動作期間中であっても電力系統の事故検出の高速性を損
なうことなく、保護機能を継続させながら、点検による
リレー自体の異常状態の検出を可能にして、確実で信頼
性の高いデジタルリレー装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のデジタルリレー装置においては、電力系統
における電圧と電流との少なくとも一方を入力し、この
入力値をデジタル値に変換して所定の演算処理を行い電
力系統に発生する異常を検出して異常信号を出力する一
対のデジタルリレーと、この各デジタルリレーから出力
される各異常信号を警報信号として外部へ出力する出力
回路と、この出力回路内に各デジタルリレーに対応して
設けられ、バイパス指令に応じて出力された異常信号を
無効にする一対のバイパス回路と、各デジタルリレー内
に設けられ、常時自己のデジタルリレーの状態を監視し
て監視結果を出力する常時監視手段と、各デジタルリレ
ー内に設けられ、一定周期で又は外部指令に応じて自己
のデジタルリレーの異常信号出力を含む実動作試験を実
行して点検結果を出力する点検手段と、各デジタルリレ
ーの常時監視手段及び点検手段の監視結果及び点検結果
から各デジタルリレーの異常を検出する異常検出手段
と、少なくとも異常検出手段が点検動作中又は異常と判
定したデジタルリレーに対応するバイパス回路へバイパ
ス指令を送出するバイパス制御手段とを備えている。
【0011】また、別の発明は、上述した発明のデジタ
ルリレー装置における各点検手段に対して、互いに他方
のデジタルリレーの各点検手段における点検動作状態及
びバイパス制御手段における各バイパス指令送出状態を
監視する監視手段と、この監視手段における監視結果
が、少なくとも、他方のデジタルリレーが点検動作状態
又は他方のデジタルリレーのバイパス回路に対するバイ
パス指令送出状態の場合に、自己のデジタルリレーに対
する実動作試験を中止する点検中止手段とを付加したも
のである。
【0012】さらに、別の発明は上述したデジタルリレ
ー装置の各構成に加えて、さらに、出力回路内に設けら
れ、出力禁止指令に応じて警報信号の出力を禁止する出
力禁止回路と、両方のデジタルリレーの異常状態から少
なくとも一方のデジタルリレーの異常解除に応動して、
出力禁止回路へ出力禁止指令を送出し、その後該当デジ
タルリレーの点検を実行させ、点検結果が正常の場合に
出力禁止回路に対して出力禁止解除指令を送出する出力
制御手段とを付加したものである。
【0013】
【作用】このように構成されたデジタルリレー装置にお
いては、電力系統に発生する異常を検出する2台のデジ
タルリレーが並列に設けられている。そして、各デジタ
ルリレーから出力される異常信号を警報信号として外部
へ出力する出力回路には、必要に応じて各デジタルリレ
ーから出力される異常信号を無効とする一対のバイパス
回路が設けられている。
【0014】また、各デジタルリレーは、電力系統に発
生する異常を検出する通常の異常検出機能の他に、自己
の動作を監視する常時監視機能と実動作試験を実施する
点検機能を有する。そして、常時監視機能は通常の電力
系統に対する異常検出動作を常時監視するするが、点検
は電力系統に発生する通常の異常検出動作を停止して、
故意に擬似異常を発生されて、実際の異常信号が出力さ
れるか否か等の実動作試験を実施する。
【0015】そして、2台のデジタルリレーが共に正常
で点検中でない場合には、双方のバイパス回路は動作し
ていないので、電力系統に異常が発生すると、2台のデ
ジタルリレーが共に異常信号を出力し、出力回路から警
報信号が出力される。
【0016】いずれか一方のデジタルリレーが異常の場
合に、電力系統に異常が発生すると、バイパス制御手段
によって、異常側のデジタルリレーの異常信号がバイパ
スされて、正常なデジタルリレーからの異常信号が警報
信号として出力される。
【0017】したがって、少なくとも異常状態のデジタ
ルリレーから出力された異常信号が警報信号として出力
される事はない。また、一方が点検期間中の場合は、他
方のデジタルリレーで電力系統の異常を検出できる。
【0018】また、別の発明においては、各デジタルリ
レーの点検手段は、他方における点検動作状態及びバイ
パス指令送出状態を監視して、他方が点検中又はバイパ
ス指令送出期間中は自己のデジタルリレーに対する点検
動作を行わない。よって、2台のデジタルリレーが同時
に点検中になる事はないので、電力系統の異常検出がで
きなかったり、検出が遅れる事はない。
【0019】さらに、別の発明においては、両方のデジ
タルリレーの異常状態から少なくとも一方のデジタルリ
レーの異常が解除されると、前述した点検が自動的に実
施され、正常な場合にのみ記警報信号の出力禁止が解除
される。よって、異常解除時に再度点検が実施されるの
で、誤って警報信号が出力されるのがより確実に防止さ
れる。
【0020】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明の第1の実施例に関わるデジタルリレ
ー装置のブロック構成図である。
【0021】この実施例のデジタルリレー装置は、大き
く分けて、同一構成を有する2台のデジタルリレー11
a,11bと、出力回路12と、異常検出回路13とバ
イパス制御回路14とで構成されている。
【0022】電力系統の電圧Vと電流Iとが各デジタル
リレー11a,11bに入力される。各デジタルリレー
11a,11b内に入力された電圧Vと電流IはA/D
変換器15a,15でデジタル値に変換されて、演算処
理部16a,16bへ入力される。演算処理部16a,
16bは、入力されたデジタルの電圧Vと電流Iに対し
て所定の演算処理を行い、電力系統に発生する事故を検
出して異常信号a1 ,a2 を出力する。
【0023】前記出力回路12は、直流電源12cとこ
の直流電源12cに対して直列接続された二つの常開接
点12a,12bとで構成されている。さらに、この出
力回路12内には、前記各常開接点12a,12bの両
端子間をそれぞれ常開接点18a,18bを介してバイ
パスする2組のバイパス回路17a,17bが組込まれ
ている。
【0024】各バイパス回路17a,17bの常開接点
18a,18bは、バイパス制御回路14からバイパス
指令e1 ,e2 が出力されている期間のみ閉成され、通
常状態においては、開放状態である。
【0025】したがって、両方のデジタルリレー11
a,11bから同時に異常信号a1 ,a2 か出力され
て、両方の常開接点12a,12bが閉成されたときの
み、この出力回路12から警報信号bが外部へ出力され
る。
【0026】また、各デジタルリレー11a,11b内
には、演算処理部16a,16b以外にも常時監視部1
9a,19b及び点検部20a,20bが設けられてい
る。各常時監視部19a,19bは、予め定められた監
視項目について、例えば、A/D変換器15a,15b
の変換精度、電流I・電圧Vの入力状態、入出力回路の
動作状態、演算処理部16a,16bの状態などを、通
常の動作状態で常時監視しており、正常又は異常の監視
結果f1 ,f2 を異常検出回路13へ送出する。
【0027】また、各点検部20a,20bは、任意、
又は所定の周期で自己のデジタルリレー11a,11b
の性能・機能の良否判定を行い、その点検結果g1 ,g
2 を異常検出回路13へ送出する。また、各点検部20
a,20bは点検動作中信号h1 ,h2 を異常検出回路
13へ送出する。
【0028】具体的には、各点検部20a,20bは、
A/D変換器11a,11bに対して電力系統に異常が
発生した場合を想定した試験信号を印加して、点検入力
量の読込まれる値、演算処理部16a,16bから正し
く異常信号a1 ,a2 が出力される事、また、出力され
た異常信号a1 ,a2 が正しく解除される事等を点検す
る。異常信号a1 ,a2 の出力状態は接点21a,21
bの開閉状態から検出する。よって、この各点検部20
a,20bによる点検動作期間は電力系統の異常検出は
行われない。
【0029】異常検出回路13は、各デジタルリレー1
1a,11bの常時監視部19a,19bからの各監視
結果監視結果f1 ,f2 及び点検部20a,20bから
の点検結果g1 ,g2 ,及び点検動作中信号h1 ,h2
に基づいて各デジタルリレー11a.11b自体の正
常,異常及び点検動作期間中か否かを判断して、その判
断結果を次のバイパス制御回路14へ送出する。
【0030】バイパス制御回路14は、各デジタルリレ
ー11a,11bの正常,異常及び点検動作中の下表に
示す4つの組合わせ毎に、各バイパス回路17a,17
bに対するバイパス指令e1 ,e2 を送出する。
【0031】
【表1】
【0032】このように構成されたデジタルリレー装置
によれば、各デジタルリレー11a,11bが点検動作
中でない場合は、各バイパス指令e1 ,e2 は出力され
ていないので、電力系統に発生する異常は2台のデジタ
ルリレー11a,11bで検出されて、各異常信号a
1 ,a2 が出力回路12へ出力される。出力回路12は
異常信号a1 ,a2 の論理積信号を警報信号bとして外
部へ出力する。
【0033】いずれか一方のデジタルリレー11a.1
1bが異常の場合や点検動作中の場においては、異常又
は点検動作中のデジタルリレー11a(11b)のバイ
パス回路17a(17b)の接点18a(18b)は閉
成されている。この状態で電力系統に異常が発生する
と、異常又は点検動作中でないデジタルリレー11b
(11a)からの異常信号a2 が警報信号bとして出力
される。
【0034】したがって、少なくとも異常状態又は点検
動作状態のデジタルリレー11a(11b)から出力さ
れた異常信号a1 (a2 )が警報信号bとして出力され
ることはない。
【0035】このように、たとえ一方のデジタルリレー
が異常状態又は点検動作状態であったとしても、電力系
統の異常はこのデジタルリレー装置において、正しく検
出される。よって、装置全体の信頼性を大幅に向上でき
る。
【0036】図2は本発明の第2の実施例のデジタルリ
レー装置の概略構成を示すブロック図である。図1の実
施例装置と同一部分には同一符号が付してある。したが
って、重複する部分の詳細説明は省略されている。
【0037】この実施例装置においては、各デジタルリ
レー11a,11bの点検部20a,20bは自己が点
検動作期間中に前記異常検出部13以外にも相手側の点
検部20b,20aへ前述した点検動作中信号h1 ,h
2 を送出する。また、バイパス制御回路14は、各バイ
パス指令e1 ,e2 を出力した場合には、出力先のバイ
パス回路17a,17bと反対側のデジタルリレー11
b,11aの点検部20b,20aにバイパス出力状態
信号j1 ,j2 を送出する。
【0038】よって、各デジタルリレー11a,11b
の点検部20a,20bは、互いに相手側の点検部20
b,20aの点検動作状態及び相手側のバイパス回路1
7b,17aのバイパス状態を常時把握することが可能
である。
【0039】そして、各デジタルリレー11a,11b
の点検部20a,20bは、図1に示した第1の実施例
装置と同様に、任意、又は所定の周期で自己のデジタル
リレー11,11bの性能・機能の良否判定を行い、そ
の点検結果g1 ,g2 を異常検出回路13へ送出する。
【0040】この場合、この実施例装置の点検部20
a,20bは、実際に点検業務を開始する場合に、他方
のデジタルリレーの点検部の点検動作状態及びバイパス
状態を調べて、下記3つの条件が満たされた場合は、自
己のデジタルリレーに対する点検動作を中止する。
【0041】(1)他方のデジタルリレーの点検部が点
検動作中の場合 (2)他方のデジタルリレーのバイパス回路がバイパス
状態の場合 (3)自己のデジタルリレーのバイパス回路が異常でバ
イパス指令を送出したが、バイパス状態に移行しない場
合 このように構成されたデジタルリレー装置においては、
各デジタルリレー11a(11b)の点検部20a(2
0b)は、たとえ予め定められた点検開始時期が到来し
たとしても、他方の点検部20b(20a)が点検動作
中等の場合は自己のデジタルリレー11a(11b)に
対する点検動作は行わないので、両方のデジタルリレー
11a,11bが同時に点検動作状態に移行しない。よ
って、電力系統に発生した事故をより確実にかつ発生時
点で検出できる。
【0042】また、何等かの要因で自己のデジタルリレ
ーのバイパス回路が正常に動作しない場合も、点検動作
状態に移行しない。よって、バイパス回路異常に起因し
て不要な警報信号bが出力されることはないので、デジ
タルリレー装置全体の信頼性をさらに向上できる。
【0043】図3は本発明の第3の実施例に係わるデジ
タルリレー装置の概略構成を示すブロック図である。図
1,図2に示す第1,第2の実施例装置と同一部分には
同一符号が付してある。したがって、重複する部分の詳
細説明は省略されている。
【0044】この実施例のデジタルリレー装置において
は、出力回路12の直流電源12cと常開接点12aと
間に出力禁止回路としての常閉接点22が介挿されてい
る。そして、この常閉接点22は出力禁止制御回路23
からの出力禁止指令kにて開放される。
【0045】各デジタルリレー11a,11bの各点検
部20a,20bは、前述した自己のデジタルリレー1
1a,11bの定常稼働中に任意、又は定められた一定
の周期で性能・機能等の点検処理の他に、デジタルリレ
ー11a,11bのCPUダウン復旧時を含む演算処理
停止から再起動(CPU立ち上げ)時に、初期点検を実
行する。
【0046】以下、このデジタルリレー11a,11b
の立上り時における各部の動作を説明する。CPUダウ
ンから再立ち上げの初期点検では、先ず、お互いに相手
側のデジタルリレー11a,11bの点検動作中信号h
1 ,h2 及びバイパス出力状態信号j1 ,j2 に基づい
て、相手側デジタルリレー11b,11aの状態に応
じ、以下の手順で点検を実行する。
【0047】(1) 先ず、相手側のデジタルリレーが
点検動作中でなく、且つ、検出信号a1 .a2 がバイパ
ス中でない場合を考える。この場合、点検の開始は先
ず、点検動作中信号h1 ,h2 を異常検出回路13へ送
出する。その結果、自己のデジタルリレー11a,11
bのバイパス回路17a,17bがバイパス状態に移行
したことをバイパス制御回路14から出力されるバイパ
ス出力状態信号j1 ,j2 で確認する。そして、確認が
終了すると通常の点検処理を開始する。
【0048】一方、正しく自己のデジタルリレー11
a,11bに対するバイパス指令e12 が出力されて
いない場合は、出力禁止制御回路23へ出力禁止指令k
1 ,k2 を出力する。出力禁止制御回路23は出力禁止
指令kを常閉接点22へ送出して常閉接点22を開放す
る。この状態においては、出力回路12から警報信号b
が出力されることはない。
【0049】出力禁止制御回路23は正しく常閉接点2
2が開放された場合は、出力禁止確認信号m1 ,m2
点検部20a,20bへ返信する。点検部20a,20
bはこの出力禁止確認信号m1 ,m2 を受領した後、実
際に点検動作を開始する。なお、出力禁止確認信号m
1 ,m2 が受領できなかった場合は、点検動作に起因す
る異常信号a1 ,a2 が警報信号bとして外部へ出力さ
れる懸念があるので、この点検動作を中止する。 (2) 次に、デジタルリレー11a,11bが2台と
も停止した後、一方のデジタルリレー11a(11b)
のみが稼働状態に移行した場合考える。
【0050】点検部20a(20b)は、先ず、出力禁
止信号k1 (k2 )を出力禁止制御回路23へ送出し
て、出力禁止確認信号m1 (m2 )を確認する。確認が
終了すると、点検動作を開始する。
【0051】なお、点検部20a(20b)は、出力禁
止確認信号m1 (m2 )を確認できなかった場合は点検
動作を中止する。点検部20a(20b)は点検開始か
ら点検終了まで点検動作中信号h1 (h2 )を異常検出
回路13へ送出する。さらに、点検部20a(20b)
は、点検結果g1 (g2 )を異常検出回路13へ送出す
る。
【0052】そして、点検結果g1 (g2 )が正常の場
合は、出力禁止制御回路23へ送出している出力禁止信
号k1 (k2 )を解除する。その結果、出力回路12の
常閉接点22が閉成され、出力回路12は正常に動作を
開始する。
【0053】このように構成されたデジタルリレー装置
においては、通常の電源立上時は勿論のこと、何等かの
異常に起因して一方のデジタルリレー11a,11bが
故障して、この故障が復旧した場合は、いきなり、各デ
ジタルリレーが稼働するのではなくて、接点22を開放
して、一旦出力回路12の出力が強制的に禁止される。
【0054】そして、出力が禁止されている期間に点検
動作を実行して正常であることが確認されると、出力回
路12の出力禁止状態が解除される。したがって、たと
え点検動作中にバイパス回路が正常に機能しなかったと
しても、このデジタルリレー装置から誤って警報信号b
が出力されることが未然に防止される。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のデジタル
リレー装置によれば、リレーを2台設けかつ出力回路に
バイパス回路を組込んでいる。したがって、たとえ点検
期間中であっても電力系統の事故検出の高速性を損なう
ことなく、保護機能を継続させながら、点検によるリレ
ー自体の異常状態の検出を可能とし、リレー装置として
の信頼性を大幅に向上させている。
【0056】さらに、予め設定された点検周期の関係で
2台のデジタルリレーの点検タイミングが重複しても、
また誤った点検起動操作が行われても、点検動作による
誤出力を防止できる。
【0057】また、一旦異常に起因して停止した各デジ
タルリレーが再度立ち上がる時、実稼働処理を実行する
前処理でイニシャル点検を実行するので、異常箇所を内
在したまま運用されて、不要応動(不動作・誤動作)に
至る様な危険性を事前に回避することが可能となり、保
護の確実性と、電力系統の電源供給の安定度を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係わるデジタルリレ
ー装置の概略構成を示すブロック図
【図2】 本発明の第2の実施例に係わるデジタルリレ
ー装置の概略構成を示すブロック図
【図3】 本発明の第3の実施例に係わるデジタルリレ
ー装置の概略構成を示すブロック図
【図4】 従来のデジタルリレー装置の構成図
【符号の説明】
11a,11b…デジタルリレー、12…出力回路、1
3…異常検出回路、14…バイパス制御回路、15a,
15b…A/D変換器、16a,16b…演算処理部、
17a,17b…バイパス回路、19a,19b…常時
監視部、20a,20b…点検部、22…常閉接点、2
3…出力禁止制御回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統における電圧と電流との少なく
    とも一方を入力し、この入力値をデジタル値に変換して
    所定の演算処理を行い前記電力系統に発生する異常を検
    出して異常信号を出力する一対のデジタルリレーと、 この各デジタルリレーから出力される各異常信号を警報
    信号として外部へ出力する出力回路と、 この出力回路内に各デジタルリレーに対応して設けら
    れ、バイパス指令に応じて前記出力された異常信号を無
    効にする一対のバイパス回路と、 前記各デジタルリレー内に設けられ、常時自己のデジタ
    ルリレーの状態を監視して監視結果を出力する常時監視
    手段と、 前記各デジタルリレー内に設けられ、一定周期で又は外
    部指令に応じて自己のデジタルリレーの前記異常信号出
    力を含む実動作試験を実行して点検結果を出力する点検
    手段と、 前記各デジタルリレーの常時監視手段及び点検手段の監
    視結果及び点検結果から各デジタルリレーの異常を検出
    する異常検出手段と、 少なくとも前記異常検出手段が点検動作中又は異常と判
    定したデジタルリレーに対応するバイパス回路へバイパ
    ス指令を送出するバイパス制御手段とを備えたデジタル
    リレー装置。
  2. 【請求項2】 前記各点検手段は、 互いに他方のデジタルリレーの点検手段における点検動
    作状態及び前記バイパス制御手段における各バイパス指
    令送出状態を監視する監視手段と、 この監視手段における監視結果が、少なくとも、他方の
    デジタルリレーが点検動作状態又は他方のデジタルリレ
    ーのバイパス回路に対するバイパス指令送出状態の場合
    に、自己のデジタルリレーに対する実動作試験を中止す
    る点検中止手段とを備えたことを特徴とする請求項1記
    載のデジタルリレー装置。
  3. 【請求項3】 前記出力回路内に設けられ、出力禁止指
    令に応じて前記警報信号の出力を禁止する出力禁止回路
    と、 前記両方のデジタルリレーの異常状態から少なくとも一
    方のデジタルリレーの異常解除に応動して、前記出力禁
    止回路へ出力禁止指令を送出し、その後該当デジタルリ
    レーの点検を実行させ、点検結果が正常の場合に前記出
    力禁止回路に対して出力禁止解除指令を送出する出力制
    御手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のデジ
    タルリレー装置。
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