JPH08148193A - 圧接コネクタの電線保持構造 - Google Patents

圧接コネクタの電線保持構造

Info

Publication number
JPH08148193A
JPH08148193A JP6285446A JP28544694A JPH08148193A JP H08148193 A JPH08148193 A JP H08148193A JP 6285446 A JP6285446 A JP 6285446A JP 28544694 A JP28544694 A JP 28544694A JP H08148193 A JPH08148193 A JP H08148193A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric wire
terminal
pressure contact
elastic member
wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6285446A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3000133B2 (ja
Inventor
Chieko Torii
知永子 鳥居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP6285446A priority Critical patent/JP3000133B2/ja
Publication of JPH08148193A publication Critical patent/JPH08148193A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3000133B2 publication Critical patent/JP3000133B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Connections By Means Of Piercing Elements, Nuts, Or Screws (AREA)
  • Multi-Conductor Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電線径の変化や組立て後時間の経過、更には
電線後方への強い引張力の作用に対しても、信頼性の高
い電線保持作用が確保される圧接コネクタの電線保持構
造を提供する。 【構成】 ターミナル4に設けた圧接刃22に電線5を
圧接接続してカバー3を被着することで電線5をハウジ
ング2内およびカバー3内に屈曲させる電線保持構造で
あり、電線5の後抜け方向に外力が作用したときに電線
5の保持力を高める強化保持機構27が、電線5の屈曲
部分26後部に対応するターミナル4後端部に設けられ
たばね片25と、カバー3後端部下面に設けられた傾斜
面16から構成されている圧接コネクタの電線保持構造
1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被覆電線を圧接刃に圧
入接続する圧接コネクタの電線後抜けを防止するための
圧接コネクタの電線保持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から圧接コネクタの電線保持構造に
関しては種々なものが知られている。例えば、実開昭6
2−118363号公報に開示されている構造のものが
知られている。即ち、図8に示すように圧接コネクタの
電線保持構造51は、前後に延伸された複数のターミナ
ル収容室52が並設されたハウジング53と、圧接刃6
1を備えたターミナル58とから構成されている。この
ハウジング53の前方部には上壁54が設けられてお
り、この上壁54の後端に図示されないヒンジで接続さ
れたカバー55がハウジング53の後方部を覆うように
設けられている。そして、カバー55の後端には係止爪
56が設けられており、ハウジング53後端に固定され
た桟57に係止されるようになっている。
【0003】一方、ターミナル58の前部には、図示さ
れない相手コンタクト片に嵌合するコンタクト片嵌合部
59が設けられている。このコンタクト片嵌合部59の
後端下部から一体的に同じ幅の底板60が後方へ延伸さ
れると共に、U字状に折り曲げられた圧接刃61が形成
されている。この圧接刃61の中央には上方へ開口した
図示されていないスロットが設けられている。さらに、
この底板60の後端部には、被覆された電線62をかし
める電線かしめ部63が設けられている。
【0004】なお、ターミナル収容室52内におけるコ
ンタクト片嵌合部59は、上壁54前端に設けられた係
止肩部64と、カバー55前端に設けられた係止片65
とによって前後方向に位置決めされている。また、ハウ
ジング53の底板66後端部には底穴67が設けられて
いると共に、カバー55後端部下面に下方へ突出して設
けられた突起68によって電線62に屈曲部分69が形
成されるようになっている。
【0005】上記構成においては、先ず被覆された電線
62が圧接刃61の上方から圧入されると、被覆部分が
スロットに切断されて電線62の芯線部が圧接刃61に
接触するため、電線62はターミナル58に導通接続さ
れる。さらに、電線62は電線かしめ部63によってか
しめられている。次に、ターミナル58が前端を係止肩
部64に当接されてターミナル収容室52内に収められ
た後、上壁54後端部のヒンジにより垂直に立ち上げら
れたカバー55が閉鎖方向に回動され、係止爪56が桟
57に係止されると、電線62は突起68により底穴6
7へ押し込められて屈曲部分69が形成される。また、
同時にコンタクト片嵌合部59の後端が係止片65によ
って後方を係止されることにより組み付けが完了する。
【0006】上記圧接コネクタの電線保持構造51は、
電線62が後方へ強く引張られても、引張力は屈曲部分
69と電線かしめ部63に吸収されて圧接刃61には及
ばない、所謂、ストレインリリーフ構造になっている。
即ち、この電線62に屈曲部分69を形成することによ
って電線62がターミナル58から抜け出たり、導通が
不良になったりすることが防止される。
【0007】また、別の従来例として、実開平4−15
161号公報に開示されている構造のものが知られてい
る。この電線保持構造を図8で示した上記電線保持構造
で説明すると、ハウジング53の底板66後端部に設け
られた底穴67の底部に前後からそれぞれ板ばねが底板
66と一体的に設けられていると共に、カバー55に設
けられた突起68の高さが比較的低く形成されている。
したがって、この板ばねにより電線62の外径が多少異
っても屈曲部分69が常時適宜な力で上方へ付勢される
ことになり、電線62と突起68との間の摩擦力も常時
適宜な値に保たれている。よって、電線62が後方へ引
張られた場合はストレインリリーフ構造による電線保持
作用が確実かつ滑らかに作用することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の圧接コネクタの電線保持構造は、カバー55の突起
68の高さが一定なので、電線62の外径が細いと、屈
曲部分69と突起68間の摩擦力が低下して電線保持作
用が低下するという問題があった。また、逆に電線62
の外径が太いと、屈曲部分69を形成させるためのカバ
ー55の押し込み力が大きくなるので、組立作業が困難
になるという問題が発生していた。さらに、電線62が
突起68に押圧されて屈曲部分69を形成しているが、
組立後時間が経過すると屈曲部分69は永久変形してし
まい、突起68との摩擦力が低下して電線保持作用が低
下するという問題があった。
【0009】また、別の従来の圧接コネクタの電線保持
構造は、底穴67の前後に設けられた板ばねにより、電
線62の外径が変化しても屈曲部分69と突起68間の
摩擦力は常時適宜な値に保たれてはいるが、電線62が
後方へ強く引張られても摩擦力が強化される要素はな
い。したがって、許容引張力の著しいアップを図ること
ができず、電線保持作用の信頼性の向上を図ることがで
きない問題があった。
【0010】本発明の目的は、上記課題にかんがみてな
されたものであり、電線径の変化や組立て後時間の経
過、更には電線後方への強い引張力の作用に対しても、
信頼性の高い電線保持作用が確保される圧接コネクタの
電線保持構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、タ
ーミナルに設けたU字状のスロットからなる圧接刃に電
線を圧接接続し、圧接刃の後方に電線をハウジング内お
よびカバー内に屈曲させた圧接コネクタの電線保持構造
において、電線の後抜け方向に外力が作用したときに電
線の保持力を高める強化保持機構が、電線の屈曲部分後
部に対応したターミナル後端部およびカバー後端部に設
けられていることを特徴とする圧接コネクタの電線保持
構造によって達成することができる。
【0012】また上記目的は、ターミナルに設けたU字
状のスロットからなる圧接刃に電線5を圧接接続し、圧
接刃の後方に電線をハウジング内およびカバー内に屈曲
させた圧接コネクタの電線保持構造において、電線の後
抜け方向に外力が作用したときに電線の保持力を高める
強化保持機構が、電線の屈曲部分後部に対応するターミ
ナル後端部に設けられた弾性部材と、カバー後端部下面
に設けられた傾斜面から構成されていることを特徴とす
る圧接コネクタの電線保持構造によって達成することが
できる。
【0013】また上記目的は、弾性部材が傾斜面の傾斜
角度に対応して傾斜していることにより達成することが
できる。
【0014】また上記目的は、弾性部材がターミナルの
底板後端から前方へ傾斜して折れ曲がると共に、電線と
の接点から下方へ滑らかに折れ曲った形状であることに
より達成することができる。
【0015】また上記目的は、弾性部材がターミナルの
底板後部から立ち上げられ、その後電線の屈曲部分後部
に当接される複数の頂点が形成されるように漸次状に折
り曲げられていることにより達成することができる。
【0016】更に上記目的は、弾性部材が接触するハウ
ジングの底壁上に滑り止め機構が形成されていることに
より達成することができる。
【0017】
【作用】本発明に係わる圧接コネクタの電線保持構造に
おいては、電線の後抜け方向に外力が作用したときに電
線の保持力を高める強化保持機構が、電線の屈曲部分後
部に対応したターミナル後端部およびカバー後端部に設
けられている。したがって、先ず電線を圧接刃に圧入接
続した後、電線かしめ部によりかしめたターミナルがハ
ウジング内に収容されると、カバーが上方からハウジン
グに被着される。すると、電線にはターミナル後端部お
よびカバー後端部に設けられた強化保持機構によって挟
持されることで強い引張力に対しても対応できる屈曲部
分が形成される。即ち、電線が組立後に後方へ引張られ
ても、強化保持機構により一層強固に保持されるので、
信頼性の高いストレインリリーフ構造を形成することが
できる。
【0018】また、本発明に係わる圧接コネクタの電線
保持構造においては、電線の後抜け方向に外力が作用し
たときに電線の保持力を高める強化保持機構が、電線の
屈曲部分後部に対応するターミナル後端部に設けられた
弾性部材と、カバー後端部下面に設けられた傾斜面から
構成されている。したがって、強化保持機構がターミナ
ルの弾性部材とカバーの傾斜面から構成されることで、
カバーがハウジングの上方から被着されると、電線に屈
曲部分が形成されると共に、この屈曲部分の後部が弾性
部材と傾斜面によって適宜な付勢力で押圧される。そし
て、電線が後方へ引張られると、電線は弾性部材により
一層強固に傾斜面に押圧保持され、さらに確実に電線保
持作用が働くことになる。
【0019】また、弾性部材が傾斜面の傾斜角度に対応
して傾斜しているので、電線は弾性部材と傾斜面との間
に強固に挟持されることになり、後方へ引張られたとき
に弾性部材により一層強固に傾斜面に押圧保持され、電
線保持作用が確実に行われる。
【0020】また、弾性部材がターミナルの底板後端か
ら前方へ傾斜して折れ曲がると共に、電線との接点から
下方へ滑らかに折れ曲った形状であるので、電線が後方
へ引張られたとき、弾性部材の電線との接点が傾斜面に
接近するように変位する。したがって、電線は傾斜面を
備えた簡単な折り曲げ加工により形成された弾性部材に
より一層強固に喰い込み傾斜面に押圧保持され、電線保
持作用が確実に行われる。
【0021】また、弾性部材がターミナルの底板後部か
ら立ち上げられ、その後電線の屈曲部分後部に当接され
る複数の頂点が形成されるように漸次状に折り曲げられ
ている。したがって、電線が後方へ引張られたとき、弾
性部材の電線との複数の接触点である頂点が傾斜面に接
近するように変位するので、電線は弾性部材により一層
強力に、かつ複数箇所で傾斜面に分担して押圧保持さ
れ、安定した電線保持作用が確実に行われる。
【0022】更に、弾性部材が接触するハウジングの底
壁上に滑り止め機構が形成されているので、電線が後方
へ引張られたとき、滑り止め機構により弾性部材の電線
との接点が安定して確実に傾斜面に接近するように変位
する。したがって、電線は弾性部材により一層強固に安
定して確実に傾斜面に押圧保持され、安定した電線保持
作用が確実に行われる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の圧接コネクタの電線保持構造
の第1実施例を図1乃至図4、および図6に基づいて詳
細に説明する。図1は本実施例の圧接コネクタの電線保
持構造を示す分解斜視図、図2は図1における組付け完
了状態の断面図、図3は図2における要部を示す部分拡
大図、図4は図3におけるターミナルの要部を示す部分
拡大図、図6は図3における引張力が作用したときの電
線保持作用を示す作用説明図である。
【0024】図1に示すように圧接コネクタの電線保持
構造1は、ハウジング2と、このハウジング2の後方部
を覆うカバー3と、電線を接続するターミナル4とから
構成されている。このハウジング2には、複数のターミ
ナル4を収容保持するためのターミナル収容室6が側壁
7に区切られて複数並設されている。また、このハウジ
ング2の上壁9は、ハウジング2の前方部のみに設けら
れており、後方部はターミナルおよび電線の組付け上の
都合で開放されている。なお、底壁8の前端部にはラン
ス溝10が収容室に沿って設けられていると共に、上壁
9の前端下面にはターミナル4の前端を係止するための
係止肩部11が下方に突出して設けられている。
【0025】また、カバー3は前端に設けられた係止片
12でハウジング2の上壁9後端の係止溝13に係止さ
れると共に、後方側端に設けられた係止穴14によりハ
ウジング2の両側壁7に設けられた係止突起15に係止
されるようになっている。さらに、カバー3の後端部下
面には後方に向けて下向する形状の傾斜面16が設けら
れていると共に、この傾斜面16の前方には下方へ突出
した突起17が設けられている。なお、この突起17と
傾斜面16の部分には側壁7との干渉を防止するための
溝18が設けられている。
【0026】また、ターミナル4の前端部には、相手コ
ネクタのコンタクト片が嵌合される中空四角筒状のコン
タクト片嵌合部19が設けられている。このコンタクト
片嵌合部19の底板は後方へ延伸されていてターミナル
4の底板20を形成している。この底板20の前端部に
はターミナル4の後抜けを防止するための板ばね状のラ
ンス21が斜め後方へ向けて下面に突出して設けられて
いる。また、ターミナル4の中間部には、底板20を逆
U字形に折り曲げて圧接刃22が形成されている。この
圧接刃22の中央にはU字状のスロット23が形成され
ている。さらに、圧接刃22の後方の底板20の両側端
には電線5をかしめるための電線かしめ部24が立設さ
れている。
【0027】そして、底板20の後端部は前方へ傾斜し
て上方へ折り曲げられると共に、最高部の接点Pで滑ら
かに下方へ折り曲げられて弾性部材としてのばね片25
が形成されている。したがって、電線5は組付け後は、
電線かしめ部24、突起17、傾斜面16およびばね片
25によって上下方向に屈曲されて屈曲部分26(図2
参照)が形成される。即ち、ばね片25と傾斜面16に
より強化保持機構27が構成されていることになる。な
お、図4に示すようにばね片25の頂部、即ち電線5に
接触する接点Pを中心に鋸刃状断面の滑り止め機構28
が設けられていることが望ましい。
【0028】上述した構成の本実施例においては、先ず
電線5がターミナル4の圧接刃22の上方から押し込ま
れると、電線5の被覆部がスロット23に切断されて芯
線が圧接刃22に圧接されることで電線5はターミナル
4に導通接続される。そして、電線かしめ部24により
周囲をかしめられた電線5が後方へ接続されたターミナ
ル4はハウジング2のターミナル収容室6に後方から収
納されると共に、ランス21がランス溝10の後端段部
に係止される。さらに、カバー3の係止片12が係止溝
13に引掛けられた後、カバー3が下方へ強く押圧され
ると、係止穴14が係止突起15に係止されることによ
り組付けが完了する。
【0029】このとき、図2および図3に示すように電
線5は、突起17に押し下げられると共に、傾斜面16
とばね片25に挟持されて折り曲げられるため、屈曲部
分26が形成される。そして、電線5は、その外径が多
少異ってもばね片25によって適宜な力で傾斜面16に
押付けられている。また、コンタクト片嵌合部19の前
後端は係止肩部11と係止片12とによって前後方向の
位置決めが行われる。
【0030】次に、上記強化保持機構27の作用につい
て説明する。図3に示すように傾斜面16の水平面に対
する傾斜角度αと、ばね片25と電線5の接する接点P
とばね片25の後端Eとを結ぶ線が水平面に対する角度
βとの関係は、β<(α+90°)であることが望まし
い。言い変えると、線PEは傾斜面16に対して垂直よ
りも前方へ傾いていることが望ましい。
【0031】即ち、図6に示すように電線5が後方へ強
く引張られた場合、接点Pにおいて滑りがないとする
と、線PEはE点を中心に上方へ回動変位されるので、
接点Pは傾斜面16に接近する方向に変位することにな
る。したがって、電線5は一層強い力でばね片25と傾
斜面16に挟持されることになり、電線保持作用が効果
的に働くことになる。よって、電線5の後方への引張力
は、圧接刃22までは及ばないので、電線5の外径が多
少異る電線を接続しても、電線保持作用の信頼性を維持
することができる。
【0032】なお、上述した説明で明らかなように、ば
ね片25の接点Pと電線5との間に滑りが生じては効果
がないので、図4に示したようなばね片25の接点P付
近に鋸刃状断面の滑り止め機構28を設けることが望ま
しい。
【0033】次に、本発明の圧接コネクタの電線保持構
造の第2実施例を図5および図7に基づいて説明する。
この第2実施例は、弾性部材であるばね片30の形状が
第1実施例におけるばね片25の形状と異るだけである
から、共通部品には同一符号を付すことにより共通部分
説明は省略する。図5に示すようにばね片30は、ター
ミナル4の底板20の後部から立ち上げられ、頂点Tが
屈曲部分26より後部の電線5下面に当接されると共
に、底壁8に底点Bで当接されるような複数の漸次状の
連続した屈曲形状が形成されている。そして、頂点Tと
底点Bとを結ぶ線TBが水平面に対する角度βと傾斜角
度αとの関係は、β<(α+90°)であることが望ま
しい。
【0034】即ち、図7に示すように電線5が後方へ強
く引張られた場合、頂点Tおよび底点Bに滑りがないと
すると、線TBは底点Bを中心に後方へ回動されるか
ら、頂点Tは傾斜面16に接近する方向に変位される。
したがって、電線5は一層強い力でばね片30と傾斜面
16に挟持されることになる。しかも、頂点Tは3箇所
に形成されているので挟持力は第1実施例における挟持
力より更に強くなると共に、3箇所に分散されているの
で電線5は傾斜面16へ略均等に押圧されることにな
る。よって、安定した電線保持作用がより確実に働くこ
とになり、電線5の後方への引張力は圧接刃までには及
ばないので、電線5の外径が多少異なる電線を圧接させ
ても、電線保持機構の信頼性はより一層向上することに
なる。
【0035】さらに、上述した説明で明らかなように、
頂点Tと底点Bにおいて滑りが生じては効果がない。頂
点Tについては、形状が鋭角である上に、相手の電線5
の被覆が軟質合成樹脂材であることを考慮すると滑る不
都合は起こりにくい。さらに好ましくは、頂点Tに前記
実施例と同様に鋸刃状断面の滑り止め機構が設けられて
いることが望ましい。また、底点Bについては、相手の
ハウジング2の底壁8が硬質合成樹脂材であるため、底
壁8の上面に鋸刃状断面の滑り止め機構31を設けると
共に、底壁8の後端にストッパ32を形成することが望
ましい。よって、強化保持機構33は、ばね片30と傾
斜面16とで構成されていることになる。
【0036】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものでなく、適宜な変更を行うことにより、他の態様
でも実施することができる。例えば、本実施例では、側
壁7との干渉を防止するために、傾斜面16と突起17
に軸方向の溝18を設けたが、傾斜面16およびカバー
3の強度低下を防ぐために、溝18を排止して側壁7側
に干渉を防止するための切欠きを設けても対応すること
ができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明の圧接コネク
タの電線保持構造によれば、電線の後抜け方向に外力が
作用したときに電線の保持力を高める強化保持機構が、
電線の屈曲部分後部に対応したターミナル後端部および
カバー後端部に設けられている。したがって、電線には
強化保持機構によって挟持されることで強い引張力に対
しても対応できる屈曲部分が形成される。即ち、電線が
組立後に後方へ引張られても、強化保持機構により一層
強固に保持されるので、信頼性の高いストレインリリー
フ構造を形成することができる。
【0038】また、電線の後抜け方向に外力が作用した
ときに電線の保持力を高める強化保持機構が、電線の屈
曲部分後部に対応するターミナル後端部に設けられた弾
性部材と、カバー後端部下面に設けられた傾斜面から構
成されている。したがって、強化保持機構がターミナル
の弾性部材とカバーの傾斜面から構成されることで、電
線の屈曲部分の後部が弾性部材と傾斜面によって適宜な
付勢力で押圧される。よって、電線が後方へ引張られて
も、電線は弾性部材により一層強固に傾斜面に押圧保持
される電線保持作用が確実に働くことになる。
【0039】また、弾性部材が傾斜面の傾斜角度に対応
して傾斜しているので、電線は弾性部材と傾斜面との間
に強固に挟持されることになり、後方へ引張られたとき
に弾性部材により一層強固に傾斜面に押圧保持され、電
線保持作用が確実に働くことになる。
【0040】また、弾性部材がターミナルの底板後端か
ら前方へ傾斜して折れ曲がると共に、電線との接点から
下方へ滑らかに折れ曲った形状であるので、電線が後方
へ引張られたとき、弾性部材の電線との接点が傾斜面に
接近するように変位する。したがって、電線は傾斜面を
備えた簡単な折り曲げ加工により形成された弾性部材に
よって一層強固に傾斜面に押圧保持される電線保持作用
が確実に働くことになる。
【0041】また、弾性部材がターミナルの底板後部か
ら立ち上げられ、その後電線の屈曲部分後部に当接され
る複数の頂点が形成されるように漸次状に折り曲げられ
ている。したがって、電線が後方へ引張られたとき、電
線は弾性部材により複数箇所で傾斜面に分担され、一層
強力に押圧保持される電線保持作用が確実かつ安定して
働くことになる。
【0042】更に、弾性部材が接触するハウジングの底
壁上に滑り止め機構が形成されているので、電線が後方
へ引張られたとき、滑り止め機構により強化保持機構が
誤動作なく安定して働く。したがって、電線は弾性部材
により一層強固に安定して確実に傾斜面に押圧保持され
る電線保持作用が確実に働くことになり、信頼性に優れ
た電線保持構造を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧接コネクタの電線保持構造の第1実
施例を示す分解斜視図である。
【図2】図1における組付け完了状態を示す断面図であ
る。
【図3】図2における強化保持機構の部分拡大図であ
る。
【図4】図3における弾性部材に滑り止め機構を設けた
部分拡大図である。
【図5】本発明の圧接コネクタの電線保持構造の第2実
施例を示す強化保持機構の部分拡大図である。
【図6】図3における引張力が作用した状態を示す作動
説明図である。
【図7】図5における引張力が作用した状態を示す作動
説明図である。
【図8】従来の圧接コネクタの電線保持構造を示す断面
図である。
【符号の説明】
2 コネクタハウジング(ハウジング) 3 カバー 4 ターミナル 5 電線 8 底壁 16 傾斜面 17 突起 19 コンタクト片嵌合部 20 底板 22 圧接刃 23 スロット 24 電線かしめ部 25,30 ばね片(弾性部材) 26 屈曲部分 27,33 強化保持機構 28,31 滑り止め機構 α 傾斜角度 P 接点 T 頂点 B 底点

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターミナルに設けたU字状のスロットか
    らなる圧接刃に電線5を圧接接続し、前記圧接刃の後方
    に前記電線をハウジング内およびカバー内に屈曲させた
    圧接コネクタの電線保持構造において、 前記電線の後抜け方向に外力が作用したときに電線の保
    持力を高める強化保持機構が、前記電線の屈曲部分後部
    に対応した前記ターミナル後端部および前記カバー後端
    部に設けられていることを特徴とする圧接コネクタの電
    線保持構造。
  2. 【請求項2】 ターミナルに設けたU字状のスロットか
    らなる圧接刃に電線を圧接接続し、前記圧接刃の後方に
    前記電線をハウジング内およびカバー内に屈曲させた圧
    接コネクタの電線保持構造において、 前記電線の後抜け方向に外力が作用したときに電線の保
    持力を高める強化保持機構が、前記電線の屈曲部分後部
    に対応する前記ターミナル後端部に設けられた弾性部材
    と、前記カバー後端部下面に設けられた傾斜面から構成
    されていることを特徴とする圧接コネクタの電線保持構
    造。
  3. 【請求項3】 前記弾性部材が、前記傾斜面の傾斜角度
    に対応して傾斜していることを特徴とする請求項2記載
    の圧接コネクタの電線保持構造。
  4. 【請求項4】 前記弾性部材が、前記ターミナルの底板
    後端から前方へ傾斜して折れ曲がると共に、前記電線と
    の接点から下方へ滑らかに折れ曲った形状であることを
    特徴とする請求項2および3記載の圧接コネクタの電線
    保持構造。
  5. 【請求項5】 前記弾性部材が、前記ターミナルの底板
    後部から立ち上げられ、その後前記電線の屈曲部分後部
    に当接される複数の頂点が形成されるように漸次状に折
    り曲げられていることを特徴とする請求項2および3記
    載の圧接コネクタの電線保持構造。
  6. 【請求項6】 前記弾性部材が接触する前記ハウジング
    の底壁上に滑り止め機構が形成されていることを特徴と
    する請求項5記載の圧接コネクタの電線保持構造。
JP6285446A 1994-11-18 1994-11-18 圧接コネクタの電線保持構造 Expired - Fee Related JP3000133B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6285446A JP3000133B2 (ja) 1994-11-18 1994-11-18 圧接コネクタの電線保持構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6285446A JP3000133B2 (ja) 1994-11-18 1994-11-18 圧接コネクタの電線保持構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08148193A true JPH08148193A (ja) 1996-06-07
JP3000133B2 JP3000133B2 (ja) 2000-01-17

Family

ID=17691628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6285446A Expired - Fee Related JP3000133B2 (ja) 1994-11-18 1994-11-18 圧接コネクタの電線保持構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3000133B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013134975A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Molex Inc カード用トレイ及びカード用コネクタ
WO2014068847A1 (ja) * 2012-10-31 2014-05-08 タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 圧接コンタクト及びコネクタ
JP2017538271A (ja) * 2014-12-15 2017-12-21 エルニ プロダクション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト プラグ
JP2017538273A (ja) * 2014-12-15 2017-12-21 エルニ プロダクション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト プラグ

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6397864B2 (ja) * 2016-10-11 2018-09-26 京セラ株式会社 分岐コネクタ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013134975A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Molex Inc カード用トレイ及びカード用コネクタ
WO2014068847A1 (ja) * 2012-10-31 2014-05-08 タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 圧接コンタクト及びコネクタ
JP2014093120A (ja) * 2012-10-31 2014-05-19 Tyco Electronics Japan Kk 圧接コンタクト及びコネクタ
CN104769778A (zh) * 2012-10-31 2015-07-08 泰科电子日本合同会社 压接接触件及连接器
US9515394B2 (en) 2012-10-31 2016-12-06 Tyco Electronics Japan G.K. Insulation displacement contact and connector
JP2017538271A (ja) * 2014-12-15 2017-12-21 エルニ プロダクション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト プラグ
JP2017538273A (ja) * 2014-12-15 2017-12-21 エルニ プロダクション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト プラグ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3000133B2 (ja) 2000-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4579021B2 (ja) 電気コネクタ
EP0501629B1 (en) Cable strain relief back shell
US6139376A (en) Female electrical terminal
JP3351999B2 (ja) 電気コネクタ
JP3544155B2 (ja) 端子金具
JP2002252063A (ja) ロック機構付コネクタ・アセンブリー
JPH06163090A (ja) コネクタ
EP0704111B1 (en) Positive lock insulated disconnect
US5044972A (en) Electric connector
JP3601772B2 (ja) コネクタ
US6482035B2 (en) Press-connecting connector
US5133672A (en) Insulation displacement terminal
US7182622B2 (en) Electrical connector assembly
JPH0917487A (ja) ロック機構を有する雌端子
US7029314B2 (en) Press-contacting connector
JP2001338727A (ja) 半嵌合防止コネクタ
US5254021A (en) Electrical terminal
JPH08148193A (ja) 圧接コネクタの電線保持構造
CN113745897A (zh) 连接器锁定结构
JPH1092503A (ja) ターミナル係止構造
JP3066721B2 (ja) 圧接ジョイントコネクタ
JPH0412616Y2 (ja)
JP3246894B2 (ja) コネクタ
JP3060371B2 (ja) コネクタのハウジング構造
JP3066715B2 (ja) 圧接コネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071112

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081112

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees