JPH08144902A - スタータ - Google Patents

スタータ

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JPH08144902A
JPH08144902A JP24299195A JP24299195A JPH08144902A JP H08144902 A JPH08144902 A JP H08144902A JP 24299195 A JP24299195 A JP 24299195A JP 24299195 A JP24299195 A JP 24299195A JP H08144902 A JPH08144902 A JP H08144902A
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JP
Japan
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starter
output shaft
pinion
plunger
ring
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Pending
Application number
JP24299195A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Shiga
志賀  孜
Nobuyuki Hayashi
信行 林
Masanori Omi
正昇 大見
Masami Niimi
正巳 新美
Sadayoshi Kajino
梶野  定義
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来より格段に軸方向長の短縮及びそれによる
小型化が可能なスタ−タを提供する。 【解決手段】スタータのソレノイドスイッチ1は、スタ
ータ出力軸28の周辺にスタータ出力軸28を中心とし
て略周方向へ円弧状に延在する姿勢でブラケット17に
固定され、プランジャ3は、スタータ出力軸28を中心
として略周方向へ回動してモータ電流制御用の接点を開
閉する。したがって、スタータ出力軸28を基準として
その径方向及び軸方向においてソレノイドスイッチ1の
収容に必要な寸法を短縮でき、スタータの小型化が可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ電流制御用
のソレノイドスイッチを高密度に収容した内燃機関始動
用のスタータに関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人の出願になる平成5年特許願第
276216号公報は、スタ−タにおける小型化、特に
径小化の手段の1つとし、モータ、クラッチ、スイッチ
が同一軸上に配置される同軸型スタ−タを提案してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た同軸型のスタータでは、各部品が同一軸上に配列され
るので軸方向長が必然的に長くなり、スタ−タ装着性の
悪化、特にスタ−タ後方部品との干渉が危惧され、更に
スタータ取付面からスタ−タの重心が離れることによる
振動の増大などの不具合も生じた。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、従来より格段に軸方向長の短縮及びそれによる
小型化が可能なスタ−タを提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成は、
ピニオンを有するスタータ出力軸と、モータ電流制御用
の接点を開閉するプランジャを有するソレノイドスイッ
チとを備え、前記ソレノイドスイッチは、前記スタータ
出力軸の周囲に前記スタータ出力軸を中心として略周方
向へ円弧状に延在する姿勢でブラケットに固定されると
ともに前記プランジャを前記スタータ出力軸を中心とし
て略周方向へ回動させるものであることを特徴とするス
タータである。
【0006】本発明の第2の構成は、上記第1の構成に
おいて更に、前記スタータ出力軸が、前記モータの回転
軸と同一軸心上に配設されることを特徴としている。本
発明の第3の構成は、上記第1又は第2の構成において
更に、前記ソレノイドスイッチに近接して前記スタ−タ
出力軸の後端部に配設されるピニオン規制リングと前記
プランジャに駆動されて前記ピニオン規制リングの回転
を規制する規制部材とを備えることを特徴としている。
【0007】本発明の第4の構成は、上記第3の構成に
おいて更に、前記ピニオン規制リング及び規制部材は前
記ソレノイドスイッチの内周側に配設されることを特徴
としている。本発明の第5の構成は、上記第3又は第4
の構成において更に、前記規制部材が、前記プランジャ
の駆動により径内方向へ変位して前記ピニオン規制リン
グの外周に形成された係合歯に係合することにより前記
ピニオン規制リング、スタータ出力軸及びピニオンの回
転を規制する係合突起を有し、前記係合突起が、前記回
転の規制に伴う前記スタータ出力軸の軸方向前進により
前記係合歯から軸方向に離脱するものであることを特徴
としている。
【0008】本発明の第6の構成は、上記第5の構成に
おいて更に、前記規制部材が、前記ピニオン規制リング
の外周を囲んで配設されるとともに基端が前記ハウジン
グに、付勢端が前記プランジャに固定される円弧状の板
ばねに固定されることを特徴としている。本発明の第7
の構成は、上記第6のいずれかの構成において更に、前
記板ばねが、前記ソレノイドスイッチのリターンスプリ
ングを兼ねることを特徴としている。
【0009】
【作用及び発明の効果】本発明の第1の構成によれば、
スタータのソレノイドスイッチは、スタータ出力軸の周
辺にスタータ出力軸を中心として略周方向へ円弧状に延
在する姿勢でブラケットに固定され、プランジャは、ス
タータ出力軸を中心として略周方向へ回動してモータ電
流制御用の接点を開閉する。
【0010】したがって、本構成のスタータによれば、
スタータ出力軸を基準としてその径方向及び軸方向にお
いてソレノイドスイッチ収容に必要な軸方向長寸法を短
縮でき、スタータの小型化が可能となる。本発明の第2
の構成によれば、上記第1の構成において更に、スター
タ出力軸がモータの回転軸と同一軸心上に配設されるの
で、モータとソレノイドスイッチとが同一軸心に沿って
配列されることになり、しかも上記のようにソレノイド
スイッチがこの軸心の周囲に周方向へ円弧状に配設され
るので、ソレノイドスイッチの外周端がモータの外周端
より径外へ突出することを容易に防止することができ、
一層の小型化を実現することができる。
【0011】また、ソレノイドスイッチがプランジャに
固定された可動接点をもつこととなり、この回動接点が
円弧状に移動するので、固定接点もモータ外径より径小
に設定でき、その結果、ターミナル及びケーブルをスタ
ータ後端側から引き出すことができ、径小化に有利であ
る。本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の
構成において更に、モータの回転軸に対しヘリカルスプ
ライン機構を通じて連結されるスタータ出力軸の回転を
規制してスタータ出力軸を前進させるためのピニオン規
制リングが、ソレノイドスイッチに近接してソレノイド
スイッチとともにスタータ出力軸の後端側に配設され、
そして、このピニオン規制リングの回転をプランジャに
駆動されるピニオン規制部材で規制して前記ピニオン及
びスタータ出力軸の前進を図る。
【0012】したがって、本構成では、ピニオン規制リ
ング及び規制部材からなる前進付勢機構がソレノイドス
イッチに近接してコンパクトに配設することができ、小
型化に有利となる。本発明の第4の構成によれば、上記
第3の構成において更に、ピニオン規制リング及び規制
部材はソレノイドスイッチの内周側に配設されるので、
一層のスタータの小型化を実現することができる。
【0013】本発明の第5の構成によれば、上記第3又
は第4の構成において更に、規制部材の係合突起が、プ
ランジャの駆動により径内方向へ変位してピニオン規制
リングの外周に形成された係合歯に係合することにより
ピニオン規制リングの回転を規制し、更に、この回転の
規制に伴うスタータ出力軸の軸方向前進により係合歯か
ら軸方向に離脱する構成を採用しているので、ピニオン
をリングギヤに噛合させるためのスタータ出力軸の所定
距離の軸方向への前進を容易かつ小型の機構でに実現す
ることができる。
【0014】本発明の第6の構成によれば、上記第5の
構成において更に、規制部材が、ピニオン規制リングの
外周を囲んで配設されるとともに基端がハウジングに、
付勢端がプランジャに固定される円弧状の板ばねに固定
されるので、構成を簡単とし、小型化を図ることができ
る。本発明の第7の構成によれば、上記第6の構成にお
いて更に、この板ばねが、ソレノイドスイッチのリター
ンスプリングを兼ねるので、部品点数の削減及び小型化
を図ることができる。
【0015】
【実施例】
(構造説明)図1に本実施例のスタータの軸方向断面図
を示し、図2はそのソレノイドスイッチ部分の径方向断
面図を示す。このスタータは、中央部にモータハウジン
グ18に収容された遊星ギヤ減速機構付のモータ100
を有し、後端部に樹脂からなるモーターカバー16に囲
包されたスイッチ1(本発明でいうソレノイドスイッ
チ)1を有しており、モータハウジング18の後端部及
びモーターカバー16の前端部にブラケット17が挟
持、固定されている。ブラケット17は、上記遊星ギヤ
減速機構やスイッチ1を支持している。
【0016】スイッチ1は、円弧状に形成されており、
出力軸(本発明でいうスタータ出力軸)28の後端部の
回りに周方向に配設されている。出力軸28は、モータ
軸(本発明でいうモータ100の回転軸)20の中央軸
孔にモータ軸20に対して相対回転可能かつ軸方向変位
可能に貫挿されており、出力軸28の前端部にピニオン
37が配設されている。
【0017】スイッチ1は、円弧状に形成された単コイ
ル式のコイル2を有し、コイル2は円弧状に湾曲するコ
イルボビン2aに絶縁銅線を巻装して形成されている。
したがって、コイル2の径方向内側部分は密となり、円
弧外側は粗となる。コイルボビン2aは円弧筒状のケー
ス5a内に嵌着され、ケース5aはアルミダイカスト製
品からなるブラケット17にかしめ部17aにて固定さ
れている。コイルボビン2aには円弧状のプランジャ3
がコイルボビン2aの内周面に摺動自在に保持され、こ
れによりプランジャ3は出力軸28の周方向に回動可能
となっている。プランジャ3の前端面中央部には絶縁体
例えば布入りフェノール樹脂等から成る円弧状のロッド
4が固定されている。ロッド4はコア5の孔を相対変位
自在に貫通して配設されており、プランジャ3及びコア
5は軟磁性体からなる。ロッド4の先端には可動接点8
がロッド4に対してこのスイッチ1の円弧軸心に沿って
相対変位可能に配設されている。基端が後述する第2の
接点6aに係止されるとともにロッド4に巻装された接
点圧スプリング7の付勢端は可動接点8を先端方向に付
勢し、ロッド4の先端の抜け止め用の径大部が可動接点
8の抜け止めを行っている。
【0018】6はニクロム線等の線材からなる抵抗体で
あり、その一端は可動接点8に、その他端は第2の接点
6aに接続されて、両接点8、6aとともに回動可能と
なっている。また、可動接点8にはブラシリード線19
aが接続、固定されている。第2の接点6aは、非作動
時においては、後述する板ばね11の付勢力によりコア
5の前端面に押し付けれて接地されている。
【0019】板ばね11は、出力軸28の周囲を略一周
する形状に配設されており、その基端(内端)は規制部
材ガイド12の穴部12aに挿入されており(図5参
照)、その付勢端(外端)はナット14にてプランジャ
3の後端に固定されている。12bは後述する板ばね1
1の回動動作を案内する部分円筒形状のガイドであり、
規制部材ガイド12は略円筒状に形成されている。ガイ
ド12及び規制部材ガイド12はブラケット17と一体
成形されてブラケット17の円板状の主部から軸方向後
方へ突出しており、板ばね11を挟んで同心状に配置さ
れている。すなわち、板ばね11はガイド12bの内周
面に規制されてそれ以上径外方向へ膨らむのが規制され
ている。
【0020】コイル2の非通電時に板ばね11により後
方へ付勢されるプランジャ3は、ブラケット17から突
出するブラケットストッパ14aによりその後退を規制
されている(図2参照)。なお、コイル2の一端はブラ
ケット17に絶縁固定されたスイッチ端子3aに接続さ
れ、その他端はコアー5に接地されている。また、円弧
状に移動するプランジャ3とコア5との当接面及び可動
接点8と固定接点9との当接面は、当接時に全面接触と
なるべく各当接面が出力軸28の径方向に延びる略テー
パ状とされている。
【0021】一方、規制部材ガイド12の内周側に位置
して、出力軸28にはピニオン規制リング13が嵌着さ
れ、ナット14で固定されている。ピニオン規制リング
13はその外周面に周方向に所定ピッチで係合歯13c
を有している。また、板ばね11の内周面の所定位置に
は規制部材10が固定されている。規制部材ガイド10
は板ばね11の内周面に溶接される湾曲板部の一端から
径内方向へ突出する爪(係合突起)10aを備え、爪1
0aは後述するようにピニオン規制リング13の係合歯
13cに係合可能となっている。爪10aは、コイル2
の非通電時には径外方向へ膨らもうとする自己の弾性力
によりピニオン規制リング13の係合歯13cに対して
非当接となり、コイル2の通電時には、前進するプラン
ジャ3により板ばね11が引かれて規制部材10の爪1
0aが係合歯13cの間の溝部13bに落下するように
なっている。なお、板ばね11及び規制部材10は、そ
の軸方向において、ブラケット17及びモータカバー1
6に摺動可能に挟持される(図3参照)。
【0022】また、略円筒状の規制部材ガイド12は、
出力軸28の軸心を基準として角度θの切欠部12cを
有している。切欠部12cは爪10aをガイドし、切欠
部12cの端部は爪10aの移動(回動)を規制してい
る。なお、切欠部12cの上記角度θはピニオン37が
リングギヤ42に噛合う際、歯と歯が当接しても最低1
歯分だけピニオン37が回転してリングギヤ42に噛合
が可能となる角度に設定されている。
【0023】一方、出力軸28はその後端部外周面に形
成されたヘリカルスプライン27でプラネタリーキャリ
ヤ26と係合するとともに、ブッシュ31、33にてモ
ータ軸20に回転自在軸方向移動自在に支持されてい
る。また、モータ軸20の内部にて出力軸28にはリタ
ンスプリング29が巻装されており、リタンスプリング
29の基端はブッシュ33に支持され、その付勢端は出
力軸28に嵌着、固定されたワッシャ29aを後方へ付
勢している。更に、出力軸28の前端部に形成された直
スプライン38にはピニオン37が嵌着されている。4
1は基端が出力軸28の段差に係止されてピニオン37
を前方へ付勢するピニオンスプリングであり、39は上
記付勢によるピニオン37の逸脱を防止するストップカ
ラーであり、40はストップカラー39を出力軸28に
係止するスナップリングである。ここで、ピニオン37
と出力軸28とは直スプラインで係合されている例を示
したが、ヘリカルスプラインによる係合としてもよく、
更にはピニオン37と出力軸28とを一体に形成しても
よい。
【0024】モータ100の電機子鉄心16aが嵌着、
固定されたモータ軸20はベアリング30、32でによ
りハウジング43及びブラシ保持器34に個別に軸承さ
れる。モータ軸20の後端部には太陽ギヤ21が形成さ
れ、この太陽ギヤ21は遊星ギヤ22、ピン23、イン
ターナルギヤ24、オバーランニングクラッチ25、プ
ラネットキャリヤ26とともに遊星ギヤ減速機構を構成
しているが、この遊星ギヤ減速機構の構造及び減速動作
自体は周知であるため、これ以上の説明は省略する。
【0025】モータハウジング18の内周面には電機子
鉄心16aの外周面に対面する位置にて永久磁石からな
る界磁極心17aが固定されている。モータハウジング
18には略円盤状のブラシ保持器34が嵌入、固定され
ており、ブラシ保持器34には軸方向にブラシ摺動孔が
偶数個貫設され、これらブラシ摺動孔にブラシ19及び
それを前方へ付勢するブラシスプリング35が摺動自在
に収容される樹脂筒が嵌入されている。ブラシ19はリ
ード線19aの一端に接続され、リード線19aは絶縁
材19bに包まれつつ遊星ギヤ減速機構の外周に形成さ
れた外周切欠部を通じてスイッチ1側へ延設されて可動
接点8に接続されている。
【0026】36は隔壁ワッシヤであり、ブラシ保持器
34と上記遊星ギヤ減速機構とを隔てている。モータカ
バー16は絶縁樹脂でモ−ルド成型され、固定接点9が
固着されたバッテリ端子95がワッシヤ15aにて係止
され、軸方向に延びる姿勢にて固定されている。44は
ハウジング43、モータハウジング18、モータカバー
16を締結するためのスルーボルトである。
【0027】(作動説明)図示されていないキースイッ
チをONすると、スイッチターミナル3aを介し、スイ
ッチ1のコイル2に通電され、プランジャ3が吸引さ
れ、規制部材10を固定する板ばね11が巻き込まれ、
ピニオン規制リング13の歯溝13bに規制部材10の
爪10aが噛み込む(図3参照)。これにより、出力軸
28と直スプライン38で嵌合され一体となったピニオ
ン37の回転が規制されると同時に、抵抗体6の第2の
接点6aが固定接点9aから第2の接点6a側へ向けて
延びる第2の固定接点9aと当接し、抵抗体6、可動接
点8、ブラシリード線19a、ブラシ19を介し電機子
16に通電される。この時、規制部材10の爪10aが
ピニオン規制リング13の歯溝13bと噛合っているの
で、規制部材10が板スプリング11を介してプランジ
ャ3の前進(吸引)を規制し、これにより可動接点8と
固定接点9との接触が防止される。
【0028】次に、通電された電機子16が低速で回転
すると、モータ軸20に形成された太陽歯車21から遊
星ギヤ22、インターナルギヤ24を介しプラネットキ
ャリヤ26が回転する一方、出力軸28がピニオン規制
リング13及び規制部材10の係合による回転規制され
ているので、プラネットキャリヤ26が出力軸28のヘ
リカルスプライン27に作用して出力軸28を前進方向
へ付勢し、出力軸28がピニオン37と一体に押し出さ
れてピニオン37がリングギヤ42と当接する。する
と、ピニオン規制リング13が規制部材ガイド12の切
欠部12cの切欠き角θだけピニオン37の歯の1枚分
だけ、規制部材10もろとも回転させられ、その結果、
出力軸28と連結されているピニオン37がリングギヤ
42と噛合う。
【0029】出力軸28及びピニオン37の前進により
ピニオン37がリングギヤ42と噛合うと、規制部材1
0の爪10aがピニオン規制リング13の歯溝13bか
ら軸方向へ外れて、ピニオン戻り防止部13aに係合
し、その分だけ板ばね11が巻込まれ、プランジャ3が
完全に吸引され、可動接点8と固定接点9が閉じられ、
スタ−タが作動する。
【0030】また、スタ−タ動作中においては、規制部
材10とピニオン規制リング13のピニオン戻り防止部
13aとにより、出力軸28及びピニオン37の戻りが
防止される。詳しく説明すると、ピニオン戻り防止部1
3aはピニオン規制リング13の歯車状の主部の軸方向
後部に隣接して配設される円筒体からなり、ピニオン戻
り防止部13aの径はピニオン規制リング13の係合歯
13cの最大径より径小とされている。したがって、出
力軸28と一体のピニオン規制リング13が軸方向に前
進して規制部材10の爪10aの先端がこのピニオン戻
り防止部13aの外周面上に落ちると、規制部材10の
爪10aがピニオン規制リング13の歯溝13bに再噛
合することはなく、その結果、ピニオン37、出力軸2
8及びピニオン規制リング13が軸方向に後退しようと
しても図3の(b)に示すように、規制部材10の爪1
0aがピニオン規制リング13の側面に接触してそれら
の後退が規制される。なお、規制部材10は規制部材ガ
イド12の切欠部12cとブラケット17とモータカバ
ー16との間で保持される。また、抵抗体6の回路は可
動接点8と固定接点9が閉じられると短絡され、通電さ
れない。
【0031】次に、図示されないキースイッチをOFF
すれば、コイル2への通電が断たれ、プランジャ3が板
ばね11の戻り力で戻され、可動接点8と固定接点9が
開かれ、電機子16への通電が断たれ、それと同時に板
ばね11に固定された規制部材10がピニオン規制リン
グ13のピニオン戻り防止部13aより径外方向へ外
れ、ピニオン規制リング13、出力軸28、ピニオン3
7が軸方向初期位置へ戻される。また、プランジャ3が
戻されると、抵抗体6の第2の接点6aがコア5に当接
して接地され、電機子16がブラシ19、可動接点8、
抵抗体6を介し接地され、電気ブレーキ効果により電機
子16が急停止する。
【0032】(その他の実施例)上記実施例では、スイ
ッチ1を出力軸後端部に配設した例を示すが、その他、
出力軸28の前端部(例えばピニオン37の外周部)に
上記円弧状のスイッチ1を配設することもでき。この場
合にはピニオン37を直接、規制部材10の爪10aで
規制することができる。また、上記円弧状のスイッチ1
をオーバーランニングクラッチ(図示せず)の外周に配
置してもよい。なおスタータは上記説明した減速型スタ
−タに限ることはなく、非減速型スタ−タに適用できる
ことは当然である。また、直スプラインの代わりにヘリ
カルスプラインを採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスタータの一実施例を示す軸方向断面
図である。
【図2】図1のスタータのスイッチ1部分の径方向断面
図である。
【図3】図1、図2のピニオン規制リング13と規制部
材10との係合を示す軸方向部分断面図であり、(a)
は回転規制時、(b)は戻り防止時を示す。
【図4】図1、図2の板ばね11の基端がガイド12の
孔12aに嵌入、係止される状態を示す模式斜視図であ
る。
【符号の説明】
1はスイッチ(本発明でいうソレノイドスイッチ)、2
はコイル、3はプランジャ、17はブラケット、37は
ピニオン、100はモータ、28は出力軸(本発明でい
うスタータ出力軸)、20はモータ軸(モータ100の
回転軸)、13はピニオン規制リング、10は規制部
材、13cはピニオン規制リング13の係合歯13c、
10aは規制部材10の爪(係合突起)、11は板ば
ね。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新美 正巳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 梶野 定義 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピニオンを有するスタータ出力軸と、モー
    タ電流制御用の接点を開閉するプランジャを有するソレ
    ノイドスイッチとを備え、前記ソレノイドスイッチは、
    前記スタータ出力軸の周囲に前記スタータ出力軸を中心
    として略周方向へ円弧状に延在する姿勢でブラケットに
    固定されるとともに前記プランジャを前記スタータ出力
    軸を中心として略周方向へ回動させるものであることを
    特徴とするスタータ。
  2. 【請求項2】前記スタータ出力軸は、前記モータの回転
    軸と同一軸心上に配設される請求項1記載のスタ−タ。
  3. 【請求項3】前記ソレノイドスイッチに近接して前記ス
    タ−タ出力軸の後端部に配設されるピニオン規制リング
    と、前記プランジャに駆動されて前記ピニオン規制リン
    グの回転を規制する規制部材とを備える請求項1又は2
    記載のスタータ。
  4. 【請求項4】前記ピニオン規制リング及び規制部材は前
    記ソレノイドスイッチの内周側に配設される請求項3記
    載のスタ−タ。
  5. 【請求項5】前記規制部材は、前記プランジャの駆動に
    より径内方向へ変位して前記ピニオン規制リングの外周
    に形成された係合歯に係合することにより前記ピニオン
    規制リング、スタータ出力軸及びピニオンの回転を規制
    する係合突起を有し、 前記係合突起は、前記回転の規制に伴う前記スタータ出
    力軸の軸方向前進により前記係合歯から軸方向に離脱す
    るものである請求項3又は4記載のスタータ。
  6. 【請求項6】前記規制部材は、前記ピニオン規制リング
    の外周を囲んで配設されるとともに基端が前記ハウジン
    グに、付勢端が前記プランジャに固定される円弧状の板
    ばねに固定される請求項5記載のスタータ。
  7. 【請求項7】前記板ばねは、前記ソレノイドスイッチの
    リターンスプリングを兼ねる請求項6のいずれか記載の
    スタータ。
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