JPH081444Y2 - 軌道の実形状測定装置 - Google Patents

軌道の実形状測定装置

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JPH081444Y2
JPH081444Y2 JP1993070633U JP7063393U JPH081444Y2 JP H081444 Y2 JPH081444 Y2 JP H081444Y2 JP 1993070633 U JP1993070633 U JP 1993070633U JP 7063393 U JP7063393 U JP 7063393U JP H081444 Y2 JPH081444 Y2 JP H081444Y2
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rail
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守彦 片山
正男 佐藤
慶尚 金子
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Railway Technical Research Institute
Kaneko Co Ltd
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Railway Technical Research Institute
Kaneko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、軌道の実形状測定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】列車が安全かつ乗り心地の良い走行状態
で運行されるためには、軌道が十分な強度を持ち、常に
良好な状態に保守管理されている必要がある。しかし、
軌道は車両の荷重や、風雨などの自然力の作用に曝され
漸次崩壊されている。このような軌道を保守管理するに
は、軌道の変形状態を数量的に的確に把握することが不
可欠である。
【0003】軌道の変形状態を表現するために、軌道の
狂いの状態によりその種類を定義し、その軌道狂いの定
義に従って軌道狂いを測定する。軌道狂いとしては、通
常次の5項目の軌道狂いが定義されている。 通り狂い レール側面の長さ方向の凹凸をいい、一般には長さ10
mの糸をレール内側面に張り、その中央部におけるレー
ルと糸との水平距離によって表わす。 高低狂い レール頂面の長さ方向の凹凸をいい、一般には長さ10
mの糸をレール頂面に張り、その中央部におけるレール
と糸との鉛直距離によって表わす。 軌道狂い 水準狂い 平面性狂い この考案はこれら5項目の軌道狂いのうちの通り狂い
と、の高低狂いに関連した「通り(左右)方向の実形
状」と「高低(上下)方向の実形状を測定する方法及び
測定装置に関するものである。
【0004】従来から通り狂い及び高低狂いを測定する
検測車としては、高速軌道検測車、比較的小型の軌道検
測車などがある。高速軌道検測車は一般の運行車両程の
重車両であり、比較的小型の軌道検測車でも車両質量が
500kg程もあり、長大な線路区間の軌道検測を主な
目的としている。
【0005】また上記の検測車の検測方法は被測定レー
ル上にA,B,Cの3点を選び、両端のA点とC点を結
ぶ直線ACを弦として、この弦に対してA点とC点の丁
度中間の位置B点との離間距離を「正矢」と称し、この
正矢を順次検測していくことにより行っている。しかし
この測定方法はA,C点を基準としたB点の相対変位量
の測定であり、軌道の実形状を表わすものではない。通
り狂い量、高低狂い量を基に実形状の算出を行なうに
は、比較的複雑な計算式を用いる方法、例えば累計法あ
るいはデジタル逆フィルタによる理論等が提案されてい
るが、後に触れる測定弦長と変形波長との関連等から来
る誤差量の問題があり、完全なものではない。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】先に述べたように従来
の検測車で検測している「通り」「高低」の値はあくま
でも相対変位量であって被測定レールの実形状を表わす
ものではない。そのため軌道狂いが例えば第17図に示
すように測定弦長Lの1/2の波長1/2Lで発生して
いる場合には軌道狂い量がまったく検出されない場合が
生じる。
【0007】また、測定弦長は一般的に10mあるいは
20mを用いているが新幹線のような超高速列車の乗心
地に大きな影響を及ぼす長波長の軌道狂いの検出には、
精度の点で問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この考案では、測定対象
となる軌道を構成する2本のレールに沿ってレーザ光を
照射し、このレーザ光とレールとの間の間隔を測定し
道の実形状を測定する軌道の実形状測定装置を提案する
ものである。更に具体的な手段としては測定対象となる
被測定軌道の測定区間の一端側に固定され、被測定軌道
と平行にレーザ光を照射するレーザ光源と、 被測定軌道
に沿って走行することができる台車と、 この台車の走行
距離を測定する測距手段と、 この台車に搭載され、バネ
の偏倚力によって一方のレールに向かって弾性的に圧接
されて支持される基準台と、 この基準台に搭載され、レ
ール間方向に移動できるように支持されたY軸テーブル
と、 このY軸テーブルに搭載され、Y軸テーブルに対し
て垂直方向(Z軸方向)に移動できるように支持された
受光器支持台と、 この受光器支持台に搭載され、上記レ
ーザ光源から出射されるレーザ光を受光する受光器と、
この受光器に受光するレーザ光の位置が受光部の中心位
置から外れることにより、レーザ光の受光位置を受光部
の中心位置に引き戻すように上記Y軸テーブル及び受光
器支持台を移動させるY軸駆動手段及びZ軸駆動手段
と、 これらY軸駆動手段及びZ軸駆動手段の駆動量のそ
れぞれを検出し、被測定軌道とレーザ光との間の変位量
を測定する変位検出手段と、 上記基準台に搭載され、基
準台のレール間方向の傾き角度を検出する傾斜角センサ
と、 上記変位検出手段で検出した変位量を上記傾斜角セ
ンサで検出した傾斜角により、水平方向及び鉛直方向で
測定した変位量に補正する演算手段と、 この演算手段で
算出した変位量を上記測距手段の測定値が測定距離に達
する毎に、その距離値と共に記憶する記憶手段と、 によ
って構成したものである。
【0009】この考案の測定装置によればレーザ光の直
進性によって正確な基準線を形成することができる。よ
ってこの正確な基準線を利用して軌道を構成するレール
との間隔を測定し、レールと基準線との間の変位を測定
するものであるから正確な変位量を測定することができ
る。更にこの考案の測定装置によればレーザ光を基準線
とし、この基準線を受光器によって追尾させながら台車
を移動させ受光器の追尾に必要な移動量を計測すること
によってレールと基準線との間の間隔の変位量を知るこ
とができる。この変位量はレールの歪と等価であり、
道の実形状を直接求めることができる。
【0010】またレーザ光で形成される基準線は充分な
長さに採れる。この結果軌道の実形状の測定に利用する
ことにより超高速列車の乗心地に影響のある長波長の軌
道狂いの検出も可能となる。またこの考案では装置を比
較的小型に作ることができるから測定現場への搬入・搬
出を人力で行なうことができる。
【0011】
【実施例】図1にこの考案による測定方法に用いる装置
の概要を示す。図中100は測定対象となる軌道のレー
を示す。200はこのレール100と平行してレーザ
光300を照射するレーザ光源、400はこのレーザ光
300を受光する受光器、500はこの受光器400を
レール100に沿って移動させる走行台車を示す。
【0012】受光器400はここには特に図示しない
が、直交二軸駆動手段によってY軸方向とZ軸方向に駆
動され、レーザ光300を常に捕捉した状態に維持させ
る。つまりレーザ光源200をレール100の一点に固
定し、その固定位置からレーザ光300をレール100
に沿う方向に照射させ基準線を形成する。受光器400
にレーザ光300を受光させ、走行台車500をレール
100に沿って移動させる。このとき受光器400はレ
ーザ光300を受光する状態を維持するように直交二軸
駆動装置によってY軸方向とZ軸方向に移動し、その移
動量を例えば台車500が25cm移動する毎に記憶す
る。
【0013】記憶器に記憶した受光器400の変位量は
レーザ光300を基準としたレール100の変位に対応
し、軌道の実形状を表わしている。つまり図2に示すよ
うに受光器400のY軸方向の駆動量Yを測定すること
によってレール100の通り方向の実形状を求めること
ができる。また図3に示すように受光器400のZ軸方
向の駆動量Zを測定することによってレール100の高
低方向の実形状を求めることができる。
【0014】以下にレーザ光源200の支持構造、及び
受光器400の支持構造について説明する。図4にレー
ザ光源200の支持構造を示す。この例では、レーザ光
源200を走行台車600に搭載した場合を示す。走行
台車600は枠状フレーム601と、この枠状フレーム
601の下面に取付けた4個の車輪602とによって構
成され、ハンドル603を押して走行台車600を走行
させる。
【0015】枠状フレーム601の上面側に支持台60
4を設け、この支持台604にレーザ光源200を支持
させる。尚605は球座を有し、レーザ光源200の軸
線の向を調整する調整部を示す。この調整部605によ
ってレーザ光300の向きを設定し、その設定した状態
はハンドル606を締付けることによって固定すること
ができる。
【0016】レーザ光源200は例えばHe−Neレー
ザ発振管を用いることができ、その前部に集光用として
倍率20倍程度の望遠鏡201を取付け、その望遠鏡2
01によってレーザ光を細いビーム状に絞って放射する
ようにしている。レーザ光源200の上側には必要に応
じて視準用の望遠鏡202を設け、この視準用望遠鏡2
02によってレーザ光源200の光軸を目視によって設
定できるようにしている。
【0017】尚この例では枠状フレーム601の上面側
にY軸方向のガイドフレーム607を架設し、このガイ
ドフレーム607によって支持台604をY軸方向に移
動させることができる構造とした場合を示す。図5乃至
図8に受光器側の台車500の実施構造を示す。台車5
00は枠状のフレーム501と、この枠状フレーム50
1の下面側に取付けた車輪502と、ハンドル503
と、枠状フレーム501にY軸方向に可動できるように
支持した基準台504とによって構成することができ
る。
【0018】基準台504はガイドフレーム505によ
って枠状フレーム501上においてY軸方向に移動可能
なように支持される。これと共に図7に示すバネ506
によって基準台504に一方に向く偏倚力を与え、基準
台504を一方のレール側に押し付ける。レールに押し
付けられる側の基準台504の辺にはレール接触シュー
507を設け、このレール接触シュー507をレールの
軌間面に押し当て基準台504の位置を一方のレールに
対して一定の位置を維持する構造としている。レール接
触シュー507はレールとの接触部分にローラが付けら
れ、このローラによってレールと接触し、円滑に走行で
きるようにしている。
【0019】基準台504上には傾斜角センサ700が
搭載され、この傾斜角センサ700によって基準台50
4の傾き、つまり左右レールの水準差(カント)を計測
できるようにしている。傾斜角センサ700としては例
えば振子式の構造のものを用いることができる。振子式
傾斜角センサは周知のように振子とケースの間の相対的
な角度の変化を例えば差動トランスによって検出し、カ
ントに対応した電気信号を得ることができる。
【0020】枠状フレーム501の下面側には測距手段
750を設ける。この測距手段750は例えばレールの
頭部に接触して回転する補助車輪750Aと、この補助
車輪750Aによって回転するロータリーエンコーダ7
50Bとによって構成される。ロータリーエンコーダ7
50Bは補助車輪750Aが1回転する毎に、つまり例
えば25cm進む毎にパルスを1個発生する。このパル
スは後で説明する測定器の積算回路に入力し、パルスの
積算値によって台車500の走行距離を算出することに
利用される。
【0021】基準台504の上には図8乃至図10に示
す直交二軸駆動手段及び変位量測定手段を搭載する。図
8乃至図10に示す800はY軸駆動手段、900はZ
軸駆動手段を示す。Y軸駆動手段800は基準台504
上にY軸方向に差し渡して設置したガイドフレーム80
1と、このガイドフレーム801と平行して設けたボー
ルネジ802と、このボールネジ802を回転駆動して
Y軸テーブル803をY軸方向に移動させるY軸ステッ
ピングモータ804とによって構成することができる。
【0022】805はY軸駆動手段800の駆動量を検
出するY軸変位検出器を示す。このY軸変位検出器80
5は例えばポテンショメータによって構成することがで
きる。ポテンショメータの回転軸には例えばプーリが取
付けられ、このプーリに例えばゼンマイのような巻込手
段を作用させ、プーリに巻込力を与えておき、このプー
リからワイヤを引き出してY軸テーブル803に接続す
る。このようにしてY軸テーブル803の移動量がY軸
変位検出器805から電気信号として取出される。
【0023】Y軸テーブル803の上にZ軸駆動手段9
00が搭載される。Z軸駆動手段900は図9に示すよ
うにY軸テーブル803の面に鉛直方向に植設されたZ
軸案内枠901と、このZ軸案内枠901にZ軸方向に
架設した一対のガイドフレーム902と、このガイドフ
レーム902と平行して設けたボールネジ903と、ボ
ールネジ903を回転駆動するステッピングモータ90
4と、ボールネジ903と螺合し、ガイドフレーム90
2によって案内される受光器支持台905とによって構
成される。
【0024】906はZ軸変位検出器を示し、このZ軸
変位検出器906もゼンマイのような巻込手段で回転偏
倚力が与えられたプーリを有し、このプーリに巻付けた
ワイヤを受光器支持台905に連結して受光器支持台9
05のZ軸方向の移動量を検出する。図11に受光器側
の走行台車500の外観図を示す。511はY軸駆動手
段800を覆うカバーを示し、906はZ軸駆動手段9
00を覆うカバーを示す。これらカバー511と906
によってY軸駆動手段800とZ軸駆動手段900が保
護される。1000は制御及び演算手段を収納したケー
スを示す。
【0025】図12に制御及び演算手段の構成の一例を
示す。制御及び演算手段の主体はマイクロコンピュータ
1001によって構成され、このマイクロコンピュータ
1001に受光器400と、Y軸変位検出器805、Z
軸変位検出器906及びステッピングモータ804,9
04を接続することによってレーザ光追尾機構が構成さ
れる。
【0026】受光センサ400の光電変換信号は受光位
置検出回路401とレーザ光300の受光位置に対応す
る信号に変換され、平均値算出回路402で平均化され
てマイクロコンピュータ1001に入力される。受光セ
ンサ400はその受光面を例えばシリコン、フォト、ダ
イオードの光電変換素子で形成され、一対の電極間に流
れる電流の比によってレーザ光300が入射した位置を
算出する。
【0027】この原理を図13を用いて説明する。受光
器400はY軸方向と、Z軸方向に互に対向してそれぞ
れに一対の電極A,Bを有する、図では一方の電極対だ
けを示す。この電極A,Bの間の位置Cにレーザ光30
0が入射すると、入射点Cに電圧Vが発生し電極AとB
に電流I1 とI2 が分流する。ここで電極AとBの間の
距離をL、電極AとBからレーザ光300の入射点Cま
での距離をL1 ,L2、レーザ光300の入射点Cと各
電極A,Bとの間の抵抗値をR1 ,R2 とした場合、 I=I1 +I21 =V/R1 ,I2 =V/R21 =I・R2 /(R1 +R2 ),I2 =I・R1 /(R1 +R2 ) よって I2 /I1 =R1 /R2 =L1 /L2 となり、I1 及びI2 を測定することによりレーザ光3
00の入射位置Cを求めることができる。この入射位置
Cの算出を受光位置検出回路401で行なう。
【0028】平均算出回路402は受光位置検出回路4
01で求めたレーザ光300の入射位置データを複数回
にわたって平均化し、その平均化した値をマイクロコン
ピュータ1001に入力する。つまりレーザ光300は
空気の流れ等によってゆらぎを生じる。この結果投光器
及び受光器が静止しているにもかかわらずレーザ光30
0のゆらぎによって受光位置データに変動が発生する。
この変動を除去する目的で複数回にわたって出力される
位置Cのデータを平均化し、その平均化した位置データ
をその時点における入射位置と定めマイクロコンピュー
タ1001に入力する。
【0029】マイクロコンピュータ1001はY軸方向
及びZ軸方向に関するレーザ光300の入射位置データ
を取込むと、その位置データが受光器400の中心点付
近に合致するようにステッピングモータ804と904
を駆動する。つまり図13に示す電流I1 とI2 がI1
=I2 となるようにY軸方向及びZ軸方向にステッピン
グモータ804と904を駆動させ、I1 =I2 の関係
になる状態でステッピングモータ804と904の駆動
を停止させる。
【0030】ステッピングモータ804と904はそれ
ぞれマイクロコンピュータ1001から制御信号が出力
されると、パルス発生回路1002でパルス信号に変換
され、このパルス信号がステッピングモータ制御回路1
003に入力される。ステッピングモータ制御回路10
03ではステッピングモータ804と904に駆動信号
を与え、ステッピングモータ804と904を駆動す
る。
【0031】Y軸変位検出器805とZ軸変位検出器9
06はステッピングモータ804と904の駆動量を検
出し、その駆動量をAD変換器1004でAD変換し、
そのAD変換出力をマイクロコンピュータ1001に入
力する。マイクロコンピュータは受光位置検出回路40
1から入力されるレーザ光300の入射位置データYα
とZα及びY軸変位検出器805とZ軸変位検出器90
6から入力される駆動量YβとZβをもとに図2及び図
3に示した変位量(通り:Y,高低:Z)を算出する。
【0032】 Y=Yα+Yβ ・・・(1) Z=Zα+Zβ ・・・(2) これと共に測距手段750と積算回路1005で求めら
れる走行距離値を変位量Y,Zと共に記憶手段に記憶
し、その後表示器1007に表示したり、或はプリンタ
1008にプリントアウトする。
【0033】1006はディジタルスイッチ回路を示
す。このディジタルスイッチ回路1006に測定日時、
キロ程、上下線種別、測定間隔等の測定緒元を設定し、
この設定した測定緒元も測定データと共に記憶し、表示
し、またはプリンタ1008にプリントアウトさせる。
測定は以下のようにして行なわれる。 レーザ光源200と受光器400を測定区間両端の
軌道上に設置する。レーザ光源200は測定の基準原点
となるためレールに固定する。 レーザ光源200より受光器400に向けレーザ測
定基準線を作る。 受光器400を上下左右、つまりZ軸とY軸方向に
移動させ、軌道の形状にかかわらずレーザ光を絶えず捕
捉しながらレーザ光源に向かって走行させる。 各測定位置(測距手段750からパルスが出力され
る地点)におけるレーザ光300と軌道の離れ量Y(通
り)およびZ(高低)を受光器400の移動量より求め
る。
【0034】レーザ光300の集光性には限界があるた
め、全測定区間を分割し、1測定区間を150〜200
m程度としている。そこで、全測定区間の軌道実形状を
求めるためにこの実施例では図14に示すように1つの
測定区間と次の測定区間において重複する測定部分を設
け、以下の処理を行なう(ここでは通りについての説明
を行なうが、高低の場合も処理方法は同じである)。 (1)隣接する測定区間の接合 隣接する測定区間(A)及び(B)において、測定基準
とするレーザ光の方向は必ずしも一致しない。この場合
それぞれの区間の基準線となるレーザ光の傾き及びオフ
セット量が異なる。そこで測定区間(A)と(B)を接
合させるため、図14に示すように測定区間(A)と
(B)の間に重複測定区間を設け第3式に示すαを求め
る。そしてこのαによって測定区間(B)の各測定値を
修正し、測定区間(B)を測定区間(A)に接合する。
【0035】 α=y(A) +n(y(B) =y(A) )/(X(B) =X(A) ) ・・・(3) ただし、 X(A) ;測定区間(B)の始点位置 X(B) ;測定区間(A)の終点位置 y(A) ;測定区間(A)の重複測定区間・始点の測定値 y(B) ;測定区間(B)の重複測定区間・始点の測定値 n ;測定区間(B)の始点から終点までの測点数 そして、この処理を測定区間Aから最終測定区間まで隣
接する測定区間について順次行うことで、全測定区間で
連続した形状を得ることができる。 (2)傾きの補正 全測定区間における軌道実形状は、一般的に全測定区間
の始終点XO とXn をむすんだ基準線からの形状で表示
した方が判り易く、便利である。しかし、前項で求めた
全測定区間の連続形状は、図15に示すように、最初の
測定区間の傾きに沿った形状となり、最終測定区間の終
点Xn では最初の測定区間の基準線の延長線に対しyn
だけの偏位量を持った形状となっている。そこで全測定
区間にわたる軌道実形状を、前項で得られた各測点値に
対して第4式で求まる傾きの補正値βをそれぞれ加算
し、傾きを補正する。
【0036】 β=mx ・yn /(N−1) ・・・(4) ただし、 yn ;全測定区間の終点(Xn )における偏位量 N ;全測定区間(Xo 〜Xn )における測定点数 mx ;測定始点(Xo )から終点(Xn )間の任意の測
定点(mx =0〜N) (3)カントに対する補正 鉄道線路の曲線部では、一般に曲線の外側のレールが内
側のレールよりも高く設置されていて、この傾きの度合
いを「カント」と称している。
【0037】従って曲線部においては図16で示すよう
に左右両レール頭頂面を結ぶ線と平行または直角に測定
した原変位量「y」,「z」は水平、鉛直方向にとった
変位量「y′」,「z′」と異なる。鉄道の保線関係部
門においては左右,上下方向の変位量を表わすのに、水
平方向,鉛直方向で測定した値を用いるのが一般的であ
り、この装置による測定値も、水平方向,鉛直方向の値
に補正する必要がある。そのために以下に示す補正演算
式(4)と(5)の計算を行なわせている。 図で、y ;左右方向の測定値 z ;上下方向の測定値 y′;左右方向の補正値 z′;上下方向の補正値 α ;台車フレームの水平に対する傾斜角 補正演算式 y′=y・cosα ・・・(5) z′=y・sinα+zcosα ・・・(6) 台車500の傾斜角αは基準台504に取付けた傾斜角
センサ700(図5参照)によって検出し、その検出信
号を傾斜角検出回路1009(図12参照)を通じてマ
イクロコンピュータ1001に入力し、補正演算式
(5)及び(6)の演算に利用する。
【0038】
【考案の効果】以上説明したようにこの考案によればレ
ーザ光300を基準線として利用し、この基準線を受光
器400で捕捉しながらレール100を台車500で
移動させ、受光器400を基準線の位置に維持するため
の移動量を取込む構造としたから、受光器400の移動
量がレール100の基準線に対する通り狂い及び高低狂
いとして取扱うことができる。
【0039】つまり軌道の実形状を直接測定することが
できる。よって従来のように10m程度の弦を張って、
この弦の中心位置からレールまでの変位量つまり正矢を
測定し、この正矢からレールの実形状を求める方法と異
なり、この考案によれば測定データそのものが軌道の実
形状を表わしており、正矢から実形状を求める演算処理
は全く必要としない。よって測定と同時に軌道の実形状
を知ることができるから保線作業に利用して実に有効な
測定装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の測定方法を説明するための斜視図。
【図2】この考案の測定方法を説明するための平面図。
【図3】この考案の測定方法を説明するための側面図。
【図4】レーザ光源の支持構造の一般を示す斜視図。
【図5】受光器を搭載して走行する台車の構造を説明す
るための平面図。
【図6】図5の側面図。
【図7】図5の正面図。
【図8】受光器をY軸方向に移動させるY軸駆動手段の
構造を説明するための平面図。
【図9】受光器をZ軸方向に移動させるZ軸駆動手段の
構造を説明するための正面図。
【図10】図9の側面図。
【図11】受光器を搭載した走行台車の外観構造を説明
するための斜視図。
【図12】この考案の測定装置の構成を説明するための
系統図。
【図13】この考案の装置に用いた受光器の動作を説明
するための図。
【図14】この考案の測定方法を利用して測定した複数
の区間の測定結果を継ぎ合わせる方法を説明するための
図。
【図15】複数区間の測定結果を継ぎ合わせた場合に生
じる誤差を補正する補正方法を説明するための図。
【図16】この考案の測定方法において軌道に傾きが生
じた場合に生じる補正方法を説明するための正面図。
【図17】従来の技術を説明するための図。
【符号の説明】
100 測定対象となるレール 200 レーザ光源 300 レーザ光 400 受光器 500 走行台車 700 傾斜角センサ 750 測距手段 800 Y軸駆動手段 900 Z軸駆動手段 1001 マイクロコンピュータ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−262608(JP,A) 特開 昭62−81508(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.測定対象となる被測定軌道の測定区
    間の一端側に固定され、被測定軌道 と平行にレーザ光を照射するレーザ光源と、 B.被測定軌道に沿って走行することができる台車と、 C.この台車の走行距離を測定する測距手段と、 D.この台車に搭載され、バネの偏倚力によって一方の
    レールに向かって弾性的に圧接されて支持される基準台
    と、 E.この基準台上に搭載され、レール間方向に移動でき
    るように支持されたY軸テーブルと、 F.このY軸テーブルに搭載され、Y軸テーブルに対し
    て垂直方向(Z軸方向)に移動できるように支持された
    受光器支持台と、 G.この受光器支持台に搭載され、上記レーザ光源から
    出射されるレーザ光を受光する受光器と、H.この受光器に受光するレーザ光の位置が受光部の中
    心位置から外れること により、レーザ光の受光位置を受
    光部の中心位置に引き戻すように上記Y軸 テーブル及び
    受光器支持台を移動させるY軸駆動手段及びZ軸駆動手
    段と、 I.これらY軸駆動手段及びZ軸駆動手段の駆動量のそ
    れぞれを検出し、被測 定軌道とレーザ光との間の変位量
    を測定する変位検出手段と、 J.上記基準台に搭載され、基準台のレール間方向の傾
    き角度を検出する傾斜 角センサと、 K.上記変位検出手段で検出した変位量を上記傾斜角セ
    ンサで検出した傾斜角より、水平方向及び鉛直方向で
    測定した変位量に補正する演算手段と、 L.この演算手段で算出した変位量を上記測距手段の測
    定値が測定距離に達す毎に、その距離値と共に記憶す
    る記憶手段と、 によって構成したことを特徴とする軌道の実形状測定装
    置。
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