JPH08142962A - 動力付き自転車用フレーム - Google Patents

動力付き自転車用フレーム

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Publication number
JPH08142962A
JPH08142962A JP28518494A JP28518494A JPH08142962A JP H08142962 A JPH08142962 A JP H08142962A JP 28518494 A JP28518494 A JP 28518494A JP 28518494 A JP28518494 A JP 28518494A JP H08142962 A JPH08142962 A JP H08142962A
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tube
frame
lug
fixed
bracket
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JP28518494A
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English (en)
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Masaru Ohira
優 大平
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】製造が容易でその時間も短縮化でき、製造コス
トを削減することができる動力付き自転車用フレームを
提供する。 【構成】動力付き自転車のフレームが、メインチューブ
10、シートチューブ22、リアチューブ26およびチ
ェーンステー27などを中ラグ54、ハンガーラグ55
で連結することにより構成されている。ラグ54,55
は、メインチューブ10、シートチューブ22、リアチ
ューブ26およびチェーンステー27を金型内に配置し
て、ダイキャストすることによって形成される。これに
よって、容易に短時間で一体のフレームを製造すること
が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自転車に推進力を与
える駆動装置を搭載した動力付き自転車のフレームに係
り、さらに詳しくは製造行程を簡略化することが可能な
動力付き自転車用フレームに関する。
【0002】
【従来の技術】人力による駆動系と電動モータによる駆
動系とを併設し、電動モータの駆動力で人力による駆動
力を補助するようにした動力付き自転車は、例えば特開
平2−74491号公報に開示されているように公知で
ある。この動力付き自転車は、足踏みペダルから入力さ
れる踏力を検出し、人力の負担が大きい時には電動モー
タの駆動力を大きくして人力の負担を減らすものであ
る。
【0003】このような動力付き自転車は、電動モータ
を有するパワーユニット(駆動装置)を備えている。従
来、このパワーユニットは、動力付き自転車のフレーム
を構成するチューブにブラケットを介して連結されてい
た。ここで、ブラケットはフレームに溶接され、パワー
ユニットはこのブラケットにボルト、ナットで結合され
ていた。また、フレームを構成するチューブ同士は、そ
れぞれ分岐管状のラグ(連結部材)に挿入され、溶接に
よってチューブとラグとが固定されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ように溶接によってブラケットをフレームに取り付ける
のは、ブラケットの位置や向きを調節するのが煩雑で、
しかも時間がかかり結果的に製造コストを上昇させる原
因となっていた。また、チューブとラグとを溶接するの
も、同様に煩雑で時間がかかり、製造コストの上昇を招
いていた。
【0005】この発明は前記の事情を考慮してなされた
ものであり、製造が容易でその時間も短縮化でき、製造
コストを削減することができる動力付き自転車用フレー
ムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明にあっては、自転車に推進力を与える駆動
装置を搭載した動力付き自転車のフレームであって、複
数のチューブと、これらチューブ同士を連結する連結部
材とを備え、前記チューブを型内に配置して、前記連結
部材を鋳造することによって、前記チューブと前記連結
部材とを一体化したことを特徴としている。
【0007】
【作用】この発明にあっては、チューブを型内に配置し
て、連結部材を鋳造することによって、チューブと連結
部材とを一体化している。これによれば、連結部材に対
するチューブの位置や方向を調節することが容易であ
り、しかも時間のかかる溶接作業をなくすることができ
る。また、例えばチューブに鋳造時にボルト挿入孔を形
成しておくことにより、ブラケットの位置や方向を調節
することが容易であり、しかも時間のかかる溶接作業を
なくすることができる。したがって、製造時間を短縮化
することができる。この結果、製造コストを大幅に削減
することが可能である。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。 (1) 第1実施例 A.実施例の全体構成 まず、図1ないし図9を参照して、この発明に係る第1
実施例について説明する。図1はこの発明に係るフレー
ムを有する動力付き自転車のカバー90(図2)を取り
外して示す側面図である。図において符号10はメイン
チューブを示しており、このメインチューブ10の前部
にはヘッドチューブ11が固定されている。ヘッドチュ
ーブ11の内部には、ハンドルステム12がヘッドチュ
ーブ11の軸線を中心にして回動自在に挿入されてい
る。ハンドルステム12の下部には左右一対の前フォー
ク16が固定されており、この前フォーク16には前輪
14が回転可能に取り付けられている。また、ハンドル
ステム12の上部には左右に延びるハンドルバー18が
固定されている。
【0009】メインチューブ10は前部から斜め下後方
に延びており、その後端にはシートチューブ22と1本
のリアチューブ26とが固定されている。シートチュー
ブ22は、サドル20が固定されたシートポスト19を
支持している。リアチューブ26には一対のチェーンス
テー27が固定され、チェーンステー27とシートチュ
ーブ22は、左右一対のシートステー24で連結されて
いる。図示のように、シートチューブ22、シートステ
ー24、リアチューブ26およびチェーンステー27は
ほぼ三角形をなしており、使用者が乗車したときの体重
を支持しうるようになっている。シートステー24とチ
ェーンステー27との連結部には後輪28が回転可能に
取り付けられている。
【0010】シートチューブ22の下方にはパワーユニ
ット(駆動装置)34が取り付けられている。このパワ
ーユニット34は、人力による駆動系、電動モータによ
る駆動系、および両者の合力機構をユニットとしたもの
であり、そのケースには、クランク軸33が取り付けら
れ、このクランク軸33の両端にはクランク32が固定
されている。クランク32にはそれぞれ足踏みペダル3
1が取り付けられている。なお、符号36は電動モータ
を示す。
【0011】使用者が足踏みペダル31を踏んだときの
クランク軸33の回転は、パワーユニット34内の機構
を通じてチェーン37に伝達され、さらにフリーホイー
ル29を介して後輪28に伝達され、後輪28が回転す
ることによってこの動力付き自転車が推進される。その
一方、電動モータ36が駆動されると、そのロータの回
転がパワーユニット34内部の別の機構を通じてチェー
ン37に伝達され、これによっても後輪28が回転され
るようになっている。このようにして、この動力付き自
転車は、クランク軸33によって伝えられる人力による
駆動系と、電動モータ36による駆動系とを備えてい
る。
【0012】また、メインチューブ10の下部にはケー
シング41が固定されている。このケーシング41の内
部にはコントローラ42が設けられている。電動モータ
36には充電可能な電池39から駆動用の電流が供給さ
れる。この電池39はインナボックス38内に上下2段
に収納されており、このインナボックス38がさらにア
ウタボックス40に収容されており、アウタボックス4
0がシートチューブ22と後輪28との間に配置され
て、シートチューブ22、シートステー24、およびリ
アチューブ26に支持されている。電池39は電動モー
タ36に電流を供給し、コントローラ42はこの電流を
増減させるものである。
【0013】すなわち、人力の駆動力、すなわち足踏み
ペダル31、クランク32、クランク軸33を通じて与
えられる踏力が大きいときは、コントローラ42が電動
モータ36に流れる電流を大きくし、踏力が小さいとき
は、コントローラ42が電動モータ36に流れる電流を
小さくする。これによって、人力の負担が大きいときに
は電動モータ36の駆動力を大きくして、人力の負担を
減らすことが可能である。なお、電動モータ36として
は、例えば永久磁石式直流モータや直巻直流モータを使
用しうる。また、コントローラ42としては、直流電圧
のオン・オフの時間比(デューティー比)をトルクに応
じて変化させるチョッパ方式のものが好ましい。
【0014】図2は、この動力付き自転車の完成状態を
示す側面図である。この動力付き自転車の車体には、メ
インチューブ10などを覆うカバー90が装着される。
カバー90は上方のカバー91と下方のカバー92とか
らなり、上方のカバー91はメインチューブ10、シー
トチューブ22の下部、リアチューブ26、および電池
39のアウターボックス40の下部を覆うものであり、
下方のカバー92は電動モータ36、ケーシング41を
覆うものである。
【0015】B.フレームの構成 さて、この動力付き自転車のフレームの構成の詳細につ
き、図3ないし図9を参照して説明する。 B−1.フレームの前部の構成 図3は、ヘッドチューブ11、ハンドルステム12、前
フォーク16、メインチューブ10の連結構造を示す。
ヘッドチューブ11は、円筒状のチューブ本体50とこ
れに対して斜めに連なった円筒状のヘッドラグ51とか
らなる。このうちチューブ本体50の内部には、ステン
レス製のチューブ49が挿入され、ここに下方から前フ
ォーク16の円筒状の上端部16aが挿入されている。
また、チューブ49の内部には、上方からハンドルステ
ム12の下端部が挿入され、この下端部が前フォーク1
6の上端部16aにも挿入されている。
【0016】そして、ハンドルステム12は締結リング
52によって前フォーク16に固定されており、これに
よってハンドル操作によりハンドルステム12および前
フォーク16が一体になってヘッドチューブ11の軸線
を中心にして回動するようになされていると共に、ハン
ドルステム12が上下に移動しないようになされてい
る。
【0017】一方、ヘッドラグ51はチューブ本体50
と一体に成形されており、チューブ本体50の途中から
斜め下後方に延びている。このヘッドラグ51内には、
メインチューブ10の前端が固定されている。また、ヘ
ッドラグ51にはカバー90を装着するためのピン53
が突設されている。
【0018】B−2.フレームの前部の製造方法 次に、ヘッドラグ51にメインチューブ10を連結する
手順について説明する。この実施例では、鋳造、具体的
にはダイキャストによってヘッドラグ51を形成すると
同時に、ヘッドラグ51をチューブ本体50およびメイ
ンチューブ10と一体化している。まず、チューブ49
を挿入した状態のチューブ本体50を図示しない一対で
組になった金型内に配置する。またこれと前後して、メ
インチューブ10の前端も金型内に配置する。そして、
金型内に溶融したアルミニウムなどの金属を注入しこれ
が固化した後、離型する。なお、ここではチューブ本体
50にチューブ49を挿入しない状態で、金型内にチュ
ーブ本体50を配置してもよい。
【0019】B−3.フレームの後部の構成 図4は、メインチューブ10、シートチューブ22、リ
アチューブ26、チェーンステー27の連結構造を示
す。このうちメインチューブ10、シートチューブ2
2、リアチューブ26は中ラグ(連結部材)54によっ
て連結され、リアチューブ26、チェーンステー27は
ハンガーラグ(連結部材)55によって連結されてい
る。後述するように、これらのラグ54,55はダイキ
ャストによりアルミニウムで形成されている。
【0020】このように二つのラグ54,55を設けた
理由について説明する。まず通常の人力のみを利用した
自転車であれば、図1に示すクランク軸33の位置と中
ラグ54の中心位置とをほぼ一致させることができ、そ
こに配置されたラグから2本のチェーンステーを分岐さ
せて、これらのチェーンステーを後輪の軸に連結させる
ことができる。ところが、この実施例の自転車の場合、
電動モータ36で動力の補助をするためにパワーユニッ
ト34を設けている。このため、中ラグ54の位置とク
ランク軸33の位置とを一致させることはできない。ま
たパワーユニット34が路面上の突起物などにぶつから
ないようにするために、これらをある程度高い位置にす
る必要がある。
【0021】したがって、中ラグ54を通常の自転車よ
りも高い位置にしなければならない。この場合、中ラグ
54から直接2本のチェーンステー27を分岐させて、
これらのチェーンステー27を後輪28の軸に連結させ
ることも考えられる。しかし、この実施例においては、
フレームの強度を考慮して、パワーユニット34を懸架
させると共に、電池39を支持させるためのリアチュー
ブ26を設けている。したがって、リアチューブ26と
チェーンステー27とを連結するハンガーラグ55が必
要となる。
【0022】なお、使用者の体格に合せてサドル20の
高さの調節範囲を大きく確保するには、シートチューブ
22の後ろに配置した電池39をできるだけ低い位置に
しておくことが望ましい。また、パワーユニット34か
ら後輪28に動力を伝達するチェーン37が、ハンガー
ラグ55にぶつからないようにする必要がある。これら
の理由により、ハンガーラグ55の位置は中ラグ54よ
りもかなり低くなされている。
【0023】さて図4に示すように、中ラグ54は一体
になされた3つの円筒部56,57,58を有してい
る。このうち円筒部56内にはメインチューブ10の後
端が固定されており、円筒部57内にはシートチューブ
22の下端が固定されており、円筒部58内にはリアチ
ューブ26の前端が固定されている。また、円筒部5
7,58の間には、凸部59が形成されている。
【0024】さらに、円筒部56には、1枚のブラケッ
ト60が固定され、円筒部58にも1枚のブラケット6
1が固定されている。これらのブラケット60,61
は、鋼板によって形成されている。図4ないし図6に示
すように、ブラケット60は、円筒部56に形成された
凸部56aに2本のボルト68によって固定されてい
る。またブラケット61は、図4、図7および図8に示
すように、円筒部58に形成された凸部58aにボルト
69によって固定されている。
【0025】一方、図9に示すように、ハンガーラグ5
5は円筒部63と、左右一対の円筒部64と、これらを
連結する連結部65とが一体になされたものである。こ
のうち円筒部63内にはリアチューブ26の後端が固定
されており、円筒部64はチェーンステー27の前端が
それぞれ固定されている。さらに円筒部63には前記と
同一のブラケット61が固定されている。ここでブラケ
ット61は、円筒部63に形成された凸部63aにボル
ト70によって固定されている。また、連結部65には
上方へ突出する凸部66が設けられている。なお、後述
する製造方法の都合上、図4および図7に示すように、
中ラグ54の円筒部58およびハンガーラグ55の円筒
部63は円筒部62によって連結されており、このため
リアチューブ26は円筒部58,62,63に覆い隠さ
れている。
【0026】さらに、中ラグ54の円筒部56には、ブ
ラケット60と対向する位置に凸部56bが形成されて
いる。凸部56bとブラケット60にはボルト71が挿
通され、ボルト71の端部にナット73が螺合されてい
る。また、円筒部62には、ブラケット61と対向する
位置に凸部62aが形成されている。凸部62aとブラ
ケット61にはボルト72が挿通され、ボルト72の端
部にナット74が螺合されている。
【0027】これらのボルト71,72は、図1に示す
ように、パワーユニット34をメインチューブ10およ
びリアチューブ26の下方に懸架するためのものであ
る。また中ラグ54に形成された凸部59、およびハン
ガーラグ55に形成された凸部66には、電池39のア
ウターボックス40が固定されて支持されている。
【0028】ここで、ブラケット60,61を介してパ
ワーユニット34をメインチューブ10およびリアチュ
ーブ26に取り付けているのは、パワーユニット34の
ケーシングがダイキャストによりアルミニウムで形成さ
れているためである。前述のようにブラケット60,6
1が固定されているラグ54,55も、ダイキャストに
よりアルミニウムで形成されている。通常、鋳物同士を
直接ボルトなどで締結すると、締結力を受けて割れやす
い。ダイキャストにより形成されたアルミニウム製品同
士を締結する場合も、この例外ではない。そこで、この
実施例では、ラグ54,55にブラケット60,61を
固定し、これらのラグ54,55によってパワーユニッ
ト34を懸架して、ラグ54,55およびパワーユニッ
ト34のケーシングの割れを防止している。
【0029】B−4.フレームの後部の製造方法 次に、中ラグ54、メインチューブ10、シートチュー
ブ22、リアチューブ26、ハンガーラグ55およびチ
ェーンステー27を連結する手順について説明する。こ
の場合には、一対で組になされた金型(図示せず)を利
用したダイキャストによってラグ54,55を形成する
と同時に、中ラグ54をメインチューブ10、シートチ
ューブ22およびリアチューブ26と一体化すると共
に、ハンガーラグ55をリアチューブ26およびチェー
ンステー27と一体化している。図5および図7におい
て、符号P1がこの金型の割線を示している。
【0030】まず、メインチューブ10の後端、シート
チューブ22の下端、リアチューブ26およびチェーン
ステー27の前端を金型内の所定の位置に配置する。そ
して、この金型内に溶融したアルミニウムなどの金属を
注入しこれが固化した後、離型する。なお、この際には
ブラケット60,61を固定するためのボルト68,6
9,70を挿入する孔を形成しておく。
【0031】これによって、メインチューブ10、中ラ
グ54、シートチューブ22、リアチューブ26、ハン
ガーラグ55およびチェーンステー27を連結すること
ができる。これと同時に、凸部59,66がそれぞれ中
ラグ54,55に形成される。なお、この際にはブラケ
ット60,61を固定するためのボルト68,69,7
0を挿入する孔を形成しておく。
【0032】この方法によれば、金型内に適切にメイン
チューブ10、シートチューブ22、リアチューブ26
およびチェーンステー27を配置するだけで、これらの
位置や方向を容易に適性化することが可能であり、しか
も溶接と比較して大幅な製造時間の短縮を図ることが可
能である。したがって、製造コストを大きく削減するこ
とができる。
【0033】このようにしてフレームを製造した後、ブ
ラケット60,61をボルト68,69,70で取り付
け、凸部56bとブラケット60の間、および凸部62
aとブラケット61の間にパワーユニット34のケーシ
ングを配置し、あらかじめこれらに形成された孔にボル
ト71,72を挿通してナット73,74をボルト7
1,72に螺合させる。
【0034】(2) 第2実施例 A.フレームの構成 次に、図10ないし図13を参照して、この発明に係る
第2実施例について説明する。ここでフレームの全体的
な構成は、図1に示す第1実施例と同様であるので、そ
の説明は省略する。また、フレームの前部の構成、すな
わちヘッドチューブ11のチューブ本体50にハンドル
ステム12の後端部および前フォーク16の上端部を挿
入し、ヘッドラグ51にメインチューブ10の前端部を
固定する構造も、図4に示す第1実施例と同様であり、
製造方法も同様である。
【0035】A−1.フレームの後部の構成 さて、第2実施例において第1実施例と異なるフレーム
の後部の構成について説明する。以下の説明中、第1実
施例と同様の構成要素には同一の符号を付けて、その説
明を適宜省略する。第2実施例においても、図10に示
すように、中ラグ54は一体になされた3つの円筒部5
6,57,58を有している。このうち円筒部56内に
はメインチューブ10の後端が固定されており、円筒部
57内にはシートチューブ22の下端が固定されてお
り、円筒部58内にはリアチューブ26の前端が固定さ
れている。そして、図10および図11に示すように、
中ラグ54の円筒部56の両側に前述と同様のブラケッ
ト60が1枚ずつ合計2枚固定されている。ここでブラ
ケット60は、円筒部56に形成された2つの凸部56
aに2本のボルト80およびこれらに螺合するナット8
1によって固定されている。
【0036】また、中ラグ54の円筒部58の両側にも
前述と同様のブラケット61が1枚ずつ合計2枚固定さ
れている。ここでブラケット61は、円筒部58に形成
された凸部58aにボルト82およびこれに螺合するナ
ット83によって固定されている。
【0037】一方、ハンガーラグ55は円筒部63と、
左右一対の円筒部64と、これらを連結する連結部65
とが一体になされたものである。このうち円筒部63内
にはリアチューブ26の後端が固定されており、円筒部
64はチェーンステー27の前端がそれぞれ固定されて
いる。さらに円筒部63の両側にも前記と同じブラケッ
ト61が固定されている。ここでブラケット61は、円
筒部63に形成された凸部63aにボルト84およびこ
れに螺合するナット85によって固定されている。
【0038】このように、第2実施例は、ラグ54,5
5の両側にブラケット60,61が固定されている点で
第1実施例と異なっている。
【0039】A−2.フレームの後部の製造方法 次に、中ラグ54、メインチューブ10、シートチュー
ブ22、リアチューブ26、ハンガーラグ55およびチ
ェーンステー27を連結する手順について説明する。こ
の実施例でも、一対で組になされた金型(図示せず)を
利用したダイキャストによってラグ54,55を形成す
ると同時に、中ラグ54をメインチューブ10、シート
チューブ22およびリアチューブ26と一体化すると共
に、ハンガーラグ55をリアチューブ26およびチェー
ンステー27と一体化している。図11ないし13にお
いて、仮想線P2が金型の割線を示している。
【0040】まず、メインチューブ10の後端、シート
チューブ22の下端、リアチューブ26およびチェーン
ステー27の前端を金型内の所定の位置に配置する。そ
して、この金型内に溶融したアルミニウムなどの金属を
注入しこれが固化した後、離型する。
【0041】これによって、メインチューブ10、中ラ
グ54、シートチューブ22、リアチューブ26、ハン
ガーラグ55およびチェーンステー27を連結すること
ができる。これと同時に、凸部59,66がそれぞれ中
ラグ54,55に形成される。
【0042】この方法によれば、金型内に適切にメイン
チューブ10、シートチューブ22、リアチューブ26
およびチェーンステー27を配置するだけで、これらの
位置や方向を容易に適性化することが可能であり、しか
も溶接と比較して大幅な製造時間の短縮を図ることが可
能である。したがって、製造コストを大きく削減するこ
とができる。
【0043】このようにしてフレームを製造した後、ブ
ラケット60,61をボルト80,82,84、ナット
71,83,85で取り付け、凸部56bとブラケット
60の間、および凸部62aとブラケット61の間にパ
ワーユニット34のケーシングを配置し、あらかじめこ
れらに形成された孔にボルト71,72を挿通してナッ
ト73,74をボルト71,72に螺合させる。
【0044】なお、この実施例においては、図11ない
し図13に示すように、第1実施例と異なり、金型の割
線P2を、一つの円筒部内で曲折させる必要がない。し
たがって、第1実施例に比べて、割線Pに沿って発生す
るバリの長さを小さくすることができる上、金型の設計
が容易であり、またその製造も簡単である。このため、
さらに製造費用を削減することが可能である。
【0045】(3) 変更例 なお、前記の実施例に係る動力付き自転車は、電動モー
タ36によって動力の補助を行うものであるが、これに
限ることなく、電動モータ36の代わりに内燃機関を使
用した動力付き自転車であってもよい。また前記の実施
例では、人力の負担が大きいときに電動モータ36の駆
動力を大きくしているが、これに限ることなく、人力の
負担に関わらず電動モータ36の駆動力を調節すること
ができる動力付き自転車であってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にあって
は、チューブを型内に配置して、連結部材を鋳造するこ
とによって、チューブ連結部材とを一体化している。こ
れによれば、連結部材に対するチューブの位置や方向を
調節することが容易であり、しかも時間のかかる溶接作
業をなくすることができる。また、例えばチューブに鋳
造時にボルト挿入孔を形成しておくことにより、ブラケ
ットの位置や方向を調節することが容易であり、しかも
時間のかかる溶接作業をなくすることができる。したが
って、製造時間を短縮化することができる。この結果、
製造コストを大幅に削減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例に係るフレームを有す
る動力付き自転車のカバーを取り外して示す側面図であ
る。
【図2】 前記動力付き自転車の完成状態を示す側面図
である。
【図3】 第1実施例に係るフレームの前部を示す側面
図である。
【図4】 第1実施例に係るフレームの後部を示す側面
図である。
【図5】 図4のV-V線に沿った矢視図である。
【図6】 図4のVI-VI線に沿った矢視図である。
【図7】 図4のVII-VII線に沿った矢視図である。
【図8】 図4のVIII-VIII線に沿った矢視図である。
【図9】 第1実施例に係るフレームに使用されるハン
ガーラグを示す下面図である。
【図10】 この発明の第2実施例に係るフレームの後
部を示す側面図である。
【図11】 図10のXI-XI線に沿った矢視図である。
【図12】 図10のXII-XII線に沿った矢視図であ
る。
【図13】 第2実施例に係るフレームに使用されるハ
ンガーラグを示す下面図である。
【符号の説明】
10 メインチューブ、11 ヘッドチューブ、22
シートチューブ、26 リアチューブ、27 チェーン
ステー、31 足踏みペダル、32 クランク、34
パワーユニット(駆動装置)、36 電動モータ、39
電池、42 コントローラ、51 ヘッドラグ、54
中ラグ(連結部材)、55 ハンガーラグ(連結部
材)、60 ブラケット、61 ブラケット。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自転車に推進力を与える駆動装置を搭載
    した動力付き自転車のフレームであって、 複数のチューブと、これらチューブ同士を連結する連結
    部材とを備え、 前記チューブを型内に配置して、前記連結部材を鋳造す
    ることによって、前記チューブと前記連結部材とを一体
    化したことを特徴とする動力付き自転車用フレーム。
JP28518494A 1994-11-18 1994-11-18 動力付き自転車用フレーム Pending JPH08142962A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006001443A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Miyata Ind Co Ltd 自転車用低床フレーム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006001443A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Miyata Ind Co Ltd 自転車用低床フレーム
JP4551136B2 (ja) * 2004-06-18 2010-09-22 宮田工業株式会社 自転車用低床フレーム

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