JPH08142322A - インク噴射装置 - Google Patents

インク噴射装置

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JPH08142322A
JPH08142322A JP28627794A JP28627794A JPH08142322A JP H08142322 A JPH08142322 A JP H08142322A JP 28627794 A JP28627794 A JP 28627794A JP 28627794 A JP28627794 A JP 28627794A JP H08142322 A JPH08142322 A JP H08142322A
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JP
Japan
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ink
pulse
drive
circuit
elapsed time
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JP28627794A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Ishikawa
博幸 石川
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク液滴の体積を常に一定にし、高い周波
数での印字を可能にするインク噴射装置を提供するこ
と。 【構成】 カウンタ回路53により前回の噴射からの経
過時間が計測され、駆動パルス選択回路55が、その計
測された経過時間に起因するインク室内の残留圧力の大
きさに則って、駆動パルス生成回路57が生成するパル
ス信号のうち適正な電圧値もしくはパルス幅を有する駆
動電圧パルスを選択し、インクジェットヘッド1へ入力
するように制御することにより、次に噴射される液滴の
体積を常に一定に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを噴射して紙面
等に文字や画像を印刷するインク噴射装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】今日、これまでのインパクト方式の印字
装置にとってかわり、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト方式の印字装置の中で、原理が最も単純
で、かつ多階調化やカラー化が容易であるものとして、
インクジェット方式の印字装置が挙げられる。中でも印
字に使用するインク滴のみを噴射するドロップ・オン・
デマンド型の印字装置が、噴射効率の良さ、ランニング
コストの安さなどから急速に普及している。
【0003】この種の印字装置に用いられるインク噴射
装置としては、特公昭53−12138号公報に開示さ
れているカイザー型、特公昭61−59914号公報に
開示されているサーマルジェット型等が提案されてお
り、特開昭63−247051号公報、特開昭63−2
52750号公報及び特開平2−150355号公報に
開示されているせん断モード型等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような、圧電
素子等のエネルギー発生素子によってインク室内のイン
クに圧力を加えて、ノズルからインクを噴射させるイン
ク噴射装置では、噴射後にもしばらくの間インク内に圧
力が残留する。これを残留圧力という。圧電素子を変形
させるための駆動電圧パルスとそれによって生じる残留
圧力の例を図1に示す。残留圧力が負のときにインク室
の体積を減少させて次の噴射を行えば、噴射される液滴
の体積が減少し、逆に残留圧力が正のときにインク室の
体積を減少させて次の噴射を行えば、噴射される液滴の
体積は増加してしまう。液滴の体積が一定に保たれない
ことは印字結果が悪化する原因となる。従って、残留圧
力が存在する間は次のインク噴射は行えない。残留圧力
がインクの噴射に影響を与えなくなるまで減衰するまで
には時間がかかり、噴射と噴射の間に前記の減衰期間を
設けると印字周波数の上限はかなり制限されてしまう。
【0005】インク内の残留圧力を積極的に打ち消し、
急激に減衰させる方法として、インクを噴射させる駆動
電圧パルスを印加し、しかるべき時間経過後にキャンセ
ルパルスと呼ばれる電圧パルスを更に印加する方法はよ
く知られている。しかし、この方法では、キャンセルパ
ルスの印加時間とその前後のある期間の分だけ1回の駆
動にかかる周期が長くなり、やはり印字周波数を高くで
きない。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、高速で、且つ噴射特性が安定し
たインク噴射装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明に記載のインク噴射装置においては、インク
を噴射して、記録媒体上に文字や画像を形成する記録手
段と、インクを噴射させるための駆動信号を生成する駆
動手段と、前回の噴射からの経過時間を計測する計時手
段と、前記駆動手段を制御し、前記計時手段が計測した
経過時間に応じて次回の噴射の為に与える圧力を加減す
るように、前記記録手段に入力する駆動信号を変化させ
る制御手段とを備えている。
【0008】尚、前記制御手段は、前回の噴射からの経
過時間によって次回の噴射の為に印加する駆動信号の電
圧値を決定する電圧値決定手段を備えていてもよい。
【0009】尚、前記制御手段は、前回の噴射からの経
過時間によって次回の噴射の為に印加する駆動信号のパ
ルス幅を決定するパルス幅決定手段を備えていてもよ
い。
【0010】尚、前記計時手段は、前回の噴射タイミン
グを基準としてクロック信号をカウントするカウンタ回
路であり、前記駆動手段は、各々固有のパルス信号を生
成するm個のパルス発生回路を有しており、前記制御手
段は、前記カウンタ回路がカウントした値に基づいて、
前記パルス発生回路の出力するm種のパルス信号のうち
の1つを前記駆動信号として選択する駆動パルス選択回
路を備えていてもよい。
【0011】尚、前記計時手段は、前回の噴射タイミン
グを基準としてクロック信号をカウントするカウンタ回
路であり、前記制御手段は、経過時間に起因する残留圧
力に応じた最適な駆動パルスのパルス幅及び電圧値をデ
ータを記憶しているデータ変換テーブルを有し、そのデ
ータ変換テーブルを用いて前記カウンタ回路がカウント
した値に対応するパルス幅及び電圧値のデータを検索
し、そのデータを前記駆動手段へ出力するデータ変換部
を備え、前記駆動手段は、前記データ変換部から受けた
データにより設定されるパルス信号を生成するパルス発
生回路を備えていてもよい。
【0012】尚、前記インク噴射装置は、圧力波を利用
してインクを噴射させるタイプのインク噴射装置であ
り、前記制御手段は、計時された前記経過時間に起因す
るインク室内の残留圧力に応じて駆動信号を変化させて
もよい。
【0013】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1に係るイ
ンク噴射装置においては、計時手段により、前回の噴射
からの経過時間が計測され、その計測された経過時間を
うけた制御手段は、駆動手段を制御し、その経過時間に
応じた適正なパルスを有する駆動信号を記録手段に入力
する。つまり、次回の噴射に要する圧力が適正に与えら
れるように次回の噴射の駆動信号を変化させる。
【0014】また、請求項2に係るインク噴射装置にお
いては、前記制御手段の電圧値決定手段により、前回の
噴射からの経過時間によって次回の噴射の為に印加する
駆動信号の電圧値が決定される。即ち、経過時間に応じ
て、前記制御手段は記録手段に印加する駆動信号である
パルスの電圧値を変化させる。
【0015】また、請求項3に係るインク噴射装置にお
いては、前記制御手段のパルス幅決定手段により、前回
の噴射からの経過時間によって次回の噴射の為に印加す
る駆動信号のパルス幅が決定される。即ち、経過時間に
応じて、前記制御手段は記録手段に印加する駆動信号で
あるパルスの電圧値を変化させる。
【0016】請求項4に係るインク噴射装置において
は、カウンタ回路が前回の噴射タイミングを基準として
クロック信号をカウントすることで経過時間を測定し、
m個のパルス発生回路が各々固有のパルス信号を生成す
る。そして、前記カウンタ回路がカウントした値に基づ
いて、駆動パルス選択回路により、前記パルス発生回路
の出力するm種のパルス信号のうちの1つが前記駆動信
号として選択される。よって、常に適正な駆動パルスを
前記記録手段に入力させられる簡易な回路構成となる。
【0017】請求項5に係るインク噴射装置において
は、カウンタ回路が前回の噴射タイミングを基準として
クロック信号をカウントすることで経過時間を測定し、
データ変換部がデータ変換テーブルを用いて、その経過
時間に起因する残留圧力に応じた最適な駆動パルスのパ
ルス幅及び電圧値のデータを検索する。そして、そのデ
ータを前記駆動手段へ出力すると、パルス発生回路はそ
のデータを受けて、そのデータより設定されるパルス信
号を生成する。よって、前記記録手段に入力する駆動パ
ルスを細かく設定でき、より適正なパルスを入力する。
【0018】請求項6に係るインク噴射装置において
は、制御手段により、計時された前記経過時間に起因す
るインク室内の残留圧力の大きさに応じて次回の噴射の
駆動信号を変化させる。即ち、前記制御手段は、ある経
過時間のインク室内の残留圧力が負圧であった場合に
は、その負圧を打ち消し、且つ適正な噴射を行う大きな
噴射圧力が得られるような駆動信号を記録手段に印加す
る。一方、ある経過時間のインク室内の残留圧力が正圧
であった場合には、その正圧に乗じて適正な噴射を行な
う程度の噴射圧力を加えるような駆動信号を記録手段に
印加する。
【0019】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0020】まず、本発明の記録手段に相当するインク
ジェットヘッド1について説明する。図10に示すよう
に、複数の溝15(図9参照)及びその溝15を隔てる
側壁11を有し、かつ矢印4の方向に分極処理を施した
圧電セラミックスプレート5と、セラミックス材料また
は樹脂材料等からなるカバープレート2とを、エポキシ
系接着剤等からなる接合層3を介して接合することで、
溝15は紙面の横方向に互いに間隔を有する複数のイン
ク室12となる。インク室12は長方形断面の紙面の垂
直な方向に細長い形状であり、側壁11はインク室12
の全長にわたって伸びている。側壁11の接着層3付近
の側壁11上部から側壁11中央部までの両表面には、
駆動電圧印加用の金属電極13が形成されている。全て
のインク室12内にはインクが充填される。
【0021】次に、図9によって、インクジェットヘッ
ド1の構成及び製造法を説明する。矢印4方向に分極処
理を施した圧電セラミックスプレート5に、薄い円板状
のダイヤモンドブレードを使用した研削加工等によっ
て、前記の形状のインク室12を形成するための平行な
溝15を作成する。溝15は圧電セラミックスプレート
5のほぼ全域で同じ深さの平行な溝であるが、端面17
に近づくにつれて徐々に浅くなり、端面17付近では浅
く平行な浅溝18となるよう作成される。この溝15及
び浅溝18の内面には、金属電極がスパッタリング等に
よって形成される。溝15の内面にはその側面の上半分
のみに金属電極13が形成されるが、浅溝18の内面に
はその側面及び底面全体に金属電極19が形成される。
この金属電極19によって、溝15の両側の側壁11に
形成された金属電極13は電気的に接続されている。ま
た、セラミックス材料または樹脂材料等からなるカバー
プレート2に、研削または切削加工等によって、インク
導入口21及びマニホールド22を作成する。
【0022】また、圧電セラミックスプレート5の溝1
5加工側の面とカバープレート2のマニホールド22加
工側の面とを、エポキシ系接着剤等の接合層3(図1
0)によって、各々の溝15が前記の形状のインク室1
2を形成するように接着する。次に、圧電セラミックス
プレート5及びカバープレート2の端面16に、各イン
ク室12の位置に対応した位置にノズル32が設けられ
たノズルプレート31を接着する。圧電セラミックスプ
レート5の溝15加工側と反対側の面には、各インク室
12の位置に対応した位置に導体回路42が設けられた
基板41を、エポキシ系接着剤等によって接着する。
【0023】そして、浅溝18の底面の金属電極19と
導体回路42とを導線43で接続する。通常、このよう
な接続には、周知のワイヤボンディングの手法が用いら
れる。この導線43の直径は通常非常に小さく機械的強
度が小さいため、隣接する導線43同士の接触や断線、
また大気中の水分や粉塵による腐食を防ぐために、一般
的にはエポキシ系などの樹脂を用いて保護膜(図示せ
ず)の形成(ポッティング)を行なう。その保護膜は加
熱硬化される。
【0024】次に、図10および図11によって、イン
クジェットヘッド1の動作を説明する。インクジェット
ヘッド1において、与えられた印字データに従って例え
ばインク室12bが選択されると、金属電極13eと1
3fに正の駆動電圧が印加され、金属電極13dと13
gは接地される。これにより側壁11bには矢印14b
の方向の駆動電界が、側壁11cには矢印14cの方向
の駆動電界が作用する。このとき駆動電界方向14b及
び14cと圧電セラミックスプレート5の分極方向4と
が直交しているため、側壁11b及び11cは、圧電厚
みすべり効果によってインク室12bの内部方向に急速
に変形する。この変形によってインク室12bの容積が
減少してインク室12bのインク圧力が急速に増大し、
圧力波が発生して、インク室12bに連通するノズル3
2(図9)からインク液滴が噴射される。
【0025】また、駆動電圧の印加を停止すると、側壁
11b及び11cが変形前の位置(図10参照)に戻る
ためインク室12b内のインク圧力が低下し、インク供
給口21(図9)からマニホールド22(図9)を通し
てインク室12b内にインクが供給される。
【0026】但し、上記の動作は基本動作に過ぎず、製
品として具体化される場合には、まず駆動電圧を容積が
増加する方向に印加し、先にインク室12bにインクを
供給させた後に駆動電圧の印加を停止して、側壁11b
及び11cを変形前の位置(図10参照)に戻してイン
クを噴射させることもある。
【0027】このような構成のインクジェットヘッド1
では、隣接する2つのインク室12に連通する2つのノ
ズル32から同時にインク液滴を噴射することができな
いため、例えば、左端から奇数番目のインク室12a、
12cに連通するノズル32からインク液滴を噴射した
後、偶数番目のインク室12b、12dに連通するノズ
ル32からインク液滴を噴射し、次に再び奇数番目から
インク液滴を噴射するというように、インク室12及び
ノズル32を複数のグループに分割してインク液滴の噴
射を行う。
【0028】前記インク液滴噴射後には、その噴射を行
ったインク室12内において、しばらく圧力波が残留す
る。その残留する圧力波(残留圧力)の時間変化の様子
を図4に示す。残留圧力はどの噴射においてもほぼ同じ
様な変化をし、この図に示すように、残留圧力は正圧と
負圧とに変化しながら経過時間と共に次第に減衰して行
く。
【0029】高速印刷を行う場合、この残留圧力が充分
減衰しない内に次のインク噴射を行うことがある。そし
て、この残留圧力が次のインク噴射に影響を与える。例
えば、Aのクロック信号で最初の噴射を行った後、すぐ
次のBのクロック信号で次の噴射を行えば、残留圧力が
負のピークに近いときに次の噴射を行うことになる。ま
た、Cのクロック信号で噴射を行えば、Bで噴射を行っ
たときよりは絶対値の小さな正の残留圧力のときに噴射
をする事になる。
【0030】駆動パルスとして単純な一定電圧・一定パ
ルス幅を呈する矩形波を用いた場合の、残留圧力と紙面
に噴射されるインク液滴の体積(液滴体積)との関係を
図5に示す。図に示されるように、残留圧力が負圧のと
きに駆動パルスを立ち上げて液滴の噴射を行うと、液滴
の体積は大きくなり、残留圧力が正圧のときに駆動パル
スを立ち上げて液滴の噴射を行うと液滴の体積は小さく
なる。このように、常に一定の駆動信号によりインクジ
ェットヘッド1を駆動すると、残留圧力のために噴出さ
れる液滴体積が異なってしまい、印字品質に悪影響を及
ぼしてしまう。そのため、駆動回路により、液滴体積が
一定になるようにインクジェットヘッド1を駆動する必
要がある。
【0031】次に、上記インクジェットヘッド1を駆動
させる本実施例の駆動回路の構成を、図2に示すブロッ
ク図を参照しながら説明する。
【0032】本実施例の駆動回路は、本発明の計時手段
に相当するカウンタ回路53と、本発明の駆動手段に相
当する駆動パルス生成回路54と、本発明の制御手段を
構成する駆動パルス選択回路55とからなり、その駆動
回路には外部回路からクロック信号51及びデータ信号
52が入力されている。クロック信号51は液滴噴射の
最高周波数に対応した一定周期のパルス信号であり、カ
ウンタ回路53及び駆動パルス選択回路55へ供給され
る。また、データ信号52は印字を行うときのみに入力
される信号であり、クロック信号51のタイミングに同
期して前記カウンタ回路53,駆動パルス生成回路54
及び駆動パルス選択回路55の各々に供給される。
【0033】カウンタ回路53は、データ信号52をト
リガとして入力されるクロック信号51の数をカウント
する。そうすることで、前回の噴射タイミングからの経
過時間を入力された前記クロック信号51の数(カウン
ト値n)で記憶している。
【0034】駆動パルス生成回路54は、内部にm(但
し、m≧2)個のパルス生成回路57を有しており、そ
れらパルス生成回路57は各々固有のパルス信号を生成
する。そして、生成されたm種類のパルス信号を駆動パ
ルス選択回路55へ出力する。本実施例においては、各
パルス生成回路57はそれぞれ異なるパルス幅を有する
矩形の定電圧パルス信号を生成し、そのパルス幅は、各
経過時間に起因するインク圧力内の残留圧力を考慮し
て、その残留圧力の影響を受けずに所定の液滴体積を噴
射できるような値に各々設定されている。尚、各経過時
間とは、前回の噴射タイミングからクロック信号51の
1周期おきの時間を示す。
【0035】駆動パルス選択回路55は内部に論理回路
を備え、カウンタ回路53に記憶されたカウント値nに
基づいて、駆動パルス生成回路54からのm個のパルス
信号のうち対応する最適な出力を選択し、駆動パルス信
号56としてインクジェットヘッド1へ出力する。
【0036】次に、図3に示す駆動回路の流れ図を参照
しながら、駆動回路全体の動作を説明する。尚、以下本
文中のSはステップを示す。
【0037】クロック信号51が駆動回路へ入力される
と(S1)、カウンタ回路53はカウント値nをプラス
1する(S2)。そして、このとき、データ信号52が
入力されていなければ(S3;NO)、再びクロック信
号の入力待ちとなる。
【0038】一方、データ信号52が入力されていると
きは(S3;YES)、駆動パルス選択回路55がカウ
ンタ回路53のカウンタ値nを読み込む(S4)。駆動
パルス選択回路55にデータが読み込まれるとカウンタ
回路53はカウント値nをリセットする(S5)。続い
て、駆動パルス生成回路54内のm個のパルス生成回路
57でm種のパルス信号が生成され(S6)、駆動パル
ス選択回路55へ出力される。駆動パルス選択回路55
はm個のパルス信号のうち最適なパルス幅のものを選択
して(S7)、そのパルス信号を駆動パルス信号56と
してインクジェットヘッドへ出力する(S8)。最適な
駆動パルスの選択は、読み込まれたカウント回路53が
計数したカウント値nに対応する駆動パルス生成回路5
4から出力されるパルス信号を選択することで行う。
【0039】さらに、上記実施例のパルス信号の選択の
様子を、簡単な具体例をあげて説明する。本実施例にお
ける液滴体積と駆動パルス幅の関係を図6に示す。図に
示されるように、ヘッドに印加される駆動パルス56の
パルス幅により噴出される液滴体積が増減し、インクジ
ェットヘッドの形状によって決まる固有なパルス幅(図
6では15μs)のときに液滴体積は最大値をとる。
【0040】ここで、例えば、基準とする液滴体積を噴
出させる駆動パルスの幅を16μsとする。本実施例の
駆動回路においては、図4のBのクロック信号で次の噴
射を行うとき、即ち、カウント値nが1のときには、パ
ルス幅が18μsのパルス信号を選択し、負圧の影響で
液滴体積が大きくならないように制御する。また、Cの
クロック信号で噴射を行うとき、即ち、カウント値nが
2のときには、パルス幅が15μsのパルス信号を選択
し、正圧の影響で液滴体積が小さくならないように制御
する。更に、Aのクロック信号での噴射の後、長い時間
が経過した後に噴射を行うとき、即ち、カウント値nが
3以上のときには、ほとんど残留圧力が消滅しており、
その影響が無視できるため、パルス幅を初期値の16μ
sにする。このように、本実施例の駆動パルス生成回路
54ではこれらのパルス幅を発生するように内部の各駆
動パルス発生回路57を設定しておく。また、駆動パル
ス選択回路55は上記の考えに基づいて駆動パルスを選
択する回路を内蔵する。
【0041】この例では、図6の曲線のうち液滴体積が
ピークになるパルス幅(15μs)よりも大きい範囲の
駆動パルス幅を用いたが、液滴体積がピークになるパル
ス幅よりも小さい範囲を利用することもできる。この場
合、さらに早い印字周波数で印字を行うことができる。
【0042】以上のように本実施例のインク噴射装置に
おいては、経過時間に応じてパルス幅を変化させること
により、噴射のタイミングにかかわらず液滴体積を一定
に保つことができる。
【0043】また、変形例として、電圧値を変化させる
ことで液滴体積を一定に保つタイプの駆動回路をあげ
る。
【0044】駆動電圧と液滴体積の間には図7に示すよ
うな関係があり、この関係を利用しても噴射タイミング
にかかわらず液滴の体積を一定にすることができる。こ
の場合の駆動回路も図2と同じブロック図でよい。駆動
パルス生成回路54内の各パルス生成回路57ではパル
ス幅の異なる駆動パルスではなく、電圧値の異なる駆動
パルスを生成し、駆動パルス選択回路55ではシフトレ
ジスタ53の出力に基づいて最適な駆動パルスを選択
し、駆動パルス信号56として出力する。例えば、基準
の液滴体積を噴射する電圧値を40Vとすると、本実施
例の制御装置は図4のBのクロック信号で次の噴射を行
うとき、即ち、カウント値nが1のときには駆動電圧を
38Vにし、Cのクロック信号で噴射を行うとき、即
ち、カウント値nが2のときには駆動電圧を42Vに、
残留圧力が消滅した後に噴射を行うとき、即ち、カウン
ト値nが3以上のときには駆動電圧を40Vにする。
【0045】ちなみに、図5乃至図7に示されたグラフ
は、インク室12の寸法が深さ400×幅70μm,長
さ9mmであり、ノズル32の噴出径が40μmである
ようなインクジェットヘッド1の場合のデータである。
それらの図に示された残留圧力,駆動パルス幅及び電圧
値と液滴体積との関係は、インク室の寸法やノズル径が
変化しすればそれらグラフのピーク値等は異なるが、そ
の概形及び関連性は失われる事がない。よって、他の寸
法を有するインク室12または他の径寸法を有するノズ
ル32を用いた場合にも同様な考察により、容易に本発
明を適応できる。
【0046】尚、前記カウンタ回路53は、クロック信
号の入力と共に電圧の積分を始め、その電圧値を経過時
間のデータとして駆動パルス選択回路に出力するような
タイマ回路でもよく、また、過去Nドット分の印字履歴
を記憶し、その印字履歴から経過時間を出力するシフト
レジスタ回路であってもよい。
【0047】尚、上記の具体例では駆動パルスを3種類
に変化させたが、当然、圧力波の特性に応じて駆動パル
スを更に多種類に変化させてもよい。
【0048】また、図8に示すような制御回路によって
も同様な効果を奏するインク噴射装置を構成できる。こ
の制御回路は、前回の噴射タイミングからの経過時間を
計測するカウント回路63と、データ変換テーブル67
を備えたデータ変換部64と、任意のパルスを生成する
パルス発生回路65とからなる。カウンタ回路63は、
図2にあるカウンタ回路53と同様な作用を有し、クロ
ック信号61とデータ信号62とを受けて経過時間を計
測し、その経過時間をデータ変換部64へ出力する。デ
ータ変換テーブル67は、経過時間に起因する残留圧力
に応じた最適な駆動パルスのパルス幅及び電圧値のデー
タを記憶しており、データ変換部64は、そのデータ変
換テーブル67を用いて、カウント回路63から出力さ
れた経過時間に対応するパルス幅及び電圧値のデータを
検索し、パルス発生回路65へ出力する。その出力を受
けたパルス発生回路65は、そのデータが設定する駆動
パルス66を生成し、インクジェットヘッド1へ出力す
る。よって、本実施例においては、経過時間に応じて駆
動パルス66を変化させることにより、噴射のタイミン
グにかかわらず液滴体積を一定に保つことができる。
【0049】尚、上述した各々の実施例は壁のせん断変
形を利用してインク室内に圧力を発生し、その力によっ
て液滴を噴射させるタイプのインク噴射装置に応用した
例であったが、圧電素子の変形を利用したその他のタイ
プのインク噴射装置や、インク内に気泡を成長させその
力によって液滴を噴射させるタイプのインク噴射装置に
も応用可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインク噴
射装置によれば、インク室内の残留圧力に応じて駆動パ
ルス幅や、駆動電圧を変化させるため、噴射パターンに
かかわらず液滴体積が一定のインク噴射を行なうことが
できる。そのため、印字される紙面上でのドット径も一
定の良好な印字を行うことができる。さらに、残留圧力
が消滅するのを待つ必要がなく、キャンセルパルスを用
いる必要がないので、駆動パルスの間隔を短くすること
ができ、高い周波数での印字が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】駆動パルスとインク室内圧力との関係を示す図
である。
【図2】本発明の一実施例のインク噴射装置の駆動回路
を示すブロック図である。
【図3】前記実施例の動作順序を示す流れ図である。
【図4】駆動パルスとインク室内圧力との関係を示す説
明図である。
【図5】残留圧力と液滴体積との関係を示すグラフであ
る。
【図6】駆動パルス幅と液滴体積との関係を示すグラフ
である。
【図7】駆動パルス電圧と液滴体積との関係を示すグラ
フである。
【図8】本発明の他の実施例のインク噴射装置の駆動回
路を示すブロック図である。
【図9】前記実施例のインク噴射装置を示す斜視図であ
る。
【図10】前記実施例のインク噴射装置を示す断面図で
ある。
【図11】前記実施例のインク噴射装置の動作を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド 51 クロック信号 52 データ信号 53 シフトレジスタ 55 駆動パルス選択回路 57 駆動パルス生成回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/12 B41J 3/04 104 F

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを噴射して、記録媒体上に文字や
    画像を形成する記録手段と、 インクを噴射させるための駆動信号を生成する駆動手段
    と、 前回の噴射からの経過時間を計測する計時手段と、 前記駆動手段を制御し、前記計時手段が計測した経過時
    間に応じて次回の噴射の為に与える圧力を加減するよう
    に、前記記録手段に入力する駆動信号を変化させる制御
    手段とを備えたことを特徴とするインク噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前回の噴射からの経過
    時間によって次回の噴射の為に印加する駆動信号の電圧
    値を決定する電圧値決定手段を備えたことを特徴とする
    請求項1に記載のインク噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前回の噴射からの経過
    時間によって次回の噴射の為に印加する駆動信号のパル
    ス幅を決定するパルス幅決定手段を備えたことを特徴と
    する請求項1に記載のインク噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記計時手段は、前回の噴射タイミング
    を基準としてクロック信号をカウントするカウンタ回路
    であり、 前記駆動手段は、各々固有のパルス信号を生成するm個
    のパルス発生回路を有しており、 前記制御手段は、前記カウンタ回路がカウントした値に
    基づいて、前記パルス発生回路の出力するm種のパルス
    信号のうちの1つを前記駆動信号として選択する駆動パ
    ルス選択回路を備えたことを特徴とする請求項1に記載
    のインク噴射装置。
  5. 【請求項5】 前記計時手段は、前回の噴射タイミング
    を基準としてクロック信号をカウントするカウンタ回路
    であり、 前記制御手段は、経過時間に起因する残留圧力に応じた
    最適な駆動パルスのパルス幅及び電圧値をデータを記憶
    しているデータ変換テーブルを有し、そのデータ変換テ
    ーブルを用いて前記カウンタ回路がカウントした値に対
    応するパルス幅及び電圧値のデータを検索し、そのデー
    タを前記駆動手段へ出力するデータ変換部を備え、 前記駆動手段は、前記データ変換部から受けたデータに
    より設定されるパルス信号を生成するパルス発生回路を
    備えたことを特徴とする請求項1に記載のインク噴射装
    置。
  6. 【請求項6】 前記インク噴射装置は、圧力波を利用し
    てインクを噴射させるタイプのインク噴射装置であり、 前記制御手段は、計時された前記経過時間に起因するイ
    ンク室内の残留圧力に応じて駆動信号を変化させること
    を特徴とする請求項1に記載のインク噴射装置。
JP28627794A 1994-11-21 1994-11-21 インク噴射装置 Pending JPH08142322A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001315331A (ja) * 2000-05-12 2001-11-13 Konica Corp インクジェット記録方法
JP2003251246A (ja) * 2002-03-06 2003-09-09 Seiko Epson Corp ヘッド駆動装置及び方法、液滴吐出装置、ヘッド駆動プログラム、並びにデバイス製造方法及びデバイス

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