JPH05338165A - 液体噴射記録ヘッドの駆動方法 - Google Patents
液体噴射記録ヘッドの駆動方法Info
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- JPH05338165A JPH05338165A JP17167692A JP17167692A JPH05338165A JP H05338165 A JPH05338165 A JP H05338165A JP 17167692 A JP17167692 A JP 17167692A JP 17167692 A JP17167692 A JP 17167692A JP H05338165 A JPH05338165 A JP H05338165A
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- parallel flow
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 残留振動を利用及び低減することにより画像
品質の向上と印字スピードの高速化を低コストで実現す
る。 【構成】 補助パルスと主パルスのディレイ時間をＴｄ
とする時、Ｔｄ＝ｔａの場合のメニスカスの振動と主パ
ルスによる容積変化とが重なり、吐出するインク滴の速
度は速くなり、滴速度の向上が図れる。またメニスカス
振動を低減させるために、図（ｂ）のように、主パルス
波形の立ち下げ時定数及びパルス幅を調整し、発生する
残留圧力波の振幅が最小さなるように設定する。図
（ｃ）のように、駆動パルスの立ち上げ時定数をｔｒと
立ち下げ時定数ｔｆを同一とした場合は、主パルスのパ
ルス幅のみ調整し設定する。
品質の向上と印字スピードの高速化を低コストで実現す
る。 【構成】 補助パルスと主パルスのディレイ時間をＴｄ
とする時、Ｔｄ＝ｔａの場合のメニスカスの振動と主パ
ルスによる容積変化とが重なり、吐出するインク滴の速
度は速くなり、滴速度の向上が図れる。またメニスカス
振動を低減させるために、図（ｂ）のように、主パルス
波形の立ち下げ時定数及びパルス幅を調整し、発生する
残留圧力波の振幅が最小さなるように設定する。図
（ｃ）のように、駆動パルスの立ち上げ時定数をｔｒと
立ち下げ時定数ｔｆを同一とした場合は、主パルスのパ
ルス幅のみ調整し設定する。
Description
【０００１】
【技術分野】本発明は、液体噴射記録ヘッドの駆動方法
に関し、より詳細には、インク滴の滴速度の向上や残留
振動の低減を図り、高画像品質や高速印字を実現する液
体噴射記録ヘッドの駆動方法に関する。
に関し、より詳細には、インク滴の滴速度の向上や残留
振動の低減を図り、高画像品質や高速印字を実現する液
体噴射記録ヘッドの駆動方法に関する。
【０００２】
【従来技術】従来、高周波駆動の印字では駆動パルス印
加後の残留振動が、滴吐出を不安定にし、画像品質を劣
化させる原因となっていた。これらの問題点を解決する
ために種々提案されている。例えば、特公平３−３０５
０６号公報、特開昭５９−１４３６５３号公報、特開昭
５９−１７６０５５号公報に提案されているものは、主
パルス電圧が印加される前に、主パルス電圧と同一極性
または、反対の極性であって、ノズル内の液先端位置を
決める補助パルスを印加するものである。また、補助パ
ルスは、パルス幅・波高値・主パルスとの時間間隔が調
整可能になっている。
加後の残留振動が、滴吐出を不安定にし、画像品質を劣
化させる原因となっていた。これらの問題点を解決する
ために種々提案されている。例えば、特公平３−３０５
０６号公報、特開昭５９−１４３６５３号公報、特開昭
５９−１７６０５５号公報に提案されているものは、主
パルス電圧が印加される前に、主パルス電圧と同一極性
または、反対の極性であって、ノズル内の液先端位置を
決める補助パルスを印加するものである。また、補助パ
ルスは、パルス幅・波高値・主パルスとの時間間隔が調
整可能になっている。
【０００３】また、特開昭５７−１７８７６６号公報の
ものは、正弦波駆動において、連続駆動でなく、間欠に
駆動する場合、すなわち噴射が途切れた場合のみ、次の
インク滴噴射の直前にインク滴が噴射しないレベルの補
助パルスを印加するもので、連続駆動の状態では正弦波
であるため、他の信号を押入して制御する余地はない。
ものは、正弦波駆動において、連続駆動でなく、間欠に
駆動する場合、すなわち噴射が途切れた場合のみ、次の
インク滴噴射の直前にインク滴が噴射しないレベルの補
助パルスを印加するもので、連続駆動の状態では正弦波
であるため、他の信号を押入して制御する余地はない。
【０００４】本発明における駆動方法は、特開昭５９−
１７６０５５号公報等に開示されているような、インク
滴を吐出させるパルスを印加する前に補助パルスを印加
する技術という点で類似するが、補助パルスの波高値、
パルス幅及び主パルスとのディレイ時間の調整によりイ
ンク滴径をコントロールできると記載されているだけ
で、主パルスのパルス幅や波高値、時定数、また主パル
ス印加後については言及されていない。また、特開昭５
７−１７８７６６号公報では、連続して駆動パルス信号
がある場合は、初めての駆動パルス信号の直前にのみ補
助パルスを印加すると記載されているだけで、上記特開
昭５９−１７６０５５号公報等と同様、主パルスについ
ては言及されていない。
１７６０５５号公報等に開示されているような、インク
滴を吐出させるパルスを印加する前に補助パルスを印加
する技術という点で類似するが、補助パルスの波高値、
パルス幅及び主パルスとのディレイ時間の調整によりイ
ンク滴径をコントロールできると記載されているだけ
で、主パルスのパルス幅や波高値、時定数、また主パル
ス印加後については言及されていない。また、特開昭５
７−１７８７６６号公報では、連続して駆動パルス信号
がある場合は、初めての駆動パルス信号の直前にのみ補
助パルスを印加すると記載されているだけで、上記特開
昭５９−１７６０５５号公報等と同様、主パルスについ
ては言及されていない。
【０００５】
【目的】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされた
もので、残留振動を利用及び低減することにより、画像
品質の向上と印字スピードの高速化を低コストで実現さ
せるようにした液体噴射記録ヘッドの駆動方法を提供す
ることを目的としてなされたものである。
もので、残留振動を利用及び低減することにより、画像
品質の向上と印字スピードの高速化を低コストで実現さ
せるようにした液体噴射記録ヘッドの駆動方法を提供す
ることを目的としてなされたものである。
【０００６】
【構成】本発明は、上記目的を達成するために、（１）
流路の長手方向に対し互いに間隔をあけて配設された複
数の平行流路と、該平行流路の各々に接続されて液滴噴
射するノズルと、前記平行流路に給液する接続手段と、
前記平行流路の長手方向に垂直な方向に変位を与えて該
流路の容積を可変とする圧電素子とからなり、選択され
た流路に対して流路容積を減少させる向きに圧電素子を
変位させるパルス信号を印加することで流路に対するノ
ズルから液滴を噴射させる液体噴射記録ヘッドの駆動方
法において、前記主パルス信号が印加される前に、イン
ク滴が吐出しないレベルのパルス幅または波高値の異な
る補助パルスを印加し、補助パルスによる残留振動のタ
イミングに合わせて、前記主パルス信号の立ち下げ時定
数及びパルス幅を調整して印加すること、或いは、
（２）流路の長手方向に対し互いに間隔をあけて配設さ
れた複数の平行流路と、該平行流路の各々に接続されて
液滴噴射するノズルと、前記平行流路に給液する接続手
段と、前記平行流路の長手方向に垂直な方向に変位を与
えて該流路の容積を可変とする圧電素子とからなり、選
択された流路に対して流路容積を減少させる向きに圧電
素子を変位させるパルス信号を印加することで流路に対
するノズルから液滴を噴射させる液体噴射記録ヘッドの
駆動方法において、前記主パルス信号が印加される前
に、インク滴が吐出しないレベルのパルス幅または波高
値の異なる補助パルスを印加し、補助パルスによる残留
振動の正のピーク近傍または負のピークから正のピーク
にいたるタイミングで前記主パルスを印加すること、或
いは、（３）流路の長手方向に対し互いに間隔をあけて
配設された複数の平行流路と、該平行流路の各々に接続
されて液滴噴射するノズルと、前記平行流路に給液する
接続手段と、前記平行流路の長手方向に垂直な方向に変
位を与えて該流路の容積を可変とする圧電素子とからな
り、選択された流路に対して流路容積を減少させる向き
に圧電素子を変位させるパルス信号を印加することで流
路に対するノズルから液滴を噴射させる液体噴射記録ヘ
ッドの駆動方法において、前記主パルス信号が印加され
る前に、インク滴が吐出しないレベルのパルス幅または
波高値の異なる補助パルスを印加し、補助パルスによる
残留振動のタイミングに合わせて、立ち上げと立ち下げ
時定数が同一の前記主パルス信号を用い、パルス幅を調
整して印加することを特徴としたものである。以下、本
発明の実施例に基づいて説明する。
流路の長手方向に対し互いに間隔をあけて配設された複
数の平行流路と、該平行流路の各々に接続されて液滴噴
射するノズルと、前記平行流路に給液する接続手段と、
前記平行流路の長手方向に垂直な方向に変位を与えて該
流路の容積を可変とする圧電素子とからなり、選択され
た流路に対して流路容積を減少させる向きに圧電素子を
変位させるパルス信号を印加することで流路に対するノ
ズルから液滴を噴射させる液体噴射記録ヘッドの駆動方
法において、前記主パルス信号が印加される前に、イン
ク滴が吐出しないレベルのパルス幅または波高値の異な
る補助パルスを印加し、補助パルスによる残留振動のタ
イミングに合わせて、前記主パルス信号の立ち下げ時定
数及びパルス幅を調整して印加すること、或いは、
（２）流路の長手方向に対し互いに間隔をあけて配設さ
れた複数の平行流路と、該平行流路の各々に接続されて
液滴噴射するノズルと、前記平行流路に給液する接続手
段と、前記平行流路の長手方向に垂直な方向に変位を与
えて該流路の容積を可変とする圧電素子とからなり、選
択された流路に対して流路容積を減少させる向きに圧電
素子を変位させるパルス信号を印加することで流路に対
するノズルから液滴を噴射させる液体噴射記録ヘッドの
駆動方法において、前記主パルス信号が印加される前
に、インク滴が吐出しないレベルのパルス幅または波高
値の異なる補助パルスを印加し、補助パルスによる残留
振動の正のピーク近傍または負のピークから正のピーク
にいたるタイミングで前記主パルスを印加すること、或
いは、（３）流路の長手方向に対し互いに間隔をあけて
配設された複数の平行流路と、該平行流路の各々に接続
されて液滴噴射するノズルと、前記平行流路に給液する
接続手段と、前記平行流路の長手方向に垂直な方向に変
位を与えて該流路の容積を可変とする圧電素子とからな
り、選択された流路に対して流路容積を減少させる向き
に圧電素子を変位させるパルス信号を印加することで流
路に対するノズルから液滴を噴射させる液体噴射記録ヘ
ッドの駆動方法において、前記主パルス信号が印加され
る前に、インク滴が吐出しないレベルのパルス幅または
波高値の異なる補助パルスを印加し、補助パルスによる
残留振動のタイミングに合わせて、立ち上げと立ち下げ
時定数が同一の前記主パルス信号を用い、パルス幅を調
整して印加することを特徴としたものである。以下、本
発明の実施例に基づいて説明する。
【０００７】まず、オンデマンド型インクジェット記録
ヘッドについて、図３（ａ）,（ｂ）に基づいて説明す
る。図（ａ）は側断面図、図（ｂ）は図（ａ）のＡ−Ａ
線断面図である。図中、１は基板、２は圧電素子、２ａ
は非駆動圧電素子、２ｂは駆動圧電素子（駆動部）、３
は流路板、３ａは加圧室（インク流路）、３ｂは壁部、
４は共通液室構成部材、４ａは共通液室、５はインク供
給パイプ、６はノズルプレート、６ａはノズル、７は駆
動用回路プリント板（ＰＣＢ）、８はリード線、９は駆
動電極、１０は充填剤、１１は保護板、１２は流体抵
抗、１３，１４は電極、１５は上部隔壁である。
ヘッドについて、図３（ａ）,（ｂ）に基づいて説明す
る。図（ａ）は側断面図、図（ｂ）は図（ａ）のＡ−Ａ
線断面図である。図中、１は基板、２は圧電素子、２ａ
は非駆動圧電素子、２ｂは駆動圧電素子（駆動部）、３
は流路板、３ａは加圧室（インク流路）、３ｂは壁部、
４は共通液室構成部材、４ａは共通液室、５はインク供
給パイプ、６はノズルプレート、６ａはノズル、７は駆
動用回路プリント板（ＰＣＢ）、８はリード線、９は駆
動電極、１０は充填剤、１１は保護板、１２は流体抵
抗、１３，１４は電極、１５は上部隔壁である。
【０００８】集積化されたヘッドにおいて、電極１３，
１４を有する積層された圧電素子２は、加圧室３ａに対
応して、該加圧室３ａ方向に溝加工が施され、溝１０、
駆動圧電素子２ｂ、非駆動圧電素子２ａに区分される。
溝１０には充填材が封入されている。溝加工が施された
圧電素子２には上部隔壁１５を介して流路板３が接合さ
れる。すなわち前記上部隔壁１５は、非駆動圧電素子２
ａと隣接する流路を隔てる壁部３ｂとで支持される。駆
動部２ａの幅は流路３ａの幅よりも僅かに狭く、駆動用
回路プリント板（ＰＣＢ）上の駆動回路により選択され
た駆動圧電素子２ｂに信号パルスを印加する。駆動圧電
素子２ａには予め厚みが増加する方向の一定電圧が印加
されていて、該一定電圧からの前記パルス電圧信号の立
下げにより駆動圧電素子２ａは厚みが減少する。この結
果、加圧室３ａの体積は膨張して記録液を吸入し蓄えら
れる。次にパルス電圧信号の立上げにより厚み変位して
加圧室３ａの容積が減少し、その結果圧力波を発生す
る。この圧力波はノズル板６のノズル６ａより液滴を噴
射する。
１４を有する積層された圧電素子２は、加圧室３ａに対
応して、該加圧室３ａ方向に溝加工が施され、溝１０、
駆動圧電素子２ｂ、非駆動圧電素子２ａに区分される。
溝１０には充填材が封入されている。溝加工が施された
圧電素子２には上部隔壁１５を介して流路板３が接合さ
れる。すなわち前記上部隔壁１５は、非駆動圧電素子２
ａと隣接する流路を隔てる壁部３ｂとで支持される。駆
動部２ａの幅は流路３ａの幅よりも僅かに狭く、駆動用
回路プリント板（ＰＣＢ）上の駆動回路により選択され
た駆動圧電素子２ｂに信号パルスを印加する。駆動圧電
素子２ａには予め厚みが増加する方向の一定電圧が印加
されていて、該一定電圧からの前記パルス電圧信号の立
下げにより駆動圧電素子２ａは厚みが減少する。この結
果、加圧室３ａの体積は膨張して記録液を吸入し蓄えら
れる。次にパルス電圧信号の立上げにより厚み変位して
加圧室３ａの容積が減少し、その結果圧力波を発生す
る。この圧力波はノズル板６のノズル６ａより液滴を噴
射する。
【０００９】次に、残留圧力波とメニスカス振動につい
て図４（ａ）,（ｂ）に基づいて説明する。図（ａ）の
ように、補助パルスを印加した場合、Ａ部には、図
（ｂ）のような残留圧力波によって発生した電圧振動波
形が重畳されて観察される。この振動波形の周期をＴ、
振幅をＶとすると、ノズル面近傍のメニスカスの動き
は、残留圧力波の周期Ｔに同期し、ノズル面からの移動
距離は振幅Ｖに比例して振動を繰り返す。この時、印加
する補助パルスは、印加そのものでインク滴が吐出して
しまうと紙面を汚して画像品質を損ねてしまうので、図
５，図６に示すようにパルス幅Ｐｗ２と、その波高値Ｖ
ｐ２は制限される。パルス幅Ｐｗ２では残留圧力波の最
大振幅ＶｍがＶｍ０を越えるような設定や、また波高値
Ｖｐ２も同様にＶｍがＶｍ０を越えるような設定になる
とインク滴が吐出してしまうため、補助パルスの設定条
件は、Ｖｍ＞Ｖｍ０となる。また、パルス幅Ｐｗ２や波
高値Ｖｐ２を変化させても、メニスカス振動の振幅量が
変わるだけで振動の周期は変化しない。
て図４（ａ）,（ｂ）に基づいて説明する。図（ａ）の
ように、補助パルスを印加した場合、Ａ部には、図
（ｂ）のような残留圧力波によって発生した電圧振動波
形が重畳されて観察される。この振動波形の周期をＴ、
振幅をＶとすると、ノズル面近傍のメニスカスの動き
は、残留圧力波の周期Ｔに同期し、ノズル面からの移動
距離は振幅Ｖに比例して振動を繰り返す。この時、印加
する補助パルスは、印加そのものでインク滴が吐出して
しまうと紙面を汚して画像品質を損ねてしまうので、図
５，図６に示すようにパルス幅Ｐｗ２と、その波高値Ｖ
ｐ２は制限される。パルス幅Ｐｗ２では残留圧力波の最
大振幅ＶｍがＶｍ０を越えるような設定や、また波高値
Ｖｐ２も同様にＶｍがＶｍ０を越えるような設定になる
とインク滴が吐出してしまうため、補助パルスの設定条
件は、Ｖｍ＞Ｖｍ０となる。また、パルス幅Ｐｗ２や波
高値Ｖｐ２を変化させても、メニスカス振動の振幅量が
変わるだけで振動の周期は変化しない。
【００１０】図１（ａ）〜（ｃ）は、本発明による液体
噴射記録ヘッドの駆動方法の一実施例を説明するための
図で、メニスカス振動の一定周期性と主パルス印加のタ
イミング及び時定数の関係を示す図である。図（ａ）に
おいて、補助パルスと主パルスのディレイ時間をＴｄと
するとき、Ｔｄを図４（ｂ）で示すｔａとした場合のメ
ニスカスは、図２の状態から主パルスが印加されるの
で、メニスカスの振動と前記主パルスによる容積変化と
が重なり、吐出するインク滴の速度は速くなる。また、
Ｔｄを図４（ｂ）で示すｔｂ（ｔｃ≦ｔｂ≦ｔａ）に設
定した場合も同様、メニスカス振動の利用により、滴速
度の向上をはかることができる。同様に、主パルス印加
後にも、残留圧力波によるメニスカス振動が起こる。こ
の場合、次の駆動パルス印加による液面振動と不規則な
状態で重なり合うと、インク滴吐出の動作を不安定にす
る可能性があり、特に、高周波数駆動になると、その影
響は顕著に現れる。そこで、メニスカス振動を低減させ
るために、図（ｂ）のように主パルス波形の立ち下げ時
定数及びパルス幅を調整し、発生する残留圧力波の振幅
が最小となるように設定することで、高周波数駆動にお
いても安定した吐出を得ることができる。また、図
（ｃ）のように駆動パルスの立ち上げ時定数ｔｒと立ち
下げ時定数ｔｆを同一とした場合は、主パルスのパルス
幅のみを調整して設定することでも、残留圧力波を低減
させることが可能であり、前記同様に、高周波駆動にお
いても安定した吐出が得られる。特に、駆動回路の構成
を考えた場合は、ｔｒ＝ｔｆと設定した方が低コスト化
に有利である。
噴射記録ヘッドの駆動方法の一実施例を説明するための
図で、メニスカス振動の一定周期性と主パルス印加のタ
イミング及び時定数の関係を示す図である。図（ａ）に
おいて、補助パルスと主パルスのディレイ時間をＴｄと
するとき、Ｔｄを図４（ｂ）で示すｔａとした場合のメ
ニスカスは、図２の状態から主パルスが印加されるの
で、メニスカスの振動と前記主パルスによる容積変化と
が重なり、吐出するインク滴の速度は速くなる。また、
Ｔｄを図４（ｂ）で示すｔｂ（ｔｃ≦ｔｂ≦ｔａ）に設
定した場合も同様、メニスカス振動の利用により、滴速
度の向上をはかることができる。同様に、主パルス印加
後にも、残留圧力波によるメニスカス振動が起こる。こ
の場合、次の駆動パルス印加による液面振動と不規則な
状態で重なり合うと、インク滴吐出の動作を不安定にす
る可能性があり、特に、高周波数駆動になると、その影
響は顕著に現れる。そこで、メニスカス振動を低減させ
るために、図（ｂ）のように主パルス波形の立ち下げ時
定数及びパルス幅を調整し、発生する残留圧力波の振幅
が最小となるように設定することで、高周波数駆動にお
いても安定した吐出を得ることができる。また、図
（ｃ）のように駆動パルスの立ち上げ時定数ｔｒと立ち
下げ時定数ｔｆを同一とした場合は、主パルスのパルス
幅のみを調整して設定することでも、残留圧力波を低減
させることが可能であり、前記同様に、高周波駆動にお
いても安定した吐出が得られる。特に、駆動回路の構成
を考えた場合は、ｔｒ＝ｔｆと設定した方が低コスト化
に有利である。
【００１１】実施例１ 図３に示すようなヘッド構造において、主パルス幅Ｐｗ
１＝３７（μｓ）、波高値Ｖｐ１＝３０（ｖ）、補助パ
ルス幅Ｐｗ２＝３（μｓ）、波高値Ｖｐ２＝１５
（ｖ）、立ち上げ時定数ｔｒ＝２（μｓ）、立ち下げ時
定数ｔｆ＝１０（μｓ）、ディレイ時間Ｔｄ＝２７（μ
ｓ）として駆動したところ、周波数によらずインク滴速
度が約２（ｍ／ｓ）増加し、紙面上での画素位置精度が
向上した。
１＝３７（μｓ）、波高値Ｖｐ１＝３０（ｖ）、補助パ
ルス幅Ｐｗ２＝３（μｓ）、波高値Ｖｐ２＝１５
（ｖ）、立ち上げ時定数ｔｒ＝２（μｓ）、立ち下げ時
定数ｔｆ＝１０（μｓ）、ディレイ時間Ｔｄ＝２７（μ
ｓ）として駆動したところ、周波数によらずインク滴速
度が約２（ｍ／ｓ）増加し、紙面上での画素位置精度が
向上した。
【００１２】実施例２ 図３に示すようなヘッド構造において、主パルス幅Ｐｗ
１＝３９（μｓ）、波高値Ｖｐ１＝４５（ｖ）、補助パ
ルス幅Ｐｗ２＝３（μｓ）、波高値Ｖｐ２＝１７
（ｖ）、立ち上げ・立ち下げ時定数ｔｒ＝ｔｆ＝４（μ
ｓ）として駆動した場合、補助パルスを加えない場合に
比べ、１〜２（ｍ／ｓ）の滴速度の増加が得られ、紙面
上での画素位置精度が向上した。
１＝３９（μｓ）、波高値Ｖｐ１＝４５（ｖ）、補助パ
ルス幅Ｐｗ２＝３（μｓ）、波高値Ｖｐ２＝１７
（ｖ）、立ち上げ・立ち下げ時定数ｔｒ＝ｔｆ＝４（μ
ｓ）として駆動した場合、補助パルスを加えない場合に
比べ、１〜２（ｍ／ｓ）の滴速度の増加が得られ、紙面
上での画素位置精度が向上した。
【００１３】
【効果】以上の説明から明らかなように、本発明による
と、以下のような効果がある。 （１）請求項１，２に対応する効果：補助パルスによる
残留振動のタイミングに合わせて、主パルスのパルス幅
と時定数を設定して印加することで、インク滴の滴速度
向上や残留振動の低減が図れ、高画像品質と高速印字が
実現できる。 （２）請求項３に対応する効果：補助パルスによる残留
振動のタイミングに合わせて印加する主パルスの時定数
を同一とすることで、駆動回路の低コスト化が図れ、前
記主パルスのパルス幅のみを設定することで、残留振動
が低減し、高画像品質と高速印字が実現できる。
と、以下のような効果がある。 （１）請求項１，２に対応する効果：補助パルスによる
残留振動のタイミングに合わせて、主パルスのパルス幅
と時定数を設定して印加することで、インク滴の滴速度
向上や残留振動の低減が図れ、高画像品質と高速印字が
実現できる。 （２）請求項３に対応する効果：補助パルスによる残留
振動のタイミングに合わせて印加する主パルスの時定数
を同一とすることで、駆動回路の低コスト化が図れ、前
記主パルスのパルス幅のみを設定することで、残留振動
が低減し、高画像品質と高速印字が実現できる。
【図１】 本発明による液体噴射記録ヘッドの駆動方法
の一実施例を説明するための構成図である。
の一実施例を説明するための構成図である。
【図２】 本発明のメニスカスの状態を示す図である。
【図３】 本発明のオンデマンド型インクジェット記録
ヘッドを示す図である。
ヘッドを示す図である。
【図４】 本発明の残留圧力波とメニスカス振動を説明
するための図である。
するための図である。
【図５】 本発明のパルス幅と最大振幅の関係を示す図
である。
である。
【図６】 本発明の波高値と最大振幅の関係を示す図で
ある。
ある。
１…基板、２…圧電素子、２ａ…非駆動圧電素子、２ｂ
…駆動圧電素子(駆動部)、３…流路板、３ａ…加圧室
(インク流路)、３ｂ…壁部、４…共通液室構成部材、４
ａ…共通液室、５…インク供給パイプ、６…ノズルプレ
ート、６ａ…ノズル、７…駆動用回路プリント板(ＰＣ
Ｂ)、８…リード線、９…駆動電極、１０…充填剤、１
１…保護板、１２…流体抵抗、１３，１４…電極、１５
…上部隔壁。
…駆動圧電素子(駆動部)、３…流路板、３ａ…加圧室
(インク流路)、３ｂ…壁部、４…共通液室構成部材、４
ａ…共通液室、５…インク供給パイプ、６…ノズルプレ
ート、６ａ…ノズル、７…駆動用回路プリント板(ＰＣ
Ｂ)、８…リード線、９…駆動電極、１０…充填剤、１
１…保護板、１２…流体抵抗、１３，１４…電極、１５
…上部隔壁。
Claims (3)
- 【請求項１】 流路の長手方向に対し互いに間隔をあけ
て配設された複数の平行流路と、該平行流路の各々に接
続されて液滴噴射するノズルと、前記平行流路に給液す
る接続手段と、前記平行流路の長手方向に垂直な方向に
変位を与えて該流路の容積を可変とする圧電素子とから
なり、選択された流路に対して流路容積を減少させる向
きに圧電素子を変位させるパルス信号を印加することで
流路に対するノズルから液滴を噴射させる液体噴射記録
ヘッドの駆動方法において、前記主パルス信号が印加さ
れる前に、インク滴が吐出しないレベルのパルス幅また
は波高値の異なる補助パルスを印加し、補助パルスによ
る残留振動のタイミングに合わせて、前記主パルス信号
の立ち下げ時定数及びパルス幅を調整して印加すること
を特徴とする液体噴射記録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項２】 流路の長手方向に対し互いに間隔をあけ
て配設された複数の平行流路と、該平行流路の各々に接
続されて液滴噴射するノズルと、前記平行流路に給液す
る接続手段と、前記平行流路の長手方向に垂直な方向に
変位を与えて該流路の容積を可変とする圧電素子とから
なり、選択された流路に対して流路容積を減少させる向
きに圧電素子を変位させるパルス信号を印加することで
流路に対するノズルから液滴を噴射させる液体噴射記録
ヘッドの駆動方法において、前記主パルス信号が印加さ
れる前に、インク滴が吐出しないレベルのパルス幅また
は波高値の異なる補助パルスを印加し、補助パルスによ
る残留振動の正のピーク近傍または負のピークから正の
ピークにいたるタイミングで前記主パルスを印加するこ
とを特徴とする液体噴射記録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項３】 流路の長手方向に対し互いに間隔をあけ
て配設された複数の平行流路と、該平行流路の各々に接
続されて液滴噴射するノズルと、前記平行流路に給液す
る接続手段と、前記平行流路の長手方向に垂直な方向に
変位を与えて該流路の容積を可変とする圧電素子とから
なり、選択された流路に対して流路容積を減少させる向
きに圧電素子を変位させるパルス信号を印加することで
流路に対するノズルから液滴を噴射させる液体噴射記録
ヘッドの駆動方法において、前記主パルス信号が印加さ
れる前に、インク滴が吐出しないレベルのパルス幅また
は波高値の異なる補助パルスを印加し、補助パルスによ
る残留振動のタイミングに合わせて、立ち上げと立ち下
げ時定数が同一の前記主パルス信号を用い、パルス幅を
調整して印加することを特徴とする液体噴射記録ヘッド
の駆動方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17167692A JP3193127B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 液体噴射記録ヘッドの駆動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17167692A JP3193127B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 液体噴射記録ヘッドの駆動方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05338165A true JPH05338165A (ja) | 1993-12-21 |
| JP3193127B2 JP3193127B2 (ja) | 2001-07-30 |
Family
ID=15927636
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17167692A Expired - Lifetime JP3193127B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 液体噴射記録ヘッドの駆動方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3193127B2 (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JPH05338148A (ja) * | 1992-06-11 | 1993-12-21 | Seiko Epson Corp | インクジェットヘッドの駆動方法 |
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| JP2007190901A (ja) * | 2005-04-26 | 2007-08-02 | Brother Ind Ltd | インク滴吐出装置 |
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| US9056460B2 (en) | 2013-05-02 | 2015-06-16 | Ricoh Company, Limited | Image forming apparatus and method for controlling liquid droplet discharge head |
-
1992
- 1992-06-05 JP JP17167692A patent/JP3193127B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| JP2007190901A (ja) * | 2005-04-26 | 2007-08-02 | Brother Ind Ltd | インク滴吐出装置 |
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| JP2010158893A (ja) * | 2006-04-17 | 2010-07-22 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | インクジェットヘッドの駆動方法 |
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3193127B2 (ja) | 2001-07-30 |
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