JPH08281948A - インク噴射装置 - Google Patents

インク噴射装置

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JPH08281948A
JPH08281948A JP7175054A JP17505495A JPH08281948A JP H08281948 A JPH08281948 A JP H08281948A JP 7175054 A JP7175054 A JP 7175054A JP 17505495 A JP17505495 A JP 17505495A JP H08281948 A JPH08281948 A JP H08281948A
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JP
Japan
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ink
ink chamber
chamber
ejecting apparatus
inks
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JP7175054A
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English (en)
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Hiroyuki Ishikawa
博幸 石川
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14209Structure of print heads with piezoelectric elements of finger type, chamber walls consisting integrally of piezoelectric material

Abstract

(57)【要約】 【目的】 単一の駆動波形で美しいカラー画像を記録す
ること。 【構成】 インク室12の長さは、マニホールド22の
ノズルプレート3に近い側の端からノズルプレート3ま
でであるので、カバープレート2に形成されるマニホー
ルド22の位置を、インクの種類毎に変えることで等価
的にインク室12の長さを変えている。そして等価的な
インク室12の長さは、粘度の高い順と同順であるC、
B、Y、Mの順に長い。従って、インク噴射装置1Y、
1M、1C、1Bでは、インクの粘度に応じてインク室
12の長さが異なっているので、噴射されたインク滴の
体積が全てのインクの種類においてほぼ同一となって、
紙上でのドット径が全てのインクの種類においてほぼ同
一となり、カラー画像を美しく記録することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2種類以上のインクを
噴射して記録を行なうインク噴射装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】今日、これまでのインパクト方式の記録
装置にとってかわり、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト方式の記録装置の中で、原理が最も単純
で、かつ多階調化やカラー化が容易であるものとして、
インクジェット方式の記録装置が挙げられる。中でも記
録に使用するインク滴のみを噴射するドロップ・オン・
デマンド型が、噴射効率の良さ、ランニングコストの安
さなどから急速に普及している。
【0003】この種のインク噴射装置の噴射方式として
は、特公昭53−12138号公報に開示されているカ
イザー型、特公昭61−59914号公報に開示されて
いるサーマルジェット型、特開昭63−247051号
公報、特開昭63−252750号公報及び特開平2−
150355号公報に開示されているせん断モード型等
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらのインク噴射装
置を用いて画像の記録を行う場合、噴射されるインク滴
の体積は、インク室の形状や大きさ、ノズルの形状や大
きさ、インクの物性値、駆動電圧の大きさやパルス幅等
によって変化する。そして、単一色の記録を行なう場合
には、インク室の形状や大きさ、ノズルの形状や大き
さ、駆動電圧の大きさやパルス幅を各ノズルに対して厳
密に管理することによって、ばらつきのない大きさのイ
ンク滴を噴射することができ、インク滴が紙上に着弾し
て形成されるドット径も一定の大きさになり美しい画像
を記録することができる。
【0005】しかしながら、カラー記録を行う場合に
は、複数色のインクを用いて記録を行なうので、インク
の色毎に含まれる成分が異なる。このため、各色のイン
クの物性値を一定にすることは困難である。
【0006】ここで、噴射されるインク滴の体積は、噴
射時にメニスカスがノズルを噴射方向に通過する速度
と、メニスカスがノズルを噴射方向に通過している通過
時間との積によって決まるので、各色とも同一の駆動波
形を印加した場合、各色のインクの物性値、例えば粘度
が異なると、インク室に対するインクの粘性抵抗が色毎
に異なり、前記通過速度が色毎に異なって、噴射される
インク滴の体積が異なるといった問題があった。
【0007】そこで、カラー記録の場合には、噴射され
るインク滴の体積を同一とするために、特開平5−26
1941号公報では駆動電圧の電圧値を変え、また特開
平6−155766では駆動電圧のパルス幅を変えるこ
とによってドット径を調整することが提案されている。
しかしこれらの方法では、複数の電源が必要となった
り、駆動回路が複雑になったりして、コストアップを強
いられる。
【0008】特公平1−51347号公報では、色によ
ってインク室の長さがことなるインクジェットヘッドに
おいて、インク室の長さに応じて駆動電圧値を変化させ
て、インク滴の噴射速度を一定にすることが開示されて
いる。これも電圧値を変えるために複数の電源が必要と
なり、駆動回路の複雑化及びコストアップを強いられ
る。
【0009】更に、噴射されるインク滴の体積を同一と
しても、各色のインクの表面張力が異なることにより、
紙上でのドット径が色毎で異なり、美しい画像を得るこ
とができないといった問題があった。
【0010】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、単一の駆動波形で美しいカラー
画像を記録することができるインク噴射装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の請求項1では、2種類以上のインクを噴射
して記録を行なうインク噴射装置において、インクが充
填されるインク室と、前記インク室の容積を変化させる
アクチュエータ部材とを備え、インクの種類毎に、イン
ク室の形状が異なることを特徴とする。
【0012】請求項2では、インクの種類毎に、インク
室のインクの流れる方向に沿った長さが異なることを特
徴とする。
【0013】請求項3では、インクの種類毎に、インク
室のインクの流れる方向に垂直な断面積が異なることを
特徴とする。
【0014】請求項4では、前記アクチュエータ部材
は、前記インク室の側面を形成し、インク室の長さに対
応する圧電部を含み、該圧電部の変形によって前記イン
ク室からインクを噴射する側壁であることを特徴とす
る。
【0015】請求項5では、前記圧電部の圧電厚みすべ
り変形によって前記側壁が変形し、前記インク室からイ
ンクが噴射されることを特徴とする。
【0016】
【作用】上記の構成を有する本発明のインク噴射装置で
は、物性値が異なるインクの種類毎に、前記インク室の
形状が異なることによって、前記アクチュエータ部材に
よるインク室の容積変化によってインク室内のインクに
作用する圧力波の片道伝播時間をインクの種類毎に異な
らせ、適当な体積のインク滴を噴射させることで、紙上
でのドット径が全てのインク種類においてほぼ同一とな
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0018】まず、本実施例のインク噴射装置を説明す
る。図1に示すように、複数の溝15(図3参照)及び
該溝15を隔てる側壁11を有し、かつ矢印4の方向に
分極処理を施した圧電セラミックスプレート5と、セラ
ミックス材料または樹脂材料等からなるカバープレート
2とを、エポキシ系接着剤等からなる接合層3を介して
接合することで、溝15は横方向に互いに間隔を有する
複数のインク室12となる。インク室12は長方形断面
の紙面の垂直な方向に細長い形状であり、側壁11はイ
ンク室12のほぼ全長にわたって伸びている。側壁11
の接合層3付近の側壁11上部から側壁11中央部まで
の両表面には、駆動電圧印加用の金属電極13が形成さ
れている。全てのインク室12内にはインクが充填され
る。
【0019】次に、図1および図2によって、インク噴
射装置1の動作を説明する。インク噴射装置1におい
て、与えられた印字データに従って例えばインク室12
bが選択されると、金属電極13eと13fに正の駆動
電圧が印加され、金属電極13dと13gは接地され
る。これにより側壁11bには矢印14bの方向の駆動
電界が、側壁11cには矢印14cの方向の駆動電界が
作用する。このとき駆動電界方向14b及び14cと圧
電セラミックスプレート5の分極方向4とが直交してい
るため、側壁11b及び11cは、圧電厚みすべり効果
によってインク室12bの内部方向に急速に変形する。
この変形によってインク室12bの容積が減少してイン
ク室12bのインク圧力が急速に増大し、圧力波が発生
して、インク室12bに連通するノズル32(図3)か
らインク滴が噴射される。
【0020】また、駆動電圧の印加を停止すると、側壁
11b及び11cが変形前の位置(図1参照)に戻るた
めインク室12b内のインク圧力が低下し、インク供給
口21(図3)からマニホールド22(図3)を通して
インク室12b内にインクが供給される。
【0021】但し、上記の動作は基本動作に過ぎず、製
品として具体化される場合には、まず駆動電圧を容積が
増加する方向に印加し、図4に示すように先にインク室
12bの容積を拡大し、インク室12bにインクを供給
させた後に駆動電圧の印加を停止して、側壁11b及び
11cを変形前の位置(図1参照)に戻してインクを噴
射させることもある。さらにインク室12内の圧力波を
減衰させるためにキャンセルパルスと呼ばれる駆動電圧
パターンをしかるべき時間の後に付随させることもあ
る。
【0022】このような構成のインク噴射装置1では、
隣接する2つのインク室12に連通する2つのノズル3
2から同時にインク滴を噴射することができないため、
例えば、左端から奇数番目のインク室12a、12cに
連通するノズル32からインク滴を噴射した後、偶数番
目のインク室12b、12dに連通するノズル32から
インク滴を噴射し、次に再び奇数番目からインク滴を噴
射するなどのように、インク室12及びノズル32を複
数のグループに分割してインク滴の噴射を行う。
【0023】次に、図3によって、インク噴射装置1の
製造法を説明する。矢印4方向に分極処理を施した圧電
セラミックスプレート5に、薄い円板状のダイヤモンド
ブレードを使用した研削加工等によって、前記の形状の
インク室12を形成するための平行な溝15を作成す
る。溝15は圧電セラミックスプレート5のほぼ全域で
同じ深さの平行な溝であるが、端面17に近づくにつれ
て徐々に浅くなり、端面17付近では浅く平行な浅溝1
8となるよう作成される。この溝15及び浅溝18の内
面には、金属電極がスパッタリング等によって形成され
る。溝15の内面にはその側面の上半分のみに金属電極
13が形成されるが、浅溝18の内面にはその側面及び
底面全体に金属電極19が形成される。この金属電極1
9によって、溝15の両側の側壁11に形成された金属
電極13は電気的に接続されている。また、セラミック
ス材料または樹脂材料等からなるカバープレート2に、
研削または切削加工等によって、インク導入口21及び
マニホールド22を作成する。
【0024】次に、圧電セラミックスプレート5の溝1
5加工側の面とカバープレート2のマニホールド22加
工側の面とを、エポキシ系接着剤等の接合層3(図1)
によって、各々の溝15が前記の形状のインク室12を
形成するように接着する。次に、圧電セラミックスプレ
ート5及びカバープレート2の端面16に、各インク室
12の位置に対応した位置にノズル32が設けられたノ
ズルプレート31を接着する。圧電セラミックスプレー
ト5の溝15加工側と反対側の面には、各インク室12
の位置に対応した位置にパターン42が設けられた基板
41を、エポキシ系接着剤等によって接着する。
【0025】そして、浅溝18の底面の金属電極19と
導体回路42とを導線43で接続する。通常、このよう
な接続には、周知のワイヤボンディングの手法が用いら
れる。この導線43の直径は通常非常に小さく機械的強
度が小さいため、隣接する導線43同士の接触や断線、
また大気中の水分や粉塵による腐食を防ぐために、一般
的にはエポキシ系などの樹脂を用いて保護膜(図示せ
ず)の形成(ポッティング)を行なう。その保護膜は加
熱硬化される。
【0026】そして、このように製造されたインク噴射
装置1を複数個、例えば図5に示すようにイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック
(B)インク用に4個準備し、図6に示すLSIチップ
51に各々のインク噴射装置1Y、1M、1C、1B
(図5)のパターン42を接続する。またクロックライ
ン52、データライン53、電圧ライン54及びアース
ライン55もLSIチップ51に接続されている。LS
Iチップ51は、クロックライン52から供給された連
続するクロックパルスに基づいて、データライン53上
に現れるデータから、どの色のインク噴射装置1のどの
ノズル32からインク滴の噴射を行うべきかを判断す
る。そして、LSIチップ51は、駆動するインク噴射
装置1のインク室12に対応するパターン42に、電圧
ライン54の駆動電圧V(駆動電圧の大きさ及びパルス
幅は一定である)を印加し、噴射しないインク室12に
対応するパターン42にアースライン55を接続して接
地する。すると、上述したようにインク噴射装置1の側
壁11が変形して、インク滴を噴射させる。そして、各
々のインク噴射装置1から異なる色のインク滴を噴射さ
せてカラー画像の記録を行なう。それらのインクは全て
粘度が異なり、本実施例では、Y、M、C、Bの順に粘
度が1.9、2.1、1.6、1.8mPa・sであ
る。
【0027】インクの粘度が変化すると、インク室12
及びノズル32とインクとの粘性抵抗が変化し、メニス
カスがノズルを通過する速度や通過に要する時間が変化
することにより、噴射されたインク滴の体積が変化し
て、上質紙に印字したときのドット径は、図7のように
変化する。従って、インクの種類によって紙上でのドッ
ト径が異なってしまう。カラー画像では複数の種類のイ
ンクを並べて、あるいは重ね合わせて色調を整えるた
め、これでは思い通りの色調が得られない。
【0028】これを補正するためにインク室12の長さ
をインクの種類によって異ならせる。なぜなら、インク
室12の長さと紙上でのドット径との関係はインクの物
性値が一定のときには図8の様な関係があり、インク室
12が長くなるほど、噴射されたインク滴の体積が大き
くなり紙上でのドット径は大きくなるからである。これ
は、インク室12の長さが長くなると、インク室12の
容積を変化させたときに発生する圧力波が、インク室1
2を片道伝播する時間が長くなるので、インク滴の体積
を決定する、メニスカスがノズル32を噴射方向に通過
する通過時間が長くなるからである。
【0029】実際にはインク室12の長さを機械加工に
よって変えることは構造上容易ではない。そこで、イン
ク室12の長さは、マニホールド22のノズルプレート
3に近い側の端からノズルプレート3までであるので、
カバープレート2に形成されるマニホールド22を、図
5に示すようにインクの種類毎に変えることで等価的に
インク室12の長さを変えている。そして等価的なイン
ク噴射装置1Y、1M、1C、1Bのインク室12の長
さは、C、B、Y、Mの順に長くなる。つまり粘度が最
も高いマゼンタインクを噴射するインク噴射装置1Mの
インク室12の長さが最も長く、次に粘度の高いイエロ
ーインクを噴射するインク噴射装置1Yのインク室12
の長さが2番目に長く、次に粘度の高いブラックインク
を噴射するインク噴射装置1Bのインク室12の長さが
3番目に長く、粘度が最も低いシアンインクを噴射する
インク噴射装置1Cのインク室12の長さを最も短くす
ることによって、噴射されるインク滴の体積を一定とし
紙上でのドット径の大きさを、全ての色に対してほぼ一
定の110μmとすることができた。ここではインク室
12の有効長さをマニホールド22の位置によって変え
たが、もちろんのことながらインク室12全体の長さを
変えても構わない。
【0030】ここで、インク噴射装置1Yとインク噴射
装置1Mとを比較しながら説明する。インク噴射装置1
Yのインク室をインク室12Y、ノズルをノズル32Y
とし、インク噴射装置1Mのインク室をインク室12
M、ノズルをノズル32Mとして説明する。インク噴射
装置1Y及びインク噴射装置1Mのインク室12Y、1
2Mの容積を同時に減少させると、インク室12Y、1
2M内の圧力が上昇し、インク室12Y、12M内に圧
力波が発生すると共にメニスカスがノズルから前方(噴
射方向)に突出する。この圧力波は、インク室12を片
道伝播し、他端に到着すると反射して絶対値が反転した
圧力波となってインク室内を逆方向に伝播する。インク
室12Yはインク室12Mより長さが短いので、インク
室12Yでの圧力波の片道伝播時間がインク室12Mで
の圧力波の片道伝播時間より短い。従って、ノズル32
Y付近の圧力が先に負に反転し、メニスカスをインク室
12Y内に戻そうとし、ノズル32Yから突出したイン
ク後部がメニスカスと切断され、インク滴となって飛翔
する。その後ノズル32M付近の圧力が負に反転し、メ
ニスカスをインク室12M内に戻そうとし、ノズル32
Mから突出したインク後部がメニスカスと切断され、イ
ンク滴となって飛翔する。
【0031】このように、インク室12Yより長さが長
いインク室12Mを有するインク噴射装置1Mでは、イ
ンク室12Yよりもメニスカスがノズル32Mを通過す
る時間が長くなる。また、イエローインクの粘度がマゼ
ンダインクの粘度より小さいので、メニスカスがノズル
32を噴射方向に通過する通過速度は、インク噴射装置
1Yの方がインク噴射装置1Mより速い。噴射されるイ
ンク滴の体積は、メニスカスがノズル32を噴射方向に
通過する通過速度と、メニスカスがノズル32を噴射方
向に通過している通過時間との積によって決まるので、
インク噴射装置1Mから噴射されたインク滴の体積と、
インク噴射装置1Yから噴射されたインク滴の体積とが
ほとんど同一となる。
【0032】以上説明したように、本実施例のインク噴
射装置1Y、1M、1C、1Bでは、インクの粘度によ
ってインク室12の長さを異ならせているので、噴射さ
れたインク滴の体積をほとんど同一とすることができ
る。このため、紙上でのドット径は、全てのインクの種
類においてほぼ同一となり、カラー画像を美しく記録す
ることができる。また、従来のように駆動電圧の大きさ
やパルス幅をインクの種類によってかえることなく、全
てのインクの種類に対して1つの駆動電圧Vを用いてい
るので、従来より駆動回路の構成が単純であり、コスト
アップを防止することができる。
【0033】また、インク室12の形状を変えて紙上で
のドット径を調整する方法には、インク室12の長さを
変える代わりにインク室12の高さや幅、すなわち断面
積を変化させることも考えられる。このようにしても、
上述した効果と同様の効果を得ることができる。
【0034】尚、本実施例では、インクの物性値のひと
つである粘度を用いて紙面上でのドット径を補正した
が、インクの表面張力、あるいは他の物性値によってイ
ンク室12の形状を変えることも考えられる。
【0035】ここで、インクの表面張力が異なる場合に
ついて説明する。インクの表面張力が変化すると、噴射
されたインク滴の体積は変化しないが、上質紙に印字し
たときの広がりが変化し、ドット径は、図9のように変
化する。従って、インクの種類によって紙上でのドット
径が異なってしまう。そして、Y、M、C、Bの順に表
面張力が38、42、32、36mN/mであるとす
る。
【0036】この場合、インク噴射装置1Y、1M、1
C、1Bのインク室12の長さは、C、B、Y、Mの順
に長くなる。つまり表面張力が1番高いマゼンタインク
を噴射するインク噴射装置1Mのインク室12の長さが
1番長く、次に表面張力の高いイエローインクを噴射す
るインク噴射装置1Yのインク室12の長さが2番目に
長く、次に表面張力の高いブラックインクを噴射するイ
ンク噴射装置1Bのインク室12の長さが3番目に長
く、表面張力が1番低いシアンインクを噴射するインク
噴射装置1Cのインク室12の長さが1番短くすること
によって、噴射されたインク滴の体積をC、B、Y、M
の順に大きくして、紙上でのドット径の大きさを全ての
色に対してほぼ一定とすることができる。
【0037】このようなインク噴射装置1Y、1M、1
C、1Bでは、インクの表面張力によってインク室12
の長さを異ならせているので、噴射されたインク滴の体
積がインクの種類によって異なるが、紙上でのドット径
は、全てのインクの種類においてほぼ同一となり、カラ
ー画像を美しく記録することができる。また、従来のよ
うに駆動電圧の大きさやパルス幅をインクの種類によっ
てかえることなく、全てのインクの種類に対して1つの
駆動電圧Vを用いているので、従来より駆動回路の構成
が単純であり、コストアップを防止することができる。
【0038】また、本実施例では、側壁11全体を圧電
セラミックスで形成し、その上半分に金属電極13を形
成して、側壁11の上半分の圧電厚みすべり変形によっ
てインク滴を噴射させていたが、側壁の上半分もしくは
下半分のみを圧電セラミックスで形成し、側壁の他の半
分を非圧電部材で形成し、側面全体に電極を形成して、
側壁の上半分もしくは下半分の圧電厚みすべり変形によ
ってインク滴を噴射させてもよい。更に、側壁の上半分
と下半分とで分極方向が異なる圧電セラミックスを用
い、側面全体に電極を形成して、側壁の上半分及び下半
分の圧電厚みすべり変形によってインク滴を噴射させて
もよい。この場合、駆動電圧値を、本実施例より低くす
ることができる。
【0039】また、本実施例では、隣接するインク室1
2は、側壁12によって隔てられていたが、隣接するイ
ンク室の間に、インクが充填されないダミー室を設けて
もよい。この場合、隣接するインク室の噴射による相互
干渉が防止される。
【0040】また、本実施例では、図5に示すように4
個のインク噴射装置1Y、1M、1C、1Bを用いてカ
ラー画像を記録していたが、図10に示すように1つの
インク噴射装置100のインク室12を、マニホールド
101によって4つのグループに分割して、イエロー、
マゼンタ、シアン、ブラックインクを噴射するようにし
てもよい。
【0041】また、本実施例では、インク室12の容積
を側壁12の変形によって変化させ、インク室12内に
圧力波を発生させて、インク滴を噴射させていたが、他
のアクチュエータ部材、例えばソレノイドによってイン
ク室の容積を変化させ、インク室内に圧力波を発生させ
て、インク滴を噴射させるようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】上述したように本発明のインク噴射装置
によれば、物性値の異なるインクの種類毎に前記インク
室の形状を異ならせているので、前記アクチュエータ部
材によるインク室の容積変化によってインク室内のイン
クに作用する圧力波の伝播時間をインクの種類毎に異な
らせ、適当な体積のインクを噴射することにより、紙上
でのドット径を全てのインクの種類においてほぼ同一と
することができる。従って、カラー画像を美しく記録す
ることができる。また、駆動電圧の電圧値及びパルス幅
をインクの種類によって変えることなく、単一の駆動波
形であるので、従来より駆動回路の構成が単純であり、
コストアップを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインク噴射装置を示す断面
図である。
【図2】前記実施例のインク噴射装置の動作を示す断面
図である。
【図3】前記実施例のインク噴射装置を示す斜視図であ
る。
【図4】前記実施例のインク噴射装置の他の動作方法を
示す説明図である。
【図5】前記実施例のカラー記録のためのインク噴射装
置のインク室長さを示す説明図である。
【図6】前記実施例の制御部を示すブロック図である。
【図7】インクの粘度と紙面上でのドット径との関係を
示す説明図である。
【図8】前記実施例のインク室の長さと紙面上でのドッ
ト径との関係を示す説明図である。
【図9】インクの表面張力と紙面上でのドット径との関
係を示す説明図である。
【図10】本発明の他の実施例のインク噴射装置のイン
ク室の長さを示す説明図である。
【符号の説明】
1 インク噴射装置 2 カバープレート 5 圧電セラミックスプレート 11 側壁 12 インク室 13 金属電極 22 マニホールド 31 ノズルプレート 32 ノズル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類以上のインクを噴射して記録を行
    なうインク噴射装置において、 インクが充填されるインク室と、 前記インク室の容積を変化させるアクチュエータ部材と
    を備え、 インクの種類毎に、インク室の形状が異なることを特徴
    とするインク噴射装置。
  2. 【請求項2】 インクの種類毎に、インク室のインクの
    流れる方向に沿った長さが異なることを特徴とする請求
    項1記載のインク噴射装置。
  3. 【請求項3】 インクの種類毎に、インク室のインクの
    流れる方向に垂直な断面積が異なることを特徴とする請
    求項1記載のインク噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータ部材は、前記インク
    室の側面を形成し、インク室の長さに対応する圧電部を
    含み、該圧電部の変形によって前記インク室からインク
    を噴射する側壁であることを特徴とする請求項1〜3記
    載のインク噴射装置。
  5. 【請求項5】 前記圧電部の圧電厚みすべり変形によっ
    て前記側壁が変形し、前記インク室からインクが噴射さ
    れることを特徴とする請求項4記載のインク噴射装置。
JP7175054A 1995-02-17 1995-07-11 インク噴射装置 Pending JPH08281948A (ja)

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