JPH08140595A - 食品添加剤 - Google Patents

食品添加剤

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JPH08140595A
JPH08140595A JP6314056A JP31405694A JPH08140595A JP H08140595 A JPH08140595 A JP H08140595A JP 6314056 A JP6314056 A JP 6314056A JP 31405694 A JP31405694 A JP 31405694A JP H08140595 A JPH08140595 A JP H08140595A
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JP
Japan
Prior art keywords
food additive
food
trehalose
salt
foods
Prior art date
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Pending
Application number
JP6314056A
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English (en)
Inventor
Takako Hata
孝子 秦
Tomoyoshi Kato
朋美 加藤
Michio Matsugami
道雄 松上
Katsuo Matsumoto
克夫 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
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Publication date
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  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品類を乾燥、保存する際の前処理剤として
有用な食品添加剤及び該食品添加剤を含有してなる食品
用添加物を提供する。 【構成】 硫酸化トレハロース及び/又はその塩の内少
なくとも一種以上からなる食品添加剤及び該食品添加剤
を含有してなる食品用添加物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品添加剤及び該食品
添加剤を含有してなる食品用添加物に関し、詳しくは食
品類を乾燥、保存する際の前処理剤として有用な食品添
加剤及び該食品添加剤を含有してなる食品用添加物に関
する。
【0002】
【従来の技術】古来より食品類を種々の方法により乾燥
して保存する事が行われている。食品類の水分を除去す
る事により、腐敗を防ぐ事が目的であるが、一方、携行
する食料の重量を大きく低減でき、常温で保存できる事
から、登山、ハイキング、探検旅行等長期の旅行、携行
食品や、災害時の備蓄品等としても活用されている。ま
た、近年では、インスタント食品に見られるように乾燥
麺、乾燥野菜等を調理時に水若しくは湯で処理して乾燥
前の形に戻すものが日常生活に浸透している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、食品類を単に
乾燥しただけでは、通常は元の形状への戻りが悪かった
り、非常に時間がかかったりする欠点があった。また、
乾燥麺等では戻りを速くするために、食品類を多孔質に
して吸水速度を早める等の方法もあるが、このような物
理的方法では、戻した際の食品類の食味や食感が大きく
損なわれている事が多く、嗜好性も大きな意味を持つ食
品類としては問題がある。
【0004】その他、ポリヒドロキシ化合物を用いて食
品を処理する方法(特表昭63−502592号公報)
やトレハロースを使用する方法(特開平2−50386
4号公報)が開示されているが、特にゲル食品類におい
ては乾燥状態からの復元時間、復元状態が充分ではな
い。
【0005】本発明は、かかる現状に鑑み、乾燥食品を
戻す際の、形状、食味、食感等の復元率が高く且つ復元
時間を短縮する食品添加剤及び該食品添加剤を含有して
なる食品用添加物を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意研究を行った結果、トレハロース誘導
体の一種である硫酸化トレハロース及び/又はその塩を
含有した水溶液で含水食品類を処理した後、乾燥食品と
すると、水若しくは湯で戻した際に元の形状、食味、食
感をほぼ完全に復元できる上、復元に要する時間も短縮
される事、またこの効果はゲル食品類において顕著であ
る事を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、トレハロースの水酸基部
分の一部分乃至は全部が硫酸化された硫酸化トレハロー
ス又はその塩の内少なくとも一種以上からなる食品添加
剤及び該食品添加剤を含有してなる食品用添加物に関す
る。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
適用される硫酸化トレハロースは、2分子のD−グルコ
ースが還元基同士で結合した二糖類であるトレハロース
の、水酸基の何れか、又は全部に硫酸基(−OSO3
H)を結合して得られる硫酸エステル化合物である。
尚、ここに言うトレハロースとしては、天然型のα、α
結合物(ミコース)をはじめ、α、β結合物(ネオトレ
ハロース)、β、β結合物(イソトレハロース)の何れ
でも良い。
【0009】又、硫酸化トレハロースはその塩の形で用
いても良い。塩の形で用いる場合の対塩基の種類として
は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウ
ム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
等のアミン類、及びアンモニア等が例示されるが、溶解
性、安全性等を考慮すると、アルカリ金属が好ましい。
【0010】かかる硫酸化トレハロース又はその塩を得
る方法としては、例えばSchweigerRGらの方法(Carbohy
drate Research 21 219-229、1972)等が挙げられる。
以下これについて概説すると、例えば窒素ガス気流下で
N、N−ジメチルホルムアミド(DMF)でトレハロー
スを膨潤させておき、そこに別途作成したSO3 −DM
F複合体を投入し、室温で4時間、70℃で30分程度
反応させる。NaOHで中和した後、メタノール等の有
機溶媒で反応物を沈澱させ、吸引濾過により集める。沈
澱物は蒸留水に溶解し、イオンクロマトグラフにより精
製した。得られた硫酸化トレハロースの硫酸基の置換度
は、適当な濃度のNaOH水溶液で電導度滴定法を行う
事により求められ、トレハロースを構成する単糖のモル
数に対する硫酸基のモル数に対する硫酸基のモル数の比
として表現する。例えば、上記の方法で得られる硫酸化
トレハロースの硫酸基置換度は0.05〜4.0程度で
ある。
【0011】以上のようにして得られる硫酸化トレハロ
ース又はその塩は、硫酸基の置換度により性状は若干異
なるものの、概ね吸湿性、無臭の白色粉末であり、エタ
ノール、アセトン等の各種有機溶剤には難溶若しくは不
溶であるが、水に良く溶解する特徴を持つ。更にこの物
質は、水溶液とした場合、変色、変臭、分解失活等の経
時変化を起こさず、人体毒性等の障害の心配は全く無
く、安全に用いる事が出来る。
【0012】本発明の硫酸化トレハロース又はその塩の
内少なくとも一種以上を有効成分として含有する事を特
徴とする食品添加剤の剤型は特に限定されないが、一般
に粉末状、高濃度水溶液、或いは使用濃度に調整した水
溶液とする事が出来る。本発明の食品類の添加物を用い
るに際しては、硫酸化トレハロース及び/又はその塩を
水溶液として、これに食品類を浸漬する方法や、該水溶
液を食品類に噴霧する方法や食品を製造する際に硫酸化
トレハロース及び/又はその塩を含有させた水を用いる
事も可能である。例えば葱等の葉菜は、カットしたもの
を該水溶液に浸漬し、乾燥する方法、カットしたものに
該水溶液を噴霧し、乾燥する方法、野菜類を水耕栽培
し、収穫前に該水溶液で栽培して植物内に硫酸化トレハ
ロース及び/又はその塩を取り込ませた後、収穫して乾
燥処理する方法等が例示できる。
【0013】硫酸化トレハロース及び/又はその塩の水
溶液の濃度は、0.001%〜10重量%の範囲に調整
する事が望ましい。0.001重量%より低い濃度で
は、効果に乏しく、又10重量%を越える濃度で使用し
てももはや効果の増強は認められない。
【0014】本発明の食品添加剤若しくは該食品添加剤
を含有してなる食品用添加物を使用して乾燥させる食品
類としては、水分含有量の多いもの例えば寒天、ゼラチ
ン等のゲル食品類、葉菜、根菜等の野菜類、麺類、畜肉
類、魚肉類に好適に使用でき、特に寒天、ゼラチン等の
ゲル食品類において顕著な効果を発揮する。
【0015】本発明の食品添加剤若しくは該食品添加剤
を含有してなる食品用添加物で食品類を処理した後の乾
燥方法としては、加熱乾燥、天日乾燥、真空乾燥、凍結
乾燥等公知の方法が好適に使用できる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明を実施例を用いて更に詳細に
説明する。
【0017】表1の成分を用い、煮沸滅菌した精製水に
溶解して実施例1〜8の食品用添加物を製造した。比較
例1には煮沸消毒した精製水を、比較例2〜5にはトレ
ハロースの水溶液を用いた。尚、配合量は重量%であ
る。
【0018】尚、本実施例では水溶液として食品用添加
物を製造したが、更に濃度の高い水溶液や粉末として製
造し、使用時に適切な濃度に希釈或いは溶解しても差し
支えない。
【0019】
【表1】
【0020】<本発明の食品用添加物の評価>以下に示
す試験法により、実施例1〜8に示した食品用添加物で
寒天ゲル及びゼラチンゲルを処理し、復元率、復元時間
及び復元時の食感を評価した。
【0021】
【試験例1】ゼラチン(新田ゼラチン製)30gをそれ
ぞれ実施例1〜8、比較例1〜5の溶液1000mlに
溶解し、30分間、80℃で加温した後、1時間放置し
て室温に戻し、更に冷蔵庫(庫内温度5±1℃)に入
れ、ゲルを作成した。作成したゲルを室温に戻してから
2×2×2cmの大きさに切断して凍結乾燥した後、2
5±2℃に調整した水200mlに浸漬し、一定時間毎
に体積を測定して最大に膨潤した時の体積復元率、及び
凍結乾燥前の体積の50%まで膨潤する時間を求めた。
また、復元後の食感を、乾燥前のゼラチンと変わらない
=◎、やや劣る=○、劣る=△、かなり劣る=×として
評価した。得られた結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【試験例2】寒天10gをそれぞれ実施例1〜8、比較
例1〜5の溶液1000mlに溶解し、30分間、80
℃で加温した後、1時間放置して室温に戻し、ゲルを作
成した。作成したゲルを3×3×3cmの大きさに切断
して凍結乾燥した後、25±2℃に調整した水200m
lに浸漬し、一定時間毎に体積を測定して最大に膨潤し
た時の体積復元率、及び凍結乾燥前の体積の50%まで
膨潤する時間を求めた。また、復元後の食感を、乾燥前
のゼラチンと変わらない=◎、やや劣る=○、劣る=
△、かなり劣る=×として評価した。得られた結果を表
3に示す。
【0024】
【表3】
【0025】表2、3の結果に明らかなように、本発明
の食品用添加物で処理した食品類は、体積の復元率、復
元時間に優れ、又復元後の食感も極めて乾燥前に近い事
が実証された。
【0026】
【発明の効果】本発明の食品用添加物を用いると、乾燥
食品の復元率を向上させ、復元時間も短縮できる。又、
復元後の食感も乾燥前と遜色無く、食品の乾燥処理時の
添加物として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 克夫 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560 ポーラ 化成工業株式会社戸塚研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸化トレハロース又はその塩の内少な
    くとも一種以上からなる食品添加剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の食品添加剤を含有する
    食品用添加物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の食品添加剤を含有する
    ゲル食品用添加物。
JP6314056A 1994-11-24 1994-11-24 食品添加剤 Pending JPH08140595A (ja)

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JP6314056A JPH08140595A (ja) 1994-11-24 1994-11-24 食品添加剤

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JPH08140595A true JPH08140595A (ja) 1996-06-04

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0868916A3 (en) * 1997-03-04 2004-09-15 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Reduction inhibitory agent for active-oxygen eliminating activity
JP2016174595A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 アサヒグループ食品株式会社 顆粒状の凍結乾燥食品及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0868916A3 (en) * 1997-03-04 2004-09-15 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Reduction inhibitory agent for active-oxygen eliminating activity
US7186824B2 (en) 1997-03-04 2007-03-06 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Reduction inhibitory agent for active-oxygen eliminating activity
JP2016174595A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 アサヒグループ食品株式会社 顆粒状の凍結乾燥食品及びその製造方法

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