JPH08139204A - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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JPH08139204A
JPH08139204A JP6297909A JP29790994A JPH08139204A JP H08139204 A JPH08139204 A JP H08139204A JP 6297909 A JP6297909 A JP 6297909A JP 29790994 A JP29790994 A JP 29790994A JP H08139204 A JPH08139204 A JP H08139204A
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well region
voltage
semiconductor substrate
word line
circuit
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JP6297909A
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Manabu Tsunosaki
学 角崎
Jun Kitano
純 北野
Kazumasa Yanagisawa
一正 柳沢
Masahiro Yamamura
雅宏 山村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワード線駆動電圧を常時供給する回路と基板
電圧発生回路を備えるDRAMとその他の回路とを混載
できる半導体集積回路を提供する。 【構成】P型半導体基板1のN型ウェル領域2に包含さ
れたP型ウェル領域5、N型ウェル領域3,4を供え、
ウェル領域5は接地電圧以下の電圧VBBでバイアスさ
れ、ウェル領域3は電源電圧以上の電圧VCHでバイア
スされる。DRAMのメモリセルはウェル領域2を用い
て構成され基板効果によるトランジスタQ21のしきい
値電圧変動が抑止される。ワードドライバはウェル領域
3を用いて構成されトランジスタQ23は電圧VCHを
ワード線駆動電圧としてワード線に供給する。混載され
るその他の回路はウェル領域4及び半導体基板1に形成
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体集積回路に係り、
例えばDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・
メモリ)と共にSRAM(スタティック・ランダム・ア
クセス・メモリ)などのその他のメモリやCPU(セン
トラル・プロセッシング・ユニット)などの論理回路を
単一の半導体基板に形成して成る半導体集積回路に適用
して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】DRAMにおけるメモリセルはその高密
度化を実現するために面積が小さくされなければならな
い。例えばDRAMの概略的なデバイス構造を示す図5
の(A)に示されるように、1トランジスタ型のメモリ
セルの蓄積容量Cs、そして当該蓄積容量Csを選択的
に図示しないデータ線に接続するための選択MOSトラ
ンジスタQ1などの素子は微細化されている。このと
き、上記選択MOSトランジスタQ1としては、ゲート
幅に対するドレイン電流の比がPチャンネル型MOSト
ランジスタに比べて大きなNチャンネル型MOSトラン
ジスタが採用されてメモリセルを高集積化できるように
している。さらに、該選択MOSトランジスタQ1に対
する基板効果若しくはショートチャネル効果を補償する
ためにメモリセルの基板電圧VBBは接地電圧VSSよ
りも低い電圧にすることが行われている。所謂負極性の
基板バイアス電圧が加えられている。すなわち、Nチャ
ンネル型の選択MOSトランジスタQ1においてそのソ
ース領域,ドレイン領域と半導体基板との間に形成され
るPN接合における容量を減少させてMOSトランジス
タのしきい値電圧を所望の値に制御するために当該選択
MOSトランジスタQ1を形成したP型半導体基板にP
N接合を逆バイアスさせるような極性の基板バイアス電
圧、例えば負極性の基板バイアス電圧VBBが加えられ
る。これにより、選択MOSトランジスタQ1を介して
蓄積容量Csの電荷がデータ線にリークする事態を防止
している。Q2はDRAMのセンスアンプを構成するP
チャンネル型MOSトランジスタなどのPチャンネル型
MOSトランジスタを代表的に示すものであり、バイア
ス電圧を電源電圧VCCとするN型ウェル領域に構成さ
れる。なお、DRAMのメモリセルについて記載された
文献の例としては昭和62年9月29日株式会社日刊工
業新聞社発行の「CMOSデバイスハンドブック」第3
79〜381頁がある。また、基板バイアス発生回路に
ついて記載された文献の例としては特開昭59−193
056号公報がある。
【0003】図5の(B)にはCMOS半導体論理集積
回路の概略的なデバイス構造が示される。Q3はP型半
導体基板に形成されたNチャンネル型MOSトランジス
タ、Q4はN型ウェル領域に形成されたPチャンネル型
MOSトランジスタである。CMOS半導体論理集積回
路においてNチャンネル型MOSトランジスタQ3はP
チャンネル型MOSトランジスタQ4との相補動作によ
って論理動作を行うということを考慮しなければならな
いため、その基板電圧は動作速度低下防止のために接地
電圧VSSにすることが一般的である。Pチャンネル型
MOSトランジスタQ4のゲートバックバイアス電圧は
電源電圧VCCとされる。ゲートバックバイアス電圧と
は、MOSトランジスタのゲート直下の半導体領域に与
えられるバイアス電圧であり、半導体基板のバイアス電
(基板バイアス電圧)やウェル領域のバイアス電圧(ウ
ェル電圧)がこれに相当する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにDRAMと
CMOS半導体論理集積回路とに代表されるように半導
体集積回路にはその機能若しくは回路構成上夫々に固有
の基板電圧若しくはゲートバックバイアス電圧を与えて
回路動作を最適化しているものがあり、それらは別個の
チップに形成されている。したがって、CMOS半導体
論理集積回路としてのマイクロプロセッサとDRAMな
どを用いてシステムを構成するときに夫々パッケージさ
れたマイクロプロセッサチップとDRAMチップとを用
いる場合には、実装回路基板上に夫々別々にパッケージ
された半導体集積回路を実装するため、実装面積が大き
くなり、実装基板上での配線容量も大きくなるため、マ
イクロプロセッサによるDRAMのアクセス速度を速く
するには限界がある。さらに実装回路基板上の配線を駆
動するため大きな駆動回路が必要になるため消費電力が
増大する。また、夫々のチップがボンディングパッドを
持つため、その分だけチップ面積が大きくなってチップ
単価も高くなるなどの問題点がある。本発明者はDRA
Mとそれに付随しない機能を持つ回路としてのCMOS
型の論理回路ユニット例えばマイクロプロセッサとを同
一の半導体基板に形成することについて検討した。
【0005】例えばDRAMを上記CMOS論理集積回
路と同一のP型半導体基板に形成する場合には、基板電
圧を接地電圧よりも低い電圧又は接地電圧のどちらかに
統一する必要があり、そのようにした場合には、既存の
設計データを流用できず、しかもDRAM又は論理集積
回路のどちらかの性能を低下させることになる。そこで
N型半導体基板を用いることが考えられる。図5の
(C)には半導体基板をN型にして、異なるゲートバッ
クバイアス電圧のNチャンネル型MOSトランジスタを
同一半導体基板に形成する例を示す。この構造において
は、ゲートバックバイアス電圧の異なるNチャンネル型
MOSトランジスタQ1,Q3を形成するために相互に
異なるウェル電圧VBB,VSSが印加されたP型ウェ
ル領域を同一のN型半導体基板に形成する。Pチャンネ
ル型MOSトランジスタQ2,Q4はN型半導体基板に
形成される。
【0006】しかしながらこの構造では、Pチャンネル
型MOSトランジスタQ2,Q4に対しては単一の基板
電圧VCCが許されるだけであり、電源電圧VCCより
もレベルの高い電圧をワード線駆動電圧とする場合など
に不都合のあることが本発明者によって明らかにされ
た。例えば図4にはワード線駆動電圧VCHを常時発生
する回路を備えるDRAMにおけるワード線の駆動回路
(ワードドライバ)の一部が例示される。ワード線駆動
電圧VCHは電源電圧VCCを昇圧して得られた電圧で
ある。S−DEC1,S−DEC2はX系アドレス信号
の所定ビットをデコードして得られるデコード信号であ
る。デコード信号S−DEC1がハイレベル、S−DE
C2がローレベルにされたとき、クロック信号WPHの
ハイレベルに同期してノードN1がローレベルにされる
期間に呼応してワード線WLにはワード線駆動電圧VC
HがMOSトランジスタQ12を介して供給される。例
示された図4の回路部分いおいてPチャンネル型MOS
トランジスタQ10,Q11,Q12のゲートバックバ
イアス電圧は、ワード線駆動電圧VCHと等しい電圧に
されることになる。CMOSタイプのDRAMにおいて
Pチャンネル型MOSトランジスタは上記ワード線駆動
回路以外にも用いられるのでPチャンネル型MOSトラ
ンジスタについても複数のゲートバックバイアス電圧を
用いることを考慮しなければならない。仮に図5の
(C)に例示されるようにPチャンネル型MOSトラン
ジスタの基板電圧を一種類に統一しようとすれば、昇圧
電圧によるワード線駆動方式を採用しないようにする
か、又はNチャンネル型MOSトランジスタのみを用い
てX系制御信号から発生するパルスをワード線容量とブ
ートストラップ容量のチャージシェアにより昇圧する方
式をとらざるを得なくなる。これによってワード線駆動
電圧VCHを常時供給する回路を採用する既存の設計を
流用できず、また、ワード線容量の変動に対するDRA
Mの動作余裕が少なくなるという問題を生ずる虞があ
る。特に、DRAMと論理集積回路を同一の製造工程を
介して製造するわけであるから、ワード線容量をDRA
Mの最適値に合わせ込むことが必ずしも可能ではないと
いう問題点もある。以上の問題は、DRAMとアナログ
集積回路、あるいはDRAMとSRAMを同一の半導体
基板上に形成する場合でも同様である。
【0007】本発明の目的は、相互に異なるゲートバッ
クバイアス電圧が設定された複数個のNチャンネル型M
OSトランジスタと相互に異なるゲートバックバイアス
電圧が設定された複数個のPチャンネル型MOSトラン
ジスタとを単一の半導体基板に形成できる半導体集積回
路を提供することにある。即ち、ゲートバックバイアス
電圧が接地電圧とされるNチャンネル型MOSトランジ
スタ、ゲートバックバイアス電圧が接地電圧より低い電
圧とされるNチャンネル型MOSトランジスタ、ゲート
バックバイアス電圧が電源電圧とされるPチャンネル型
MOSトランジスタ、そしてゲートバックバイアス電圧
が電源電圧より高い電圧とされるPチャンネル型MOS
トランジスタを夫々同一半導体基板上に混載可能な半導
体集積回路を提供することにある。本発明の別の目的
は、ワード線駆動電圧を常時供給する回路と基板電圧発
生回路を備えるDRAMと、DRAMに直接的に付随し
ない機能を持つ回路換言すればDRAMとは別チップで
形成可能な回路とを同一半導体基板に形成できる半導体
集積回路を提供することにある。
【0008】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0010】図1に示されるP型半導体基板を用いた構
造を代表例とすれば、本願発明に係る半導体集積回路
は、P型の半導体基板(1)と、半導体基板に形成され
たN型の第1ウェル領域(2)と、第1ウェル領域に包
含されて設けられたP型の第2ウェル領域(5)と、半
導体基板に設けられたN型の第3ウェル領域(3)と、
半導体基板に設けられたN型の第4ウェル領域(4)と
を供え、半導体基板と第1乃至第4ウェル領域とは夫々
のPN接合部分が逆方向バイアス状態とされるものであ
って、半導体基板(1)と第2のウェル領域(5)の夫
々にはNチャンネル型の複数個のMOSトランジスタ
(Q20,Q21)が形成され、第3及び第4ウェル領
域(3,4)の夫々にはPチャンネル型の複数個のMO
Sトランジスタ(Q22,Q23)が形成され、第2ウ
ェル領域(5)は接地電圧以下の電圧(VBB)によっ
てバイアスされ、第3ウェル領域(3)は電源電圧以上
の電圧(VCH)によってバイアスされる。
【0011】この半導体集積回路は、ダイナミック・ラ
ンダム・アクセス・メモリ(10)とその他の回路(1
1)が混載される。このとき、上記第2ウェル領域
(5)は選択端子がワード線に結合されデータ入出力端
子がデータ線に結合されたダイナミック型メモリセルを
マトリクス配置したダイナミック・ランダムアクセス・
メモリのメモリセルアレイ(MARY)を含み、第3ウ
ェル領域(3)は上記ワード線を駆動するワードドライ
バ(WD)を構成するためのPチャンネル型MOSトラ
ンジスタを含み当該Pチャンネル型MOSトランジスタ
は電源電圧よりもレベルの高い当該第3ウェル領域のバ
イアス電圧(VCH)をワード線駆動電圧としてワード
線に供給する経路に配置される。そして、上記その他の
回路を構成するためのCMOS回路は第4ウェル領域
(4)及び半導体基板(1)に形成される。ダイナミッ
ク・ランダム・アクセス・メモリは電源電圧よりもレベ
ルの高いワード線駆動電圧(VCH)の発生回路(VC
HGEN)と接地電圧(VSS)よりもレベルの低い基
板バイアス電圧(VBB)の発生回路(VBBGEN)
を備えて成る。
【0012】
【作用】上記した手段によれば、半導体基板と同一導電
型の三重ウェル構造にて成る第2ウェル領域(5)を採
用することが、相互に異なるゲートバックバイアス電圧
が設定された複数個のNチャンネル型MOSトランジス
タ(Q21,Q20)と相互に異なるゲートバックバイ
アス電圧が設定された複数個のPチャンネル型MOSト
ランジスタ(Q22,Q23)とを単一の半導体基板に
形成することを可能にする。
【0013】これにより、Nチャンネル型MOSトラン
ジスタに関しては、接地電圧(VSS)よりも低くされ
たゲートバックバイアス電圧(VBB)が印加されるM
OSトランジスタ(Q21)をメモリセルアレイ(MA
RY)におけるメモリセルの選択トランジスタとして基
板効果による当該トランジスタのしきい値電圧の上昇を
抑えることと、ゲートバックバイアス電圧が接地電圧
(VSS)とされるMOSトランジスタ(Q20)をそ
の他の回路(11)に採用して当該回路(11)におい
ては動作の高速化を優先させることの双方を両立させ
る。即ち同一半導体基板に混載されるDRAM(10)
とその他の回路(11)との夫々に用いるトランジスタ
の設計を最適化することができ、DRAM(10)とそ
の他の回路(11)とを同一半導体基板に搭載した回路
の高性能化を実現する。
【0014】Pチャンネル型MOSトランジスタに関し
ては、電源電圧(VCC)よりもレベルの高いゲートバ
ックバイアス電圧(VCH)が印加されるMOSトラン
ジスタ(Q23)をワード線駆動電圧(VCH)の供給
経路に採用することが、Nチャンネル型MOSトランジ
スタを用いワード線容量とブートストラップ容量のチャ
ージシェアによってワード線駆動電圧を昇圧形成する回
路を利用しなくてもメモリセルの選択MOSトランジス
タのコンダクタンスを大きくすることができる。これ
が、そのようなチャージシェア昇圧形式の回路において
問題とされるプロセスばらつきによるワード線容量の変
動に起因して動作余裕が少なくなる事態を根本から解消
する。さらにその他の回路(11)との関係から必ずし
もワード線容量をDRAMの最適値に合わせ込むことが
不可能な場合もあるという事態に対処できる。すなわ
ち、ワード線駆動方式として、プロセス依存性の少な
い、ワード線駆動電圧を常時供給する方式を採用でき、
プロセスマージンが拡大し、DRAMとその他の回路
(11)とを混載しても、加工条件の合せ込みによる電
気的特性の最適化が容易になる。
【0015】
【実施例】図1には本発明の一実施例に係るCMOS型
の半導体集積回路のデバイス構造断面図が示される。同
図にはゲートバックバイアス電圧が接地電圧VSSとさ
れるNチャンネル型MOSトランジスタQ20、ゲート
バックバイアス電圧が接地電圧より低い電圧とされるN
チャンネル型MOSトランジスタQ21、ゲートバック
バイアス電圧が電源電圧とされるPチャンネル型MOS
トランジスタQ22、そしてゲートバックバイアス電圧
が電源電圧より高い電圧とされるPチャンネル型MOS
トランジスタQ23を夫々代表的に1個づつ示してあ
る。実際にはMOS各トランジスタは複数個存在し、そ
れらによって所定の回路が構成されている。同図におい
て1はP型半導体基板であり、当該半導体基板1とは異
なる導電型の拡散層領域にて成るN型ウェル領域2,
3,4が夫々半導体基板1に形成される。一つのウェル
領域2には、当該ウェル領域2としての拡散層領域に包
含され半導体基板1と同一導電型のP型拡散層領域にて
P型ウェル領域5が形成され、三重ウェル構造とされ
る。
【0016】半導体基板1には基板電圧として接地電圧
VSSが与えられ、MOSトランジスタQ20が形成さ
れている。N型ウェル領域4は電源電圧VCCにバイア
スされMOSトランジスタQ22が形成されている。
【0017】上記P型ウェル領域5は少なくともDRA
Mのメモリセルアレイの領域とされ、図1に代表的に示
された蓄積容量Csとそれに直列接続されたNチャンネ
ル型MOSトランジスタQ21が形成される。MOSト
ランジスタQ21はその他の用途にも適用することがで
き、その場合には蓄積容量Csとの接続は行われない。
当該MOSトランジスタQ21のソース領域又はドレイ
ン領域S/Dの一方は図示しないデータ線に、他方は蓄
積容量Csの一方の蓄積電極に接続され、当該MOSト
ランジスタQ21のゲートGは図示しないワード線に結
合される。上記N型ウェル領域2は接地電圧VSSにバ
イアスされ、P型ウェル領域5は接地電圧VSSよりも
レベルの低い負電圧VBBにバイアスされている。負電
圧VBBは基板電圧発生回路VBBGENにて発生さ
れ、回路の動作中は常に接地電圧VSSよりも低い電圧
VBBがゲートバックバイアス電圧としてMOSトラン
ジスタQ21に与えられる。
【0018】上記Nチャンネル型MOSトランジスタQ
20のゲートバックバイアス電圧は、接地電圧VSSと
される。Pチャンネル型MOSトランジスタQ22はN
型ウェル領域4に形成され、当該ウェル領域4は電源電
圧VCCにバイアスされ、これは当該MOSトランジス
タQ22のゲートバックバイアス電圧とされる。Pチャ
ンネル型MOSトランジスタQ23はウェル領域4から
電気的に分離されたウェル領域3に形成され、例えば当
該MOSトランジスタQ23はワード線駆動回路に含ま
れ、当該ウェル領域3はワード線を駆動する電源電圧よ
り高い電圧すなわちワード線駆動電圧VCHにバイアス
され、それが当該MOSトランジスタQ23のゲートバ
ックバイアス電圧とされる。夫々のMOSトランジスタ
Q20,Q22,Q23においてGはゲート、S/Dは
ソース領域又はドレイン領域である。
【0019】VCHGENはワード線駆動電圧VCHの
発生回路である。ワード線駆動電圧VCHの発生回路V
CHGENは、特に制限されないが公知のチャージポン
プを利用した昇圧回路によって実現でき、常時昇圧され
たワード線駆動電圧を発生する。同様に上記基板バイア
ス電圧VBBの発生回路VBBGENも公知のチャージ
ポンプを利用した降圧回路によって実現でき、常時負電
圧に降圧された基板バイアス電圧VBBを発生する。
【0020】上記ウェル領域5は少なくともメモリセル
アレイの領域とされる。ここでメモリセルアレイとは複
数個のメモリセルがマトリクス配置され、同一列に配置
されたメモリセルの選択端子がワード線に、同一行に配
置されたメモリセルのデータ入出力端子がデータ線に結
合されて成る回路部分を含む領域とされる。また、図5
にその一部が示される電源電圧VCC以上のレベルを有
するワード線駆動電圧VCHにてワード線を選択レベル
に駆動するワードドライバを構成するためのPチャンネ
ル型MOSトランジスタはウェル領域3のMOSトラン
ジスタQ23によって構成される。DRAMを構成する
その他の周辺回路、例えばDRAMの書込み及び読出し
制御に関与する、ロウアドレスデコーダ、センスアン
プ、カラムスイッチ回路、カラムアドレスデコーダ、読
出し及び書込みデータを増幅するメインアンプのような
増幅回路、内部タイミング発生回路、リフレッシュ制御
回路、及び不良アドレスを救済するための冗長プログラ
ム回路などは、上記MOSトランジスタQ20,Q22
を利用して構成し、或いはMOSトランジスタQ21,
Q22を利用して構成することができる。
【0021】本実施例の半導体集積回路は同一半導体基
板1にDRAMと論理回路ユニットを内蔵する。論理回
路ユニットはDRAMに直接付随しない機能を有するそ
の他の回路すなわちDRAMとは別チップで形成可能な
回路であり、例えば論理回路ユニットとしてCPU(セ
ントラル・プロセッシング・ユニット)、キャッシュメ
モリ、アドレス変換バッファ、レジスタ、及びランダム
ロジックなどを含むマイクロプロセッサユニット、或い
はディジタル信号処理ユニットなどを挙げることができ
る。キャッシュメモリ、アドレス変換バッファ、又はレ
ジスタなどを含む場合、それはSRAMによって構成す
ることができる。SRAMそれ自体については既に公知
であるのでその詳細な説明は省略するが、例えば6個の
MOSトランジスタを用いたCMOSスタティックラッ
チ回路にて1個のメモリセルが構成され、それが複数個
マトリクス配置されてメモリセルアレイが構成される。
【0022】そのようなCMOS論理回路ユニットは、
動作速度の高速化という観点からNチャンネル型MOS
トランジスタ(接地電圧VSSにてゲートバックバイア
ス)Q20とPチャンネル型MOSトランジスタQ22
(電源電圧VCCにてゲートバックバイアス)を利用し
て構成される。尚、CMOS型の論理回路ユニットには
半導体集積回路全体のオンチップテスト回路や初期化回
路などを含めることが可能である。
【0023】DRAMにおいて上記その他の周辺回路を
構成するためのNチャンネル型MOSトランジスタとし
て三重ウェル構造のウェル領域5に形成されたトランジ
スタQ21(電圧VBBにてゲートバックバイアス)を
利用するか半導体基板1に形成されたトランジスタQ2
0(接地電圧VSSにてゲートバックバイアス)を利用
するかは回路設計やレイアウト設計の変更に伴う手間と
動作速度の高速化とのトレードオフを勘案して決定され
る設計的な事項である。例えば、トランジスタQ21
(電圧VBBにてゲートバックバイアス)を利用する場
合には既存のDRAMの回路設計資産を最大限に活用で
きる。一方、CMOS論理回路ユニットと同様にトラン
ジスタQ20(電圧VSSにてゲートバックバイアス)
を利用する場合にはDRAMの周辺回路の動作を高速化
できるが既存DRAMの回路に対して比較的大きな変更
を要する。
【0024】図2には本実施例の半導体集積回路全体に
おける上記MOSトランジスタQ20〜Q23の詳細な
利用形態の一例が示される。同図においてPWELL
(VBB)は上記ウェル領域5、PSUB(VSS)は
半導体基板1、NWELL(VCH)はウェル領域3、
NWELL(VCC)はウェル領域4、にそれぞれ対応
される。図2において10はDRAM、11は上記論理
回路ユニットであり上述のような適宜の論理回路(LO
G)やレジスタ(SRAM)などを含んで構成される。
【0025】MARYは図1に示される1トランジスタ
型のダイナミック型メモリセルがマトリクス配置された
メモリセルアレイであり、同一列に配置されたメモリセ
ルの選択端子は列毎に図示しないワード線に結合され、
同一行に配置されたメモリセルのデータ入出力端子は行
毎に図示しないデータ線に結合される。SAはセンスア
ンプ回路であり左右のメモリセルアレイMARY,MA
RYに共有され、センスアンプ回路SAを挟んだ左右の
メモリセルアレイはシェアードデータ線構造とされる。
すなわち本実施例においてデータ線は折り返しデータ線
構造とされ、センスアンプ回路SAは相補データ線毎に
設けられたCMOSセンスアンプを備えると共に、デー
タ線のプリチャージ回路、イコライズ回路、及びカラム
スイッチ回路も含んでおり、センスアンプ回路SAを左
右何れのメモリセルアレイMARYに接続すかを制御す
るために左右夫々のデータ線は図示しないデータ線シェ
アードスイッチを介してセンスアンプ回路SAに接続さ
れる。
【0026】YDECはカラムアドレス信号をデコード
してデータ線を選択するカラムデコーダである。例え
ば、センスアンプ回路SAに含まれるカラムスイッチ回
路の選択信号を形成し、カラムアドレス信号に応ずるカ
ラムスイッチを介してデータ線を図示しない共通データ
線に導通させる。
【0027】WDはワード線を選択レベルに駆動するた
めのワードドライバである。XDECはロウアドレス信
号をデコードしてワード線選択信号を形成するロウデコ
ーダである。例えば図1のDRAMが外部に対して4ビ
ット単位でデータを入出力するものである場合(×4)
ロウアドレス信号の下位1ビットは夫々のセンスアンプ
回路SAを介して左右何れのメモリアレイMARYを選
択するかを指示するための信号とみなされる。このとき
ロウアドレス信号の下位1ビットのデコード信号はロウ
デコーダXDECからセンスアンプ回路SAのデータ線
シェアードスイッチに供給され、ロウアドレス信号の残
りのビットに関するデコード信号はロウデコーダXDE
CからワードドライバWDに供給され夫々のメモリセル
アレイMARYにおいて1本のワード線が選択レベルに
駆動される。
【0028】VBBGENは半導体基板1をバイアスす
るための負電圧VBBを形成する基板電圧発生回路であ
る。PELはDRAMのその他周辺回路であり、論理回
路ユニット11などから供給されるアドレス信号を内部
相補アドレス信号に変換するアドレスバッファ、選択さ
れたデータ線から共通データ線に導かれた読出しデータ
を増幅しまた書込みデータによって共通データ線を駆動
するメインアンプのような増幅回路、外部からのアクセ
ス制御信号を受けて内部タイミング信号を形成するタイ
ミング発生回路、リフレッシュ制御回路、不良アドレス
を救済するための冗長プログラム回路などが形成され
る。
【0029】図2のDRAM10においてはワードドラ
イバWDを構成するPチャンネル型MOSトランジスタ
はNWELL(VCH)の領域即ち図1のウェル領域3
に形成されたトランジスタQ23が利用され、Nチャン
ネル型MOSトランジスタはPWELL(VBB)の領
域即ち図1のウェル領域5に形成されたトランジスタQ
21が利用される。ワード線駆動電圧VCHを発生する
回路VCHGENもNWELL(VCH),PWELL
(VBB)に形成されたCMOS回路にて構成すること
ができる。例えば回路VCHGENはPELで示される
周辺回路領域に配置されている。DRAM10における
その他の回路部分においては、Pチャンネル型MOSト
ランジスタはNWELL(VCC)の領域即ち図1のウ
ェル領域4に形成されたトランジスタQ24が利用さ
れ、Nチャンネル型MOSトランジスタはPWELL
(VBB)の領域即ち図1のウェル領域5に形成された
トランジスタQ21が利用される。すなわち、XDE
C,PEL,SAなどの周辺回路の動作速度の向上より
も既存のDRAMの回路設計資産を最大限に活用するこ
とを優先させた構成とされる。
【0030】特に図示はしないが、DRAMにおける動
作速度の高速化を優先させたい場合には、XDEC,P
EL,SA,YDEC,VBBGENなどのDRAMの
周辺回路についてはPチャンネル型MOSトランジスタ
としてNWELL(VCC)の領域即ち図1のウェル領
域4に形成されたトランジスタQ22を採用し、Nチャ
ンネル型MOSトランジスタとしてPSUB(VSS)
の領域即ち図1の半導体基板1に形成されたトランジス
タQ20を採用することができる。上記DRAMの周辺
回路の一部だけをそのように構成することもできる。例
えば、メモリアレイMARYに密接に若しくは近接して
配置されるセンスアンプ回路SAについてはメモリアレ
イMARYと同じNチャンネル型MOSトランジスタQ
21を採用し、その他の周辺回路に対してNチャンネル
型MOSトランジスタQ20を採用してもよい。また、
特定の周辺回路に対してだけP型半導体基板上のNチャ
ンネル型MOSトランジスタを採用するようにできる。
【0031】論理回路ユニット11においてはPチャン
ネル型MOSトランジスタとしてNWELL(VCC)
の領域即ち図1のウェル領域4に形成されたトランジス
タQ22を採用し、Nチャンネル型MOSトランジスタ
としてPSUB(VSS)の領域即ち図1の半導体基板
1に形成されたトランジスタQ20を採用して、その動
作速度を最優先にしてある。
【0032】尚、DRAM10及び論理回路ユニット1
1を備えた半導体集積回路におけるゲートバックバイア
ス電圧はVBB,VCH,VCC,VSSの4種類を代
表的に説明したが、その他に異電位ウェル領域における
ゲートバックバイアス電圧などが存在する。例えばドレ
インを自らのゲートに接続して当該ドレインにクランプ
電圧を得るためのPチャンネル型MOSトランジスタを
電源電圧VCCと接地電圧VSSとの間に配置する回路
を必要とする場合に自らのソース電位をゲートバックバ
イアス電圧とするために形成される異電位ウェル領域が
存在する。
【0033】図3にはN型半導体基板を用いた場合にお
ける本発明の一実施例に係るCMOS型の半導体集積回
路のデバイス構造断面図が示される。同図において21
はN型半導体基板であり、当該半導体基板21とは異な
る導電型の拡散層領域にて成るP型ウェル領域22,2
3,24が夫々半導体基板21に形成される。一つのウ
ェル領域22(第1のウェル領域)には、当該ウェル領
域22としての拡散層領域に包含され半導体基板21と
同一導電型のN型拡散層領域にてN型ウェル領域25
(第2のウェル領域)が形成され、三重ウェル構造とさ
れる。同図においてゲートバックバイアス電圧が接地電
圧VSSとされるNチャンネル型MOSトランジスタQ
20はP型ウェル領域23(第4のウェル領域)に形成
され、ゲート下の基板電圧が接地電圧より低い電圧とさ
れるNチャンネル型MOSトランジスタQ21はP型ウ
ェル領域24(第3のウェル領域)に形成され、ゲート
バックバイアス電圧が電源電圧とされるPチャンネル型
MOSトランジスタQ22はN型半導体基板21に形成
され、そしてゲートバックバイアス電圧が電源電圧VC
Cより高い電圧とされるPチャンネル型MOSトランジ
スタQ23はN型ウェル領域25に形成される。斯るデ
バイス構造においても図1及び図2に基づいて説明した
と同様のトランジスタ割り当てが行われる。その詳細に
ついては上記と同様であるので説明を省略する。
【0034】上記実施例によれば以下の作用効果が有
る。(1)図1のようにP型半導体基板1を持つ半導体
集積回路においては三重ウェル構造のP型ウェル領域5
を採用することにより、また図のようにN型半導体基板
21を持つ半導体集積回路においては三重ウェル構造の
N型ウェル領域25を採用することにより、相互に異な
るゲートバックバイアス電圧が設定された複数個のNチ
ャンネル型MOSトランジスタQ21,Q20と相互に
異なるゲートバックバイアス電圧が設定された複数個の
Pチャンネル型MOSトランジスタQ22,Q23とを
単一の半導体基板に形成することができる。即ち、ゲー
トバックバイアス電圧が接地電圧VSSとされるNチャ
ンネル型MOSトランジスタQ20、ゲートバックバイ
アス電圧が接地電圧VSSより低い電圧VBBとされる
Nチャンネル型MOSトランジスタQ21、ゲートバッ
クバイアス電圧が電源電圧VCCとされるPチャンネル
型MOSトランジスタQ22、そしてゲートバックバイ
アス電圧が電源電圧より高い電圧VCHとされるPチャ
ンネル型MOSトランジスタQ23を夫々同一半導体基
板に混載することができる。
【0035】(2)上記により、Nチャンネル型MOS
トランジスタに関しては、MOSトランジスタQ21
(ゲートバックバイアス電圧=VBB<VSS)をメモ
リセルアレイMARYにおけるメモリセルの選択トラン
ジスタとすることにより基板効果による当該トランジス
タのしきい値電圧の上昇を抑えることができ、且つ、M
OSトランジスタQ20(ゲートバックバイアス電圧=
VSS)を論理回路ユニット11に採用することにより
論理回路ユニット11における回路の高速動作を優先さ
せることができる。即ち同一半導体基板に混載されるD
RAM10と論理回路ユニット11との夫々に用いるト
ランジスタの設計を最適化することができ、DRAM1
0と論理回路ユニット11とを同一半導体基板に搭載し
た回路の高性能化を実現できる。
【0036】(3)Pチャンネル型MOSトランジスタ
に関しては、MOSトランジスタQ23(ゲートバック
バイアス電圧=VCH≧VCC)をワードドライバWD
のワード線駆動電圧VCHの供給経路に採用することに
より、Nチャンネル型MOSトランジスタを用いワード
線容量とブートストラップ容量とのチャージシェアによ
ってワード線駆動電圧を昇圧形成する回路を用いること
なく、ワード線駆動電圧VCHを常時発生する回路VC
HGENの出力を利用して、メモリセルの選択MOSト
ランジスタのコンダクタンスを大きくすることができ
る。これにより、そのようなチャージシェア昇圧形式の
回路において問題とされるプロセスばらつきによるワー
ド線容量の変動に起因して動作余裕が少なくなる事態を
根本から解消することができる。さらにその他の回路
(11)との関係から必ずしもワード線容量をDRAM
の最適値の合わせ込むことが不可能な場合もあるという
事態に対処できる。すなわち、ワード線駆動方式とし
て、プロセス依存性の少ない、ワード線駆動電圧を常時
供給する方式を採用でき、プロセスマージンが拡大し、
DRAM10と論理回路ユニット11とを同一半導体基
板に混載しても、加工条件の合せ込みによる電気的特性
の最適化が容易になる。換言すれば、ワード線駆動方式
として常時昇圧されたワード線駆動電圧VCHを用い
(ワード線とのチャージシェアを用いない)且つ基板電
圧発生回路VBBGENを備えるDRAMと、DRAM
とは別チップで形成可能な論理回路ユニット11とを同
一プロセスにて同一の半導体基板に構成するに際し、ワ
ード線駆動電圧の点に関し、製造時のワード線の寸法や
絶縁膜の膜厚寸法の変動に対する動作余裕を確保でき
る。
【0037】(4)既存のDRAMチップ及び、論理集
積回路チップのなどの夫々の設計データを用いてそれら
を1チップ化する場合にも、トランジスタの特性をそれ
ぞれの既存チップに近くできるため、より少しの設計変
更で両者を同一半導体基板上に配置することができる。
【0038】(5)DRAMと、それに付随しない機能
を持つその他の回路とを同一の半導体基板上に形成する
ことによって、チップ間の長大な配線が不要になり、ボ
ンディングパッドを共用できるため、半導体集積回路の
実装面積を小さくできる。実装基板上の配線容量も小さ
くなるため動作速度が向上する。長大な配線を駆動する
ための大きな駆動回路も不要になるためシステム全体と
しての消費電力も減少させることができる。
【0039】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲におい
て種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、
DRAMと一著に搭載される回路は論理回路ユニットに
限定されず、オペアンプ回路やADコンバータ、DAコ
ンバータなどのアナログ値を扱う回路としてもよい。さ
らに、DRAMと一緒にSRAMを組み込む場合、SR
AMのメモリセルとして負荷抵抗をトランジスタで構成
する6トランジスタ形式とする事により、DRAMや論
理回路とのプロセス整合性から見て、特別な高抵抗配線
層を用いなくてもよいので適していると考えられる。
【0040】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるDRA
Mを備えた半導体集積回路に適用した場合について説明
したが、本発明はそれに限定されるものではなく、例え
ばDRAMのメモリセルアレイにおけるNチャンネル型
MOSトランジスタに対するのと同様の考慮を、小信号
振幅のバスに結合されるバスドライバやバスレシーバを
含む回路のように半導体基板経由のノイズの影響に弱い
と考えられるような回路に対して適用してもよい。
【0041】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0042】半導体基板と同一導電型の三重ウェル構造
にて成る第2ウェル領域を採用することにより、相互に
異なるゲートバックバイアス電圧が設定された複数個の
Nチャンネル型MOSトランジスタ(Q21,Q20)
と相互に異なるゲートバックバイアス電圧が設定された
複数個のPチャンネル型MOSトランジスタ(Q22,
Q23)とを単一の半導体基板に形成することができ
る。
【0043】上記により、Nチャンネル型MOSトラン
ジスタに関しては、接地電圧(VSS)よりも低くされ
たゲートバックバイアス電圧(VBB)が印加されるM
OSトランジスタ(Q21)をメモリセルアレイ(MA
RY)におけるメモリセルの選択トランジスタとして基
板効果による当該トランジスタのしきい値電圧の上昇を
抑えることと、ゲートバックバイアス電圧が接地電圧
(VSS)とされるMOSトランジスタ(Q20)をそ
の他の回路(11)に採用して当該回路(11)におい
ては動作の高速化を優先させることの双方を両立させる
ことができる。したがって、同一半導体基板に混載され
るDRAM(10)とその他の回路(11)との夫々に
用いるトランジスタの設計を最適化することができ、D
RAM(10)とその他の回路(11)とを同一半導体
基板に搭載した回路の高性能化を実現できる。
【0044】上記により、Pチャンネル型MOSトラン
ジスタに関しては、電源電圧(VCC)よりもレベルの
高いゲートバックバイアス電圧(VCH)が印加される
MOSトランジスタ(Q23)をワード線駆動電圧(V
CH)の供給経路に採用することによ、Nチャンネル型
MOSトランジスタを用いワード線容量とブートストラ
ップ容量のチャージシェアによってワード線駆動電圧を
昇圧形成する回路を利用しなくてもメモリセルの選択M
OSトランジスタのコンダクタンスを大きくすることが
できる。したがって、そのようなチャージシェア昇圧形
式の回路において問題とされるプロセスばらつきによる
ワード線容量の変動に起因して動作余裕が少なくなる事
態を根本から解消できる。さらにその他の回路(11)
との関係から必ずしもワード線容量をDRAMの最適値
に合わせ込むことが不可能な場合もあるという事態に対
処できる。すなわち、ワード線駆動方式として、プロセ
ス依存性の少ない、ワード線駆動電圧を常時供給する方
式を採用でき、プロセスマージンが拡大し、DRAMと
それに直接付随しない機能を備えたその他の回路とを混
載しても、加工条件の合せ込みによる電気的特性の最適
化が容易になる。換言すれば、ワード線駆動方式として
常時昇圧されたワード線駆動電圧(VCH)を用い(ワ
ード線とのチャージシェアを用いない)且つ基板電圧発
生回路(VBBGEN)を備えるDRAMと、DRAM
とは別チップで形成可能なその他の回路(11)とを同
一プロセスにて同一の半導体基板に構成するに際し、ワ
ード線駆動電圧の点に関し、製造時のワード線の寸法や
絶縁膜の膜厚寸法の変動に対する動作余裕を確保でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】P型半導体基板に三重ウェル構造を採用した本
発明の一実施例に係る半導体集積回路の概略的なデバイ
ス構造断面図である。
【図2】DRAM及び論理回路ユニットが形成され図1
のデバイス構造が採用されて成るCMOS型の半導体集
積回路の全体的な一例説明図である。
【図3】N型半導体基板に三重ウェル構造を採用した本
発明の一実施例に係る半導体集積回路の概略的なデバイ
ス構造断面図である。
【図4】ワード線駆動電圧を常時供給する経路にPチャ
ンネル型MOSトランジスタを備えて成るワードドライ
バの部分回路図である。
【図5】DRAMの一般的なデバイス断面構造を(A)
によって示し、CMOS論理半導体集積回路のデバイス
断面構造を(B)によって示し、双方のデバイス構造を
1個の半導体基板に実現するためのデバイス断面構造を
(C)によって示す説明図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2,3,4 N型ウェル領域 5 P型ウェル領域 VSS 接地電圧 VCC 電源電圧 VBB 接地電圧VSSよりもレベルの低い電圧(基板
バイアス電圧) VCH 電源電圧VCCよりもレベルの高い電圧(ワー
ド線駆動電圧) Q20 ゲートバックバイアス電圧をVSSとするNチ
ャンネル型MOSトランジスタ Q21 ゲートバックバイアス電圧をVBBとするNチ
ャンネル型MOSトランジスタ(メモリセルの選択MO
Sトランジスタ) Q22 ゲートバックバイアス電圧をVCCとするPチ
ャンネル型MOSトランジスタ Q23 ゲートバックバイアス電圧をVCHとするPチ
ャンネル型MOSトランジスタ Cs 蓄積容量 10 DRAM MARY メモリセルアレイ SA センスアンプ回路 YDEC カラムデコーダ WD ワードドライバ XDEC ロウデコーダ VBBGEN 基板バイアス電圧の発生回路 VCHGEN ワード線駆動電圧の発生回路 11 論理回路ユニット 21 N型半導体基板 22,23,24 P型ウェル領域 25 N型ウェル領域 WL ワード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/11 27/108 21/8242 7735−4M H01L 27/10 681 E 7735−4M 681 F (72)発明者 山村 雅宏 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 P型の半導体基板と、上記半導体基板に
    形成されたN型の第1ウェル領域と、第1ウェル領域に
    包含されて設けられたP型の第2ウェル領域と、半導体
    基板に設けられたN型の第3ウェル領域と、半導体基板
    に設けられたN型の第4ウェル領域とを供え、半導体基
    板と第1乃至第4ウェル領域とは夫々のPN接合部分が
    逆方向バイアス状態とされるものであって、半導体基板
    と第2のウェル領域の夫々にはNチャンネル型の複数個
    のMOSトランジスタが形成され、第3及び第4ウェル
    領域の夫々にはPチャンネル型の複数個のMOSトラン
    ジスタが形成され、第2ウェル領域は接地電圧以下の電
    圧によってバイアスされ、第3ウェル領域は電源電圧以
    上の電圧によってバイアスされるものであることを特徴
    とする半導体集積回路。
  2. 【請求項2】 N型の半導体基板と、半導体基板に形成
    されたP型の第1ウェル領域と、第1ウェル領域に包含
    されて設けられたN型の第2ウェル領域と、半導体基板
    に設けられたP型の第3ウェル領域と、半導体基板に設
    けられたP型の第4ウェル領域とを供え、半導体基板と
    第1乃至第4ウェル領域とは夫々のPN接合部分が逆方
    向バイアス状態とされるものであって、半導体基板と第
    2のウェル領域の夫々にはPチャンネル型の複数個のM
    OSトランジスタが形成され、第3及び第4ウェル領域
    の夫々にはNチャンネル型の複数個のMOSトランジス
    タが形成され、第2ウェル領域は電源電圧以上の電圧に
    よってバイアスされ、第3ウェル領域は接地電圧以下の
    電圧によってバイアスされるものであることを特徴とす
    る半導体集積回路。
  3. 【請求項3】 ダイナミック・ランダム・アクセス・メ
    モリとその他の回路が混載され、上記第2ウェル領域は
    選択端子がワード線に結合されデータ入出力端子がデー
    タ線に結合されたダイナミック型メモリセルをマトリク
    ス配置したダイナミック・ランダムアクセス・メモリの
    メモリセルアレイを含み、 第3ウェル領域は上記ワード線を駆動するワードドライ
    バを構成するためのPチャンネル型MOSトランジスタ
    を含み当該Pチャンネル型MOSトランジスタは電源電
    圧よりもレベルの高い当該第3ウェル領域のバイアス電
    圧をワード線駆動電圧としてワード線に供給する経路に
    配置され、 上記その他の回路を構成するためのCMOS回路は第4
    ウェル領域及び半導体基板に形成されて成るものである
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 ダイナミック・ランダム・アクセス・メ
    モリとその他の回路が混載され、上記第3ウェル領域は
    選択端子がワード線に結合されデータ入出力端子がデー
    タ線に結合されたダイナミック型メモリセルをマトリク
    ス配置したダイナミック・ランダムアクセス・メモリの
    メモリセルアレイを含み、 第2ウェル領域は上記ワード線を駆動するワードドライ
    バを構成するためのPチャンネル型MOSトランジスタ
    を含み当該Pチャンネル型MOSトランジスタは電源電
    圧よりもレベルの高い当該第2ウェル領域のバイアス電
    圧をワード線駆動電圧としてワード線に供給する経路に
    配置され、 上記その他の回路を構成するためのCMOS回路は第4
    ウェル領域及び半導体基板に形成されて成るものである
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路。
  5. 【請求項5】 ダイナミック・ランダム・アクセス・メ
    モリは電源電圧よりもレベルの高いワード線駆動電圧の
    発生回路と接地電圧よりもレベルの低い基板バイアス電
    圧の発生回路を備えて成るものであることを特徴とする
    請求項3又は4記載の半導体集積回路。
JP6297909A 1994-11-07 1994-11-07 半導体集積回路 Withdrawn JPH08139204A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008547152A (ja) * 2005-06-24 2008-12-25 モーシス,インコーポレーテッド ロジックプロセスで埋め込まれたdramのためのワード線ドライバ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008547152A (ja) * 2005-06-24 2008-12-25 モーシス,インコーポレーテッド ロジックプロセスで埋め込まれたdramのためのワード線ドライバ

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