JPH08138981A - アルミニウム電解コンデンサおよびそのゴム封口体 - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサおよびそのゴム封口体

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JPH08138981A
JPH08138981A JP30140694A JP30140694A JPH08138981A JP H08138981 A JPH08138981 A JP H08138981A JP 30140694 A JP30140694 A JP 30140694A JP 30140694 A JP30140694 A JP 30140694A JP H08138981 A JPH08138981 A JP H08138981A
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JP
Japan
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sealing body
rubber sealing
electrolytic capacitor
aluminum electrolytic
terminal insertion
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JP30140694A
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Naoto Iwano
直人 岩野
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Elna Co Ltd
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Elna Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電解コンデンサ中の駆動用電解液のゴム封口
体からの蒸散を抑制し、電解コンデンサの長寿命化を図
る。 【構成】 ゴム封口体20のタブ端子挿通孔201の内
面を含む表面全体に、シリコン膨潤層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム電解コンデ
ンサおよびそのゴム封口体に関し、さらに詳しく言え
ば、その駆動用電解液の蒸散を防止し得るようにしたア
ルミニウム電解コンデンサおよびそのゴム封口体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図1に示されているように、アルミニウ
ム電解コンデンサは、引出し端子としてのタブ端子11
がそれぞれ取り付けられたアルミニウム陽極箔とアルミ
ニウム陰極箔とをそれらの間にセパレータ紙を介して巻
回してなるコンデンサ素子10を備えている。
【0003】タブ端子11は、アルミニウムよりなる丸
棒部111と、同丸棒部111の一端部側にプレスなど
にて偏平に連設された平坦部112と、同丸棒部111
の他端部側に溶接された引出し線113とを有し、その
平坦部112を介して各電極箔にかしめもしくはコール
ドウェルド法にて固着される。引出し線113には、C
P線(銅被覆鋼線)が用いられるが、さらにその表面に
は半田メッキや錫メッキが施されることもある。
【0004】コンデンサ素子10に駆動用電解液が含浸
された後、タブ端子11にゴム封口体20が取り付けら
れる。ゴム封口体20は例えばブチルゴムからなり、そ
の所定部位の2箇所にタブ端子挿通孔201が穿設され
ている。このタブ端子挿通孔201は、タブ端子11の
丸棒部111よりも実質的に小径で、同タブ端子挿通孔
201内にタブ端子11の丸棒部111を圧入すること
により、気密性を保持するようにしている。
【0005】最終的に、このコンデンサ素子10は図2
に示されているように、ゴム封口体20とともに、アル
ミニウムからなる外装ケース30内に収納されるが、そ
の際、封止を確実にするため、ゴム封口体20の側面に
対応する外装ケース30の外周壁に横絞り溝301が形
成されるとともに、同外装ケース30の開口端縁302
にかしめ加工が施される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アルミニウ
ム電解コンデンサの内、特に製品高さ寸法の低い、いわ
ゆる低背品は、その構造上封口体の厚さを薄くせざるを
得ず、したがって高温時における電解液のゴム封口体の
透過量が多く、寿命が短いという欠点がある。
【0007】この欠点を補うため、例えば実開昭55−
27982号公報においては、ゴム封口体を2層構造に
して電解液の蒸散を抑えるようにしているが、これによ
ると製品コストに占めるゴム封口体の材料コストが非常
に高くなるため、実用的とは言えない。
【0008】本発明は、このような従来の欠点を解決す
るためになされたもので、その目的は、簡単かつ廉価な
構成により、ゴム封口体を通しての電解液の蒸散を防止
し得るようにしたアルミニウム電解コンデンサおよび同
コンデンサに適用されるゴム封口体を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、タブ端子を固着したアルミニウム陽極箔
とタブ端子を固着したアルミニウム陰極箔とをセパレー
タ紙を介在して巻回してなるコンデンサ素子に駆動用電
解液を含浸するとともに、上記タブ端子にゴム封口体を
挿通し、同ゴム封口体とともに同コンデンサ素子を外装
ケース内に収納し、同外装ケースの開口端縁をかしめて
なるアルミニウム電解コンデンサにおいて、上記タブ端
子挿通孔の内面を含む上記ゴム封口体の表面全体に、シ
リコン膨潤層を形成したことを特徴としている。
【0010】この場合、ゴム封口体を水溶性シリコン液
内に所定時間浸漬し、引き上げてその水分を蒸発させる
ことにより、タブ端子挿通孔の内面を含むゴム封口体の
表面全体に上記シリコン膨潤層を形成することができ
る。
【0011】また、本発明は、ほぼ円柱状に形成されて
いて、その所定部位の2箇所にタブ端子挿通孔が穿設さ
れているアルミニウム電解コンデンサ用ゴム封口体にお
いて、タブ端子挿通孔の内面を含む表面全体に、シリコ
ン膨潤層を形成したことを特徴としている。
【0012】
【作用】上記構成によれば、シリコン膨潤層が有する撥
水性により、高温時においてもゴム封口体内への電解液
の浸透が抑制されるため、コンデンサ素子中の電解液の
減少量がきわめてわずかであり、コンデンサのドライア
ップ寿命が延命化する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
全体的な構造は先に説明した図1および図2のものと同
じであるため、ここではその説明は省略する。
【0014】《実施例1》直径5.7mm、厚さ2.5
mmのゴム封口体を10%濃度の水溶性シリコン水溶液
内に5時間浸漬し、水溶性シリコンにて同ゴム封口体を
膨潤させた後、引き上げて85℃の加熱雰囲気内でその
水分を蒸発させ、タブ端子挿通孔の内面を含む同ゴム封
口体の表面全体にシリコン膨潤層を形成した。
【0015】次に、コンデンサ素子にエチレングリコー
ルと水の混合溶媒中に、アジピン酸アンモニウム塩を溶
質として溶解した電解液を含浸した後、そのタブ端子の
丸棒部をゴム封口体のタブ端子挿通孔に挿通して、コン
デンサ素子とゴム封口体とを組み合わせた。そして、コ
ンデンサ素子とゴム封口体とをアルミニウムからなる外
装ケース内に収納し、同外装ケースの開口部をかしめに
より封口した。
【0016】このようにして、外形寸法が直径6.3m
m、軸長7.0mmで、定格10V100μFのアルミ
ニウム電解コンデンサを20個作製し、85℃の雰囲気
下で2000時間におよぶ高温負荷テストを行ない、初
期静電容量に対する1000時間後と2000時間後の
静電容量変化率を測定したところ、次のような結果が得
られた。
【0017】初期時の静電容量: 平均値100.2μF、最大値103.1μF、最小値
98.5μF 1000時間後の初期値に対する変化率 平均値 −5.0%、最大値 −6.4%、最小値
−3.9% 2000時間後の初期値に対する変化率 平均値 −8.5%、最大値 −10.6%、最小値
−7.0% 〈比較例1〉上記実施例1と同じゴム封口体を用い、同
ゴム封口体にシリコン膨潤層を形成することなく、実施
例1と同様にして外形寸法が直径6.3mm、軸長7.
0mmで、定格10V100μFのアルミニウム電解コ
ンデンサを20個作製し、上記と同じ条件で高温負荷テ
ストを行ない、初期静電容量に対する1000時間後と
2000時間後の静電容量変化率を測定したところ、結
果は次のようなものであった。
【0018】初期時の静電容量: 平均値 99.7μF、最大値102.0μF、最小値
98.0μF 1000時間後の初期値に対する変化率 平均値 −7.5%、最大値 −8.6%、最小値
−6.9% 2000時間後の初期値に対する変化率 平均値 −15.6%、最大値 −17.2%、最小値
−14.5% このように、本発明によれば従来例に比べて静電容量の
変化率が小さく、長期にわたっての信頼性が得られた。
参考までに、上記実施例1と従来例1の比較結果を次表
に示す。
【0019】
【表1】 次に、図3に示されているような治具40を用いて、封
口ゴムに形成されたシリコン膨潤層による電解液の透過
阻止性能を測定したので、その実施例2と比較例2につ
いて説明する。なお、この治具40は円筒カップ状の容
器本体41と、この容器本体41の開口部との間にゴム
板50を挟んで同容器本体41に対して緊密に螺合する
蓋42とを備えている。容器本体41および蓋42はと
もにステンレス材からなるとともに、同蓋42には1平
方cmの開口421が設けられている。
【0020】《実施例2》ゴム板50として、アルミニ
ウム電解コンデンサに用いられるのと同じ厚さ2.5m
mのゴム板を用意し、その表面全体に上記実施例1と同
じ方法にてシリコン膨潤層を形成した。
【0021】次に、容器本体41内に、エチレングリコ
ールと水の混合溶媒中に、アジピン酸アンモニウム塩を
溶質として溶解した電解液を1g注入した後、シリコン
膨潤層を形成したゴム板50を容器本体41の開口部を
塞ぐように配置して、蓋42を容器本体41に緊密に螺
合した。
【0022】そして、この治具40を85℃の加熱雰囲
気中に放置して、500時間後の同治具40全体の重量
を測定したところ、初期注入電解液重量に対する重量減
少率は0.5%であった。また、1000時間後の初期
注入電解液重量に対する重量減少率は1.0%であっ
た。
【0023】〈比較例2〉ゴム板50として、アルミニ
ウム電解コンデンサに用いられるのと同じ厚さ2.5m
mのゴム板を用意した。
【0024】そして、上記実施例2と同じく、容器本体
41内に、エチレングリコールと水の混合溶媒中に、ア
ジピン酸アンモニウム塩を溶質として溶解した電解液を
1g注入した後、ゴム板50の表面にシリコン膨潤層を
形成することなく、同ゴム板50をそのまま容器本体4
1の開口部を塞ぐように配置して、蓋42を容器本体4
1に緊密に螺合した。
【0025】そして、この治具40を85℃の加熱雰囲
気中に放置して、500時間後の同治具40全体の重量
を測定したところ、初期注入電解液重量に対する重量減
少率は約1.0%であった。また、1000時間後の初
期注入電解液重量に対する重量減少率は約2.0%であ
った。
【0026】図4に実施例2および比較例2の重量変化
率のグラフを示すが、この場合、重量の減少は電解液が
ゴム板50を透過して蒸発した分にほぼ相当し、実施例
2は比較例2に比べてその減少量が1/2と小さく、シ
リコン膨潤層による電解液の透過抑制効果が認められ
た。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ゴム封口体のタブ端子挿通孔の内面を含む表面全体にシ
リコン膨潤層を形成したことにより、ゴム封口体内面へ
の電解液の浸入が抑制され、ドライアップ寿命が延命化
されたアルミニウム電解コンデンサが提供される。
【0028】また、上記シリコン膨潤層は、ゴム封口体
を水溶性シリコン液内に所定時間浸漬し、引き上げてそ
の水分を蒸発させることにより、簡単に形成されるた
め、大幅なコストアップを招くこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミニウム電解コンデンサのコンデンサ素子
とゴム封口体とを分離して示した側面図。
【図2】アルミニウム電解コンデンサの全体的な断面
図。
【図3】封口ゴムに形成されたシリコン膨潤層による駆
動用電解液の透過抑制性能の測定に用いられる治具を示
した断面図。
【図4】上記治具を用いての実施例2と比較例2による
重量変化率を示したグラフ。
【符号の説明】
10 コンデンサ素子 11 タブ端子 111 丸棒部 112 平坦部 113 引出し線 20 ゴム封口体 201 リード挿通孔 30 外装ケース 40 治具 50 ゴム板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タブ端子を固着したアルミニウム陽極箔
    とタブ端子を固着したアルミニウム陰極箔とをセパレー
    タ紙を介在して巻回してなるコンデンサ素子に駆動用電
    解液を含浸するとともに、上記タブ端子にゴム封口体を
    挿通し、同ゴム封口体とともに同コンデンサ素子を外装
    ケース内に収納し、同外装ケースの開口端縁をかしめて
    なるアルミニウム電解コンデンサにおいて、上記タブ端
    子挿通孔の内面を含む上記ゴム封口体の表面全体に、シ
    リコン膨潤層を形成したことを特徴とするアルミニウム
    電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 上記ゴム封口体を水溶性シリコン液内に
    所定時間浸漬し、引き上げてその水分を蒸発させること
    により、上記タブ端子挿通孔の内面を含む上記ゴム封口
    体の表面全体に上記シリコン膨潤層を形成したことを特
    徴とする請求項1に記載のアルミニウム電解コンデン
    サ。
  3. 【請求項3】 ほぼ円柱状に形成されていて、その所定
    部位の2箇所にタブ端子挿通孔が穿設されているアルミ
    ニウム電解コンデンサ用ゴム封口体において、タブ端子
    挿通孔の内面を含む表面全体に、シリコン膨潤層を形成
    したことを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ用ゴ
    ム封口体。
JP30140694A 1994-11-10 1994-11-10 アルミニウム電解コンデンサおよびそのゴム封口体 Withdrawn JPH08138981A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004296932A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ用封口体及びその製造方法
CN102714100A (zh) * 2010-03-16 2012-10-03 松下电器产业株式会社 电容器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20020115