JPH08136815A - 共焦点走査型光学顕微鏡 - Google Patents

共焦点走査型光学顕微鏡

Info

Publication number
JPH08136815A
JPH08136815A JP27800394A JP27800394A JPH08136815A JP H08136815 A JPH08136815 A JP H08136815A JP 27800394 A JP27800394 A JP 27800394A JP 27800394 A JP27800394 A JP 27800394A JP H08136815 A JPH08136815 A JP H08136815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light receiving
photodetector
sample
optical microscope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27800394A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunori Yamamoto
満則 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP27800394A priority Critical patent/JPH08136815A/ja
Publication of JPH08136815A publication Critical patent/JPH08136815A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡易な構成でありながら、高分解能の観察から
試料の斜面の観察等のような受光量の小さい状態での観
察までを可能にすること。 【構成】光源 2から出射された光を対物レンズ 7を介し
て試料 9に集光すると共に、試料に集光した光と試料を
相対的に2次元走査し、試料からの光を光検出器12によ
り検出して画像データを得る共焦点走査型光学顕微鏡に
おいて、前記光検出器12はその受光面上に生成された光
スポットよりも小さい複数の受光領域12a〜12d を有す
る構成とすると共に、前記光検出器の受光領域は、中央
に微少な円領域を持ち、その外周に複数の受光領域を同
心円状に配置した構成とし、また、前記光検出器の各受
光領域から発生する検出出力を選択的に加算して取り出
すための選択手段33を備える構成とすることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は試料に対して点光源を走
査して画像を観察する走査型光学顕微鏡に関するもので
あり、特に光検出器の改良を図った共焦点走査型光学顕
微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学顕微鏡は、ステージ上に載置したプ
レパラート上の試料を、対物レンズで拡大して観察する
構造であり、一般に、試料の照明はランプなどの光源か
らの光をコンデンサレンズを用いて試料の観察領域全体
に、均等になるようにしてあてる構造を採用していた。
【0003】しかしながら、照明系としてこのような構
造を採用した場合、フレア等の問題があり、また、低コ
ントラストの試料を観察するにあたっては大変見ずらい
と云う問題があり、これを改善するものとして点状光投
射型(スポット光投射型)の光学顕微鏡が提案された。
この光学顕微鏡は点光源によって観察試料を点状に照射
し、これにより観察試料を透過した光(透過光)を再び
点状に結像し、これをピンホール開口を有する検出器で
検出して像の濃度情報を得るようにしたものである。但
し、これだけでは点状光源が照射された点の濃度しか得
られないので、試料をX軸およびY軸の方向に移動して
二次元面内で機械的に移動させるX‐Y走査方式や光路
をスキャン操作する光学系などを採用し、これらによる
X‐Y走査に同期してCRTディスプレイなどの画像表
示装置をX‐Y走査させながら、前記濃度情報の信号対
応に輝度表示して画像として観察できるようにしてい
る。これは一種の走査型光学顕微鏡である。
【0004】ところで、試料面に対物レンズを介して点
光源を導く光学系と、対物レンズを通して試料面から光
をピンホールを介して検出器に導く光学系とで共焦点の
関係にし、試料における対物レンズの合焦位置の像を検
出器に導くものを共焦点顕微鏡といい、この構成の場
合、焦点から外れる部分の光はピンホールの手前で光路
がピンホールからずれてしまうので、検出できないよう
になり、合焦位置の像のみを得ることができるようにな
る。
【0005】このように、共焦点顕微鏡は点状光源によ
って観察試料を点状に照明し、この照明された試料から
の透過光または反射光を再び点状に結像させて、ピンホ
ール開口を有する検出器で像の濃度情報を得る顕微鏡で
あるが、その構成例を図6にて説明する。
【0006】図6(a)は従来の共焦点顕微鏡の概略図
であって、点光源41、ハーフミラー42、対物レンズ
43、ピンホール板45、光検出器46から構成されて
いる。点光源41から出た光はハーフミラー42を通過
して、点光源41の出射光路上にある収差の良く補正さ
れた対物レンズ43によって試料44上に点として結像
され、試料44を照明する。そして、試料44で反射し
た光は再び対物レンズ43を通ってハーフミラー42で
反射され、集光される。
【0007】反射光路上の集光位置にはピンホールをこ
こに位置させたピンホール板45が配置され、このピン
ホール板45のピンホールを通った光はピンホール板4
5の背面側に設けられた光検出器46に入射されて検出
されることになる。そして試料44に照射する点光源4
1の光を、テレビのラスター走査と同じように2次元走
査することによって、試料44の2次元画像を得ること
ができる。
【0008】ところで図6(a)において、実線で示す
光路の光は、対物レンズ43の焦点位置に合焦する光で
あり、合焦点を通る面はf1である。また、点線で示す
光路の光は、対物レンズ43の焦点位置からずれた位置
Aからの光を示しており、この場合、位置Aを通る面は
f2であるとする。
【0009】これらのうち、実線で示す光路の光はピン
ホール板45のピンホール位置上で集光するが、上記位
置Aからの光はピンホール板45のピンホール位置上で
は集光しない。従って、上記位置Aからの光はピンホー
ル板45におけるピンホールを通過できず、光検出器4
6には到達しない。
【0010】すなわち、このような光学系では、対物レ
ンズの集光位置、すなわち、合焦位置のみの画像を得る
ことが可能になる。すなわち共焦点光学系は、光軸方向
に分解能をもつ光学系といえる。そのため、図6(b)
に示すように、A,B,C異なる高さを持つ試料14に
ついて、例えば、高さAの面に合焦位置を持たせた場合
には高さAの面の像のみが得られ、また、高さBの面に
合焦位置を持たせた場合には高さBの面の像のみが得ら
れ、また、高さCの面に合焦位置を持たせた場合には高
さCの面の像のみが得られることになる。
【0011】ここで一般的に、ピンホールの径が小さけ
れば光軸方向の分解能が向上していくという傾向がある
が、ピンホールの径がある程度小さくなると分解能は一
定となる。従って、共焦点顕微鏡においては用いるピン
ホールの径の大きさは分解能が一定になる大きさに設定
される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】共焦点顕微鏡において
は前述のように、最高分解能を得るためにはできるだけ
ピンホールの径を小さくするのが望ましい。しかしなが
ら光の強さは通過させるピンホールの径にも大きく左右
されることから、ピンホールの径を小さくした結果、光
検出器に入射する光量が小さくなり、理論上の分解能は
確保できても実際には画像情報が得られないという問題
がある。また、試料を観察するにあたり、試料の斜面な
どの観察をする場合では、ピンホールの径を小さくする
と斜面の角度によっては観察できる範囲が限られるなど
の問題が起きる。
【0013】このような場合には分解能を犠牲にしても
画像情報を得ることができるように、ピンホール上にで
きる光スポットの大きさに対応してピンホールの径を可
変できるようにすることが望ましい。ところが、ピンホ
ールを可変するには、光路に対する可変後のピンホール
位置の精密な合わせ込みの作業が必要であり、簡単には
いかない。
【0014】このような観点から提案された技術とし
て、特開平2−221909号公報開示の技術がある。
この公報に開示されたものは、ピンホールの大きさを可
変にするかわりに、光検出素子を同心円状の分割ディテ
クタ(検出器)で構成している。そして、それぞれの分
割ディテクタからの出力信号をメモリに記憶させ、この
メモリに記憶させた画像の組合せで分解能を可変にする
といったものである。
【0015】しかしながら、扱うデータが画像データで
あることから、この公報開示の技術では、各分割ディテ
クタそれぞれの信号を記憶するためには大量の画像メモ
リを用意しなければならないという問題点がある。
【0016】そこで、この発明の目的とするところは、
大量の画像メモリを必要とする等のシステム構成の肥大
化を抑制できると共に、ピンホール径の可変を行わず
に、ピンホール径の可変を行ったと同様な効果を得るこ
とができるようにした構成簡易な共焦点走査型光学顕微
鏡を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明はつぎのように構成する。すなわち、光源
から出射された光を対物レンズを介して試料に集光する
と共に、前記試料に集光した光と試料を相対的に2次元
走査し、試料からの光を光検出器により検出して画像デ
ータを得る共焦点走査型光学顕微鏡において、前記光検
出器はその受光面上に生成された光スポットよりも小さ
い複数の受光領域を有する構成とすると共に、また、前
記光検出器の各受光領域から発生する信号を選択的に組
み合わせる選択回路を設けて構成したことを特徴として
いる。
【0018】また、本装置は光源から出射された光を対
物レンズを介して試料に集光すると共に、前記試料に集
光した光と試料を相対的に2次元走査し、試料からの光
を光検出器により検出して画像データを得る共焦点走査
型光学顕微鏡において、前記光検出器はその受光面上に
生成された光スポットよりも小さい複数の受光領域を有
する構成とすると共に、また、前記光検出器の各受光領
域から発生する検出信号を選択的にアナログ演算する回
路とを備えることを特徴としている。
【0019】また、本装置は光源から出射された光を対
物レンズを介して試料に集光すると共に、前記試料に集
光した光と試料を相対的に2次元走査し、試料からの光
を光検出器により検出して画像データを得る共焦点走査
型光学顕微鏡において、前記光検出器はその受光面上に
生成された光スポットよりも小さい複数の受光領域を有
する構成とすると共に、前記光検出器の受光領域は、中
央に微少な円領域を持ち、その外周に複数の受光領域を
同心円状に配置した構成とし、また、前記光検出器の各
受光領域から発生する検出出力を選択的に取り出すため
の選択手段を備える構成とすることを特徴とする。
【0020】
【作用】このような構成において、前記光検出器はその
受光面上に生成される光スポットよりも小さい領域に受
光領域は複数分割されており、これら受光領域の出力を
選択的に抽出することができる構成である。
【0021】この結果、光検出器は受光領域を選択する
ことで、受光面積を変えることができ、高分解能を得る
ための微少受光面積から、光量確保するための大受光面
積まで種々のパターンを選択できる。そして、これは共
焦点走査型光学顕微鏡においてピンホールを用いた場合
に、そのピンホール径を変更することと同じ結果をもた
らし、しかも、ピンホール径を変更する場合のように、
精密な位置合わせ作業を全く必要としない。そのため、
簡易な構成でありながら、高分解能の観察から試料の斜
面の観察等のような受光量の小さい状態での観察が可能
になり、共焦点走査型光学顕微鏡の性能を飛躍的に向上
させることができるようになる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。本装置は、光源から出射された光を試料
に集光する対物レンズと、試料からの光を検出する光検
出器と、前記試料に集光した光と試料を相対的に2次元
走査する走査機構と、前記対物レンズの焦点位置と試料
の位置を相対的に光軸方向に走査する移動機構と、画像
メモリからなる共焦点走査型光学顕微鏡において、前記
光検出器は前記光検出器上に生成された光スポットより
も小さい複数の受光領域で構成されるとともに、各受光
領域から発生する選択的にアナログ演算する回路とを持
つことを特徴としている。そして、光検出器の受光面の
構造を工夫したことで、従来装置で必要としたピンホー
ルを本装置では不要とし、かつ、従来装置におけるピン
ホールの径を可変したと同様な検出効果を得ることがで
きるようにしている。
【0023】本発明による第1実施例のシステムを図1
に示す。図において、1は共焦点走査型光学顕微鏡であ
り、2はレーザ光源、3はミラーである。また、4はハ
ーフミラー、5は2次元走査機構、6はレボルバー、7
は対物レンズ、8はステージ、9は試料、10はレン
ズ、12は光検出器、13は画像処理ユニット、14は
走査制御ユニット、15はコンピュータ、16はモニタ
である。
【0024】レーザ光源2はスポット光源(点光源)と
してレーザ光を発光するものであり、ミラー3はこのレ
ーザ光源2からのレーザ光を所要の方向に偏向するため
の反射用の鏡である。2次元走査機構5はミラー3を介
して得たレーザ光源2からのレーザ光を2次元走査する
ための機構であり、レボルバー6に取り付けられた対物
レンズ7を介してステージ8上の試料9にレーザ光を2
次元走査しながら照射することができる。
【0025】ハーフミラー4は2次元走査機構5に対す
るレーザ光源2の出射光路上に設けられ、2次元走査機
構5を介して得られる試料9からの反射光を検出系に導
くための鏡であって、半透明鏡である。レンズ10はこ
のハーフミラー4を介して得た2次元走査機構5からの
反射光を集光するレンズである。光検出器12はレンズ
10の焦点位置に配置され、反射光をその光量対応の電
気信号に変換する光検出素子である。
【0026】画像処理ユニット13はこの光検出器12
からの出力信号を受けて画像処理するものであり、走査
制御ユニット14は2次元走査機構5の走査制御を行う
ためのものであり、コンピュータ15はこれら走査制御
ユニット14および画像処理ユニット13の制御を行う
と共に、画像データの保存、再生、編集等を行う等制御
や処理の中枢を担うものである。モニタ16はコンピュ
ータ15の画像表示端末であり、必要な情報の表示や画
像の表示等に使用される。
【0027】本装置ではピンホール径の可変を行わず
に、ピンホール径の可変を行ったと同様な効果を得るこ
とができるようにした構成簡易な共焦点走査型光学顕微
鏡とするために、光検出器12を工夫してある。そのた
め、本装置では従来のようなピンホール板をおく必要は
ない。
【0028】図2は光検出器12の受光面の構造を示す
図である。本発明装置に用いる光検出器12は、図2に
示すように、受光部を同心円状に分離配置した構成とす
る。すなわち、中心部の円形の第1受光部12aはその
径が高分解能を確保するに十分な小さい径としてあり、
第1受光部12aの外側に同心円状にドーナツ状の第2
受光部12b、第3受光部12c、第4受光部12dが
ある。そして各受光部12a〜12dの境界部、すなわ
ち、各受光部12a〜12dの間は絶縁部12e,〜1
2gが形成されている。
【0029】光検出器12の受光部12a〜12dを選
択することができるようにするために、本装置では図3
に示す如き選択回路が顕微鏡内もしくは画像処理ユニッ
ト13内に設けてある。すなわち、選択回路は図3に示
す如く電流電圧変換用の抵抗30a〜30d、アンプ3
1a〜31d、出力用の抵抗32a〜32d、出力選択
スイッチ33、出力アンプ(もしくはアナログ加算器)
34とから構成されている。出力選択スイッチ33はこ
の例の場合、4つのスイッチA〜Dを持つスイッチで、
これらスイッチA〜Dうちの所望のものを1つまたは複
数、選択投入することができる構成である。
【0030】アンプ31aは受光部12aの出力を取り
込んで増幅するためのアンプであり、その入力側に受光
部12aの出力を電圧に変換するための抵抗30aが設
けてある。アンプ31aの出力側は抵抗32aを介して
出力選択スイッチ33のスイッチAに接続してある。
【0031】アンプ31bは受光部12bの出力を取り
込んで増幅するためのアンプであり、その入力側に受光
部12bの出力を電圧に変換するための抵抗30bが設
けてある。アンプ31bの出力側は抵抗32bを介して
出力選択スイッチ33のスイッチBに接続してある。
【0032】アンプ31cは受光部12cの出力を取り
込んで増幅するためのアンプであり、その入力側に受光
部12cの出力を電圧に変換するための抵抗30cが設
けてある。アンプ31cの出力側は抵抗32cを介して
出力選択スイッチ33のスイッチCに接続してある。
【0033】アンプ31dは受光部12dの出力を取り
込んで増幅するためのアンプであり、その入力側に受光
部12dの出力を電圧に変換するための抵抗30dが設
けてある。アンプ31dの出力側は抵抗32dを介して
出力選択スイッチ33のスイッチDに接続してある。
【0034】さらにまた、出力選択スイッチ33はその
スイッチA〜Dを出力アンプ(もしくはアナログ加算
器)34の入力側に接続してあり、出力アンプ34はス
イッチA〜Dのうちの、選択投入されたスイッチを介し
て得られる出力を合成し増幅して光検出器12の検出出
力として得ることができる構成である。34がアナログ
加算器の場合もスイッチA〜Dのうちの、選択投入され
たスイッチを介して得られる出力を加算し、合成出力と
して得ることができる。
【0035】この構成により、各受光部12a〜12d
から発生した光電流は抵抗30a〜30dで電流電圧変
換され、その変換された電圧信号はアンプ31a〜31
d、抵抗32a〜32dを介して出力選択スイッチ33
に与えることにより、出力選択スイッチ33からはその
選択投入されたスイッチA〜Dに繋がる受光部12a〜
12dで発生した信号を選択することができるようにな
り、各受光部12a〜12dは同心配置されていること
から、結局は受光部の受光面の径を選択することと等し
い結果を得ることができる構成となる。
【0036】つぎに上記構成の本装置の作用を説明す
る。本発明の共焦点走査型光学顕微鏡1においては、レ
ーザ光源2から出射されたレーザ光はミラー3で反射さ
れ、ハーフミラー4を通過し、2次元走査機構5に入射
する。2次元走査機構5はコンピュータ15からの命令
に基づき走査制御ユニット14から発生した走査制御信
号によって動作を開始する。よって、ここでレーザ光は
TV(テレビジョン)のラスター走査と同様に、X方向
およびY方向に偏向される。
【0037】そして、この偏向によりレーザ光は顕微鏡
のレボルバー6、対物レンズ7を通過してステージ8上
の試料9に微小なスポットとなるように集光されるとと
もに、そのスポットが試料9上を移動していくことにな
る。照射されたレーザ光の試料9からの反射光は入射し
た光路を逆に辿り、検出用の光学系を構成するハーフミ
ラー4で反射されてレンズ10で集光される。レンズ1
0により集められた光の集光位置には光検出器12が配
置されている。光検出器12は試料の反射光を受光面に
受けることにより、受光量に対応した電気信号に変換し
て出力する。
【0038】この光検出器12からの電気信号は画像処
理ユニット13に入力される。画像処理ユニット13に
は例えば、1フレーム分の画像メモリがあり、光検出器
12からの電気信号をディジタルデータに変換してレー
ザ光の走査位置対応の座標位置にそのディジタルデータ
を記憶することにより、画像データ保存の機能がある。
画像処理ユニット13ではこの画像データについて必要
な処理を施し、コンピュ−タ15を介して画像信号化し
た後に、モニタ16に与えることで試料9の画像がモニ
タ16に表示され、観察することができる。
【0039】本装置で使用している光検出器12は図2
に示すように、高分解能を確保するために小さい径とし
た中心部の第1受光部12a、そして、その外側に第1
受光部12aと同心円を成すようにドーナツ状の第2受
光部12b、そして、さらにその外側に第1受光部12
aと同心円を成すようにドーナツ状の第3受光部12
c、第4受光部12dが設けてある。
【0040】本実施例の光検出器12はフォトダイオー
ド等の半導体光検出器である。光検出器12はこのよう
に複数の受光部で構成されており、中心部に円形の受光
部である第1受光部12aがあり、その回りに同心円状
の受光部である第2受光部12b、第3受光部12c、
第4受光部12dがあり、それぞれの受光部の境界部に
は絶縁部12e,〜12gが形成されていて電気的に分
離されている。よって、例えば第1受光部12aに発生
した光電流が第2受光部12bに流れることはない。そ
の他の受光部についても同様のことが言える。そのた
め、受光部12a〜12dを1つ以上選択するとその組
み合わせに応じて事実上、受光面の面積が変わる構成と
なる。
【0041】すなわち、本実施例の光検出器12によれ
ば、高分解能を確保することができる微少受光面積の状
態から、分解能は損なわれるが光量を確保できる大受光
面積の状態まで種々選択できる構成となる。
【0042】但し、受光面の面積が変わったとしても、
光を実際に受ける面積が問題であり、そのため、本実施
例の光検出器12では各受光部12a〜12dの大きさ
は、図1のレンズ10で集光された位置に形成される光
スポットの大きさに依存することとする。
【0043】たとえば微少な円形受光部である第1受光
部12aは、理想的な共焦点状態を実現するために、光
スポットの直径の50%〜60%以下が望ましい。1つ
目のの同心円状受光部である第2受光部12bは光スポ
ットの直径とほぼ同じ程度が望ましい。次に2つ目の同
心円状受光部である第3受光部12cは光スポットの直
径の約1.5倍が望ましい。3つ目の同心円状受光部で
ある第4受光部12dは少なくとも光スポットの直径の
3倍以上あればよい。
【0044】また光スポットの大きさは、前述のように
光スポットを大きくすると、検出光学系が長くなること
や、逆に光スポットが小さ過ぎると位置合わせが難しく
なることなどから、200μmから500μmが望まし
い。
【0045】このような光検出器12を図3の選択回路
に接続し、目的に応じた分解能あるいは光量を確保すべ
く、この選択回路における出力選択スイッチ33のスイ
ッチを選択投入することにより、各受光部の面積を選択
することができる。この選択回路では各受光部12a〜
12dから発生した光電流は、それぞれの受光部12a
〜12dに対応する系の抵抗30a〜30dで電流電圧
変換され、この変換された電圧信号はそれぞれ対応する
系のアンプ31a〜31dで増幅された後、それぞれ対
応する系の抵抗32a〜32dを介して出力選択スイッ
チ33のそれぞれ対応のスイッチA〜Dに入力される。
【0046】ここでスイッチA〜Dの投入状態によって
事実上、受光部の面積を変えたと同じになり、これはピ
ンホールを用いた構成においてそのピンホールの径を変
えたと同じ意味を持つので、スイッチA〜Dの選択によ
り、選択されて上記34にて合成された信号を、光検出
器12の検出出力として画像処理ユニット13に与える
ことで、色々な画像が得られることになる。
【0047】図4にそれを示す。図4において、A〜D
は出力選択スイッチ33のスイッチであり、ON、OF
Fはスイッチ投入、スイッチ開放を示している。スイッ
チAをON、スイッチB〜DをOFFとすることで、微
少受光面積とした場合の状態が確保でき、理想的な共焦
点状態が得られるモードとなる。また、スイッチAとB
をON、スイッチCとDをOFFとすることで、スイッ
チAのみをONとした場合よりも受光面積を少し広げた
状態が確保でき、理想的な共焦点状態と非共焦点状態の
中間の状態が得られるモードとなる。
【0048】また、スイッチA〜CをON、スイッチD
をOFFとすることで、さらに受光面積を広げた状態が
確保でき、これも理想的な共焦点状態と非共焦点状態の
中間の状態が得られるモードとなる。そして、スイッチ
A〜D全てをONにすると、受光面積を最大に広げた状
態が確保でき、非共焦点状態が得られるモードとなる。
【0049】更に図5のようにスイッチAをOFF、ス
イッチB〜DをONとするような組合せも可能である。
この場合には暗視的状態を確保でき、特殊な観察が可能
になる。
【0050】このように、本装置は光源から出射された
光を対物レンズを介して試料に集光すると共に、前記試
料に集光した光と試料を相対的に2次元走査し、試料か
らの光を光検出器により検出して画像データを得る共焦
点走査型光学顕微鏡において、前記光検出器はその受光
面上に生成された光スポットよりも小さい複数の受光領
域を有する構成とすると共に、また、前記光検出器の各
受光領域から発生する信号を選択的に組み合わせる選択
回路を設けて構成したことを特徴としている。そして、
本装置ではこの構成によりピンホールを不要としてお
り、従来装置で必要としたピンホールを用いずとも、光
検出器における受光領域の選択にて従来装置でのピンホ
ールを可変したと同様の検出効果を得ることができるよ
うにしたものである。
【0051】また、本装置は光源から出射された光を対
物レンズを介して試料に集光すると共に、前記試料に集
光した光と試料を相対的に2次元走査し、試料からの光
を光検出器により検出して画像データを得る共焦点走査
型光学顕微鏡において、前記光検出器はその受光面上に
生成された光スポットよりも小さい複数の受光領域を有
する構成とすると共に、また、前記光検出器の各受光領
域から発生する検出信号を選択的にアナログ演算する回
路とを備えることを特徴としている。
【0052】また、本装置は光源から出射された光を対
物レンズを介して試料に集光すると共に、前記試料に集
光した光と試料を相対的に2次元走査し、試料からの光
を光検出器により検出して画像データを得る共焦点走査
型光学顕微鏡において、前記光検出器はその受光面上に
生成された光スポットよりも小さい複数の受光領域を有
する構成とすると共に、前記光検出器の受光領域は、中
央に微少な円領域を持ち、その外周に複数の受光領域を
同心円状に配置した構成とし、また、前記光検出器の各
受光領域から発生する検出出力を選択的に取り出すため
の選択手段を備える構成とすることを特徴とする。
【0053】また、本装置は光源から出射された光を対
物レンズを介して試料に集光すると共に、前記試料に集
光した光と試料を相対的に2次元走査し、試料からの光
を光検出器により検出して画像データを得る共焦点走査
型光学顕微鏡において、前記光検出器はその受光面上に
生成された光スポットよりも小さい複数の受光領域を有
する構成とすると共に、前記光検出器の受光領域は、中
央に微少な円領域を持ち、その外周に複数の受光領域を
同心円状に配置した構成とし、また、前記光検出器の各
受光領域から発生する検出出力を選択的に加算して取り
出すための選択手段を備える構成とすることを特徴とし
ている。
【0054】このような構成において、前記光検出器は
その受光面上に生成される光スポットよりも小さい領域
に受光領域は複数分割されており、これら受光領域の出
力を選択的に抽出することができる構成である。
【0055】この結果、光検出器は受光領域を選択する
ことで、受光面積を変えることができ、高分解能を得る
ための微少受光面積から、光量確保するための大受光面
積まで種々のパターンを選択できる。そして、これは共
焦点走査型光学顕微鏡においてピンホールを設けた構成
の場合での該ピンホールの径を変更することと同じ結果
をもたらし、しかも、ピンホールを変更する場合のよう
に、精密な位置合わせ作業を全く必要としない。そのた
め、簡易な構成でありながら、高分解能の観察から試料
の斜面の観察等のような受光量の小さい状態での観察が
可能になり、共焦点走査型光学顕微鏡の性能を飛躍的に
向上させることができるようになる。なお、本発明は上
述した実施例に限定されるものではなく、適宜変形して
実施可能である。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば光検出素
子はその受光面上に生成される光スポットよりも小さい
領域に受光領域は複数分割されており、これら受光領域
の出力を選択的に抽出することができる構成である。従
って、受光領域を選択することで理想的な共焦点状態か
ら非共焦点状態まで様々な状態を容易に実現でき、共焦
点走査型光学顕微鏡の性能を飛躍的に向上させることが
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体構成を示すブロック
図。
【図2】本発明に用いる光検出器の受光面の構成を示す
図。
【図3】本発明に用いる光検出器の出力選択のための回
路例を示す図。
【図4】本発明に用いる光検出器の出力選択の組み合わ
せと光学系の状態の関係を示す図。
【図5】本発明に用いる光検出器の出力選択の組み合わ
せと光学系の状態の関係を示す図。
【図6】一般的な共焦点走査型光学顕微鏡の原理的構成
を説明するための図。
【符号の説明】
1…共焦点走査型光学顕微鏡 2…レーザ光源 3…ミラー 4…ハーフミラー 5…2次元走査機構 6…レボルバー 7…対物レンズ 8…ステージ 9…試料 10…レンズ 11…ピンホール 12…光検出器 12a〜12d…受光部 13…画像処理ユニット 14…走査制御ユニット 15…コンピュータ 16…モニタ 33…出力選択スイッチ A〜D…出力選択スイッチ33のスイッチ 30a〜30d,32a〜32d…抵抗 31a〜31d…アンプ 34…出力アンプ(もしくはアナログ加算器)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から出射された光を対物レンズを介
    して試料に集光すると共に、前記試料に集光した光と試
    料を相対的に2次元走査し、試料からの光を光検出器に
    より検出して画像データを得る共焦点走査型光学顕微鏡
    において、 前記光検出器はその受光面上に生成された光スポットよ
    りも小さい複数の受光領域で構成すると共に、また、前
    記光検出器の各受光領域から発生する信号を選択的に組
    み合わせる選択回路を設けて構成したことを特徴とする
    共焦点走査型光学顕微鏡。
  2. 【請求項2】 光源から出射された光を対物レンズを介
    して試料に集光すると共に、前記試料に集光した光と試
    料を相対的に2次元走査し、試料からの光を光検出器に
    より検出して画像データを得る共焦点走査型光学顕微鏡
    において、 前記光検出器はその受光面上に生成された光スポットよ
    りも小さい複数の受光領域を有する構成とすると共に、
    また、前記光検出器の各受光領域から発生する検出信号
    を選択的にアナログ演算する回路とを備えることを特徴
    とする共焦点走査型光学顕微鏡。
  3. 【請求項3】 光源から出射された光を対物レンズを介
    して試料に集光すると共に、前記試料に集光した光と試
    料を相対的に2次元走査し、試料からの光を光検出器に
    より検出して画像データを得る共焦点走査型光学顕微鏡
    において、 前記光検出器はその受光面上に生成された光スポットよ
    りも小さい複数の受光領域を有する構成とすると共に、
    前記光検出器の受光領域は、中央に微少な円領域を持
    ち、その外周に複数の受光領域を同心円状に配置した構
    成とし、また、前記光検出器の各受光領域から発生する
    検出出力を選択的に取り出すための選択手段を備える構
    成とすることを特徴とする共焦点走査型光学顕微鏡。
JP27800394A 1994-11-11 1994-11-11 共焦点走査型光学顕微鏡 Pending JPH08136815A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27800394A JPH08136815A (ja) 1994-11-11 1994-11-11 共焦点走査型光学顕微鏡

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27800394A JPH08136815A (ja) 1994-11-11 1994-11-11 共焦点走査型光学顕微鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08136815A true JPH08136815A (ja) 1996-05-31

Family

ID=17591280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27800394A Pending JPH08136815A (ja) 1994-11-11 1994-11-11 共焦点走査型光学顕微鏡

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08136815A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001083425A (ja) * 1999-09-14 2001-03-30 Nikon Corp 走査型共焦点顕微鏡
JP2005274591A (ja) * 2004-03-22 2005-10-06 Nikon Corp 共焦点顕微鏡
JP2006153851A (ja) * 2004-11-08 2006-06-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 共焦点光学装置及び球面収差補正方法
JP2012133368A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Carl Zeiss Microimaging Gmbh 共焦点レーザ走査顕微鏡のピンホール
JP2016168192A (ja) * 2015-03-12 2016-09-23 キヤノン株式会社 画像撮像装置及びその制御方法
CN111592986A (zh) * 2020-05-27 2020-08-28 南京铭声通电子科技有限公司 一种智能培养及远程观察培养装置和方法
JP2022104781A (ja) * 2020-12-29 2022-07-11 ソウル大学校産学協力団 グラフェンの品質評価方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001083425A (ja) * 1999-09-14 2001-03-30 Nikon Corp 走査型共焦点顕微鏡
JP2005274591A (ja) * 2004-03-22 2005-10-06 Nikon Corp 共焦点顕微鏡
JP4677728B2 (ja) * 2004-03-22 2011-04-27 株式会社ニコン 共焦点顕微鏡及び共焦点顕微鏡システム
JP2006153851A (ja) * 2004-11-08 2006-06-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 共焦点光学装置及び球面収差補正方法
JP2012133368A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Carl Zeiss Microimaging Gmbh 共焦点レーザ走査顕微鏡のピンホール
JP2016168192A (ja) * 2015-03-12 2016-09-23 キヤノン株式会社 画像撮像装置及びその制御方法
CN111592986A (zh) * 2020-05-27 2020-08-28 南京铭声通电子科技有限公司 一种智能培养及远程观察培养装置和方法
CN111592986B (zh) * 2020-05-27 2024-03-19 南京兰伯艾克斯生物科技有限公司 一种智能培养及远程观察培养装置和方法
JP2022104781A (ja) * 2020-12-29 2022-07-11 ソウル大学校産学協力団 グラフェンの品質評価方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5132526A (en) Confocal scanning microscope having a signal output regulating means
US5691839A (en) Laser scanning optical microscope
JP3816632B2 (ja) 走査型顕微鏡
US6825454B2 (en) Automatic focusing device for an optical appliance
CA1266324A (en) Image pick-up apparatus
JP5871440B2 (ja) 走査共焦点電子顕微鏡のコントラストの向上
JPS62121340A (ja) 走査形光学顕微鏡による暗視野での被観測対象物体の表示方法及び装置
JP3585018B2 (ja) 共焦点装置
JPH08136815A (ja) 共焦点走査型光学顕微鏡
JP2524574B2 (ja) 走査型光学顕微鏡
JP2007139884A (ja) 共焦点走査型顕微鏡
JPS61248016A (ja) 走査型光学顕微鏡
JP3655677B2 (ja) 共焦点走査型光学顕微鏡
JPS6180215A (ja) 走査型顕微鏡撮像装置
JPH073508B2 (ja) コンフオーカルスキヤンニング顕微鏡
JPH0355510A (ja) 共焦点型光学顕微鏡
CN111880300A (zh) 基于虚拟狭缝的线扫描共焦显微装置
US6545789B1 (en) Device to improve Z-axis resolution in confocal microscopy
JPS61272714A (ja) 走査型光学顕微鏡
JPH09297269A (ja) 走査型画像入力装置及び走査型プローブ顕微鏡
JP3372307B2 (ja) サンプリング信号発生装置および走査型光学顕微鏡
JPH1039221A (ja) 暗出力補正機能付き走査型光学顕微鏡
JPH11237557A (ja) 走査型光学顕微鏡
JP2004029373A (ja) カラー顕微鏡
JPH05210051A (ja) 共焦点用光スキャナ

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040330

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02