JPH08135792A - シリンダヘッドガスケット - Google Patents

シリンダヘッドガスケット

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JPH08135792A
JPH08135792A JP6280380A JP28038094A JPH08135792A JP H08135792 A JPH08135792 A JP H08135792A JP 6280380 A JP6280380 A JP 6280380A JP 28038094 A JP28038094 A JP 28038094A JP H08135792 A JPH08135792 A JP H08135792A
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head gasket
gasket
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cylinder block
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英二 伊藤
Masafumi Takeda
雅史 竹田
Tetsushi Suzuki
徹志 鈴木
Koji Hamada
康志 濱田
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    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/02Sealings between relatively-stationary surfaces
    • F16J15/06Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces
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    • F16J15/12Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces with non-metallic packing with metal reinforcement or covering
    • F16J15/121Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces with non-metallic packing with metal reinforcement or covering with metal reinforcement
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダヘッドガスケットの強度、剛性向
上。 【構成】 シリンダブロック熱膨張率<シリンダヘッド
熱膨張率の関係にあるシリンダブロック12とシリンダ
ヘッド14との間に介装されるシリンダヘッドガスケッ
ト10であって、エキゾースト側およびチェーンケース
またはギヤケースと反対側において、ボアグロメット4
0の耳のうちシリンダブロック側の耳を拡大した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに熱膨張率(線膨
張係数)の異なるシリンダブロックとシリンダヘッドと
の間に介装されるシリンダヘッドガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、実開平2−69174号公報は、
シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装される
シリンダヘッドガスケットにおいて、ヘッドボルト挿通
用孔の孔周面と孔周面近傍のガスケット両面を薄金属板
で覆い、この薄金属板を金属製のボアグロメットと一体
に形成したものを示している。その構造では、ボアグロ
メットの上下の耳がヘッドボルト挿通部迄局部的に拡大
されたことになるので、金属製芯板を上下からカーボン
グラファイト層でサンドイッチした構造のシリンダヘッ
ドガスケットは、拡大されたボアグロメット耳構造によ
って局部的に強度を向上されたことになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシリン
ダヘッドガスケットを、シリンダブロック熱膨張率がシ
リンダヘッド熱膨張率より小さい(シリンダブロックが
鋳鉄、シリンダヘッドがアルミ合金等の場合)シリンダ
ブロックとシリンダヘッドとの間に介装して用いると、
機関運転時に、ボアグロメット耳の拡大部のうちシリン
ダヘッドに接する側の耳はシリンダヘッドに拘束されて
シリンダヘッドとほぼ同量移動しようとし、シリンダブ
ロックに接する側の耳はシリンダブロックに拘束されて
シリンダブロックとほぼ同量移動しようとして、上下の
耳の移動量に差が生じ、ガスケットに上下面間に剪断が
生じ、その結果、シリンダヘッドガスケットの芯板およ
び芯板両側のグラファイト板積層体に過大な歪が生じ
て、芯板に爪部から亀裂が発生するとともにグラファイ
ト板積層体の損傷が生じ、ガス洩れ、水洩れを生じるお
それがあった。本発明の目的は、互いに熱膨張差が異な
るシリンダヘッドとシリンダヘッドガスケットとの間に
使用してもガスケットの損傷を招くことなく、強度が向
上または改善されたシリンダヘッドガスケットを提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のシリンダヘッドガスケットは次の通りであ
る。 (1) シリンダブロック熱膨張率がシリンダヘッド熱
膨張率より小の関係にあるシリンダブロックとシリンダ
ヘッドとの間に介装されるシリンダヘッドガスケットに
おいて、シリンダヘッドガスケットのエキゾースト側を
インテーク側より高剛性としたことを特徴とするシリン
ダヘッドガスケット。 (2) シリンダブロック熱膨張率がシリンダヘッド熱
膨張率より小の関係にあるシリンダブロックとシリンダ
ヘッドとの間に介装されるシリンダヘッドガスケットに
おいて、シリンダヘッドガスケットのチェーンケースま
たはギヤケースと反対側をチェーンケースまたはギヤケ
ース側より高剛性としたことを特徴とするシリンダヘッ
ドガスケット。 (3) 前記高剛性がシリンダヘッドガスケットのシリ
ンダブロック側の面に施される(1)または(2)記載
のシリンダヘッドガスケット。 (4) 前記シリンダヘッドガスケットが爪をもつ芯板
を有している(1)または(2)記載のシリンダヘッド
ガスケット。 (5) 前記シリンダヘッドガスケットのエキゾースト
側およびチェーンケースまたはギヤケースと反対側の穴
の近傍の爪を廃止した(4)記載のシリンダヘッドガス
ケット。 (6) 前記シリンダヘッドガスケットのシリンダヘッ
ド側の面に低摩擦係数の樹脂コーティングを施した
(1)または(2)記載のシリンダヘッドガスケット。
【0005】
【作用】上記(1)では、エキゾースト側はインテーク
側より高温となるので、シリンダブロックとシリンダヘ
ッドとの熱膨張差による相対変位が大きいが、エキゾー
スト側を選択的に高剛性とすることにより、シリンダヘ
ッドガスケットの損傷が効果的に防止される。上記
(2)では、チェーンケースまたはギヤケースと反対側
はチェーンケースまたはギヤケース側より高温となるの
でシリンダブロックとシリンダヘッドとの熱膨張差は大
きく、またチェーンケースまたはギヤケースと反対側は
ヘッドボルトの荷重が片持梁的に作用して、ガスケット
にかかる荷重が不均一となるが、ガスケットのチェーン
ケースまたはギヤケースと反対側を選択的に高剛性とす
ることにより、シリンダヘッドガスケットの損傷が効果
的に防止される。上記(3)では、高剛性化が、ボアグ
ロメットの耳のうちシリンダブロックに接する側の耳の
みをボアから離れる方向に拡大することにより行われ、
機関運転時にグロメットの拡大された耳がシリンダブロ
ックに拘束されてシリンダブロックとほぼ同量変位して
も、シリンダブロックとガスケット芯板はほぼ同じ熱膨
張の材質であり、かつガスケットとシリンダヘッドとは
グラファイト層とシリンダヘッド下面とのすべりにより
比較的自由に相対動できるので、ガスケット芯板に過大
な歪が生じることはない。したがって、ガスケットは損
傷を生じない。また、芯板とボアグロメット耳拡大部と
の間にあるグラファイト板積層体は、芯板とボアグロメ
ット耳拡大部との間に押えられているので剛性大とな
り、損傷を生じにくい。上記(4)では、ガスケット芯
板が爪を有するので、芯板の両側に配されたグラファイ
ト板積層体と芯板とは、接触面間で相互すべりを生じる
ことなく、一体的に膨張、収縮、変形しようとする。ボ
アグロメット耳拡大部がシリンダブロックに拘束されて
シリンダブロックとほぼ同量熱膨張するとき、グラファ
イト板積層体も芯板によってシリンダブロックとほぼ同
量熱膨張するので、グラファイト板積層体にグロメット
耳拡大部から過大な荷重はかからない。上記(5)で
は、シリンダヘッドガスケットのエキゾースト側および
チェーンケースまたはギヤケースと反対側はシリンダブ
ロックとシリンダヘッドとの熱膨張差が大きく、したが
ってシリンダヘッドガスケットの芯板にも大きな歪がか
かり易い部位であるが、この部位で、亀裂発生の起点と
なり易い爪部を廃止したので、芯板の亀裂発生を防止で
きる。上記(6)では、シリンダヘッドガスケットのシ
リンダヘッド側の面に低摩擦係数の樹脂コーティングが
施されているので、シリンダヘッドガスケットがシリン
ダブロックとほぼ同量熱膨張しかつシリンダヘッドがそ
れより多く熱膨張したときに、シリンダヘッドガスケッ
トとシリンダヘッドとが低摩擦係数の樹脂コーティング
の部位で滑ることができ、ガスケット芯板にかかる歪が
緩和され、芯板の亀裂発生が防止される。
【0006】
【実施例】以下に、本発明の望ましい実施例を、図面を
参照して説明する。はじめに、一般構成およびその作用
を説明する。図1は、シリンダブロック熱膨張率がシリ
ンダヘッド熱膨張率より小の関係にあるシリンダブロッ
クとシリンダヘッドとの間に介装されるシリンダヘッド
ガスケット10を示している。たとえば、シリンダブロ
ックが鋳鉄製でシリンダヘッドはアルミ合金製である。
シリンダヘッド14はシリンダブロック12にヘッドボ
ルトにより締結され、シリンダヘッドガスケット10は
シリンダブロック12とシリンダヘッド14とによって
押圧される。シリンダヘッドガスケット10は複数のシ
リンダボア(内燃機関の気筒穴)16を有する。ボア並
び方向(ガスケット長手方向)の一端(フロント側)が
チェーンケースまたはギヤケース側24で、その部位
に、シリンダヘッドガスケットにはチェーンまたはギヤ
用穴18があけられている。ボア並び方向と直交する方
向(ガスケット幅方向)の一方が機関のエキゾースト側
20で、他方が機関のインテーク側22である。
【0007】内燃機関では、インテーク側から空気が吸
引され、シリンダボア内に形成される燃焼室で燃料と空
気の混合気が燃焼され、高温の排気はエキゾースト側か
ら排出される。このため、シリンダブロック12、シリ
ンダヘッド14とも、エキゾースト側はインテーク側よ
り高温となる。エンジン冷却水は、チェーンケースまた
はギヤケース18(フロント側)からシリンダブロック
12のウォータジャケットに入り、シリンダブロック1
2のリヤ側26よりシリンダヘッド14のリヤ側に流
れ、シリンダヘッド14のリヤ側からフロント側へ流出
する。したがって、シリンダヘッド14はシリンダブロ
ック12より温度が高く、シリンダヘッド14はチェー
ンケースまたはギヤケースと反対側がチェーンケースま
たはギヤケース側より温度が高くなる。シリンダヘッド
ガスケット10には、ヘッドボルトを挿通させるヘッド
ボルト用穴28、エンジン冷却水を通過させる水穴3
0、潤滑油を通過させるオイル穴32、オイル戻し穴3
4があけられている。
【0008】シリンダヘッドガスケット10は、図1、
図3に示すように、鋼板(たとえば、JIS、SEC
C、SCP、またはSVS等、これらは鋳鉄とほぼ等し
い熱膨張率をもつ)からなる芯板36と、芯板36の厚
さ方向両側に設けられたグラファイト板積層体38(グ
ラファイトを主成分とする材料の薄板を積層したもの)
と、ステンレスからなるボアグロメット40とボアグロ
メット40内に配された鉄のワイヤリング42とからな
る。シリンダヘッドガスケット10は、図5に示すよう
に、ヘッドボルト用穴28に対して設けられたハトメ部
44(穴28の内面に沿って穴軸方向に延びる部分44
aとその端部でガスケット表面に沿って延びる部分44
bをもつ)を有している。オイル穴32、オイル戻し穴
34に対してもハトメ部を設けてもよい。
【0009】つぎに、本発明に特有な構成とその作用を
説明する。図1はシリンダヘッドガスケット10をシリ
ンダブロック12側から見た平面を示している。図1に
示すように、シリンダヘッドガスケット10は、ボアグ
ロメット40をエキゾースト側を重点的にシリンダボア
16から離れる方向に拡大する(図2で斜線部が従来に
比べて拡大した部分40A)ことにより、エキゾースト
側20をインテーク側22より高剛性としてある。ただ
し、ボアグロメット拡大部40Aのうちインテーク側の
部分(図2の40A´)は設けなくてもよい。また、図
1に示すようにシリンダヘッドガスケット10は、ボア
グロメット40をリヤ側26を重点的に拡大する(図2
で斜線部が拡大した部分40A)ことにより、チェーン
ケースまたはギヤケースと反対側26(リヤ側)をチェ
ーンケースまたはギヤケース側24より高剛性としてあ
る。高剛性のためのボアグロメットの拡大部分40A
は、図3に示すように、シリンダヘッドガスケット10
のシリンダブロック側の面(シリンダブロック12に接
する側の面)に施されている。より詳しくは、ボアグロ
メット40の上下の耳40a、40b(シリンダブロッ
ク上面に沿って延びる部分が40aで、シリンダヘッド
下面に沿って延びる部分が40b)のうち、シリンダブ
ロック12側の耳40aを、シリンダボア16から離れ
る方向に延長して拡大することにより、上記高剛性がは
かられている。尚、拡大部40Aはステンレスである。
シリンダヘッド14側の耳40bは、従来のままで、拡
大しない。
【0010】シリンダブロック12とシリンダヘッド1
4との熱膨張差は、エキゾースト側がインテーク側より
大で、チェーンケースまたはギヤケースと反対側がチェ
ーンケースまたはギヤケース側より大となる。チェーン
ケースまたはギヤケースによりシリンダブロック12と
シリンダヘッド14とが固定されているため、チェーン
ケースまたはギヤケース側の移動量差は反対側に比べて
小である。そのため、エキゾースト側およびチェーンケ
ースまたはギヤケースと反対側で、シリンダヘッドガス
ケット10に大きな剪断力がかかろうとするが、それら
の部位では選択的に、ボアグロメット耳の拡大によって
シリンダヘッドガスケット10の強度、剛性が高められ
ているので、芯板36、グラファイト板積層体38とも
に損傷を生じにくい。この場合、芯板36が鋼製のた
め、鋳鉄製のシリンダブロック12とほぼ同量の熱膨張
となり、ボアグロメット耳拡大部40Aはステンレスで
はあるがシリンダブロック12に膨張量を拘束されるた
めシリンダブロック12とほぼ同じ熱膨張量となる。ア
ルミ合金のシリンダヘッド14は芯板36より多く熱膨
張するがグラファイト板積層体38との接触面で滑りを
生じる。そのため、芯板36には過大な熱応力が生じ
ず、亀裂発生が抑制される。また、ボアグロメット耳拡
大部40Aの膨張量がシリンダブロック12の熱膨張量
とほぼ同量に拘束されるため、ボアグロメット耳拡大部
40Aと芯板36との間にあるグラファイト板積層体3
8にも過大な剪断力が働かず、グラファイト板積層体3
6の損傷も抑制される。したがって、ボアグロメット耳
拡大部40Aは、グラファイト板積層体36に熱応力を
発生させるよりむしろグラファイト板積層体36を芯板
36との間に挟んで損傷を防ぎ、ガスケットの強度、剛
性を向上するように働く。
【0011】芯板36は、図3に示すように、板厚方向
に突出する爪36aを有する。爪36aは互い違いに互
いに反対方向に突出している。爪36aは芯板36をパ
ンチで穴抜きしその時のバリを板厚方向に立てることに
よって容易に形成できる。爪36aはグラファイト板積
層体38に喰い込むため、芯板36とグラファイト板積
層体38が一体的に熱膨張変位するようになる。しか
し、芯板36の爪36aは、図4に示すように、シリン
ダヘッドガスケット10の、チェーンケースまたはギヤ
ケースと反対側26(リヤ側)およびエキゾースト側2
0では水穴30の近傍で廃止されており、設けられてい
ない。図4で斜線部46は、爪36aが廃止されている
部分を示す。芯板36の亀裂は、爪36aを形成すると
きにできる穴を起点として生じるが、芯板36に大きな
剪断力がかかることが予想される部位の爪36a形成を
予め廃止したので、大きな剪断力が芯板36にかかって
も、芯板36の亀裂発生が防止される。
【0012】図3に示すように、シリンダヘッドガスケ
ット10の、グラファイト板積層体38のシリンダヘッ
ド14に接する側の面には、耐高温性のある潤滑材がコ
ーティングされている。耐高温性のある潤滑材は、たと
えば低摩擦係数の樹脂(シリコン)、グラファイト、カ
ーボン等からなる。コーティングの厚さは20〜30ミ
クロンがよい。図3で、48はシリコンコーティングを
示す。耐高温性の潤滑材のコーティングによって、シリ
ンダヘッドガスケット10とシリンダヘッド14の下面
とは、熱膨張差が生じたときに、互いに滑べることがで
きる。これによって、シリンダヘッドガスケット10に
シリンダヘッド14から大きな剪断力がかかることが防
止され、シリンダヘッドガスケット10の損傷が抑制さ
れる。
【0013】図5に示すように、ボアグロメット40と
ボアグロメット耳拡大部40Aとヘッドボルト用穴28
のハトメ部44の部分44bとの間には、シリンダブロ
ック12に接する側の面に、締付け前の状態で段差4
8、50がつけられている。この段差は、ボアグロメッ
ト耳拡大部40Aがボアグロメット40よりシリンダブ
ロック12から離れ、ハトメ部44がボアグロメット耳
拡大部40Aよりシリンダブロック12から、たとえば
約50ミクロン、離れるように形成されている。
【0014】ヘッドボルトによってシリンダヘッド14
とシリンダブロック12とは締結されるので、シリンダ
ヘッドガスケット10のうちヘッドボルト用穴28の近
傍は最も大きな圧縮力を受ける部分であり、ガスケット
面圧はボアグロメット40に近づくにつれ小さくなる傾
向にある。とくにボアグロメット耳拡大部40Aは金属
のため、シリンダブロック上面への追従性、なじみが悪
いので、ガスケット面圧が不均一になることはガス洩
れ、水洩れを生じるおそれがある。また、ハトメ部44
の部分44bがボアグロメット耳拡大部40Aの上に乗
り上げると、その近傍でボアグロメット耳拡大部40A
とシリンダブロック上面との間に隙間が生じてしまう。
しかし、本発明実施例では、図5に示すように段差4
8、50を設けたので、ヘッドボルト締結時に、ガスケ
ット面圧がボアグロメット40からハトメ部44まで適
性になり、シール性が向上し、かつハトメ部44近傍に
おいてボアグロメット耳拡大部40Aとシリンダブロッ
ク上面との間に隙間も生じなくなる。
【0015】ボアグロメット40内に配されるワイヤリ
ング42は、図6に示すように、断面を真円から偏平
状、たとえば楕円、平行2辺を半円で連結した形状等、
に変えることが望ましい。図7はボアグロメット102
に耳拡大部がなくかつワイヤリング100の断面が真円
の場合の、従来例を示している。図7のようにワイヤリ
ング断面が真円であると、ボアグロメット102とワイ
ヤリング100との接触面積は極めて小さく、ヘッドボ
ルト締結時のボアグロメットとシリンダブロック、シリ
ンダヘッド間の面圧が図7に示す如く集中する。したが
って、使用中にワイヤリング100がへたった時に面圧
が急激に低下し、シール性が悪化する。これに対し、図
6のように、初期状態からワイヤリング断面を偏平にし
ておくと荷重が分散し、使用中にもへたりにくく、たと
えへたっても面圧低下が小さくて済む。このため、良好
なシール性が長期間にわたって得られる。
【0016】
【発明の効果】請求項1のシリンダヘッドガスケットに
よれば、エキゾースト側はシリンダブロックとシリンダ
ヘッドの熱膨張差は大きいが、シリンダヘッドガスケッ
トのエキゾースト側を選択的に高剛性としたので、シリ
ンダヘッドガスケットの損傷が効果的に防止される。請
求項2のシリンダヘッドガスケットによれば、チェーン
ケースまたはギヤケースと反対側はシリンダブロックと
シリンダヘッドの熱膨張差は大きいが、シリンダヘッド
ガスケットのチェーンケースまたはギヤケースと反対側
を選択的に高剛性としたので、シリンダヘッドガスケッ
トの損傷が効果的に防止される。請求項3のシリンダヘ
ッドガスケットによれば、高剛性化がシリンダヘッドガ
スケットのシリンダブロック側の面に施されたので、高
剛性部の熱膨張がシリンダブロックの熱膨張とほぼ同量
に拘束され、シリンダヘッドガスケットの芯板とシリン
ダブロックとの熱膨張率はもともと等しいので、芯板に
過大な熱応力がかかることがなく、シリンダヘッドガス
ケットの損傷が抑制される。請求項4のシリンダヘッド
ガスケットによれば、芯板が爪を有するので、グラファ
イト板積層体が芯板と一体的に変形し、シリンダブロッ
クおよびシリンダブロックに拘束されてシリンダブロッ
クとほぼ同量熱変形するボアグロメット拡大部から大き
な剪断力を受けることがなく、シリンダヘッドガスケッ
トのグラファイト板積層体の損傷も抑えられる。請求項
5のシリンダヘッドガスケットによれば、シリンダブロ
ックとシリンダヘッドとの熱膨張差が大きい部位での穴
近傍の爪を廃止したので、爪部位を起点とする亀裂の発
生が抑制される。請求項6のシリンダヘッドガスケット
によれば、シリンダヘッドガスケットのシリンダヘッド
側の面に低摩擦係数の樹脂コーティングを施したので、
シリンダヘッドガスケットとシリンダヘッドとの間に滑
りを生じさせることができ、シリンダヘッドの熱膨張が
シリンダヘッドガスケットを強制的に変位させてシリン
ダヘッドガスケットを損傷させることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のシリンダヘッドガスケット
の、シリンダブロック側から見た平面図である。
【図2】図1のシリンダヘッドガスケットでボアグロメ
ット拡大部に斜線を施した平面図である。
【図3】図1の3−3線に沿う断面図である。
【図4】図1のシリンダヘッドガスケットで、芯板に爪
を設けない領域に斜線を施した部分平面図である。
【図5】図1のシリンダヘッドガスケットのヘッドボル
ト用穴近傍の部分拡大断面図である。
【図6】図1のシリンダヘッドガスケットのボアグロメ
ットおよびワイヤリング近傍の部分拡大断面図である。
【図7】従来のシリンダヘッドガスケットのボアグロメ
ットおよびワイヤリング近傍の断面図である。
【符号の説明】
10 シリンダヘッドガスケット 12 シリンダブロック 14 シリンダヘッド 16 シリンダボア 18 チェーン用穴 20 (シリンダヘッドガスケットの)エキゾースト側 22 (シリンダヘッドガスケットの)インテーク側 24 (シリンダヘッドガスケットの)チェーンケース
またはギヤケース側 26 (シリンダヘッドガスケットの)チェーンケース
またはギヤケースと反対側 28 ヘッドボルト用穴 30 水穴 32 オイル穴 34 オイル戻し穴 36 芯板 36a 爪 38 グラファイト板積層体 40 ボアグロメット 40a、40b ボアグロメットの耳 40A ボアグロメット耳拡大部 42 ワイヤリング 44 ハトメ部 48、50 段差
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 康志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロック熱膨張率がシリンダヘ
    ッド熱膨張率より小の関係にあるシリンダブロックとシ
    リンダヘッドとの間に介装されるシリンダヘッドガスケ
    ットにおいて、シリンダヘッドガスケットのエキゾース
    ト側をインテーク側より高剛性としたことを特徴とする
    シリンダヘッドガスケット。
  2. 【請求項2】 シリンダブロック熱膨張率がシリンダヘ
    ッド熱膨張率より小の関係にあるシリンダブロックとシ
    リンダヘッドとの間に介装されるシリンダヘッドガスケ
    ットにおいて、シリンダヘッドガスケットのチェーンケ
    ースまたはギヤケースと反対側をチェーンケース側より
    高剛性としたことを特徴とするシリンダヘッドガスケッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記高剛性がシリンダヘッドガスケット
    のシリンダブロック側の面に施される請求項1または請
    求項2記載のシリンダヘッドガスケット。
  4. 【請求項4】 前記シリンダヘッドガスケットが爪をも
    つ芯板を有している請求項1または請求項2記載のシリ
    ンダヘッドガスケット。
  5. 【請求項5】 前記シリンダヘッドガスケットのエキゾ
    ースト側およびチェーンケースまたはギヤケースと反対
    側の穴の近傍の爪を廃止した請求項4記載のシリンダヘ
    ッドガスケット。
  6. 【請求項6】 前記シリンダヘッドガスケットのシリン
    ダヘッド側の面に低摩擦係数の樹脂コーティングを施し
    た請求項1または請求項2記載のシリンダヘッドガスケ
    ット。
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