JPH08134289A - ポリプロピレン用帯電防止剤組成物 - Google Patents
ポリプロピレン用帯電防止剤組成物Info
- Publication number
- JPH08134289A JPH08134289A JP27247494A JP27247494A JPH08134289A JP H08134289 A JPH08134289 A JP H08134289A JP 27247494 A JP27247494 A JP 27247494A JP 27247494 A JP27247494 A JP 27247494A JP H08134289 A JPH08134289 A JP H08134289A
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- JP
- Japan
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- monoglyceride
- polypropylene resin
- antistatic agent
- antistatic
- molding
- Prior art date
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- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリプロピレン樹脂の成形直後から、優れた
帯電防止効果を発現し、かつ、長期間持続性を有する帯
電防止剤を提供する。 【構成】 カプリン酸モノグリセライドとラウリン酸モ
ノグリセライドとの混合物と、一般式（Ｉ）のアルキル
ジエタノールアミンとを、重量比９／１ 〜４／６の範
囲で含むことを特徴とするポリプロピレン樹脂用帯電防
止剤組成物。 Ｒ−Ｎ（ＣＨ2 ＣＨ2 ＯＨ）2 （Ｉ） （式中、Ｒは炭素原子数１０〜２２個の脂肪族炭化水素
基を表す。）。
帯電防止効果を発現し、かつ、長期間持続性を有する帯
電防止剤を提供する。 【構成】 カプリン酸モノグリセライドとラウリン酸モ
ノグリセライドとの混合物と、一般式（Ｉ）のアルキル
ジエタノールアミンとを、重量比９／１ 〜４／６の範
囲で含むことを特徴とするポリプロピレン樹脂用帯電防
止剤組成物。 Ｒ−Ｎ（ＣＨ2 ＣＨ2 ＯＨ）2 （Ｉ） （式中、Ｒは炭素原子数１０〜２２個の脂肪族炭化水素
基を表す。）。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はポリプロピレン樹脂用帯
電防止剤組成物および、該組成物を含む低帯電性ポリプ
ロピレン樹脂組成物に関する。
電防止剤組成物および、該組成物を含む低帯電性ポリプ
ロピレン樹脂組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】ポリプロピレン樹脂は、電気絶縁性が大
きいので強い静電気が発生する。このためポリプロピレ
ン樹脂製品は強く帯電して、塵埃を吸着し、さらに加工
工程においても印刷不良、不揃い、放電、塵埃付着等に
よる作業性の低下などの欠点を伴うものであった。この
ような欠点を解消するため、ポリプロピレン樹脂に帯電
防止剤を塗布する方法が検討されたが、帯電防止剤の塗
布はその効果が短時間で失われること、塗布むらが生じ
ること、及び塗布された帯電防止剤によりブロッキング
が起こること等の問題があった。このような問題を避け
るため、帯電防止剤をポリプロピレン樹脂に直接混練す
る方法が用いられるようになった。例えば、特開昭60-5
8444号公報に開示されている、オレフィン系重合体に、
アルキルアミン及び／又はアルキルアミドと、グリセリ
ンモノエステルとを含む組成物を練り込む方法、特開昭
61-40099号公報に開示されている、ポリプロピレンと無
機充填剤との樹脂組成物に、特定の高級アミンとグリセ
リンモノエステルとを練り込む方法、特開昭48-54155号
公報及び特開平 2-302453 号公報に開示されている、特
定の高級アミンと脂肪酸モノグリセライドからなる組成
物をポリプロピレン樹脂に混練する方法などがある。そ
して、これらの方法により、ポリプロピレン樹脂製品の
帯電は効果的に防止されている。しかし、これらの帯電
防止剤を直接混練する方法では、帯電防止効果が発揮さ
れるまで数日かかり、一方、ポリプロピレン樹脂は、そ
の成形直後から強く帯電し、加工工程において印刷不
良、不揃い、放電、塵埃付着等により作業性が低下す
る。このため加工工程に入る前に、ポリプロピレン樹脂
帯電を効果的に抑えておくことが好ましいが、従来の帯
電防止剤では、ポリプロピレン樹脂の成形直後、例え
ば、１時間以内に帯電防止性を発現するものはなかっ
た。
きいので強い静電気が発生する。このためポリプロピレ
ン樹脂製品は強く帯電して、塵埃を吸着し、さらに加工
工程においても印刷不良、不揃い、放電、塵埃付着等に
よる作業性の低下などの欠点を伴うものであった。この
ような欠点を解消するため、ポリプロピレン樹脂に帯電
防止剤を塗布する方法が検討されたが、帯電防止剤の塗
布はその効果が短時間で失われること、塗布むらが生じ
ること、及び塗布された帯電防止剤によりブロッキング
が起こること等の問題があった。このような問題を避け
るため、帯電防止剤をポリプロピレン樹脂に直接混練す
る方法が用いられるようになった。例えば、特開昭60-5
8444号公報に開示されている、オレフィン系重合体に、
アルキルアミン及び／又はアルキルアミドと、グリセリ
ンモノエステルとを含む組成物を練り込む方法、特開昭
61-40099号公報に開示されている、ポリプロピレンと無
機充填剤との樹脂組成物に、特定の高級アミンとグリセ
リンモノエステルとを練り込む方法、特開昭48-54155号
公報及び特開平 2-302453 号公報に開示されている、特
定の高級アミンと脂肪酸モノグリセライドからなる組成
物をポリプロピレン樹脂に混練する方法などがある。そ
して、これらの方法により、ポリプロピレン樹脂製品の
帯電は効果的に防止されている。しかし、これらの帯電
防止剤を直接混練する方法では、帯電防止効果が発揮さ
れるまで数日かかり、一方、ポリプロピレン樹脂は、そ
の成形直後から強く帯電し、加工工程において印刷不
良、不揃い、放電、塵埃付着等により作業性が低下す
る。このため加工工程に入る前に、ポリプロピレン樹脂
帯電を効果的に抑えておくことが好ましいが、従来の帯
電防止剤では、ポリプロピレン樹脂の成形直後、例え
ば、１時間以内に帯電防止性を発現するものはなかっ
た。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリプロピ
レン樹脂の成形直後から、優れた帯電防止効果を発現
し、かつ、長期間持続性を有する帯電防止剤を提供する
ものである。
レン樹脂の成形直後から、優れた帯電防止効果を発現
し、かつ、長期間持続性を有する帯電防止剤を提供する
ものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリプロ
ピレン樹脂の成形直後から優れた帯電防止効果を発揮す
る帯電防止剤を得るために、研究を重ねた結果、カプリ
ン酸モノグリセライドとラウリン酸モノグリセライドと
の混合物と、特定の脂肪族アミンの酸化エチレン付加体
とを、所定の割合で含む組成物が、成形直後から、ポリ
プロピレン樹脂に優れた帯電防止効果を与え、かつ、そ
の効果が長期間持続するという知見を得た。そして、こ
の知見に基づいて本発明を完成させた。したがって、本
発明は、カプリン酸モノグリセライドとラウリン酸モノ
グリセライドとの混合物（Ａ）と、一般式（Ｉ）のアル
キルジエタノールアミン（Ｂ）とを、重量比（Ａ）／
（Ｂ）＝９／１ 〜４／６の範囲で含むことを特徴とす
るポリプロピレン樹脂用帯電防止剤組成物を提供する。 Ｒ−Ｎ（ＣＨ2 ＣＨ2 ＯＨ）2 （Ｉ） （式中、Ｒは炭素原子数１０〜２２個の脂肪族炭化水素
基を表す。）。
ピレン樹脂の成形直後から優れた帯電防止効果を発揮す
る帯電防止剤を得るために、研究を重ねた結果、カプリ
ン酸モノグリセライドとラウリン酸モノグリセライドと
の混合物と、特定の脂肪族アミンの酸化エチレン付加体
とを、所定の割合で含む組成物が、成形直後から、ポリ
プロピレン樹脂に優れた帯電防止効果を与え、かつ、そ
の効果が長期間持続するという知見を得た。そして、こ
の知見に基づいて本発明を完成させた。したがって、本
発明は、カプリン酸モノグリセライドとラウリン酸モノ
グリセライドとの混合物（Ａ）と、一般式（Ｉ）のアル
キルジエタノールアミン（Ｂ）とを、重量比（Ａ）／
（Ｂ）＝９／１ 〜４／６の範囲で含むことを特徴とす
るポリプロピレン樹脂用帯電防止剤組成物を提供する。 Ｒ−Ｎ（ＣＨ2 ＣＨ2 ＯＨ）2 （Ｉ） （式中、Ｒは炭素原子数１０〜２２個の脂肪族炭化水素
基を表す。）。
【０００５】本発明の混合物（Ａ）は、カプリン酸モノ
グリセライドとラウリン酸モノグリセライドとを含むも
のである。このカプリン酸モノグリセライドは、例え
ば、グリセリンとカプリン酸とのエステル化反応によっ
て得ることができ、ラウリン酸モノグリセライドは、グ
リセリンとラウリン酸とのエステル化反応によって得る
ことができる。また、カプリン酸とラウリン酸との所定
の割合の混合脂肪酸とグリセリンとのエステル化反応に
よっても得ることができる。本発明の混合物（Ａ）の中
には、副生成物である脂肪酸ジグリセライドおよび脂肪
酸トリグリセライドが含まれていてもよいが、これら不
純物の含有量は１５重量％以下であることが望ましい。
混合物（Ａ）のグリセライドを構成する脂肪酸は、カプ
リン酸及びラウリン酸を８０％以上含有する脂肪酸を使
用する。その理由は、当該範囲を満足しない脂肪酸モノ
グリセリドの混合物を使用したのでは、帯電防止効果の
速効性が発揮されないからである。
グリセライドとラウリン酸モノグリセライドとを含むも
のである。このカプリン酸モノグリセライドは、例え
ば、グリセリンとカプリン酸とのエステル化反応によっ
て得ることができ、ラウリン酸モノグリセライドは、グ
リセリンとラウリン酸とのエステル化反応によって得る
ことができる。また、カプリン酸とラウリン酸との所定
の割合の混合脂肪酸とグリセリンとのエステル化反応に
よっても得ることができる。本発明の混合物（Ａ）の中
には、副生成物である脂肪酸ジグリセライドおよび脂肪
酸トリグリセライドが含まれていてもよいが、これら不
純物の含有量は１５重量％以下であることが望ましい。
混合物（Ａ）のグリセライドを構成する脂肪酸は、カプ
リン酸及びラウリン酸を８０％以上含有する脂肪酸を使
用する。その理由は、当該範囲を満足しない脂肪酸モノ
グリセリドの混合物を使用したのでは、帯電防止効果の
速効性が発揮されないからである。
【０００６】混合物（Ａ）の配合割合は、カプリン酸モ
ノグリセライドとラウリン酸モノグリセライドとの重量
比で、９０／１０〜１０／９０、好ましくは９０／１０
〜２０／８０、特に好ましくは９０／１０〜３０／７０
とするのが適当である。このように配合割合を制限する
のは、この配合比よりもカプリン酸モノグリセライドが
少ない場合は、成形直後に優れた帯電防止効果は得られ
ないからであり、また、上記比率よりもカプリン酸モノ
グリセライドが多い場合には、帯電防止効果を長期間持
続させることができないからである。なお、特開昭48-5
4155号公報及び特開平 2-302453 号公報に開示されてい
る帯電防止剤も、高級アミンと脂肪酸モノグリセライド
からなる組成物であって、ポリプロピレン樹脂に混練す
る。しかし、これらの先行技術には、広い範囲の脂肪酸
モノグリセライドが漫然と列記されているだけであっ
て、成形直後から優れた帯電防止効果を得るという目
的、及び該目的を達成する為に、特定の高級アミンと具
体的な脂肪酸モノグリセライドとを組み合わせることは
記載されていない。これに対し、本発明は、特定の高級
アミンに、カプリン酸モノグリセライドとラウリン酸モ
ノグリセライドとを所定の重量比で選択的に組み合わせ
て、ポリプロピレン樹脂の成形直後から優れた帯電防止
効果を付与している。このカプリン酸に代えて、カプリ
ン酸よりも炭素数の小さい脂肪酸のモノグリセライドを
使用すると帯電防止効果を長期間持続できず、また、ラ
ウリン酸に代えてラウリン酸よりも炭素数の大きい脂肪
酸のモノグリセライドを使用すると帯電防止効果の速効
性を得ることができない。
ノグリセライドとラウリン酸モノグリセライドとの重量
比で、９０／１０〜１０／９０、好ましくは９０／１０
〜２０／８０、特に好ましくは９０／１０〜３０／７０
とするのが適当である。このように配合割合を制限する
のは、この配合比よりもカプリン酸モノグリセライドが
少ない場合は、成形直後に優れた帯電防止効果は得られ
ないからであり、また、上記比率よりもカプリン酸モノ
グリセライドが多い場合には、帯電防止効果を長期間持
続させることができないからである。なお、特開昭48-5
4155号公報及び特開平 2-302453 号公報に開示されてい
る帯電防止剤も、高級アミンと脂肪酸モノグリセライド
からなる組成物であって、ポリプロピレン樹脂に混練す
る。しかし、これらの先行技術には、広い範囲の脂肪酸
モノグリセライドが漫然と列記されているだけであっ
て、成形直後から優れた帯電防止効果を得るという目
的、及び該目的を達成する為に、特定の高級アミンと具
体的な脂肪酸モノグリセライドとを組み合わせることは
記載されていない。これに対し、本発明は、特定の高級
アミンに、カプリン酸モノグリセライドとラウリン酸モ
ノグリセライドとを所定の重量比で選択的に組み合わせ
て、ポリプロピレン樹脂の成形直後から優れた帯電防止
効果を付与している。このカプリン酸に代えて、カプリ
ン酸よりも炭素数の小さい脂肪酸のモノグリセライドを
使用すると帯電防止効果を長期間持続できず、また、ラ
ウリン酸に代えてラウリン酸よりも炭素数の大きい脂肪
酸のモノグリセライドを使用すると帯電防止効果の速効
性を得ることができない。
【０００７】本発明のアルキルジエタノールアミン
（Ｂ）は下記式（Ｉ）で表されるものである。 Ｒ−Ｎ（ＣＨ2 ＣＨ2 ＯＨ）2 （Ｉ） （式中、Ｒは炭素原子数１０〜２２個の脂肪族炭化水素
基を表す。）。このアミン（Ｂ）の好ましい例を挙げる
と、デシルエタノールアミン、ドデシルジエタノールア
ミン、テトラデシルジエタノールアミン、ヘキサデシル
ジエタノールアミン、オクタデシルジエタノールアミン
エイコシルジエタノールアミン等であって、特に、ドデ
シジエタノールアミン、テトラデシルジエタノールアミ
ン、ヘキサデシルジエタノールアミン、オクタデシルジ
エタノールアミンが好ましい。これらのアルキルジエタ
ノールアミンは単独でも、組み合わせて使用することも
できる。
（Ｂ）は下記式（Ｉ）で表されるものである。 Ｒ−Ｎ（ＣＨ2 ＣＨ2 ＯＨ）2 （Ｉ） （式中、Ｒは炭素原子数１０〜２２個の脂肪族炭化水素
基を表す。）。このアミン（Ｂ）の好ましい例を挙げる
と、デシルエタノールアミン、ドデシルジエタノールア
ミン、テトラデシルジエタノールアミン、ヘキサデシル
ジエタノールアミン、オクタデシルジエタノールアミン
エイコシルジエタノールアミン等であって、特に、ドデ
シジエタノールアミン、テトラデシルジエタノールアミ
ン、ヘキサデシルジエタノールアミン、オクタデシルジ
エタノールアミンが好ましい。これらのアルキルジエタ
ノールアミンは単独でも、組み合わせて使用することも
できる。
【０００８】混合物（Ａ）とアルキルジエタノールアミ
ン（Ｂ）との配合比は、重量比で（Ａ）／（Ｂ）＝９／
１〜４／６、好ましくは９／１〜６／４、特に好ましく
は８／２〜６／４とするのが適当である。このように配
合比を限定するのは、この範囲外では、速攻性の帯電防
止効果とその持続性を両立させることができないからで
ある。なお、脂肪酸モノグリセリドの混合物（Ａ）だけ
を帯電防止剤として使用すると、成形直後から速効性の
帯電防止効果を発現するが、通常数週間で帯電防止効果
が失われ、一方、アルキルジエタノールアミン（Ｂ）の
みでは成形後、帯電防止効果発現まで長時間かかる。本
発明では、カプリン酸とラウリン酸のモノグリセライド
との混合物（Ａ）に対し、特定の比率でアルキルジエタ
ノールアミン（Ｂ）を配合することにより、帯電防止剤
は相乗効果を示し、速効性と持続性を合わせ持つことが
可能となったのである。本発明で用いるポリプロピレン
樹脂の例を挙げると、プロピレンホモポリマー、プロピ
レンと４０重量％以下のエチレン、ブチレンなどのα−
オレフィンとのランダムコポリマー、ブロックコポリマ
ー、又はプロピレンホモポリマーあるいはプロピレンコ
ポリマーとポリエチレン、テチレンプロピレンコポリマ
ーなどとの混合物がある。
ン（Ｂ）との配合比は、重量比で（Ａ）／（Ｂ）＝９／
１〜４／６、好ましくは９／１〜６／４、特に好ましく
は８／２〜６／４とするのが適当である。このように配
合比を限定するのは、この範囲外では、速攻性の帯電防
止効果とその持続性を両立させることができないからで
ある。なお、脂肪酸モノグリセリドの混合物（Ａ）だけ
を帯電防止剤として使用すると、成形直後から速効性の
帯電防止効果を発現するが、通常数週間で帯電防止効果
が失われ、一方、アルキルジエタノールアミン（Ｂ）の
みでは成形後、帯電防止効果発現まで長時間かかる。本
発明では、カプリン酸とラウリン酸のモノグリセライド
との混合物（Ａ）に対し、特定の比率でアルキルジエタ
ノールアミン（Ｂ）を配合することにより、帯電防止剤
は相乗効果を示し、速効性と持続性を合わせ持つことが
可能となったのである。本発明で用いるポリプロピレン
樹脂の例を挙げると、プロピレンホモポリマー、プロピ
レンと４０重量％以下のエチレン、ブチレンなどのα−
オレフィンとのランダムコポリマー、ブロックコポリマ
ー、又はプロピレンホモポリマーあるいはプロピレンコ
ポリマーとポリエチレン、テチレンプロピレンコポリマ
ーなどとの混合物がある。
【０００９】本発明の帯電防止剤は、前記ポリプロピレ
ン樹脂１００重量部に対して、０．０５〜３．０重量
部、好ましくは０．１〜２．０重量部、特に好ましくは
０．２〜１．５重量部添加するのが適当である。このよ
うに添加量を規定するのは、添加量が０．０５重量部未
満では帯電防止効果の速効性が不十分であり、一方、
３．０重量部以上にしても帯電防止効果が向上すること
はなく、逆に成形品表面にベタツキが生じたり、機械的
特性の低下を生じるので好ましくないからである。
ン樹脂１００重量部に対して、０．０５〜３．０重量
部、好ましくは０．１〜２．０重量部、特に好ましくは
０．２〜１．５重量部添加するのが適当である。このよ
うに添加量を規定するのは、添加量が０．０５重量部未
満では帯電防止効果の速効性が不十分であり、一方、
３．０重量部以上にしても帯電防止効果が向上すること
はなく、逆に成形品表面にベタツキが生じたり、機械的
特性の低下を生じるので好ましくないからである。
【００１０】本発明の帯電防止剤をポリプロピレン樹脂
に添加する際には、必要に応じて、高級アルコール、高
級脂肪酸アマイド、脂肪酸金属石鹸等の滑剤、公知の酸
化防止剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤、着色
剤、充填剤、その他の添加剤を併用することができる。
本発明の帯電防止剤をポリプロピレン樹脂に添加する際
には、ポリプロピレン樹脂に対し、前記混合物（Ａ）お
よびアルキルジエタノールアミン（Ｂ）を別々に加える
か、または、予め、両者を混合した後に加え、ドライブ
レンド後、押出機で練込むことができる。また、ポリプ
ロピレン樹脂に、本発明の組成物を高濃度に練込んでマ
スターバッチに加工し、これを希釈して使用することも
可能である。本発明の帯電防止剤を加えたポリプロピレ
ン樹脂は、他のポリプロピレン樹脂と同様、プレス成
形、射出成形、押出成形、ブロー成形、カレンダー成形
などを行い、シート、フィルムをはじめ種々の形状の成
形品にすることができる。
に添加する際には、必要に応じて、高級アルコール、高
級脂肪酸アマイド、脂肪酸金属石鹸等の滑剤、公知の酸
化防止剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤、着色
剤、充填剤、その他の添加剤を併用することができる。
本発明の帯電防止剤をポリプロピレン樹脂に添加する際
には、ポリプロピレン樹脂に対し、前記混合物（Ａ）お
よびアルキルジエタノールアミン（Ｂ）を別々に加える
か、または、予め、両者を混合した後に加え、ドライブ
レンド後、押出機で練込むことができる。また、ポリプ
ロピレン樹脂に、本発明の組成物を高濃度に練込んでマ
スターバッチに加工し、これを希釈して使用することも
可能である。本発明の帯電防止剤を加えたポリプロピレ
ン樹脂は、他のポリプロピレン樹脂と同様、プレス成
形、射出成形、押出成形、ブロー成形、カレンダー成形
などを行い、シート、フィルムをはじめ種々の形状の成
形品にすることができる。
【００１１】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン樹脂用帯電防止
剤は、ポリプロピレン樹脂中に練込むことにより、従来
品に比して極めて速やかに帯電防止効果を発現するとと
もに、その効果を長時間持続する。
剤は、ポリプロピレン樹脂中に練込むことにより、従来
品に比して極めて速やかに帯電防止効果を発現するとと
もに、その効果を長時間持続する。
【００１２】
【実施例】表１及び２に本発明の実施例及び比較例の組
成と効果を記載した。メルトフローレート９のエチレン
１０％とプロピレン９０％を含有するエチレン−プロピ
レンブロックコポリマーに、表１に示した組成の帯電防
止剤組成物を添加し、押出機を用いて混練し、ストラン
ドカットペレットを調製した。次いで、このペレットを
日精樹脂工業株式会社ＴＳ−１５０型射出成型機を用い
てシリンダー温度２３０℃で、７６ｍｍ×７６ｍｍ×
１．６ｍｍの板状試料に成形し、試料を金型から取り外
した１時間後の表面抵抗と、温度２０℃、湿度６０％の
恒温室に１ヶ月保存した後、該試料の表面抵抗を測定し
た。なお、表面抵抗は三菱油化株式会社製ハイレスター
Ｈ−２１０型抵抗測定装置を用いて印可電圧５００Ｖで
測定した。表面抵抗１×１０13Ω未満の場合、帯電防止
効果は良好である。
成と効果を記載した。メルトフローレート９のエチレン
１０％とプロピレン９０％を含有するエチレン−プロピ
レンブロックコポリマーに、表１に示した組成の帯電防
止剤組成物を添加し、押出機を用いて混練し、ストラン
ドカットペレットを調製した。次いで、このペレットを
日精樹脂工業株式会社ＴＳ−１５０型射出成型機を用い
てシリンダー温度２３０℃で、７６ｍｍ×７６ｍｍ×
１．６ｍｍの板状試料に成形し、試料を金型から取り外
した１時間後の表面抵抗と、温度２０℃、湿度６０％の
恒温室に１ヶ月保存した後、該試料の表面抵抗を測定し
た。なお、表面抵抗は三菱油化株式会社製ハイレスター
Ｈ−２１０型抵抗測定装置を用いて印可電圧５００Ｖで
測定した。表面抵抗１×１０13Ω未満の場合、帯電防止
効果は良好である。
【００１３】
【表１】 表 １ ─────────────────────────────────── （Ａ）成分 （Ｂ）成分 添加量 帯電防止性能 実 a-1/a-2 配合量 アルキル基 配合量 配合比（％） 表面抵抗 (Ω) 施 a-3/a-4 （％） の炭素数 （％） （Ａ） 成形 成形 例 a-5/a-6 ／ １時 ３ヶ 重量比 （Ｂ） 間後 月後 １ 9/1/0/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 8×1010 4 ×1011 C=12 90％ ２ 7/3/0/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 8×1010 5 ×1011 /0/0 C=12 90％ ３ 5/5/0/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 3×1010 2 ×1010 /0/0 C=12 90％ ４ 3/7/0/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 2×1011 4 ×1010 /0/0 C=12 90％ ５ 1/9/0/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 6×1012 4 ×1011 /0/0 C=12 90％ ６ 5/5/0/0 0.08 C=10 10％ 0.02 8/2 0.1 6×1012 5 ×1011 /0/0 C=12 90％ ７ 5/5/0/0 0.36 C=12 100％ 0.04 9/1 0.4 8×1010 5 ×1011 /0/0 ８ 5/5/0/0 0.24 C=12 100％ 0.16 6/4 0.4 5×1011 4 ×1011 /0/0 ９ 5/5/0/0 0.16 C=12 100％ 0.24 4/6 0.4 3×1012 2 ×1011 /0/0 10 5/5/0/0 0.32 C=16 30％ 0.08 8/2 0.4 4×1010 5 ×1010 /0/0 C=18 70％ 11 4.5/4.5 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 7×1011 5 ×1011 /0/0.5/ C=12 90％ 0.5/0 12 4.5/4.5 0.32 C=16 30％ 0.08 6/4 0.4 8×1011 4 ×1011 /0/0/0.5 C=18 70％ /0.5 ａ−１：カプリン酸モノグリセライド（Ｃ１０ ９９％、モノグリセライド含量 ８９％） ａ−２：ラウリン酸モノグリセライド（Ｃ１２ ９９％、モノグリセライド含量 ８９％） ａ−３：カプロン酸モノグリセライド（Ｃ６ ９９％、モノグリセライド含量８ ７％） ａ−４：カプリル酸モノグリセライド（Ｃ８ ９９％、モノグリセライド含量８ ８％） ａ−５：ミリスチン酸モノグリセライド（Ｃ１４ ９９％、モノグリセライド含 量８９％） ａ−６：パルミチン酸モノグリセライド（Ｃ１６ ９９％、モノグリセライド含 量９０％）
【００１４】
【表２】 表１の続き ─────────────────────────────────── （Ａ）成分 （Ｂ）成分 添加量 帯電防止性能 比 a-1/a-2 配合量 アルキル基 配合量 配合比（％） 表面抵抗 (Ω) 較 a-3/a-4 （％） の炭素数 （％） （Ａ） 成形 成形 例 a-5/a-6 ／ １時 ３ヶ 重量比 （Ｂ） 間後 月後 １ 10/0/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 2×1010 7 ×1013 /0/0/0 C=12 90％ ２ 0/10/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 2×1013 8 ×1011 /0/0/0 C=12 90％ ３ 5/5/0/0 0.40 C=10 10％ 0 10/0 0.4 3×1011 7 ×1013 /0/0 C=12 90％ ４ 5/5/0/0 0.08 C=10 10％ 0.32 2/8 0.4 ＞1014 6 ×1013 /0/0 C=12 90％ ５ 5/0/0/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 7×1013 8 ×1013 /5/0 C=12 90％ ６ 5/0/0/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 5×1013 9 ×1013 /0/5 C=12 90％ ７ 0/5/5/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 ＞1014 4 ×1013 /0/0 C=12 90％ ８ 0/5/0/5 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 ＞1014 7 ×1013 /0/0 C=12 90％ ９ 7/0/0/3 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 4×1013 8 ×1013 /0/0 C=12 90％ 10 0/7/0/0 0.32 C=10 10％ 0.08 8/2 0.4 8×1013 8 ×1013 /0/3 C=12 90％ ａ−１：カプリン酸モノグリセライド（Ｃ１０ ９９％、モノグリセライド含量 ８９％） ａ−２：ラウリン酸モノグリセライド（Ｃ１２ ９９％、モノグリセライド含量 ８９％） ａ−３：カプロン酸モノグリセライド（Ｃ６ ９９％、モノグリセライド含量８ ７％） ａ−４：カプリル酸モノグリセライド（Ｃ８ ９９％、モノグリセライド含量８ ８％） ａ−５：ミリスチン酸モノグリセライド（Ｃ１４ ９９％、モノグリセライド含 量８９％） ａ−６：パルミチン酸モノグリセライド（Ｃ１６ ９９％、モノグリセライド含 量９０％）
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 // Ｂ２９Ｋ 23:00
Claims (3)
- 【請求項１】 カプリン酸モノグリセライドとラウリン
酸モノグリセライドとの混合物（Ａ）と、一般式（Ｉ）
のアルキルジエタノールアミン（Ｂ）とを、重量比
（Ａ）／（Ｂ）＝９／１ 〜４／６の範囲で含むことを
特徴とするポリプロピレン樹脂用帯電防止剤組成物。 Ｒ−Ｎ（ＣＨ2 ＣＨ2 ＯＨ）2 （Ｉ） （式中、Ｒは炭素原子数１０〜２２個の脂肪族炭化水素
基を表す。）。 - 【請求項２】 カプリン酸モノグリセライドとラウリン
酸モノグリセライドとの重量混合比が、１／９〜９／１
の範囲である請求項１に記載のポリプロピレン樹脂用帯
電防止剤組成物。 - 【請求項３】 請求項１又は２に記載の組成物を含む射
出成型用ポリプロピレン樹脂用帯電防止剤組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27247494A JPH08134289A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | ポリプロピレン用帯電防止剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27247494A JPH08134289A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | ポリプロピレン用帯電防止剤組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08134289A true JPH08134289A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17514431
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27247494A Pending JPH08134289A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | ポリプロピレン用帯電防止剤組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08134289A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999043746A1 (en) * | 1998-02-25 | 1999-09-02 | Danisco A/S | Anti-static composition |
| US6395812B1 (en) | 1998-02-25 | 2002-05-28 | Danisco A/S | Composition |
| JP2014196379A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-16 | 住友化学株式会社 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
| CN111500076A (zh) * | 2020-05-14 | 2020-08-07 | 南京京锦元科技实业有限公司 | 具有低气味的汽车内饰用热塑性弹性体材料及其制备方法 |
-
1994
- 1994-11-07 JP JP27247494A patent/JPH08134289A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999043746A1 (en) * | 1998-02-25 | 1999-09-02 | Danisco A/S | Anti-static composition |
| US6395812B1 (en) | 1998-02-25 | 2002-05-28 | Danisco A/S | Composition |
| EP1607438A1 (en) * | 1998-02-25 | 2005-12-21 | Danisco A/S | Anti-static composition |
| JP2014196379A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-16 | 住友化学株式会社 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
| CN111500076A (zh) * | 2020-05-14 | 2020-08-07 | 南京京锦元科技实业有限公司 | 具有低气味的汽车内饰用热塑性弹性体材料及其制备方法 |
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