JPH08134068A - 4―置換アルキルアミノ―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体 - Google Patents

4―置換アルキルアミノ―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体

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JPH08134068A
JPH08134068A JP26946094A JP26946094A JPH08134068A JP H08134068 A JPH08134068 A JP H08134068A JP 26946094 A JP26946094 A JP 26946094A JP 26946094 A JP26946094 A JP 26946094A JP H08134068 A JPH08134068 A JP H08134068A
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JP
Japan
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group
pyrrolo
pharmaceutically acceptable
acid addition
cyclohexylene
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Application number
JP26946094A
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English (en)
Inventor
Kazuya Takenouchi
一弥 竹之内
Yasushi Sakuma
安司 佐久間
Takahiro Takeuchi
隆博 竹内
Minoru Furuya
実 古屋
Takashi Kadota
孝志 門田
Hideki Horiuchi
秀樹 堀内
Yoshihiro Yamanaka
義弘 山中
Keiji Komoriya
恵司 小森谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】新規な4―置換アルキルアミノ―ピロロ[2,
3―d]ピリミジン誘導体を提供する。 【構成】式[I] (式中、R1 は水素原子、アルキル基、アラルキル基等
を表し、R2 はアルキル基、アラルキル基等を表し、R
3 ,R6 は水素原子,C1 〜C3 のアルキル基を表し、
4 はC1 〜C6 のアルキレン基を表し、R5 はC2
6 のアルキレン基,C6 〜C10のアリーレン基を表
し、AおよびBはO,S,N(R7 )(R7 はH,C1
〜C3 のアルキル基)を表し、nはR5 がC2 〜C6
アルキレン基の場合には1であり、R5 がC6 〜C10
アリーレン基の場合には1〜3の整数を表す。)で示さ
れる化合物ならびにその薬学的に許容される酸付加塩お
よび、当該化合物またはその薬学的に許容される酸付加
塩を有効成分として含有する、低酸素血症の処置に有効
な医薬製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な4―置換アルキ
ルアミノ―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体に関
する。
【0002】さらに詳しくは、ピリミジン環の2位に4
位とは独立に置換されていてもよいアミノ基を有する新
規な4―置換シクロヘキシルアミノ―ピロロ[2,3―
d]ピリミジン誘導体およびその薬学的に許容される酸
付加塩、ならびにそれを含んでなる医薬製剤、特に種々
の呼吸器疾患に伴う低酸素血症の処置(予防および治
療)に有効な医薬製剤に関する。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ピロロ[2,3―d]ピリミジン骨格:
【0004】
【化2】
【0005】を有する化合物には種々の興味ある薬理作
用を示すものが知られている。例えば、前記骨格の2
位、4位が共にアミノ基で置換された抗菌活性を有する
化合物とその製造法は知られており[英国特許第81
2,336号明細書;Townsend, L.B.ら、ジャーナル・
オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.) V
ol.31,1501(1988)等]、さらにそれらの
アミノ置換基が1級アミノ基である、それぞれ除草剤お
よび抗生剤としての化合物も公知である[奥田ら、日本
農薬化学会誌Vol.,9(1981);Pedersen, E.B.
ら、ケミカ・スクリプタ(Chemica Scripta) Vol.
,201(1988)等]。また、前記骨格の2位お
よび4位にアミノ基を有しそして7位に糖残基を有する
抗ウイルス活性を示す化合物も公知である[例えば、ヨ
ーロッパ特許公開第57548号明細書等]。
【0006】さて、特に、7位にアルキル基またはアル
ケニル基を有し、2位にアルキルもしくはアルケニル置
換アミノ基を有し、そして4位に環状アミノ基または鎖
状置換アミノ基を有するピロロ[2,3―d]ピリミジ
ン誘導体については、佐久間らが呼吸器疾患に伴う低酸
素血症の予防および治療剤として開示している[国際公
開WO91/04254号明細書]。しかしながら、ヘ
テロ原子を介して水素原子またはアルキル基が置換して
いるアルキレン基またはアリーレン基がさらにヘテロ原
子を介して置換しているアルキルアミノ基を4位に有す
るピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体は従来技術文
献に未載である。
【0007】本発明者らは、4―置換アルキルミノ―ピ
ロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体について鋭意研究
した結果、前記文献に未載の化合物のうち、特に下記式
[I]で示されるものが、前記の佐久間らの出願で例示
されているピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体に比
較して、薬効、毒性および物性の点から明らかに優位な
特徴を有することを知見し、本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記式[I]
【0009】
【化3】
【0010】(式中、R1 は水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基またはアラルキル基を表し、R2 はアルキル
基、アルケニル基またはアラルキル基を表し、R3 は水
素原子またはC1 〜C3 のアルキル基を表し、R4 はC
1 〜C6 のアルキレン基を表し、R5 はC2 〜C6 のア
ルキレン基またはC6 〜C10のアリーレン基を表し、R
6 は水素原子またはC1 〜C3 のアルキル基を表し、A
およびBは相互に独立して酸素原子;硫黄原子;あるい
は水素原子またはC1 〜C3 のアルキル基で置換された
窒素原子を表し、nはR5 がC2 〜C6 のアルキレン基
の場合には1であり、R5 がC6 〜C10のアリーレン基
の場合には1〜3の整数を表す。)で示される4―置換
アルキルアミノ―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導
体ならびにその薬学的に許容される酸付加塩、およびこ
の誘導体もしくはその薬学的に許容される酸付加塩を有
効成分として含んでなる医薬製剤である。
【0011】本発明において、アルキル基とは、別に定
義しない限りC1 〜C10の直鎖若しくは分岐鎖脂肪族炭
化水素基、環状脂肪族炭化水素基、鎖状―環状脂肪族炭
化水素基をいい、例えばメチル、エチル、n―プロピ
ル、イソプロピル、n―ブチル、イソブチル、sec―
ブチル、tert―ブチル、n―ペンチル、n―ヘキシ
ル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチル
メチル基などを挙げることができる。好ましくはこれら
のなかでもC1 〜C6 のアルキル基を意味する。
【0012】アルケニル基としては、少なくとも1個の
二重結合を含有するC2 〜C6 の直鎖若しくは分岐鎖脂
肪族炭化水素基をいい、例えばビニル、アリル、1―メ
チルアリル、2―メチルアリル、2―ブテニル、2―メ
チル―2―ブテニル、3―メチル―2―ブテニル、3―
ブテニル、2―ペンテニル、3―メチル―2―ペンテニ
ル、2―ヘキセニル、3―シクロプロピルアリル、3―
シクロペンテニル、3―シクロヘキセニル基等を挙げる
ことができる。好ましくはこれらのなかでもC 3 〜C4
のアルケニル基を意味する。
【0013】アリール基とは、5もしくは6員の単環も
しくは縮合環からなる芳香族炭化水素環基(または酸素
原子、イオウ原子、および窒素原子から選ばれる1〜2
個のヘテロ原子を有する5もしくは6員の芳香族複素環
基)をいい、フェニル、1―ナフチル、2―ナフチル、
2―ピロリル、2―フリル、2―チエニル、2―ピリジ
ルなどを意味する。
【0014】アラルキル基とは、構成原子数7〜20個
の、前記アルキル基およびアリール基からなる基であっ
て、例えばベンジル、1―フェニルエチル、1―メチル
―1―フェニルエチル、2―フェニルエチル、3―フェ
ニルプロピル、ジフェニルメチル(ベンズヒドリル)、
トリフェニルメチル、1―ナフチルメチル、1―(1―
ナフチル)エチル、1,2,3,4―テトラヒドロナフ
タレン―1―イル、2―ピロリルメチル、2―フルフリ
ル、2―チエニルメチル基等を挙げることができる。好
ましくはC7 〜C10のアラルキル基、例えばベンジル、
1―フェニルエチル、1―メチル―1―フェニルエチ
ル、2―フェニルエチル、3―フェニルプロピル基を意
味する。
【0015】アルキレン基とは、二価のC1 〜C10の直
鎖もしくは分岐鎖脂肪族炭化水素基、環状脂肪族炭化水
素基、鎖状脂肪族炭化水素基をいい、例えばメチレン、
エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレ
ン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、1,1−ジメチ
ルエチレン、1−エチルエチレン、1−エチル−1−メ
チルエチレン、1−エチル−2−メチルエチレン、2−
エチル−1−メチルエチレン、1,2−ジメチルエチレ
ン、1,1,2−トリメチルエチレン、trans―
1,3―シクロペンチレン、cis―1,3―シクロペ
ンチレン、trans―1,4―シクロヘキシレン、c
is―1,4―シクロヘキシレン、trans―1,2
―シクロヘキシレン、cis―1,2―シクロヘキシレ
ンなどのC1〜C10のアルキレン基を意味する。
【0016】アリーレン基とは、二価から四価の5もし
くは6員の単環もしくは縮合環からなる芳香族炭化水素
環基または芳香族複素環基をいい、例えば1,4―フェ
ニレン、1,3―フェニレン、1,2―フェニレン、
1,3,5―フェニレン、1,2,4―フェニレン、
1,2,3,5―フェニレン、1,2,4,5―フェニ
レン、1,2―ナフチレン、1,4―ナフチレン、1,
6―ナフチレン、1,7―ナフチレン、2,3,6―ナ
フチレン、2,3,7―ナフチレン、2,5―ピロリレ
ン、3,4―ピロリレン、2,3,4―ピロリレン、
2,3,5―ピロリレン、2,5―フリレン、3,4―
フリレン、2,3,4―フリレン、2,3,5―フリレ
ン、2,5―チエニレン、3,4―チエニレン、2,
3,4―チエニレン、2,3,5―チエニレン、2,6
―ピリジレン、3,5―ピリジレン、2,3,5―ピリ
ジレン、2,4,6―ピリジレン、2,3,5,6―ピ
リジレン基などを意味する。
【0017】かかる定義に基づいて、一般式[I]にお
けるR1 とは、水素原子、アルキル基、アルケニル基あ
るいはアラルキル基を表す。好ましくは水素原子、C1
〜C 6 のアルキル基、C3 〜C4 のアルケニル基あるい
はC7 〜C20のアラルキル基を表し、なかでも好ましく
はメチル基、アリル基、シクロプロピルメチル基、2―
メチルアリル基またはベンジル基、特に好ましくはメチ
ル基を表す。
【0018】一般式[I]におけるR2 は、アルキル
基、アルケニル基あるいはアラルキル基を表す。好まし
くはR1 と同様のものを表し、なかでも好ましくはアリ
ル基、2―メチルアリル基またはシクロプロピルメチル
基、特に好ましくはアリル基を表す。
【0019】一般式[I]におけるR3 は、水素原子ま
たはC1 〜C3 のアルキル基を表す。なかでも好ましく
は水素原子、メチル基またはエチル基、特に好ましくは
水素原子またはメチル基を表す。
【0020】一般式[I]におけるR4 は、C1 〜C6
のアルキレン基を表す。なかでも好ましくはエチレン
基、トリメチレン基、プロピレン基、1,1−ジメチル
エチレン基、1−エチル−1−メチルエチレン基、tr
ans―1,4―シクロヘキシレン、基、cis―1,
4―シクロヘキシレン基、trans―1,2―シクロ
ヘキシレン基、またはcis―1,2―シクロヘキシレ
ン基、特に好ましくはエチレン基、プロピレン基、1,
1−ジメチルエチレン基、trans―1,4―シクロ
ヘキシレン基またはcis―1,4―シクロヘキシレン
基を表す。
【0021】一般式[I]におけるR5 は、C2 〜C6
のアルキレン基またはC6 〜C10のアリーレン基を表
す。なかでもエチレン基、トリメチレン基、trans
―1,4―シクロヘキシレン基、cis―1,4―シク
ロヘキシレン基、trans―1,2―シクロヘキシレ
ン基、cis―1,2―シクロヘキシレン基、1,4―
フェニレン基、1,3―フェニレン基、1,2―フェニ
レン基、1,3,5―フェニレン基、1,2,4―フェ
ニレン基、1,2,3,5―フェニレン基、2,5―ピ
ロリレン基、3,4―ピロリレン基、2,3,4―ピロ
リレン基、2,3,5―ピロリレン基、2,5―フリレ
ン基、3,4―フリレン基、2,3,4―フリレン基、
2,3,5―フリレン基、2,5―チエニレン基、3,
4―チエニレン基、2,3,4―チエニレン基、2,
3,5―チエニレン基、2,6―ピリジレン基、3,5
―ピリジレン基、2,3,5―ピリジレン基、2,4,
6―ピリジレン基あるいは2,3,5,6―ピリジレン
基が好ましく、特に好ましくはエチレン基、トリメチレ
ン基、trans―1,4―シクロヘキシレン基、ci
s―1,4―シクロヘキシレン基、trans―1,2
―シクロヘキシレン基、cis―1,2―シクロヘキシ
レン基、1,4―フェニレン基、1,3―フェニレン
基、1,2―フェニレン基、1,3,5―フェニレン
基、1,2,4―フェニレン基、1,2,3,5―フェ
ニレン基または1,2,4,5―フェニレン基、なかで
も特に好ましくはエチレン基、1,4―フェニレン基ま
たは1,3,5―フェニレン基を挙げることができる。
【0022】一般式[I]におけるR6 は、水素原子ま
たはC1 〜C3 のアルキル基を表す。なかでも好ましく
はメチル基、エチル基、n―プロピル基またはイソプロ
ピル基、特に好ましくはメチル基またはエチル基を表
す。
【0023】一般式[I]におけるAおよびBは、相互
に独立して酸素原子;硫黄原子;または水素原子もしく
はC1 〜C3 のアルキル基で置換された窒素原子を表
す。なかでもA,B独立に酸素原子;硫黄原子;水素原
子で置換された窒素原子を挙げることができ、特に好ま
しくは酸素原子を表す。
【0024】本発明による式[I]で示される4―置換
アルキルアミノ―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導
体の好適な具体例としては次の表1に示される置換基を
含有する化合物が挙げられる。なお、本発明の化合物構
造式中に不斉炭素を有するときは、そのすべての光学異
性体を含む。さらに、本発明の化合物構造式中に幾何異
性体を生ずるような官能基が含まれる場合は、そのすべ
ての幾何異性体も含む。
【0025】
【化4】
【0026】
【表1】
【0027】本発明の4―置換アルキルアミノ―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン誘導体は酸付加塩であっても
よく、かかる酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫
酸、リン酸、硝酸、硼酸、炭酸などの無機酸、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、シ
ュウ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸などの有機カル
ボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p―トルエンスルホン酸、カンファース
ルホン酸などの有機スルホン酸等が挙げられる。中でも
塩酸、硫酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、メタンス
ルホン酸が好ましい。
【0028】なお、本発明による前記式[I]で示され
る4―置換アルキルアミノ―ピロロ[2,3―d]ピリ
ミジン誘導体およびその薬学的に許容される酸付加塩は
いかなる方法で製造してもかまわないが、一般的な製造
工程を包含する全反応工程スキームは次のように表すこ
とができる。
【0029】
【化5】
【0030】なお、上記各式中、R1 、R2 、R3 、R
4 、R5 、A、Bおよびnは前記定義に同じであり、X
は例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン
原子を表し、TBDMSOTfはtert―ブチルジメ
チルシリルトリフルオロメタンスルホネートを表す。
【0031】上記式[I]の化合物に至る反応工程を概
述すると以下の通りである。
【0032】式()の化合物は、アセタール()と
シアノ酢酸エステル()をアルカリ条件下で処理し、
次いで強アルカリの存在下でグアニジンを用いて閉環さ
せることによって得ることができる。
【0033】式()の化合物は、上記で得られる式
)の化合物を塩酸の存在下で閉環させ、次いで常法
(例えば、オキシ塩化リン)によりハロゲン化すること
によって得ることができる。
【0034】なお、化合物()と()から()を
合成する具体的な方法としては、例えばJ.Davall, J. C
hem. Soc.,1960,131;F.Seela et. al., Liebi
gs.Ann. Chem., 1983,137;F.Seela et. al.,
Liebigs. Ann. Chem., 1986,15等に記載があ
る。
【0035】式()の化合物は、上記で得られる式
)の化合物をTBDMSOTfによりシリル化し、
次いでアルカリ条件下でR1 X(Xはハロゲン原子)を
作用させることで得ることができる。
【0036】式()の化合物は、上記で得られる式
)の化合物を強アルカリの存在下でR2 X(Xはハ
ロゲン原子)を反応させた後、塩酸により脱シリル化し
て得ることができる。
【0037】別法として、式()の化合物をP―アニ
シルクロロジフェニルメタンにより4―メトキシトリチ
ル化した後、アルカリ条件下でR1 X(Xはハロゲン原
子)、次いで強アルカリ条件下でR2 X(Xはハロゲン
原子)を反応させ、最後に塩酸により脱4―メトキシト
リチル化することによって式()の化合物を得ること
ができる。
【0038】最後に上記式()の化合物をアルカリ条
件下で下記式[II]のアミンを反応させることで上記式
[I]の化合物を得ることができる。
【0039】
【化6】
【0040】(式中、R3 、R4 、R5 、R6 、A、B
およびnは前記式[I]の定義に同じ。) 本発明の化合物は、種々の呼吸器疾患に伴う低酸素血症
に対して優れた薬理作用を有する。
【0041】一般に、様々な肺疾患、例えば肺気腫、気
管支炎、気管支喘息、間質性肺炎および肺結核などにお
いては、病状の悪化あるいは慢性化に伴い動脈血中酸素
分圧(PaO2 )が低下することが知られており、疲労
感、息切れ、息苦しさをはじめ重篤な場合には呼吸困
難、チアノーゼ、意識障害などの症状を呈する。
【0042】そのため、従来からこれら呼吸器系諸疾患
によって低下したPaO2 を上昇改善する薬剤が求めら
れてきた。また、これらの疾患においては、PaO2
低下と共に動脈血中炭酸ガス分圧(PaCO2 )の上昇
を伴うことがしばしば認められ、このような場合、Pa
2 の上昇作用に加えてPaCO2 の低下作用を併せ持
つ薬剤も必要とされてきた。
【0043】本発明の化合物は、肺における呼吸機能を
高め、あるものは主にPaO2 のみを上昇させ、あるも
のはPaO2 の上昇と共にPaCO2 を低下させる作用
を有しており、かかる呼吸器系諸疾患に伴う低酸素血症
の処置に用いることができる。
【0044】本発明の化合物の薬理作用は、実験動物を
用いた急性あるいは慢性低酸素血症病態モデルによって
その効果を明らかにすることができる。例えば、ラット
などの小動物の肺内に炭末、シリカゲル、ガラスビー
ズ、歯科用印象材などの微粉末を経気道的に投与するこ
とにより、PaO2 の低下した急性低酸素血症病態モデ
ルを作成できる[参考文献:宗方ら、第35回日本麻酔
学会総会講演要旨179頁(1988)]、また、粘膜
起炎性を有する酢酸またはクロトン酸などを経気道的に
投与することにより、同様にPaO2 の低下した急性低
酸素血症病態モデルを作成できる。あるいは、肺の線維
化作用を有する塩酸ブレオマイシンを経気道的に投与す
ることにより、PaO2 の低下した慢性低酸素血症病態
モデルを作成できる。
【0045】本発明の4―置換アルキルアミノ―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン誘導体およびその薬学的に許
容される酸付加体は経口的に、あるいは静脈内、皮下、
筋肉内、経皮、直腸内等非経口的に投与することができ
る。
【0046】経口投与の剤型としては、例えば錠剤、丸
剤、顆粒剤、散剤、液剤、懸濁剤、カプセル剤などが挙
げられる。
【0047】錠剤の形態にするには、例えば乳糖、デン
プン、結晶セルロースなどの賦形剤;カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン
などの結合剤;アルギン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどの崩壊剤等を用いて
通常の方法により成形することができる。
【0048】丸剤、散剤、顆粒剤も同様に上記の賦形剤
等を用いて通常の方法によって成形することができる。
液剤、懸濁剤は、例えばトリカプリリン、トリアセチン
などのグリセリンエステル類、エタノール等のアルコー
ル類などを用いて通常の方法によって成形される。カプ
セル剤は顆粒剤、散剤あるいは液剤などをゼラチンなど
のカプセルに充填することによって成形される。
【0049】皮下、筋肉内、静脈内投与の剤型として
は、水性あるいは非水性溶液剤などの形態にある注射剤
がある。水性溶液剤は例えば生理食塩水などが用いられ
る。非水性溶液剤は、例えばプロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、オリーブ油、オレイン酸エチル
などが用いられ、これらに必要に応じて防腐剤、安定剤
などが添加される。注射剤はバクテリア保留フィルター
を通す濾過、殺菌剤の配合等の処置を適宜行うことによ
って無菌化される。
【0050】経皮投与の剤型としては、例えば軟膏剤、
クリーム剤などが挙げられ、軟膏剤はヒマシ油、オリー
ブ油などの油脂類;ワセリン等を用いて、クリーム剤は
脂肪油;ジエチレングリコール、ソルビタンモノ脂肪酸
エステルなどの乳化剤等を用いて通常の方法によって成
形される。
【0051】直腸投与のためには、ゼラチンソフトカプ
セルなどの通常の坐剤が用いられる。
【0052】本発明の4―置換アルキルアミノ―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン誘導体の投与量は、疾患の種
類、投与経路、患者の年齢、性別、疾患の程度などによ
って異なるが、通常成人一人当たり1〜500mg/日
である。
【0053】
【実施例】以下、参考例、実施例によって本発明をより
具体的に説明する。
【0054】
【参考例】2―アリルアミノ―4―クロロ―7―メチル
―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジンの合成 <方法A>2―アミノ―4―クロロ―7H―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン()5.00g(29.6
mmol)、トリエチルアミン4.96ml(1.2e
q)、p―アニシルクロロジフェニルメタン10.08
g(1.1eq)をジメチルホルムアミド(DMF)6
5mlを溶媒として、室温で攪拌しながら30分間反応
させた。0℃に冷却した後、ヨウ化メチル4.50ml
(2.44eq)、水素化ナトリウム3.00g(2.
53eq)を順次加えて1時間反応させた。さらに、ヨ
ウ化アリル5.36ml(1.5eq)、水素化ナトリ
ウム2.00g(1.7eq)を順次加えて1時間反応
させた。2N塩酸200ml、ジエチルエーテル100
mlを加えて室温でさらに1時間攪拌した。炭酸水素ナ
トリウムで中和した後、酢酸エチル(100ml×3
回)で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。
得られた油状物質をシリカゲルクロマトグラフィーに付
し、ヘキサン/酢酸エチル(8/1)の混合溶媒で溶出
すると、目的とする2―アリルアミノ―4―クロロ―7
―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
)が3.51g(収率53.1%)得られた。
【0055】<方法B>2―アミノ―4―クロロ―7H
―ピロロ[2,3―d]ピリミジン()26.9g
(159.5mmol)と、トリエチルアミン111m
l(5eq)を塩化メチレン300mlに加えて―30
℃で攪拌した。これにtert―ブチルジメチルシリル
トリフルオロメタンスルホネート36.7ml(1.1
eq)をゆっくり滴下し、その後室温に戻して1.5時
間反応させた。結晶は完全に溶けて、淡茶褐色溶液とな
った。反応溶液をシリカゲル200gを敷いたグラスフ
ィルターで濾過し、さらに塩化メチレン1リットルで溶
出したものと合わせて溶媒留去した。得られた油状物質
に1N NaOH水溶液300mlを加えてヘキサン
(500ml×4回)で抽出した。有機層を水、飽和食
塩水で順次洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
溶媒を留去した。得られた結晶をヘキサンより再結晶す
ると、2―tert―ブチルジメチルシリルアミノ―4
―クロロ―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジンが淡
茶褐色板状晶(mp114℃)として、35.27g
(収率78.2%)得られた。
【0056】物性値1 H―NMR(CDCl3 )δ:0.30(s,6
H),0.98(s,9H),4.5(br―s,1
H),6.4(m,1H),6.9(m,1H),8.
3(br―s,1H). こうして得られた2―tert―ブチルジメチルシリル
アミノ―4―クロロ―7H―ピロロ[2,3―d]ピリ
ミジン43.7g(154.5mmol)と、ヨウ化メ
チル13.56ml(1.4eq)をDMF150ml
に溶かし、炭酸カリウム34.40g(1.6eq)を
加え室温で激しく攪拌しながら15時間反応させた。反
応液に水300mlを加えてヘキサン(200ml×4
回)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去すると、2―t
ert―ブチルジメチルシリルアミノ―4―クロロ―7
―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
)が淡黄色結晶として45.87g(154.5m
mol)(定量的)得られた。
【0057】次いで、得られた2―tert―ブチルジ
メチルシリルアミノ―4―クロロ―7―メチル―7H―
ピロロ[2,3―d]ピリミジン()をヨウ化アリル
21.19ml(1.5eq)と共にDMF300ml
に加えて溶かし、窒素気流下0℃に冷却し激しく攪拌し
た。これに、ヘキサンでよく洗った水素化ナトリウム
(60%)9.27g(1.5eq)を、ヘキサン懸濁
液として少しずつ加えた。10分間攪拌しながら反応さ
せた後、水300mlをゆっくり加えて反応を停止し
た。ヘキサン(300ml×4回)で抽出し、有機層を
水、飽和食塩水で順次洗った。無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、溶媒を留去すると淡橙色油状物質が53.
5g得られた。これをジエチルエーテル30mlに溶か
し0℃で攪拌しながら濃塩酸50mlを加え10分間反
応させた。反応終了後、ジエチルエーテル(100ml
×2回)を加え有機層を分離した。水層を氷水200m
lで希釈し、次いで5N NaOH水溶液で中和し、生
じた沈澱を酢酸エチル(250ml×3回)で抽出し
た。有機層を水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、溶媒を留去すると、2―アリル
アミノ―4―クロロ―7―メチル―7H―ピロロ[2,
3―d]ピリミジン()が淡黄色結晶として33.5
7g(収率97.6%)得られた。これをエチルアルコ
ールより再結晶すると、微黄色板状結晶(mp113〜
114℃)として前記化合物が32.57g(収率9
4.0%)得られた。
【0058】物性値1 H―NMR(CDCl3 )δ:3.67(s,1
H),4.0〜4.2(m,2H),3.9〜5.4
(m,3H),5.75〜6.25(m,1H),6.
34(d,1H,J=3.5Hz),6.77(d,1
H,J=3.5Hz). 元素分析: C10114 Clとして 計算値:C,53.94;H,4.98;N,25.1
6 実験値:C,53.90;H,4.98;N,25.1
【0059】[実施例1]2―アリルアミノ―4―(trans―4―エトキシエ
トキシシクロヘキシル)アミノ―7―メチル―7H―ピ
ロロ[2,3―d]ピリミジンおよび硫酸塩(No.1
02)の合成 攪拌機のついたオートクレーブ中にtrans―4―エ
トキシエトキシシクロヘキシルアミン33.6g(0.
18mol)をn―ブチルアルコール60mlで溶かし
入れ、これに参考例の<B>によって得られた2―アリ
ルアミノ―4―クロロ―7―メチル―7H―ピロロ
[2,3―d]ピリミジン()20.0g(89.8
mmol)、炭酸カリウム31.0g(0.22mo
l)およびヨウ化リチウム15.6g(0.12mo
l)を加え、窒素雰囲気下、160℃に加熱して65時
間反応させた(内気圧:2〜3kgf/cm2 )。反応
液を室温に戻した後、水200mlを加え、酢酸エチル
(200ml×2回)で抽出した。有機層を飽和食塩水
で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留
去した。得られたオイル状残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィーで精製すると(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチ
ル=2/1〜1/2)、褐色オイル状の2―アリルアミ
ノ―4―(trans―4―エトキシエトキシシクロヘ
キシル)アミノ―7―メチル―7H―ピロロ[2,3―
d]ピリミジン[No.102、遊離塩基]が28.7
g(収率86%)得られた。この遊離塩基28.7g
(76.8mmol)をアセトニトリル150mlに溶
かし、この溶液に濃硫酸(97%)7.77g(76.
8mmol)のアセトニトリル溶液(50ml)を加え
た。析出した結晶をそのまま加熱溶解し、再結晶する
と、2―アリルアミノ―4―(trans―4―エトキ
シエトキシシクロヘキシル)アミノ―7―メチル―7H
―ピロロ[2,3―d]ピリミジン硫酸塩[No.10
2、硫酸塩]が青白色結晶として19.4g(遊離塩基
より収率54%)得られた。
【0060】物性値 遊離塩基1 H―NMR(CDCl3 )δ:1.20〜1.32
(m,2H),1.22(t,3H,J=6.9H
z),1.45(dq,2H,J=3.0,12.9H
z),2.08〜2.22(m,4H),3.32(t
t,1H,J=4.0,10.2Hz),3.54
(q,2H,J=6.9Hz),3.58〜3.68
(m,4H),3.62(s,3H),3.95〜4.
10(m,3H),4.61〜4.72(m,2H),
5.09(dq,1H,J=1.3,10.2Hz),
5.25(dq,1H,J=1.7,17.2Hz),
5.93〜6.07(m,1H),6.13(d,1
H,J=3.3Hz),6.57(d,1H,J=3.
6Hz).13 C―NMR(CDCl3 )δ:15.13,30.7
1,31.31,44.46,49.04,66.6
3,67.64,70.14,96.39,97.3
1,115.04,121.60,136.48,15
2.72,156.33,159.34. 塩酸塩 IR(neat)νmax,cm-1:3239,310
0,2940,2865,1655,1628,156
8,1452,1233,1103,1061,88
5,856,729,592. UV(EtOH)λmax,nm:293,270,2
30. FD―MS:m/z=374([M+H]+ )検出 元素分析: C20335 6 Sとして 計算値:C,50.94;H,7.05;N,14.8
5;S,6.80 実験値:C,50.80;H,7.00;N,14.7
8;S,6.85.
【0061】[実施例2〜12]以下の例では、本発明
の化合物を実施例1の方法に準じ、それぞれに対応する
出発原料()および反応体(アミン[II])を使用
し、そして表2〜5に個別に示す反応溶媒、添加物、な
らびに反応温度、反応時間を使用する条件下で製造し
た。こうして得られた本発明の化合物(No.101,
103〜112)の物性値を表2〜5に併せて示した。
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】[実施例13]動脈血ガス分圧値に及ぼす効果(静脈内投与系) 体重約300gのWistar系雄性ラットをハロセン
麻酔し、次いで2.0%酢酸0.6ml/kgを気道内
に注入することにより呼吸不全状態とした。その後、ウ
レタン―α―クロラロース麻酔し(i.p.)、股動脈
にカニューレを装着した。低酸素血症状態が安定化した
後(PaO2 :60〜70mmHg)、実施例1で合成
した化合物[No.102、硫酸塩](実施例11)を
0.1mg/kg/minで10分間静脈内に持続投与
し、投与終了直後の動脈血ガス分圧値(PaO2 ,Pa
CO2 )を測定した。
【0067】結果を下記の表6に示す。
【0068】
【表6】
【0069】活性表示 ΔPaO2 =被験化合物(投与直後のPaO2 ―投与前
のPaO2 ) ΔPaCO2 =被験化合物(投与直後のPaCO2 ―投
与前のPaCO2 ) 表5から、急性低酸素血症病態モデルにおいて非経口投
与の場合に、投与直前値に比して被験化合物No.10
2(硫酸塩)は著明なPaO2 上昇活性およびPaCO
2 低下活性を有することが判る。
【0070】[実施例14]動脈血ガス分圧値に及ぼす効果(経口投与系) 以下に示すような方法で亜急性低酸素血症病態モデルを
作成した。
【0071】すなわち体重約350gのWistar系
雄性ラットをハロセン麻酔し、次いで2.0%酢酸0.
6ml/kgを気道内に注入することにより呼吸不全状
態とした。酢酸投与後2日目から一昼夜絶食し、3日目
にラットをハロセン麻酔し、股動脈にカニューレを装着
した。麻酔が覚醒した後、低酸素血症状態(PaO2
60〜80mmHg)を確認し、実施例1で合成した化
合物[No.102、硫酸塩]を10mg/kg経口投
与した。60分後に動脈血ガス分圧値(PaO 2 ,Pa
CO2 )を測定した。
【0072】結果を下記の表7に示す。
【0073】[比較例1〜2]従来の化合物の動脈血ガス分圧値に及ぼす効果(経口投
与系) 被験化合物として実施例1で合成した化合物[No.1
02、硫酸塩]にかえて前記佐久間らの出願[国際公開
WO91/04254号明細書]で例示されている化合
物A(比較例1)またはB(比較例2)を用いるほか
は、実施例14と同様にして動脈血ガス分圧値((Pa
2 ,PaCO2 )を測定した。結果を表7に併せて示
す。
【0074】なお、比較化合物AおよびBは下記構造式
で示される。
【0075】比較化合物A;2―アリルアミノ―4―シ
クロヘキシルアミノ―7―メチル―7H―ピロロ[2,
3―d]ピリミジン塩酸塩
【0076】
【化7】
【0077】比較化合物B;2―アリルアミノ―4―
(2―(N,N―ジメチルアミノ)エチル)アミノ―7
―メチル―7H―ピロロ[2,3―d]ピリミジン塩酸
【0078】
【化8】
【0079】
【表7】
【0080】活性表示 ΔPaO2 =被験化合物(投与60分後のPaO2 ―投
与前のPaO2 ) ΔPaCO2 =被験化合物(投与60分後のPaCO2
―投与前のPaCO2 ) 表6から、亜急性低酸素血症病態モデルにおいて経口投
与の場合に、投与前値に比して本発明の果糖物と従来の
化合物とは、PaCO2 低下活性はほぼ同等であるが、
PaO2 上昇活性において本発明の化合物が顕著な活性
を有することが判る。また、以上の実施例で用いた本発
明の化合物(被験化合物)の急性毒性は、いずれもLD
50は2g/kg以上(ラット、P.O.)であった。ま
た蓄積毒性については細胞内蓄積毒性について検討を行
った結果、本発明の化合物(被験化合物)の毒性強度は
極めて低いと判定された。
【0081】[実施例15]錠剤の製造 実施例1の化合物を30mg含有する錠剤を下記処方に
より製造した。 実施例1化合物 30mg ラクトース 87mg デンプン 30mg ステアリン酸マグネシウム 3mg
【0082】[実施例16]注射剤の製造 1ml中に実施例1の化合物を0.3mg含有する注射
用溶液を下記の処方により製造した。 実施例1化合物 30mg 食塩 900mg 注射用蒸留水 100ml
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古屋 実 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 門田 孝志 東京都千代田区内幸町2丁目1番1号 帝 人株式会社内 (72)発明者 堀内 秀樹 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 山中 義弘 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 小森谷 恵司 東京都千代田区内幸町2丁目1番1号 帝 人株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式[I] 【化1】 (式中、R1 は水素原子、アルキル基、アルケニル基ま
    たはアラルキル基を表し、R2 はアルキル基、アルケニ
    ル基またはアラルキル基を表し、R3 は水素原子または
    1 〜C3 のアルキル基を表し、R4 はC1 〜C6 のア
    ルキレン基を表し、R5 はC2 〜C6 のアルキレン基ま
    たはC6 〜C10のアリーレン基を表し、R 6 は水素原子
    またはC1 〜C3 のアルキル基を表し、AおよびBは相
    互に独立して酸素原子;硫黄原子;あるいは水素原子ま
    たはC1 〜C3 のアルキル基で置換された窒素原子を表
    し、nはR5 がC2 〜C6 のアルキレン基の場合には1
    であり、R5 がC6 〜C10のアリーレン基の場合には1
    〜3の整数を表す。)で示される4―置換アルキルアミ
    ノ―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体ならびにそ
    の薬学的に許容される酸付加塩。
  2. 【請求項2】 R1 が水素原子、C1 〜C6 のアルキル
    基、C2 〜C6 のアルケニル基、またはC7 〜C10のア
    ラルキル基であり、R2 がC1 〜C6 のアルキル基、C
    2 〜C6 のアルケニル基、またはC7 〜C10のアラルキ
    ル基である請求項1記載の4―置換アルキルアミノ―ピ
    ロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体ならびにその薬学
    的に許容される酸付加塩。
  3. 【請求項3】 R1 が、メチル基、アリル基、シクロプ
    ロピルメチル基、2―メチルアリル基またはベンジル基
    である請求項1記載の4―置換アルキルアミノ―ピロロ
    [2,3―d]ピリミジン誘導体ならびにその薬学的に
    許容される酸付加塩。
  4. 【請求項4】 R2 がアリル基、シクロプロピルメチル
    基または2―メチルアリル基である請求項1記載の4―
    置換アルキルアミノ―ピロロ[2,3―d]ピリミジン
    誘導体ならびにその薬学的に許容される酸付加塩。
  5. 【請求項5】 R3 が水素原子、メチル基またはエチル
    基である請求項1記載の4―置換アルキルアミノ―ピロ
    ロ[2,3―d]ピリミジン誘導体ならびにその薬学的
    に許容される酸付加塩。
  6. 【請求項6】 R4 がエチレン基、トリメチレン基、t
    rans―1,4―シクロヘキシレン基、cis―1,
    4―シクロヘキシレン基、trans―1,2―シクロ
    ヘキシレン基、またはcis―1,2―シクロヘキシレ
    ン基である請求項1記載の4―置換シクロヘキシルアミ
    ノ―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体ならびにそ
    の薬学的に許容される酸付加塩。
  7. 【請求項7】 R5 がエチレン基、トリメチレン基、t
    rans―1,4―シクロヘキシレン基、cis―1,
    4―シクロヘキシレン基、trans―1,2―シクロ
    ヘキシレン基、cis―1,2―シクロヘキシレン基、
    1,4―フェニレン基、1,3―フェニレン基、1,2
    ―フェニレン基、1,3,5―フェニレン基、1,2,
    4―フェニレン基、1,2,3,5―フェニレン基また
    は1,2,4,5―フェニレン基である請求項1記載の
    4―置換シクロヘキシルアミノ―ピロロ[2,3―d]
    ピリミジン誘導体ならびにその薬学的に許容される酸付
    加塩。
  8. 【請求項8】 R6 がメチル基、エチル基、n―プロピ
    ル基またはイソプロピル基である請求項1記載の4―置
    換シクロヘキシルアミノ―ピロロ[2,3―d]ピリミ
    ジン誘導体ならびにその薬学的に許容される酸付加塩。
  9. 【請求項9】 AおよびBが酸素原子である請求項1〜
    8のいずれか1項に記載の4―置換シクロヘキシルアミ
    ノ―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体ならびにそ
    の薬学的に許容される酸付加塩。
  10. 【請求項10】 R1 がメチル基であり、R2 がアリル
    基であり、R3 が水素原子またはメチル基であり、R4
    がエチレン基、trans―1,4―シクロヘキシレン
    基またはcis―1,4―シクロヘキシレン基であり、
    5 がエチレン基、1,4―フェニレン基または1,
    3,5―フェニレン基であり、R6 がメチル基またはエ
    チル基であり、AおよびBが酸素原子である請求項1記
    載の4―置換シクロヘキシルアミノ―ピロロ[2,3―
    d]ピリミジン誘導体ならびにその薬学的に許容される
    酸付加塩。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の4―置換アルキルアミ
    ノ―ピロロ[2,3―d]ピリミジン誘導体またはその
    薬学的に許容される酸付加塩を有効成分として含んでな
    る医薬製剤。
  12. 【請求項12】 低酸素血症の処置に有効な請求項11
    記載の医薬製剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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