JP4192250B2 - 呼吸器疾患治療・予防用医薬 - Google Patents
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Description
本発明は医薬に関し、特に喘息に代表される呼吸器疾患の治療・予防用医薬及び新規ピロロピラゾロピリミジン誘導体に関する。
背景技術
喘息等に代表される呼吸器疾患の予防・治療は、現在、テオフィリンに代表されるキサンチン系気管支拡張剤による気管支拡張が主として行われており、その他には、塩酸エフェドリン等のベータ受容体興奮薬を対症的に用いる程度であった。
しかしながら、上記の薬剤は、何れも副作用が大きく、問題であった。しかし、これらの薬剤に代わる優れた薬剤が見出されていないため、やむをえずこれらの薬剤を投与せざるを得なかった。
一方、ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン骨格を有する化合物としては、3−シアノ−5−メチルピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン類に優れた血管拡張作用及び気管(支)拡張作用のあることが知られている(特公平6−88999号公報)。しかしながら、この化合物は血圧降下作用などの循環器に対する作用と気管(支)に対する作用の分離が困難であり、気管(支)に対して選択的に作用する薬剤の開発が望まれていた。
従って本発明の目的は、副作用が少なく、呼吸器疾患の予防・治療効果に優れた医薬を提供することにある。
発明の開示
斯かる実情に鑑み本発明者は、呼吸器疾患の予防・治療に有効な化合物を求めて、合成、スクリーニング等鋭意研究を行なったところ、下記一般式(1)で表される化合物又はその塩が、優れた気管(支)拡張作用及び気道収縮抑制作用を有し、かつ、循環器に対する作用が弱いので呼吸器疾患の予防・治療薬として有用であることを見出し本発明を完成した。
すなわち本発明は、次の一般式(1)
[式中、R1は炭素数3〜10の分岐鎖又は環状構造を有するアルキル基を示し、R2は水素原子またはアミノ基を示すが、R2が水素原子のときR1はsec−ブチル基である。]
で表わされるピロロピラゾロピリミジン誘導体又はその塩を有効成分とする気管又は気管支拡張剤を提供するものである。
また、上記一般式(1)で表わされる化合物のうち、次の一般式(1A)で表わされる化合物は、文献未記載の新規化合物である。
従って、本発明は、さらに一般式(1A)
[式中、R1Aは炭素数3〜10の分岐鎖又は環状構造を有するアルキル基を示し(ただし、tert−ブチル基を除く)、R2Aはアミノ基を示す。]
で表わされるピロロピラゾロピリミジン誘導体又はその塩を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
上記一般式(1)中、R1は炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖又は環状構造を有するアルキル基である。また、R1Aは該R1からtert−ブチル基を除いた基である。R1は具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−エチルプロピル基、tert−アミル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。このうち、R1としてはイソプロピル基、シクロプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、1−エチルプロピル基、tert−アミル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましい。また、R1Aとしては、これらの基からtert−ブチル基を除いた基が好ましい。
R2及びR2Aで示されるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられ、これらのうちフッ素原子、塩素原子が好ましい。
置換基を有するアルキル基としては、アルコキシアルキル基、アリールオキシアルキル基、アラルキルオキシアルキル基、モノもしくはジアルキル−アミノアルキル基、環状アミノアルキル基、ヒドロキシアルキル基が挙げられ、このうち、C1-10アルコキシ−C1-10アルキル基、フェノキシ−C1-10アルキル基、フェニル−C1-4アルキルオキシ−C1-10アルキル基、モノもしくはジ−C1-10アルキル−アミノ−C1-10アルキル基、環状アミノ−C1-10アルキル基、ヒドロキシ−C1-10アルキル基が好ましい。具体的にはメトキシメチル基、エトキシメチル基、ベンジロキシメチル基、フェノキシメチル基、アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、モルホリノメチル基、ピペラジノメチル基、4−メチルピペラジノメチル基、ヒドロキシメチル基等が挙げられる。
また置換基を有していてもよいアミノ基としては、アミノ基、モノもしくはジアルキル−アミノ基、環状アミノ基、ハロゲン原子が置換していてもよいアルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、置換基を有していてもよいウレイド基、置換基を有していてもよいチオウレイド基、置換基を有していてもよいヒドラジノ基が挙げられる。ここでハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。また、ウレイド基、チオウレイド基、ヒドラジノ基の置換基としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基等が挙げられ、これらのうち炭素数1〜10のものが好ましい。これらの置換基を有していてもよいアミノ基としては、アミノ基、モノもしくはジ−C1-10アルキルアミノ基、3〜6員環の環状アミノ基、C1-10アルキルスルホニルアミノ基、C1-10ハロゲノアルキルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、C1-10アルキルカルボニルアミノ基、C6−C10アリールカルボニルアミノ基、C1-10アルキルウレイド基、C1-10アルキルチオウレイド基、C1-10アルキルヒドラジノ基が好ましい。さらに、置換基を有していてもよいアミノ基の具体例としては、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、シクロブチルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピペラジノ基、メタンスルホニルアミノ基、トリフルオロメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、ウレイド基、メチルウレイド基、チオウレイド基、メチルチオウレイド基、ヒドラジノ基、メチルヒドラジノ基等が挙げられる。
またアルコキシカルボニル基としては、総炭素数2〜11のアルコキシカルボニル基が好ましく、総炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基がより好ましい。当該アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基等が挙げられる。
また、アルキルカルバモイル基としては、総炭素数2〜11のアルキルカルバモイル基が好ましく、総炭素数2〜7のアルキルカルバモイル基がより好ましい。当該アルキルカルバモイル基としては、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、イソプロピルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基等が挙げられる。
このうち、R2としてはアミノ基、ハロゲン原子(特に塩素原子)及び水素原子が好ましい。またR2Aとしては、アミノ基及びハロゲン原子(特に塩素原子)が好ましい。
化合物(1)の具体的な化合物としては、例えば、
3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物1)、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物2)、
3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8−イソプロピル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
3−シアノ−8−シクロプロピル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
3−シアノ−8−シクロブチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8−(1−エチルプロピル)−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
3−シアノ−8−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−クロロ−3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物3)、
8−sec−ブチル−5−クロロ−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物4)、
5−クロロ−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8−イソプロピル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−クロロ−3−シアノ−8−シクロプロピル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−クロロ−3−シアノ−8−シクロブチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−クロロ−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8−(1−エチルプロピル)−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−クロロ−3−シアノ−8−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−アミノ−3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物5)、
5−アミノ−3−シアノ−8−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物6)、
5−アミノ−8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物7)、
5−アミノ−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8−イソプロピル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−アミノ−3−シアノ−8−シクロプロピル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−アミノ−3−シアノ−8−シクロブチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−アミノ−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8−(1−エチルプロピル)−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸(化合物8)、
3−シアノ−8−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸(化合物9)、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸(化合物10)、
3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8−イソプロピル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸、
3−シアノ−8−シクロプロピル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸、
3−シアノ−8−シクロブチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸、
3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8−(1−エチルプロピル)−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸、
エチル 3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート(化合物11)、
エチル 3−シアノ−8−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート(化合物12)、
エチル 8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート(化合物13)、
エチル 3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8−イソプロピル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート、
エチル 3−シアノ−8−シクロプロピル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート、
エチル 3−シアノ−8−シクロブチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート、
エチル 3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8−(1−エチルプロピル)−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート、
8−tert−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物14)、
8−tert−ブチル−5−クロロ−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物15)、
5−アミノ−8−tert−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物16)、
8−tert−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸(化合物17)、
エチル 8−tert−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート(化合物18)、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−メトキシメチル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−エトキシメチル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−ベンジロキシメチル−8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−フェノキシメチル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−アミノメチル−8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−メチルアミノメチル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−ジメチルアミノメチル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−モルホリノメチル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−ピペラジノメチル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−(4−メチルピペラジノメチル)−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−ヒドロキシメチル−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−メチルアミノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−エチルアミノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−ジメチルアミノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−5−ジエチルアミノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−5−シクロプロピルアミノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−5−シクロブチルアミノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−ピロリジノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−ピペリジノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−モルホリノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−ピペラジノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−メタンスルホニルアミノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−トリフルオロメタンスルホニルアミノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−ベンゼンスルホニルアミノ−8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−アセチルアミノ−8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
5−ベンゾイルアミノ−8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−ウレイド−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−メチルウレイド−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−チオウレイド−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−メチルチオウレイド−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−ヒドラジノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−5−メチルヒドラジノ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン
等が例示できる。
また、本発明で用いることのできる塩としては、生理的に許容しうるものであれば特段の限定はされず、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の鉱酸塩;クエン酸、蓚酸、フマール酸、マレイン酸、ギ酸、酢酸、酒石酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸塩;炭酸塩等が好ましく例示できる。
又、化合物(1)は、水和物等の溶媒和物も包含する。
一般式(1)においてR2が置換基を有していてもよいアミノ基、アルコキシカルボニル基である化合物は、例えば、次の反応式に従って製造することができる。
[式中、R1、R2は前記と同じものを示し、R3はアルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。]
先ず、あらかじめアルコキシカルボニル基が導入された化合物(3)又はその互変異性体に、塩化ホスホリル等のハロゲン化剤を反応させてジハロゲン体(2)に変換し、これにアミン類(H2N−R1)を作用させて閉環することにより、R2がアルコキシカルボニル基である化合物(1)が得られる。次いでこの化合物のアルコキシカルボニル基を加水分解することにより、R2がカルボキシル基である化合物(1)が得られる。更に、R2がカルボキシル基である化合物(1)をクルチウス転位反応を利用してアミノ化し、所望に応じて常法によりアミノ基に置換基を導入することによりR2が置換基を有していてもよいアミノ基である化合物(1)を得ることができる。
ここで化合物(3)の互変異性体としては、次の構造のものが挙げられる。
ここで化合物(3)は、次の方法(a)により製造することができる。
方法(a)
[式中、R3はアルキル基を示す。]
すなわち、3−アミノ−4−シアノピラゾールとアルキル(テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル)グリオキシレートとをルイス酸等を触媒として縮合させ、続いてアルカリ処理することにより閉環すれば化合物(3)又はその互変異性体を得ることができる。
また、上述したアルキル(テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル)グリオキシレートは、γ−ブチロラクトンと蓚酸ジエステルをアルカリ触媒の存在下反応させることにより得られる。
一般式(1)においてR2が水素原子又はハロゲン原子である化合物は、例えば、次の反応式に従って製造することができる。
[式中、R1は前記と同じものを示し、Xはハロゲン原子を示す]
すなわち、式(5)で表される化合物又はその互変異性体にオキシ塩化リンに代表されるハロゲン化試薬を作用させて、トリハロゲン化化合物(4)を製造する。さらに化合物(4)にアミン類(H2N−R1)を作用させて閉環することにより、R2がハロゲン原子である化合物(1)が得られる。次いでこの化合物のハロゲン原子で置換された部位を還元することによりR2が水素原子である化合物(1)が得られる。
ここで化合物(5)の互変異性体としては、次の構造のものが挙げられる。
ここで化合物(5)は、次の方法(b)により製造することができる。
方法(b)
[式中、TBDMSiは、tert−ブチルジメチルシリル基を示す。]
すなわち、ブロモエタノールを、tert−ブチルジメチルシリルクロリドでtert−ブチルジメチルシリル化した後、ナトリウムエトキシド等のアルカリの存在下、マロン酸ジエチルを縮合させ、次いでこれを3−アミノ−4−シアノピラゾールと反応させれば、化合物(5)を得ることができる。
上記一般式(2)、(3)、(4)及び(5)の化合物を含む下記一般式(6)
[式中、Wは水酸基、ハロゲン原子又はアルキル基部位が炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖又は環状構造を有するアルキル基であるアルコキシカルボニル基を示し、Yは水酸基又はハロゲン原子を示し、Zは水酸基又はハロゲン原子を示す。]
で表されるピラゾロピリミジン誘導体又はその互変異性体は、本発明化合物(1)の製造中間体として重要な化合物である。
一般式(6)で表される化合物を例示するならば、例えば、エチル 3−シアノ−6−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7(4H)−オン−5−カルボキシレート、エチル 7−クロロ−6−(2−クロロエチル)−3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート、6−(2−クロロエチル)−3−シアノ−5,7−ジクロロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン、3−シアノ−5−ヒドロキシ−6−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7(4H)−オン等が挙げられる。
本発明化合物(1)は、化合物(2)又は(4)に、アミン類[H2N−R1]を反応させ閉環せしめ、さらに所望に応じてR2部位を変換することにより製造することができる。
ここでアミン類は、化合物(2)又は(4)に対して通常1.0〜10.0モル、好ましくは1.0〜2.5モル用いられる。反応の触媒としては3級有機アミン、無機塩基が用いられ、具体的に例示すればN,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、無水炭酸カリウム、無水炭酸ナトリウムなどが挙げられる。これらの触媒は化合物(2)又は(4)に対して通常0.5〜30.0モル、好ましくは2.0〜5.0モル用いられる。また、原料アミンであるR1−NH2を大過剰用いることにより触媒を不要とすることもできる。反応に用いる溶媒は2つの原料を溶解させることのできる非水溶媒であれば、特に限定されず、具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロメタンなどが挙げられる。溶媒の使用量は、具体的にはこれら原料化合物に対して5〜100倍量あればよい。またこれらの溶媒は単独で用いることも可能であるし、2種以上を組み合わせて用いることも可能である。溶媒の選択は、原料化合物及び触媒の物性に適合させて行えばよい。本製造法の反応温度については室温〜沸点付近の温度まで何れの温度でもよいが、好ましいのは室温である。本製造法の反応時間は種々の条件により異なるが、30分〜30日間を要する。反応の後処理と精製法については一般的な方法、例示すれば水によるクエンチ、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶等を適切に組み合わせて行うのが好ましい。これらの操作より、化合物(2)からR2がアルコキシカルボニル基の化合物(1)が、化合物(4)からR2がハロゲン原子である化合物(1)が得られる。
R2がカルボキシル基である化合物(1)は、R2がアルコキシカルボニル基である化合物を加水分解することにより得られる。加水分解は原料をテトラヒドロフラン、エタノール等の極性溶媒もしくはこれらの混液と水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液を合わせたものに加え、氷冷〜室温〜沸点付近で反応させることにより遂行される。
R2がアミノ基である化合物(1)は、R2がカルボキシル基である化合物を原料として製造することができる。先ず、R2がカルボキシル基である化合物(1)にアセトン、クロロホルム、ジクロロメタン等の溶媒中、塩基性触媒の存在下、ハロゲン化蟻酸エステルを作用させ、混合酸無水物誘導体と為す。反応溶媒は非水溶媒であり且つ水酸基等の活性基を持たないものが求められ、また常法により乾燥したものを用いることが好ましい。塩基性触媒としては3級アミンが好ましく、トリエチルアミンがさらに好ましい。ハロゲン化蟻酸エステルとしてはクロロ蟻酸エチル、クロロ蟻酸イソプロピルが好ましい。混合酸無水物と為す反応では反応温度は−20℃〜室温程度が好ましい。混合酸無水物は単離せず、そのままアジドイオンと反応させる。アジドイオン源としては、アジ化ナトリウムを用いることが好まれる。このものの水溶液を前述の混合酸無水物が生成した溶液に注ぎ込むことでアシルアジド誘導体が得られる。このときの反応温度は−20℃〜室温程度が好ましい。アシルアジド誘導体は濾取等の操作で未精製のまま単離される。アシルアジド誘導体はやや水分を含んだままトルエン等の溶媒に加え、加熱撹拌により転位反応を促進させ、アミノ基への変換が完成される。
R2が水素原子である化合物(1)は、R2がハロゲン原子である化合物を原料として製造することができる。先ず、R2がハロゲン原子である化合物を還元するのだが、ハロゲン原子の部位を選択的に還元することが望まれる。具体的にはR2がハロゲン原子である化合物(1)をメタノール等のアルコール若しくはメタノール等のアルコールとテトラヒドロフラン等の不活性溶媒の混液に溶解し、次いで塩化パラジウムと水素化ホウ素ナトリウムを適量加えて氷冷〜室温程度で数分〜数時間作用させることにより還元反応が完遂される。反応の後処理と精製法については一般的な方法、例示すれば副生成物の濾過、溶媒留去、カラムクロマトグラフィー、再結晶等を適切に組み合わせてやればよい。これらの操作により、R2がハロゲン原子である化合物からR2が水素原子である化合物(1)が得られる。
化合物(2)は化合物(3)を、化合物(4)は化合物(5)をハロゲン化させることにより得られる。ここで用いるハロゲン化剤としては特に限定されないが、例えばオキシ塩化リンなどが挙げられる。ハロゲン化剤は化合物(3)又は化合物(5)に対して通常1.0〜10.0モル、好ましくは2.0〜5.0モル用いられる。反応溶媒は非水溶媒であれば特に限定されず、具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロメタンなどが挙げられる。またハロゲン化剤が液体の場合、無溶媒で反応を行うことも可能である。反応の進行を促進するために塩基性触媒の使用が可能である。また、窒素気流下反応させてもよい。反応温度については溶媒、ハロゲン化剤、触媒の物性によって異なるが、加熱還流が好ましい。反応の後処理及び精製については一般的な方法に従って行えばよい。ただし、場合によりR2の分解に留意する必要がある。化合物(3)からジハロゲン化された化合物(2)が、化合物(5)からトリハロゲン化された化合物(4)が得られる。
化合物(1)又はその塩は、それ自体で呼吸器疾患用医薬として用いることもできるが、通常医薬として用いられている種々の剤型(組成物)とすることもできる。この様な剤型としては、インハレーション剤、注射剤、経口投与剤、経直腸投与剤等が挙げられる。
これらの剤型の医薬には、化合物(1)又はその塩以外に薬学的に許容される担体を含有することができる。この様な担体としては、例えば、賦形剤、結合剤、被覆剤、潤沢剤、糖衣剤、崩壊剤、増量剤、矯味矯臭剤、乳化・可溶化・分散剤、安定剤、pH調整剤、等張剤等が例示できる。
上述した医薬の好ましい投与量は、症状、疾病の種類、性別、年齢、体格等によって異なるが、化合物(1)又はその塩として一般的に成人一日当たり1〜1000mgが好ましく、これを一日一回〜数回に分けて投与することが好ましい。
実施例
以下、実施例を挙げて更に詳細に本発明を説明するが本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
合成例(1)
エチル (テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル)グリオキシレートの製造:
乾燥済みエタノール500mlに金属ナトリウム25.80gを加えて溶解させた。次いで、蓚酸ジエチル148.21gを加え、反応系を−15〜−10℃に冷却した。この温度を保ちながらγ−ブチロラクトン88.79gのエタノール60ml溶液を滴下し、2時間撹拌を行った後、室温で16時間撹拌を行った。反応液は氷−水1l中にあけ、濃塩酸でpH=4〜5に調整し、クロロホルム抽出を行った。クロロホルム層は無水硫酸ナトリウムにて乾燥を行い、溶媒を減圧留去した。ここで得られた粗生成物を減圧蒸留にかけ、150〜160℃(5−6mmHg)の留分を目的物として得た。微黄色液体156.21g(収率83.1%)。
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.39(3H,t,J=7.4Hz),
3.30(2H,t,J=7.4Hz),
4.37(2H,q,J=7.4Hz),
4.50(2H,t,J=7.4Hz),10.92(1H,brs)
合成例(2)
4−シアノ−3−[[[(エトキシカルボニル)−(テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル)]メチレン]アミノ]ピラゾールの製造:
乾燥エタノール200mlに3−アミノ−4−シアノピラゾール20.00g(0.185mol),エチル (テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル)グリオキシレート37.35g(0.201mol),ボロントリフルオリドメタノールコンプレックス4.00gを順次加え、室温で一晩撹拌した。溶媒の一部を減圧留去し、析出してくる固体を濾取し、乾燥し、目的物を31.32g(収率61.2%)得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)
1.15(3H,t,J=7.3Hz),
2.84(2H,t,J=7.3Hz),
4.12(2H,q,J=7.3Hz),
4.30(2H,t,J=7.3Hz),8.46(1H,s),
9.23(1H,s),13.33(1H,s)
合成例(3)
エチル 3−シアノ−6−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7(4H)−オン−5−カルボキシレートの製造:
4−シアノ−3−[[[(エトキシカルボニル)−(テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル)]メチレン]アミノ]ピラゾール31.20g(0.113mol)に乾燥トリエチルアミン200mlを加え、室温で1晩撹拌した。トリエチルアミンを減圧留去し、目的物を31.20g(収率100%)得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)
1.00(3H,t,J=7.3Hz),
3.03(2H,t,J=7.6Hz),
4.17(2H,q,J=7.3Hz),
4.39(2H,t,J=7.6Hz),8.43(1H,s),
9.46(1H,s),13.26(1H,s)
合成例(4)
エチル 7−クロロ−6−(2−クロロエチル)−3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレートの製造:
エチル 3−シアノ−6−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7(4H)−オン−5−カルボキシレート10.00g(36.20mmol)に窒素雰囲気下オキシ塩化リン120mlを加え、3時間撹拌しながら還流した。さらにトリエチルアミン12mlを加え、2時間加熱撹拌した。その後、反応液を減圧濃縮し、残渣を氷−水に注ぎ、析出してくる固体を濾取し、水で洗い、乾燥した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)に付し、目的物を7.07g(収率62.4%)得た。
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.50(3H,t,J=7.6Hz),
3.58(2H,t,J=7.0Hz),
3.83(2H,t,J=7.0Hz),
4.52(2H,q,J=7.6Hz),8.55(1H,s)
合成例(5)
エチル 3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート(化合物11)の製造:
エチル 7−クロロ−6−(2−クロロエチル)−3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート10.00g(31.93mmol)の80ml乾燥ジメチルホルムアミド溶液に室温で撹拌しながらシクロペンチルアミン15.0mlを一度に加え、続いて同温で5時間撹拌した。その後、反応液を氷−水に注ぎ、析出固体を濾取し、水で洗い、風乾し、目的物を10.02g(収率96.4%)得た。
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.46(3H,t,J=7.3Hz),1.60〜1.90(6H,m),
1.90〜2.15(2H,m),3.54(2H,t,J=8.9Hz),
3.95(2H,t,J=8.9Hz),
4.44(2H,q,J=7.3Hz),5.88〜6.05(lH,m),
8.24(1H,s)
合成例(6)
エチル 3−シアノ−8−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート(化合物12)の製造:
エチル 7−クロロ−6−(2−クロロエチル)−3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレートとシクロヘキシルアミンより合成例(5)と同様に目的物を収率96.5%で得た。
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.45(3H,t,J=7.3Hz),1.35〜2.00(10H,m),
3.52(2H,t,J=8.9Hz),
3.94(2H,t,J=8.9Hz),
4.44(2H,q,J=7.3Hz),5.33〜5.48(1H,m),
8.24(1H,s)
合成例(7)
エチル 8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート(化合物13)の製造:
エチル 7−クロロ−6−(2−クロロエチル)−3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレートとsec−ブチルアミンより合成例(5)と同様に目的物を収率95.6%で得た。
1H−NMR(CDCl3,ppm)
0.93(3H,t,J=7.3Hz),
1.34(3H,d,J=6.8Hz),
1.46(3H,t,J=7.0Hz),1.58〜1.85(2H,m),
3.54(2H,t,J=6.8Hz),3.76〜4.00(2H,m),
4.45(2H,q,J=7.0Hz),5.60〜5.85(1H,m),
8.24(1H,s)
合成例(8)
エチル 8−tert−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート(化合物18)の製造:
エチル 7−クロロ−6−(2−クロロエチル)−3−シアノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレートとtert−ブチルアミンより合成例(5)と同様に目的物を得た。
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.45(3H,t,J=7.2),1.74(9H,s),
3.45(2H,t,J=8.9Hz),
4.12(2H,t,J=8.9Hz),
4.44(2H,q,J=7.2Hz),8.28(1H,s)
合成例(9)
3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸(化合物8)の製造:
エチル 3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレート10.00g(30.73mmol)にテトラヒドロフラン200ml、エタノール200mlを加え、これに氷冷撹拌下1規定水酸化ナトリウム水溶液54mlを加えて1時間同温で撹拌した。さらにテトラヒドロフラン:エタノール=1:1の混液500mlを加え、同温で少時撹拌した後、濃塩酸にて酸性とし、不溶固体を濾取、これを水で洗い、乾燥し、目的物を9.09g(収率91.04%)得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)
1.50〜2.00(8H,m),3.83(2H,t,J=8.4Hz),
3.95(2H,t,J=8.4Hz),5.70〜5.95(1H,m),
8.67(1H,s),13.13(1H,brs)
合成例(10)
3−シアノ−8−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸(化合物9)の製造:
エチル 3−シアノ−8−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレートを用いて、合成例(9)と同様に目的物を得た。(収率、定量的)
1H−NMR(CD3OD,ppm)
1.30〜2.15(10H,m),3.58(2H,t,J=8.9Hz),
4.14(2H,t,J=8.9Hz),5.50〜5.68(1H,m),
8.52(1H,s)
合成例(11)
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸(化合物10)の製造:
エチル 8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレートを用いて、合成例(9)と同様に目的物を収率92.8%で得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)
0.85(3H,t,J=7.2Hz),
1.27(3H,d,J=6.8Hz),
1.45〜1.80(2H,m),3.41(2H,t,J=8.6Hz),
3.75〜4.00(2H,m),5.45〜5.70(1H,m),
8.67(1H,s),13.49(1H,brs)
合成例(12)
8−tert−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸(化合物17)の製造:
エチル 8−tert−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボキシレートを用いて、合成例(9)と同様に目的物を得た。
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)
1.68(9H,s),3.30(2H,t,J=8.8Hz),
4.15(2H,t,J=8.8Hz),8.69(1H,s),
13.49(1H,brs)
合成例(13)
5−アミノ−3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物5)の製造:
3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸3.00g(10.09mmol)に乾燥アセトン40ml、トリエチルアミン1.8ml(d=0.726,12.94mmol)を加え、これに氷冷撹拌下、クロロ蟻酸エチル1.20ml(d=1.135,12.55mmol)の5ml乾燥アセトン溶液を加え、同温で30分撹拌した。さらにこれに、同温で撹拌しながら、アジ化ナトリウム1.40g(21.54mmol)の2.5ml水溶液を加え、同温で30分撹拌した。その後、反応液を氷−水に注ぎ、不溶固体を濾取、水で洗った。これをトルエン100mlに加え、1時間撹拌しながら還流した後、トルエンを減圧留去した。残渣をクロロホルムに溶解し、これにヘキサンを加えて、析出してくる固体を濾取し、乾燥し、目的物を1.50g(収率60.0%)得た。
m.p.
265℃
IR(KBr錠剤、cm-1)
3500,3300,3260,3136,2208,1647,1613,1574,1528,1417,1290,1246,1218,741
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.55〜2.10(8H,m),2.95(2H,t,J=8.9Hz),
3.81(2H,t,J=8.9Hz),5.60〜5.80(1H,m),
5.86(2H,brs),7.94(1H,s)
合成例(14)
5−アミノ−3−シアノ−8−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物6)の製造:
3−シアノ−8−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸を用いて合成例(13)と同様に目的化合物を収率41.7%で得た。
m.p.
253〜255℃
IR(KBr錠剤、cm-1)
3480,3300,3147,2214,1646,1613,1570,1530,1410,1291,1238
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.00〜1.95(10H,m),2.93(2H,t,J=9.2Hz),
3.81(2H,t,J=9.2Hz),5.05〜5.18(1H,m),
5.38(2H,brs),7.95(1H,s)
合成例(15)
5−アミノ−8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物7)の製造:
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸を用いて合成例(13)と同様に目的化合物を収率51.9%で得た。
m.p.
191〜192℃
IR(KBr錠剤、cm-1)
3480,3320,3140,2211,1655,1616,1577,1529
1H−NMR(CDCl3,ppm)
0.91(3H,t,J=7.3Hz),
1.23(3H,d,J=7.0Hz),1.45〜1.75(2H,m),
2.96(2H,t,J=9.3Hz),3.65〜3.86(2H,m),
5.30〜5.50(1H,m),5.78(2H,brs),
7.94(1H,s)
合成例(16)
5−アミノ−8−tert−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物16)の製造:
8−tert−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−カルボン酸を用いて合成例(13)と同様に目的化合物を収率36.2%で得た。
m.p.
229.5〜232.0℃
IR(KBr錠剤、cm-1)
3480,3320,3140,2216,1653,1611,1566,1513,1228,1213
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.66(9H,s),2.82(2H,t,J=8.9Hz),
3.98(2H,t,J=8.9Hz),5.23(2H,brs),
7.96(1H,s)
合成例(17)
1−ブロモ−2−tert−ブチルジメチルシリロキシエタンの製造:
モレキュラシーブス乾燥済アセトニトリル40mlにtert−ブチルジメチルクロロシラン3.50g、イミダゾール4.00gを加え、室温にて10分間撹拌を行った。ここに、2−ブロモエタノール2.64gを加え、室温で更に6時間撹拌を行った。溶媒を減圧留去し、残渣に酢酸エチルを加えた。酢酸エチル層は飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥を行った後、溶媒を減圧留去、ここで得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)に付し、目的物を4.40g(収率87.0%)得た。
無色液体
1H−NMR(CDCl3,ppm)
−0.10(6H,s),0.82(9H,s),
3.31(2H,t,J=6.3Hz),
3.80(2H,t,J=6.3Hz)
合成例(18)
2−(2−tert−ブチルジメチルシリロキシエチル)マロン酸ジエチルの製造:
モレキュラーシーブス乾燥済エタノール1.70Lに金属ナトリウム22.90gを溶解させ、マロン酸ジエチル131.0g、1−ブロモ−2−tert−ブチルジメチルシリロキシエタン230g加え、加熱還流下1晩撹拌を行った。溶媒をあらかた減圧留去した後少量のエーテルを加え、析出している結晶を濾別、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン,ヘキサン:酢酸エチル=10:1)に付し目的物を234.42g(収率89.9%)得た。
無色液体
1H−NMR(CDCl3,ppm)
0.02(6H,s),0.87(9H,s),
1.25(6H,t,J=7.2Hz),
2.10(2H,q,J=6.5Hz),3.54〜3.66(3H,m),
4.17(4H,m)
合成例(19)
3−シアノ−5−ヒドロキシ−6−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7(4H)−オンの製造:
モレキュラーシーブス乾燥済エタノール500mlに金属ナトリウム4.14gを溶解した後、2−(2−tert−ブチルジメチルシリロキシエチル)マロン酸ジエチル37.50g、3−アミノ−4−シアノピラゾール9.72gを加え、加熱還流下4日間撹拌を行った。溶媒をあらかた減圧留去し、エーテルを加え、析出している結晶を濾取乾燥し、この結晶をメタノール700mlに溶解させた。ここに濃塩酸12.0mlを加え、しばらく撹拌を行い、析出している塩化ナトリウムを濾別し、濾液を減圧濃縮した。再びエーテルを加え、析出している結晶を濾取、乾燥を行った。収量17.60g。収率88.8%。
淡褐色結晶
1H−NMR(DMSO−d6,ppm)
2.66(2H,t,J=6.5Hz),
3.52(2H,t,J=6.5Hz),8.22(1H,s)
合成例(20)
6−(2−クロロエチル)−3−シアノ−5,7−ジクロロピラゾロ[1,5−a]ピリミジンの製造:
3−シアノ−5−ヒドロキシ−6−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7(4H)−オン16.40gにオキシ塩化リン100ml、トリエチルアミン13.58gを加え、加熱還流下2時間撹拌を行った。TLC上で原料スポットが消失したため、撹拌を止め、過剰のオキシ塩化リンを減圧留去後、残渣を氷水の中にあけ、クロロホルム抽出を行った。クロロホルム層は無水硫酸ナトリウムで乾燥を行い、溶媒を減圧留去した。粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)に付し、目的物を9.03g(収率44.0%)得た。
白色結晶
1H−NMR(CDCl3,ppm)
3.51(2H,t,J=7.0Hz),
3.85(2H,t,J=7.0Hz),8.46(1H,s)
合成例(21)
8−tert−ブチル−5−クロロ−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物15)の製造:
6−(2−クロロエチル)−3−シアノ−5,7−ジクロロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン2.50gをジメチルホルムアミド30mlに溶解し、tert−ブチルアミン900mg、トリエチルアミン2.00gを加え、室温にて4時間撹拌を行った。過剰のアミン及び溶媒を減圧留去し残渣をクロロホルムに溶解した。クロロホルム層は飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで乾燥を行い、溶媒を減圧留去、クロロホルム/エーテル系より結晶を析出させた。この結晶を濾取し、エタノール120mlに加熱溶解し、再結晶化を行った。収量2.04g。収率81.6%。
淡褐色結晶
m.p.
245℃(分解)
IR(KBr錠剤、cm-1)
2200,1600,1580,1500
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.79(9H,s),3.16(2H,t,J=9.2Hz),
4.13(2H,t,J=9.2Hz),8.17(1H,s)
合成例(22)
5−クロロ−3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物3)の製造:
6−(2−クロロエチル)−3−シアノ−5,7−ジクロロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン2.60gにシクロペンチルアミン940mg、トリエチルアミン2.0gを作用させ、合成例(21)と同様の方法で目的物を2.26g(収率83.1%)得た。
淡褐色結晶
m.p.
208℃
IR(KBr錠剤、cm-1)
2200,1630,1610,1500
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.74(6H,m)、1.98(2H,m),
3.20(2H,t,J=9.2Hz),
3.93(2H,t,J=9.2Hz),5.82(1H,m),
8.14(1H,s)
合成例(23)
8−sec−ブチル−5−クロロ−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物4)の製造:
6−(2−クロロエチル)−3−シアノ−5,7−ジクロロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン2.50gにsec−ブチルアミン900mg、トリエチルアミン2.00gを作用させ、合成例(21)と同様の方法で目的物を2.12g(収率84.8%)得た。
淡褐色結晶
m.p.
227℃
IR(KBr錠剤、cm-1)
2220,1620,1600,1500,1300
1H−NMR(CDCl3,ppm)
0.93(3H,t,J=7.3Hz),
1.30(3H,d,J=7.0Hz),1.70(2H,m),
3.20(2H,t,J=9.5Hz),3.85(2H,m),
3.57(1H,m),8.15(1H,s)
合成例(24)
8−tert−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物14)の製造:
8−tert−ブチル−5−クロロ−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン4.00gをテトラヒドロフラン160ml、メタノール80mlの混合溶媒に40℃で溶解してから反応系を0℃に冷却した。ここに塩化パラジウム1.28g、水素化ホウ素ナトリウム2.75gを徐々に加え、0℃のまま30分間撹拌を行った。さらに塩化パラジウム2.56g、水素化ホウ素ナトリウム5.49gを徐々に追加し、0℃にて30分間、室温にて1時間撹拌を行った。固形物を濾去した後溶媒をあらかた減圧留去、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)に付し、目的物を1.70g(収率54.3%)得た。再結晶はエタノールより行った。
白色結晶
m.p.
201〜202℃
IR(KBr錠剤、cm-1)
2220,1610,1590,1500
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.72(9H,s),3.11(2H,t,J=9.2Hz),
4.06(2H,t,J=9.2Hz),8.03(1H,s),
8.17(1H,s)
合成例(25)
3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物1)の製造:
5−クロロ−3−シアノ−8−シクロペンチル−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン2.85gを用い、合成例(24)と同様の方法で合成を行った。粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付し、目的物を660mg得た。収率26.4%。再結晶はエタノールより行った。
淡褐色結晶
m.p.
124〜125℃
IR(KBr錠剤、cm-1)
2220,1620,1610,1500,1290
1H−NMR(CDCl3,ppm)
1.73(6H,m),1.97(2H,m),
3.22(2H,t,J=9.2Hz),
3.90(2H,t,J=9.2Hz),5.86(1H,m),
8.02(1H,s),8.17(1H,s)
合成例(26)
8−sec−ブチル−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物2)の製造:
8−sec−ブチル−5−クロロ−3−シアノ−6,7−ジヒドロ−8H−ピロロ[3,2−e]ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン4.308gを用い、合成例(24)と同様の方法で合成を行った。粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付し、目的物を1.28g得た。収率34.0%。再結晶はエタノールより行った。
淡灰色結晶
m.p.
171〜172℃
IR(KBr錠剤、cm-1)
2220,1620,1610,1510,1280
1H−NMR(CDCl3,ppm)
0.93(3H,t,J=7.3Hz),
1.31(3H,d,J=7.0Hz),1.72(2H,m),
3.26(2H,t,J=9.2Hz),3.90(2H,m),
5.60(1H,m),8.04(1H,s),8.17(1H,s)
試験例1
気管拡張作用(イン・ビトロ)
化合物2、化合物5、化合物6、化合物7、化合物16について、喘息等の呼吸器疾患の治療及び/又は予防に有益な気管拡張作用をマグヌス法によって調べた。先ず、ハートレー系白色種雄性モルモット(250〜300g)を打撲・放血死させてから気管を摘出した。この気管から短冊状の標本を作成し、混合ガス(95%O2、5%CO2)を通気して37℃に保温したクレブス−ヘンゼライト液を満たしたマグヌス管に懸垂した。静止張力1.0gを負荷して等尺性張力を記録した。試験化合物は1×10-6Mのカルバコール及び3×10-5Mのヒスタミンで収縮させた標本に累積的に投与して弛緩作用を検討した。累積投与後、10-4Mのイソプロテレノールを投与して気管標本の最大弛緩作用を確認した。最大弛緩を100%とし、50%弛緩させる試験化合物の濃度の負の対数値を算出しpIC50値とした。結果を表1に示す。本発明化合物は、すべて対照薬以上の薬効を有する。
試験例2
気管拡張作用(イン・ビトロ)
試験例1と同様にマグヌス法によって摘出気管を用いてLTD4(濃度3×10-8M)による収縮に対する本発明の化合物のpIC50値を求めた。結果を表2に示す。この収縮に対して本発明化合物は有効であることが判る。
試験例3
気道収縮反応抑制作用(イン・ビボ)
1群6匹のハートレー系白色種雄性モルモット(250〜350g)をペントバルビツールで麻酔し、気管、食道、頚動脈及び頚静脈にカニューレを挿入した。実験はブロンコスパスム・トランスデュサー(コンツェット−レッスラー法変法)の回路中に組み込んだ人工呼吸器に気道カニューレを接続し、こはく酸コリンクロライド(1mg/kg i.v.)により自発呼吸を停止させた後人工喚気下に於いて行い、気道収縮反応はベンチレーション・オーバーフロー量を指標として測定した。食道カニューレより、1%CMCに懸濁した試験化合物(100mg/2ml/kg)を投与後、15、30、60、120分後にアセチルコリン(20μg/kg)又はヒスタミン(20μg/kg)を静脈投与し惹起された気道収縮反応を観察した。比較例としては、喘息の治療に一般的に広く用いられているテオフィリン(100mg/2ml/kg)を用いた。数値は抑制率(%)として算出した。結果を表3に示す。木発明化合物は何れも気管収縮を抑制する作用に優れていることが判る。
産業上の利用可能性
本発明化合物(1)又はその塩は、優れた気管(支)拡張作用及び気道収縮抑制作用をする。従って、呼吸器疾患、特に気管支喘息の治療・予防作用を有する医薬として有用である。
Claims (4)
- Rlがsec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基である請求項1記載の気管又は気管支拡張剤。
- RlAがsec−ブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基である請求項3記載のピロロピラゾロピリミジン誘導体又はその塩。
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