JPH08133676A - クレーン用多段伸縮ブーム - Google Patents

クレーン用多段伸縮ブーム

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JPH08133676A
JPH08133676A JP29388794A JP29388794A JPH08133676A JP H08133676 A JPH08133676 A JP H08133676A JP 29388794 A JP29388794 A JP 29388794A JP 29388794 A JP29388794 A JP 29388794A JP H08133676 A JPH08133676 A JP H08133676A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クレーン用多段伸縮ブームを、軽量、コンパ
クトで、ロープの張り調整を容易にする。 【構成】 第1ブーム1に第2ブーム2〜第5ブーム5
を順次挿嵌し、最縮小時に第1ブーム1の基端6から第
2ブーム2以降の基端部を突出し、第1油圧シリンダ1
0を第2ブーム2の外側で第1ブーム1の内側に配置す
る。第1伸長ロープ調整ねじ41、第2伸長ロープ調整
ねじ51、第1収縮ロープ調整ねじ61、第2収縮ロー
プ調整ねじ71をそれぞれブームの外方に配置する。こ
れにより最縮小時の長さを短く、前伸長長さを長くで
き、第2ブーム2以降の重量制限が可能となり、組み立
て後のロープ張り調整が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動式クレーン等に起
伏自在にその基部を軸着された多段伸縮ブームに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、多段伸縮ブームの構造等について
は、実公平6−17827、実開昭63−136690
あるいは実開平4−29590により提案されている。
【0003】実公平6−17827は3段同時伸縮ブー
ムの構造に関し、中空矩形断面の第1ブームの内側に順
次テレスコープ状に挿嵌した第2、第3ブームと、第3
ブームの内側に配設された油圧シリンダと、伸長および
短縮用のシーブおよびロープとにより構成された3段同
時伸縮ブームにおいて、第5ブームの内側を通る伸長ロ
ープの振動を防止するために振動規制装置を設けてい
る。
【0004】実開昭63−136690は5段伸縮ブー
ムの構造に関し、第1ブームの内側に第2、第3、第
4、第5ブームを順次挿嵌し、第5ブームの内側に第
2、第3ブーム伸縮用の2本の油圧シリンダを配設し、
第1ブーム伸縮用油圧シリンダを伸縮して第2ブームを
伸縮させる。また、2組の伸長用ロープおよびシーブ
と、2組の短縮用ロープおよびシーブとを用いて第3ブ
ーム伸縮用油圧シリンダを伸縮することにより第3、第
4、第5ブームが同期して伸縮させるようになってい
る。
【0005】実開平4−29590は5段伸縮ブームの
構造に関するもので、図21のブームの縦断面図に示す
ように第1ブーム90の内側に順次第2ブーム91、第
3ブーム92、第4ブーム93、第5ブーム94を挿嵌
し、ブームを最縮小状態にしたときに最外側の第1ブー
ム90の基端95から第2ブーム91以下のブームの基
段部を突出させている。そして、第2ブーム91伸縮用
の第1油圧シリンダ96を第2ブーム91の外側で、第
1ブーム90の内側に配置し、第3ブーム92伸縮用の
第2油圧シリンダ97を第5ブーム94の内側に配置し
た構造となっている。これにより最縮小時のブーム長さ
を短くし、伸長時のブーム長さを長くすることができる
とともに、車両走行時のオペレータの視界を向上してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、それぞ
れの提案には以下のような問題点がある。
【0007】実公平6−17827においては、短縮用
ロープの張り調整用の調整ねじの取り付け部がブーム内
方に位置しており、組み立て後に短縮用ロープの張り調
整を行うのが極めて困難である。
【0008】実開昭63−136690においては、第
5ブームに2本の油圧シリンダを内設したため、第2ブ
ームから第5ブームまでの断面形状が大きくなり、先方
に伸びるブームの重量が重くなって吊り作業時の安定性
の確保に不利である。
【0009】実開平4−29590においては、図22
に示すように第1油圧シリンダ96を最大伸長時に支点
間の距離L4が長くなり、座屈を起こす恐れがある。そ
の対策としては第1油圧シリンダ96の直径を大きくす
る必要があり、それに伴って第1ブーム90の断面サイ
ズの大型化も必要となり、重量およびコストの上昇を招
く。また、第2ブーム91を最大伸長した状態で、第2
ブーム91の先端に上向きの外力W3を受けた場合、第
2ブーム91の基端部98が第1油圧シリンダ96に当
接し、荷重W4が加わり損傷する恐れがある。
【0010】本発明は上記の問題点に着目してなされた
もので、軽量、コンパクトで、組み立て後にもロープの
張り調整が容易に行え、油圧シリンダに座屈発生の恐れ
がなく、第2ブーム伸長時、第2ブーム先端に下方から
の外力が加わった場合にも油圧シリンダに負荷が加わる
ことのないクレーン用多段伸縮ブームを提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るクレーン用多段伸縮ブームの第1の発
明においては、中空矩形断面の第1ブームに第2ブーム
から第5ブームまでを順次内側にテレスコープ状に伸縮
自在に挿嵌した多段伸縮ブームを最縮小状態にしたとき
に、最外側の第1ブームの基端部から第2ブーム以降の
ブームの基端部を突出させ、かつ、第2ブーム伸縮用の
第1油圧シリンダが第2ブームの外側で、第1ブームの
内側に配置された多段伸縮ブームにおいて、前記第1油
圧シリンダのピストンロッド先端部を第1ブームの基端
部に取り付け、該シリンダ本体基端部を第2ブームの先
端部に取り付け、第5ブームの内側に配置された第2油
圧シリンダのピストンロッド先端部を第2ブームの基端
部に取り付け、該シリンダ本体先端部を第3ブームの基
端部に取り付け、第2ブームの基端部に一端を取り付け
た第1伸長ロープの他端を、第2油圧シリンダのシリン
ダ本体基端部に装着した第1伸長シーブを介して第4ブ
ームの基端部に取り付け、第3ブームの先端上部に一端
を取り付けた第2伸長ロープの他端を、第4ブームの先
端部に装着した第2伸長ジーブを介して第5ブームの基
端部に取り付ける一方、第2ブームの先端部に一端を取
り付けた第1収縮ロープを第2ブームの内側で、第3ブ
ームの外側を通し、その他端を第3ブームの基端部に装
着した第1収縮シーブを介して第4ブームの基端部に取
り付け、第3ブームの先端部に一端を取り付けた第2収
縮ロープを第3ブームの内側で、第4ブームの外側を通
し、その他端を第4ブームの基端部に装着した第2収縮
シーブを介して第5ブームの基端部に取り付けた構成と
している。
【0012】第2の発明においては、中空矩形断面の第
1ブームに第2ブームから第5ブームまでを順次内側に
テレスコープ状に伸縮自在に挿嵌した多段伸縮ブームを
最縮小状態にしたときに、最外側の第1ブームの基端部
から第2ブーム以降のブームの基端部を突出させ、か
つ、第2ブーム伸縮用の第1油圧シリンダが第2ブーム
の外側で、第1ブームの内側に配置された多段伸縮ブー
ムにおいて、前記第1油圧シリンダのピストンロッド先
端部を第1ブームの基端部に取り付け、該シリンダ本体
基端部を第2ブームの先端部に取り付け、該シリンダ本
体先端部を第2ブームの基端部に装着した支持装置によ
り係止した構成としている。
【0013】第3の発明においては、中空矩形断面の第
1ブームに第2ブームから第5ブームまでを順次内側に
テレスコープ状に伸縮自在に挿嵌した多段伸縮ブームを
最縮小状態にしたときに、最外側の第1ブームの基端部
から第2ブーム以降のブームの基端部を突出させ、か
つ、第2ブーム伸縮用の第1油圧シリンダが第2ブーム
の外側で、第1ブームの内側に配置された多段伸縮ブー
ムにおいて、前記第2ブーム伸長時に荷吊り時と逆方向
の荷重を受けた場合、該荷重を受けるために第2ブーム
の基端部下面にスライドプレートを取着し、第1ブーム
の先端部の内側に前記スライドプレートに当接する荷重
受具を設けた構成としている。
【0014】つぎに第1の発明を基本として、前記第1
伸長ロープの一端に取着したロープ張力を調整する調整
ねじを第2ブームの基端側で、かつ、外方に配置し、前
記第2伸長ロープの一端に取着した調整ねじを第3ブー
ムの先端側で、かつ、外方に配置し、前記第1収縮ロー
プの一端に取着した調整ねじを第2ブームの先端側で、
かつ、外方に配置し、前記第2収縮ロープの一端に取着
した調整ねじを第3ブームの先端側で、かつ、外方に配
置して構成している。
【0015】
【作用】本発明は上記のような構成としたため、第1油
圧シリンダを伸縮することにより第2ブームが伸縮し、
第2油圧シリンダを伸長することにより第3ブームを伸
縮させるとともに、第1伸長シーブの移動に伴って第1
伸長ロープを介して第4ブームを伸長させ、同時に第2
伸長シーブの移動に伴って第2伸長ロープを介して第5
ブームを伸長させる。また、第2油圧シリンダを短縮す
ることによって第3ブームを収縮させるとともに、第1
収縮シーブの移動に伴って第1収縮ロープを介して第4
ブームを収縮させ、同時に第2収縮シーブの移動に伴っ
て第2収縮ロープを介して第5ブームを収縮させる。
【0016】第1油圧シリンダは伸長時においてシリン
ダ本体先端部を支持装置により係止されているため支点
間距離が短くなり、座屈強度が大幅に向上する。
【0017】第2ブーム伸長時に逆方向の外力を受けた
場合、荷重受具によりその荷重を受けるので第1油圧シ
リンダに負荷が加わって損傷することはない。
【0018】第1、第2伸長ロープおよび第1、第2収
縮ロープの張力を調整する場合、いずれのロープの調整
ねじもブームの外方に配置されているため、ブーム組み
立て後でも容易に調整可能である。
【0019】
【実施例】以下に本発明に係るクレーン用多段伸縮ブー
ムの実施例について、図面を参照して詳述する。
【0020】図1は多段伸縮ブームの最縮小状態の縦断
面図であり、全長を短縮して示している。中空矩形断面
の第1ブーム1の内側には第2ブーム2、第3ブーム
3、第4ブーム4、第5ブーム5が順次テレスコープ状
に挿嵌されており、最縮小状態では第2ブーム2以降の
ブームの基端部は第1ブーム1の基端6から後方に突出
している。第1ブーム1はブラケット7により図示しな
い車体に軸着される。
【0021】第2ブーム2を伸縮させる複動式の第1油
圧シリンダ10は第2ブーム2の外側で、第1ブーム1
の内側に配置され、第1油圧シリンダ10のピストンロ
ッド11の先端部は図1および図1のA−A断面である
図2に示すように、第1ブーム1の基端部の下部にピン
13により軸着され、シリンダ本体12の基端部は図1
のB−B矢視である図3に示すように、第2ブーム2の
先端部にボルト14により締着されている。
【0022】第1油圧シリンダ10のシリンダ本体12
の先端部は第2ブーム2の基端側の下面に固着されたブ
ラケット21にピン22により係止されている。図4は
図1のC−C断面であり上記ブラケット21部の横断面
図である。図5はピン22とブラケット21との斜視図
であり、図6は図4のD矢視図であり、図7は図6のE
−E断面図である。すなわち、第2ブーム2の基端側下
面に矩形の穴20を有する一対のブラケット21が固着
されており、その間にシリンダ本体12の先端部に固着
されたボス15が挿入され、左右からピン22により係
止されている。ピン22は先端に円筒部23を有し、フ
ランジ24には上下に平面部25が設けられている。円
筒部23はボス15に設けられた穴16に挿嵌され、フ
ランジ24はブラケット21の穴20に挿入されてい
る。フランジ24の平面部25は矩形の穴20の上下面
に当接し、上下方向の移動を規制している。前後方向に
はフランジ24と穴20の前後面との間には隙間aが設
けられていてわずかに移動可能となっており、ブームの
撓み等によって生じる長さの変化や誤差を吸収する。ブ
ラケット21の外側にはプレート26がボルト27によ
り締着され、ピン22の抜け止めとなっている。
【0023】図1において第5ブーム5の内側に配置さ
れた複動式の第2油圧シリンダ30のピストンロッド3
1の先端部は、図1および図1のA−A断面である図2
に示すように第2ブーム2の基端部にピン32により軸
着されており、そのシリンダ本体33の先端部は、図1
および図1のF−F断面である図8に示すように第3ブ
ーム3の基端部にピン34により軸着されている。
【0024】図1および図1のG−G矢視図である図9
に示すように、第2ブーム2の基端部には第1伸長ロー
プ40の一端に取着された調整ねじ41が外方に突出し
て調整ナット42により取り付けられている。第2油圧
シリンダ30のシリンダ本体33の基端部に固着された
ブラケット35には、図1のH−H断面図である図10
に示すように一対の第1伸長シーブ43が装着されてお
り、図1に示すように第1伸長ロープ40の他端44は
第1伸長シーブ43を介し、図1および図1のJ−J断
面である図11に示すように、第4ブーム4の基端部に
装着されたブラケット45に取り付けられている。
【0025】図1に示すように、第3ブーム3の先端上
部の両側には第2伸長ロープ50の一端に取着された調
整ねじ51が外方に突出して調整ナット52により取り
付けられている。第4ブーム4の先端上部の両側には一
対の第2伸長シーブ53が装着されており、第2伸長ロ
ープ50は第2伸長シーブ53を介して、その他端54
は第5ブーム5の外側を通り基端上部の両側に取り付け
られている。
【0026】図1に示すように、第2ブーム2の先端上
部の内側には第1収縮ロープ60の一端に取着された調
整ねじ61が外方に突出して取り付けられている。第3
ブーム3の基端上部の両側には図8に示すように一対の
第1収縮シーブ62が装着されており、第1収縮ロープ
60は図1に示すように第2ブームの内側で、第3ブー
ムの上側を通り、その他端63は第1収縮シーブ62を
介して図1および図11に示すように第4ブームの基端
部の両側のブラケット64に取り付けられている。図8
において46は第1伸長ロープ40の吊り具である。
【0027】図1に示すように、第3ブーム3の先端上
部の内側には第2収縮ロープ70の一端に取着された調
整ねじ71が外方に突出して取り付けられている。第4
ブーム4の基端上部の両側には図11に示すように一対
の第2収縮シーブ72が装着されており、第2収縮ロー
プ70は図1に示すように第3ブームの内側で、第4ブ
ームの上側を通り、その他端73は第2収縮シーブ72
を介して第5ブームの基端部の両側に取り付けられてい
る。
【0028】上述のようにそれぞれのロープの一端に取
着された調整ねじは、いずれもブームの外方に突出して
取り付けてあるため、ブーム組み立て後においても、ロ
ープの張り調整は容易に行うことができる。
【0029】つぎに伸縮時の作用について説明する。図
12は第1油圧シリンダ10を最大に伸長し、第2油圧
シリンダ30を少し伸長した状態を示しており、第1ブ
ーム1の基端部と、第2ブーム2〜第5ブーム5の中間
部とを省略してある。図示しない油圧装置により圧油を
第1油圧シリンダ10に送り、伸縮すると第2ブーム2
のみが第1ブーム1に対して伸縮する。第2油圧シリン
ダ30を伸長すると、第3ブーム3は左方に伸長する。
同時に第1伸長シーブ43も左方に移動し、第1伸長ロ
ープ40によって第4ブーム4は左方に伸長する。第4
ブーム4が左方に伸長すると第2伸長シーブ53も同時
に左方に移動し、第2伸長ロープ50によって第5ブー
ム5は左方に伸長する。すなわち、第2油圧シリンダ3
0を伸長するとこれに同期して第3ブーム3、第4ブー
ム4および第5ブーム5は左方に伸長する。
【0030】第2油圧シリンダ30を短縮すると、第3
ブーム3は右方に収縮する。同時に第1収縮シーブ62
も右方に移動し、第1収縮ロープ60によって第4ブー
ム4は右方に収縮する。第4ブーム4が右方に収縮する
と第2収縮シーブ72も同時に右方に移動し、第2収縮
ロープ70によって第5ブーム5は右方に収縮する。す
なわち、第3ブーム3、第4ブーム4および第5ブーム
5は同期して収縮する。
【0031】つぎに第1ブーム1と第2ブーム2との間
のスライド機構について説明する。図13は第1ブーム
1に第2ブーム2を最縮小状態で挿嵌した縦断面図であ
り、第3ブーム以降は省略してあり、全長も縮小して示
してある。図14は第1ブーム1の先端部である図13
のM−M断面を示し、第1ブーム1の内側の下面、左右
には荷重受具80が設けられ、それにスライドプレート
81が取着けられ、第2ブーム2の下面にスライドプレ
ート81が当接している。また第1ブーム先端内側に取
着されたスライドプレート82は第2ブームの上面にス
キマをもっている。図15は図13のN−N断面を示
し、第1ブーム1の内側の下面、左右に荷重受具83が
設けられており、第2ブーム2の下面との間には隙間b
がある。図16は図13のP−P断面を示し、第2ブー
ム2の下面に取着された第1油圧シリンダ10を支持す
るブラケット21の下面にはスライドプレート84が取
着されており、第1ブーム1の内側下面に当接してい
る。また、第2ブーム2の基端部P−P断面付近の上面
にはスライドプレート85が取着され、第1ブーム1の
内側上面にスキマをもっている。また第2ブーム2の基
端部P−P断面付近の下面にはスライドプレート87が
取着されている。
【0032】図17は第1油圧シリンダ10を最大に伸
長し、第2ブーム2を最大伸長したときの状態を示し、
第1ブーム1および第2ブーム2の途中を省略してあ
る。この状態において第1ブーム1の先端部は、図17
のQ−Q断面である図18に示すように、第1ブーム1
の内側の下面、左右の荷重受具80の上のスライドプレ
ート81は第2ブーム下面に当接している。また、第2
ブーム2の上面に取着されたスライドプレート85は第
1ブーム1の内側上面に当接している。図19は図17
のR−R断面を示し、第2ブーム2に取着されたブラケ
ット21のスライドプレート84と、第1ブーム1の内
側下面との間には隙間cがある。図20は図17のS−
S断面を示し、第2ブーム2の基端部下面に取着された
スライドプレート87は、荷重受具83に当接してお
る。
【0033】つぎに作用について説明する。図13に示
すようにブームの最縮小状態、すなわち車両の移動姿勢
においては、第2ブーム2は第1ブーム1の内部でスラ
イドプレート81と84で重量を支えている。
【0034】図17に示すように第2ブーム2が最大伸
長した状態で第2ブーム2の先端に負荷が加わった場
合、通常の下向きの吊り荷重W1が加わると第2ブーム
2の下面はスライドプレート81を介して第1ブーム1
の荷重受具80で支えられ、第2ブーム2の基端部上面
のスライドプレート85は第1ブーム1の内側上面に当
接する。このときスライドプレート81とスライドプレ
ート85との長手方向の間隔L3は長いため、第2ブー
ム2は第1ブーム1に対して安定している。
【0035】第2ブーム2の先端に上向きの負荷W2が
加わると第2ブーム2の上面はスライドプレート82を
介して第1ブーム1の先端の内側上面に支えられ、第2
ブーム2の下面のスライドプレート87は第1ブーム1
の荷重受具83に当接する。したがって第2ブーム2の
基端部が油圧シリンダ10に当接して損傷することはな
い。
【0036】第1油圧シリンダ10が最大伸長したと
き、図17に示す支点間距離L1は非常に長くなる。し
かしながら、第2ブーム2の下面にシリンダ本体12の
先端部を係止するブラケット21を設け、第1油圧シリ
ンダ10を係止したため、支点間距離はL2となり、L
1の半分ぐらいとなって座屈強度が大幅に向上する。そ
のため、第1油圧シリンダ10の直径を小さくし、第1
ブーム1の断面サイズも小さくすることが可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明は上記のような構成としたため以
下のような効果を奏する。 (1)ブーム最縮小状態における全長を短くし、最伸長
時の長さを長くすることができ、最縮小時のコンパクト
化と重量軽減が図れる。 (2)第2ブーム以降のブームの断面サイズを小さくで
き、ブーム全体の軽量化が可能であるとともに、伸長部
分の軽量化が図れて安定性の向上に寄与する。 (3)ロープの張力を調整する調整ねじがすべてブーム
の外方に位置しているため、組み立て後のロープの張り
調整が容易に行える。 (4)第1油圧シリンダの座屈強度が向上し、シリンダ
直径を小さくできるため第1ブームの断面サイズを小さ
くでき、軽量、コンパクト化が可能である。 (5)第2ブーム最大伸長時に、第2ブーム先端に上向
きの負荷が加わっても第2ブームの基端部によって第1
油圧シリンダを損傷する恐れはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多段伸縮ブームの縦断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図1のC−C断面図である。
【図5】第1油圧シリンダ係止部のピンおよびブラケッ
トの斜視図である。
【図6】図5のD矢視図である。
【図7】図6のE−E断面図である。
【図8】図1のF−F断面図である。
【図9】図1のG−G断面図である。
【図10】図1のH−H断面図である。
【図11】図1のJ−J断面図である。
【図12】本発明の多段伸縮ブーム伸長時の縦断面図で
ある。
【図13】本発明の第1ブームに第2ブームが最縮小状
態で挿嵌された状態を示す縦断面図である。
【図14】図13のM−M断面図である。
【図15】図13のN−N断面図である。
【図16】図13のP−P断面図である。
【図17】本発明の第1ブームに第2ブームが最大伸長
状態で挿嵌された状態を示す縦断面図である。
【図18】図17のQ−Q断面図である。
【図19】図17のR−R断面図である。
【図20】図17のS−S断面図である。
【図21】従来の多段伸縮ブームの最縮小時の縦断面図
である。
【図22】同、第2ブーム最大伸長時の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1‥‥第1ブーム、2‥‥第2ブーム、3‥‥第3ブー
ム、4‥‥第4ブーム、5‥‥第5ブーム、10‥‥第
1油圧シリンダ、21‥‥ブラケット、22‥‥ピン、
30‥‥第2油圧シリンダ、40‥‥第1伸長ロープ、
43‥‥第1伸長シーブ、50‥‥第2伸長ロープ、5
3‥‥第2伸長シーブ、60‥‥第1収縮ロープ、62
‥‥第1収縮シーブ、70‥‥第2収縮ロープ、72‥
‥第2収縮シーブ、83‥‥荷重受具、87‥‥スライ
ドプレート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 N

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空矩形断面の第1ブームに第2ブーム
    から第5ブームまでを順次内側にテレスコープ状に伸縮
    自在に挿嵌した多段伸縮ブームを最縮小状態にしたとき
    に、最外側の第1ブームの基端部から第2ブーム以降の
    ブームの基端部を突出させ、かつ、第2ブーム伸縮用の
    第1油圧シリンダが第2ブームの外側で、第1ブームの
    内側に配置された多段伸縮ブームにおいて、前記第1油
    圧シリンダのピストンロッド先端部を第1ブームの基端
    部に取り付け、該シリンダ本体基端部を第2ブームの先
    端部に取り付け、第5ブームの内側に配置された第2油
    圧シリンダのピストンロッド先端部を第2ブームの基端
    部に取り付け、該シリンダ本体先端部を第3ブームの基
    端部に取り付け、第2ブームの基端部に一端を取り付け
    た第1伸長ロープの他端を、第2油圧シリンダのシリン
    ダ本体基端部に装着した第1伸長シーブを介して第4ブ
    ームの基端部に取り付け、第3ブームの先端部に一端を
    取り付けた第2伸長ロープの他端を、第4ブームの先端
    部に装着した第2伸長シーブを介して第5ブームの基端
    部に取り付ける一方、第2ブームの先端部に一端を取り
    付けた第1収縮ロープを第2ブームの内側で、第3ブー
    ムの外側を通し、その他端を第3ブームの基端部に装着
    した第1収縮シーブを介して第4ブームの基端部に取り
    付け、第3ブームの先端部に一端を取り付けた第2収縮
    ロープを第3ブームの内側で、第4ブームの外側を通
    し、その他端を第4ブームの基端部に装着した第2収縮
    シーブを介して第5ブームの基端部に取り付けたことを
    特徴とするクレーン用多段伸縮ブーム。
  2. 【請求項2】 中空矩形断面の第1ブームに第2ブーム
    から第5ブームまでを順次内側にテレスコープ状に伸縮
    自在に挿嵌した多段伸縮ブームを最縮小状態にしたとき
    に、最外側の第1ブームの基端部から第2ブーム以降の
    ブームの基端部を突出させ、かつ、第2ブーム伸縮用の
    第1油圧シリンダが第2ブームの外側で、第1ブームの
    内側に配置された多段伸縮ブームにおいて、前記第1油
    圧シリンダのピストンロッド先端部を第1ブームの基端
    部に取り付け、該シリンダ本体基端部を第2ブームの先
    端部に取り付け、該シリンダ本体先端部を第2ブームの
    基端部に装着した支持装置により係止していることを特
    徴とするクレーン用多段伸縮ブーム。
  3. 【請求項3】 中空矩形断面の第1ブームに第2ブーム
    から第5ブームまでを順次内側にテレスコープ状に伸縮
    自在に挿嵌した多段伸縮ブームを最縮小状態にしたとき
    に、最外側の第1ブームの基端部から第2ブーム以降の
    ブームの基端部を突出させ、かつ、第2ブーム伸縮用の
    第1油圧シリンダが第2ブームの外側で、第1ブームの
    内側に配置された多段伸縮ブームにおいて、前記第2ブ
    ーム伸長時に荷吊り時と逆方向の荷重を受けた場合、該
    荷重を受けるために第2ブームの基端部下面にスライド
    プレートを取着し、第1ブームの先端部の内側に前記ス
    ライドプレートに当接する荷重受具を設けたことを特徴
    とするクレーン用多段伸縮ブーム。
  4. 【請求項4】 前記第1伸長ロープの一端に取着したロ
    ープ張力を調整する調整ねじを第2ブームの基端側で、
    かつ、外方に配置し、前記第2伸長ロープの一端に取着
    した調整ねじを第3ブームの先端側で、かつ、外方に配
    置し、前記第1収縮ロープの一端に取着した調整ねじを
    第2ブームの先端側で、かつ、外方に配置し、前記第2
    収縮ロープの一端に取着した調整ねじを第3ブームの先
    端側で、かつ、外方に配置したことを特徴とする請求項
    1記載のクレーン用多段伸縮ブーム。
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