JPH08133056A - 自動車のブレーキ制御装置 - Google Patents

自動車のブレーキ制御装置

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JPH08133056A
JPH08133056A JP27923294A JP27923294A JPH08133056A JP H08133056 A JPH08133056 A JP H08133056A JP 27923294 A JP27923294 A JP 27923294A JP 27923294 A JP27923294 A JP 27923294A JP H08133056 A JPH08133056 A JP H08133056A
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康治 谷本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車のブレーキ制御装置にあって、逆相振
動の発生、及びもたつき感やショックの発生を好適に防
止して、加速性能の向上を図る。 【構成】 自動車の左右の駆動輪並びに転動輪にそれぞ
れ配設した速度センサ11(11L、11R)並びに12(12L、1
2R)の出力に基づき、電子制御装置50を通じて、各車輪
の速度、車体速度、スリップ率等を演算する。電子制御
装置50では更に、駆動輪のスリップによってブレーキ制
御が実行されていることを条件に、それらスリップ率に
応じて左右の駆動輪の別にブレーキ圧の制御パターンを
選択し且つ、該選択した制御パターンが共に減圧パター
ンとなるまで、減圧パターンが選択されない駆動輪に対
する制御パターンを保持パターン以上の制御パターンに
制限する。ブレーキアクチュエータ40では、電子制御装
置50を通じてこうして選択、制限される制御パターンに
基づいて各駆動輪に対するブレーキ力を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のブレーキ制
御装置に関し、特に、左右の駆動輪に対して各々独立に
ブレーキ制御することのできる装置にあって、それら駆
動輪に生じるスリップを好適に抑制するための制御装置
構成の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のブレーキ制御装置としては従
来、左右の駆動輪で異なる量のスリップが発生したよう
な場合でもこれを適正に抑制し得るように、それら左右
の駆動輪に対して各々独立にブレーキ制御することので
きる装置が知られている。
【0003】また、こうしたスリップが通常、各駆動輪
に付与される駆動力が過大となるときに発生するもので
あることもよく知られている。ところで、自動車の駆動
輪と路面との摩擦係数μは、図6に示されるように、摩
擦係数μの値がピークとなる手前までは、同駆動輪のス
リップ率Sにほぼ比例して大きくなるが、それを超える
と逆に少しずつ小さくなる。また一般に、同図6に併せ
示されるように、車速が低速となるほど摩擦係数μのピ
ークが得られるスリップ率Sは小さくなる。
【0004】このため、上記左右の駆動輪に対し各々独
立にブレーキ制御することのできる装置にあっては、左
右の駆動輪でスリップ率(量)が異なったときのそれら
駆動力の差は、摩擦係数μの差が大となる低速時ほど、
且つ同摩擦係数μの勾配が急である低μ路ほど大きくな
る。そして、こうして左右の駆動力の差が大きくなる場
合には、左右の駆動輪において交互にスリップの発生が
繰り返されるいわゆる逆相振動が発生し易くなる。
【0005】そこで従来は、こうした逆相振動を防止す
べく、スリップした一方の駆動輪に対しブレーキ圧力を
増圧してそのスリップを停止せしめる際、他方の駆動輪
に対しても同時に、同増圧したブレーキ圧力を付与する
などの制御手法が検討されるに至っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、左右の駆
動輪に対して同時にブレーキ圧力を増圧する制御を行う
ことで、確かに上記逆相振動の発生は防止される。
【0007】しかし、ブレーキ制御装置としてこのよう
な制御手法を採用すると、低μ路の場合はともあれ、例
えば左右輪で摩擦係数の異なる路面での発進時、或いは
何れか片輪が段差に乗り上げるなどしてその乗り上げた
駆動輪にスリップが発生したような場合、高μ路側の駆
動輪、或いは段差に乗り上げていない駆動輪に対しても
上記増圧されたブレーキ圧力が付与されて、いわゆるも
たつき感やショックが新たに発生することともなる。
【0008】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、逆相振動の発生はもとより、上記もたつ
き感やショックをも防止して、好適に加速性能の向上を
図ることのできる自動車のブレーキ制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ため、請求項1記載の発明では、自動車の左右駆動輪に
ついてそのスリップ量を各別に検出するスリップ量検出
手段と、この検出されるスリップ量に応じたブレーキ圧
制御勾配を前記各駆動輪の別に選択する制御勾配選択手
段と、このブレーキ圧制御勾配として一方の駆動輪のみ
減圧勾配が選択される車両状態にあるとき、該選択され
た減圧勾配を制限する制御勾配制限手段と、これら選択
された若しくは制限されたブレーキ圧制御勾配に基づい
て前記駆動輪に対しブレーキ力を付与するブレーキ制御
手段とを具えて自動車のブレーキ制御装置を構成する。
【0010】また、請求項2記載の発明では、上記請求
項1記載の発明の構成において、前記制御勾配制限手段
を、前記選択されたブレーキ圧制御勾配を比較して、前
記一方の駆動輪のみ減圧勾配が選択される車両状態にあ
る旨を判断し、前記選択された減圧勾配を制限するもの
として構成する。
【0011】また、請求項3記載の発明では、同請求項
1記載の発明の構成において、前記制御勾配制限手段
を、前記検出されたスリップ量を比較して、前記一方の
駆動輪のみ減圧勾配が選択される車両状態にある旨を判
断し、前記選択された減圧勾配を制限するものとして構
成する。
【0012】また、請求項4記載の発明では、これら請
求項2または3記載の発明の構成において、前記制御勾
配制限手段を、前記選択された減圧勾配を保持圧以上の
制御勾配に制限するものとして構成する。
【0013】また、請求項5記載の発明では、同じく請
求項2または3記載の発明の構成において、前記制御勾
配制限手段を、前記選択された減圧勾配を緩減圧勾配に
制限するものとして構成する。
【0014】また、請求項6記載の発明では、同じく請
求項2または3記載の発明の構成において、前記制御勾
配制限手段を、前記選択された減圧勾配を他方の駆動輪
について選択されるブレーキ圧制御勾配と同一の制御勾
配に制限するものとして構成する。
【0015】また、請求項7記載の発明では、これら請
求項4または5または6記載の発明の構成において、前
記制御勾配制限手段を、他方の駆動輪について選択され
るブレーキ圧制御勾配が減圧方向への制御勾配となるま
で、前記選択された減圧勾配に対する制限を維持するも
のとして構成する。
【0016】また、請求項8記載の発明では、先の請求
項2または3記載の発明の構成において、走行中の路面
の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出手段を更に具
え、前記制御勾配制限手段を、該検出される路面摩擦係
数が低いほど、前記選択された減圧勾配を他方の駆動輪
について選択されるブレーキ圧制御勾配側に制限するも
のとして構成する。
【0017】また、請求項9記載の発明では、請求項2
または3または8記載の発明の構成において、当該自動
車の車体速度を検出する車体速度検出手段を更に具え、
前記制御勾配制限手段を、該検出される車体速度が低速
度であるほど、前記選択された減圧勾配を他方の駆動輪
について選択されるブレーキ圧制御勾配側に制限するも
のとして構成する。
【0018】また、請求項10記載の発明では、請求項
1乃至9の何れかに記載の発明の構成において、当該自
動車の車体速度を検出する車体速度検出手段を更に具
え、前記制御勾配制限手段を、該検出される車体速度が
所定速度以上であるとき、前記選択された減圧勾配に対
する制限を解除するものとして構成する。
【0019】また、請求項11記載の発明では、請求項
1乃至10の何れかに記載の発明の構成において、自動
車のエンジン出力を制御するすることにより前記左右駆
動輪のスリップを抑制するエンジン出力制御手段と、該
エンジン出力制御手段による制御開始からの経過時間を
計時する計時手段とを更に具え、前記制御勾配制限手段
を、該計時される経過時間が所定時間以上であるとき、
前記選択された減圧勾配に対する制限を解除するものと
して構成する。
【0020】
【作用】上記請求項1記載の発明の構成によれば、スリ
ップ量検出手段、制御勾配選択手段、及びブレーキ制御
手段の協働した処理を通じて、スリップが発生した駆動
輪に対してのみ、ブレーキ力が付与されるようになる。
【0021】少なくともこれにより、前述した左右輪で
摩擦係数の異なる路面での発進に際しても、もたつき感
やショックが発生するようなことはなくなる。なお、低
μ路等にあって、左右の駆動輪に対し共にスリップが発
生するような状況にあっては、それら駆動輪の両方に、
それらスリップ量に応じたブレーキ力が付与されること
は勿論である。
【0022】一方、同発明の構成によれば、制御勾配制
限手段及びブレーキ制御手段の協働した処理を通じて、
ブレーキ力の付与によってスリップが収束されつつある
駆動輪であっても、他方の駆動輪にスリップが発生して
増圧方向のブレーキ圧制御勾配が選択される車両状態に
あるときには、 ・このスリップが収束された駆動輪に対して選択される
減圧勾配が制限される。すなわち、減圧勾配がそのまま
ブレーキ制御手段に与えられず、同ブレーキ制御手段に
は、例えば保持圧以上の制御勾配、或いは緩減圧勾配等
のブレーキ圧制御勾配が与えられる。少なくとも、上記
選択された減圧勾配の同ブレーキ制御手段への付与は遅
延される。 といったブレーキ制御が実行されるようになる。
【0023】このため、左右の駆動輪による駆動力差は
良好に吸収され、前述した逆相振動の発生も好適に抑制
されるようになる。また、上記制御勾配制限手段につい
てはこれを、例えば請求項2記載の発明によるように、 ・前記選択されたブレーキ圧制御勾配を比較して、前記
一方の駆動輪のみ減圧勾配が選択される車両状態にある
旨を判断し、前記選択された減圧勾配を制限するもの。 或いは請求項3記載の発明によるように、 ・前記検出されたスリップ量を比較して、前記一方の駆
動輪のみ減圧勾配が選択される車両状態にある旨を判断
し、前記選択された減圧勾配を制限するもの。 として構成することができる。同制御勾配制限手段のこ
のような構成によって、前記一方の駆動輪のみ減圧勾配
が選択される車両状態を的確に判断して、同選択された
減圧勾配を制限することができるようになる。
【0024】他方、同制御勾配制限手段についてこれ
を、例えば請求項4記載の発明によるように、 ・前記選択された減圧勾配を保持圧以上の制御勾配に制
限するもの。 或いは請求項5記載の発明によるように、 ・前記選択された減圧勾配を緩減圧勾配に制限するも
の。 更には請求項6記載の発明によるように、 ・前記選択された減圧勾配を他方の駆動輪について選択
されるブレーキ圧制御勾配と同一の制御勾配に制限する
もの。 として構成することで、前述した左右の駆動輪による駆
動力差を確実に吸収することができるようになる。そし
てこのため、逆相振動の発生も的確に防止されるように
なる。
【0025】また、これらの制御勾配制限態様におい
て、特に請求項7記載の発明によるように、同制御勾配
制限手段を、 ・他方の駆動輪について選択されるブレーキ圧制御勾配
が減圧方向への制御勾配となるまで、前記選択された減
圧勾配に対する制限を維持するもの。 として構成すれば、左右双方の駆動輪において、同時
に、上記減圧勾配に基づくブレーキ力の解除が行われる
ようになる。したがってこの場合には、上記左右の駆動
輪による駆動力差の吸収も更に確実に行われることとな
り、逆相振動の発生も確実に防止される。
【0026】ところで、上記逆相振動が低速時ほど、ま
た路面μが低いほど発生し易いことも前述した。そこ
で、上記請求項8記載の発明によるように、 ・検出される路面μに応じて、これが低μ路であるほど
前記選択された減圧勾配を他方の駆動輪について選択さ
れるブレーキ圧制御勾配側に制限する。 或いは上記請求項9記載の発明によるように、 ・検出される車体速度に応じて、これが低速度であるほ
ど同選択された減圧勾配を他方の駆動輪について選択さ
れるブレーキ圧制御勾配側に制限する。 といった制御を追加するようにすれば、如何なる場合も
逆相振動の発生が防止されるようになり、更なる加速性
能の向上が図られるようにもなる。
【0027】また、上記逆相振動は通常、車体速度が所
定速度以上となっている状態では発生し難い。そこで、
上記請求項10記載の発明によるように、 ・検出される車体速度が所定速度以上であるとき、前記
選択された減圧勾配に対する制限を解除する。 といった制御を併せ行うようにすれば、ブレーキ圧制御
勾配の制限にかかる無駄な処理を好適に禁止して、より
円滑なブレーキ制御を実現することができるようにもな
る。
【0028】また、エンジン制御において周知のよう
に、その制御の開始初期は、応答遅れ等によりトルクが
十分に抑えられず、スリップが発生し易くなる。そして
勿論、逆相振動も発生し易くなる。
【0029】そこで、請求項11記載の発明によるよう
に、 ・上記エンジン出力制御手段による制御開始から計時さ
れる経過時間が所定時間以上であるとき、前記選択され
た減圧勾配に対する制限を解除する。 といった制御を併せ行うようにすれば、同経過時間が上
記所定時間に達するまでは、上述したブレーキ圧制御勾
配の制限が積極的に実施されることとなり、その間の逆
相振動も好適に防止されるようになる。
【0030】
【実施例】図1に、この発明にかかる自動車のブレーキ
制御装置についてその一実施例を示す。
【0031】この実施例の装置は、左右の駆動輪に対し
て各々独立にブレーキ制御することのできる装置にあっ
て、それら駆動輪にスリップが生じたとしても、逆相振
動の発生や、もたつき感、ショック等を良好に防止する
ことのできる装置として構成されている。
【0032】はじめに、同図1を参照して、この実施例
の装置の構成について説明する。図1において、符号1
1L及び11Rは、それぞれ左右の駆動輪10L及び1
0Rに対応して配設された車輪速度センサ、符号21L
及び21Rは、それぞれ左右の転動輪20L及び20R
に対応して配設された車輪速度センサである。
【0033】これら車輪速度センサ11L及び11R、
21L及び21Rは、それら各対応する車輪と同期して
回転するシグナルロータと、それらロータに対向して固
定配設されるピックアップコイルとからなる周知の電磁
ピックアップセンサによって構成されている。これら車
輪速度センサ11L及び11R、21L及び21Rの出
力は何れも、後述する電子制御装置50に取り込まれ
る。
【0034】また、同図1において、符号12L及び1
2Rは、それぞれ左右の駆動輪10L及び10Rに対応
して配設されているホイールシリンダ、符号22L及び
22Rは、それぞれ左右の転動輪20L及び20Rに対
応して配設されているホイールシリンダである。
【0035】これらホイールシリンダ12L及び12
R、22L及び22Rも、ブレーキ機構30を構成する
ブレーキペダルの踏み込みに応じて油圧駆動されて、各
々対応する車輪にブレーキ力を付与する周知の部材であ
る。
【0036】また、ブレーキアクチュエータ40は、ア
キュムレータ及びポンプ41を通じて供給される油圧に
基づき、特にデファレンシャル13を介して差動可能に
連結されている駆動輪10L及び10Rに対応して配設
されているホイールシリンダ12L及び12Rを各別に
駆動するこれも周知の部材である。
【0037】該ブレーキアクチュエータ40は、電子制
御装置50を通じて油圧制御される油圧回路を有して構
成されており、上記駆動輪10L及び10Rの所定量以
上のスリップが検出されるなどして、いわゆるトラクシ
ョン制御が実行されるとき、同電子制御装置50から出
力される制御パルスCPのデューティ並びに周期に対応
したブレーキ油圧を上記ホイールシリンダ12L、12
Rに対して供給する。これにより駆動輪10L、10R
にあっては、上記ブレーキ機構30が操作されずとも、
該制御パルスCPのデューティ並びに周期に対応したブ
レーキ力が付与されるようになる。
【0038】なお同実施例の装置において、上記制御パ
ルスCPのデューティは、予め制御パターン情報として
制御パターンメモリ51に格納されており、駆動輪10
L、10Rのその都度のスリップ量(率)に応じた制御
パターン(制御パルスCPのデューティ)が、上記電子
制御装置50によって選択的に読み出されるものとす
る。
【0039】図2は、同電子制御装置50の、主にこう
した制御パターンの選択、並びに該選択した制御パター
ンについての必要に応じた制限(変更)にかかる処理に
ついてその手順を示したものである。
【0040】次に、同図2を併せ参照して、電子制御装
置50を通じて実行される該実施例の装置のブレーキ制
御手順を順次説明する。例えばいま、当該車両のIG
(イグニション)オンに伴って同装置が起動されたとす
ると、電子制御装置50において初期化が開始され(ス
テップ100)、内蔵するメモリやレジスタ等のクリア
若しくは所定の初期状態へのセットが行われる。
【0041】こうして初期化を終えた電子制御装置50
はまず、上記車輪速度センサ11L及び11R、21L
及び21Rの出力を読み込み、それら対応する車輪の速
度を演算するとともに、 (1)転動輪20L及び20Rについて求めた車輪速度
に基づいて当該車両の車体速度を演算する(ステップ1
01)。 (2)該求めた車体速度と駆動輪10Lについて求めた
車輪速度、並びに同車体速度と駆動輪10Rについて求
めた車輪速度との関係から、それら左右の駆動輪10L
及び10Rのスリップ率Sを算出する。併せて、このス
リップ率についての各々前回の算出値と今回の算出値と
の差に基づいて、同駆動輪10L及び10Rのスリップ
率変化S’を算出する(ステップ102)。 (3)上記転動輪20L及び20Rについて求めた車輪
速度の変化(若しくは車体速度の変化、すなわち加速
度)に基づいて路面摩擦係数μを算出する(ステップ1
03)。 といった演算を実行する。
【0042】こうして各値の演算を終えた電子制御装置
50は次に、上述したトラクション制御が現在実行中で
あるか否かを判断する(ステップ104)。ここで、同
トラクション制御が実行中でなく、その制御開始条件
(例えば上記スリップ率Sが所定値以上等)も満たされ
ていない旨が判断される場合には(ステップ105)、
ノーマルブレーキ、すなわち上記ブレーキ機構30の操
作のみを通じてブレーキ力が付与される状態に移行する
(ステップ106)。なお、同トラクション制御が実行
中であれ、その制御終了条件(例えば上記スリップ率S
が所定値未満で且つ前記ブレーキアクチュエータ40を
通じた油圧制御量が「0」等)に至った旨判断される場
合にも(ステップ107)、該ノーマルブレーキに移行
することとなる。
【0043】他方、同トラクション制御が実行中であ
り、しかもその制御終了条件に至っていない旨判断され
る場合(ステップ107)、或いは同トラクション制御
が実行中でなくとも、その制御開始条件が満たされた旨
判断される場合には(ステップ105)、上述した制御
パターンの選択処理に移行する(ステップ108)。
【0044】同処理に際して電子制御装置50は、左右
の駆動輪10L及び10Rについて上記算出したスリッ
プ率S及びスリップ率変化S’の各対応する値に応じた
制御パターンを制御パターンメモリ51に格納されてい
るパターンの中から各々選択する。
【0045】因みにこの実施例の装置においては、該制
御パターンとして、図3に例示する「(最)増圧パター
ン(FFU)」、「急増圧パターン(FU)」、「緩増
圧パターン(SU)」、「保持パターン(H)」、「緩
減圧パターン(SD)」、「急減圧パターン(F
D)」、及び「(最)減圧パターン(FFD)」の7通
りのパターンを想定している。これら制御パターンは、
同図3に併せ示す制御パルスCPのデューティ、すなわ
ち増圧時間FT(若しくは減圧時間DT)と保持時間H
Tとの比、並びに周期CTをそれぞれ規定する。
【0046】また、これら制御パターンの選択に際し、
電子制御装置50は、例えば図4に例示するマップに従
って、上記算出したスリップ率S及びスリップ率変化
S’に対応する制御パターンをそれぞれ選出する。同図
4からも明らかなように、基本的には、スリップ率Sが
高いほど、またスリップ率変化S’が大きいほど大きく
増圧する制御パターンが選ばれ、逆にスリップ率Sが低
いほど、またスリップ率変化S’が小さいほど大きく減
圧する制御パターンが選ばれる。
【0047】こうして制御パターンを選択した電子制御
装置50は、図2に示すルーチンにおいて更に、上記算
出した車体速度が所定の速度、例えばKAkm/h以上
であるか否かを判断する(ステップ109)。そして、
該速度以上である旨判断される場合には、左右の駆動輪
10L及び10Rについて各々選択した制御パターンを
そのまま出力する(ステップ110)。
【0048】他方、同車体速度の判断において、上記所
定の速度(KAkm/h)未満である旨判断される場合
には次に、上記左右の駆動輪10L及び10Rについて
各々選択した制御パターンが共に減圧を示す制御パター
ンとなっているか否かを判断する(ステップ111)。
【0049】該判断の結果、それら制御パターンが共に
減圧を示すものでない場合には、何れか一方の駆動輪の
みが増圧を示す制御パターンとなっているか否かを更に
判断し(ステップ112)、これら何れの条件も満たさ
れない場合、すなわちそれら制御パターンが共に増圧、
若しくは保持を示す場合、或いは一方のみが保持を示す
場合には、上記と同様、左右の駆動輪10L及び10R
について各々選択した制御パターンをそのまま出力する
(ステップ110)。
【0050】また、上記ステップ112の判断におい
て、何れか一方の駆動輪のみが増圧を示す制御パターン
となっている旨が判断される場合には、上記算出した路
面μの値に応じて、他方の駆動輪の制御パターンを保持
パターン以上の制御パターン、すなわち増圧側の制御パ
ターンに制限(変更)する(ステップ113)。
【0051】ここでは、路面μが低いほど前述した逆相
振動が発生し易いことに鑑み、検出(算出)される路面
μに応じて、これが低μ路であるほど、該他方の駆動輪
について選択された制御パターンを増圧側に制限(変
更)するものとする。
【0052】また一方、上記ステップ111の判断にお
いて、左右の駆動輪10L、10Rについて各々選択し
た制御パターンが共に減圧を示す制御パターンとなって
いる旨が判断される場合には、それら左右の駆動輪10
L及び10Rについて同時に減圧を示す制御パターン
(例えば「(最)減圧パターン(FFD)」)を出力す
る(ステップ114)。
【0053】そして電子制御装置50では、これら選
択、若しくは制限(変更)した制御パターンによって規
定されるデューティ並びに周期を有する制御パルスCP
を前記ブレーキアクチュエータ40に与えて、左右の駆
動輪10L及び10Rに対するブレーキ力を制御する
(ステップ115)。なお、電子制御装置50によるこ
うした処理は、例えば5〜6ms(ミリ秒)の周期にて
繰り返し実行されるものとする。
【0054】図5は、電子制御装置50の以上の処理を
通じて実現される該実施例の装置のブレーキ制御態様を
例示したものである。以下、同図5を併せ参照して、同
実施例の装置によるブレーキ制御動作を更に詳述する。
【0055】因みに同図5において、図5(a)は、右
駆動輪10Rに対応して付与される油圧(ブレーキ力)
を示し、図5(b)は、左駆動輪10Lに対応して付与
される油圧(ブレーキ力)を示し、図5(c)は、転動
輪20L及び20Rの速度、並びにこれら右駆動輪10
R及び左駆動輪10Lの速度を示している。
【0056】また、同図5(a)〜(c)において、こ
の実施例の装置のブレーキ制御に関するそれら油圧や速
度の挙動は、何れも実線にて示される。すなわちいま、
図5(c)に示される如く、当該車両が上述したKAk
m/h未満の一定の速度で走行しているとするときに、
何らかの原因で右駆動輪10Rにスリップが発生したと
すると、その旨が電子制御装置50(図2ステップ10
1〜107)を通じて検出される。そして、そのスリッ
プ率に応じて、右駆動輪10Rに対し例えば「(最)増
圧パターン(FFU)」が選択され、該選択された制御
パターンに対応するブレーキ力が、時刻t1から、図5
(a)に示される態様をもって付与される。
【0057】また、これら図5(c)、(a)にも線の
傾きの変化として示されるように、こうしたブレーキ力
の付与によってスリップが軽減されれば、その旨も電子
制御装置50を通じて判断され、上記選択され付与され
るブレーキ力も自ずと緩やかな方向へと切り替えられる
ようになる。
【0058】一方、こうして右駆動輪10Rにおいて増
圧パターンに基づくブレーキ力が付与されることによっ
て前述した逆相振動が生じ、図5(c)に併せ示される
ように、左駆動輪10Lにもスリップが発生する。そし
てその旨が、上記同様、電子制御装置50(図2ステッ
プ101〜107)を通じて検出される。したがってこ
のときも、そのスリップ率に応じて、左駆動輪10Lに
対し例えば「(最)増圧パターン(FFU)」が選択さ
れ、該選択された制御パターンに対応するブレーキ力
が、時刻t2から、図5(b)に示される態様をもって
付与される。
【0059】ただしこのとき、他方の右駆動輪10Rに
おいてはスリップが収束に向かっている。したがって通
常であれば、図5(a)に破線Aとして示されるよう
に、同時刻t2には減圧パターンが選択され、同減圧パ
ターンに基づくブレーキ力の付与が行われるべきとこ
ろ、同実施例の装置にあっては、電子制御装置50によ
る先のステップ112及び113(図2)の処理を通じ
て、該選択される減圧パターンが例えば保持パターンに
制限(変更)される。
【0060】このような右駆動輪10Rに関する制御パ
ターンの制限(変更)処理は、その後、上記左駆動輪1
0Lのスリップが収束に向かうことに伴い、同左駆動輪
10Lに減圧パターンが選択される時刻t3まで継続し
て実行される。
【0061】そして、同時刻t3において、これら左右
の駆動輪10L及び10Rに対する制御パターンが共に
減圧パターンとなったとき、電子制御装置50では先の
ステップ111(図2)を通じてその旨判断し、これら
左右の駆動輪10L及び10Rに対して同時に、該減圧
パターンに基づくブレーキ力の付与を開始する。
【0062】こうして左右の駆動輪10L及び10Rに
おいて同時にブレーキ力の解除が実施されることによ
り、それら駆動輪の駆動力差といったものも良好に吸収
され、それ以降における逆相振動の発生も好適に防止さ
れるようになる。
【0063】なお因みに、右駆動輪10Rのスリップが
収束に向かい、左駆動輪10Lにおいてスリップが発生
する上記時刻t2において、図5(a)に破線Aとして
示される如く、右駆動輪10Rに対し減圧パターンに基
づくブレーキ力の付与が行われる場合には、逆相振動が
収束されず、図5(c)に破線A’として示す態様で再
び右駆動輪10Rにスリップが発生する懸念がある。
【0064】また前述したように、従来は、時刻t1に
おいて右駆動輪10Rへの増圧パターンに基づくブレー
キ力の付与が開始されたとき、これと同時に左駆動輪1
0Lへも、図5(b)に一点鎖線Bとして示す態様で増
圧パターンに基づくブレーキ力を付与することが検討さ
れた。そしてこの場合、逆相振動の発生は防止されるも
のの、左右輪で摩擦係数の異なる路面での発進時等に
は、高μ路側の駆動輪にも上記増圧されたブレーキ力が
付与されることとなって、もたつき感やショックが新た
に発生するようになることも前述した通りである。
【0065】この点、同実施例の装置にあっては、電子
制御装置50による上述した処理を通じて、スリップが
発生した駆動輪に対してのみブレーキ力が付与されるよ
うになることから、たとえ左右輪で摩擦係数の異なる路
面での発進に際しても、上記もたつき感やショックが発
生することはない。
【0066】以上のように、この実施例のブレーキ制御
装置によれば、車両の状態や路面の状態が如何なる場合
にも、逆相振動の発生はもとより、もたつき感やショッ
ク等の発生も防止され、好適に加速性能の向上が図られ
るようになる。
【0067】また同実施例の装置では、低μ路ほど上記
逆相振動が発生し易いことに鑑み、上記検出(算出)さ
れる路面μに応じてこれが低μ路であるほど上記選択さ
れた制御パターンを増圧側に制限(変更)する手段を併
せ具えるものとなっている。このため、少なくとも逆相
振動の発生については、確実にこれを防止することがで
きるようになる。
【0068】なお、同実施例の装置では、路面μを算出
するのに、転動輪20L及び20Rについて求めた車輪
速度の変化を用いるものとしたが、Gセンサ(加速度セ
ンサ)を具える装置にあっては、その出力値を直接利用
することもできる。
【0069】また前述したように、上記逆相振動は、車
体速度が低速となることによっても発生し易い状況とな
る。そこで、上記検出(算出)される車体速度に応じて
これが低速度であるほど同選択された制御パターンを増
圧側に制限(変更)する手段を具える構成とすることも
できる。このような手段は、上記路面μに応じて制御パ
ターンを制限(変更)する手段に代わるものであっても
よいし、同手段と併用されるものであってもよい。
【0070】また、同実施例の装置では更に、こうした
逆相振動が通常、前述したように車体速度が低速度であ
るほど発生し易い、すなわち中/高速度となっている状
態では発生し難いことに鑑み、上記検出(算出)される
車体速度に応じてこれが上記KAkm/h以上であると
きには、同選択された制御パターンについての制限(変
更)を解除するようにもしている。このため、該制御パ
ターンの制限(変更)にかかる無駄な処理を好適に禁止
して、より円滑なブレーキ制御を実現することができる
ようにもなる。
【0071】もっとも、これら路面μや車体速度に応じ
て制御パターンを制限(変更)する手段、或いは所定速
度以上の車体速度にて制御パターンの制限(変更)を解
除する手段がなくとも、逆相振動の発生や、もたつき
感、ショック等の防止にかかる上記基本的な効果は十分
に奏せられるようになる。
【0072】また、エンジン制御において周知のよう
に、その制御の開始初期は、応答遅れ等によりトルクが
十分に抑えられず、スリップが発生し易くなる。そして
勿論、逆相振動も発生し易くなる。
【0073】そこで更に、自動車のエンジン出力を制御
するすることにより前記左右駆動輪のスリップを抑制す
るエンジン出力制御手段と、該エンジン出力制御手段に
よる制御開始からの経過時間を計時する適宜の計時手段
とを設け、この計時される経過時間が所定時間以上であ
るとき、上記選択された制御パターンについての制限
(変更)を解除する構成なども適宜採用することができ
る。
【0074】このような制御を併せ行うようにすれば、
同経過時間が上記所定時間に達するまでは、上述した制
御パターンの制限(変更)にかかる処理が積極的に実施
され、その間の逆相振動も好適に防止されるようにな
る。
【0075】ところで、上記実施例の装置では、前記選
択されたブレーキ圧制御パターンを比較して、前記一方
の駆動輪のみ減圧(増圧)パターンが選択される車両状
態にある旨を判断し、該選択された減圧パターンを制限
したが、同車両状態の判断並びに制限は、前記検出され
るスリップ量(率)を比較して行うこともできる。この
ようにスリップ量(率)を比較することによっても、実
質的には上記実施例の装置と同様、同車両状態にある旨
を的確に判断して、その選択された減圧パターンを制限
することができる。
【0076】また、上記制御パターンを制限(変更)す
る方法として、同実施例の装置では、前記選択された減
圧パターンを保持パターン以上の制御パターンに制限
(変更)することとしたが、少なくとも上記選択された
減圧パターンによるブレーキ制御が遅延される態様で制
限(変更)する方法であればよく、他に例えば (イ)前記選択された減圧パターンをより緩やかなパタ
ーンに制限する。 (ロ)前記選択された減圧パターンを他方の駆動輪につ
いて選択された制御パターンと同一のパターンに制限す
る。 等々の方法も適宜採用することができる。
【0077】また、上記実施例の装置では、左右両駆動
輪が共に減圧パターンとなるまで、前記選択された減圧
パターンに対する制限(変更)を維持する構成とした
が、上記(イ)及び(ロ)のような制御パターンの制限
(変更)方法もあり、必ずしもこのような同期をとらな
くとも、上記実施例の装置に準じたかたちでの逆相振動
の抑制を行うことはできる。
【0078】また、同実施例の装置では、上記制御パタ
ーンとして図3に例示した7つのパターンを想定した
が、同制御パターンとしては基本的に、「増圧パター
ン」、「保持パターン」、及び「減圧パターン」の3つ
のパターンで足りる。これら3つの制御パターンによっ
ても、上記実施例と実質的に同等のブレーキ制御を実現
することはできる。
【0079】更に同実施例の装置では、これら予め設定
された制御パターンが制御パターンメモリ51に格納さ
れるものとしたが、その形態も任意である。すなわち、
上記算出されるスリップ率S等に基づき、その都度必要
とされる制御パターン(制御パルスのデューティや周
期)を関数演算して求める構成等も適宜採用することが
でき、予めパターン化されたものを用いる必要はない。
【0080】結局、これら制御パターンとは、制御パル
スCPの可変のデューティや周期に基づき形成される制
御勾配であればよく、また、制御パターンの制限(変
更)とは、該制御勾配に対してなされる何らかの制限
(変更)であればよい。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、車両の状態や路面の状態が如何なる場合にも、逆相
振動の発生や、もたつき感、ショック等が防止されるよ
うになり、好適に加速性能の向上が図られるようにな
る。
【0082】また、こうして車両の安定性が向上される
ことで、例えば登坂路での「ずり落ち」なども防止さ
れ、特に逆相振動が回避されることで、ブレーキ作動音
の低減等が併せ図られるようにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の自動車のブレーキ制御装置の実施例
を示すブロック図。
【図2】同実施例の装置のブレーキ制御手順を示すフロ
ーチャート。
【図3】ブレーキ圧制御パターンの一例を示す略図。
【図4】スリップ率に基づく制御パターンの選択態様を
示すグラフ。
【図5】同実施例の装置の動作態様を示すタイムチャー
ト。
【図6】速度別の摩擦係数μ−スリップ率S特性を示す
グラフ。
【符号の説明】
10(10L、10R)…駆動輪、11(11L、11
R)…車輪速度センサ(駆動輪速度センサ)、12(1
2L、12R)…駆動輪ホイールシリンダ、13…デフ
ァレンシャル、20(20L、20R)…転動輪、21
(21L、21R)…車輪速度センサ(転動輪速度セン
サ)、22(22L、22R)…転動輪ホイールシリン
ダ、30…ブレーキ機構、40…ブレーキアクチュエー
タ、41…アキュムレータ及びポンプ、50…電子制御
装置、51…制御パターンメモリ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の左右駆動輪についてそのスリップ
    量を各別に検出するスリップ量検出手段と、 この検出されるスリップ量に応じたブレーキ圧制御勾配
    を前記各駆動輪の別に選択する制御勾配選択手段と、 このブレーキ圧制御勾配として一方の駆動輪のみ減圧勾
    配が選択される車両状態にあるとき、該選択された減圧
    勾配を制限する制御勾配制限手段と、 これら選択された若しくは制限されたブレーキ圧制御勾
    配に基づいて前記駆動輪に対しブレーキ力を付与するブ
    レーキ制御手段と、 を具えることを特徴とする自動車のブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】前記制御勾配制限手段は、前記選択された
    ブレーキ圧制御勾配を比較して、前記一方の駆動輪のみ
    減圧勾配が選択される車両状態にある旨を判断し、前記
    選択された減圧勾配を制限する請求項1記載の自動車の
    ブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】前記制御勾配制限手段は、前記検出された
    スリップ量を比較して、前記一方の駆動輪のみ減圧勾配
    が選択される車両状態にある旨を判断し、前記選択され
    た減圧勾配を制限する請求項1記載の自動車のブレーキ
    制御装置。
  4. 【請求項4】前記制御勾配制限手段は、前記選択された
    減圧勾配を保持圧以上の制御勾配に制限する請求項2ま
    たは3記載の自動車のブレーキ制御装置。
  5. 【請求項5】前記制御勾配制限手段は、前記選択された
    減圧勾配を緩減圧勾配に制限する請求項2または3記載
    の自動車のブレーキ制御装置。
  6. 【請求項6】前記制御勾配制限手段は、前記選択された
    減圧勾配を他方の駆動輪について選択されるブレーキ圧
    制御勾配と同一の制御勾配に制限する請求項2または3
    記載の自動車のブレーキ制御装置。
  7. 【請求項7】前記制御勾配制限手段は、他方の駆動輪に
    ついて選択されるブレーキ圧制御勾配が減圧方向への制
    御勾配となるまで、前記選択された減圧勾配に対する制
    限を維持する請求項4または5または6記載の自動車の
    ブレーキ制御装置。
  8. 【請求項8】請求項2または3記載の自動車のブレーキ
    制御装置において、 走行中の路面の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出手
    段を更に具え、 前記制御勾配制限手段は、該検出される路面摩擦係数が
    低いほど、前記選択された減圧勾配を、他方の駆動輪に
    ついて選択されるブレーキ圧制御勾配側に制限すること
    を特徴とする自動車のブレーキ制御装置。
  9. 【請求項9】請求項2または3または8記載の自動車の
    ブレーキ制御装置において、 当該自動車の車体速度を検出する車体速度検出手段を更
    に具え、 前記制御勾配制限手段は、該検出される車体速度が低速
    度であるほど、前記選択された減圧勾配を、他方の駆動
    輪について選択されるブレーキ圧制御勾配側に制限する
    ことを特徴とする自動車のブレーキ制御装置。
  10. 【請求項10】請求項1乃至9の何れかに記載の自動車
    のブレーキ制御装置において、 当該自動車の車体速度を検出する車体速度検出手段を更
    に具え、 前記制御勾配制限手段は、該検出される車体速度が所定
    速度以上であるとき、前記選択された減圧勾配に対する
    制限を解除することを特徴とする自動車のブレーキ制御
    装置。
  11. 【請求項11】請求項1乃至10の何れかに記載の自動
    車のブレーキ制御装置において、 自動車のエンジン出力を制御するすることにより前記左
    右駆動輪のスリップを抑制するエンジン出力制御手段
    と、該エンジン出力制御手段による制御開始からの経過
    時間を計時する計時手段とを更に具え、 前記制御勾配制限手段は、該計時される経過時間が所定
    時間以上であるとき、前記選択された減圧勾配に対する
    制限を解除することを特徴とする自動車のブレーキ制御
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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