JP4190592B2 - 自動車のブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動車のブレーキ制御装置に関し、特に、左右の駆動輪に対して各々独立にブレーキ制御することのできる装置にあって、それら駆動輪に生じるスリップを好適に抑制するための制御装置構成の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のブレーキ制御装置としては従来、左右の駆動輪で異なる量のスリップが発生したような場合でもこれを適正に抑制し得るように、それら左右の駆動輪に対して各々独立にブレーキ制御することのできる装置が知られている。
【0003】
また、こうしたスリップが通常、各駆動輪に付与される駆動力が過大となるときに発生するものであることもよく知られている。
ところで、自動車の駆動輪と路面との摩擦係数μは、図6に示されるように、摩擦係数μの値がピークとなる手前までは、同駆動輪のスリップ率Sにほぼ比例して大きくなるが、それを超えると逆に少しずつ小さくなる。また一般に、同図6に併せ示されるように、車速が低速となるほど摩擦係数μのピークが得られるスリップ率Sは小さくなる。
【0004】
このため、上記左右の駆動輪に対し各々独立にブレーキ制御することのできる装置にあっては、左右の駆動輪でスリップ率(量)が異なったときのそれら駆動力の差は、摩擦係数μの差が大となる低速時ほど、且つ同摩擦係数μの勾配が急である低μ路ほど大きくなる。そして、こうして左右の駆動力の差が大きくなる場合には、左右の駆動輪において交互にスリップの発生が繰り返されるいわゆる逆相振動が発生し易くなる。
【0005】
そこで従来は、こうした逆相振動を防止すべく、スリップした一方の駆動輪に対しブレーキ圧力を増圧してそのスリップを停止せしめる際、他方の駆動輪に対しても同時に、同増圧したブレーキ圧力を付与するなどの制御手法が検討されるに至っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、左右の駆動輪に対して同時にブレーキ圧力を増圧する制御を行うことで、確かに上記逆相振動の発生は防止される。
【0007】
しかし、ブレーキ制御装置としてこのような制御手法を採用すると、低μ路の場合はともあれ、例えば左右輪で摩擦係数の異なる路面での発進時、或いは何れか片輪が段差に乗り上げるなどしてその乗り上げた駆動輪にスリップが発生したような場合、高μ路側の駆動輪、或いは段差に乗り上げていない駆動輪に対しても上記増圧されたブレーキ圧力が付与されて、いわゆるもたつき感やショックが新たに発生することともなる。
【0008】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、逆相振動の発生はもとより、上記もたつき感やショックをも防止して、好適に加速性能の向上を図ることのできる自動車のブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
こうした目的を達成するため、請求項1記載の発明では、
自動車の左右駆動輪についてそのスリップ率を各別に検出するスリップ率検出手段と、
この検出されるスリップ率に応じたブレーキ圧制御勾配を前記各駆動輪の別に選択する制御勾配選択手段と、
トラクション制御中に前記スリップ率検出手段により検出されたスリップ率を前記選択されたブレーキ圧制御勾配を比較することにより、一方の駆動輪のスリップが収束されつつあり他方の駆動輪にスリップが発生しつつある車両状態であるとされたとき、前記一方の駆動輪に対して、前記制御勾配選択手段により前記ブレーキ圧制御勾配として選択された減圧制御パターンの制御勾配のみを、保持パターンや増圧パターンまたはより緩やかな減圧パターン側の制御勾配に変更するように制限する制御勾配制限手段と、
これら前記制御勾配選択手段により選択された若しくは前記制御勾配制限手段により制限されたブレーキ圧制御勾配に基づいて前記左右駆動輪に対し各別にブレーキ力を付与するブレーキ制御手段と、
を具えて自動車のブレーキ制御装置を構成する。
【0015】
また、請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の発明の構成において、前記制御勾配制限手段を、前記スリップ中にある他方の駆動輪について選択されるブレーキ圧制御勾配が減圧方向への制御勾配となるまで、前記選択された減圧勾配に対する制限を維持するものとして構成する。
【0018】
また、請求項記載の発明では、請求項1または2記載の発明の構成において、当該自動車の車体速度を検出する車体速度検出手段を更に具え、前記制御勾配制限手段を、該検出される車体速度が所定速度以上であるとき、前記制御勾配選択手段により選択されるブレーキ圧制御勾配の制御パターンに対する制限を解除するものとして構成する。
【0019】
また、請求項記載の発明では、請求項1乃至の何れかに記載の発明の構成において、自動車のエンジン出力を制御することにより前記左右駆動輪のスリップを抑制するエンジン出力制御手段と、該エンジン出力制御手段による制御開始からの経過時間を計時する計時手段とを更に具え、前記制御勾配制限手段を、該計時される経過時間が所定時間以上であるとき、前記制御勾配選択手段により選択されるブレーキ圧制御勾配の制御パターンに対する制限を解除するものとして構成する。
また、請求項記載の発明では、請求項1乃至の何れかに記載の発明の構成において、
前記制御勾配選択手段、前記検出されたスリップ率についての各々前回の検出値と今回の検出値とに基づいて前記各駆動輪の別にスリップ率変化量を算出し、この算出されたスリップ率変化量及び前記検出されたスリップ率の各対応する値に応じたブレーキ圧制御勾配の制御パターンを前記各駆動輪の別に選択するものとして構成する。
【0020】
【作用】
上記請求項1記載の発明の構成によれば、スリップ検出手段、制御勾配選択手段、及びブレーキ制御手段の協働した処理を通じて、スリップが発生した駆動輪に対してのみ、ブレーキ力が付与されるようになる。
【0021】
少なくともこれにより、前述した左右輪で摩擦係数の異なる路面での発進に際しても、もたつき感やショックが発生するようなことはなくなる。なお、低μ路等にあって、左右の駆動輪に対し共にスリップが発生するような状況にあっては、それら駆動輪の両方に、それらスリップに応じたブレーキ力が付与されることは勿論である。
【0022】
一方、同発明の構成によれば、制御勾配制限手段及びブレーキ制御手段の協働した処理を通じて、ブレーキ力の付与によってスリップが収束されつつある駆動輪であっても、他方の駆動輪にスリップが発生して増圧方向のブレーキ圧制御勾配が選択される車両状態にあるときには、
・このスリップが収束された駆動輪に対して選択される減圧勾配が制限される。すなわち、減圧勾配がそのままブレーキ制御手段に与えられず、同ブレーキ制御手段には、例えば保持圧以上の制御勾配、或いは緩減圧勾配等のブレーキ圧制御勾配が与えられる。少なくとも、上記選択された減圧勾配の同ブレーキ制御手段への付与は遅延される。
といったブレーキ制御が実行されるようになる。
【0023】
このため、左右の駆動輪による駆動力差は良好に吸収され、前述した逆相振動の発生も好適に抑制されるようになる
【0025】
また、制御勾配制限態様において、特に請求項2記載の発明によるように、同制御勾配制限手段を、
・スリップ中にある他方の駆動輪について選択されるブレーキ圧制御勾配が減圧方向への制御勾配となるまで、前記選択された減圧勾配に対する制限を維持するもの。
として構成すれば、左右双方の駆動輪において、同時に、上記減圧勾配に基づくブレーキ力の解除が行われるようになる。したがってこの場合には、上記左右の駆動輪による駆動力差の吸収も更に確実に行われることとなり、逆相振動の発生も確実に防止される。
【0027】
また、上記逆相振動は通常、車体速度が所定速度以上となっている状態では発生し難い。そこで、上記請求項記載の発明によるように、
・検出される車体速度が所定速度以上であるとき、前記制御勾配選択手段により選択されるブレーキ圧制御勾配の制御パターンに対する制限を解除する。
といった制御を併せ行うようにすれば、ブレーキ圧制御勾配の制限にかかる無駄な処理を好適に禁止して、より円滑なブレーキ制御を実現することができるようにもなる。
【0028】
また、エンジン制御において周知のように、その制御の開始初期は、応答遅れ等によりトルクが十分に抑えられず、スリップが発生し易くなる。そして勿論、逆相振動も発生し易くなる。
【0029】
そこで、請求項記載の発明によるように、
・上記エンジン出力制御手段による制御開始から計時される経過時間が所定時間以上であるとき、前記制御勾配選択手段により選択されるブレーキ圧制御勾配の制御パターンに対する制限を解除する。
といった制御を併せ行うようにすれば、同経過時間が上記所定時間に達するまでは、上述したブレーキ圧制御勾配の制限が積極的に実施されることとなり、その間の逆相振動も好適に防止されるようになる。
【0030】
【実施例】
図1に、この発明にかかる自動車のブレーキ制御装置についてその一実施例を示す。
【0031】
この実施例の装置は、左右の駆動輪に対して各々独立にブレーキ制御することのできる装置にあって、それら駆動輪にスリップが生じたとしても、逆相振動の発生や、もたつき感、ショック等を良好に防止することのできる装置として構成されている。
【0032】
はじめに、同図1を参照して、この実施例の装置の構成について説明する。
図1において、符号11L及び11Rは、それぞれ左右の駆動輪10L及び10Rに対応して配設された車輪速度センサ、符号21L及び21Rは、それぞれ左右の転動輪20L及び20Rに対応して配設された車輪速度センサである。
【0033】
これら車輪速度センサ11L及び11R、21L及び21Rは、それら各対応する車輪と同期して回転するシグナルロータと、それらロータに対向して固定配設されるピックアップコイルとからなる周知の電磁ピックアップセンサによって構成されている。これら車輪速度センサ11L及び11R、21L及び21Rの出力は何れも、後述する電子制御装置50に取り込まれる。
【0034】
また、同図1において、符号12L及び12Rは、それぞれ左右の駆動輪10L及び10Rに対応して配設されているホイールシリンダ、符号22L及び22Rは、それぞれ左右の転動輪20L及び20Rに対応して配設されているホイールシリンダである。
【0035】
これらホイールシリンダ12L及び12R、22L及び22Rも、ブレーキ機構30を構成するブレーキペダルの踏み込みに応じて油圧駆動されて、各々対応する車輪にブレーキ力を付与する周知の部材である。
【0036】
また、ブレーキアクチュエータ40は、アキュムレータ及びポンプ41を通じて供給される油圧に基づき、特にデファレンシャル13を介して差動可能に連結されている駆動輪10L及び10Rに対応して配設されているホイールシリンダ12L及び12Rを各別に駆動するこれも周知の部材である。
【0037】
該ブレーキアクチュエータ40は、電子制御装置50を通じて油圧制御される油圧回路を有して構成されており、上記駆動輪10L及び10Rの所定量以上のスリップが検出されるなどして、いわゆるトラクション制御が実行されるとき、同電子制御装置50から出力される制御パルスCPのデューティ並びに周期に対応したブレーキ油圧を上記ホイールシリンダ12L、12Rに対して供給する。これにより駆動輪10L、10Rにあっては、上記ブレーキ機構30が操作されずとも、該制御パルスCPのデューティ並びに周期に対応したブレーキ力が付与されるようになる。
【0038】
なお同実施例の装置において、上記制御パルスCPのデューティは、予め制御パターン情報として制御パターンメモリ51に格納されており、駆動輪10L、10Rのその都度のスリップに応じた制御パターン(制御パルスCPのデューティ)が、上記電子制御装置50によって選択的に読み出されるものとする。
【0039】
図2は、同電子制御装置50の、主にこうした制御パターンの選択、並びに該選択した制御パターンについての必要に応じた制限(変更)にかかる処理についてその手順を示したものである。
【0040】
次に、同図2を併せ参照して、電子制御装置50を通じて実行される該実施例の装置のブレーキ制御手順を順次説明する。
例えばいま、当該車両のIG(イグニション)オンに伴って同装置が起動されたとすると、電子制御装置50において初期化が開始され(ステップ100)、内蔵するメモリやレジスタ等のクリア若しくは所定の初期状態へのセットが行われる。
【0041】
こうして初期化を終えた電子制御装置50はまず、上記車輪速度センサ11L及び11R、21L及び21Rの出力を読み込み、それら対応する車輪の速度を演算するとともに、
(1)転動輪20L及び20Rについて求めた車輪速度に基づいて当該車両の車体速度を演算する(ステップ101)。
(2)該求めた車体速度と駆動輪10Lについて求めた車輪速度、並びに同車体速度と駆動輪10Rについて求めた車輪速度との関係から、それら左右の駆動輪10L及び10Rのスリップ率Sを算出する。併せて、このスリップ率についての各々前回の算出値と今回の算出値との差に基づいて、同駆動輪10L及び10Rのスリップ率変化S’を算出する(ステップ102)。
(3)上記転動輪20L及び20Rについて求めた車輪速度の変化(若しくは車体速度の変化、すなわち加速度)に基づいて路面摩擦係数μを算出する(ステップ103)。
といった演算を実行する。
【0042】
こうして各値の演算を終えた電子制御装置50は次に、上述したトラクション制御が現在実行中であるか否かを判断する(ステップ104)。
ここで、同トラクション制御が実行中でなく、その制御開始条件(例えば上記スリップ率Sが所定値以上等)も満たされていない旨が判断される場合には(ステップ105)、ノーマルブレーキ、すなわち上記ブレーキ機構30の操作のみを通じてブレーキ力が付与される状態に移行する(ステップ106)。なお、同トラクション制御が実行中であれ、その制御終了条件(例えば上記スリップ率Sが所定値未満で且つ前記ブレーキアクチュエータ40を通じた油圧制御量が「0」等)に至った旨判断される場合にも(ステップ107)、該ノーマルブレーキに移行することとなる。
【0043】
他方、同トラクション制御が実行中であり、しかもその制御終了条件に至っていない旨判断される場合(ステップ107)、或いは同トラクション制御が実行中でなくとも、その制御開始条件が満たされた旨判断される場合には(ステップ105)、上述した制御パターンの選択処理に移行する(ステップ108)。
【0044】
同処理に際して電子制御装置50は、左右の駆動輪10L及び10Rについて上記算出したスリップ率S及びスリップ率変化S’の各対応する値に応じた制御パターンを制御パターンメモリ51に格納されているパターンの中から各々選択する。
【0045】
因みにこの実施例の装置においては、該制御パターンとして、図3に例示する「(最)増圧パターン(FFU)」、「急増圧パターン(FU)」、「緩増圧パターン(SU)」、「保持パターン(H)」、「緩減圧パターン(SD)」、「急減圧パターン(FD)」、及び「(最)減圧パターン(FFD)」の7通りのパターンを想定している。これら制御パターンは、同図3に併せ示す制御パルスCPのデューティ、すなわち増圧時間FT(若しくは減圧時間DT)と保持時間HTとの比、並びに周期CTをそれぞれ規定する。
【0046】
また、これら制御パターンの選択に際し、電子制御装置50は、例えば図4に例示するマップに従って、上記算出したスリップ率S及びスリップ率変化S’に対応する制御パターンをそれぞれ選出する。同図4からも明らかなように、基本的には、スリップ率Sが高いほど、またスリップ率変化S’が大きいほど大きく増圧する制御パターンが選ばれ、逆にスリップ率Sが低いほど、またスリップ率変化S’が小さいほど大きく減圧する制御パターンが選ばれる。
【0047】
こうして制御パターンを選択した電子制御装置50は、図2に示すルーチンにおいて更に、上記算出した車体速度が所定の速度、例えばKAkm/h以上であるか否かを判断する(ステップ109)。そして、該速度以上である旨判断される場合には、左右の駆動輪10L及び10Rについて各々選択した制御パターンをそのまま出力する(ステップ110)。
【0048】
他方、同車体速度の判断において、上記所定の速度(KAkm/h)未満である旨判断される場合には次に、上記左右の駆動輪10L及び10Rについて各々選択した制御パターンが共に減圧を示す制御パターンとなっているか否かを判断する(ステップ111)。
【0049】
該判断の結果、それら制御パターンが共に減圧を示すものでない場合には、何れか一方の駆動輪のみが増圧を示す制御パターンとなっているか否かを更に判断し(ステップ112)、これら何れの条件も満たされない場合、すなわちそれら制御パターンが共に増圧、若しくは保持を示す場合、或いは一方のみが保持(すなわち他方は減圧)を示す場合には、上記と同様、左右の駆動輪10L及び10Rについて各々選択した制御パターンをそのまま出力する(ステップ110)。
【0050】
また、上記ステップ112の判断において、何れか一方の駆動輪のみが増圧を示す制御パターンとなっている旨が判断される場合には、上記算出した路面μの値に応じて、他方の駆動輪の制御パターンを保持パターン以上の制御パターン、すなわち増圧側の制御パターンに制限(変更)する(ステップ113)。
【0051】
ここでは、路面μが低いほど前述した逆相振動が発生し易いことに鑑み、検出(算出)される路面μに応じて、これが低μ路であるほど、該他方の駆動輪について選択された制御パターンを増圧側に制限(変更)するものとする。
【0052】
また一方、上記ステップ111の判断において、左右の駆動輪10L、10Rについて各々選択した制御パターンが共に減圧を示す制御パターンとなっている旨が判断される場合には、それら左右の駆動輪10L及び10Rについて同時に減圧を示す制御パターン(例えば「(最)減圧パターン(FFD)」)を出力する(ステップ114)。
【0053】
そして電子制御装置50では、これら選択、若しくは制限(変更)した制御パターンによって規定されるデューティ並びに周期を有する制御パルスCPを前記ブレーキアクチュエータ40に与えて、左右の駆動輪10L及び10Rに対するブレーキ力を制御する(ステップ115)。なお、電子制御装置50によるこうした処理は、例えば5〜6ms(ミリ秒)の周期にて繰り返し実行されるものとする。
【0054】
図5は、電子制御装置50の以上の処理を通じて実現される該実施例の装置のブレーキ制御態様を例示したものである。
以下、同図5を併せ参照して、同実施例の装置によるブレーキ制御動作を更に詳述する。
【0055】
因みに同図5において、図5(a)は、右駆動輪10Rに対応して付与される油圧(ブレーキ力)を示し、図5(b)は、左駆動輪10Lに対応して付与される油圧(ブレーキ力)を示し、図5(c)は、転動輪20L及び20Rの速度、並びにこれら右駆動輪10R及び左駆動輪10Lの速度を示している。
【0056】
また、同図5(a)〜(c)において、この実施例の装置のブレーキ制御に関するそれら油圧や速度の挙動は、何れも実線にて示される。
すなわちいま、図5(c)に示される如く、当該車両が上述したKAkm/h未満の一定の速度で走行しているとするときに、何らかの原因で右駆動輪10Rにスリップが発生したとすると、その旨が電子制御装置50(図2ステップ101〜107)を通じて検出される。そして、そのスリップ率に応じて、右駆動輪10Rに対し例えば「(最)増圧パターン(FFU)」が選択され、該選択された制御パターンに対応するブレーキ力が、時刻t1から、図5(a)に示される態様をもって付与される。
【0057】
また、これら図5(c)、(a)にも線の傾きの変化として示されるように、こうしたブレーキ力の付与によってスリップが軽減されれば、その旨も電子制御装置50を通じて判断され、上記選択され付与されるブレーキ力も自ずと緩やかな方向へと切り替えられるようになる。
【0058】
一方、こうして右駆動輪10Rにおいて増圧パターンに基づくブレーキ力が付与されることによって前述した逆相振動が生じ、図5(c)に併せ示されるように、左駆動輪10Lにもスリップが発生する。そしてその旨が、上記同様、電子制御装置50(図2ステップ101〜107)を通じて検出される。したがってこのときも、そのスリップ率に応じて、左駆動輪10Lに対し例えば「(最)増圧パターン(FFU)」が選択され、該選択された制御パターンに対応するブレーキ力が、時刻t2から、図5(b)に示される態様をもって付与される。
【0059】
ただしこのとき、右駆動輪10Rにおいてはスリップが収束に向かっている。したがって通常であれば、図5(a)に破線Aとして示されるように、同時刻t2には減圧パターンが選択され、同減圧パターンに基づくブレーキ力の付与が行われるべきところ、同実施例の装置にあっては、電子制御装置50による先のステップ112及び113(図2)の処理を通じて、該選択される減圧パターンが例えば保持パターンに制限(変更)される。
【0060】
このような右駆動輪10Rに関する制御パターンの制限(変更)処理は、その後、上記左駆動輪10Lのスリップが収束に向かうことに伴い、同左駆動輪10Lに減圧パターンが選択される時刻t3まで継続して実行される。
【0061】
そして、同時刻t3において、これら左右の駆動輪10L及び10Rに対する制御パターンが共に減圧パターンとなったとき、電子制御装置50では先のステップ111(図2)を通じてその旨判断し、これら左右の駆動輪10L及び10Rに対して同時に、該減圧パターンに基づくブレーキ力の付与を開始する。
【0062】
こうして左右の駆動輪10L及び10Rにおいて同時にブレーキ力の解除が実施されることにより、それら駆動輪の駆動力差といったものも良好に吸収され、それ以降における逆相振動の発生も好適に防止されるようになる。
【0063】
なお因みに、右駆動輪10Rのスリップが収束に向かい、左駆動輪10Lにおいてスリップが発生する上記時刻t2において、図5(a)に破線Aとして示される如く、右駆動輪10Rに対し減圧パターンに基づくブレーキ力の付与が行われる場合には、逆相振動が収束されず、図5(c)に破線A’として示す態様で再び右駆動輪10Rにスリップが発生する懸念がある。
【0064】
また前述したように、従来は、時刻t1において右駆動輪10Rへの増圧パターンに基づくブレーキ力の付与が開始されたとき、これと同時に左駆動輪10Lへも、図5(b)に一点鎖線Bとして示す態様で増圧パターンに基づくブレーキ力を付与することが検討された。そしてこの場合、逆相振動の発生は防止されるものの、左右輪で摩擦係数の異なる路面での発進時等には、高μ路側の駆動輪にも上記増圧されたブレーキ力が付与されることとなって、もたつき感やショックが新たに発生するようになることも前述した通りである。
【0065】
この点、同実施例の装置にあっては、電子制御装置50による上述した処理を通じて、スリップが発生した駆動輪に対してのみブレーキ力が付与されるようになることから、たとえ左右輪で摩擦係数の異なる路面での発進に際しても、上記もたつき感やショックが発生することはない。
【0066】
以上のように、この実施例のブレーキ制御装置によれば、車両の状態や路面の状態が如何なる場合にも、逆相振動の発生はもとより、もたつき感やショック等の発生も防止され、好適に加速性能の向上が図られるようになる。
【0067】
また同実施例の装置では、低μ路ほど上記逆相振動が発生し易いことに鑑み、上記検出(算出)される路面μに応じてこれが低μ路であるほど上記選択された制御パターンを増圧側に制限(変更)する手段を併せ具えるものとなっている。このため、少なくとも逆相振動の発生については、確実にこれを防止することができるようになる。
【0068】
なお、同実施例の装置では、路面μを算出するのに、転動輪20L及び20Rについて求めた車輪速度の変化を用いるものとしたが、Gセンサ(加速度センサ)を具える装置にあっては、その出力値を直接利用することもできる。
【0069】
また前述したように、上記逆相振動は、車体速度が低速となることによっても発生し易い状況となる。そこで、上記検出(算出)される車体速度に応じてこれが低速度であるほど同選択された制御パターンを増圧側に制限(変更)する手段を具える構成とすることもできる。このような手段は、上記路面μに応じて制御パターンを制限(変更)する手段に代わるものであってもよいし、同手段と併用されるものであってもよい。
【0070】
また、同実施例の装置では更に、こうした逆相振動が通常、前述したように車体速度が低速度であるほど発生し易い、すなわち中/高速度となっている状態では発生し難いことに鑑み、上記検出(算出)される車体速度に応じてこれが上記KAkm/h以上であるときには、同選択された制御パターンについての制限(変更)を解除するようにもしている。このため、該制御パターンの制限(変更)にかかる無駄な処理を好適に禁止して、より円滑なブレーキ制御を実現することができるようにもなる。
【0071】
もっとも、これら路面μや車体速度に応じて制御パターンを制限(変更)する手段、或いは所定速度以上の車体速度にて制御パターンの制限(変更)を解除する手段がなくとも、逆相振動の発生や、もたつき感、ショック等の防止にかかる上記基本的な効果は十分に奏せられるようになる。
【0072】
また、エンジン制御において周知のように、その制御の開始初期は、応答遅れ等によりトルクが十分に抑えられず、スリップが発生し易くなる。そして勿論、逆相振動も発生し易くなる。
【0073】
そこで更に、自動車のエンジン出力を制御するすることにより前記左右駆動輪のスリップを抑制するエンジン出力制御手段と、該エンジン出力制御手段による制御開始からの経過時間を計時する適宜の計時手段とを設け、この計時される経過時間が所定時間以上であるとき、上記選択された制御パターンについての制限(変更)を解除する構成なども適宜採用することができる。
【0074】
このような制御を併せ行うようにすれば、同経過時間が上記所定時間に達するまでは、上述した制御パターンの制限(変更)にかかる処理が積極的に実施され、その間の逆相振動も好適に防止されるようになる。
【0075】
ところで、上記実施例の装置では、前記選択されたブレーキ圧制御パターンを比較して、前記一方の駆動輪のみ増圧パターンが選択される車両状態にある旨を判断し、他方の駆動輪の選択された減圧パターンを制限したが、同車両状態の判断並びに制限は、前記検出されるスリップを比較して行うこともできる。このようにスリップを比較することによっても、実質的には上記実施例の装置と同様、同車両状態にある旨を的確に判断して、その選択された減圧パターンを制限することができる。
【0076】
また、上記制御パターンを制限(変更)する方法として、同実施例の装置では、前記選択された減圧パターンを保持パターン以上の制御パターンに制限(変更)することとしたが、少なくとも上記選択された減圧パターンによるブレーキ制御が遅延される態様で制限(変更)する方法であればよく、他に例えば
(イ)前記選択された減圧パターンをより緩やかなパターンに制限する。
(ロ)前記一方の駆動輪で選択された減圧パターンを他方の駆動輪について選択された制御パターンと同一のパターンに制限する。
等々の方法も適宜採用することができる。
【0077】
また、上記実施例の装置では、左右両駆動輪が共に減圧パターンとなるまで、前記選択された減圧パターンに対する制限(変更)を維持する構成としたが、上記(イ)及び(ロ)のような制御パターンの制限(変更)方法もあり、必ずしもこのような同期をとらなくとも、上記実施例の装置に準じたかたちでの逆相振動の抑制を行うことはできる。
【0078】
また、同実施例の装置では、上記制御パターンとして図3に例示した7つのパターンを想定したが、同制御パターンとしては基本的に、「増圧パターン」、「保持パターン」、及び「減圧パターン」の3つのパターンで足りる。これら3つの制御パターンによっても、上記実施例と実質的に同等のブレーキ制御を実現することはできる。
【0079】
更に同実施例の装置では、これら予め設定された制御パターンが制御パターンメモリ51に格納されるものとしたが、その形態も任意である。すなわち、上記算出されるスリップ率S等に基づき、その都度必要とされる制御パターン(制御パルスのデューティや周期)を関数演算して求める構成等も適宜採用することができ、予めパターン化されたものを用いる必要はない。
【0080】
結局、これら制御パターンとは、制御パルスCPの可変のデューティや周期に基づき形成される制御勾配であればよく、また、制御パターンの制限(変更)とは、該制御勾配に対してなされる何らかの制限(変更)であればよい。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、車両の状態や路面の状態が如何なる場合にも、逆相振動の発生や、もたつき感、ショック等が防止されるようになり、好適に加速性能の向上が図られるようになる。
【0082】
また、こうして車両の安定性が向上されることで、例えば登坂路での「ずり落ち」なども防止され、特に逆相振動が回避されることで、ブレーキ作動音の低減等が併せ図られるようにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の自動車のブレーキ制御装置の実施例を示すブロック図。
【図2】同実施例の装置のブレーキ制御手順を示すフローチャート。
【図3】ブレーキ圧制御パターンの一例を示す略図。
【図4】スリップ率に基づく制御パターンの選択態様を示すグラフ。
【図5】同実施例の装置の動作態様を示すタイムチャート。
【図6】速度別の摩擦係数μ−スリップ率S特性を示すグラフ。
【符号の説明】
10(10L、10R)…駆動輪、11(11L、11R)…車輪速度センサ(駆動輪速度センサ)、12(12L、12R)…駆動輪ホイールシリンダ、13…デファレンシャル、20(20L、20R)…転動輪、21(21L、21R)…車輪速度センサ(転動輪速度センサ)、22(22L、22R)…転動輪ホイールシリンダ、30…ブレーキ機構、40…ブレーキアクチュエータ、41…アキュムレータ及びポンプ、50…電子制御装置、51…制御パターンメモリ。

Claims (5)

  1. 自動車の左右駆動輪についてそのスリップ率を各別に検出するスリップ率検出手段と、
    この検出されるスリップ率に応じたブレーキ圧制御勾配を前記各駆動輪の別に選択する制御勾配選択手段と、
    トラクション制御中に前記スリップ率検出手段により検出されたスリップ率を前記選択されたブレーキ圧制御勾配を比較することにより、一方の駆動輪のスリップが収束されつつあり他方の駆動輪にスリップが発生しつつある車両状態であるとされたとき、前記一方の駆動輪に対して、前記制御勾配選択手段により前記ブレーキ圧制御勾配として選択された減圧制御パターンの制御勾配のみを、保持パターンや増圧パターンまたはより緩やかな減圧パターン側の制御勾配に変更するように制限する制御勾配制限手段と、
    これら前記制御勾配選択手段により選択された若しくは前記制御勾配制限手段により制限されたブレーキ圧制御勾配に基づいて前記左右駆動輪に対し各別にブレーキ力を付与するブレーキ制御手段と、
    を具えることを特徴とする自動車のブレーキ制御装置。
  2. 前記制御勾配制限手段は、前記スリップ中にある他方の駆動輪について選択されるブレーキ圧制御勾配が減圧方向への制御勾配となるまで、前記選択された減圧勾配に対する制限を維持する請求項1記載の自動車のブレーキ制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の自動車のブレーキ制御装置において、
    当該自動車の車体速度を検出する車体速度検出手段を更に具え、
    前記制御勾配制限手段は、該検出される車体速度が所定速度以上であるとき、前記選択された減圧勾配に対する制限を解除することを特徴とする自動車のブレーキ制御装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の自動車のブレーキ制御装置において、
    自動車のエンジン出力を制御することにより前記左右駆動輪のスリップを抑制するエンジン出力制御手段と、該エンジン出力制御手段による制御開始からの経過時間を計時する計時手段とを更に具え、
    前記制御勾配制限手段は、該計時される経過時間が所定時間以上であるとき、前記選択された減圧勾配に対する制限を解除することを特徴とする自動車のブレーキ制御装置。
  5. 前記制御勾配選択手段は、前記検出されたスリップ率についての各々前回の検出値と今回の検出値とに基づいて前記各駆動輪の別にスリップ率変化量を算出し、この算出されたスリップ率変化量及び前記検出されたスリップ率の各対応する値に応じたブレーキ圧制御勾配の制御パターンを前記各駆動輪の別に選択する請求項1乃至4の何れかに記載の自動車のブレーキ制御装置。
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