JPH08132495A - 転写性に優れた光ディスク成形基板の製造方法及びこの成形基板を用いて得られる光ディスク - Google Patents

転写性に優れた光ディスク成形基板の製造方法及びこの成形基板を用いて得られる光ディスク

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JPH08132495A
JPH08132495A JP27503294A JP27503294A JPH08132495A JP H08132495 A JPH08132495 A JP H08132495A JP 27503294 A JP27503294 A JP 27503294A JP 27503294 A JP27503294 A JP 27503294A JP H08132495 A JPH08132495 A JP H08132495A
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JP
Japan
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substrate
molding
optical disk
molded
stage
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JP27503294A
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English (en)
Inventor
Seiji Masuda
誠司 増田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来得られなかった、透明なアクリル系樹脂
を用い、射出圧縮成形法により、薄型で且つ転写性に優
れ、反りの小さな光ディスク成形基板を得るための成形
方法及びこの成形基板を用いて得られる光ディスクを提
供する。 【構成】 アクリル系樹脂を、成形温度260〜290
℃、型温80〜90℃に設定すると共に、型締圧を2段
階に制御して1段目を2〜40トン、2段目を10〜4
0トンとする成形条件で板厚1.0mm以下の光ディス
ク基板を射出圧縮成形することを特徴とする、転写性に
優れた光ディスク成形基板の製造方法及び上記方法で得
られた光ディスク成形基板上に無機薄膜が積層された光
ディスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2段型締圧制御による射
出圧縮成形法によるアクリル樹脂系光ディスク成形基板
の製造方法及びこの成形基板を用いて得られる光ディス
クに関する。
【0002】
【従来の技術】1980年代初頭にコンパクトディスク
(CD)とレーザーディスク(LD)が市販されて以
来、光ディスクは急速に普及してきているが、現在で
は、更に、CDサイズの光ディスクにLD並の動画をデ
ジタルで記録することが望まれており、薄型で高密度化
されたものの開発が種々検討されている。(1992年
秋の「応用物理学会」における講演17p−T−11、
17p−T−13、1993年春の「応用物理学会」に
おける講演29a−B−8、29a−B−5等) 従来、薄型高密度ディスクの製造方法としては、転写法
の1つである2P法によって、ガラス基板や樹脂板上に
硬化性樹脂を塗布又は注入し、ピット又は溝を形成させ
た原盤を重ね合わせた後に硬化性樹脂を硬化させる方
法、又は、エッチング法によって基板上にピット又は溝
を形成していた。しかしながら、これらの方法は量産性
とコスト面では優れているとは言えない。
【0003】このような状況において、量産性とコスト
面で優れている製造方法として、透明な熱可塑性樹脂を
射出成形法又は射出圧縮成形法によって薄型高密度ディ
スク成形基板を得る方法の開発が強く望まれている。
【0004】一般に、光ディスクにおいては、基板を通
過したレーザー光線はピットや溝で反射され、これらの
凹凸により反射光に光路差が生じるが、これにより発生
した干渉を読み取り信号やトラッキング信号として電気
信号に変換する方法が採用されている。
【0005】しかしながら、このピットや溝の転写が不
足すると、読み取り信号やトラッキング信号の振幅が小
さくなり、データエラー率が高くなったり、トラッキン
グが不安定になってしまうという問題を生じる。
【0006】また、反りが大きいとトラッキングやフォ
ーカスが不安定となり、光ディスクに記録されているデ
ータの正確な読み取りが不可能となってしまう。
【0007】従って、高密度光ディスクを得る上で、デ
ィスク基板の厚みを薄くする方法は非常に効果的である
が、薄型基板を成形する際には、成形基板の転写性及び
成形後の基板の反りの点で問題のない成形方法を見い出
すことが非常に重要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、従来得られなかった、透明なアクリル系樹脂を
用い、射出圧縮成形法により、薄型で且つ転写性に優
れ、反りの小さな光ディスク成形基板を得るための成形
方法及びこの成形基板を用いて得られる光ディスクを提
供することにある。
【0009】
【発明を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、アクリル系樹脂を、成形温度260〜290℃、
型温80〜90℃に設定すると共に、型締圧を2段階に
制御して1段目を2〜40トン、2段目を10〜40ト
ンとする成形条件で板厚1.0mm以下の光ディスク基
板を射出圧縮成形することを特徴とする、転写性に優れ
た光ディスク成形基板の製造方法を第1の発明とし、該
方法で得られた光ディスク成形基板上に無機薄膜が積層
された光ディスクを第2の発明とするものである。
【0010】本発明に用いられるアクリル系樹脂の具体
例としては、例えば、メタクリル酸エステル単量体及び
アクリル酸エステル単量体、必要に応じて更にN−置換
マレイミド類、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸
無水物類等の他の共重合可能な単量体、からなる共重合
体が挙げられる。
【0011】上記メタクリル酸エステル単量体として
は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ベンジル、メタクリル酸ノルボルニル、メタクリ
ル酸イソボルニル、メタクリル酸トリシクロ[5,2,
1,02.6 ]デカ−8−イル等の単独又はそれらの混合
物が挙げられる。
【0012】また、アクリル酸エステル単量体として
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベン
ジル、アクリル酸ノルボルニル、アクリル酸イソボルニ
ル、アクリル酸トリシクロ[5,2,1,02.6 ]デカ
−8−イル、アクリル酸トリシクロ[5,2,1,0
2.6 ]デカ−4−メチル等の単独又はそれらの混合物が
挙げられる。
【0013】更に、他の共重合可能な単量体としては、
基材の耐熱性向上を目的とする場合には、N−シクロヘ
キシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−クロ
ロフェニルマレイミド、N−メチルフェニルマレイミ
ド、N−ブロモフェニルマレイミド等のN−置換マレイ
ミド類、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物
類が挙げられる。
【0014】尚、上記アクリル系樹脂において、光ディ
スク成形基板への金属膜形成方法としてスパッタリング
法を使用する場合には、メタクリル酸エステル単量体と
アクリル酸エステル単量体20モル%以上含む混合物を
重合してなる共重合体で、共重合体中のメタクリル酸エ
ステルの比率が80モル%以下であり、共重合体の25
℃クロロホルム中で測定した固有粘度が0.3〜1.5
dl/gの範囲である共重合体を使用するのが好まし
い。
【0015】本発明においては、得られる光ディスク成
形基板の厚みは1.0mm以下であることが好ましい。
即ち、「光学技術コンタクト」23,No.7,198
5の451頁の(4)式に記載されているように、傾い
た光ディスク成形基板上には板厚と開口数の3乗に比例
した大きさのコマ収差が発生する。従って、厚みが1.
0mmを越えると、光ディスクを高密度化するために開
口数の高い対物レンズを使った場合、コマ収差が大きく
なり、その結果、ディスク基板が傾いたときにクロスト
ークが大きくなると同時に、ディスクからの戻り光量が
減少するため、S/N比が劣化すると共に、ジッターが
増大し過ぎ、好ましくない。
【0016】本発明においては、光ディスク基板は射出
圧縮成形法によって成形されるが、成形条件としては、
成形温度260〜290℃、型温80〜90℃とし、型
締圧は射出成形中に2段階に制御し、1段目は2〜40
トン、2段目は10〜40トンであることが必要であ
る。
【0017】成形温度が260℃未満では薄型ディスク
基板の反りが大きくなるため好ましくない。また、成形
温度が290℃を越えると成形材料が分解し、好ましく
ない。
【0018】型温が80℃未満では基板の転写率が低く
なり、好ましくない。また、型温が90℃を越えると基
板の反りが大きくなるため好ましくない。
【0019】1段目の型締圧が2トン未満では樹脂の充
填が不均一となり、好ましくない。また、40トンを越
えると基板の反りが大きくなりすぎ、好ましくない。
【0020】2段目の型締圧が10トン未満では転写率
が低くなり、好ましくない。また、40トンを越えると
基板の反りが大きくなり、好ましくない。
【0021】1段目の型締圧から2段目の型締圧への切
り替えは、樹脂がフル充填される直前あるいは直後に完
了されることが望ましい。
【0022】上記条件で射出圧縮成形することにより、
得られる光ディスク成形基板の反りは100μm以下と
少なく、且つ、得られる光ディスク成形基板表面のピッ
ト又は溝は、トラックピッチが1.0μm以下という高
密度スタンパを用いても、優れた転写性が得られる。
【0023】上述した成形方法によって得られた基材に
無機薄膜を形成する方法としては特に限定されるもので
はなく、真空蒸着法、スパッタリング法等の公知の方法
が使用できるが、生産性の点からスパッタリング法が好
ましい。
【0024】本発明における基材上に形成させる無機薄
膜としては、アルミニウム、金等の金属単体又はこれら
を主成分とする金属、SiO2 等の無機誘電体が挙げら
れる。ここで、形成する無機薄膜の種類や膜厚、膜組成
等は光ディスクの種類により決定される。例えば、通常
の再生専用形光ディスクでは、充分な反射率と耐久性を
得るためには、アルミ膜を50nm厚以上、好ましくは
70nm厚以上形成する。追記形光ディスクや書換形光
ディスクでは、誘電体と金属を積層して形成するのが普
通である。
【0025】また、本発明の光ディスクには、目的に応
じて無機薄膜上に紫外線硬化樹脂やワックス系の保護膜
を形成しても良く、それを単板のかたちで用いても、貼
合わせにより両面使用型として用いても良い。
【0026】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に詳しく説
明する。
【0027】本発明では、射出成形機(名機製作所
(株)製ダイナメルタM−70A−DM)を用い、0.
6μmのピッチを有するピット及び溝が形成されたスタ
ンパーを装着した金型を用い、外径120mm、厚さ
0.6の光ディスク成形基板を射出圧縮成形し、その基
板について転写性及び反りの状態について評価を行っ
た。
【0028】評価法としては、光ディスク基板のピット
又は溝が転写されている表面に、導電膜として約20n
mの厚さに金をスパッタし、走査型トンネル顕微鏡(以
下STMと略す)を用いて射出圧縮成形基板のピット又
は溝形状を測定した。これらの断面形状から深さを求
め、スタンパのピット又は溝の深さで除した値を転写率
と定義し、転写性の評価基準とした。
【0029】また、光ディスクの反りについては、成形
後1日以上室温放置した基板について、ディスク基板の
中心部分に対する、最外周における垂直方向の変位量を
反り量として測定した。
【0030】[実施例1〜5、比較例1〜4]透明熱可
塑性樹脂として、メタクリル酸メチル90重量部及びア
クリル酸メチル10重量部からなるアクリル系樹脂を用
い、表1に示すシリンダー温度、型温、型締圧の成形条
件にて各種光ディスク成形基板を成形した。この基板の
転写性及び反りについての評価結果を表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の成形方法により、従来得られな
かった、透明なアクリル系樹脂を用い、転写性が優れ、
且つ反りの小さな薄型光ディスク成形基板を得ることが
可能となることから、量産性及びコスト面で非常に優れ
ており、更に得られたディスク成形基板の転写性が良好
であり、且つ反りが小さいことから、高密度画像が入力
された光ディスクが得られ、次世代の光ディスクとして
その効果は極めて大きいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 11:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系樹脂を、成形温度260〜2
    90℃、型温80〜90℃に設定すると共に、型締圧を
    2段階に制御して1段目を2〜40トン、2段目を10
    〜40トンとする成形条件で板厚1.0mm以下の光デ
    ィスク基板を射出圧縮成形することを特徴とする、転写
    性に優れた光ディスク成形基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1で得られた光ディスク成形基板
    上に無機薄膜が積層された光ディスク。
JP27503294A 1994-11-09 1994-11-09 転写性に優れた光ディスク成形基板の製造方法及びこの成形基板を用いて得られる光ディスク Pending JPH08132495A (ja)

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