JPH08128364A - 蒸発燃料排出防止用キャニスタ - Google Patents

蒸発燃料排出防止用キャニスタ

Info

Publication number
JPH08128364A
JPH08128364A JP6269316A JP26931694A JPH08128364A JP H08128364 A JPH08128364 A JP H08128364A JP 6269316 A JP6269316 A JP 6269316A JP 26931694 A JP26931694 A JP 26931694A JP H08128364 A JPH08128364 A JP H08128364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
canister
evaporated fuel
fuel
adsorbent
evaporative fuel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6269316A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Okano
弘 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisan Industry Co Ltd filed Critical Aisan Industry Co Ltd
Priority to JP6269316A priority Critical patent/JPH08128364A/ja
Publication of JPH08128364A publication Critical patent/JPH08128364A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャニスタ内へ導入された蒸発燃料を均等に
拡散して吸着剤に満べんに吸着させて吸着効率を向上さ
せる。 【構成】 蒸発燃料導入室12内に、蒸発燃料の導入管
4aのキャニスタへの開口端と対向して、導入管4a側
でかつ導入管4aの軸線上に中心をもつ球面状のへこみ
31を形成する。該開口端の外周に流出路26〜29を
放射状に設ける。 【効果】 導入管4aから導入された蒸発燃料が、へこ
み31で全周へ偏流なく均等に変向拡散され、各流出路
26〜29を流通して吸着剤19に満べんに吸着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸発燃料排出防止用キャ
ニスタに関するもので、より詳しくは、自動車等のガソ
リンタンク等で発生する蒸発燃料を一時的に吸着・捕集
して蒸発燃料が大気へ排出されるのを防止するキャニス
タに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等のエンジンには燃料タ
ンクとか気化器のフロート室などの燃料溜部が付設され
ており、これら燃料溜部の気相部(空間部)は大気側に
連通されて圧力のバランスが図られている。
【0003】しかし、燃料タンク内等で発生した蒸発燃
料が上記の大気連通部から大気へ排出されると大気汚染
の原因となるため、一般に、該大気連通部に活性炭等の
吸着剤を内蔵したキャニスタを設け、エンジン停止中に
は蒸発燃料を吸着剤に吸着・捕集し、エンジン運転時に
上記吸着した蒸発燃料を吸気流によりエンジンへパージ
して、蒸発燃料の大気への排出を防止している。
【0004】上記のようなキャニスタにおいて、蒸発燃
料を吸着剤層へ導入する方法として、従来、図11に示
すもの(実開昭57−15962号公報)や図12に示
すもの(実開昭61−23456号公報の第1図)、更
には図13に示すもの(実開昭57−123953号公
報)がある。
【0005】図11に示すものは、キャニスタ101の
吸着剤102層内に円筒壁103を突設して、これに燃
料タンク104からの蒸発燃料導入路105を連通し、
上記円筒壁103には、その底壁の中央に開口穴106
を、側壁に開口穴107を夫々形成し、該両開口穴10
6,107から蒸発燃料を流出して吸着剤102に吸着
させるようにしたものである。図中、108はパージ通
路、109は吸気通路、110はエンジンを示す。
【0006】また、図12に示すものは、キャニスタ2
01の吸着剤202層内に導入パイプ203を突設し、
これに燃料タンクからの蒸発燃料を導入するようにし、
該導入パイプ203の先部に対向して無孔の平板からな
るバッフルプレート204を水平に配設し、該バッフル
プレート204の上方側部に開口部205を形成して、
導入された蒸発燃料の流れを、バッフルプレート204
で上方へ案内して開口部205から吸着剤202層内へ
導くようにしたものである。
【0007】更に図13に示すものは、キャニスタ30
1の吸着剤302層内に、蒸発燃料導入路304から導
入される蒸発燃料の流れに対向して無孔の平板からなる
じゃま板303を水平に配置し、蒸発燃料導入路304
から導入される蒸発燃料の流れを、じゃま板303によ
り側方へ変向させるようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車の燃
料タンクにおいて、密封式の燃料タンクの場合、例えば
燃料タンクの給油口が大気に対して密閉された状態で給
油されるものにおいては、給油時に燃料タンクの気相部
の蒸発燃料が急速に燃料タンクからキャニスタ側へ押し
出され、キャニスタ内へ大きな速度で導入される。
【0009】このような場合、上記従来の図11に示す
キャニスタにおいては、蒸発燃料導入路105から導入
された蒸発燃料が両開口穴106と107から吸着剤1
02層のほぼ全範囲に吸着されるものの、蒸発燃料の導
入速度が大きいことから、その流れに対向する位置にあ
る底壁の開口穴106から蒸発燃料の多くが流出すると
いう偏流が生じ、吸着剤102に対する蒸発燃料の吸着
量が、底壁の直下において多く、側部において少なくな
るという大きな吸着差が生じ、キャニスタの吸着効率が
悪くなる上にその吸着量の多い部分の吸着剤に早期劣化
が生じる問題がある。
【0010】また、上記従来の図12に示すキャニスタ
においては、蒸発燃料の導入パイプ203から大きな速
度で流入した蒸発燃料が、この流れ方向と直交する平板
の無孔のバッフルプレート204に当ってはね返されて
逆方向、すなわち、上記導入パイプ203側へ戻りすぎ
てしまい、また、バッフルプレート204の下部に死角
部分が生じて該部での吸着量が極めて少なくなり、大き
な吸着差が生じて吸着剤の吸着効率が悪くなる問題があ
る。
【0011】更に上記図13に示すキャニスタにおいて
も、流入する蒸発燃料が、その流れ方向と直交する平板
の無孔のじゃま板303で変向されるため、上記図12
と同様な流れを生じて、吸着効率が悪くなる問題があ
る。
【0012】そこで本発明は、大きな速度でキャニスタ
内へ導入された蒸発燃料を吸着剤層へ偏流なくほぼ均等
に拡散供給し、蒸発燃料を吸着剤へ満べんに吸着させる
ことができるようにして上記の問題を解決する蒸発燃料
排出防止用キャニスタを提供することを目的とするもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決するために、請求項1記載の発明は、吸着剤(19)
層の上部に蒸発燃料導入室(12)を有するものにおい
て、該蒸発燃料導入室内に、蒸発燃料の導入管(4a)
の開口端と対向して蒸発燃料を側方へ拡散する拡散面
(30)を設けたことを特徴とするものである。
【0014】請求項2記載の発明は、吸着剤(19)層
の上部に蒸発燃料導入室(12)を有するものにおい
て、該蒸発燃料導入室内に、蒸発燃料の導入管(4a)
の開口端と対向するへこみ(31)を設けるとともに該
へこみ(31)を、導入管(4a)側でかつ導入管(4
a)の軸線上に中心をもつ球面に形成し、該へこみ(3
1)の外周に先端が蒸発燃料導入室(12)に開口する
流出路(26〜29)を放射状に設けたことを特徴とす
るものである。
【0015】請求項3記載の発明は、蒸発燃料の導入管
(4a)を吸着剤(19)層内に突入し、該導入管(4
a)の先部に、該導入管(4a)の開口端と対向して蒸
発燃料を側方へ拡散する拡散面(30)を設け、該拡散
面(30)の外周に先端が吸着剤(19)層内に開口す
る流出路(26〜29)を設け、該流出路(26〜2
9)の底壁(24)と上壁(24a)に流出孔(34)
(35)を形成したことを特徴とするものである。
【0016】請求項4記載の発明は、蒸発燃料の導入管
(4a)を吸着剤(19)層内に突入し、該導入管(4
a)の先部に、該導入管(4a)の開口端と対向してへ
こみ(31)を設けるとともに該へこみ(31)を、導
入管(4a)側でかつ導入管(4a)の軸線上に中心を
もつ球面に形成し、更に上記へこみ(31)の外周に先
端が吸着剤(19)層内に開口する流出路(26〜2
9)を設け、該流出路(26〜29)の底壁(24)と
上壁(24a)に流出孔(34),(35)を形成した
ことを特徴とするものである。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明においては、蒸発燃料の導
入管(4a)の開口端から流入した大きな速度の蒸発燃
料流は、拡散面(30)に当ってその速度が小さくなる
とともに側方へ拡散され、蒸発燃料導入室(12)内へ
流出する。そして、燃料導入室(12)内で更に拡散さ
れ、吸着剤(19)層の上面の全面に流速が弱まって広
がり吸着剤(19)層へ流下する。したがって、偏流や
死角部分が発生することなく蒸発燃料が吸着剤(19)
に拡散して吸着・捕集される。
【0018】請求項2記載の発明においては、蒸発燃料
の導入管(4a)の開口端から流入した大きな速度の蒸
発燃料は、へこみ(31)に当ってその速度が小さくな
るとともにその球面により全周方向へ偏流なく均等に拡
散される。また拡散された蒸発燃料は各流出路(26〜
29)の上壁(24a)に向って流れ、更にその上壁
(24a)によって下方へ変向され、その流出路(26
〜29)の各流出口(26a〜29a)から流出する蒸
発燃料流に下方(吸着剤層側)への指向性が付与され
る。そのため、蒸発燃料導入室(12)内での蒸発燃料
の上方へのはね返りが抑制され、蒸発燃料が吸着剤層の
上面の所望の最適な位置に弱い流速で均等に拡散され、
吸着剤に対して死角部分を有することなく拡散して満べ
んに吸着・捕集される。
【0019】請求項3記載の発明においては、蒸発燃料
の導入管(4a)の開口端から流入した大きな速度の蒸
発燃料は、拡散面(30)に当ってその速度が小さくな
るとともに側方へ拡散されて各流出路(26〜29)に
流入する。そして、その流出路(26〜29)に入った
蒸発燃料は、その流出路(26〜29)に形成した該出
口(26a〜29a)及び流出孔(34,35)によっ
て流出路(26〜29)の側方と上方と下方に流出す
る。そのため、ほとんど死角部分が生じることなく蒸発
燃料が弱い速度で吸着剤層へ拡散され、吸着剤(19)
に吸着・捕集される。
【0020】請求項4記載の発明においては、蒸発燃料
の導入管(4a)の開口端から流入した大きな速度の蒸
発燃料は、へこみ(31)に当ってその速度が小さくな
るとともにその球面により全周方向へ偏流なく均等に拡
散される。また拡散された蒸発燃料は各流出路(26〜
29)の上壁(24a)に向って流れ、更にその上壁
(24a)によって下方へ変向され、その流出路(26
〜29)の各流出口(26a〜29a)から流出する蒸
発燃料流に下方への指向性が付与される。そのため、こ
の流出路(26〜29)を形成する拡散部材(22)を
吸着剤層の上部に配置した場合に、蒸発燃料が、拡散部
材(22)より下層の吸着剤量の多い方向へ供給され、
また、上下の流出孔(34,35)により、ほとんど死
角部分が生じることなく蒸発燃料が吸着剤(19)に吸
着される。したがって、蒸発燃料が弱い速度で全吸着剤
へ拡散し、吸着剤に満べんに吸着・捕集される。
【0021】
【実施例】次に図1乃至図3に示す本発明の第1実施例
について説明する。図1は本発明の蒸発燃料排出防止用
キャニスタを備えた蒸発燃料処理装置の系統図で、1は
ガソリン燃料を貯溜する燃料タンクで、例えば自動車の
エンジン用として自動車に搭載されている。2は本発明
の蒸発燃料排出防止用キャニスタ(以下単にキャニスタ
とも言う)で、上記燃料タンク1内の気相部で発生した
蒸発燃料を、蒸発燃料通路3を通じて蒸発燃料導入ポー
ト4から導入するようになっている。5は大気ポートで
ある。6はパージポートで、蒸発燃料排出通路7を通じ
てエンジン8の吸気通路9に開口連通している。10は
スロットルバルブを示す。
【0022】次に上記キャニスタ2の構造について図2
及び図3により詳述する。11は円筒状のキャニスタケ
ースで、上部にその蒸発燃料導入室12が、下部に大気
導入室13が形成され、その中間に吸着剤充てん室14
が形成されている。吸着剤充てん室14内には、その上
下にパンチングプレート15及び16とフィルタ17,
18を備えて活性炭等からなる吸着剤19が、上記両室
12及び13に流出しないように充てんされている。
【0023】キャニスタケース11の上壁11aには上
記蒸発燃料導入室12に連通する蒸発燃料導入ポート4
とパージポート6が設けられ、キャニスタ11の下壁1
1bには上記大気導入室13に連通する大気ポート5が
大気に開口して設けられている。
【0024】上記蒸発燃料導入ポート4の内端には円筒
パイプからなる導入管4aが蒸発燃料導入室12内に突
入して連設され、かつその導入管4aは、キャニスタケ
ース11の軸心部においてキャニスタケース11の軸心
方向(垂直方向)に指向して配置されている。
【0025】22は上記導入管4aの先部に固定して蒸
発燃料導入室12内に設けた拡散部材で、中央に位置し
て上記導入管4aと同方向に形成した流入穴23と、該
流入穴23から外方へ水平で放射状に形成され、その流
出口26a〜29aが蒸発燃料導入室12に開口した流
出路26〜29と、該流出路26〜29を形成する底壁
24であって上記流入穴23の底部に位置して、蒸発燃
料の導入方向と直交する方向に形成した平面状の拡散面
30とからなる。24aは上記流出路26〜29を形成
する上壁である。
【0026】そして、該拡散部材22を図2(b)のよ
うに導入管4aの先部に固定することにより、拡散面3
0が、導入管4aのキャニスタへの開口端に対して離間
状態で対向配置されている。
【0027】流出路26〜29は図3に示すように、平
面から見て+状に配置されており、これら流出路26〜
29を区画形成する画壁25の壁厚を厚くして、拡散部
材22の成形性と強度性を高めている。
【0028】また、上記導入管4aに対する各流出路2
6〜29の指向角度θ及び各流出路26〜29の突出長
Lは、予想される蒸発燃料の流入速度によって、その蒸
発燃料が拡散に最適な流出方向と流出位置で流出するよ
うに設定するもので、各流出路26〜29の指向角度θ
を図の実施例のように90°にしてもよく、また90°
以上180°以内の範囲の所望の角度に設定してもよ
い。例えば、蒸発燃料の流入速度が極めて大きいと予想
される場合には突出長Lの長さを小さくするもので、こ
れは蒸発燃料導入室12や吸着剤充てん室14の大きさ
(容積)との関係で定められる。すなわち、流出路26
〜29から流出した蒸発燃料が吸着剤層の上面の全面に
対して均等に拡散されるように設定する。
【0029】次に本第1実施例の作用について説明す
る。例えば給油時において、給油ガンと給油チューブ間
を密封状態にして給油すると、その燃料タンク1内に蒸
発燃料が多量に発生し、その蒸発燃料は蒸発燃料通路3
を通じて蒸発燃料導入ポート4から大きな流速でキャニ
スタ11内へ流入する。
【0030】この大きな流速の蒸発燃料は導入路4aを
通って拡散部材22における拡散面30に当り、その流
れが減速されて側方へ拡散される。この拡散された蒸発
燃料は、各流出路26〜29に導入し、各流出路26〜
29の指向方向と蒸発燃料導入室12内の拡散に最適な
位置まで誘導され、その各流出口26a〜29aから蒸
発燃料導入室12内へ流出する。そして、流出した蒸発
燃料は、蒸発燃料導入室12内の空間において、矢印A
のように吸着剤19層の上面の全面に亘ってほぼ均一に
拡散される。
【0031】上記のように拡散された蒸発燃料は、その
燃料圧力が大気導入室13内の大気圧よりも高いことか
ら、その差圧によりパンチングプレート15及びフィル
タ17を流通して吸着剤充てん室14内に落下流入し、
吸着剤19に吸着・捕集される。このとき、蒸発燃料は
蒸発燃料導入室12内にほぼ均一に拡散されているた
め、死角部分を有することなく吸着剤層の横断面の全面
に対してほぼ均等に吸着され、吸着効率を高めることが
できる。
【0032】次に、エンジンが運転されると、吸気通路
9内に発生する負圧によりパージポート6を通じて蒸発
燃料導入室12内に負圧が作用し、大気ポート5からの
空気が吸着剤19層内を通過して吸気通路9へ流れる。
これにより、吸着剤19に吸着・捕集されていた蒸発燃
料は、上記の空気流により吸着剤19から分離され、空
気とともに吸気通路9内へ排出される。
【0033】図4は本発明の第2実施例を示すもので、
上記拡散部材22の他の実施例を示す。本第2実施例
は、上記の第1実施例における画壁25を薄板25aに
してこれを放射状に配置したものである。その他の構造
は上記第1実施例と同様である。
【0034】本実施例によれば、上記拡散面30で変向
された蒸発燃料流が蒸発燃料導入室12の全方向に向け
て排出され、拡散が良くなる。図5は本発明の第3実施
例を示すもので、上記拡散部材22の更に他の実施例を
示す。
【0035】本第3実施例は、上記図3に示す各流出路
26〜29を、平面からみて、同一方向の円弧状に形成
したものである。その他の構造は上記第1実施例と同様
である。
【0036】本第3実施例によれば、各流出路26〜2
9から流出する蒸発燃料に旋回流を付与し、蒸発燃料を
蒸発燃料導入室12内で旋回拡散させて、より一層の均
一な分散を行ない、吸着剤への吸着効率をより高めるこ
とができる。
【0037】図6は本発明の第4実施例を示すもので上
記拡散部材22の更に他の実施例を示す。本第4実施例
は、拡散部材22を、中央に位置して上記導入管4aと
同方向に形成した流入穴23と、該流入穴23から上記
第1実施例のように四方の外方へ水平で放射状に形成さ
れ、かつその流出口26a〜29aが蒸発燃料導入室1
2に開口した流出路26〜29と、該流出路26〜29
を形成する底壁24であって上記流入穴23の底部に位
置する部分の上面に形成したへこみ31とで構成したも
のである。24aは上記流出路26〜29を形成する上
壁である。
【0038】そして、該拡散部材22を図6のように導
入管4aの先部に固定することにより、へこみ31が、
導入管4aのキャニスタへの開口端に対して離間状態で
対向配置される。
【0039】上記へこみ31は、図6(b)に示すよう
に導入管4aが位置する側でかつ導入管4aの中心線上
に中心Oをもつ半径Rの球面で形成されている。このへ
こみ31の半径Rや曲面長は、導入管4aから直進した
蒸発燃料流を図6(a)の矢印Aで示すように導入管4
aよりも外側方へ案内する形状にするもので、予想され
る蒸発燃料の流入速度に適合させて設定される。
【0040】この拡散部材22は上記第1実施例のよう
に蒸発燃料導入室12内に設置され、また、その流出路
26〜29の指向角度θ及び突出長Lは、図6(a)の
矢印Aで示すように、へこみ31により上方へ変向され
た蒸発燃料が流出路26〜29の上壁24aによって下
向きに変向され、流出路26〜29から流出した蒸発燃
料が吸着剤層の上面に対して最適な位置に向って流下す
るように設定されている。
【0041】その他の構造は上記図2に示す第1実施例
と同様であるため、同一部分には同一符号を付してその
説明を省略する。本第4実施例において、蒸発燃料導入
ポート4から大きな速度でキャニスタ11内へ流入した
蒸発燃料は導入路4aを通って拡散部材22におけるへ
こみ31に当り、その流れが減速される。このへこみ3
1に当った蒸発燃料流は、その球面形状によって全周へ
放射状に均等に拡散される。そして、図6(a)の矢印
Aのように導入管4a内にはね返ることなく、各流出路
26〜29内へ上向きに流れ、更に各流出路26〜29
の上壁24aの存在によって下向きに変向され、各流出
路26〜29の各流出口26a〜29aから蒸発燃料導
入室12内へ下向きに流出する。このとき、球面のへこ
み31により蒸発燃料導入室12内に流出する蒸発燃料
は、一部の流出口から多量に流れるような偏流を生じる
ことなく、各流出口26a〜29aから蒸発燃料導入室
12内にほぼ均等に流出する。また、各流出口26a〜
29aから流出する蒸発燃料流に矢印Aのような下方へ
の指向性が付与されるので、大きな速度をもって導入さ
れた蒸発燃料が蒸発燃料導入室12の上部へはね返るよ
うに流れることなく吸着剤層の上面に対して最適な位置
へ減速されて拡散供給される。
【0042】そして、上記の拡散された蒸発燃料は、上
記第1実施例のように吸着剤充てん室14内に落下流入
し、死角部分を有することなく吸着剤19に満べんに吸
着・捕集される。
【0043】そして、エンジンが運転されると、上記第
1実施例と同様に、吸着剤19に吸着・捕集されていた
蒸発燃料は吸気通路9へ排出される。尚、本第4実施例
の拡散部材22における流出路26〜29も、上記図3
乃至図5に示すように形成してもよい。
【0044】図7は本発明の第5実施例を示す。本第5
実施例は、上記図2に示す第1実施例における拡散部材
22の流出路26〜29をキャニスタケース11の上壁
11aを兼用して形成したものである。
【0045】すなわち、平板で無孔状の拡散板24bに
円筒状脚32を一体成形し、かつこの円筒状脚32の下
部に排出口33を開口して、このような拡散板24b
を、その円筒状脚32の上部を導入管4aに嵌合固着し
て備え、該拡散板24bとキャニスタケース11の上壁
11a間で上記第1実施例と同様の排出路26〜29を
形成したものである。
【0046】その他の構造は上記第1実施例と同様であ
るので、同一部分には上記と同一符号を付してその説明
は省略する。本第5実施例においては、図7の矢印Aで
示すように、導入管4aから導入した蒸発燃料流が拡散
板24bの平坦な拡散面30に当って側方へ拡散し、上
記第1実施例と同様な流れを生じる。そのため、上記第
1実施例と同様な作用効果を発揮する。また、本実施例
によれば、流出路26〜29を構成する壁をキャニスタ
ケース11の上壁11aで兼用でき、コスト低減を図る
ことができる。
【0047】図8は本発明の第6実施例を示す。本第6
実施例は、上記図7の第5実施例において拡散板24b
の中央上面に、前記図6の実施例と同様な球面からなる
へこみ31を形成したものである。
【0048】その他の構造は上記第5実施例と同一の構
造であるため同一部分には同一符号を付してその説明は
省略する。本第6実施例においては、図8の矢印Aで示
すように、導入管4aから導入した蒸発燃料がへこみ3
1に当って上方へ変向し、上記図6に示す第4実施例と
同様な流れを生じる。そのため、上記第4実施例と同様
な作用効果を発揮する。また、本実施例においても、流
出路26〜29を構成する壁をキャニスタ11の上壁1
1aで兼用でき、コスト低減を図ることができる。
【0049】図9は本発明の第7実施例を示すもので、
上記拡散部材22を吸着剤層内に配置したものである。
すなわち、図9に示すように、導入管4aの下部を、蒸
発燃料導入室12とパンチングプレート15とフィルタ
17を貫通して吸着剤充てん室14内の上部まで垂下延
長し、その延長端部に拡散部材22を配置したものであ
る。拡散部材22は、上記図2に示す第1実施例と同様
の流入穴23と流出路26〜29と拡散面30で形成さ
れ、更に、流出路26〜29の底壁24と上壁24aに
は内外方向に貫通する流出孔34,35が形成されてい
る。尚、その流出路26〜29の流出口26a〜29a
には、吸着剤19が流出路26〜29内に入らないよう
にフィルタ36が設置されている。その他の構造は図2
の上記第1実施例と同様であるので、同一部分には上記
と同一符号を付してその説明は省略する。
【0050】本第7実施例においては、図9(b)に示
すように、導入管4aから導入した蒸発燃料は、拡散面
30に当って拡散し、矢印Aのように流出路26〜29
を通じて流出口26a〜29a及び流出孔34,35か
ら直接吸着剤層内へ流出する。このとき蒸発燃料は流出
口26a〜29a及び流出孔34,35から拡散部材2
2の周方向及び上下方向に流出するため、ほぼ死角部分
が生じることなく吸着剤層内へ拡散され、蒸発燃料の吸
着効率を高めることができる。尚、本第7実施例におい
ても、上記図3乃至図5に示す形状の流出路としてもよ
い。
【0051】図10は本発明の第8実施例を示す。本第
8実施例は、上記図9に示す第7実施例の拡散部材22
に、前記図6に示す第4実施例と同様の球面からなるへ
こみ31を形成したものである。
【0052】その他の構造は上記図9に示す第7実施例
と同様であるため、同一部分には同一符号を付してその
説明を省略する。本第8実施例においては、蒸発燃料の
導入管4aの開口端から流入した大きな速度の蒸発燃料
は、へこみ31に当ってその速度が小さくなるとともに
その球面により全周方向へ偏流なく均等に拡散される。
また拡散された蒸発燃料は各流出路26〜29の上壁2
4aに向って流れ、更にその上壁24aによって下方へ
変向され、その流出路26〜29の各流出口26a〜2
9aから流出する蒸発燃料流に下方への指向性が付与さ
れる。そのため、この流出路26〜29を形成する拡散
部材22を吸着剤層の上部に配置した場合に、蒸発燃料
が、拡散部材22より下層の吸着剤量の多い方向へ供給
され、また、上下の流出孔34,35により、ほとんど
死角部分が生じることなく蒸発燃料が吸着剤19に吸着
される。したがって、蒸発燃料が弱い速度で吸着剤へ拡
散し、吸着剤に満べんに吸着・捕集される。
【0053】
【発明の効果】以上のように請求項1及び請求項3記載
の発明によれば、キャニスタ内に導入される蒸発燃料を
偏流なく均等に拡散して死角部分を生じることなく吸着
剤層へ流入できるため、吸着効率の向上と一部の吸着剤
の早期劣化を防止できる。
【0054】また、請求項2及び4記載の発明によれ
ば、球面からなるへこみを設けたことにより、蒸発燃料
をより一層均等に拡散して吸着剤に満べんに吸着させる
ことができ、吸着効率の向上と一部の吸着剤の早期劣化
の防止を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のキャニスタを備えた蒸発燃料処理装
置の系統図。
【図2】 本発明のキャニスタの第1実施例を示すもの
で、(a)はキャニスタ全体の縦断面図、(b)は拡散
部材の拡大断面図。
【図3】 図2(b)におけるX−X線断面図。
【図4】 拡散部材の第2実施例を示す平断面図で、図
3と同一位置における断面図。
【図5】 拡散部材の第3実施例を示す平断面図で、図
3と同一位置における断面図。
【図6】 本発明のキャニスタの第4実施例を示すもの
で、(a)はキャニスタの縦断面図、(b)は拡散部材
の拡大断面図。
【図7】 本発明のキャニスタの第5実施例を示すキャ
ニスタの縦断面図。
【図8】 本発明のキャニスタの第6実施例を示す縦断
面図。
【図9】 本発明のキャニスタの第7実施例を示すもの
で、(a)はキャニスタの縦断面図、(b)は拡散部材
の拡大断面図。
【図10】 本発明のキャニスタの第8実施例を示すも
ので、(a)はキャニスタの縦断面図、(b)は拡散部
材の拡大断面図。
【図11】 従来構造のキャニスタを備えた蒸発燃料処
理装置の系統図。
【図12】 他の従来構造のキャニスタを示す縦断面
図。
【図13】 更に他の従来構造のキャニスタを示す縦断
面図。
【符号の説明】
4a…蒸発燃料の導入管 12…蒸発燃料導入室 19
…吸着剤 22…拡散部材 24a…上壁 26〜29
…流出路 30…拡散面 31…球面状のへこみ 3
4,35…流出孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着剤層の上部に蒸発燃料導入室を有す
    るものにおいて、該蒸発燃料導入室内に、蒸発燃料の導
    入管の開口端と対向して蒸発燃料を側方へ拡散する拡散
    面を設けたことを特徴とする蒸発燃料排出防止用キャニ
    スタ。
  2. 【請求項2】 吸着剤層の上部に蒸発燃料導入室を有す
    るものにおいて、該蒸発燃料導入室内に、蒸発燃料の導
    入管の開口端と対向するへこみを設けるとともに該へこ
    みを、導入管側でかつ導入管の軸線上に中心をもつ球面
    に形成し、該へこみの外周に先端が蒸発燃料導入室に開
    口する流出路を放射状に設けたことを特徴とする蒸発燃
    料排出防止用キャニスタ。
  3. 【請求項3】 蒸発燃料の導入管を吸着剤層内に突入
    し、該導入管の先部に、該導入管の開口端と対向して蒸
    発燃料を側方へ拡散する拡散面を設け、該拡散面の外周
    に先端が吸着剤層内に開口する流出路を設け、該流出路
    の底壁と上壁に流出孔を形成したことを特徴とする蒸発
    燃料排出防止用キャニスタ。
  4. 【請求項4】 蒸発燃料の導入管を吸着剤層内に突入
    し、該導入管の先部に、該導入管の開口端と対向してへ
    こみを設けるとともに該へこみを、導入管側でかつ導入
    管の軸線上に中心をもつ球面に形成し、更に上記へこみ
    の外周に先端が吸着剤層内に開口する流出路を設け、該
    流出路の底壁と上壁に流出孔を形成したことを特徴とす
    る蒸発燃料排出防止用キャニスタ。
JP6269316A 1994-11-02 1994-11-02 蒸発燃料排出防止用キャニスタ Pending JPH08128364A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6269316A JPH08128364A (ja) 1994-11-02 1994-11-02 蒸発燃料排出防止用キャニスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6269316A JPH08128364A (ja) 1994-11-02 1994-11-02 蒸発燃料排出防止用キャニスタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08128364A true JPH08128364A (ja) 1996-05-21

Family

ID=17470653

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6269316A Pending JPH08128364A (ja) 1994-11-02 1994-11-02 蒸発燃料排出防止用キャニスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08128364A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010179300A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Mahle Internatl Gmbh 炭化水素吸着用フィルタ装置
DE102018106123A1 (de) * 2018-03-16 2019-09-19 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Filtervorrichtung für eine Entlüftungsvorrichtung eines Kraftstofftanks eines Fahrzeugs
JP2020007935A (ja) * 2018-07-05 2020-01-16 愛三工業株式会社 蒸発燃料処理装置
CN113877360A (zh) * 2021-09-27 2022-01-04 石家庄辰泰环境科技有限公司 多层吸附结构的吸附床

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010179300A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Mahle Internatl Gmbh 炭化水素吸着用フィルタ装置
DE102018106123A1 (de) * 2018-03-16 2019-09-19 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Filtervorrichtung für eine Entlüftungsvorrichtung eines Kraftstofftanks eines Fahrzeugs
DE102018106123B4 (de) 2018-03-16 2024-05-23 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Filtervorrichtung für eine Entlüftungsvorrichtung eines Kraftstofftanks eines Fahrzeugs
JP2020007935A (ja) * 2018-07-05 2020-01-16 愛三工業株式会社 蒸発燃料処理装置
US11187194B2 (en) 2018-07-05 2021-11-30 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha Fuel vapor processing apparatus
CN113877360A (zh) * 2021-09-27 2022-01-04 石家庄辰泰环境科技有限公司 多层吸附结构的吸附床

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4403587A (en) Fuel evaporative emission control apparatus for vehicles
US4338106A (en) Canister for fuel evaporative emission control system
JP3319108B2 (ja) 自動車用キャニスタ
JP2934699B2 (ja) 蒸発燃料処理装置
JP3465393B2 (ja) 内燃機関用蒸発燃料処理装置
JPH0571432A (ja) 蒸発燃料吸着用キヤニスタ
US20010015134A1 (en) Fuel vapor treatment canister
US8276569B2 (en) Fuel vapor processing apparatus
JP3274084B2 (ja) キャニスタ
JPS6040773A (ja) 燃料蒸発防止装置
US6537354B2 (en) Valve assembly for vapor canister
US11187194B2 (en) Fuel vapor processing apparatus
JPH08189427A (ja) キャニスタ
JP3156579B2 (ja) キャニスタ
JPH08128364A (ja) 蒸発燃料排出防止用キャニスタ
JPH0674107A (ja) 蒸発燃料処理装置
JP7244553B2 (ja) 蒸発燃料処理装置
JP3262626B2 (ja) 蒸発燃料処理装置
JP3323723B2 (ja) 蒸発燃料処理装置
JP2021017869A (ja) 蒸発燃料処理装置
JPH05321776A (ja) 蒸発燃料吸着用キャニスタ
JPH0533734A (ja) キヤニスタ
JP2805580B2 (ja) 車両の蒸発燃料処理装置
JP2000064915A (ja) キャニスタ
KR100288222B1 (ko) 차량용 적층식 캐니스터 어셈블리