JPH0533734A - キヤニスタ - Google Patents

キヤニスタ

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JPH0533734A
JPH0533734A JP18793391A JP18793391A JPH0533734A JP H0533734 A JPH0533734 A JP H0533734A JP 18793391 A JP18793391 A JP 18793391A JP 18793391 A JP18793391 A JP 18793391A JP H0533734 A JPH0533734 A JP H0533734A
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JP
Japan
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chamber
vapor
sub
main chamber
port
Prior art date
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Pending
Application number
JP18793391A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiko Hiyoudou
義彦 兵道
Takaaki Ito
隆晟 伊藤
Tsuneo Azuma
恒夫 東
Akinori Osanai
昭憲 長内
Toru Kidokoro
徹 木所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】キャニスタの大気導入ポートから外部へのベー
パ放出を防止する。 【構成】キャニスタ1のケーシング2にベーパを吸着す
るための吸着剤層7,8を備えた主室3、副室4を設け
る。主室3に開口して燃料タンク20からベーパを導入
するためのベーパ導入ポート19を設ける。同じく主室
3に開口して各吸着剤層7,8から離脱する離脱燃料を
吸気通路23へ導出するためのパージポート22を設け
る。又、副室4に開口して大気を導入するための大気導
入ポート27を設ける。更に、主室3と副室4とを連通
する連通路28を設ける。そして、連通路28にはその
通路面積を縮小する絞り29を設ける。これにより、主
室3から副室4へのベーパの移動が規制され、副室4の
吸着剤層8におけるベーパの吸着能力に余裕が生じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃料タンク等の燃料
貯留槽から発生する蒸発燃料を大気中へ放出させないよ
うに処理するキャニスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として、例えば特開
平1−159455号公報に開示された「車両用蒸発燃
料処理装置」が知られている。この公報で開示された一
部の実施例では、キャニスタを構成するケーシング内が
仕切板によって大小二つの室(主室及び副室)に区画さ
れている。一方の副室は他方の主室よりも小容積に構成
されている。主室及び副室の内部には各々の容積の大小
に応じた分量の活性炭等が吸着剤として配設され、各々
独立した吸着剤層を構成している。又、主室及び副室の
上部側には各々独立した第1及び第3の空間部が形成さ
れ、各室底部側は共通する第2の空間部を通じて連通さ
れている。主室側の第1の空間部には、燃料タンクにて
発生する蒸発燃料(ベーパ)を導入するベーパ導入ポー
トが設けられている。同じく主室側の第1の空間部に
は、各吸着剤層に吸着されて同吸着剤層から離脱する離
脱燃料をエンジンの吸気通路へ導くためのパージポート
が、スロットルバルブ近傍の負圧ポートに連通して設け
られている。更に、副室側の第3の空間部には、各吸着
剤層からの燃料離脱を行わせるべくケーシング内に大気
を導入するための大気導入ポートが設けられている。
【0003】上記の構成においては、副室の容積を主室
のそれよりも小さくすることにより、ベーパ導入側であ
る主室の吸着剤充填量を大きく設定し、その下流側の副
室の吸着剤充填量を小さく設定して、主室及び副室にお
ける各吸着剤層のベーパ吸着率を均一化させ、もって各
吸着剤層の吸着効率を向上させるようになっていた。
又、エンジン運転時に負圧ポートにて負圧が発生するこ
とにより、各吸着剤層に吸着されている燃料か離脱燃料
として吸気通路へ引かれてパージされるようになってい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来技
術では、主室と副室とが第2の空間部により連通してい
ることから、主室側吸着剤層に吸着されているベーパが
副室側へ自由に吹き抜け可能となる。そのため、キャニ
スタの非パージ時には、主室から第2の空間部を通じて
副室へ入ったベーパが、更に副室から大気導入ポートを
通じて外部へ放出されるというおそれがあった。
【0005】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、ベーパ導入ポート及びパー
ジポートを有する室と大気導入ポートを有する室とに区
画されて両室を連通する連通路を備えたキャニスタにお
いて、大気導入ポートから外部へのベーパ放出を防止す
ることが可能なキャニスタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、蒸発燃料を吸着するための
吸着剤を各々担持した二つの室を有するケーシングと、
両室の一方の室に開口して設けられて大気を導入するた
めの大気導入ポートと、両室の他方の室に開口して設け
られて蒸発燃料を導入するための蒸発燃料導入ポート
と、同じくその他方の室に開口して設けられて吸着剤か
ら離脱する離脱燃料を導出するためのパージポートと、
両室を連通する連通路と、を備えたキャニスタにおい
て、連通路にその通路面積を縮小する絞りを設けてい
る。
【0007】
【作用】上記の構成によれば、連通路にその通路面積を
縮小する絞りが設けられているので、その絞りによって
両室の間での蒸発燃料の自由な流通が妨げられ、蒸発燃
料導入ポート及びパージポートを有する室から大気導入
ポートを有する室への蒸発燃料の移動が規制される。こ
のため、大気導入ポートを有する室の吸着剤には、蒸発
燃料の吸着能力に余裕が生じる。
【0008】
【実施例】
(第1実施例)以下、この発明のキャニスタを自動車に
具体化した第1実施例を図1及び図2に基づいて詳細に
説明する。
【0009】図1はこの実施例におけるキャニスタ1等
を示す断面図で、図2はそのキャニスタ1を示す平面図
である。このキャニスタ1を構成するケーシング2はほ
ぼ四角筒状をなす大容積の主室3と、その主室3から横
方向へ突出して上下方向へ延びる小容積の副室4とを備
えている。ケーシング2の内部にて、主室3と副室4と
の間には仕切板5が設けられ、その仕切板5によって両
室3,4が区画されている。
【0010】主室3及び副室4の内部には、各々の容積
の大小に応じた分量の活性炭等が吸着剤6として配設さ
れて各々独立した吸着剤層7,8が形成されている。各
吸着剤層7,8の下面側にはそれぞれフィルタ9,10
が配設され、それらフィルタ9,10がリング状をなす
座金11,12によって受け持たれている。一方、各吸
着剤層7,8の上面側には同じくフィルタ13,14が
配設され、その上面にはリング状をなす押さえ金15,
16が配設されている。そして、各座金11,12及び
押さえ金15,16がケーシング2の上下底壁との間に
介在された図示しないスプリングによって押圧支持され
ている。これにより、各吸着剤層7,8がケーシング2
の内部にて上下に隙間を持った状態で支持されている。
【0011】主室3及び副室4の上部側の隙間は仕切り
板5により区画され、各々独立した第1及び第2の空間
部17,18となっている。その第1空間部17には、
蒸発燃料(ベーパ)を導入するためのベーパ導入ポート
19が開口して設けられている。このベーパ導入ポート
19は、自動車の燃料タンク20にて発生するベーパを
導入するために、ベーパ管路21を介して燃料タンク2
0に連通されている。又、同じく第1空間部17には、
各吸着剤層7,8にて吸着されて同吸着剤層7,8から
離脱する離脱燃料を導出するためのパージポート22が
開口して設けられている。このパージポート22は、エ
ンジンの吸気通路23へ離脱燃料を導くためのものであ
る。そのために、吸気通路23内に設けられたスロット
ルバルブ24の近傍には負圧ポート25が開口されてお
り、パージポート22はその負圧ポート25に対しパー
ジ管路26を介して連通されている。
【0012】更に、第2空間部18には、大気を導入す
るための大気導入ポート27が開口して設けられてい
る。この大気導入ポート27は、各吸着剤層7,8から
燃料を離脱させるべく、ケーシング2内に大気を導入す
るためのものである。この大気導入ポート27の径は、
空気の流れが緩くなるように副室4の径(幅)に近い方
が望ましい。
【0013】一方、主室3及び副室4の下部側は共通す
る隙間となっている。即ち、仕切板5の下端が切り欠か
かれていることから、下部側の隙間が主室3と副室4と
の間を連通させる連通路28となっている。そして、こ
の実施例では、仕切板5の下端切り欠き部分が連通路2
8の通路面積を縮小しており、これによって連通路28
における絞り29が構成されている。
【0014】ここで、副室4における吸着剤層8の分量
は、主室3のそれの「数分の1以下」、望ましくは「1
0分の1以下」である。又、副室4の幅に対する上下方
向の長さの比は、副室4が細長形状になるように「1
0」程度が望ましい。この実施例では、各吸着剤層7,
8の分量、副室4の細長形状が、それぞれ上記の条件を
満足するように設定されている。このような条件に設定
することにより、主室3側の吸着剤層7におけるパージ
量の「数分の1以下」の量により、副室4側の吸着剤層
8でのベーパ吸着量を無しの状態にすることが可能とな
る。
【0015】次に、上記のように構成したキャニスタ1
の作用を説明する。今、エンジンの停止状態において、
燃料タンク20で発生するベーパは、ベーパ管路21及
びベーパ導入ポート19を通じて主室3の第1空間部1
7へと導入される。第1空間部17へ導入されたベーパ
は、フィルタ13により流れが分散されながら吸着剤層
7に吸着される。そして、吸着剤層7ではその吸着限度
近くまでベーパが吸着され、その吸着限度を超えた分は
連通路28へと流れる。しかし、この実施例では、連通
路28に絞り29が設けられていることから、その絞り
29により主室3と副室4との間でベーパの自由な流通
が妨げられる。
【0016】従って、ベーパ導入ポート19を有する主
室3側から大気導入ポート27を有する副室4側へのベ
ーパの移動が規制される。このため、副室4の吸着剤層
8で負担されるべきベーパの吸着量が少なくなり、その
吸着剤層8ではベーパの吸着能力に余裕が生じることに
なる。その結果、ベーパが副室4から大気導入ポート2
7を通じて外部へ放出されることを防止することができ
る。
【0017】ここで、エンジン停止後の放置状態が長期
間に渡る場合には、その放置日数に比例した吹き抜けに
起因して、主室3の吸着剤層7から副室4の吸着剤層8
へとベーパが移動して吸着されることになる。しかし、
この実施例では、主室3の吸着剤層7が吸着限度をはる
かに超えない限り、ベーパが副室4側の吸着剤層8から
大気導入ポート27を通じて外部へ放出されることはな
い。
【0018】その理由は、エンジン放置状態で日中に燃
料温度が上昇すると、燃料タンク20からベーパと空気
とが主室3の吸着剤層7へと吸着される。一方、夜間等
に燃料温度が下降すると、逆に大気導入ポート27から
副室4へと大気が吸い込まれる。この大気の吸い込み量
は、一般に数リットル〜30リットル程度になるが、そ
の多量な大気吸い込みにより、副室4の吸着剤層8に一
旦吸着されていたベーパが連通路28を通じて主室3の
吸着剤層7にパージされて吸着される。即ち、副室4側
のベーパが主室3側へとパージされるのである。しか
も、この実施例では、副室4が細長形状に設定されてい
ることから、吸い込まれた大気を吸着剤層8に有効に作
用させることができ、もって副室4側から主室3側への
パージ効率を良好にすることができる。従って、副室4
の吸着剤層8におけるベーパ吸着量は極めて少なくな
り、その吸着剤層8から外部へのベーパの放出が抑えら
れるのである。
【0019】一方、エンジンの運転状態においては、ス
ロットルバルブ24の開きに伴い負圧ポート25の付近
で負圧が発生し、その負圧がパージ管路26及びパージ
ポート22を通じて主室3の第1空間部17に作用す
る。このとき、副室4の第2空間部18には、大気導入
ポート27を通じて燃料離脱のための大気が導入される
ことになる。そして、各吸着剤層7,8に一旦吸着され
ていたベーパが大気の導入に伴って離脱し、更に負圧の
作用によりパージポート22、パージ管路26及び負圧
ポート25を通じて吸気通路23へとパージされる。こ
の吸気通路23へのパージ量は、スロットルバルブ24
の開度に応じて変わる発生負圧の大きさによって変化す
ることになる。
【0020】この実施例では、副室4の吸着剤層8の分
量を主室3のそれの「数分の1以下」に設定することに
より、主室3の吸着剤層7におけるパージ量の「数分の
1以下」の量によって吸着剤層8におけるベーパ吸着量
を無しにするようにしている。従って、運転が短時間で
大気導入ポート27から副室4へ導入される大気量が少
ない場合でも、副室4の吸着剤層8に一旦吸着された燃
料を直ちに離脱させて主室3側へ充分にパージさせるこ
とができる。よって、そのことからも副室4における吸
着剤層8のベーパ吸着能力に余裕を持たせることがで
き、もってベーパが副室4から大気導入ポート27を通
じて外部へ放出されることを防止することができる。
【0021】又、この実施例では、絞り29を境に主室
3側の連通路28が副室4側の連通路28よりも充分に
広いので、副室4側から主室3側へ吹き抜ける大気の流
速が遅くなる。そのため、主室3側の連通路28では大
気の偏流が少なくなり、特定の吸着剤6にのみ大気が当
たりやすくなることが避けられる。その結果、主室3に
おける吸着剤層7の各部分から均等に燃料を離脱させる
ことができ、そのパージ効率を向上させることができ
る。
【0022】更に、この実施例では、副室4の幅が小さ
いことから、その吸着剤層8が大気に触れる面積が小さ
い。このため、吸着剤層8からの揮散により炭化水素
(HC)等が外部へ洩れることを極力抑えることができ
る。
【0023】(第2実施例)以下、この発明のキャニス
タを自動車に具体化した第2実施例を図3及び図4に従
って説明する。尚、この実施例において、前記第1実施
例と共通する部材については同一の符号を付して説明を
省略する。
【0024】図3はこの実施例におけるキャニスタ31
等を示す断面図で、図4はそのキャニスタ31を示す平
面図である。このキャニスタ31は円筒状の大ケーシン
グ32と、その内部に配設されたパイプ状の小ケーシン
グ33とから構成されている。大ケーシング32は有底
状の本体32aと蓋体32bとからなっている。又、小
ケーシング33はその上部から上方へ突出するパイプ継
手33aが大ケーシング32の蓋体32bを貫通し開口
して設けられている。そして、大ケーシング32の内部
が大容積の主室34を形成し、小ケーシング33の内部
が主室34と区画された小容量の副室35を形成してい
る。
【0025】主室34及び副室35の内部には、各々の
容積の大小に応じた分量の活性炭等が吸着剤6として配
設され、各々独立した吸着剤層36,37が形成されて
いる。主室34の吸着剤層36の下面側にはフィルタ3
8及びリング状の座金39が配設されている。又、その
吸着剤層36の上面側にはフィルタ40及びリング状の
押さえ金41が配設されている。そして、座金39及び
押さえ金41が大ケーシング32の上下底壁との間に介
在された図示しないスプリングによって押圧支持されて
いる。これにより、主室34における吸着剤層36が大
ケーシング32の内部にて上下に隙間を持った状態で支
持されている。一方、副室35の吸着剤層37にはその
上下両面にフィルタ42,43が配設されている。
【0026】主室34の上部側の隙間は副室35から独
立した空間部44となっている。又、この空間部44に
面して蓋体32bには、ベーパ導入ポート45が開口し
て設けられている。このベーパ導入ポート45はベーパ
管路21を介して燃料タンク20に連通されている。
又、同じく空間部44に面して蓋体32bには、パージ
ポート46が開口して設けられている。このパージポー
ト46はスロットルバルブ24の近傍に開口する負圧ポ
ート25に対し、パージ管路26を介して連通されてい
る。更に、この実施例では、小ケーシング33の上方へ
突出するパイプ継手33aの開口端が大気を導入する大
気導入ポート47となっている。
【0027】一方、小ケーシング33の下端側は開口し
ていることから、主室34の下部側の隙間が主室34と
副室35との間を連通させる連通路48となっている。
そして、この実施例では、小ケーシング33の下端縁が
大ケーシング32の底壁に近づいて設けられ、その部分
が連通路48の通路面積を縮小する絞り49となってい
る。
【0028】次に、上記のように構成したキャニスタ3
1の作用を説明する。エンジンの停止状態において、燃
料タンク20で発生するベーパは、ベーパ管路21及び
ベーパ導入ポート45を通じて主室34の空間部44へ
と導入される。この空間部44へ導入されたベーパは、
フィルタ40を介して吸着剤層36に吸着される。そし
て、吸着剤層36ではその吸着限度近くまでベーパが吸
着され、その吸着限度を超えた分は連通路48へと流れ
る。しかし、この実施例では、連通路48に絞り49が
設けられていることから、その絞り49により主室34
側と副室35側との間でベーパの自由な流通が妨げられ
る。
【0029】従って、主室34から副室35へのベーパ
の移動が規制される。このため、副室35の吸着剤層3
6で負担されるべきベーパが少なくなり、その吸着剤層
36ではベーパの吸着能力に余裕が生じることになる。
その結果、ベーパが副室35から大気導入ポート47を
通じて外部へ放出されることを防止することができる。
【0030】一方、エンジンの運転状態においては、負
圧ポート25にて発生する負圧がパージ管路26及びパ
ージポート46を通じて主室34の空間部44に作用す
る。このとき、副室35には大気導入ポート47を通じ
て燃料を離脱させるための大気が導入される。そして、
各吸着剤層36,37に一旦吸着されていたベーパが大
気の導入に伴って離脱し、更に負圧の作用によりパージ
ポート46、パージ管路26及び負圧ポート25を通じ
て吸気通路23へとパージされる。
【0031】そして、この実施例では、副室35におけ
る吸着剤層37の分量を主室34のそれよりも小さく設
定しているので、主室34の吸着剤層36におけるパー
ジ量よりも少ない量により、副室35の吸着剤層37に
おけるベーパ吸着量を無しにすることができる。従っ
て、大気導入ポート47から副室35へ導入される大気
量が少ない場合でも、副室35の吸着剤層37に吸着さ
れているベーパを主室34へ充分にパージさせることが
できる。よって、そのことからも副室35における吸着
剤層37のベーパ吸着能力に充分な余裕を持たせること
ができ、もってベーパが副室35から大気導入ポート4
7を通じて外部へ放出されることを防止することができ
る。
【0032】又、この実施例では、絞り49を境に主室
34側の連通路48が副室35側の連通路48よりも充
分に広いので、副室35側から主室34側へ吹き抜けた
ときの大気の流速が遅くなる。よって、主室34側の連
通路48で大気の偏流が少なくなり、特定の吸着剤6に
のみ大気が当たることがなくなる。その結果、吸着剤層
36の各部分から均等に燃料を離脱させることができ、
そのパージ効率を向上させることができる。
【0033】更に、この実施例では、副室35の径が相
対的に小さいことから、その吸着剤層37が大気に触れ
る面積を小さくして、吸着剤層37からの揮散によるH
C等の外部への洩れを極力抑えることができる。
【0034】加えて、この実施例では円筒状の大ケーシ
ング32の内部にパイプ状の小ケーシング33を配設し
ているので、キャニスタ31の全体を円筒状のコンパク
トな形状にすることができる。
【0035】(第3実施例)以下、この発明のキャニス
タを自動車に具体化した第3実施例を図5及び図6に従
って説明する。尚、この実施例においても、前記第1実
施例と共通する部剤については同一の符号を付して説明
を省略する。
【0036】図5はこの実施例におけるキャニスタ51
等を示す断面図で、図6はそのキャニスタ51を示す平
面図である。このキャニスタ51は円筒状の大ケーシン
グ52と、その内部に配設されたパイプ状の小ケーシン
グ53とを備えている。大ケーシング52は有底状の本
体52aと蓋体52bとからなっている。又、小ケーシ
ング53はその下部から下方へ突出するパイプ継手53
aが、大ケーシング52の底壁を下方へ貫通し開口して
設けられている。そして、大ケーシング52の内部が大
容積の主室54を形成し、小ケーシング53の内部が主
室54と区画された小容量の副室55を形成している。
【0037】主室54及び副室55の内部には、各々の
容積の大小に応じた分量の活性炭等が吸着剤6として配
設され、各々独立した吸着剤層56,57が形成されて
いる。主室54の吸着剤層56の下面側にはフィルタ5
8及びリング状の座金59が配設されている。又、その
吸着剤層56の上面側にはフィルタ60及びリング状の
押さえ金61が配設されている。そして、座金59及び
押さえ金61が大ケーシング52の上下底壁との間に介
在された図示しないスプリングによって押圧支持され、
主室54における吸着剤層56が大ケーシング52の内
部にて上下に隙間を持った状態で支持されている。一
方、副室55の吸着剤層57にはその上下両面にフィル
タ62,63が配設されている。
【0038】主室54の下部側の隙間は副室55から独
立した空間部64となっている。又、小ケーシング53
の上端側は開口していることから、主室54の上部側の
隙間が主室54と副室55との間を連通させる連通路6
5となっている。そして、この実施例では、小ケーシン
グ53の上端縁が大ケーシング52の蓋体52bの内壁
に近づいて設けられ、その部分が連通路65の通路面積
を縮小する絞り66となっている。
【0039】又、大ケーシング52には、その蓋体52
b及び吸着剤層56を上下に貫通するパイプ67,68
が組み付けられている。両パイプ67,68の下端は主
室54の空間部64に連通され、その上端は蓋体52b
を上方へ貫通して開口されている。そして、両パイプ6
7,68のうち、一方のパイプ67の上端開口部は主室
54の空間部64にベーパを導入するベーパ導入ポート
69となっている。このベーパ導入ポート69はベーパ
管路21を介して燃料タンク20に連通されている。
又、他方のパイプ68の上端開口部は、主室54の空間
部64からベーパをパージさせるパージポート70とな
っている。このパージポート70はスロットルバルブ2
4の近傍の負圧ポート25に対してパージ管路26を介
して連通されている。更に、この実施例では、小ケーシ
ング53の下方へ突出するパイプ継手53aの開口端
が、大気を導入する大気導入ポート71となっている。
【0040】次に、上記のように構成したキャニスタ5
1の作用を説明する。エンジンの停止状態において、燃
料タンク20で発生するベーパは、ベーパ管路21、ベ
ーパ導入ポート69及びパイプ67を通じて主室54の
空間部64へと導入される。この空間部64へ導入され
たベーパは、フィルタ58を介して吸着剤層56に吸着
される。そして、吸着剤層56ではその吸着限度近くま
でベーパが吸着され、吸着限度を超えた分は連通路65
へと流れる。しかし、この実施例では、連通路65に絞
り66が設けられていることから、その絞り66により
主室54側と副室55側との間のベーパの自由な流通が
妨げられる。
【0041】従って、主室54から副室55へのベーパ
の移動が規制される。このため、副室55の吸着剤層5
7で負担されるべきベーパが少なくなり、その吸着剤層
57ではベーパの吸着能力に余裕が生じることになる。
その結果、ベーパが副室55から大気導入ポート71を
通じて外部へ放出されることを防止することができる。
【0042】一方、エンジンの運転状態において、負圧
ポート25にて発生する負圧がパージ管路26、パージ
ポート70及びパイプ68を通じて主室54の空間部6
4に作用する。このとき、副室55には大気導入ポート
71を通じて燃料を離脱させるための大気が導入され
る。そして、各吸着剤層56,57に一旦吸着されてい
たベーパが大気の導入に伴って離脱し、更に負圧の作用
によりパイプ68、パージポート70、パージ管路26
及び負圧ポート25を通じて吸気通路23へとパージさ
れる。
【0043】そして、この実施例では、副室55におけ
る吸着剤層57の分量を主室54のそれよりも小さく設
定しているので、主室54の吸着剤層56におけるパー
ジ量よりも少ない量により、副室55の吸着剤層57に
おけるベーパ吸着量を無くすことができる。従って、大
気導入ポート71から副室55へ導入される大気量が少
ない場合でも、その吸着剤層57に吸着されているベー
パを主室54へ充分にパージさせることができる。よっ
て、そのことからも副室55における吸着剤層57のベ
ーパ吸着能力に余裕を持たせることができ、もってベー
パが大気導入ポート71を通じて外部へ放出されること
を防止することができる。
【0044】又、この実施例では、絞り66を境に主室
54側の連通路65が副室55側の連通路65よりも充
分に広いので、副室55側から主室54側へ吹き抜けた
ときの大気の流速が遅くなる。よって、主室54側の連
通路65で大気の偏流が少なくなり、特定の吸着剤6に
のみ大気が当たることがなくなる。その結果、吸着剤層
56の各部分から均等に燃料を離脱させることができ、
そのパージ効率を向上させることができる。
【0045】更に、この実施例では、副室55の径が相
対的に小さいことから、その吸着剤層57が大気に触れ
る面積を小さくして、吸着剤層57からの揮散によるH
C等の外部への洩れを極力抑えることができる。
【0046】しかも、この実施例では、ベーパ導入ポー
ト69及びパージポート70に連通する空間部64をキ
ャニスタ51の下部側に、主室54と副室55とを連通
させる連通路65をキャニスタ51の上部側に設けてい
る。このため、大気導入ポート71から吸い込まれる大
気の吹き抜け抵抗を大きくして、その吹き抜け量を低減
させることができる。又、大気導入ポート71が下向き
に開口していることから、吸着剤層57からの揮散によ
るHC等の洩れを更に低減させることもできる。
【0047】加えて、この実施例では円筒状の大ケーシ
ング52の内部にパイプ状の小ケーシング53を配設し
ているので、キャニスタ51の全体を円筒状のコンパク
トな形状にすることができる。
【0048】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成
の一部を適宜に変更して実施することもできる。例え
ば、前記各実施例では、連通路28,48,65の内部
をほぼ空洞にしたが、それら連通路28,48,65の
内部にフィルタ等を詰めることにより、ベーパ等の拡散
を低減させるようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、ベーパ導入ポート及びパージポートを有する室と大
気導入ポートを有する室とに区画されて両室を連通する
連通路を備えたキャニスタにおいて、連通路にその通路
面積を縮小する絞りを設けたので、ベーパ導入ポートを
有する室から大気導入ポートを有する室へのベーパの移
動が規制され、大気導入ポートを有する室におけるベー
パの吸着能力に余裕が生じて、大気導入ポートから外部
へのベーパの放出を防止することができるという優れた
効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施例におけるキャニ
スタ等を示す断面図である。
【図2】第1実施例におけるキャニスタを示す平面図で
ある。
【図3】本発明を具体化した第2実施例におけるキャニ
スタ等を示す断面図である。
【図4】第2実施例におけるキャニスタを示す平面図で
ある。
【図5】本発明を具体化した第3実施例におけるキャニ
スタ等を示す断面図である。
【図6】第3実施例におけるキャニスタを示す平面図で
ある。
【符号の説明】
2…ケーシング、32,52…大ケーシング、33,5
3…小ケーシング、3,34,54…主室、4,35,
55…副室、6…吸着剤、19,45,69…ベーパ導
入ポート、22,46,70…パージポート、27,4
7,71…大気導入ポート、28,48,65…連通
路、29,49,66…絞り。
フロントページの続き (72)発明者 長内 昭憲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 木所 徹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 蒸発燃料を吸着するための吸着剤を各々
    担持した二つの室を有するケーシングと、 前記両室の一方の室に開口して設けられて大気を導入す
    るための大気導入ポートと、 前記両室の他方の室に開口して設けられて蒸発燃料を導
    入するための蒸発燃料導入ポートと、 同じくその他方の室に開口して設けられて前記吸着剤か
    ら離脱する離脱燃料を導出するためのパージポートと、 前記両室を連通する連通路と、 を備えたキャニスタにおいて、 前記連通路にその通路面積を縮小する絞りを設けたこと
    を特徴とするキャニスタ。
JP18793391A 1991-07-26 1991-07-26 キヤニスタ Pending JPH0533734A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5337721A (en) * 1992-08-25 1994-08-16 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha Fuel vapor processing apparatus
US5623911A (en) * 1994-07-29 1997-04-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel vapor treating apparatus
US5647332A (en) * 1995-02-21 1997-07-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel-vapor emission-control system for controlling the amount of flow through a charcoal canister
US5653211A (en) * 1995-01-10 1997-08-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Canister
US5914457A (en) * 1995-07-06 1999-06-22 Nippondenso Co., Ltd. Activated charcoal canister
US7008471B2 (en) 2002-10-22 2006-03-07 Denso Corporation Filter and canister having the same

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