JPH0812813B2 - 電圧非直線抵抗体の製造法 - Google Patents

電圧非直線抵抗体の製造法

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JPH0812813B2
JPH0812813B2 JP1059773A JP5977389A JPH0812813B2 JP H0812813 B2 JPH0812813 B2 JP H0812813B2 JP 1059773 A JP1059773 A JP 1059773A JP 5977389 A JP5977389 A JP 5977389A JP H0812813 B2 JPH0812813 B2 JP H0812813B2
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voltage non
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今井  修
立 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体の
製造法に関するものである。
(従来の技術) 従来から酸化亜鉛を主成分とし、Bi2O3,Sb2O3,Si
O2,MnO2等の添加物を含有した抵抗体は、優れた電圧非
直線性を示すことが広く知られており、その性質を利用
して避雷器等に使用されている。
この電圧非直線抵抗体の製造方法としては、雷等のサ
ージ耐量や課電寿命等の向上を、焼成体密度を均一にす
ることにより達成する方法が、例えば特開昭56−83005
号公報や特開昭62−141701号公報において開示されてい
る。
(発明が解決しようとする課題) 上述した従来の電圧非直線抵抗体の製造法のうち、特
開昭56−83005号公報においては、原料粉末に各種の添
加剤を混合、造粒、予備圧縮成型した後に、脱脂し、そ
の後に熱間静水圧プレスにて焼結するものが示されてい
る。しかし、上記方法では酸化亜鉛素子の焼結が液相焼
結であるため、焼結中の液相部の抜け等による組成の変
動とそれにともなうバリスタ特性の低下や、熱処理時に
試料にクラックが発生することがあり、しかも製造装置
が特殊なものであり量産性に欠けるという問題があっ
た。
また、冷間静水圧プレスしたのちに焼成して製造する
方法が特開昭62−141701号公報に開示されているが、成
型時に素子を高密度化すればするほどバインダーの除去
が困難となり、またバインダー除去のための脱脂処理時
に素子が膨張し、成型密度を高くした効果が薄れるとい
う問題があった。
本発明の目的は上述した課題を解決して、酸化亜鉛素
子の高密度化を図り、各種の放電耐量を向上し、特性の
バラツキを減少させる電圧非直線抵抗体の製造方法を提
供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の電圧非直線抵抗体の製造方法は、酸化亜鉛を
主成分とし、少なくとも1種以上の金属酸化物を含んで
成る電圧非直線抵抗体の製造法において、 原料を粉砕・混合した後、有機バインダ等を加え圧縮
成形により100MPa以下の圧力で予備成形し、有機物成分
を300〜600℃で脱脂処理し、該脱脂体を200MPa以上の圧
力で冷間等方圧縮処理を行った後に焼成することを特徴
とするものである。
(作用) 上述した構成において、本発明者らは所定の冷間等方
圧縮処理を所定の脱脂をしたのちに行うことにより、酸
化亜鉛素子を高密度化しつつ、サージ耐量が良好にな
り、特性のバラツキも減少することを見出した。
この冷間等方圧縮処理に用いられる圧力媒体として
は、気体、液体等を含む圧力伝達媒体であればよく、所
望の効果を得るためには加圧圧力は200MPa以上を必要と
する。
また、脱脂性を良好な程度に維持するためには、予備
成形を100MPa以下の圧力で行う必要がある。この予備成
形の実施は、好ましくは成形後の残留気孔が他の方法よ
りも均一微細になりやすいスプレードライヤーによる造
粒粉を乾式加圧成形するとよい。
さらに脱脂処理を300〜600℃の範囲で実施する必要が
ある。この理由は300℃未満では完全に脱脂が行われ
ず、600℃を越えると焼結が進行し、冷間等方圧縮の効
果が得られないためである。
好ましくは脱脂した脱脂体を、恒温恒湿器により調湿
した後に冷間等方圧縮処理をすると、粒子が移動し易く
なり、素子密度が均一になる。
(実施例) 酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体を得るに
は、まず所定の粒度に調整した酸化亜鉛原料と所定の粒
度に調整したBi2O3,Co3O4,MnO2,Sb2O3,Cr2O3,Si
O2,NiO等よりなる添加物の所定量を混合する。この際、
本発明ではSiO2源原料として平均粒径10μm以下の非晶
質シリカを使用する。これら原料粉末に対して所定量の
ポリビニルアルコール水溶液等を加え、好ましくはディ
スパーミルにより混合した後、好ましくはスプレードラ
イヤにより造粒して造粒物を得る。造粒後、油圧金型プ
レスにて予備成形圧力8〜100MPaの下で所定の形状に成
形する。
次いで例えば脱脂処理条件500℃×5時間にて脱脂し
た後、湿式ラバープレス装置を用いて焼成後に種々の異
なる焼成密度をもつ焼結体が得られるように、成形圧力
を200〜680MPaの冷間等方圧縮処理を施し、脱脂体を製
作した。
次に脱脂体の側面に側面高抵抗層を形成する。本発明
では、酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化ケイ素等の
所定量に有機結合剤としてエチルセルロース、ブチルカ
ルビトール、酢酸nブチル等を加えた側面高抵抗層用混
合ペーストを、60〜300μmの厚さに脱脂体の側面に塗
布する。また、この場合、脱脂体を昇降温速度50〜70℃
/hrで850〜980℃、1〜5時間仮焼成した仮焼体に塗布
してもよい。この際、本発明では酸化ケイ素として、好
ましくは平均粒径が10μm以下の非晶質シリカを使用す
る。
これら脱脂体を昇降温速度40〜60℃/hr、1000〜1300
℃、好ましくは1100〜1250℃に3〜7時間という条件で
本焼成する。なお、ガラス粉末に有機結合剤としてエチ
ルセルロース、ブチルカルビトール、酢酸nブチル等を
加えたガラスペーストを前記側面抵抗層上に100〜300μ
mの厚さに塗布し、空気中で昇降温速度100〜200℃/h
r、400〜600℃に保持時間0.5〜2時間という条件で熱処
理することによりガラス層を形成すると好ましい。
その後、得られた電圧非直線抵抗体の両端面をSiC,Al
2O3,ダイヤモンド等の#400〜2000相当の研磨剤により
水好ましくは油を使用して研磨する。次に研磨面を洗浄
後、研磨した両端面に例えばアルミニウム等によって電
極を例えば溶射により設けて電圧非直線抵抗体を得てい
る。
以下、実際に本発明範囲内および範囲外の電圧非直線
抵抗体について各種特性を測定した結果について説明す
る。
実施例1 上述した方法で作成した直径47mm、厚さ22.5mmでV1mA
=210〜230V/mmの電圧非直線抵抗体において、脱脂処理
条件を500℃×5時間に維持しつつ、冷間等方圧縮処理
の加圧圧力を変化させた場合に特性に及ぼす影響を調べ
るため、本発明範囲内の試料No.1〜15と、いずれかの点
で本発明の範囲内を満たさない比較例No.16〜24と、従
来例No.25〜27を準備し、電圧非直線指数、雷サージ耐
量破壊率および成形密度を測定した。
ここでNo.25,26は脱脂処理前に冷間等方圧縮を実施、
No.27は熱間等方圧縮を実施したものである。この結果
を第1表に示す。この第1表において、電圧非直線指数
αはI=KVα(I:電流、V:電圧、K:比例定数)に基いて
V1mAとV100μAとの比から求めた。雷サージ耐量破壊
率は、100KA,110KA,120KA,130KAのパルス電流を4/10μ
sの電流波形で2回印加した後破壊したものを×で、破
壊しなかったものを○で示す。
密度はアルキメデス法により測定した。
第1表の結果から冷間等方圧縮処理を脱脂した後に行
った本発明例No.1〜No.15では、比較例および従来例No.
16〜No.27と比較して雷サージ耐量が良好であることが
分かった。また予備成形時の加圧圧力を100MPa以下と
し、冷間等方圧縮処理の加圧圧力を200MPa以上とした場
合に良好な特性が得られることも分かった。
実施例2 上述した方法で作成した直径47mm、厚さ22.5mmでV1mA
=210〜230V/mmの電圧非直線抵抗体において、脱脂処理
条件を変化させ、冷間等方圧縮処理を680MPaに維持した
場合に特性に及ぼす影響を調べるため、本発明範囲内の
試料No.1〜13と、本発明の範囲を満たさない脱脂条件の
試料No.14〜24とを準備し、電圧非直線指数(α)およ
び雷サージ耐量破壊率を実施例1と同様に測定した。こ
の結果を第2表に示す。
第2表の結果から脱脂処理条件が300〜600℃の間で実
施されると、良好な特性が得られることが分かった。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明の電圧非直線
抵抗体の製造法によれば、原料を粉砕・混合した後、有
機バインダ等を加え所定予備成形し、有機物成分を所定
の条件で脱脂除去した後、脱脂体に所定の冷間等方圧縮
処理を行うことにより、雷サージ耐量が向上し、特性の
バラツキが減少するとともに、内部欠陥を減少した電圧
非直線抵抗体を得ることができる。
また、課電寿命特性においても良好な結果が得られ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化亜鉛を主成分とし、少なくとも1種以
    上の金属酸化物を含んで成る電圧非直線抵抗体の製造法
    において、 原料を粉砕・混合した後、有機バインダ等を加え100MPa
    以下の圧力で予備成形し、有機物成分を300〜600℃で脱
    脂処理し、該脱脂体を200MPa以上の圧力で冷間等方圧縮
    処理し、焼成することを特徴とする電圧非直線抵抗体の
    製造法。
JP1059773A 1989-03-14 1989-03-14 電圧非直線抵抗体の製造法 Expired - Lifetime JPH0812813B2 (ja)

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DE3508030A1 (de) * 1985-02-07 1986-08-07 BBC Aktiengesellschaft Brown, Boveri & Cie., Baden, Aargau Verfahren zur herstellung eines ueberspannungsableiters unter verwendung eines aktiven widerstandskoerpers aus einem spannungsabhaengigen widerstandsmaterial auf zno-basis und danach hergestellter ueberspannungsableiter
JPS62141701A (ja) * 1985-12-16 1987-06-25 富士電機株式会社 電圧非直線抵抗体の製造方法

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