JPH08127771A - エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法

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JPH08127771A
JPH08127771A JP7119805A JP11980595A JPH08127771A JP H08127771 A JPH08127771 A JP H08127771A JP 7119805 A JP7119805 A JP 7119805A JP 11980595 A JP11980595 A JP 11980595A JP H08127771 A JPH08127771 A JP H08127771A
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片山  雅之
Nobue Ito
信衛 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 青色純度が高く、かつ高輝度のEL素子を提
供する。 【構成】 薄膜EL素子10は、絶縁性基板であるガラ
ス基板11上に順次、以下の薄膜が積層形成され構成さ
れている。ガラス基板11上には、光学的に透明なZn
Oから成る第1透明電極12が形成され、その上面には
光学的に透明なSrTiO3 (チタン酸ストロンチウ
ム)から成る第1絶縁層13、発光中心としてCeを添
加したCaGa2.94.2 から成る発光層14、光学的
に透明なSrTiO3 から成る第2絶縁層15、光学的
に透明なZnOから成る第2透明電極16が形成されて
いる。 【作用】 発光層14においてGaが過剰に存在するこ
とで結晶構造が変化しCeのまわりの配位子場がわずか
に変化するため、発光スペクトルが短波長側にずれる。
また、Caチオガレートを用いるので、高い輝度を保つ
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば計器類の自発光
型のセグメント表示やマトリクス表示、或は各種情報端
末機器のディスプレイなどに使用されるエレクトロルミ
ネッセンス(以下、ELという)素子の発光層に関す
る。
【0002】
【従来技術】EL素子はZnS(硫化亜鉛)等の蛍光体
に電界を印加したときに発光する現象を利用したもの
で、自発光型の平面ディスプレイを構成するものとして
従来より注目されている。
【0003】図12は、従来のEL素子100の典型的
な断面構造を示した模式図である。EL素子100は、
絶縁性基板であるガラス基板101上に、光学的に透明
なITO膜から成る第1電極102、Ta25 (五酸
化タンタル)等から成る第1絶縁層103、発光層10
4、Ta25 等から成る第2絶縁層105及びITO
膜から成る第2電極106を順次積層して形成されてい
る。ITO(Indium Tin Oxide)膜
は、In23 (酸化インジウム)にSn(錫)をドー
プした透明の導電膜で、低抵抗率であることから従来よ
り透明電極用として広く使用されている。
【0004】発光層104としては、例えばZnSを母
体材料とし、発光中心元素としてTb(テルビウム)、
Sm(サマリウム)、Tm(ツリウム)を添加したもの
や、SrS(硫化ストロンチウム)を母体材料とし、発
光中心元素としてCe(セリウム)を添加したものが使
用される。この内、青色発光が得られる発光層104の
構成材料としては、Tmを添加したZnSやCeを添加
したSrS等が検討されている。
【0005】ただしTmを添加したZnSを発光層に用
いた場合、発光輝度が低く実用上十分な輝度が得られな
い。一方、Ceを添加したSrSを発光層に用いた場
合、発光輝度は比較的高いものの、その発光色が青緑色
であるために、青色を得るには例えば500nm以上の
波長をカットするようなフィルタを用いねばならない。
そのようにして得られる青色発光輝度は元々の発光輝度
の約1割程度に減少してしまう。またフィルタが構成要
素として必要となることで、ディスプレイの構造が複雑
になり、コストが増加する等の不具合が生じる。
【0006】この問題を解決するために、発光輝度が高
くしかもフィルタを必要としない青色発光層としてCa
Ga24 :Ce(セリウムをドープした硫化カルシウ
ムガリウム)蛍光体を適用することが1993年ディス
プレイ情報学会国際会議技術論文ダイジェストP761
〜P764、又は特開平5−65478号公報にて開示
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、CaGa2
4 :Ce発光層を用いたEL素子のCIE(Comm
ission Internationale de
l’Eclairage:国際照明委員会)色度座標は
(0.15,0.19)である。一方、ブラウン管の青
色蛍光体として用いられているZnS:AgのCIE色
度座標は、(0.15,0.07)程度である。このこ
とから、従来のEL素子用青色発光層としてのCaGa
24 :Ce発光層は、いまだ青色純度が不十分とい
え、あまり満足できるものではなかった。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑み、高輝度でよ
り青色純度の良いEL素子を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記課題
を解決するためになされた本発明のEL素子の発光層
は、CaGaxy (但し、2.1≦x≦3.5、y≧
4)に、発光中心元素としてCeを添加してなる。即
ち、従来のCaGa24 :CeよりもGaのCaに対
する原子数比を大きくしたことが特徴である。なおより
望ましくは2.4≦x≦3.1である。
【0010】このEL発光層(CaGaxy :Ce
(但し、2.1≦x≦3.5、y≧4))によれば、発
光スペクトルが短波長側にシフトし、その結果、CaG
2 4 :Ceよりも青色純度が高くなる。なお、前出
の1993年ディスプレイ情報学会国際会議技術論文ダ
イジェストP761〜P764によれば、青色純度に関
しては、SrGa24 :CeやBaGa24 :Ce
の方がより高純度であることが示されている。本発明の
EL発光層は、青色純度の点では、CaGa2 4 :C
eよりも、これらの物質に近くなっており、特にBaG
24 :Ceの青色純度(CIE色度座標=(0.1
5,0.15))とほぼ同程度になる。
【0011】一方、CaGaxy :Ce(但し、2.
1≦x≦3.5、y≧4)は、SrGa24 :Ceや
BaGa24 Ceよりも発光輝度の高いEL素子を構
成することができ、その点で優れている。即ち、本発明
のEL発光層は、高い青色純度と、高い輝度とを両立さ
せるものであり、この結果、既に実現されている高色純
度高輝度の赤色発光層及び緑色発光層と組み合わせる上
でのバランスがよく、今後のフルカラ−EL表示装置の
実現に大いに寄与するものである。
【0012】このように、本発明は良い青色純度のEL
素子を提供するのに効果的である。青色純度が高くなる
理由は明らかではないが、Gaが過剰に存在すると結晶
構造が変化し発光中心元素であるCeのまわりの配位子
場がわずかに変化するためと考えられる。
【0013】尚、Sの含有量は通常xに依存して変化
し、xが大きくなるに従ってyが大きくなる。2.1≦
x≦3.5の場合、y=4.0〜6.0程度である。し
かし、yの値は発光層の発光スペクトルに影響を与え
ず、従って青色純度に影響を与えない。但し、yが4.
0未満では発光する膜の得られない場合がある。
【0014】ところで、(MS)x ・Ga23 (但
し、0.7≦x≦1.5、M=Ca,Sr,Ba)なる
組成を有する材料にCeを添加してなるEL発光層から
青色発光が得られることが特開平2−72592号公報
にて開示されている。ここでx=0.8、M=Caと選
べば、組成式はCaGa2.54.75となり、本発明のE
L発光層の組成範囲に入ってくる。しかしながら、以下
に述べる2つの点において、本発明は上記公報に対して
全く新規な技術を提供するものである。
【0015】まず上記公報においては、M=Sr,Ba
の場合しか実施例が示されておらず、Caについては何
ら記載が無い。従って、CaGaxy :Ceにおい
て、x=2.1〜3.5、y≧4とするべきことを記載
していない。また、(SrS)x ・Ga23 に関する
実施例によれば、x=1.0の前後で最大の輝度特性を
示し、xが0.7未満あるいはxが1.5を超える領域
では輝度が著しく低下することが分かる。これからCa
の場合を推測するならば、やはりx=1.0の前後、即
ち、CaGa24 :Ceで輝度が最大になるであろう
と推定され、CaGaxy :Ceにおいてx≧2.0
では輝度が低下するとの示唆に反して、本発明者らが行
った実験によれば、2.1≦x≦3.5、特に、2.4
≦x≦3.1の範囲においては、輝度の顕著な低下は認
められなかった。しかも、本発明は、この範囲内におい
て青色純度が高くなるということを明らかにし、完成さ
れたものである。即ち、本発明によって初めて、CaG
xy:Ceにおける高青色純度高輝度を達成する組
成条件が明かとなったのである。また、色度座標の変化
はCaに特有の事象であり、本発明は初めてCaGax
y :Ceにおいて、x≧2.1の時に、発光スペクト
ルが変化することを見いだし、それが青色純度の不満足
なCaGa24 :Ceの特性改善に有効であることを
示したものである。
【0016】このことは、本発明が、上記公報の記載内
容からは予想のできない異質の効果を有するものである
ということを意味する。また、そもそも、CaGa2
4 :Ceで高輝度が得られるといったこと自体は従来公
知の事実に過ぎない。結局、上記の公報は、CaGax
y :Ceにおいて、x及びyをどのような範囲にした
ときに高輝度を保ちつつ高青色純度を達成できるのかと
いうことを示唆するものではない。
【0017】上記2点をまとめれば、本発明は、特開平
2−72592号公報に対して一種の選択発明というこ
ともできるのであるが、当該公報が開示する理想的なG
a存在量(Ga/Ca≦2)を最大効果の得られる点と
しておらず、むしろ意図的にGa存在量を多くすること
によって、CaGa24 :Ceの輝度を低下させるこ
となく青色純度を向上させる効果を得るものであり、上
記公報の技術とは全く異なった新規な発明であって、か
つ、容易に想到することのできない発明なのである。
【0018】また、本発明のEL素子の発光層は、Ca
Gaxy に、発光中心元素としてCeをドープしてな
るEL発光層であって、Cu(銅)のKα特性X線をX
線源として用いた時、X線回折スペクトルが16.9±
0.2度、18.5±0.2度、19.7±0.2度の
うち少なくとも1箇所にピークを有することを特徴とす
るものということもできる。この様なX線回折スペクト
ルのピークは、CaGa24 のそれと異なるものであ
る。即ち、JCPDS(Joint Committe
e on Powder Diffraction S
tandards)カードの#25−0134に記載さ
れたCaGa24 のX線回折ピークデータによれば1
7.6度に主ピークを持つとされているのと比べて、X
線回折スペクトルに明瞭な差が認められるものである。
【0019】本発明者らが、Ga/Ca比を種々に変え
たEL発光層について検討したところ、X線回折スペク
トルにおけるこれらのピークの出現と発光スペクトルの
短波長シフトとは完全に相関していた。しかもこのよう
になるのはGa/Ca比が2.1〜3.5の時であるこ
とも判明した。これらのピークの出現はGaが多く入る
ことによって結晶構造が変化していることを示唆するも
のである。この結晶構造の変化により発光中心元素まわ
りの配位子場が変化し、発光スペクトルのわずかな短波
長シフトを引き起こしているためと考えられるのであ
る。この結果、Ga/Ca=2の時のCIE色度座標が
(0.15,0.19)であるのに対し、上述の如き特
徴的なX線回折スペクトルのピークを有するGa/Ca
比の大きくなったCaチオガレートを用いる場合には、
CIE色度座標におけるy座標値が小さくなり、より青
色純度を高めることができるのである。
【0020】また、この場合、発光中心元素としてドー
プされた上記Ceの濃度が、CaとGaとCeとの総原
子数に対して、0.2atm%以上3.0atm%以下
であることが望ましく、より好ましくは0.4atm%
以上1.0atm%以下であることが望ましい。Ceが
この範囲にあるときに、高い輝度が得られる。これは、
発光層中のCe濃度が減少すると発光中心の減少そのも
のに起因して輝度が低下する一方で、Ce濃度が増大す
ると濃度消光により輝度が低下するからである。
【0021】また、輝度をより高めるには、次のように
構成するとよい。即ち、このEL素子において、第1絶
縁層及び第2絶縁層と発光層との間の少なくともいずれ
か一方に半導体薄膜層を介在させ、該半導体薄膜層が光
取り出し側に介在されるときには当該半導体薄膜層を透
明材料とする。EL素子をこの様に構成すると、この半
導体薄膜層で電子が加速され、高速電子が発光層へ注入
されるようになることから、発光層の輝度を高めるので
ある。
【0022】また、第1絶縁層の材料によっては半導体
薄膜層を第2絶縁層と発光層との間のみに介在させた方
が良いこともある。これは発光層形成時に、半導体薄膜
層が第1絶縁層からはがれやすい場合があるからであ
る。半導体薄膜層の例としては、SrS(硫化ストロン
チウム)又はZnS(硫化亜鉛)をあげることができ
る。SrSの方が、Caチオガレートに対するバンドギ
ャップが大きく、より高速電子の注入に適している。
【0023】なお、これらのEL素子において、上記発
光層の膜厚が600nm以下であることが望ましい。こ
れは、後で述べるように発光層形成時に熱処理を施す
際、膜厚がこれより厚いと膜内の応力分布によるハガレ
が多く発生するからである。一方、本発明のEL素子の
製造方法は、基板上に、第1電極、第1絶縁層、発光
層、第2絶縁層及び第2電極の順に積層され、少なくと
も発光層からの光取り出し側を透明としたEL素子の製
造方法において、Ce化合物が添加されたCaGa2
4 とGa化合物を混合した後で焼成したスパッタターゲ
ットに、Ar等のスパッタリングガスに5mol%以上
50mol%以下の硫化水素を含有させてスパッタする
ことにより、前記発光層を積層することを特徴とする。
【0024】なお、Ga化合物としては、Ga23
Ga23 ,GaS,GaF3 などを用いることができ
る、また、Ce化合物としては、Ce23 ,CeO
2 ,CeF3 ,CeCl3 等を用いることができる。ま
た、このEL素子の製造方法において、上記硫化水素の
分圧が、0.05Pa以上2Pa以下となるようにスパ
ッタ圧を設定することが望ましい。0.05Pa以下で
は発光層中のSが欠如し発光する膜が得られない。逆
に、2Pa以上ではスパッタ時のプラズマが安定に維持
されない。
【0025】さらに、これらEL素子の製造方法におい
て、上記スパッタターゲット中のGaとCaの原子数比
Ga/Caを、2.2<Ga/Ca≦2.8、より望ま
しくは2.35≦Ga/Ca≦2.65とするとよい。
この様な製造方法を採用することで、発光層としてGa
/Ca比が2.1〜3.5のものを有するEL素子を製
造することができるようになる。
【0026】また、このEL素子の製造方法において、
スパッタターゲットは硫化水素雰囲気中で焼成するとよ
い。即ち、該雰囲気で焼成すると、Ce化合物が添加さ
れたCaGa24 のSの原子数の変動を抑止すること
ができる。このように本発明によれば、高輝度で良い青
色純度のEL素子を提供することが可能になり、今後の
EL表示装置のフルカラー化に大いに効果的である。
【0027】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。 [実施例1]図1は、第1実施例としての薄膜EL素子
10の断面を示した模式図である。なお、図1の薄膜E
L素子10では、矢印方向に光を取り出している。
【0028】実施例の薄膜EL素子10は、絶縁性基板
であるガラス基板11上に順次、以下の薄膜が積層形成
され構成されている。なお、以下各層の膜厚は、その中
央の部分を基準として述べてある。ガラス基板11上に
は、光学的に透明なZnOから成る第1透明電極12が
形成され、その上面には光学的に透明なSrTiO3
(チタン酸ストロンチウム)から成る第1絶縁層13、
発光中心としてCeを添加したCaGa2.94.2 から
成る発光層14、光学的に透明なSrTiO3 から成る
第2絶縁層15、光学的に透明なZnOから成る第2透
明電極16が形成されている。
【0029】次に、上述の薄膜EL素子10の製造方法
を以下に述べる。先ず、ガラス基板11上に第1透明電
極12を成膜した。蒸着材料としては、ZnO粉末にG
23 (酸化ガリウム)を加えて混合しペレット状に
形成したものを用い、成膜装置としてはイオンプレーテ
ィング装置を用いた。具体的には、上記ガラス基板11
の温度を一定に保持したままイオンプレーティング装置
内を真空に排気した。その後Ar(アルゴン)ガスを導
入して圧力を一定に保ち、成膜速度が6〜18nm/m
inの範囲となるようビーム電力及び高周波電力を調整
した。
【0030】次に上記第1透明電極12上に、SrTi
3 から成る第1絶縁層13をスパッタ法により形成し
た。具体的には、上記ガラス基板11の温度を一定に保
持し、スパッタ装置内にArとO2 (酸素)の混合ガス
を導入し、200Wの高周波電力で成膜を行った。
【0031】次に、上記第1絶縁層13上に、発光中心
としてCeを添加したCaGa2.94.2 から成る発光
層14をスパッタ法により形成した。ここでCaGa
2.9 4.2 と表記したのは発光層14のGa/Ca比が
2.9の組成であることを示す。またS/Ca比は通常
4.1〜5.2程度の値をとる。その値は発光層の発光
特性には関係無い。ターゲットはCaGa24 とGa
23 を混合し硫化水素雰囲気中で焼成したものを用い
た。このようにして得られたターゲットのGa/Ca比
は2.5であった。CeはCe23 の形で添加した。
Ceを添加する方法はこれに限定されるものではなくC
eO2 、CeF3 、CeCl3 等の形で添加しても良
い。発光層およびターゲットの組成は電子プローブX線
マイクロアナライザにて測定した。スパッタは20mo
l%の硫化水素を含むArガスにより行った。スパッタ
圧は硫化水素分圧が0.2Paとなるように設定した。
硫化水素分圧は0.05〜1Paが望ましい。また基板
温度は300℃に保持した。スパッタ法により発光層1
4を形成した後、Ar+H2 S雰囲気中にて650℃、
10分の熱処理を行った。H2 S濃度は20mol%と
した。形成直後発光を示さなかった発光層14は、この
熱処理により発光を示すようになった。また発光層14
中のCe濃度はCaとGaとCeの総原子数に対して
0.5atm%であった。
【0032】次に、上記発光層14上に、SrTiO3
から成る第2絶縁層15を上述の第1絶縁層13と同様
の方法で形成した。最後に、ZnO膜から成る第2透明
電極16を、上述の第1透明電極12と同様の方法によ
り、第2絶縁層15上に形成した。
【0033】各層の膜厚は、第1、第2透明電極12,
16が300nm、第1、第2絶縁層13,15が50
0nm、発光層14が500nmである。上記のような
方法を用い、実際にEL素子を作製し、その発光スペク
トルを調べた。EL素子の発光スペクトルを図2に示
す。なお、図2には、比較のため、CaGa24 :C
e発光層を用いたEL素子の発光スペクトルを破線で示
す。
【0034】スペクトルに振動構造が現れているのは薄
膜の干渉効果によるものである。図2よりわかるよう
に、実施例の薄膜EL素子10による発光スペクトル
は、CaGa24 :Ceを発光層としたEL素子のそ
れより、短波長側にシフトしている。その結果、実施例
の薄膜EL素子10による青色純度は向上する。具体的
には、CIE色度座標は(0.15,0.16)であっ
た。
【0035】CIE標準色度図上にプロットすると、図
3に示すようになる。図3には、比較例であるCaGa
24 :Ce発光層によるCIE色度座標と、ブラウン
管の青色蛍光体として用いられているZnS:AgのC
IE色度座標も併せてプロットしてある。この図3か
ら、実施例の薄膜EL素子10の発光層14は、ブラウ
ン管の青色蛍光体の青色純度に近づいていることが分か
る。
【0036】スパッタターゲット中のGa/Ca比を変
化させることによって、発光層14のGa/Ca比を変
化させることができる。既に述べたようにGa/Ca=
2の時のCIE色度座標は(0.15,0.19)であ
る。これに対し、Ga/Ca=3.5の時のCIE色度
座標は(0.15,0.15)であった。このようにG
a/Ca比が2から3.5まで変化すると、CIE色度
座標のx座標は変化せず、y座標のみが変化する。y座
標が小さくなることは青色純度が向上することに対応す
る。
【0037】図4に、Ga/Ca比が2から3.5まで
変化した時のy座標の変化を示す。この図からわかると
おり、Ga/Ca=2.1において既に顕著なy座標の
変化が認められる。色がほぼ安定するのはGa/Ca≧
2.4においてである。なお、Ga/Ca比が3.5を
越えると、発光層にボイドが多く発生するなどし、実際
に動作させた際に極めて破壊しやすかったため、実用に
は向かない。
【0038】以上より、発光層のGa/Ca比は、2.
1〜3.5が望ましいということができる。より望まし
くは、2.4〜3.5である。一方、特開平2−725
92号公報にてSrGa24 :Ceの場合、Ga/S
r比が2から大きくずれると輝度が激減することが開示
されている。しかし本実施例では、CaGaxy :C
eという組成に対し2.1≦x≦3.5の範囲において
輝度の著しい低下は認められなかった。
【0039】図5は種々の発光層中Ga/Ca比に対す
る同一条件でのEL発光輝度を示したものである。この
図からわかるようにx≦3.5まで輝度の著しい低下は
見られない。特にx≦3.1では輝度はほとんど変化し
ない。このようにSrGa24 :Ceとは異なり、C
aGaxy :CeではGaが過剰に存在してもそれは
輝度低下をもたらさない。
【0040】以上より、高い青色純度かつ高輝度を満足
するのは2.4≦x≦3.1の範囲であると言える。次
に本発明の発光層14の熱処理後のX線回折スペクトル
を図6に示す。これはCuのKα特性X線をX線源とし
て用いた時のスペクトルである。このスペクトルはCa
Ga24 のスペクトルと異なる。すなわちJCPDS
(Joint Committee on Powder Diffraction Standards
)カードの#25−0134に記載されたCaGa2
4 のX線回折ピークデータによれば17.6度にCa
Ga2 4 (400)面回折ピークが存在するはずであ
るが、そのピークは非常に小さく、16.9度、18.
5度、19.7度にピークが現れた。本発明者らが種々
の構成の発光層について検討したところ、X線回折スペ
クトルにおけるこれらのピークの出現と発光スペクトル
の短波長シフトとは完全に相関していた。しかもこのよ
うになるのはGa/Ca比が2.1〜3.5の時である
ことも判明した。これらのピークの出現はGaが多く入
ることによって結晶構造が変化していることを示唆する
ものである。この結晶構造の変化によりCeまわりの配
位子場が変化し、発光スペクトルのわずかな短波長シフ
トを引き起こしていると考えられる。
【0041】一般に16.9度、18.5度、19.7
度の3本のX線回折ピークの内、最もピーク強度が大き
いのは19.7度のピークである。そこで発光スペクト
ルの短波長シフトの度合いと当該ピークの強度を関連づ
けることができる。図7は、19.7度のX線回折ピー
ク強度IA に対するCaGa24 (400)面X線回
折ピーク強度IB の比IB /IA が変化したときの、E
L発光のCIE色度y座標の変化を示したものである。
この図より、比IB /IA が1以下で顕著なy座標の変
化が認められる。またIB /IA =0なるデータはCa
Ga24 (400)面X線回折ピークが出現しなか
ったことを意味する。
【0042】図8はスパッタターゲットのGa/Ca比
(原子数比)と、それを用いて形成された発光層14の
Ga/Ca比との相関を示したものである。これからC
aGaxy :Ce、2.1≦x≦3.5を実現するに
は、ターゲットGa/Ca比を2.2≦Ga/Ca≦
2.8とすればよい。より望ましいCaGaxy :C
e、2.4≦x≦3.1を実現するには、ターゲットG
a/Ca比を2.35≦Ga/Ca≦2.65とすれば
よい。
【0043】次にCe濃度についての検討結果を説明す
る。一般に発光層中のCe濃度が減少すると発光中心の
減少そのものに起因して輝度が低下する。逆にCe濃度
が増大すると濃度消光により輝度が低下する。その結果
として、高い輝度が得られる一定のCe濃度範囲が存在
する。実施例においてはCe濃度が、CaとGaとCe
との総原子数に対して0.2atm%以上3.0atm
%以下である時に、より好ましくは0.4atm%以上
1.0atm%以下である時に、高い輝度が得られるこ
とを確認した。
【0044】次に、本実施例によるもうひとつの発光層
形成方法について説明する。本実施例によるもうひとつ
の発光層形成方法は、発光層14をスパッタ法により形
成する際、基板温度を590℃以上650℃以下に保持
する方法である。硫化水素分圧は0.2〜2Paが望ま
しい。この方法により発光層14を形成したところ、該
発光層は熱処理工程を経ずとも発光を示した。ただしこ
の後更に熱処理を施すことにより輝度が向上する。
【0045】本実施例による別の発光層形成方法は、所
定のGa/Ca比を得るために2元スパッタ法を用いる
ものである。すなわち、CaGa24 ターゲットとは
別にGa23 又はGa23 のターゲットを設け、硫
化水素雰囲気下で同時にスパッタすることにより発光層
を形成する方法である。
【0046】以上のごとく本実施例により、輝度が高く
しかもCaGa24 :Ce発光層を用いたEL素子よ
りも青色純度の良いEL素子を提供することができる。 [実施例2]図9は、第2の実施例に係わる薄膜EL素
子20の断面を示した模式図である。この薄膜EL素子
20は、絶縁性基板であるガラス基板11上に順次、Z
nOの第1透明電極12、SrTiO3 の第1絶縁層1
3、SrS層17、発光中心としてCeを添加したCa
Ga2.94.2 から成る発光層14、SrS層18、S
rTiO3 の第2絶縁層15、ZnOの第2透明電極1
6が積層形成されて構成されている。即ち、SrS層1
7,18を発光層14の表裏に介在させた点で実施例1
と異なっている。
【0047】SrS層17,18以外の成膜は実施例1
と同様にした。SrS層17,18は、Sr(DPM)
2 (ビスジピバロイルメタン化ストロンチウム)と硫化
水素を原料としてMOCVD法(有機金属気相成長法)
により形成した。また、SrS層17,18の膜厚は8
0nmとし、発光層14の膜厚を400nmとした。
【0048】作製したEL素子のCIE色度座標は
(0.15,0.16)であった。また、発光輝度は実
施例1のものに比較して約1.5倍に増加した。SrS
は、CaGa24 よりもバンドギャップが大きく、お
そらくCaGa 2.94.2 においてもそうである。その
ため、SrS層17,18中で加速された電子が高速電
子となって発光層14に注入され、発光中心の励起が増
加して輝度が向上するものと考えられる。従って、Sr
S層17,18中では電子がなるべく損失無く加速され
ることが重要であるので、結晶性の良いSrS層が要求
される。それ故、MOCVD法、ALE(原子層エピタ
キシー)法等で形成することが望ましい。
【0049】このSrS層17,18をZnS層にて置
き換えても輝度向上の効果は得られる。ZnSはバンド
ギャップがSrSよりも小さいので高速電子を注入する
には不利であるが、その分、伝導電子の数が多いので、
結果として発光層14に高速電子を注入する役割を効果
的に担えるからであると考えられる。当該層17,18
を構成する物質は、要は、光学的に透明な半導体で、結
晶性の良い薄膜を成長させる技術が確立している物質な
らば何でも良い。 [実施例3]図10は本発明の第3の実施例に係わるE
L素子30の断面を示した模式図である。該EL素子
は、絶縁性基板であるガラス基坂11上に順次、ZnO
第1電極12、SrTiO3 第1絶縁層13、SiON
層31、Ceを添加したCaGa2.54.8 から成る発
光層32、ZnS層33、SrTiO3 第2絶縁層1
5、ZnO第2電極16が積層形成されて構成されてい
る。
【0050】第1電極11、第1絶縁層13、第2絶縁
層15、第2電極16の形成方法は実施例1と同様であ
る。SiON層31はスパッタ法により形成し、その膜
厚は50nmである。この薄い層は耐圧向上の効果があ
る。
【0051】発光層32は、Ca(DPM)2 (ビスジ
ピバロイルメタン化カルシウム)、Ga(C253
(トリエチルガリウム)、硫化水素、及びCe(DP
M)3(ビスジピバロイルメタン化セリウム)を原料と
してMOCVD法(有機金属気相成長法)により形成し
た。
【0052】Ca(DPM)2 は220℃に加熱して昇
華させ、それを流量1000cc/minのArキャリ
アガスにより反応炉内に導入した。Ga(C253
は14℃に保温して気化させ、それを流量600cc/
minのArキャリアガスにより反応炉内に導入した。
硫化水素はArにて希釈した後、流量250cc/mi
nで反応炉内に導入した。Ce(DPM)3 は165℃
に加熱して昇華させ、それを流量400cc/minの
Arキャリアガスにより反応炉内に導入した。
【0053】基板温度は500℃に保持した。SiON
層31上にZnS層を形成すると、この程度の基板温度
でZnS層にはがれが観察されたため、SiON層31
と発光層32との間にZnS層を挿入しない構造として
いる。発光層32の膜厚は500nmとした。また発光
層32の組成は、電子線プローブX線マイクロアナライ
ザにて分析したところ、CaGa2.54.8 であった。
MOCVD法を用いた場合、発光層32のGa/Ca比
の制御は比較的容易であり、例えばGa(C253
の保持温度を変化させることによって制御できる。
【0054】ZnS層33は、Zn(C253 (ジ
エチル亜鉛)と硫化水素を原料としてMOCVD法によ
り形成した。ZnSのMOCVD成長は広く公知の技術
であるので詳細は省略する。ZnS層33の膜厚は10
0nmとした。基板温度500℃では、発光層32は非
晶質であり発光を示さなかった。そこで前の実施例と同
じく、Ar+H2 S雰囲気中にて630℃、5分の熱処
理を施すことにより、発光層32は発光するようになっ
た。
【0055】このようにして形成された発光層32のX
線回折スペクトルを図11に示す。19.7度のX線回
折ピーク強度IA に対するCaGa24 (400)面
X線回折ピーク強度IB の比IB /IA は0.3であっ
た。またEL発光のCIE色度座標は(0.15,0.
165)であり、従来のCaGa24 :Ceより良い
青色純度を示した。
【0056】以上の説明において、Ga/Ca比と記述
したのはGaとCaの原子数比を意味する。なお、本発
明は、上述の実施例にのみ限られるものではなく、その
要旨を逸脱しない範囲内で種々なる態様を採用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係わるEL素子の縦断面を示した
模式図である。
【図2】 実施例1に係わるEL素子のEL発光スペク
トルのグラフである。
【図3】 実施例1に係わるEL素子のCIE色度座標
を示すCIE標準色度図である。
【図4】 実施例1のEL素子においてGa/Ca比を
変化させたときの発光スペクトルのCIE色度座標のy
座標の変化を示したグラフである。
【図5】 実施例1に係わるEL素子においてGa/C
a比を変化させたときのEL発光輝度の変化を示したグ
ラフである。
【図6】 実施例1に係わるEL素子の発光層のX線回
折スペクトルのグラフである。
【図7】 実施例1に係わるEL素子の発光層の19.
7度X線回折ピーク強度IA に対するCaGa24
(400)面X線回折ピーク強度IB の比IB /IA
と、EL発光のCIE色度y座標との相関を示したグラ
フである。
【図8】 スパッタターゲットGa/Ca比と、発光層
Ga/Ca比との相関を示したグラフである。
【図9】 実施例2に係わるEL素子の縦断面を示した
模式図である。
【図10】 実施例3に係わるEL素子の縦断面を示し
た摸式図である。
【図11】 実施例3に係わるEL素子のX線回折スペ
クトルのグラフである。
【図12】 従来のEL素子の縦断面を示した模式図で
ある。
【符号の説明】
10,20,30・・・薄膜EL素子、12・・・第1
透明電極、13・・・第1絶縁層、14・・・発光層、
15・・・第2絶縁層、16・・・第2透明電極、1
7,18・・・SrS層、31・・・SiON層、33
・・・ZnS層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 正 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基坂上に、第1電極、第1絶縁層、発光
    層、第2絶縁層及び第2電極の順に積層され、少なくと
    も発光層からの光取り出し側を透明としたエレクトロル
    ミネッセンス素子において、 該発光層が、CaGaXy (但し、2.1≦x≦3.
    5、y≧4)にCeを添加してなる構成であることを特
    徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
  2. 【請求項2】 上記xの範囲は2.4≦x≦3.1であ
    ることを特徴とする請求項1記載のエレクトロルミネッ
    センス素子。
  3. 【請求項3】 基坂上に、第1電極、第1絶縁層、発光
    層、第2絶縁層及び第2電極の順に積層され、少なくと
    も発光層からの光取り出し側を透明としたエレクトロル
    ミネッセンス素子において、 該発光層がCaとGaとSを主構成元素とする物質にC
    eを添加してなる構成であり、Cu(銅)のKα特性X
    線をX線源として用いた該発光層のX線回折スペクトル
    が16.9±0.2度、18.5±0.2度、19.7
    ±0.2度のうち少なくとも1箇所にピークを有するこ
    とを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
  4. 【請求項4】 上記発光層のX線回折スペクトルに現れ
    る19.7±0.2度のX線回折ピーク強度IA に対す
    るCaGa24 (400)面X線回折ピーク強度IB
    の比IB /IA が1以下(但し、この範囲はCaGa2
    4 (400)面X線回折ピークが存在しない場合も含
    む)であることを特徴とする請求項3記載のエレクトロ
    ルミネッセンス素子。
  5. 【請求項5】 上記発光層に添加された上記Ceの濃度
    が、CaとGaとCeの総原子数に対して0.2atm
    %以上3.0atm%以下であることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか記載のエレクトロルミネッセンス素
    子。
  6. 【請求項6】 上記第1絶縁層及び上記第2絶縁層と上
    記発光層との間の少なくともいずれか一方に半導体薄膜
    層を介在させ、該半導体薄膜層が光取り出し側に介在さ
    れるときには当該半導体薄膜層を透明材料としたことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のエレクトロル
    ミネッセンス素子。
  7. 【請求項7】 上記第2絶縁層と上記発光層との間のみ
    に上記半導体薄膜層を介在させたことを特徴とする請求
    項6記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  8. 【請求項8】 上記半導体薄膜層を構成する物質はSr
    SまたはZnSであることを特徴とする請求項6又は7
    記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  9. 【請求項9】 上記発光層の膜厚が600nm以下であ
    ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載のエレ
    クトロルミネッセンス素子。
  10. 【請求項10】 基坂上に、第1電極、第1絶縁層、発
    光層、第2絶縁層及び第2電極の順に積層され、少なく
    とも発光層からの光取り出し側を透明としたエレクトロ
    ルミネッセンス素子の製造方法において、 Ce化合物が添加されたCaGa24 とGa化合物を
    混合した後、焼成したスパッタターゲットを、スパッタ
    ガスに5mol%以上50mol%以下の硫化水素ガス
    を含有させてスパッタすることにより前記発光層を形成
    することを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 上記硫化水素の分圧が、0.05Pa
    以上2Pa以下となるようにスパッタ圧を設定すること
    を特徴とする請求項10記載のエレクトロルミネッセン
    ス素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記焼成後のスパッタターゲット中の
    GaとCaの原子数比Ga/Caを、2.2≦Ga/C
    a≦2.8としたことを特徴とする請求項10又は11
    記載のエレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記原子数比Ga/Caを、2.35
    ≦Ga/Ca≦2.65としたことを特徴とする請求項
    12記載のエレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記スパッタターゲットが、Ce化合
    物が添加されたCaGa24 とGa化合物を混合した
    後、硫化水素雰囲気中で焼成されたものであることを特
    徴とする請求項10〜13のいずれか記載のエレクトロ
    ルミネッセンス素子の製造方法。
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