JPH08127617A - 臭素化ポリスチレンの製造法 - Google Patents

臭素化ポリスチレンの製造法

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JPH08127617A
JPH08127617A JP26883494A JP26883494A JPH08127617A JP H08127617 A JPH08127617 A JP H08127617A JP 26883494 A JP26883494 A JP 26883494A JP 26883494 A JP26883494 A JP 26883494A JP H08127617 A JPH08127617 A JP H08127617A
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JP
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brominated polystyrene
brominated
polystyrene
heat
powder
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JP26883494A
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English (en)
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Haruyuki Horie
治之 堀江
Takumi Kagawa
巧 香川
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂の難燃化に有用な高純度の臭素化ポ
リスチレンを提供する。 【構成】 下記一般式で表される臭素化ポリスチレンの
粉体を、常圧又は減圧下、120〜200℃の範囲で熱
処理する純度99.5%以上の臭素化ポリスチレンの製
造法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂の難燃化に有用
な高純度の臭素化ポリスチレンを提供する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、臭素化ポリスチレンの製法として
は、ポリスチレンを臭素化し臭素化ポリスチレンを製造
する方法については、特公昭61−34723号公報の
ようにルイス酸触媒等の存在下、ポリスチレンに臭素又
は塩化臭素を反応させる方法が知られている。
【0003】現在一般に市販されている臭素化ポリスチ
レンはこの方法により製造されているが、ポリスチレン
の臭素化により製造される臭素化ポリスチレンは黄色又
は褐色に着色しており、また残存する臭素等により耐熱
着色性が著しく劣り、電気特性の低下、金属の腐食等の
問題がある。
【0004】一方、臭素化スチレンモノマーより臭素化
ポリスチレンを製造する方法としては、溶液、懸濁、乳
化といったラジカル重合が一般的であり、特表昭62−
501153号公報のように、トルエン溶媒中で臭素化
スチレンモノマーのラジカル溶液重合を行い、反応後、
押出機中で揮発性成分を除去し、次いで粉砕することに
より臭素化ポリスチレンの粉体を得る方法が知られてい
る。また特公昭59−1308号公報のように、モノマ
ーを溶液重合させた後、メタノール等の貧溶媒を用いて
沈澱させ、次いでろ過、乾燥する方法が知られている。
【0005】この方法によって得られる臭素化ポリスチ
レンは白色又は淡黄色を呈しており、耐熱着色性もポリ
スチレンの臭素化物に比べ良好なことから、最近注目を
集めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら臭素化ス
チレンモノマーより臭素化ポリスチレンを製造する方法
では、反応後、反応液中に不純物として原料の臭素化ス
チレンモノマー、原料由来のスチレンオリゴマー類、重
合触媒等を含有している。
【0007】このため特表昭62−501153号公報
の方法では、上記のような特殊な装置を必要とし、また
操作中に着色を起こすという問題がある。さらに、溶融
状態とするためオリゴマー等の不純物除去も不十分であ
る。
【0008】また特公昭59−1308号公報の方法で
は白色ポリマーが得られるが、なお不純物としてオリゴ
マー、未反応モノマー、反応溶媒等が残留する。この残
留不純物を除去する方法として、一般には再沈澱を繰り
返す方法が採られるが吸蔵された不純物を効果的に除去
するためには大量の溶媒を必要とし、経済的負担が増大
する。
【0009】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、簡便な操作で純度の高い臭素化ポ
リスチレンを得ることを可能にする、工業的にも有用な
方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高純度の
臭素化スチレンポリマーを提供するため、上記課題を解
決すべく鋭意研究を重ねた結果、臭素化ポリスチレンの
粉体を120〜200℃の温度範囲で加熱処理すること
によりポリマー中の不純物が除去できることを見出し本
発明に至った。
【0011】すなわち本発明は、下記一般式で表される
臭素化ポリスチレンの粉体を、120〜200℃の範囲
で熱処理することを特徴とする純度99.5%以上の臭
素化ポリスチレンの製造法である。
【0012】
【化3】
【0013】(式中xは1.5〜5、nは20以上を表
す。) 以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明の方法は、臭素化スチレンモノマー
の重合により得られる下記一般式で表される臭素化ポリ
スチレンの粉体に適用される。
【0015】
【化4】
【0016】(式中xは1.5〜5、nは20以上を表
す。) この粉体は臭素化スチレンモノマーの溶液重合後、貧溶
媒中に析出させることで容易に得られる。また懸濁重
合、乳化重合法によっても同様に得られる。さらには溶
液重合後、押出成形機中でペレット化することにより得
られる比較的粒径の大きい粉体を粉砕等により微細化し
たものでも良い。
【0017】臭素化ポリスチレンの芳香環への臭素置換
数xは1.5〜5である。この数は平均置換数であり、
臭素置換数0〜5の混合物も含まれる。また臭素化ポリ
スチレンの平均重合度nは20以上である。
【0018】本発明の方法において熱処理とは、120
〜200℃の温度範囲、常圧又は減圧下で臭素化ポリス
チレンの粉体を加熱することをいう。120℃未満では
ポリマー中に吸蔵された不純物を除去することができ
ず、200℃を越えるとポリマーの溶融が起こる場合が
あり、不純物除去が困難となるばかりか着色する恐れが
ある。
【0019】本発明の方法は常圧下でも実施できるが効
率的に処理するためには200mmHg以下に減圧する
ことが好ましい。
【0020】加熱処理時の臭素化ポリスチレンの粒径は
処理時間の面から平均粒径を100μm以下にすること
が好ましい。
【0021】処理時間については特に限定するものでは
ないが、本発明の方法によれば1〜20時間の範囲で十
分である。
【0022】本発明の方法で得られる臭素化ポリスチレ
ンは、純度が99.5%以上で白色を呈し、また耐熱着
色性に優れている。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0024】なお得られた臭素化ポリスチレンの純度、
平均粒径及び耐熱着色性は下記のように測定した。
【0025】純度:ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)の面積%により次のように算出した。
【0026】 平均粒径:セイシン企業(株)製の回折散乱粒度分布測
定器(LMS−24)を用いて測定した。
【0027】耐熱着色性:空気中、250℃で1時間ポ
リマーを加熱した後、室温まで降温し、ポリマーと同重
量のジオキサンを加え溶融させその溶解色をガードナー
色数で表した。
【0028】合成例1 攪拌装置、温度計、還流冷却管、窒素導入管を備えた3
リットルの4つ口フラスコに、平均臭素置換数2.02
の臭素化スチレンモノマー(モノ臭素化物5.5mol
%、ジ臭素化物86.8mol%、トリ臭素化物7.7
mol%)を1000g、トルエン1000g、アゾビ
スイソブチロニトリル(AIBN)を10.0g仕込
み、反応器内に窒素を連続的に導入した窒素雰囲気下で
70℃に昇温し7時間重合反応を行い、臭素化ポリスチ
レン(重合率95.8%)溶液を得た。
【0029】得られた反応溶液をその溶液に対して3倍
量(体積比)のメタノール中に投入しポリマーを析出さ
せた。ろ過後80℃で3時間常圧乾燥して回収された臭
素化ポリスチレンのポリスチレン換算の重量平均分子量
は55,000、分散度Mw/Mnは1.86、生成ポ
リマーの純度は96.33%で未反応モノマー1.35
%、オリゴマー0.38%、トルエン1.25%、メタ
ノール0.69%が存在した。また、ポリマーの平均粒
径は65μmであった。
【0030】合成例2 合成例1と同様の反応装置を用い、トリ臭素化スチレン
モノマー(融点64〜65℃)を1000g、エチルベ
ンゼン1200g、AIBN5.0gを仕込み、窒素雰
囲気下、70℃に昇温し6時間重合反応を行い、臭素化
ポリスチレン(重合率96.9%)溶液を得た。
【0031】得られた反応溶液をその溶液に対して10
倍量(体積比)のヘキサン中に投入しポリマーを析出さ
せた。ろ過後80℃で3時間常圧乾燥して回収された臭
素化ポリスチレンのポリスチレン換算の重量平均分子量
は110,000、分散度Mw/Mnは1.88、生成
ポリマーの純度は97.17%で未反応モノマー1.1
3%、オリゴマー0.19%、エチルベンゼン0.99
%、ヘキサン0.52%が存在した。また、ポリマーの
平均粒径は35μmであった。
【0032】合成例3 合成例1と同様の反応装置を用い、同じく合成例1で使
用した臭素化スチレンモノマーを300g、蒸留水2,
000g、分散剤としてポリエチレングリコール(重量
平均分子量600)30g、AIBNを3.0gを混合
攪拌し懸濁状態となったのを確認した後、70℃に昇温
し6時間重合反応を行った。生成粒子をろ過により回収
し、110℃で常圧乾燥してポリマーを得た。重量平均
分子量は800,000、分散度は4.85、純度は9
6.29%で未反応モノマー1.88%、オリゴマー
1.35%、ポリエチレングリコール0.15%が存在
した。また、ポリマーの平均粒径は150μmであっ
た。
【0033】実施例1 合成例1で得られた臭素化ポリスチレン200gを5m
mHgの減圧下、150℃で3時間加熱処理した。加熱
処理後の重量は193.2gであり、純度は99.75
%であった。条件及び結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2〜3 合成例1で得られた臭素化ポリスチレン200gを表1
に記載した条件に従って熱処理した。結果を表1にあわ
せて示す。
【0036】実施例4 合成例1で得られた臭素化ポリスチレン200gを粉砕
し、平均粒径を7μmとした。これを100mmHgの
減圧下、120℃で3時間加熱処理した。結果を表1に
あわせて示す。
【0037】実施例5 合成例2で得られた臭素化ポリスチレン200gを5m
mHgの減圧下、150℃で3時間加熱処理した。結果
を表1にあわせて示す。
【0038】実施例6 合成例3で得られた臭素化ポリスチレン200gを5m
mHgの減圧下、180℃で5時間加熱処理した。結果
を表1にあわせて示す。
【0039】比較例1 合成例1で得られた臭素化ポリスチレン200gを5m
mHgの減圧下、100℃で5時間加熱処理した。結果
を表1にあわせて示す。表1から明らかなように純度及
び耐熱着色性が劣った。
【0040】比較例2 合成例1で得られた臭素化ポリスチレン200gを減圧
操作が可能な500mlフラスコ内に投入し、攪拌しな
がら溶融状態となる220℃で50mmHgの減圧下1
時間加熱処理した。結果を表1にあわせて示す。表1か
ら明らかなように純度及び耐熱着色性が劣った。
【0041】
【発明の効果】本発明の加熱処理により反応溶媒、未反
応モノマー、オリゴマーを合わせた不純物の量が0.5
%以下(純度99.5%以上)の白色を呈する、耐熱着
色性に優れた臭素化ポリスチレンを得ることができ、難
燃剤として樹脂組成物に混練成型した場合の発泡、異臭
発生をなくし、また成型物の熱安定性も良好なものとな
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 臭素化スチレンモノマーを重合して得ら
    れた下記一般式で表される臭素化ポリスチレンの粉体を
    120〜200℃の範囲で熱処理することを特徴とする
    純度99.5%以上の臭素化ポリスチレンの製造法。 【化1】 (式中xは1.5〜5、nは20以上を表す。)
  2. 【請求項2】 200mmHg以下の減圧下で熱処理す
    ることを特徴とする請求項1に記載の製造法。
  3. 【請求項3】 下記一般式で表される臭素化ポリスチレ
    ンの粉体の粒径が100μm以下であることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の製造法。 【化2】 (式中xは1.5〜5、nは20以上を表す。)
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