JPH081259B2 - 非接触シール装置 - Google Patents

非接触シール装置

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JPH081259B2
JPH081259B2 JP3086343A JP8634391A JPH081259B2 JP H081259 B2 JPH081259 B2 JP H081259B2 JP 3086343 A JP3086343 A JP 3086343A JP 8634391 A JP8634391 A JP 8634391A JP H081259 B2 JPH081259 B2 JP H081259B2
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敏彦 布施
英二 奥町
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばタービン,ブロ
ワ,遠心圧縮機等の主として気体(窒素,アルゴン,水
素,天然ガス,空気等)を扱う回転機器において好適に
使用される非接触シール装置に関するものである
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の非接触シール装置として
は、図3に示す如く、回転軸2に固定された回転密封環
3の密封端面3aと、シールケース1に保持環5及びス
プリング6を介して軸線方向移動可能に附勢保持された
静止密封環4の密封端面4aとの間に、回転側密封端面
3aに設けた動圧発生溝3bにより流体膜を介在形成さ
せることによって、流体膜の形成部分であるシール部分
Sにおいて高圧流体領域Hと低圧流体領域Lとの間をシ
ールしうるように構成されたものがよく知られている。
ここに、静止密封環4と保持環5とは、スプリング6
(及び流体圧力)により軸線方向において相互に押し合
う接触状態に保持されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、各環3,
4,5には、運転に伴う発熱や機器のシステム圧によっ
て熱歪や圧力歪が生じる。なお、熱歪は、主として、シ
ール部分Sの剪断力による発熱によって発生するもので
あり、その発熱量は流体の剪断力による仕事量と等価で
ある。すなわち、流体の剪断力は一般にμ(V/h)
(μ:粘性率,V:周速,h:流体膜(密封端面2a,
6a間の隙間)の厚さ)で与えられるが、この剪断力に
よる仕事量つまり発熱量は剪断力にシール部分の面積,
バランス径,角速度を剰じたものとなる。
【0004】そして、各環3,4,5に生ずる熱歪量,
圧力歪量は、これらの環3,4,5がその機能の違いか
ら熱膨張係数,ヤング率の異なる異質材で構成されてい
ることから、相互に異なる。例えば、回転密封環3はW
C,SiC等の超硬質材で、静止密封環4はカーボン等
の比較的軟質材で、保持環5はSUS304,Ti等の
金属材で構成されている。
【0005】一方、非接触シール装置にあっては、両密
封端面3a,4a間に流体膜を形成させるものであるか
ら、良好なシール機能を発揮させるためには、各密封端
面3a,4aの平滑度及び両密封端面3a,4aの平行
度を如何に維持させておくかが極めて重要となる。
【0006】ところが、上記した従来のシール装置にあ
っては、回転密封環3については、熱膨張係数の小さな
超硬質材で構成されているため熱歪量,圧力歪量が小さ
いが、静止密封環4及び保持環5については、かかる歪
量が大きい。しかも、静止密封環4における保持環5と
の接触部分12においては、静止密封環4にこれと歪量
や歪状態の異なる保持環5がスプリング6及び流体圧力
によって強く押圧せしめられていることから、保持環5
の歪が静止密封環4に干渉して、静止密封環4のみから
生じる歪とは異なった歪状態を呈することになる。
【0007】このように静止密封環4の歪が保持環5の
歪に干渉されると、静止側密封端面4aの平滑度及びこ
れと回転側密封端面3aとの平行度が損なわれ、その結
果、シール部分Sにおける圧力分布が不適正なものとな
り、良好なシール機能を発揮し得なくなる。
【0008】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
で、特に静止側密封端面における熱歪,圧力歪が過大と
ならないようにして、両密封端面の平滑度及び平行度を
適正に維持できるように工夫した非接触シール装置を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転軸に固定
された回転密封環と、シールケースにシールされた状態
で軸線方向摺動自在且つ回転不能に内嵌保持された保持
環と、回転密封環と保持環との間に介挿されており、保
持環に軸線方向への相対移動を可能ならしめると共に相
対回転を阻止された状態で連結された静止密封環と、前
記保持環とシールケースとの間に介装されて、静止密封
環を保持環を介して回転密封環へと押圧附勢するスプリ
ングと、を具備して、両密封環間に流体膜によるシール
部分を形成させるように構成されており、両密封環及び
保持環が夫々熱膨張係数及びヤング率の異なる異質材で
構成されている非接触シール装置において、上記の目的
を達成すべく、特に、静止密封環の背面これに対向す
保持環の端面との間を、軸線方向において、該保持環
の端面に形成した環状溝に係合保持させたOリングに
りシールされた非接触状態に保持させると共に、前記保
持環の端面に、前記環状溝の内周側壁から連なって静止
密封環の内周側空間へと突入する環状凸部を形成してお
くことを提案するものである。
【0010】
【作用】静止密封環と保持環とはスプリング及び流体圧
力によって強く押圧し合う状態に保持されているが、そ
の押圧は弾性材たるOリングを介して行われており、両
環の直接的な接触により行われているものでない。
【0011】したがって、両環の押圧部分においては各
環の歪がOリングにより吸収されて相手環の歪と干渉す
ることがないから、両環の熱歪量,圧力歪量が異なると
しても、静止密封環の歪分布が保持環の歪による影響を
受けるようなことがない。その結果、静止側密封端面の
平滑度やこれと回転側密封端面との平行度が損なわれた
りすることがない。
【0012】そして、静止密封環と保持環との間はOリ
ングにより良好に密封されることになる。また、スプリ
ングによる押圧力は保持環からOリングを介して静止密
封環に与えられることから、静止密封環の回転密封環へ
の押圧力は適正に維持され、シール機能に何らの悪影響
も及ぼさない。
【0013】このように、Oリングは、本来のシール機
能の他、静止密封環に対する保持機能及び歪吸収機能を
併せ持つものである。また、このOリングは、保持環に
形成した環状溝に係合保持されており、しかも環状溝の
内周側壁から連なる環状凸部によって内周方向への移動
を阻止されているから、運転時におけるシール装置の振
動により静止密封環と保持環との間に相対変位が生じた
ときにも、当該Oリングが環状溝からはみ出したり脱落
したりすることがない。したがって、上記したこととも
相俟って、安定したシール機能を発揮させることができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の構成を図1及び図2に示す実
施例に基づいて具体的に説明する。
【0015】図1に示す非接触シール装置において、1
は高圧側密封流体領域(例えば、タービン等の機内であ
る高圧ガス領域)Hと低圧側密封流体領域(例えば、タ
ービン等の機外である大気領域)Lとを区画するシール
ケース、2はシールケース1を洞貫するタービン軸等の
回転軸、3は回転軸2に固定された回転密封環、4は回
転密封環3の密封端面3aに平行する平滑な密封端面4
aを有する静止密封環、5は静止密封環4の背面側にお
いてシールケース1に保持された保持環、6はシールケ
ース1と保持環5との間に介装されたスプリングであ
る。
【0016】回転側密封端面3aには、例えばスパイラ
ル状の動圧発生溝3bが形成されており、両密封環3,
4の相対回転に伴い動圧を発生せしめて、その密封端面
3a,4a間に流体膜を介在形成させるようになってい
る。すなわち、この流体膜の形成部分であるシール部分
Sにおいて、両密封流体領域H,L間をシールするよう
になっている。
【0017】静止密封環4はカーボン等で構成されたも
ので、保持環5にドライブピン7を介して相対回転不能
且つ軸線方向相対移動可能に保持されている。
【0018】保持環5は、円筒状の被保持部分5aと円
環状のスプリング受部分5bとを備えた断面略L字形状
にSUS304,チタン等の金属材で構成されたもの
で、シールケース1に第一Oリング8を介してシール状
態で軸線方向移動可能に且つドライブピン9を介して相
対回転不能に保持されている。なお、ドライブピン7,
9は共通のものとすることもできる。
【0019】そして、静止密封環4と保持環5との間
は、図1及び図2に示す如く、第二Oリング10を介在
させることによって、シールされた非接触状態に保持さ
れている。
【0020】すなわち、保持環5の端面5cに形成した
環状溝5dに第二Oリング10を突出状に嵌挿保持させ
ることによって、両環4,5を、その対向端面4b,5
c間に適当なクリアランス11aを有する非接触状態
で、第二Oリング10を介して相互に押圧し合うように
保持させてある。また、保持環5の端面5cには、環状
溝5dの内周側壁に連なる環状凸部5eが突設されてい
て、第二Oリング10の内周方向への食み出し及びズレ
を防止するように工夫してある。なお、保持環5におい
ては、被保持部分5aの外径が環状凸部5eの外径より
大きくならないように設定されている。また、静止密封
環4の内周部には、保持環5の環状凸部5eが若干のク
リアランス11bを有して内嵌突入しうる環状段部4c
が形成されている。
【0021】以上のように構成された非接触シール装置
にあっては、静止密封環4と保持環5とが直接的には接
触しておらず、第二Oリング10を介して相互に押圧し
合う状態に保持されているから、その押圧部分において
は各環4,5の熱歪,圧力歪が弾性材である第二Oリン
グ10により吸収されて相互に干渉することがない。し
たがって、静止密封環4の歪分布が保持環5の歪による
影響を受けるようなことがない。その結果、静止側密封
端面4aの平滑度及び回転側密封端面3aとの平行度が
損なわれたりすることがなく、長期に亘って良好なシー
ル機能が発揮される。
【0022】また、両環4,5が直接的には接触してい
ないものの、第二Oリング10を介して相互に押圧し合
う状態に保持されることから、静止密封環4の保持機能
及び両環4,5間のシール機能も良好に発揮されること
になる。
【0023】特に、かかる機能は、上記した如く、両環
4,5に段部4c,凸部5eを設けて、Oリング10の
内周側への食み出しやズレを防止しておくことによっ
て、より確実に発揮されることになる。
【0024】ところで、回転軸2の軸振れ時や静止側密
封要素4,5の追従時においては、これに伴う静止側密
封要素4,5の軸線方向変位が第一Oリング8により吸
収,対処されることになり、第二Oリング10に負荷を
与えることがない。したがって、第二Oリング10によ
る静止密封環4の歪吸収機能は、軸振れ等によっては影
響を受けることがない。
【0025】なお、本発明の非接触シール装置は上記実
施例に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸
脱しない範囲において適宜に改良,変更する事ができ
る。例えば、第二Oリング10を設ける径方向位置や両
環4,5間のクリアランスは、構成部材の形状や流体圧
力等の条件に応じて適宜に設定される。特に、第二Oリ
ングの径方向位置は静止密封環4の歪吸収機能や保持機
能を考慮して設定される。また、両密封端面3a,4a
間に流体膜を形成させるための手段も任意である。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解されるよう
に、本発明によれば、静止密封環と保持環とが、機能の
違いから材質を異ならしめておく必要があり、そのため
に熱歪量,圧力歪量が異なるものである、ことによって
生ずる宿命的な欠点を排除して、静止側密封端面の平滑
度及びこれと回転側密封端面との平行度を適正に維持す
ることができ、静止密封環と保持環との間をシールする
Oリングがズレたり脱落したりすることがないこととも
相俟って、長期に亘って良好且つ安定したシール機能を
発揮させることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非接触シール装置の一実施例を示
す半截断面図である。
【図2】図1の要部を拡大して示す詳細図である。
【図3】従来の非接触シール装置を示す半截断面図であ
る。
【符号の説明】
1 シールケース 2 回転軸 3 回転密封環 3a 回転側密封端面 4 静止密封環 4a 静止側密封端面 5 保持環 6 スプリング 10 第二Oリング(Oリング) S 流体膜によるシール部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に固定された回転密封環と、シー
    ルケースにシールされた状態で軸線方向摺動自在且つ回
    転不能に内嵌保持された保持環と、回転密封環と保持環
    との間に介挿されており、保持環に軸線方向への相対移
    動を可能ならしめると共に相対回転を阻止された状態で
    連結された静止密封環と、前記保持環とシールケースと
    の間に介装されて、静止密封環を保持環を介して回転密
    封環へと押圧附勢するスプリングと、を具備して、両密
    封環間に流体膜によるシール部分を形成させるように構
    成されており、両密封環及び保持環が夫々熱膨張係数及
    びヤング率の異なる異質材で構成されている非接触シー
    ル装置において、静止密封環の背面これに対向する
    持環の端面との間を、軸線方向において、該保持環の端
    面に形成した環状溝に係合保持させたOリングによりシ
    ールされた非接触状態に保持させると共に、前記保持環
    の端面に、前記環状溝の内周側壁から連なって静止密封
    環の内周側空間へと突入する環状凸部を形成してあるこ
    とを特徴とする非接触シール装置。
JP3086343A 1991-03-25 1991-03-25 非接触シール装置 Expired - Fee Related JPH081259B2 (ja)

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