JP2001173800A - メカニカルシール - Google Patents
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Abstract
ていることに起因して適正なシール機能を発揮し得ない
でいた条件下においても、良好なシール機能を発揮する
ことができるものであり、凝固性流体等を扱う化学工業
分野等の広範な用途に供しうるメカニカルシールを提供
する。 【解決手段】 回転軸2側の第1密封環4とシールケー
ス側の第2密封環6との対向端面である密封端面4a,
6aの相対回転摺接作用により、機内領域Hと大気領域
Lとをシールする。第1密封環4の端部は尖端形状とさ
れており、密封端面4aの径方向幅Wは0.2〜1.0
mmとされている。各密封環4,6は、その内周部又は
外周部に軸線方向における全幅に亘る切欠部を形成する
と共にこの切欠部に剪断力を作用させることによって、
径方向に2分割されており、その分割面は微細な凹凸面
をなしている。
Description
径方向に分割してある二つの密封環を相対回転摺接させ
ることによりシール機能が発揮されるように構成された
メカニカルシールに関するものである。
設けた密封環とをこれらの対向端面である密封端面で相
対回転摺接させることにより、その相対回転摺接部分の
内外周側領域である機内領域と機外領域とをシールする
ように構成されたメカニカルシールにあって、密封端面
の摩耗損傷等による密封環の交換,修理等のメンテナン
ス作業を容易ならしめべく、少なくとも一方の密封環を
径方向に分割しておくように工夫されたものが提案され
ている。
割形の密封環を使用するメカニカルシールにあっては、
機内領域の流体が凝固物質等のスラリ成分を含有するも
のである場合、スラリ成分が密封端面間に侵入して付
着,堆積し、密封端面の適正な接触を妨げる虞れがあ
り、特に、密封環の分割面間にスラリ成分が付着,堆積
したときには、シール機能が喪失して、大量漏れに繋が
る。また、機内領域の圧力変動等により、当該密封環の
分割面にズレが生じて、その密封端面に分割個所で段差
や隙間が生じる虞れがあった。かかる密封端面に生じた
段差や隙間は、それが極く僅かなものであっても、シー
ル機能の大幅な低下を招来する。
来のメカニカルシールは、機内領域の圧力変動や流体の
性状等のシール条件によっては実用することができず、
その用途が大幅に制限されているのが実情である。
たもので、少なくとも一方の密封環を分割形としておく
ことによる上記した問題を解決して、シールすべき流体
の性状等のシール条件に拘わらず良好なシール機能を発
揮することができ、例えば高粘度スラリ流体のシール
等、広範な用途に供しうるメカニカルシールを提供する
ことを目的とするものである。
及びこれを洞貫する回転軸の一方に設けた第1密封環と
他方に設けた第2密封環とがその対向端面である密封端
面で相対回転摺接するように構成されており、少なくと
も第1密封環が径方向に分割されているメカニカルシー
ルにおいて、密封端面が形成される第1密封環の端部
を、その内外周面が当該密封端面との交角が鈍角となる
円錐面をなす尖端形状として、当該密封端面の径方向幅
を0.2〜1.0mmとなしておくことを提案するもの
である。シールすべき粒体が高粘度,凝固性流体や微粒
固形成分を含有する流体である場合には、密封端面間に
凝固性成分が侵入して凝固物が生成したり微粒固形成分
が噛み込んだりして、密封端面間が開き良好なシール機
能が発揮できなくなる虞れがあるが、かかる場合にも、
上記した如く第1密封環の密封端面の径方向幅(密封端
面幅)を微小としておくと、両密封端面の接触圧(面
圧)が高くなることとも相俟って、密封端面間への高粘
度,凝固性流体や微粒固形成分の侵入,噛み込みを防止
し得て、両密封端面を適正な接触状態に保持し、良好な
シール機能を発揮することができる。さらに、第1密封
環が、その内周部又は外周部に軸線方向における全幅に
亘る切欠部を形成すると共にこの切欠部に剪断力を作用
させることによって、径方向に分割されたものであり、
その分割面が微細な凹凸面をなしているものであること
を提案する。このように分割面を微細な凹凸面をなすも
のとしておくことにより、分割面が上記した如く微小幅
のものであっても、分割面同士のずれを効果的に防止す
ることができる。また、第2密封環についても、第1密
封環と同様の手法により同様の形態に分割しておくこと
ができる。
〜図4に基づいて説明する。なお、以下の説明におい
て、軸線とは回転軸及び密封環の軸線並びにOリングの
曲率中心を通過する軸線を、また前後とは図1における
左右を意味するものとする。
ニカルシールは、図1に示す如く、円形の内周部を有す
るシールケース1とこれを前後方向に同心状に洞貫する
回転軸2との間に組み込まれた分割形のものであり、回
転軸2に第一リテーナ3を介して保持された第一密封環
4と、シールケース1の内周部に第二リテーナ5を介し
て第一密封環4と同心対向状に保持された第二密封環6
とを具備して、スプリング部材8により第一密封環4を
第二密封環6へと押圧接触させることによって、両密封
環4,6の対向端面である密封端面4a,6aの相対回
転摺接部分において、その外周側領域である機内領域H
とその内周側領域である機外領域(大気領域)Lとをシ
ールするように構成されている。
機器のハウジングに取り付けられたケース本体1aと、
その先端部(前端部)に取り付けられた端部壁1bとか
らなる。
部を基端方向(後端方向)に順次縮径する階段状に形成
した円環状体である。すなわち、第一リテーナ3の内径
は、先端部(前端部)3aにおいて中間部3bより大き
く、基端部(前端部)3cにおいて中間部3bより小さ
く設定されており、基端部3cの内径は、第一リテーナ
3を回転軸2の外径よりやや大きく設定されている。而
して、第一リテーナ3は、回転軸2と中間部3bとの対
向周面間にOリング9を介装させることにより、回転軸
2に、これと同心をなし且つOリング9により二次シー
ルされた状態で、軸線方向つまり前後方向に移動可能に
嵌合保持されている。また、第一リテーナ3は、その回
転を回転軸2との間に設けた回転阻止手段により阻止さ
れている。すなわち、回転阻止手段は、図1に示す如
く、第一リテーナ3の基端部に対向して回転軸2に嵌合
固定された環状体7aと、環状体7aを貫通して第一リ
テーナ3の基端部に固着されたドライブピン7bとから
なり、リテーナ3及びドライブピン7bの頭部7cが環
状体7aに衝合する範囲内において、第一リテーナ3の
軸線方向移動を許容しつつ、その回転軸2に対する相対
回転を阻止する。
の本体部5aとその基端部(前端部)に内方へと突出す
る環状鍔部5bとからなる円環状体であり、第一リテー
ナ3の先端部に対向し且つ回転軸2と同心をなす状態
で、シールケース1の端部壁1bの内周部にOリング1
2を介して内嵌固定されている。
く、基端部(後端部)4cの外径を先端部(前端部)4
b及び中間部4dの外径より小さくした円環状体であ
る。そして、第1密封環4は、次のようにして、径方向
において一対の半円形状の密封環部分4f,4fに二分
割されている。
部における径方向対向二箇所に、図4(a)又は同図
(B)に示す如く、当該密封環4の軸線方向における全
幅に亘って微細な切欠溝4iを形成した上、この切欠溝
4iに径方向の剪断力を作用させて、切欠溝4iを起点
として径方向への亀裂を進行させることにより、当該密
封環4を二分割するようにしている(以下、この分割加
工を「自然割」という)。このように分割された密封環部
分4f,4fの衝合面つまり当該密封環4の分割面4
g,4gは、図4に示す如く、微細且つ不規則な凹凸面
となり、当該分割面4iに平行する方向(密封環4の軸
線方向及び径方向)に相対スライドを生じない状態で凹
凸係合するものとなっている。したがって、分割面4
i,4iが離間せず衝合状態を維持する限り、分割面4
i,4iの凹凸係合により密封環部分4f,4fの軸線方
向及び径方向への相対変位(ズレ)が生じず、密封環4
を適正な円環状体に保持させておくことができる。ま
た、密封環部分4f,4fの衝合時の位置決めつまり分
割面4g,4gの適正な衝合も容易に行うことができ
る。
(前端部)6bの外径を中間部6c及び先端部(後端
部)6dの外径より小さくした円環状体であり、第一密
封環4と同様にして径方向に二分割されている。すなわ
ち、第二密封環6は、上記した自然割により、一対の半
円形状の密封環部分6f,6fに二分割されており、密
封環部分6f,6fの衝合面である分割面6g,6gは
微細且つ不規則な凹凸面となっている。
ナ3,5との対向周面部間に軸線方向に所定間隔を隔て
て配設した第一及び第二Oリング10,11又は13,
14により、環状に緊縛すると共にリテーナ3,5との
相対回転を阻止された状態で、リテーナ3,5に嵌合保
持されている。
く、回転軸2に同心状に遊嵌され且つ先端部4bを第一
リテーナ3の先端面(前端面)から突出させた状態で、
第一リテーナ3の先端部3aの内周部に内嵌保持されて
いる。そして、第一リテーナ3の先端部3aの内周部と
これに対向する第一密封環4の中間部4d及び基端部4
cの外周部との間には、第一及び第二Oリング10,1
1が充填されている。第一リテーナ3の先端部3aと第
一密封環4の基端部4cとの対向周面部間に配設された
第一Oリング10は、前後方向において、第一密封環4
に設けられた第一係止部(基端部4dの外周部と基端部
4cの外周部との連繋部分)4hと第一リテーナ3に設
けられた第二係止部(先端部3aの内周部と中間部3b
の内周部との連繋部分)3dとの対向端面間に挟圧され
ていて、第一密封環4に対する密封端面方向(前方)へ
の相対移動を第一係止部4hにより阻止されると共に、
第一リテーナ3に対する上記と逆方向(後方)への相対
移動を第二係止部3dにより阻止されている。第一リテ
ーナ3の先端部3aと第一密封環4の中間部4dとの対
向周面部間に配設された第二Oリング11は、第一リテ
ーナ3の先端部3aの内周部に形成した環状溝3dに係
合保持されている。なお、第一リテーナ3の先端部3a
の内周部(環状溝3dが形成されていない部分の内周
部)と第一密封環4の基端部4cの外周部との径方向間
隔(第一Oリング10の締代)及び第一リテーナ3の先
端部3aの内周部(環状溝3dの底面部)と第一密封環
4の中間部4dの外周部との径方向間隔(第二Oリング
11の締代)は、両Oリング10,11により、第一密
封環4をその分離面4g,4gが適正に衝合する円環状
体に保持するに充分な緊縛力と第一密封環4の第一リテ
ーナ3に対する相対回転を阻止するに充分な摩擦係合力
とが確保されることを条件として、適宜に設定される。
回転軸2に同心状に遊嵌され且つ先端部6dを第二リテ
ーナ5の先端面(後端面)から突出させた状態で、第二
リテーナ5の本体部5aの内周部に内嵌保持されてい
る。そして、第二リテーナ5の本体部5aの内周部とこ
れに対向する第二密封環6の基端部6b及び中間部6c
の外周部との間には、第一及び第二Oリング13,14
が適度に圧縮された状態で充填されている。第二リテー
ナ5の本体部5aと第二密封環6の基端部6bとの対向
周面部間に配設された第一Oリング13は、前後方向に
おいて、第二密封環6に設けられた第一係止部(基端部
6bの外周部と中間部6cの外周面との連繋部分)6h
と第二リテーナ5に設けられた第二係止部(環状鍔部)
5bとの対向端面間に挟圧されていて、第二密封環6に
対する密封端面方向(後方向)への相対移動を第一係止
部6hにより阻止されると共に、第二リテーナ5に対す
る上記と逆方向(前方向)への相対移動を第二係止部5
bにより阻止されている。第二リテーナ5の本体部5a
と第二密封環6の中間部6cとの対向周面部間に配設さ
れた第二Oリング14は、第二リテーナ5の本体部5a
の内周部に形成した環状溝5cに係合保持されている。
なお、第二リテーナ5の本体部5aの内周部(環状溝5
cが形成されていない部分の内周部)と第二密封環6の
基端部6bの外周部との径方向間隔(第一Oリング13
の締代)及び第二リテーナ5の本体部5aの内周部(環
状溝5cの底面部)と第二密封環6の中間部6cの外周
部との径方向間隔(第二Oリング14の締代)は、上記
したOリング10,11と同様に、両Oリング13,1
4により第二密封環6をその分離面6g,6gが適正に
衝合する円環状体に保持するに充分な緊縛力と第二密封
環6の第二リテーナ5に対する相対回転を阻止するに充
分な摩擦係合力とが確保されることを条件として、適宜
に設定される。
化珪素で、第2密封環6を超硬合金で構成してあり、第
1及び第2リテーナ3,5はSUS304で構成してあ
る。また、各密封環4,6の先端部4b,6dの外周に
は、密封環抜出用の環状凹部4j,6jが形成されてい
るそして、第一リテーナ3と環状体7aとの間には、回
転軸2の周囲に等間隔を隔てて配置した複数個のスプリ
ング部材(圧縮コイルスプリング)8が介装されてい
て、第一リテーナ3を第二密封環方向(前方向)に附勢
することにより、第一密封環4を第二密封環6に押圧接
触させ、それらの先端部4b,6dの対向端面である密
封端面4a,6aを同心状態で相対回転摺接させるよう
になっている。
a,6aは、軸線に直交する平滑な環状平面に形成され
ているが、第1密封環4の密封端面4aは、その径方向
幅(以下「密封端面幅」という)Wを微小なものとし
て、密封端面4a,6aの接触面積を小さくすると共に
密封端面4a,6aの接触圧(面圧)を高めるように工
夫されている。すなわち、第1密封環4の先端部4b
を、図2に示す如く、その内外周面4m,4nが当該密
封端面4aとの交角α,βが鈍角(90°<α,β<1
80°)となる円錐面をなす尖端形状として、密封端面
Wを0.2〜1.0mmとなしている。なお、内外周面
4m,4nと密封端面4aとの交角α,βの一方を鋭角
又は直角としても、上記した寸法の密封端面幅Wを得る
ことが可能であるが、このように鋭角又は直角とした場
合には、密封環4の構成材が上記した炭化珪素のように
一般に脆い硬質材で構成されることとも相俟って、上記
した自然割により密封環4を分割したときにおいて密封
端面4aの分割個所が欠ける虞れがある。したがって、
上記交角α,βは、密封環4の材質に応じて鈍角の範囲
で適宜に設定しておくことが必要であり、一般には、9
0°<α,β≦170°としておくことが好ましい。
を微小としておくと、シールすべき流体(機内領域Hの
流体)が凝固物質等のスラリ成分や微粒固形成分を含有
するもの(高粘度,凝固性流体等)である場合にも、密
封端面4a,6a間へのスラリ成分,微粒固形成分の侵
入,噛み込みを効果的に防止し得て、密封端面4a,6
aの接触不良を確実に防止することができる。すなわ
ち、密封端面幅Wが微小であること及びそのために密封
端面4a,6aの接触圧(面圧)が高くなることから、
密封端面4a,6a間へのスラリ成分,微粒固形成分の
侵入,噛み込みは防止される。したがって、密封端面4
a,6a間が凝固物の生成や固形成分の噛み込みにより
開いたりするようなことがなく、またスラリ成分等が密
封環4,6の分割面4g,4g又は6g,6g間に侵入
して、その間が開くようなこともなく、密封端面4a,
6aを適正な接触状態に維持し得て、良好なシール機能
を発揮することができる。さらに、密封端面幅Wを小さ
くして密封端面4a,6aの接触面積を小さくしておく
ことにより、密封端面4a,6aの摺動による発熱が少
なく且つ放熱効果も大きくなり、密封端面4a,6aの
相対回転摺接が円滑に行われ、シール機能が更に向上す
る。
Wを上記した0.2〜1.0mmの範囲で密封環材質や
シール条件に応じて設定しておくことによって効果的に
発揮される。すなわち、W>1.0mmであると、密封
端面4a,6a間へのスラリ成分等の侵入,噛み込み防
止機能が充分に発揮されないし、密封端面4a,6aの
接触による発熱,摩耗を効果的に抑制できない。また、
W<0.2mmであると、自然割を行う上での強度上の
問題(密封端面4aの分割個所が欠ける等の問題)が生
じる虞れがあり、密封端面4a,6aの接触圧が必要以
上に高くなる。
は、密封環4,6が自然割によって分割されており、そ
れらの分割面4g,4g又は6g,6gが不規則な凹凸
面をなして係合されることから、機内領域Hの圧力変動
等により密封環部分4f,4f又は6f,6fが軸線方
向に齟齬して密封端面4a,6aに段差が生じるような
ことがない。
線方向に所定間隔を隔てた二本のOリング10,11又
は13,14で緊縛するようにしておくと、密封環4,
6とリテーナ3,5との間にOリング10,11又は1
3,14による十分な摩擦係合力が生じて、ドライブピ
ンのような物理的係合手段を使用せずとも、密封環4,
6のリテーナ3,5に対する相対回転を確実に阻止する
ことができる。しかも、一本のOリングにより緊縛した
場合に比して、両密封環部分4f,4f又は6f,6f
が強力に衝合一体化されることになる。したがって、密
封端面4a,6aの分割部分が開くようなことがなく、
密封端面4a,6aの相対回転も適正に行われる。
8による附勢力(及び機内領域Hの流体圧による押圧
力)によって軸線方向荷重が作用するが、上記したメカ
ニカルシールでは、かかる軸線方向荷重を第一Oリング
10,13を介してリテーナ3,5で受け止めるように
工夫している。すなわち、軸線方向荷重は密封環側の第
一係止部4h,6hから第一Oリング10,13に伝え
られ、リテーナ側の第二係止部3d,5bで受け止めら
れる。したがって、軸線方向荷重を受け止めるリテーナ
側部分(第二係止部3d,5b)と密封端面4a,6a
との表面加工精度差や密封環4,6とリテーナ3,5と
の材質による熱膨張係数差が如何に大きくとも、これら
による密封端面4a,6aへの影響は第一Oリング1
0,13による弾性変形によって吸収されることになる
から、分割面4g,4g又は6g,6gが上述した如く
不規則な凹凸面をなして軸線方向に相対変位しない状態
に凹凸係合していることとも相俟って、密封端面4a,
6aの分割個所におけるズレが更に効果的に防止され
る。
っては、密封環4,6のシールケース1又は回転軸2か
らの取り外しを容易に行うことができる。すなわち、ケ
ース本体1aから端部壁1bを外して、第二リテーナ5
及びこれに嵌合保持されている第二密封環6を前方向に
移動させた上、第二密封環6を第二リテーナ5から後方
向に抜き出すことにより、第二密封環6の取り外し及び
分解を行うことができる。しかる後、第一密封環4を第
一リテーナ3から前方向に抜き出すことにより、第一密
封環4の取り外し及び分解を行うことができる。このと
き、密封環4,6及びリテーナ3,5とOリング10,
11,13,14との間に機内領域Hの流体に含まれて
いるスラリ成分が侵入堆積することによって、密封環
4,6やOリング10…のリテーナ3,5からの抜き出
し,取り出しが困難となる場合があるが、かかる場合に
は、密封環4,6の外周部に形成した環状凹部4j,6
jに引っ掛けた適宜の抜き出し工具により、当該抜き出
し,取り出し作業を容易に行うことができる。
されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範
囲において、適宜に改良,変更することができる。例え
ば、上記した実施の形態にあっては、相対回転摺接する
両密封環4,6を共に分割構造としたが、当該メカニカ
ルシールの各構成部材の寸法や使用条件等によっては第
1密封環4のみを分離構造としておいてもよい。また、
必要に応じて、各Oリングとして、周方向の一箇所を切
離したものを使用してもよい。さらに、密封環やOリン
グ以外のメカニカルシール構成部材についても、必要に
応じて、径方向に分割した構造となしておいてもよい。
に、本発明のメカニカルシールは、第1密封環の密封端
面をナイフエッジ状に形成したから、凝固物質等のスラ
リ成分や微粒固形成分を含有する流体をシールする場合
にも、スラリ成分等の侵入,凝固,噛み込みによる密封
端面が接触不良となる等の問題が生じることがない。し
かも、第1密封環又は両密封環を上記した自然割により
分割することにより、その分割面が不規則な凹凸面とな
ってズレや開きを生じ難い状態で衝合(凹凸係合)され
ることから、シールされるべき流体が圧力変動する等の
条件下においても、分割された密封端面が段差等を生じ
ない適正な平滑面形態に保持させておくことができる。
は、両密封環の少なくとも一方を分割構造となしている
ことに起因して適正なシール機能を発揮し得ないでいた
条件下においても、良好なシール機能を発揮することが
できるものであり、高粘度,凝固性流体等を扱う化学工
業分野等の広範な用途に供しうる極めて実用的価値大な
るものである。
示す縦断側面図である。
…第一密封環、4a,6a…密封端面、4f,6f…密
封環部分、4g,6g…分割面、5…第二リテーナ、6
…第二密封環、8…スプリング部材。
Claims (2)
- 【請求項1】 シールケース及びこれを洞貫する回転軸
の一方に設けた第1密封環と他方に設けた第2密封環と
がその対向端面である密封端面で相対回転摺接するよう
に構成されており、少なくとも第1密封環が径方向に分
割されているメカニカルシールにおいて、密封端面が形
成される第1密封環の端部を、その内外周面が当該密封
端面との交角が鈍角となる円錐面をなす尖端形状とし
て、当該密封端面の径方向幅を0.2〜1.0mmとな
していることを特徴とするメカニカルシール。 - 【請求項2】 第1密封環又は第1及び第2密封環が、
その内周部又は外周部に軸線方向における全幅に亘る切
欠部を形成すると共にこの切欠部に剪断力を作用させる
ことによって、径方向に分割されており、その分割面が
微細な凹凸面をなしていることを特徴とする、請求項1
に記載するメカニカルシール。
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