JPH08121303A - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置

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JPH08121303A
JPH08121303A JP26739394A JP26739394A JPH08121303A JP H08121303 A JPH08121303 A JP H08121303A JP 26739394 A JP26739394 A JP 26739394A JP 26739394 A JP26739394 A JP 26739394A JP H08121303 A JPH08121303 A JP H08121303A
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JP
Japan
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ignition timing
lag angle
retard
internal combustion
combustion engine
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Application number
JP26739394A
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English (en)
Inventor
Taichiro Kawaguchi
太一郎 川口
Yoshiyuki Tanaka
▲吉▼幸 田中
Toshio Takaoka
俊夫 高岡
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 触媒暖機促進のための暖機補正値が大きく変
化した場合にも回転数の急激な低下、ドライバビリティ
の悪化、エンジンストールを抑制することのできる内燃
機関の点火時期制御装置を提供する。 【構成】 内燃機関の回転数および負荷(例えば吸気管
圧力)の関数として基本点火時期が、冷却水温および負
荷の関数として触媒209の暖機を促進するための要求
遅角量が決定される。この要求遅角量が現在の点火時期
に反映されている遅角量よりも大となった場合には、現
在の遅角量に応じて点火時期の変化速度が変更される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の点火時期制御
装置に係わり、特に排気浄化用の触媒を備えた内燃機関
の冷間時に点火時期を遅角補正することにより触媒の早
期活性化を図ることを可能とした内燃機関の点火時期制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の要求点火時期は運転状態に応
じて相違するため、内燃機関の負荷(吸気管圧力または
機関1回転当たりの吸入空気量)と回転数とから決定さ
れる基本点火時期を、吸気温、冷却水温等によって補正
することによって定めることが一般的である。
【0003】また、内燃機関においては排気エミッショ
ンを浄化するために排気系に三元触媒を配置し、排気中
のHC、COの酸化と、NOX の還元とを同時に行って
いる。この触媒は所定温度以上の活性状態となった場合
に初めて所定の排気浄化性能を得ることができるため内
燃機関の冷間始動時など触媒温度が低い場合には触媒温
度を速やかに上昇させることが必要となる。
【0004】そこで、内燃機関の冷間始動時に触媒の活
性化を促進するために内燃機関の冷間始動時に点火時期
を遅角することがすでに提案されている(実開平3−4
5473号公報参照)。即ち点火時期を遅角すると内燃
機関の熱効率が低下するため、排気中のエネルギが増加
して排気温度が上昇して触媒温度が上昇するだけでな
く、運転者のアクセルペダルの踏み込み量が多くなるた
めに排気量が増大し触媒温度の上昇が促進される。
【0005】また上記提案にかかる装置にあっては、機
関冷却水温に応じて設定された点火時期の遅角補正値を
機関負荷の増加に従って減少させることにより、点火時
期の遅角によるドライバビリティの低下ないし機関出力
の低下を最小限に止めて触媒活性化を図っている。さら
に機関冷却水温と機関負荷に応じて算出された遅角補正
値をそのまま反映すると、運転状態が大きく変動する場
合には、点火時期の変動も大きくなり機関出力にハンチ
ングが生じるため、目標遅角補正値まで所定の単位遅角
量Δθづつ段階的に遅角することとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記提案
にかかる点火時期制御装置によれば、目標遅角補正値ま
で所定の単位遅角量Δθづつ段階的に遅角することとし
ているために次の課題を生じる。即ち、制御応答性の観
点からは所定の単位遅角量Δθはある程度大きいほうが
望ましいが、基本点火時期に対する遅角が大きくなるほ
どトルクの落ち込みも大きくなるため、機関回転数ある
いはドライバビリティへの影響も無視できなくなってく
る。従って目標遅角補正値まで一定の速度で遅角させた
場合に目標遅角補正値が大きいときには機関回転数の落
ち込みを防止することができない。
【0007】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
って、触媒暖機促進のための点火時期の遅角補正値が運
転状態変化によって大きく変化した場合にも、応答性を
さほど犠牲にすることなくドライバビリティの悪化ある
いは機関回転数の低下によるエンジンストールの発生を
抑制することのできる内燃機関の点火時期制御装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は本発明にかかる内
燃機関の点火角制御装置の基本構成図であって、排気通
路に排気浄化用の触媒を備えた内燃機関において、内燃
機関の運転状態を検出する運転状態検出手段11と、運
転状態検出手段11により検出された運転状態に基づき
基本点火時期を算出する基本点火時期算出手段12と、
運転状態検出手段11により検出された運転状態に基づ
き触媒の活性に必要な点火時期の遅角補正領域を判定す
る領域判定手段13と、領域判定手段13において遅角
補正領域にあると判定されたときに運転状態検出手段1
1により検出された運転状態に基づき点火時期要求遅角
量を算出する要求遅角量算出手段14と、要求遅角量算
出手段により算出された要求遅角量に基づいて基本点火
時期算出手段により算出された基本点火時期を補正し補
正された点火時期に基づいて内燃機関の点火を制御する
点火制御手段16と、要求遅角量算出手段により算出さ
れた要求遅角量が現在の点火時期に反映されている遅角
量である実遅角量よりも遅角側となったときに実遅角量
に応じて要求遅角量算出手段により算出された要求遅角
量まで遅角する速度を変更する速度変更手段15と、を
具備する。
【0009】
【作用】本発明にかかる内燃機関の点火時期制御装置に
よれば、運転状態検出手段によって検出された運転状態
に基づいて例えば内燃機関の冷間始動時のように触媒活
性化のために点火時期の遅角が必要であると判断される
と、冷却水温度、内燃機関負荷等に基づいて要求遅角量
が算出される。この要求遅角量が実際の遅角量である実
遅角量よりも遅角側となった場合には、要求遅角量まで
遅角させる速度を実遅角量に応じて変更する。
【0010】
【実施例】図2は、本発明にかかる内燃機関の点火時期
制御装置の実施例の構成図であって、内燃機関20には
エアクリーナ201、吸気管202および吸気弁203
を介して吸気が供給される。吸気量は、スロットル弁2
04あるいはスロットル弁204のバイパス管に設置さ
れるアイドリングスピード制御弁(ISC弁)205に
よって制御される。
【0011】なお吸気弁203の直上流には燃料噴射弁
206が設置され、吸気中に燃料を噴射し各気筒に混合
気を供給する。内燃機関20から排出される排気ガスは
排気弁207を介して排気管208に導かれ、触媒20
9において浄化され大気に放出される。内燃機関20の
各気筒には点火プラグ210が設置され、点火コイル2
11で発生した高電圧の供給を受けて、混合気に点火す
る。
【0012】機関回転数は内燃機関のクランクシャフト
に直結されたクランク角ロータ212を使用して検出さ
れ、スロットル弁204あるいはISC弁205の開度
はアクセルペダル213の踏み込み量に応じて制御され
る。内燃機関20はマイクロコンピュータで構成される
制御部220によって制御される。
【0013】即ち制御部220には、クランク角ロータ
213に近接して設置され外歯の通過に応じてパルスを
出力する回転センサ221で計測される回転数Ne、内
燃機関20のウォータジャケットに設置される水温セン
サ223で計測される冷却水温THW、吸気圧センサ2
24で計測される吸気管圧力PM、大気圧センサ225
で計測される大気圧PA、吸気温センサ227で計測さ
れる吸気温THAが読み込まれる。
【0014】さらにスロットル弁204が全閉となりア
イドリング状態となったことはアイドルスイッチ226
によって検出され、制御部220に読み込まれる。そし
て制御部220は、その演算結果に基づきISC弁20
5の開度、燃料噴射弁206の開弁時間、点火コイル2
12への点火指令を出力する。図3は制御部220で実
行される点火時期算出ルーチンのフローチャートであっ
て、回転センサ221の信号に基づき所定クランク角毎
に実行される。
【0015】ステップ30において内燃機関が始動状態
であるか否かが判定される。スタータオンでありかつ機
関回転数Neが400rpm以下であるときは始動状態
にあるものとしてステップ30で肯定判定され、ステッ
プ31に進み点火時期AOPを固定値(例えば10°B
TDC)とする。これは始動状態においては触媒暖機用
の遅角補正を行わず円滑な始動を行うためである。
【0016】ステップ30で否定判定されたとき、即ち
始動状態でないときは、ステップ32で基本点火時期A
BSEを、ステップ33で今回の実行暖機補正値ACL
nを算出する。ステップ34で暖機補正値以外のその
他の補正値AOTHR、例えばノッキング防止のための
遅角補正値やアイドリング回転数安定化のための進角補
正値等を演算する。
【0017】次にステップ35で基本点火時期ABS
E、今回の実行暖機補正値ACLDn、他の補正値AO
THRとを加算して点火時期AOPを決定する。ステッ
プ36において点火時期AOPが最大進角値Amax 以上
であるか否かを判定し、肯定判定されたときは点火時期
AOPを最大進角値Amax に置き換えてステップ38に
進む。
【0018】ステップ36において否定判定されたとき
は直接ステップ38に進み、点火時期AOPが最小進角
値Amin 以下であるか否かを判定し、肯定判定されたと
きは点火時期AOPを最小進角値Amin に置き換えてこ
のルーチンを終了する。図4はステップ32で実行され
る基本点火時期算出ルーチンのフローチャートであっ
て、ステップ321でアイドルスイッチ226がオンで
あるか否か、即ちスロットル弁204が全閉状態である
か否かを判定する。
【0019】スロットル弁204が全閉状態でなくステ
ップ321で否定判定されたときはステップ322に進
み、機関回転数Neと吸気管圧力PMの関数として基本
点火時期ABSEを決定する。吸気管圧力PMは機関負
荷を表すパラメータであり、吸気管圧力PMの代わりに
エアフローメータ(図示せず。)で計測される吸気量Q
を用い、機関1回転当たりの吸入空気量Q/Neを使用
することもできる。
【0020】図5はスロットル弁204が全閉状態でな
い場合の基本点火時期を決定するためのマップであっ
て、回転数Neと吸気管圧力PMの2次元マップとして
基本点火時期ABSEが決定される。スロットル弁20
4が全閉状態(XIDL=1)でありステップ321で
肯定判定されたときはステップ323に進み、機関回転
数Neの関数として基本点火時期ABSEを決定する。
【0021】図6はスロットル弁204が全閉時の基本
点火時期を決定するためのマップであり、横軸は機関回
転数Neを、縦軸は基本点火時期ABSEを示してい
る。機関回転数が低い場合(通常のアイドリング状態に
ありNe≦1000rpm以下であるとき)は、基本点
火時期ABSEは一定値であるが、減速時あるいはレー
シング時のように機関回転数が高くかつスロットル弁2
04が全閉である場合は失火防止のため機関回転数に応
じて基本点火時期が進角側となるように設定されてい
る。
【0022】図7は点火時期算出ルーチンのステップ3
3で実行される暖機補正値算出ルーチンのフローチャー
トであって、ステップ331からステップ335で触媒
暖機のための遅角補正領域にあるか否かを判定する。即
ちステップ331において機関始動後所定時間(例えば
3秒)経過しているか否かを判定する。これは機関始動
後3秒経過前は機関の状態が不安定であり、遅角側に補
正すると燃焼悪化等に起因してストールに至るおそれが
あるので進角側に設定されたAマップにより暖機補正点
火時期を演算するためである。
【0023】ステップ332では始動時冷却水温THW
Sが所定値(例えば10°C)以上であるか否かを判定
する。これは冷却水温が低いとき、例えば0°Cである
ときに始動したとすると冷却水温が上昇してくるまでに
触媒も暖機されることから遅角補正は不要であるからで
ある。さらに冷却水温が極く低い場合に遅角補正すると
トルクがでず潤滑油の粘性のフリクションにより機関回
転数が安定しないからでもある。
【0024】ステップ333では吸気温THAが所定値
(例えば10°C)以上であるか否かを判定する。これ
は冷却水温が低いときと同じく吸気温THAが低いとき
は機関回転数が安定しないからである。ステップ334
では現在の冷却水温THWが所定値(例えば70°C)
以下であるか否かを判定する。これは現在の冷却水温T
HWが70°C以上であれば触媒の暖機が完了したもの
と判断できるからである。
【0025】ステップ335では大気圧力PAが所定値
(例えば600mmHg abs)以上であるか否かを判定
する。大気圧力PAが600mmHg abs以下であれば
高地走行であり空気密度が小さいため遅角補正をした場
合はトルク不足となるからである。図10は要求暖機補
正値ACLDBを示すマップであり、横軸は機関冷却水
温THWを、縦軸は要求暖機補正値ACLDBを示す。
【0026】上記ステップ331からステップ335の
いずれか1つのステップで否定判定された場合、即ち内
燃機関の運転状態が遅角補正領域にない場合は、ステッ
プ336に進みAマップに基づき冷却水温THWの関数
として要求暖機補正値ACLDBを算出する。この場合
は要求暖機補正値ACLDBは進角側に補正される。ス
テップ331からステップ335のすべてのステップで
肯定判定されたとき、即ち内燃機関の運転状態が触媒暖
機のために遅角補正領域にあるときは、ステップ337
に進みフラグXIDLがセット状態であるか否かを判定
する。なおフラグXIDLはスロットル弁204が全閉
のときにセット状態となり、全閉でないときにリセット
状態となる。
【0027】ステップ337で否定判定されたとき、即
ちスロットル弁204が全閉状態でないと判定されたと
きは、ステップ338に進みAマップおよびBマップに
基づき吸気管圧PMで補間計算して要求暖機補正値AC
LDBを算出する。図10のAマップは高負荷時(例え
ば吸気管圧PMが700mmHg abs)の、Bマップは
軽負荷時(例えば吸気管圧PMが350mmHg abs)
の要求暖機補正値ACLDBであり、現在の吸気管圧P
Mで補間計算することにより現在の吸気管圧PMに対応
する要求暖機補正値ACLDBを求めることができる。
【0028】なおBマップは遅角側に設定されているた
め軽負荷時には要求暖機補正値ACLDBは遅角側に設
定されるが、負荷が高くなるほど遅角量は少なくなり機
関出力の低下を抑制している。ステップ337で肯定判
定されたとき、即ちスロットル弁204が全閉状態であ
るときは、ステップ339に進み図9に示すスロットル
弁全閉時要求暖機補正値算出を実行する。
【0029】即ちステップ339aにおいて、図10の
Cマップに基づき冷却水温THWの関数として要求暖機
補正値ACLDBを求める。なおCマップはアイドリン
グ運転時のようにスロットル弁204が全閉のときは機
関の吸入空気量が少ないため、基本点火時期からの要求
遅角量が大きくなるように設定されている。次にステッ
プ339bに進み、カウンタC2の値が所定時間(例え
ば2秒)経過したことを示しているか否かを判定する。
なおカウンタC2は65ミリ秒カウンタであり、車速が
所定速度(例えば5Km/h)以上、吸気管圧PMが所
定圧力(例えば150mmHg abs)以下、機関回転数
Neが所定回転数(例えば650rpm)以下のいずれ
かの条件が成立したときにリセットされ、すべての条件
が不成立のときにカウントアップされる。
【0030】ステップ339bにおいて否定判定された
ときは、ステップ339cに進みステップ339aで求
めた要求暖機補正値ACLDBが0°CA以下であるか
否か、即ち要求暖機補正値ACLDBが遅角側の補正で
あるか否かを判断し、肯定判定されたときはステップ3
39dで要求暖機補正値ACLDBを0°CAで制限す
る。
【0031】これは、ステップ339cで肯定判定され
る場合は減速時あるいはレーシング時であって機関回転
数が落ち込み易い状況に有るため、さらに点火時期を遅
角側に補正することによってエンジンストールに至るこ
とを回避するためである。なおステップ339cで否定
判定されたときは直接ステップ340に進む。ステップ
339bで肯定判定されたときは、安定したアイドリン
グ状態にあるものとしてステップ339eに進み、内燃
機関の補機であるエアコンがオン状態であるか否かを判
定する。
【0032】ステップ339eで肯定判定されたときは
ステップ339fに進み、ステップ339aで求めた要
求暖機補正値ACLDBが−15°CA以下であるか否
かを判定し、肯定判定されたときはステップ339gで
要求暖機補正値ACLDを−15°CAに制限する。こ
れは内燃機関にエアコン等の補機負荷が作用している場
合に、点火時期を大きく遅角補正すると機関回転数が不
安定となってエンジンストールに至るおそれがあるため
である。
【0033】ステップ339eあるいはステップ339
fで否定判定されたときは直接ステップ340に進む。
ステップ340において、上記で求められた要求暖機補
正値ACLDBが前回このルーチンが実行されたときに
決定された実行暖機補正値ACLDn-1 (前回の点火時
期に反映された暖機補正値)より小であるか否か、即ち
遅角側であるか否かが判定される。
【0034】ステップ340で肯定判定されたとき、即
ち点火時期を遅角側に変更するときはステップ341に
進み、遅角変更量ΔAを点火時期の算出に反映された実
行暖機補正値ACLDn-1 に応じて決定する。図11は
遅角変更量を決定するマップの1例であって、横軸は実
行暖機補正値ACLDn-1 を、縦軸は遅角変更量ΔAを
示す。
【0035】即ち前回の実行暖機補正値ACLDn-1
大きさによって遅角変更量ΔAが設定されており、前回
の実行暖機補正値ACLDn-1 が遅角側の大きな値とな
るに従って遅角変更量ΔAは小さな値となる。 ACLDn-1 ≧−10°CAのとき ΔA
=−0.08゜CA −10°CA≧ACLDn-1 ≧−20°CAのとき ΔA=−0.04゜CA −20°CA≧ACLDn-1 のとき ΔA
=−0.02゜CA なお、遅角変更量ΔAは実験的に求めることが可能であ
る。
【0036】図12は実験結果を示し、(イ)は遅角変
更量ΔAと時間の関係を、(ロ)は回転数Neと時間の
関係を表す。さらにaは遅角変更量ΔAを大きくし点火
時期を大きい速度で遅角させたときを、bは遅角変更量
ΔAを中とし点火時期を中速度で遅角させたときを、c
は遅角変更量ΔAを小とし点火時期を緩やかな速度で遅
角させたときを示す。
【0037】即ち遅角変更量ΔAを大きくし点火時期を
急激に遅角させた場合には機関回転数が急激に落ち込
み、遅角変更量ΔAを小さくし点火時期を緩やかに遅角
させたときは回転数の落ち込みはなくなる。従って、点
火時期を大きな要求暖機補正値ACLDBまで遅角させ
る場合には、点火時期に反映されている現在の遅角量
(実行暖機補正値ACLDn-1 )に応じて遅角変更量Δ
Aを変更し遅角速度を遅くすることにより、制御応答性
を損なうことなく機関回転数の落ち込みを防止すること
が可能となる。
【0038】次にステップ342に進み、前回の実行暖
機補正値ACLDn-1 に遅角変更量ΔAを加算して今回
の実行暖機補正値ACLDn を算出してこのルーチンを
終了する。ステップ340で否定判定されたとき、即ち
要求暖機補正値ACLDBが前回の実行暖機補正値AC
LDn-1 より小さく点火時期を進角側に補正するときは
ステップ343に進み、今回の実行暖機補正値ACLD
n を要求暖機補正値ACLDBとしてこのルーチンを終
了する。
【0039】これは点火時期を進角側に変更するときは
機関の発生トルクが上昇し、進角側に大きく変更しても
エンジンストールに至ることはなく、機関負荷の増大時
あるいは加速時でトルクの増大が要求される場合である
ため、速やかに進角することがドライバビリティを改善
できるからである。なお実際の点火は、図3に示す点火
時期算出ルーチンで算出された点火時期に基づきクラン
ク角センサの出力信号をトリガとしてイグナイタのオン
時刻およびオフ時刻により制御される。
【0040】図13は本発明の効果の説明図であって、
(イ)は実行暖機補正値ACLDの時間的変化を、
(ロ)は回転数の時間的変化を表す。実線は本発明を適
用した場合を、破線は従来の点火時期制御装置を適用し
た場合を示す。なお実行暖機補正値ACLDが時間とと
もに進角側に変化しているのは、内燃機関の暖機が進み
遅角量が減少することを示している。
【0041】即ち時刻t1 において点火時期が遅角側に
大きく変更されたとすると、従来の点火時期制御装置で
あると回転数Neは大きく低下しストールに至るおそれ
がある。しかし本発明によれば、時刻t1 から時刻t11
に至るまでは点火時期は大きな変化速度で遅角され、時
刻t11から時刻t12に至るまでは点火時期は中間の変化
速度で遅角され、時刻t12から時刻t13に至るまでは点
火時期は小さな変化速度で遅角されるため回転数Neの
低下は抑制される。
【0042】時刻t2 で点火時期が進角側に大きく変更
された場合には、従来の点火時期制御装置と同様に本発
明においても点火時期は直ちに進角される。時刻t3
遅角側に変更されたときは、実行暖機補正値ACLDが
−10°CA以下であるため本発明においては大きな変
化速度で遅角される。時刻t4 で遅角側に変更されたと
きは、実行暖機補正値ACLDが−10°〜−20°で
あるため本発明においては中間の変化速度で遅角され
る。
【0043】
【発明の効果】本発明にかかる内燃機関の点火時期制御
装置によれば、触媒の暖機促進のため内燃機関の運転状
態に応じて点火時期が大きく遅角補正されるが、点火時
期に反映されている現在の遅角量よりも要求遅角量が大
きくなって遅角側に補正される場合には現在の遅角量に
応じて要求遅角量までの遅角速度が変更されるため、制
御応答性を損なうことなくトルクの急変を防止すること
が可能となりドライバビリティの悪化あるいは機関回転
数の急減によるエンジンストールの発生を抑制すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の基本構成図である。
【図2】図2は、実施例の構成図である。
【図3】図3は、点火時期算出ルーチンのフローチャー
トである。
【図4】図4は、基本点火時期算出ルーチンのフローチ
ャートである。
【図5】図5は、スロットル弁が全閉状態でない時の基
本点火時期を決定するためのマップである。
【図6】図6は、スロットル弁が全閉時の基本点火時期
を決定するためのマップである。
【図7】図7は、暖機補正値算出ルーチンのフローチャ
ートである。
【図8】図8は、暖機補正値算出ルーチンのフローチャ
ート(続き)である。
【図9】図9は、スロットル弁全閉時要求暖機補正値算
出ルーチンのフローチャートである。
【図10】図10は、要求暖機補正値を示すマップであ
る。
【図11】図11は、遅角変更量を決定するマップであ
る。
【図12】図12は、実験結果である。
【図13】図13は、本発明の効果の説明図である。
【符号の説明】
20…内燃機関 201…エナクリーナ 202…吸気管 203…吸気弁 204…スロットル弁 205…ISC弁 206…燃料噴射弁 207…排気弁 208…排気管 209…触媒 210…点火プラグ 211…点火コイル 212…クランク角ロータ 213…アクセルペダル 220…制御部 221…回転数センサ 223…水温センサ 224…吸気圧センサ 225…大気圧センサ 226…アイドルスイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気通路に排気浄化用の触媒を備えた内
    燃機関において、 内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づ
    き基本点火時期を算出する基本点火時期算出手段と、 前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づ
    き触媒の活性に必要な点火時期の遅角補正領域を判定す
    る領域判定手段と、 前記領域判定手段において遅角補正領域にあると判定さ
    れたときに前記運転状態検出手段により検出された運転
    状態に基づき点火時期の要求遅角量を算出する要求遅角
    量算出手段と、 前記要求遅角量算出手段により算出された要求遅角量に
    基づいて前記基本点火時期算出手段により算出された基
    本点火時期を補正し、補正された点火時期に基づいて内
    燃機関の点火を制御する点火制御手段と、 前記要求遅角量算出手段により算出された要求遅角量が
    現在の点火時期に反映されている遅角量である実遅角量
    よりも遅角側となったときに、実遅角量に応じて前記要
    求遅角量算出手段により算出された要求遅角量まで遅角
    する速度を変更する速度変更手段と、を具備する内燃機
    関の点火時期制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5957110A (en) * 1996-10-25 1999-09-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Ignition timing control device of an engine
JP2007182904A (ja) * 2007-04-10 2007-07-19 Toyota Motor Corp 点火時期制御装置
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