JPH08120521A - ポリエステルフィラメント - Google Patents
ポリエステルフィラメントInfo
- Publication number
- JPH08120521A JPH08120521A JP28417894A JP28417894A JPH08120521A JP H08120521 A JPH08120521 A JP H08120521A JP 28417894 A JP28417894 A JP 28417894A JP 28417894 A JP28417894 A JP 28417894A JP H08120521 A JPH08120521 A JP H08120521A
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- JP
- Japan
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- resistance
- filament
- terminal carboxyl
- acid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐湿熱性と耐屈曲摩耗性を要求される用途、
例えば抄紙用カンバスなどに好適なポリエステルフィラ
メントを提供する。 【構成】 極限粘度 0.7以上、末端カルボキシル基濃度
10geq/106g以下のポリプロピレンテレフタレートから
なるポリエステルフィラメント。
例えば抄紙用カンバスなどに好適なポリエステルフィラ
メントを提供する。 【構成】 極限粘度 0.7以上、末端カルボキシル基濃度
10geq/106g以下のポリプロピレンテレフタレートから
なるポリエステルフィラメント。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐加水分解性及び耐屈
曲摩耗性を要求される抄紙カンバスなどに好適なポリエ
ステルフィラメントに関するものである。
曲摩耗性を要求される抄紙カンバスなどに好適なポリエ
ステルフィラメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートをはじめと
するポリエステルは、強度、耐薬品性、耐熱性、耐候
性、耐電気絶縁性などの点で優れた性質を有しており、
工業用途にも広く使用されている。工業用途のなかでも
特に抄紙装置用に使用されるフィラメントは、カンバス
布に製織され、抄紙された湿潤状態の紙シートを乾燥シ
リンダーに圧着させて乾燥しながら連続して運搬するベ
ルトとして用いられるため、高い耐加水分解性と耐屈曲
摩耗性が要求される。
するポリエステルは、強度、耐薬品性、耐熱性、耐候
性、耐電気絶縁性などの点で優れた性質を有しており、
工業用途にも広く使用されている。工業用途のなかでも
特に抄紙装置用に使用されるフィラメントは、カンバス
布に製織され、抄紙された湿潤状態の紙シートを乾燥シ
リンダーに圧着させて乾燥しながら連続して運搬するベ
ルトとして用いられるため、高い耐加水分解性と耐屈曲
摩耗性が要求される。
【0003】ポリエステルフィラメントの耐加水分解性
を高める方法として、あらかじめポリエチレンテレフタ
レートの末端カルボキシル基濃度を低下させておく方法
が知られており、エポキシ化合物を添加する方法(特公
昭44− 27911号、特開昭54−6051号)、カルボジイミド
化合物を添加する方法(特公平1− 15604号、特開平3
−104919号、同4−289221号) などが提案されている。
これらの方法によれば、耐加水分解性はある程度改善さ
れたフィラメントが得られるものの、耐屈曲摩耗性が低
いというという問題があった。
を高める方法として、あらかじめポリエチレンテレフタ
レートの末端カルボキシル基濃度を低下させておく方法
が知られており、エポキシ化合物を添加する方法(特公
昭44− 27911号、特開昭54−6051号)、カルボジイミド
化合物を添加する方法(特公平1− 15604号、特開平3
−104919号、同4−289221号) などが提案されている。
これらの方法によれば、耐加水分解性はある程度改善さ
れたフィラメントが得られるものの、耐屈曲摩耗性が低
いというという問題があった。
【0004】一方、耐屈曲摩耗性を高める方法として、
金属粒子を添加する方法(特開平3− 76813号)、ケイ
素化合物で繊維表面をコーティングする方法(特開平3
−249273号、同3−269169号)、ポリエステルとナイロ
ンとの芯鞘型複合糸(特開平2−145894号)とする方法
などが提案されている。これらの方法によれば、耐屈曲
摩耗性はある程度改善されたフィラメントが得られるも
のの、耐加水分解性が十分でないばかりか、ローラ表面
などベルトの接触する部分が摩耗するといった問題があ
った。
金属粒子を添加する方法(特開平3− 76813号)、ケイ
素化合物で繊維表面をコーティングする方法(特開平3
−249273号、同3−269169号)、ポリエステルとナイロ
ンとの芯鞘型複合糸(特開平2−145894号)とする方法
などが提案されている。これらの方法によれば、耐屈曲
摩耗性はある程度改善されたフィラメントが得られるも
のの、耐加水分解性が十分でないばかりか、ローラ表面
などベルトの接触する部分が摩耗するといった問題があ
った。
【0005】さらに、ポリエステルとしてポリプロピレ
ンテレフタレート(PPT)を用いたポリエステルの化
学的耐久性とナイロンの物理的性質を有するモノフィラ
メント及び製紙用ファブリック(特開平5−171589号公
報)が提案されているが、耐加水分解性、耐屈曲摩耗性
ともに十分ではなかった。
ンテレフタレート(PPT)を用いたポリエステルの化
学的耐久性とナイロンの物理的性質を有するモノフィラ
メント及び製紙用ファブリック(特開平5−171589号公
報)が提案されているが、耐加水分解性、耐屈曲摩耗性
ともに十分ではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐加水分解
性及び耐屈曲摩耗性に優れたポリエステルフィラメント
を提供しようとするものである。
性及び耐屈曲摩耗性に優れたポリエステルフィラメント
を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するもので、その要旨は、極限粘度 0.7以上、末端カ
ルボキシル基濃度 10geq/106g以下のPPTからなるこ
とを特徴とするポリエステルフィラメントにある。
決するもので、その要旨は、極限粘度 0.7以上、末端カ
ルボキシル基濃度 10geq/106g以下のPPTからなるこ
とを特徴とするポリエステルフィラメントにある。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する
【0009】本発明のポリエステルフィラメントを構成
するPPTには、必要に応じて、本発明の効果を損なわ
ない範囲で、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、ス
ベリン酸、ドデカン二酸、アゼライン酸、セバシン酸、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ハイドロキノン、4,4′
−ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、1,4
−ナフタレンジカルボン酸、2,4−ナフタレンジカル
ボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−
ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボ
ン酸、3−ヒドロキシプロパン酸、4−ヒドロキシブタ
ン酸、ε−カプロラクトン、4−ヒドロキシ安息香酸、
2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸などが共重合されてい
てもよい。また、分子間架橋が可能な構造を有する不飽
和ジカルボン酸、不飽和ジオール及び3官能以上の成分
が少量共重合されていてもよく、種々の添加剤などが含
まれていてもよい。
するPPTには、必要に応じて、本発明の効果を損なわ
ない範囲で、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、ス
ベリン酸、ドデカン二酸、アゼライン酸、セバシン酸、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ハイドロキノン、4,4′
−ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、1,4
−ナフタレンジカルボン酸、2,4−ナフタレンジカル
ボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−
ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボ
ン酸、3−ヒドロキシプロパン酸、4−ヒドロキシブタ
ン酸、ε−カプロラクトン、4−ヒドロキシ安息香酸、
2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸などが共重合されてい
てもよい。また、分子間架橋が可能な構造を有する不飽
和ジカルボン酸、不飽和ジオール及び3官能以上の成分
が少量共重合されていてもよく、種々の添加剤などが含
まれていてもよい。
【0010】本発明のポリエステルフィラメントを得る
ためのPPTは、次のような方法で得られる。すなわ
ち、1,3−プロパンジオールとテレフタル酸とをモル
比約2/1の割合でエステル化反応槽に仕込み、 250℃
程度の温度で、密閉下で反応させることによりオリゴマ
ーを得る。このオリゴマーを重合槽に移送し、触媒とし
てテトラブチルチタネートを用い、減圧下で重縮合を行
うことにより、プレポリマーを得る。このプレポリマー
のチップを固相重合する。
ためのPPTは、次のような方法で得られる。すなわ
ち、1,3−プロパンジオールとテレフタル酸とをモル
比約2/1の割合でエステル化反応槽に仕込み、 250℃
程度の温度で、密閉下で反応させることによりオリゴマ
ーを得る。このオリゴマーを重合槽に移送し、触媒とし
てテトラブチルチタネートを用い、減圧下で重縮合を行
うことにより、プレポリマーを得る。このプレポリマー
のチップを固相重合する。
【0011】PPTは、フィラメントにした状態で極限
粘度が 0.7以上、好ましくは 0.8〜1.1 となるように極
限粘度を設定することが必要である。この極限粘度が
0.7未満であると引張強度をはじめとする機械的特性が
劣るばかりか、耐湿熱性、耐屈曲摩耗性も劣るようにな
る。
粘度が 0.7以上、好ましくは 0.8〜1.1 となるように極
限粘度を設定することが必要である。この極限粘度が
0.7未満であると引張強度をはじめとする機械的特性が
劣るばかりか、耐湿熱性、耐屈曲摩耗性も劣るようにな
る。
【0012】また、フィラメントにした状態でPPTの
末端カルボキシル基濃度が 10geq/106g以下、好ましく
は5 geq/106g以下となるようにすることが必要であ
る。この末端カルボキシル基濃度が 10geq/106gを超え
て大きくなると耐湿熱性が劣るようになる。
末端カルボキシル基濃度が 10geq/106g以下、好ましく
は5 geq/106g以下となるようにすることが必要であ
る。この末端カルボキシル基濃度が 10geq/106gを超え
て大きくなると耐湿熱性が劣るようになる。
【0013】フィラメントにした状態でPPTの末端カ
ルボキシル基濃度が 10geq/106g以下となるようにする
方法としては、前記のような固相重合法で比較的末端カ
ルボキシル基濃度の小さいポリマーとし、紡糸時に、
2,6,2′,6′−テトライソプロピルジフェニルカ
ルボジイミド(TPC)などのカルボジイミド化合物、
フェニルグリシジルエーテルなどのエポキシ化合物など
の末端封鎖剤を添加、反応させる方法が挙げられる。例
えば、PPTに対してTPCを 0.1〜3.0 重量%添加し
てエクストルーダーで溶融紡糸すればよい。
ルボキシル基濃度が 10geq/106g以下となるようにする
方法としては、前記のような固相重合法で比較的末端カ
ルボキシル基濃度の小さいポリマーとし、紡糸時に、
2,6,2′,6′−テトライソプロピルジフェニルカ
ルボジイミド(TPC)などのカルボジイミド化合物、
フェニルグリシジルエーテルなどのエポキシ化合物など
の末端封鎖剤を添加、反応させる方法が挙げられる。例
えば、PPTに対してTPCを 0.1〜3.0 重量%添加し
てエクストルーダーで溶融紡糸すればよい。
【0014】
【作用】本発明のポリエステルフィラメントは、末端カ
ルボキシル基濃度を 10geq/106g以下に低下させている
ため、耐湿熱性が著しく向上しており、さらに引張弾性
率及び曲げ弾性率がポリエチレンテレフタレートやポリ
ブチレンテレフタレートより低いPPTで構成されてい
るため、繰り返し屈曲させた場合の疲労の蓄積が少な
く、屈曲摩耗性に優れているものと推察される。
ルボキシル基濃度を 10geq/106g以下に低下させている
ため、耐湿熱性が著しく向上しており、さらに引張弾性
率及び曲げ弾性率がポリエチレンテレフタレートやポリ
ブチレンテレフタレートより低いPPTで構成されてい
るため、繰り返し屈曲させた場合の疲労の蓄積が少な
く、屈曲摩耗性に優れているものと推察される。
【0015】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例における特性値の測定法などは次のと
おりである。 (a) 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合液を溶媒と
し、温度20℃で測定した溶液粘度から求めた。 (b) 末端カルボキシル基濃度 試料 0.1gをベンジルアルコール10mlに溶解し、この溶
液にクロロホルム10mlを加えた後、1/10規定の水酸化
カリウムベンジルアルコール溶液で滴定して求めた。 (c) 引張強度 オリエンテック社製テンシロンUTM-4-100 型を用い、試
料長10cm、引張速度10cm/分で測定した。 (d) 耐加水分解性 オートクレーブ中、 130℃の飽和水蒸気で15日間処理し
たサンプルの〔η〕と引張強度を測定した。 (保持率が
共に70%以上のものが合格である。) (e) 耐屈曲摩耗性 JIS L 1095 7.10.2 B 法で規定された糸摩耗試験機を用
いて、フィラメントに0.2g/dの荷重をかけて、摩擦
速度;60回/分、摩擦角度; 110度、往復距離;2.5cm
、試料長;20cm、摩擦子; 1.0mmφ硬質鋼の条件で摩
擦試験を行い、フィラメントが切断するまでの回数を測
定した。 (6000回以上で合格である。)
る。なお、実施例における特性値の測定法などは次のと
おりである。 (a) 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合液を溶媒と
し、温度20℃で測定した溶液粘度から求めた。 (b) 末端カルボキシル基濃度 試料 0.1gをベンジルアルコール10mlに溶解し、この溶
液にクロロホルム10mlを加えた後、1/10規定の水酸化
カリウムベンジルアルコール溶液で滴定して求めた。 (c) 引張強度 オリエンテック社製テンシロンUTM-4-100 型を用い、試
料長10cm、引張速度10cm/分で測定した。 (d) 耐加水分解性 オートクレーブ中、 130℃の飽和水蒸気で15日間処理し
たサンプルの〔η〕と引張強度を測定した。 (保持率が
共に70%以上のものが合格である。) (e) 耐屈曲摩耗性 JIS L 1095 7.10.2 B 法で規定された糸摩耗試験機を用
いて、フィラメントに0.2g/dの荷重をかけて、摩擦
速度;60回/分、摩擦角度; 110度、往復距離;2.5cm
、試料長;20cm、摩擦子; 1.0mmφ硬質鋼の条件で摩
擦試験を行い、フィラメントが切断するまでの回数を測
定した。 (6000回以上で合格である。)
【0016】実施例1 1,3−プロパンジオールとテレフタル酸(TPA)と
をモル比2/1の割合でエステル化反応槽に仕込み、温
度 250℃、密閉下で5時間反応させて、オリゴマーを得
た。このオリゴマー50kgを重合槽に移送し、 260℃に昇
温し、触媒としてテトラブチルチタネートをTPA1モ
ルに対し4×10-4モル添加した。その後、1時間かけて
0.1トルに減圧し、さらに2時間重縮合を行い、〔η〕
0.69、末端カルボキシル基濃度 15geq/106gのプレポリ
マーチップを得た。このチップを減圧下、 180℃で20時
間固相重合することにより、 〔η〕0.95、末端カルボキ
シル基濃度 13geq/106gのPPTチップを得た。得られ
たPPTチップにTPCを2重量%添加してエクストル
ーダーに供給し、孔径 2.4mmの紡糸孔を6個有する直径
90mmの紡糸口金を用い、温度 295℃で紡糸し、80℃の水
浴で冷却し、速度33m/分で6分割して巻き取り、未延
伸モノフィラメントを得た。この未延伸糸モノフィラメ
ントを 5.8倍に延伸し、 295℃で熱処理することによ
り、直径 0.4mmのモノフィラメントを得た。得られたモ
ノフィラメントについて耐加水分解性、耐屈曲摩耗性を
測定したところ、両者とも優れていた。
をモル比2/1の割合でエステル化反応槽に仕込み、温
度 250℃、密閉下で5時間反応させて、オリゴマーを得
た。このオリゴマー50kgを重合槽に移送し、 260℃に昇
温し、触媒としてテトラブチルチタネートをTPA1モ
ルに対し4×10-4モル添加した。その後、1時間かけて
0.1トルに減圧し、さらに2時間重縮合を行い、〔η〕
0.69、末端カルボキシル基濃度 15geq/106gのプレポリ
マーチップを得た。このチップを減圧下、 180℃で20時
間固相重合することにより、 〔η〕0.95、末端カルボキ
シル基濃度 13geq/106gのPPTチップを得た。得られ
たPPTチップにTPCを2重量%添加してエクストル
ーダーに供給し、孔径 2.4mmの紡糸孔を6個有する直径
90mmの紡糸口金を用い、温度 295℃で紡糸し、80℃の水
浴で冷却し、速度33m/分で6分割して巻き取り、未延
伸モノフィラメントを得た。この未延伸糸モノフィラメ
ントを 5.8倍に延伸し、 295℃で熱処理することによ
り、直径 0.4mmのモノフィラメントを得た。得られたモ
ノフィラメントについて耐加水分解性、耐屈曲摩耗性を
測定したところ、両者とも優れていた。
【0017】実施例2〜4 実施例1において、PPTチップの〔η〕、末端カルボ
キシル基濃度を表1に従って変えた以外は、実施例1と
同様に実施し、耐加水分解性、耐屈曲摩耗性に優れたモ
ノフィラメントを得た。
キシル基濃度を表1に従って変えた以外は、実施例1と
同様に実施し、耐加水分解性、耐屈曲摩耗性に優れたモ
ノフィラメントを得た。
【0018】実施例5 実施例1において、TPCの代わりにフェニルグリシジ
ルエーテルを用いた以外は、実施例1と同様に実施し、
耐加水分解性、耐屈曲摩耗性に優れたモノフィラメント
を得た。
ルエーテルを用いた以外は、実施例1と同様に実施し、
耐加水分解性、耐屈曲摩耗性に優れたモノフィラメント
を得た。
【0019】実施例6 実施例1と同じPPTチップにTPCを2重量%添加し
てエクストルーダーに供給し、孔径 0.5mmの紡糸孔を24
個有する直径90mmの紡糸口金を用い、温度 285℃で紡糸
し、冷却風を吹き付けて冷却し、速度1400m/分で巻き
取り、未延伸マルチフィラメントを得た。この未延伸マ
ルチフィラメントを80℃に予熱し、 3.5倍に延伸し、 1
60℃で熱処理しながら、速度 700m/分で巻き取り、75
d/24fのマルチフィラメントを得た。得られたマルチ
フィラメントについて耐加水分解性、耐屈曲摩耗性を測
定したところ、両者とも優れていた。
てエクストルーダーに供給し、孔径 0.5mmの紡糸孔を24
個有する直径90mmの紡糸口金を用い、温度 285℃で紡糸
し、冷却風を吹き付けて冷却し、速度1400m/分で巻き
取り、未延伸マルチフィラメントを得た。この未延伸マ
ルチフィラメントを80℃に予熱し、 3.5倍に延伸し、 1
60℃で熱処理しながら、速度 700m/分で巻き取り、75
d/24fのマルチフィラメントを得た。得られたマルチ
フィラメントについて耐加水分解性、耐屈曲摩耗性を測
定したところ、両者とも優れていた。
【0020】比較例1〜2 実施例1において、PPTチップの〔η〕、末端カルボ
キシル基濃度を表1に従って変えた以外は、実施例1と
同様に実施したが、耐加水分解性、耐屈曲摩耗性ともに
満足するモノフィラメントは得られなかった。
キシル基濃度を表1に従って変えた以外は、実施例1と
同様に実施したが、耐加水分解性、耐屈曲摩耗性ともに
満足するモノフィラメントは得られなかった。
【0021】参考例 TPAとエチレングリコールとの連続エステル化反応で
得られた平均重合度7、エステル化反応率95%のオリゴ
マー50kgを重合槽に移送し、 280℃に昇温し、触媒とし
て三酸化アンチモンをTPA1モルに対し2×10-4モル
添加した。その後、1時間かけて 0.1トルに減圧し、さ
らに1時間重縮合を行い、〔η〕0.68、末端カルボキシ
ル基濃度 35geq/106gのプレポリマーチップを得た。こ
のチップを減圧下、 180℃で20時間固相重合することに
より、 〔η〕0.95、末端カルボキシル基濃度 13geq/10
6gのポリエチレンテレフタレート(PET)チップを得
た。得られたPETチップを用い、実施例1と同様にし
てモノフィラメントを製造した。
得られた平均重合度7、エステル化反応率95%のオリゴ
マー50kgを重合槽に移送し、 280℃に昇温し、触媒とし
て三酸化アンチモンをTPA1モルに対し2×10-4モル
添加した。その後、1時間かけて 0.1トルに減圧し、さ
らに1時間重縮合を行い、〔η〕0.68、末端カルボキシ
ル基濃度 35geq/106gのプレポリマーチップを得た。こ
のチップを減圧下、 180℃で20時間固相重合することに
より、 〔η〕0.95、末端カルボキシル基濃度 13geq/10
6gのポリエチレンテレフタレート(PET)チップを得
た。得られたPETチップを用い、実施例1と同様にし
てモノフィラメントを製造した。
【0022】上記の実施例、比較例及び参考例の結果を
まとめて表1に示す
まとめて表1に示す
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、耐加水分解性及び耐屈
曲摩耗性を要求される抄紙カンバスなどに好適なポリエ
ステルフィラメントが提供される。
曲摩耗性を要求される抄紙カンバスなどに好適なポリエ
ステルフィラメントが提供される。
Claims (1)
- 【請求項1】 極限粘度 0.7以上、末端カルボキシル基
濃度 10geq/106g以下のポリプロピレンテレフタレート
からなることを特徴とするポリエステルフィラメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28417894A JPH08120521A (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | ポリエステルフィラメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28417894A JPH08120521A (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | ポリエステルフィラメント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08120521A true JPH08120521A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17675193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28417894A Pending JPH08120521A (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | ポリエステルフィラメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08120521A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998023662A3 (en) * | 1996-11-27 | 1998-07-09 | Shell Int Research | Modified 1,3-propanediol-based polyesters |
EP0844320A3 (de) * | 1996-11-20 | 1999-01-13 | Thomas Josef Heimbach GmbH & Co. | Schmelzextrudiertes Monofilament |
WO1999011709A1 (fr) * | 1997-09-03 | 1999-03-11 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Composition a base de resine polyester |
EP0965665A1 (de) * | 1998-06-18 | 1999-12-22 | Thomas Josef Heimbach Gesellschaft mit beschränkter Haftung & Co. | Monofilament sowie damit hergestellte Papiermaschinenbespannung |
US6093786A (en) * | 1996-11-27 | 2000-07-25 | Shell Oil Company | Process for preparing polytrimethylene terephthalate |
WO2001006046A1 (en) * | 1999-07-19 | 2001-01-25 | Astenjohnson, Inc. | Industrial fabrics having components of polytrimethylene terephthalate |
US6740402B2 (en) | 2000-07-14 | 2004-05-25 | Teijin Limited | Polyester fiber |
-
1994
- 1994-10-24 JP JP28417894A patent/JPH08120521A/ja active Pending
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