JP2008150759A - ポリエステル複合繊維 - Google Patents

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隆司 橋本
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Abstract

【課題】 バイオマス原料であるポリ乳酸と芳香族ポリエステルとからなる複合繊維であって、ポリ乳酸の耐熱性や強度の低さをカバーすることができ、かつ、製糸性よく得ることができるポリエステル複合繊維を提供する。
【解決手段】 鞘部が芳香族ポリエステル、芯部がポリ乳酸からなる芯鞘型複合繊維であって、芳香族ポリエステルは、繰り返し単位の80モル%以上がトリメチレンテレフタレートであり、かつ、他の成分が10.0モル%以下共重合されており、融点が180〜225℃の共重合ポリトリメチレンテレフタレートであるポリエステル複合繊維。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリ乳酸と芳香族ポリエステルとからなる芯鞘型の複合繊維であって、ポリ乳酸の耐熱性の低さを解消し、通常のポリエステル製品と同様の取り扱いが可能となるポリエステル複合繊維に関するものである。
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)に代表される芳香族ポリエステルを用いた繊維は、力学的性質、熱安定性、ウォッシャブル性等に優れており、衣料用、産業資材用、インテリア用等極めて広い分野に使用されている。しかし、このようなポリエステル繊維を含め、ポリオレフィン、ポリアミド等の合成繊維は、原料に石油由来成分を使用しているため、地球環境保護の面では好ましくない。
そこで、近年、植物を出発原料として合成された樹脂から繊維を得る、いわゆるバイオマス素材が注目されている。バイオマス素材は、植物の光合成によって二酸化炭素を消費して原料となるデンプンを生成するので、最終製品を焼却しても地球上の二酸化炭素量は変わらないものとなる(カーボンニュートラル)。
このようなバイオマス原料を用いた樹脂としてポリ乳酸が挙げられる。ポリ乳酸は、溶融紡糸が容易であるため、産業資材や衣料用品など、広範な分野で使用されている。しかし、ポリ乳酸は芳香族ポリエステルやポリアミドと比較して耐熱温度が低いため、高温多湿環境で使用される用途、高温下で張力のかかる用途には使用できないという問題があった。
ポリ乳酸を芯部、芳香族ポリエステルを鞘部に配した芯鞘型の複合繊維も提案されているが、芳香族ポリエステルのうち衣料品や不織布製品などに広く用いられているPETを用いる場合、PETの融点は約255℃であり、ポリ乳酸と複合紡糸する際、ポリ乳酸の熱分解温度が約265℃であることから、操業性よく紡糸するには、PETに共重合物を多量に添加して融点を低下させる必要がある。このため、PETが有する特性が損なわれ、ポリ乳酸の耐熱性の低さをカバーすることが困難となるという問題があった。
また、特許文献1には、ポリ乳酸を芯部、ポリトリメチレンテレフタレート(以下、PTTという)を鞘部に配した芯鞘型の複合繊維が記載されている。しかしながら、この繊維は芯部のポリ乳酸を溶出させて、高中空のPTT繊維とするものであって、ポリ乳酸を使用した繊維とはいえないものであった。
特開2006−97178号公報
本発明は、上記の問題を解決し、バイオマス原料であるポリ乳酸と芳香族ポリエステルとからなる複合繊維であって、ポリ乳酸の耐熱性の低さをカバーすることができ、かつ、製糸性よく得ることができるポリエステル複合繊維を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、鞘部が芳香族ポリエステル、芯部がポリ乳酸からなる芯鞘型複合繊維であって、芳香族ポリエステルは、繰り返し単位の80モル%以上がトリメチレンテレフタレートであり、かつ、他の成分が10.0モル%以下共重合されており、融点が180〜225℃の共重合ポリトリメチレンテレフタレートであることを特徴とするポリエステル複合繊維を要旨とするものである。
本発明のポリエステル複合繊維は、バイオマス原料であるポリ乳酸を構成成分としながらも、高温雰囲気下での強度の低下が少なく、耐熱性に優れており、かつ製糸性よく得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリエステル複合繊維は、芳香族ポリエステルとポリ乳酸とからなるものである。まず、ポリ乳酸について説明する。
本発明でいうポリ乳酸としては、ポリD−乳酸、ポリL−乳酸、ポリD−乳酸とポリL−乳酸との共重合体であるポリDL−乳酸、ポリD−乳酸とポリL−乳酸との混合物(ステレオコンプレックス)、ポリD−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリD−乳酸又はポリL−乳酸と脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族ジオールとの共重合体、あるいはこれらのブレンド体を用いることができる。
そして、ポリ乳酸は、上記のようにL−乳酸とD−乳酸が単独で用いられているもの、もしくは併用されているものであるが、中でも融点が150℃以上であることが好ましい。
ポリ乳酸のホモポリマーであるL−乳酸やD−乳酸の融点は約180℃であるが、D−乳酸とL−乳酸との共重合体の場合、いずれかの成分の割合を10モル%程度とすると、融点はおよそ130℃程度となる。
そこで、ポリ乳酸としては、ラクチドを原料として重合する時のL−乳酸やD−乳酸の含有割合で示されるL−乳酸とD−乳酸の含有比(モル比)であるL/D又はD/Lが、90/10以上のものが好ましく、中でも95/5以上、さらには97/3以上とすることが好ましい。
上記したポリ乳酸の数平均分子量(Mn)は特に限定されるものではないが、60000以上、90000以下が好ましい。ポリ乳酸のMnが60000より小さい場合、溶融時に低粘度で製糸性が悪くなりやすい。また、ポリ乳酸の数平均分子量が90000より大きいと溶融時に高粘度となり、製糸性が悪くなりやすい。
次に、ポリ乳酸とともに本発明の複合繊維を形成する芳香族ポリエステルは、繰り返し単位の80モル%以上がトリメチレンテレフタレート単位であり、他の成分が共重合された共重合PTTである。
芳香族ポリエステルがPET(融点約255℃)、ポリエチレンナフタレート(融点約270℃)、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート(融点約290℃)などのポリエステルである場合は、融点が高く、ポリ乳酸と複合紡糸する際には、ポリ乳酸の熱分解温度が約265℃であることから、これらのポリエステルに共重合成分を多量に共重合させて融点を下げなければ、ポリ乳酸の熱分解により紡糸性が損なわれる。
しかしながら、芳香族ポリエステルに共重合成分を多量に共重合させると、結晶性が失われ、耐熱性に劣るものとなる。
また、通常、ポリエステルの染色性を向上させたり、その他の機能性を付与するためにスルホン酸やポリエチレングリコールなどの第三成分を共重合することが通常行われているが、その量は1〜5モル%程度である。上記したように、PET等の融点の高いポリエステルを用いてポリ乳酸と複合紡糸する際には、共重合成分を多量に含有させる必要があり、染色性を向上させたり、機能性を付与することも困難であった。
このため、本発明の複合繊維においては、融点の低い芳香族ポリエステルであるPTTを用いるものである。これにより、共重合成分を多量に含有させることなくポリ乳酸との複合紡糸が可能となり、PTTの結晶性や耐熱性の低下も生じることがない。
さらには他の成分が10.0モル%以下共重合された共重合PTTとすることにより、染色性を向上させたり、機能性を付与することも可能となり、融点を180〜225℃のものとすることができる。
PTTに共重合させる共重合成分としては、エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール成分、ならびにイソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、5−リチウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスルホナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホテレフタル酸等の酸成分が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、数種類を併用してもよい。
そして、これらの成分の共重合量は、10.0モル%以下であることが必要であり、中でも0.5〜9.0モル%、さらには1.0〜8.0モル%であることが好ましい。
共重合量が10.0モル%を超えると、PTTの結晶性が悪化するため、耐熱性に劣るものとなる。
上記のような共重合PTTの融点は180〜225℃であり、中でも190〜220℃とすることが好ましい。
融点が180℃未満であると、ポリ乳酸の耐熱性の悪さをカバーすることができず、耐熱性や強度に優れた繊維とすることができない。一方、融点が225℃を超えると、ポリ乳酸との複合紡糸の際、ポリ乳酸が熱分解を起こし、紡糸操業性が悪化するため好ましくない。
本発明のポリエステル複合繊維は、ポリ乳酸と共重合PTTとからなるものであるが、具体的には、それぞれの単糸が両成分で形成されるものであり、同心芯鞘型のものや偏心芯鞘型のものが挙げられる。また芯部が複数ある海島型のものであってもよい。
本発明のポリエステル複合繊維のポリ乳酸と共重合PTTの複合比率は、質量比率で20:80〜80:20であり、中でも30:70〜70:30であることが好ましい。共重合PTTの割合が低すぎると耐熱性に乏しいものとなり、一方、共重合PTTの割合が多くなりすぎると、ポリ乳酸の使用比率が低くなるため、バイオマス原料を使用するという目的を果たせなくなる。
次に、本発明のポリエステル複合繊維の高温下での強度保持性能について説明する。
本発明では、25℃雰囲気下における強度を100%としたとき、120℃雰囲気下における強度が25℃雰囲気下における強度の15%以上であることが必要である。つまり、120℃雰囲気下での強度保持率が15%以上である。
ポリエステル複合繊維の強度は、オリエンテック社製引っ張り試験機にて、糸長100mmとし、引っ張り試験機のサンプル把持部を囲うように設置された恒温槽内にて25℃雰囲気下での強度を測定する。その後恒温槽内の温度を120℃とした後、120℃雰囲気下での強度を測定する。なお、測定時には、恒温槽内の温度が25℃又は120℃となった後、サンプルを1分間保持した後測定するものとする。
測定した強度より、以下の式を用いて強度保持率を算出する。
強度保持率(%)={〔120℃雰囲気下での強度(cN/dtex)〕/〔25℃雰囲気下での強度(cN/dtex)〕}×100
本発明のポリエステル複合繊維は、ポリ乳酸と共重合PTTからなる複合繊維とすることにより、高温下での強度保持率を15%以上とすることができ、さらには18%以上であることが好ましい。
強度保持率が15%未満であると、衣料用途であれば洗濯時、あるいはアイロン時に強度の低下が大きくなり、 繊維が切断したり、品位が悪くなる。
なお、通常のポリ乳酸のみからなる繊維では、高温雰囲気下での強度保持率は10%以下となる。
本発明のポリエステル複合繊維は、繊維を構成するそれぞれの単糸がポリ乳酸と共重合PTTで形成されているものであるが、単糸1本のみからなるモノフィラメントであっても、単糸が複数集合したマルチフィラメントであってもよい。また、マルチフィラメントをさらに数千〜数万本集束した後、カットして短繊維としてもよいし、長繊維として用いてもよい。
次に、本発明のポリエステル複合繊維の製造方法について一例を用いて説明する。
まず、テレフタル酸とプロパンジオールを直接エステル化させるか、テレフタル酸の低級アルキルエステルとプロパンジオールをエステル交換させることにより、オリゴマーを合成する。次いで、共重合成分等を250℃以下で添加し、重縮合反応を開始し、反応開始後に目標温度まで内温を上昇させる。重縮合反応は、通常、アンチモン、ゲルマニウム、スズ、チタン、亜鉛、アルミニウム、もしくはコバルト等の金属化合物(触媒)の存在下で、0.12〜12hPa程度の減圧下、235〜290℃の温度で、極限粘度が0.5以上となるまで行うことが好ましい。
そして、このようにして得た共重合PTTとポリ乳酸とを原料とし、通常の複合紡糸装置を用いて、それぞれを融点より20℃以上高い温度で溶融混練し、別々の計量孔にて計量し、口金背面でポリ乳酸が芯に、共重合PTTが鞘になるように合流させ、同一吐出孔から吐出させる。このようにして吐出させた紡糸糸条を冷却装置を用いて冷却した後、油剤を付与する。そして、2000m/分以上の高速紡糸により半未延伸糸として巻き取るPOY法、一旦2000m/分以上の高速紡糸もしくは2000m/分未満の低速紡糸で巻き取った糸条を延伸熱処理する二工程法、あるいは紡糸した糸条を一旦巻き取ることなく連続して延伸熱処理する一工程法等のいずれかを採用して繊維を製造する。
次に、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、実施例中の各種の値の測定及び評価は以下のように行った。
1.ポリ乳酸の相対粘度
フェノールと四塩化エタンの等質量混合溶液を溶媒とし、ウベローデ粘度計を使用して、温度20℃で測定した。
2.共重合PTTの融点(Tm)
パーキンエルマー社製DSCを用いて、昇温速度20℃/分で測定した。
3.25℃雰囲気下及び120℃雰囲気下での強度及び強度保持率
前記した方法に従って、測定、算出した。
4.紡糸操業性
24時間連続して紡糸を行い、この間の切れ糸回数により以下の3段階で評価した。
○:切糸なし
△:切糸回数1〜2回
×:切糸回数3回以上
実施例1
エステル化反応器に、プロパンジオール 30.4kg 及びテレフタル酸 33.2 kg(プロパンジオール/テレフタル酸のモル比=2.0)を仕込み、3039hPaの微加圧下、 240℃で4時間エステル化反応を行い、エステル化反応率95.6%のポリエステルオリゴマーを得た。得られたポリエステルオリゴマーを重縮合反応缶に移送し、共重合成分として、ナトリウムスルホイソフタル酸(SIPA)を1.5モル%となるよう添加し、テレフタル酸1モルに対しテトラブチルチタネート2×10-4モルを加え、0.3hPaの減圧下、 245℃で2時間重縮合反応を行い、極限粘度0.70の共重合PTT(融点220℃)を得た。
ポリ乳酸として、L−乳酸とD−乳酸の含有比であるL/Dが98.5/1.5であり、融点170℃、相対粘度1.88であるポリ乳酸を用いた。
次に、この共重合PTTとポリ乳酸とを常法により乾燥した後、それぞれ別の溶融押出機に供給し、(各樹脂の融点+20)℃で溶融混練した。続いて別々の計量孔にて共重合PTTとポリ乳酸の質量比を50:50として、250℃に加熱された口金の背面で共重合PTTが鞘に、ポリ乳酸が芯になるように合流させ、紡糸温度250℃として同一吐出孔から吐出させた。そして、1200m/分の速度で半未延伸糸を捲き取り、単糸繊度6.6dtexの未延伸糸を得た。次いで、これを通常の延伸装置を用い、延伸速度120m/分、延伸倍率3.0倍で延伸し、単糸繊度2.2dtexのポリエステル複合繊維を得た。
実施例2
PTTの共重合成分をナトリウムスルホイソフタル酸(SIPA)に代えてビスフェノールAのエチレンオキシド付加体(BAEO)とイソフタル酸(IPA)を用い、BAEO4.0モル%、IPA2.0モル%共重合した共重合PTT(融点212℃)とした以外は、実施例1と同様に行い、ポリエステル複合繊維を得た。
実施例3
ナトリウムスルホイソフタル酸(SIPA)1.5モル%と、分子量6000のポリエチレングリコール(PEG)0.2モル%(6質量%)を共重合成分とする共重合PTT(融点218℃)とした以外は、実施例1と同様に行い、ポリエステル複合繊維を得た。
実施例4
PTTの共重合成分をナトリウムスルホイソフタル酸(SIPA)に代えて、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を用い、6モル%共重合した共重合PTT(融点212℃)とした以外は、実施例1と同様に行い、ポリエステル複合繊維を得た。
実施例5
ナトリウムスルホイソフタル酸(SIPA)1.5モル%と、アジピン酸(AD)5.0モル%を共重合成分とする共重合PTT(融点211℃)とした以外は、実施例1と同様に行い、ポリエステル複合繊維を得た。
比較例1
芳香族ポリエステルとして、ジオール成分にエチレングリコールを使用し、スルホイソフタル酸ジメチルエステルが1.5モル%共重合されたPET(融点251℃)を用いて紡糸温度275℃で紡糸した以外は実施例1と同様に行い、ポリエステル複合繊維を得た。
比較例2
芳香族ポリエステルとして、酸成分に2,6-ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分にエチレングリコールを使用し、ナトリウムスルホイソフタル酸が1.5モル%共重合されたポリエチレンナフタレート(PEN、融点267℃)を用いて紡糸温度290℃で紡糸したこと以外は実施例1と同様に行い、ポリエステル複合繊維を得た。
比較例3
芳香族ポリエステルとして、ジオール成分にエチレングリコールを使用し、ナトリウムスルホイソフタル酸が1.5モル%、イソフタル酸が12.0モル%共重合されたPET(融点220℃)を用いた以外は実施例1と同様に行い、ポリエステル複合繊維を得た。
比較例4
芳香族ポリエステルを用いず、ポリ乳酸のみからなる繊維とした以外は、実施例1と同様に行い、ポリ乳酸繊維を得た。
比較例5
芳香族ポリエステルとして、イソフタル酸(IPA)20モル%を共重合成分とする共重合PTT(融点174℃)を用いて紡糸温度230℃で紡糸したこと以外は、実施例1と同様に行い、ポリエステル複合繊維を得た。
実施例1〜6及び比較例1〜5で得られた繊維の評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜6のポリエステル複合繊維は、強度保持率が高く、製糸性にも優れており、ポリ乳酸のみで構成された繊維(比較例4)よりも耐熱性に優れていた。
一方、比較例1〜2では、芳香族ポリエステルの融点が高いため、紡糸操業性に劣るものとなり、繊維を得ることができなかった。比較例3の複合繊維は、芳香族ポリエステルの融点を下げるためにイソフタル酸を多量に共重合したため、得られた繊維は強度保持率が低く、耐熱性に劣るものであった。比較例4の繊維はポリ乳酸のみからなる繊維であったため、強度保持率が低く、耐熱性に劣るものであった。比較例5の複合繊維は、PTTの共重合量が多すぎたため、融点が低くなり、強度保持率が低く、耐熱性に劣るものとなった。

Claims (2)

  1. 鞘部が芳香族ポリエステル、芯部がポリ乳酸からなる芯鞘型複合繊維であって、芳香族ポリエステルは、繰り返し単位の80モル%以上がトリメチレンテレフタレートであり、かつ、他の成分が10.0モル%以下共重合されており、融点が180〜225℃の共重合ポリトリメチレンテレフタレートであることを特徴とするポリエステル複合繊維。
  2. 120℃雰囲気下で測定した強度が、25℃雰囲気下で測定した強度の15%以上(強度保持率15%以上)である請求項1記載のポリエステル複合繊維。
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