JPH0812049B2 - 光学的変位量測定装置 - Google Patents

光学的変位量測定装置

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JPH0812049B2
JPH0812049B2 JP30981991A JP30981991A JPH0812049B2 JP H0812049 B2 JPH0812049 B2 JP H0812049B2 JP 30981991 A JP30981991 A JP 30981991A JP 30981991 A JP30981991 A JP 30981991A JP H0812049 B2 JPH0812049 B2 JP H0812049B2
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祐二 小林
直久 向坂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物体の相対的な変位量や
変位方向を光学的に測定するための光学的変位量測定装
置に係わる。ここで、物体の変位量とは物体の移動量の
みならず変形量をも含む。
【0002】
【従来の技術】物体の変位量や変位方向を光学的に測定
する手段の一つとして、スペックルパターンを利用した
いわゆるスペックル法がある。物体の粗面等にレーザ光
を照射するとこれが拡散反射し互いに干渉して斑点状の
模様を結像する。この模様をスペックルパターンとい
い、スペックルパターンを構成する個々の明るい斑点を
スペックルという。スペックルパターンは物体の粗面等
の形状に固有のものである。特開昭59−222709
号公報にこのスペックル法を利用した変形量検出装置の
開示がある。この装置では、測定物体の変形前後のスペ
ックルパターンを二重露光撮影し、得られるスペックル
写真にレーザ光を照射してヤング縞像を発生させる。こ
のヤング縞像を0度から180度まで段階的に回転さ
せ、その都度一次元撮像素子でその縞間隔データを採取
する。各回転角度において採取した縞間隔データを比較
演算し縞間隔データが最小となった際の回転角度を求め
る。この最小縞間隔データとその際の回転角度からヤン
グ縞像の方向と間隔を解析する。解析結果に基づいて、
スペックルパターンの移動量及び移動方向を求め測定物
体の変形量及び変形方向を演算している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の装置にお
いては、縞間隔データの採取のためにヤング縞像を少な
くとも180度回転する必要があり、このためデータ採
取に時間がかかるという問題があった。更に、縞間隔デ
ータを比較演算するのにも時間がかかり実時間測定性の
点において十分でないという問題もあった。
【0004】また、ヤング縞像を回転させるための回転
駆動装置や回転制御装置が必要となり、検出装置全体が
大型化するという問題もあった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は測定対象の相対的な変位量や変位方
向を短時間で測定でき実時間測定性に優れ、しかも小型
の光学的変位量測定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の光学的変位量測定装置は、測定対象へ光を照射
するための光照射手段と、この照射光に基づく測定対象
からの反射光または透過光を受光して該測定対象の像を
所定の時間間隔で二重記録し該測定対象の相対的変位を
記録する記録手段と、該記録手段にコヒーレント光を照
射して記録した像を読みだすための読みだし用コヒーレ
ント光投光手段と、該読み出した像を少なくとも互いに
異なる二方向に偏向する偏向手段と、該読み出した像を
フーリエ変換するためのフーリエ変換手段と、該読みだ
した像の偏向による該フーリエ変換像の変化状態を検出
し該測定対象と該記録手段との間の相対的変位量を求め
るための検出手段とにより構成される。
【0007】
【作用】上記構成を有する本発明の光学的変位量測定装
置は、装置に対して相対的に変位する測定対象に光照射
手段により光を照射し、測定対象からの透過光または反
射光を記録手段に受光させる。記録手段は測定対象の像
を所定の時間間隔をおいて二重記録し測定対象と該記録
手段(または該光学的変位量測定装置)との相対的変位
状態を記録する。この記録手段にコヒーレント光投光手
段からのコヒーレント光を照射して、記録手段に記録さ
れた該二重記録像を読み出す。偏向手段が該読みだした
二重記録像を少なくとも互いに異なる二方向に偏向す
る。また、フーリエ変換手段が該読みだした二重記録像
をフーリエ変換しフーリエ変換像を形成する。該フーリ
エ変換像は、該読みだした像の偏向により少なくとも互
いに異なる二方向に移動する。かかる該フーリエ変換像
の移動状態(変化状態)を検出手段により検出すること
により、測定対象の記録手段(または光学的変位量測定
装置)に対する相対的変位量を求める。
【0008】
【実施例】以下、本発明の第一実施例を図面を参照しな
がら説明する。
【0009】図1は、本発明の第一実施例に係る光学的
変位量測定装置1の概略構成を示す光学系統図である。
測定対象である測定物体19は搬送装置18により図1
の紙面に対して直角に延びる搬送面18aにそって二次
元的に搬送移動されている。He−Neレーザ装置2か
らのレーザ光の一部が音響光学偏向器(以下、「偏向
器」という)4により偏向されて測定物体19に所定時
間間隔をおいて二度照射されるように構成されている。
二度の照射光に基づく測定物体19の反射光がそれぞれ
結像レンズ5により強誘電性液晶空間光変調器(以下、
「光変調器」という)6の書き込み側光入射面上に結像
されて、測定物体19の移動前後の像(スペックルパタ
ーン)が光変調器6に二重記録される。レーザ装置2か
らのレーザ光の他の一部は読みだし光学系9を経て第一
の光変調器6の読みだし光入射面に入射され、光変調器
6に記録された像の読み出しを行う。読み出された像は
偏向光学系12により異なる二方向に偏向される。読み
出された像はまたフーリエ変換レンズ10によりフーリ
エ変換され、レンズ後焦点面上にフーリエ変換像を形成
する。フーリエ変換像は該読み出された像の偏向にした
がい変化する。その変化状態は該レンズ後焦点面上に設
けられたフォトダイオード13により検出される。演算
・制御装置14はこのフォトダイオード13の検出結果
に基づいてフーリエ変換像を解析し、測定物体19の該
所定時間間隔における移動量及び移動方向を演算する。
この演算結果及びフォトダイオード13の検出結果は演
算・制御装置14の表示面14A上にそれぞれ表示され
る。なお、演算・制御装置14は偏向器ドライバー15
を制御して偏向光学系12をフィードバック制御するこ
とにより、フォトダイオード13の検出結果を、フーリ
エ変換像解析に必要な所望の状態に調整する。
【0010】前記He−Neレーザ装置2は、コヒーレ
ント光であるレーザ光を出射するためのものであり、直
線偏光状態のレーザ光を出射する。He−Neレーザ装
置2から出射したレーザ光は、ハーフミラー3に入射す
る。ここで、レーザ光の一部は反射されて偏光器4に入
射し、残りは読みだし光学系9に導かれる。
【0011】前記音響光学偏向器4は、後述の音響光学
偏向器12X及び12Yと同様、超音波を伝搬させる媒
体を備え、入射光を回折して一次回折光を発生させる回
折格子として機能するものである。発生した一次回折光
の回折角は超音波の周波数の変化に応じて変わる性質を
有する。したがって該偏向器4は、ハーフミラー3で反
射され該偏向器4に入射した光の一次回折光を超音波周
波数の変調に応じて任意の方向に偏向させる。つまり、
該偏向器4は超音波周波数を変調させることにより一次
回折光を測定物体19上に選択的に照射させる光シャッ
タとして機能する。尚、偏向器4には偏向器コントロー
ラ17が接続されており、該偏向器コントローラ17が
測定物体19に一次回折光を照射させるタイミングを制
御する。
【0012】図2は前記強誘電性液晶空間光変調器6の
構成を示す断面図である。強誘電性液晶層(以下、「液
晶層」という)6Cが一対の配向層6Aと6Bの間に設
けられている。該配向層6Aの液晶層6Cと反対の側に
は、誘電体ミラー6Fとアモルファスシリコン層(以
下、「a−Si層」という)6Eと書き込み側透明電極
(以下、「電極」という)6Dとが設けられている。ま
た、該配向層6Bの液晶層6Cと反対の側には、読み出
し側透明電極(以下、「電極」という)6Gとガラス層
6Hと反射防止膜6Iとが設けられている。該液晶層6
CはカイラルスメクチックC(Sc *)液晶である。該a
−Si層6Eは光伝導体層であり、アドレス材料として
機能する。該書き込み側透明電極6Dは書き込み光入射
面6Swを、また該反射防止膜6Iは読み出し光入射面
6Srを規定する。該一対の電極6Dと6Gとの間には
後述するように書き込み用及び消去用の駆動電圧と補償
電圧がパルス状に印加される。図1に示すように、該光
変調器6には光変調器コントローラ16が接続されてお
り電極6Dと6Gとの間に印加する電圧を制御する。
【0013】図1に示すように、該光変調器6はその書
き込み光入射面6Sw(すなわち該書き込み側透明電極
6D)が前記搬送装置18の搬送面18aに対して平行
になるように配置されている。また、発光ダイオード
(LED)7が該光変調器6の書き込み側入射面6Sw
の全面を照射するように設けられており、液晶層6Cに
既に記録されている像を消去するのに用いられる。
【0014】該カイラルスメクチックC(Sc *)液晶層
6Cは、分子の自発分極の方向が両電極6D及び6Gの
いずれかの方向に向いた状態で安定する二値安定特性を
有する。液晶層が二つの安定状態のうちの一つで安定し
ている場合において、該液晶層に自発分極の方向とは逆
向きで値が液晶層に特有のしきい値Es以上の電場がか
かると、自発分極が電場の方向に揃うよう反転し液晶分
子の配列状態が変化して他の一つの安定状態に入る。
【0015】以下、光変調器6の書き込み動作について
説明する。液晶分子全体がその自発分極が一方の電極の
方向に向いた状態で安定している場合において、両電極
間に自発分極とは逆向きの電場を与えるような極性の書
き込み用直流駆動電圧を印加する。書き込みパターン光
が入射面6Swを経て光伝導体層たるa−Si層6Eに
入射すると、a−Si層6Eが光入射位置において低抵
抗となり、液晶層の対応する位置にしきい値電場Es
上の電場がかかる。その結果、光入射部分に対応した液
晶層の位置の分子の自発分極が電場の方向に反転し分子
の配列状態が変化して、書き込みパターンが液晶層6C
内に記録される。なお、この分子配列状態はその後電場
を切ってもそのまま保持されるため、書き込みパターン
が液晶層6C内に記録保持されることになる。
【0016】パターン書き込みが行われた光変調器6か
らのパターン読み出し動作は以下のように行う。液晶層
6C内ではパターン書き込み位置とそれ以外の位置とで
液晶分子の配列状態が異なっており、読み出し光に対す
る屈折率が異なっている。したがって、読み出し光が読
み出し光入射面6Srから入射して液晶層6C内を伝搬
すると、書き込みパターンに基づいた位相変調がなさ
れ、もって書き込みパターンの読み出しがなされる。
【0017】前記読み出し光学系9は、前記ハーフミラ
ー3を透過したレーザビームを前記光変調器6の読み出
し側に読み出し光として導くものである。該読み出し光
学系9では、ハーフミラー3を透過してきた光が変換光
学系8により一定のビーム径を有する平行光に変換され
る。該変換光学系8は一対のコリメータレンズ8A及び
8Cとその間に設けられたスペイシャルフィルター8B
とから構成されている。得られた平行光はミラー9Aで
反射され可変アパーチャ9Bでそのビーム径を所望の値
に変更させられる。この光ビームはシャッタ9Cにより
ハーフミラー9Dに選択的に照射される。ハーフミラー
9Dに照射された光ビームはその一部が反射されて光変
調器6の読み出し光入射面6Srに入射される。
【0018】前記光変調器6に入射した読み出し光は、
液晶層6C内で位相変調された後読み出し光入射面6S
rから出射する。該出射した読み出し光は前記ハーフミ
ラー9Dを透過して前記フーリエ変換レンズ10に到
る。該読みだし光は該フーリエ変換レンズ10通過後後
述の偏向光学系12に入射する。読みだし光はこの偏向
光学系12で偏向された後前記フーリエ変換レンズ10
の後焦点面(フーリエ変換面)に到達し、該後焦点面上
に読みだし光のフーリエ変換像を結像する。
【0019】偏向光学系12は、一対の音響光学偏向器
12X及び12Yとその間に設けられた半波長板11と
からなる。音響光学偏向器12Xは図4Aに示すよう
に、超音波伝搬媒体として機能する結晶121の一端に
圧電振動子(トランスデューサ)122を、他端に超音
波吸収材123を備えたものである。図1に示す偏向器
ドライバー15が圧電振動子122に接続しておりこれ
を振動させ超音波を発生させる。超音波は結晶121内
を振動子122から吸収材123へ進行する。超音波伝
搬中の結晶121は入射面121aから入射した光を回
折して出射面121bから一次回折光のみを出射させる
回折格子として機能する。ここで、結晶121の屈折率
をn、超音波周波数(圧電振動子の振動数)をf,超音
波の伝搬速度をv,及び入射光の真空中での波長をλ0
とすると、一次回折光の回折角θは下記の数式1で与え
られる。
【0020】
【数1】θ=fλ0/nv
【0021】また超音波周波数fを△f変化させると、
回折角(偏向角)θが△θ(=△fλ0/nv)だけ変
化する。したがって、偏向器ドライバー15が圧電振動
子122の振動数すなわち超音波周波数fを変化させる
ことにより、回折角θを変化させることができる。偏向
器12Xはこのように入射光を偏向角θで偏向する機能
を有すると共に、超音波周波数を変化させることにより
その偏向角θを変化させることができる。以上、偏向器
12Xについて説明したが、偏向器12Yも偏向器12
Xと同様の構成を有し同様の動作をおこなう。偏向器1
2Yもまた前記偏向器ドライバー15に接続されてい
る。
【0022】図1に示すように、偏向器12Xと12Y
とは、変換レンズ10からの光がまず偏向器12Xに入
射しその一次回折光が偏向器12Yに入射しうるよう配
置されている。たとえば、レンズ10の光軸が偏向器1
2Xと12Yの両方の入射面121aを貫くように配置
する。ここで図4Aに示すように、偏向器12Xの圧電
振動子121の振動方向、すなわち発生する超音波の進
行方向に平行に偏向器12Xの軸(以下、「X軸」とい
う)をとる。入射光の回折(すなわち偏向)は、図4B
に示すように、偏向器12XのX軸を含みかつ入射光の
進行方向をも含む平面(以下、「偏向面SX」という)
にそっておこなわれる。偏向器12Xの超音波周波数を
Xとすると偏向角θXは下記の数式2で与えられる。同
様に、偏向器12Yの超音波の進行方向に偏向器12Y
の軸(以下、「Y軸」という)をとる。図4Bに示すよ
うに、偏向器12Xからの一次回折光は偏向器12Yに
入射すると、この一次回折光の進行方向を含みかつY軸
をも含む平面(以下、「偏向面SY」という)にそって
偏向される。偏向器12Yの超音波周波数をfYとする
と偏向角θYは数式3で与えられる。(なお偏向器12
X及び12Yの超音波伝搬媒体121は共に同一の屈折
率nであり、超音波は同一の速度vで伝搬する。)した
がって図4Bに示すように、変換レンズ10からの光は
まず偏向器12Xにより偏向面SX上を偏向角θXで偏向
された後、偏向器12Yにより偏向面SY上を偏向角θY
で偏向される。
【0023】
【数2】θX=fXλ0/nv
【0024】
【数3】θY=fYλ0/nv
【0025】偏向器12Xの超音波周波数fXを一定の
割合dfX/dtで変化させる(すなわち、一定の掃引
速度で掃引する)場合には、偏向角θXが一定の割合d
θX/dtで変化することになる。ここで該一定の割合
dθX/dtは下記の数式4で与えられる。したがっ
て、変換レンズ10からの光が偏向面SX上を徐々に移
動することになる。また、偏向器12Yの超音波周波数
Yを一定の掃引速度dfY/dtで掃引する場合には、
偏向角θYが一定の割合dθY/dtで変化する。ここで
該一定の割合dθY/dtは下記の数式5で与えられ
る。したがって、偏向器12Yからの光が偏向面SY
を徐々に移動することになる。
【0026】
【数4】dθX/dt=(dfX/dt)・λ0/nv
【0027】
【数5】dθY/dt=(dfY/dt)・λ0/nv
【0028】偏向器12Xと12Yとは、図1及び図4
Cに示すようにそのX軸とY軸とが互いに90度の角度
をなすように配置されている。たとえば図1に示すよう
に、X軸は図1の紙面にそう方向に、Y軸は図1の紙面
に対して直角に延びる方向に延びている。このようにX
軸とY軸とが互いに90度の角度をなすように配置され
ているため、偏向面SXと偏向面SYも図4Bに示すよう
に互いに90度の角度をなしている。変換レンズ10か
らの光はまず偏向面SX上にそって角度θXだけ偏向され
た後、偏向面SXと90度をなす偏向面SYにそって角度
θYだけ偏向される。したがって、変換レンズ10から
の光は、一対の偏向器12X及び12YによりX軸方向
に角度θXY軸方向に角度θYと、二つの互いに異なる方
向に偏向される。
【0029】ところで、偏向器の偏向特性は入射する光
の偏光状態(偏光方向)によって異なる。偏光器12X
と12Yとは上述のようにその軸方向が90度をなすよ
うに配置されている。偏光状態が同一の光が両偏向器に
入射すると、その光の両偏向器に対する偏光状態が互い
に異なることになるため、その光の両偏向面SX及びSY
にそった偏向の特性が互いに異なってしまう。そこで、
本発明においては、両偏向器12X及び12Yの間に半
波長板(λ/2板)11を設けている。半波長板11は
偏向器12Xから出射した一次回折光をその偏光方向を
90度回転させ、その後に偏向器12Yに入射させる機
能を果たす。半波長板11はこうして偏向器12Xに対
する光の偏光状態と偏光器12Yに対する光の偏光状態
とを一致させる。この結果、変換レンズ10からの光は
一対の偏光器12Xと12Yにより二つの互いに異なる
方向(X軸方向及びY軸方向)へそれぞれ同一の偏向特
性で偏向される。
【0030】図1及び図4Cに示すように、偏向器12
Yの後側であって変換レンズ10の後焦点面上にはフォ
トダイオード13が設けられている。詳しくは、フォト
ダイオード13の受光面13aが変換レンズ10の後焦
点面上であってかつ偏向器12Yからの一次回折光が入
射可能な位置に配置されている。すなわち、フォトダイ
オード13は図4C及び4Dに示すように、その受光面
13aが偏向器12Xの出射面121bと偏向器12Y
の出射面121bとが重なりあう範囲を臨むように配置
されている。たとえば図4Cに示すように、偏向器12
Xと12Yとをレンズ10の光軸がその両入射面121
aを貫くように配置した場合、フォトダイオード13も
レンズ10の光軸上に配置すればよい。該フォトダイオ
ード13は、偏向器12Yから出射した一次回折光のう
ちフォトダイオード受光面位置に到達した分の光強度を
電気信号に変換する機能を有する。ところで、変換レン
ズ10の後焦点面(フーリエ変換面)には、光変調器6
からの読みだし光であって偏向光学系12により偏向さ
れたもののフーリエ変換像が結像される。また、フォト
ダイオード13の受光面13aは上述のように該レンズ
10の後焦点面上の特定の一点の位置に配置されてい
る。したがってフォトダイオード13は、フーリエ変換
像の該特定の一点位置における状態(光強度)を検出す
ることになる。
【0031】フォトダイオード13はフーリエ変換像の
該特定の一点位置における光強度を電気信号に変換する
とこれを図1に示す演算・制御装置14に出力する。演
算・制御装置14はフォトダイオード13からの電気信
号(すなわち、フーリエ変換像の一点位置における光強
度)の時間的変化を検出する。演算・制御装置14は検
出結果たるフォトダイオード13の電気信号の時間的変
化状態をその表示面14A上に表示する。演算・制御装
置14はまた、該検出結果に基づいて偏向器ドライバー
15を制御し偏向器12X及び12Yの超音波周波数f
X及びfYを調整して所望の検出結果を得られるようにす
る。すなわちフォトダイオード13からの電気信号が所
望の時間的変化状態になるようにする。演算・制御装置
14は、かかる制御の結果得られた該所望の検出結果と
偏向器ドライバー15の制御内容を基に測定物体19の
移動量、移動方向及び必要な場合には移動速度を演算
し、演算結果を表示面14A上に表示する。
【0032】次に上記実施例に係る光学的変位量測定装
置1の動作について説明する。
【0033】図3に示すように、消去用発光ダイオード
7の光を光変調器6の光入射面6Sw全面に照射しつ
つ、消去用直流駆動電圧Veを該光変調器6の電極6D
と6Gとの間に印加する。すると、液晶層6Cにかかる
消去用電場Eeが前記しきい値電場Es以上となって、液
晶層分子全体の自発分極が電場Eeの方向に向いて一様
に配列する。この結果、すでに記録されていた像が消去
される。なお、液晶の劣化を防止するため、消去用駆動
電圧Ve印加前にその印加時間と同一の時間だけ消去用
電圧とは逆極性の直流補償電圧Vecを印加する。
【0034】He−Neレーザ装置2から出射したレー
ザビームのうちハーフミラー3で反射されたものが偏向
器4に入射する。偏向器4は偏向器コントローラ17の
制御に基づき、ある時刻tに所望のスポット径を有する
一次回折光を一定の偏向方向に偏向して測定物体19の
表面に照射する。該照射された光は測定物体19の表面
で反射されて結像レンズ5に到る。該結像レンズ5は該
反射光を光変調器6の書き込み光入射面6Sw上に結像
しそこにスペックルパターンを結像させる。
【0035】図3に示すように、該スペックルパターン
が光変調器6へ入射された時刻すなわち時刻tには、電
極6Dと6Gとの間には書き込み用直流駆動電圧Vw
印加されている。この書き込み用直流駆動電圧Vwは前
記消去用駆動電圧Veとは逆の極性を有する。液晶層6
C内では、明るい斑点状のスペックルが入射した位置に
対応した位置の電場Ewのみがしきい値電場Es以上とな
り、その位置の分子の自発分極が書き込み用電場Ew
揃う方向に反転する。この結果、スペックル位置の液晶
分子の配列状態が変化し、その変化後の状態が記録され
る。このようにして、液晶層6Cに測定物体19の時刻
tにおけるスペックルパターン像(スペックルパターン
1)が記録保持される。なお、液晶の劣化を防止するた
め、書き込み用駆動電圧Vw印加前には、その印加時間
と同一時間だけ駆動電圧Vwとは逆極性の補償電圧Vwc
を印加する。
【0036】本実施例で用いる強誘電性液晶空間光変調
器6は既述のように液晶分子配列の安定状態が二つある
二値記録素子であるため、明暗パターンであるスペック
ルパターンを記録するのに非常に適している。また、強
誘電性液晶の書き込み速度はμsecオーダと極めて速
いため、実時間測定性の点からも優れている。
【0037】偏向器4は図3に示すように、時刻tより
Δt経過した後に再び光を測定物体19に照射する。つ
まり、時刻t+Δtにおいて偏向器4は一次回折光を時
刻tにおける偏向方向と同一の方向に偏向して測定物体
19に照射させる。この照射により得られるスペックル
パターン(スペックルパターン2)を書き込み駆動電圧
wが印加されたままの光変調器6に照射し記録させ
る。光変調器6の液晶層6Cは既述のように記録した情
報を保持する機能があるため、スペックルパターン1と
2とが液晶層6Cに二重記録されることになる。
【0038】測定物体19が時刻tからΔtたつまでの
間にΔSだけ移動したとすると、光変調器6には時刻t
からΔt秒たつ間に移動した測定物体19の移動前後の
スペックルパターンが二重記録される。スペックルパタ
ーンは測定物体19の形状等に固有のものであるため、
スペックルパターン1と2とは同一のスペックル分布を
有する。したがって液晶層6Cには、同一のスペックル
パターンが測定物体19の移動方向と平行な方向に互い
に一定の間隔ΔNだけずれて記録されることになる。な
お、このずれ量ΔNと測定物体19の移動量ΔSとは以
下の数式6の関係にある。
【0039】
【数6】ΔN=M・ΔS
【0040】該数式6で、Mは結像レンズ5等の結像系
で決まる比例定数である。
【0041】光変調器6の液晶層6Cに以上のようにし
て記録された二重スペックルパターンは、以下のように
読み出され光学的に処理されることにより、測定物体1
9の移動量ΔS、移動方向及び必要な場合は移動速度V
=ΔS/Δtが求められる。
【0042】レーザ装置2から出射したレーザ光のうち
ハーフミラー3を透過しミラー9Aで反射された光が、
読み出し光学系9に導かれて光変調器6の読み出し光と
して用いられる。なお、読み出し光のビーム径は可変ア
パーチャ9Bにより所望のビーム径とされる。シャッタ
9Cが図3に示すタイミングで開かれることにより、読
みだし光が光変調器6に導かれる。読み出し光は光変調
器6の読み出し光入射面6Srより入射して液晶層6C
内を伝搬し、誘電体ミラー6Fで反射して再び液晶層6
C内を伝搬した後読み出し光入射面6Srより出射す
る。読み出し光は液晶層6C内を伝搬する際にスペック
ルパターン1及び2により位相変調を受け回折される。
該読みだし光はコヒーレント光であるため、スペックル
パターン1及び2の相対応するスペックルにより生じた
回折光が互いに干渉し明暗の干渉パターンを形成する。
この干渉パターンは各スペックルパターン1及び2の相
対応するスペックルの距離すなわちスペックルパターン
のずれ量ΔNに対応している。したがって、かかる干渉
パターンの光変調器6からの出射により二重スペックル
パターンの読み出しが行われる。
【0043】読み出された二重スペックルによる干渉パ
ターン光は、フーリエ変換レンズ10によってレンズ後
焦点面上に結像される。すなわち、後焦点面上にフラウ
ンホーファ回折像としての干渉縞(以下、「ヤング縞」
と称する)が結像される。換言すれば、二重スペックル
パターンが空間周波数領域へフーリエ変換されてフーリ
エ変換面上にヤング縞が形成される。このヤング縞の並
んだ方向(縞に垂直な方向)は、スペックルパターン1
及び2のずれ方向(測定物体19の移動方向)と平行で
あり、ヤング縞間隔(ヤング縞に垂直な方向におけるヤ
ング縞明線間距離)ΔLはスペックルパターンのズレ量
ΔNと以下の数式7の関係にある。
【0044】
【数7】ΔN=λ0・ι/ΔL
【0045】該数式7で、λ0は読みだし光(He−N
eレーザ装置2からのレーザ光)の空気中の波長、ιは
変換レンズ10の焦点距離である。したがって、ヤング
縞の方向及び間隔ΔLを求めれば、上記の数式6及び7
より測定物体の移動方向及び移動量ΔSが求められる。
【0046】一方、レンズ10の後焦点面に到る前の領
域には、光変調器6からの干渉パターン光によるフレネ
ル回折像としての明暗の干渉縞が形成される。つまり、
このフレネル回折像が、レンズ10の後焦点面に達する
ことにより該面上に前記フラウンホーファ回折像として
の前記ヤング縞を結像するのである。偏向器12X及び
12Yがレンズ10とその後焦点面との間に配置されて
いるため、該フレネル回折像はこれら偏向器に入射す
る。すなわち、フレネル回折像はまず偏向器12Xに入
射し前記偏向面SXにそってX軸方向に偏向される。こ
こで、偏向器12Xの超音波周波数fXを一定の掃引速
度で掃引すると、該フレネル回折像はX軸方向にそって
徐々に偏向されていく。偏向器12Xで偏向を受けたフ
レネル回折像は、次に前記偏向器12Yに入射し偏向面
YにそってY軸方向に偏向される。ここで、偏向器1
2Yの超音波周波数fYを一定の掃引速度で掃引する
と、該フレネル回折像はY軸方向にそって徐々に偏向さ
R>れていく。フレネル回折像がこのようにX軸及びY軸
方向にそって徐々に偏向される結果、該フレネル回折像
が結像して形成するヤング縞が、レンズ後焦点面上を前
記X軸及びY軸方向に平行な方向に徐々に移動していく
ことになる。
【0047】既述のようにフォトダイオード13の受光
面は、レンズ後焦点面上のうち両偏向器12X及び12
Yの出射面121bの重複範囲を臨む位置に配置されて
いる。したがって、該後焦点面上におけるヤング縞の移
動の結果、フォトダイオード受光面にはヤング縞の明線
と暗線が交互に到達することになり、フォトダイオード
13の出力レベルが時間の経過にしたがい変化する。演
算・制御装置14がフォトダイオード13の出力レベル
の時間変化を測定し、この測定結果からヤング縞の縞間
隔及び縞方向を演算する。更に、演算・制御装置14は
この演算結果に基づき測定物体19の移動方向及び移動
量、及び必要ならば移動速度を演算するのである。
【0048】以下、フレネル回折像の偏向によるヤング
縞の方向及び縞間隔ΔLを求める方法について更に詳細
に説明する。
【0049】偏向器ドライバー15がまず、偏向器12
Yに超音波を伝搬させるのを停止するかまたはその超音
波周波数fYを一定に維持したまま、偏向器12Xの超
音波周波数fXを一定の掃引速度dfX/dtで掃引す
る。偏向器12Xの偏向角度が一定の割合dθX/dt
で変化する。ここで該一定の割合dθX/dtは既述の
数式4で与えられる。したがって、偏向器12Xに入射
したフレネル干渉縞は偏向面SX(X軸)にそって一定
の偏向角速度dθX/dtで徐々に偏向される。この結
果、該フレネル回折像が変換レンズ10の後焦点面上に
結像してできたヤング縞が、X軸に平行な方向(偏向面
Xにそう方向)に略一定の速度vXで移動していく。こ
こで該速度vXは下記の数式8で与えられる。
【0050】
【数8】vX=ιX・dθX/dt
【0051】ここで、ιXは偏向器12Xからレンズ1
0後焦点面までの距離である。図5Aは、ヤング縞の明
線が偏向器12Xの該動作に基づいてX軸方向に平行な
方向に該速度vXで移動する様子を示している。すなわ
ち図5Aは、点線で示した位置にあったヤング縞明線が
実線で示す位置まで該速度vXで移動したことを示す。
【0052】ヤング縞の移動にしたがい、その明線がフ
ォトダイオード13の受光面13a上に達するとフォト
ダイオード受光強度は高くなり、暗線が達するとフォト
ダイオード受光強度は低くなる。したがって、フォトダ
イオード13の出力レベルはヤング縞明線がフォトダイ
オード受光面に入射するたびにピークに達する。偏向器
12Xの超音波周波数の掃引にしたがいヤング縞が図5
Aに示すように移動する結果、フォトダイオード出力レ
ベルが図5Bに示すように一定の時間間隔ΔTXをおい
てピークに達することになる。つまり、ヤング縞が速度
X(=ιX・dθX/dt)でX軸と平行な方向に移動
した結果、ヤング縞の明線が所定のフォトダイオード位
置に時間間隔ΔTXをおいて到達するのである。したが
って、ヤング縞のX軸方向の明線間距離すなわちX軸方
向の縞間隔ΔLXが下記の数式9で与えられることにな
る。偏向器ドライバー15により調整されている偏向器
12Xの該超音波周波数掃引速度dfX/dtは演算・
制御装置14に記録される。演算・制御装置14はまた
フォトダイオード13の出力値を測定し出力ピークの時
間間隔ΔTXを計測する。演算・制御装置14はこの掃
引速度記録結果dfX/dt及び出力ピーク間隔計測結
果TXから下記の数式9によりX軸方向の縞間隔ΔLX
演算するのである。
【0053】
【数9】 ΔLX=vX・ΔTX=ΔTX・ιX・dθX/dt=ΔTX・ιX・(dfX/dt) ・(λ0/nv)
【0054】ところで演算・制御装置14には、図5B
に示すように、フォトダイオード出力値の時間的変化を
測定できる最大時間的範囲Tmaxすなわち表示面14A
上に表示可能な最大時間的範囲につき一定の制限があ
る。ここで、ヤング縞のX軸方向縞間隔ΔLXに比して
超音波周波数掃引速度dfX/dtが小さすぎるとフォ
トダイオード13の出力ピーク時間間隔ΔTXが該時間
的制限範囲Tmaxを超えて大きくなってしまう。この場
合には表示面14A上には出力ピークが一つも表示され
ないかまたは一つしか表示されないことになるため、ピ
ーク間時間間隔ΔTXを測定することが不可能となる。
そこで、演算・制御装置14は出力ピークが該時間的制
限範囲内に二つ以上現れたか否か判断し、現れていない
と判断された場合には、偏向器ドライバー15を制御し
て超音波周波数掃引速度dfX/dtを大きくする。こ
うして、フォトダイオード13の出力レベルピーク値が
少なくとも二つ以上表示面14A上に表示されるように
し、ヤング縞のX軸方向の縞間隔ΔLXを測定する。一
方、超音波周波数掃引速度dfX/dtが大きすぎる場
合には、ピーク時間間隔ΔTXが演算・制御装置14の
測定時間精度より小さくなりその測定が不可能となる。
そこで、演算・制御装置14はピーク時間間隔がある最
小限界値Tmin以上か否か判断する。そして該最小限界
値Tmin以下と判断された場合には、演算・制御装置1
4は偏向器ドライバー15を制御して超音波周波数掃引
速度dfX/dtを小さくしピーク間時間間隔ΔTXを測
定可能な値(該限界値以上の値)とし、ヤング縞のX軸
方向の縞間隔を測定する。このように、演算・制御装置
14は偏向器12Xの超音波周波数掃引速度を制御し
て、ピーク時間間隔ΔTXを演算・制御装置14の該時
間的制限範囲Tmax以下であって該最小限界値Tmin以上
になるようにし測定可能な状態にしたうえで、縞間隔Δ
Xの測定を行うのである。
【0055】次に、偏向器12Xに超音波を伝搬させる
のを停止するかまたはその超音波周波数fXを一定に維
持したまま、偏向器12Yの超音波周波数fYを一定の
掃引速度dfY/dtで掃引する。この結果、偏向器1
2Yの偏向角θYが一定の割合dθY/dtで変化する。
該dθY/dtは既述の数式5で与えられる。したがっ
て、偏向器12Yに入射したフレネル干渉縞が偏向面S
Y(Y軸)にそって一定の偏向角速度dθY/dtで徐々
に偏向されていく。この結果図5Cに示すように、該フ
レネル回折像が変換レンズ10の後焦点面上に結像して
できたヤング縞が、Y軸に平行な方向(偏向面SYにそ
う方向)に略一定の速度vYで移動していく。なお、該
図5Cは、点線で示す位置にあったヤング縞明線が実線
で示す位置まで該速度vYで移動したことを示す。ま
た、該速度vYは下記の数式10で与えられる。
【0056】
【数10】vY=ιY・dθY/dt
【0057】ここで、ιYは偏向器12Yから後焦点面
までの距離である。
【0058】偏向器12Yの超音波周波数の掃引にした
がいヤング縞が図5Cに示すように移動する結果、フォ
トダイオード出力レベルが図5Dに示すように一定の時
間間隔ΔTYをおいてピークに達することになる。つま
り、ヤング縞が速度vY(=ιY・dθY/dt)でY軸
と平行な方向に移動した結果、ヤング縞の明線が所定の
フォトダイオード位置に時間間隔ΔTYをおいて到達す
るのである。したがって、ヤング縞のY軸方向の明線間
距離すなわちY軸方向の縞間隔ΔLYが下記の数式11
で与えられることになる。
【0059】
【数11】 ΔLY=vY・ΔTY=ΔTY・ιY・dθY/dt=ΔTY・ιY・(dfY/dt) ・(λ0/nv)
【0060】演算・制御装置14は、偏向器ドライバー
15により調整されている偏向器12Yの超音波周波数
掃引速度dfY/dtを記録すると共に、フォトダイオ
ード13の出力値を測定し出力ピークの時間間隔ΔTY
を計測する。演算・制御装置14はこの掃引速度記録結
果dfY/dt及び出力ピーク間隔計測結果ΔTYから上
記の数式11によりY軸方向の縞間隔ΔLYを演算す
る。なお、X軸方向の出力ピーク間隔ΔTXの測定の場
合と同様に、出力ピーク間隔ΔTYの測定においても演
算・制御装置14が偏向器ドライバー15を制御してい
る。すなわち、演算・制御装置14は偏向器12Yの超
音波周波数掃引速度を調整し、出力ピーク間隔ΔTY
計測が可能な所望のフォトダイオード出力値の時間変化
状態を得たうえでその計測を行う。具体的には、偏向器
12Yの超音波周波数掃引速度を調整して、ピーク時間
間隔ΔTYを演算・制御装置14の前記最大時間的制限
範囲Tm ax以下であって前記最小限界値Tmin以上になる
ようにし測定可能な状態にしたうえで、該縞間隔ΔLY
の測定を行うのである。
【0061】演算・制御装置14はさらに、このように
して求めたヤング縞のX軸方向の縞間隔ΔLX及びY軸
方向の縞間隔ΔLYよりヤング縞の間隔ΔL(縞に垂直
な方向における縞明線間距離)及び縞方向角度ψ(縞に
垂直な方向がX軸に平行な方向に対してなす角度)を演
算する。すなわち、図6に示すようにヤング縞の間隔Δ
Lと間隔ΔLX及びΔLYとは下記の数式12で示す関係
にあるのでこの式を演算してヤング縞間隔ΔLを求め
る。
【0062】
【数12】1/ΔL2=1/ΔLX 2+1/ΔLY 2
【0063】また、縞方向ψは数式13で演算する。
【0064】
【数13】ψ=tan-1(ΔLX/ΔLY
【0065】測定物体19の移動量ΔSは既述のよう
に、このヤング縞間隔ΔLから下記の数式14により演
算される。また、前記縞方向角度ψが測定物体19のX
軸方向に平行な方向に対する移動方向を示す。たとえば
図1に示すように、X軸方向(偏向器12Xの軸)が図
1の紙面に沿う方向に延びている場合には、測定物体1
9は搬送装置18の搬送面18a上を、図1の紙面に沿
う方向(X軸方向)に対して角度ψをなす方向に移動し
たことがわかる。
【0066】
【数14】 ΔS=ΔN/M=(λ0・ι)/(ΔL・M)
【0067】以上詳述した測定物体19の移動量及び移
動速度の測定は、図3に示すようなタイミングで行われ
る。まず消去用発光ダイオード7で照射しつつ第一の光
変調器6に消去用の補償電圧Vecと駆動電圧Veをこの
順で加える。次に、光変調器6に書き込み用補償電圧V
wcを加えた後、書き込み用駆動電圧Vwを加える。この
書き込み駆動電圧Vw印加中の時刻tに、偏向器4がΔ
tの間隔をおいて2回レーザ光を測定物体19に照射さ
せることにより、光変調器6にスペックルパターンを二
重記録する。二重記録終了と同時にシャッタ9Cが開い
て読みだし光を光変調器6に照射する。その後、演算・
制御装置14が偏向器ドライバー15を介して偏向器1
2Xの超音波周波数掃引制御を行い、X軸方向のヤング
縞間隔ΔLXを求める。ついで、偏向器12Yの超音波
周波数掃引制御を行いY軸方向のヤング縞間隔ΔLY
求める。求められたΔLX及びΔLYに基づき、演算・制
御装置14はさらにヤング縞間隔ΔL及び縞方向ψを演
算する。該演算結果に基づき、演算・制御装置14はさ
らに該時刻tにおける時間間隔Δtの測定物体19の移
動量ΔS及び移動方向を演算する。演算・制御装置14
はさらに、その時刻tにおける移動速度V(=ΔS/Δ
t)をも演算することができる。このようにして該時刻
tにおける移動量測定が終了すると、所望の時刻t’で
再び同様な動作を行うことにより時間間隔Δt’におけ
る移動量ΔS’が測定され、時刻t’における移動速度
V’(=ΔS’/Δt’)をも求められる。
【0068】ヤング縞間隔ΔLを求めるための偏向器の
超音波周波数の掃引の方法としては、既述のように一方
の偏向器の周波数掃引を停止しながら他方の掃引を行う
ものの他、以下のような方法がある。
【0069】まず、既述の方法と同様に、偏向器12Y
に超音波を伝搬させるのを停止するかまたはその超音波
周波数fYを一定に維持したまま、偏向器12Xの周波
数を掃引速度dfX/dtで掃引しX軸方向のヤング縞
間隔ΔLxを求める。ついで、偏向器12Xの周波数を
掃引速度dfX’/dtで掃引しつつ、偏向器12Yの
周波数をも掃引速度dfY/dtで掃引する。ここで、
該掃引速度dfX’/dtは該掃引速度dfX/dtと等
しくても等しくなくても良い。この場合フレネル回折像
は、偏向器12XによりX軸に平行な方向に角速度dθ
X’/dt(=(dfX’/dt)・λ0/nv)で徐々
に偏向されると同時に、偏向器12YによりY軸に平行
な方向に角速度dθY/dt(=(dfY/dt)・λ0
/nv)で徐々に偏向されていく。このようにフレネル
回折像が偏向器12X及び12Yの両方で同時に偏向さ
れる結果、該フレネル回折像が結像してできたヤング縞
が、X軸方向と平行な方向に速度|vX’|(=ιX・d
θX’/dt)で、またY軸方向と平行な方向に速度|
Y|(=ιY・dθY/dt)で同時に移動することに
なる。ここで、速度vX’及びvYは速度ベクトルであ
り、|vX’|及び|vY|はその大きさとする。したが
ってヤング縞は、図7Aに示すように該速度ベクトルv
X’及びvYのベクトル和である速度ベクトルvXYで移動
することになる。該速度ベクトルvXYは下記の数式15
で与えられる。すなわちヤング縞は、X軸及びY軸の方
向に対して斜めの方向である速度ベクトルvXYの方向に
速度|vXY|で移動する。なお該図7Aは、点線で示す
位置にあったヤング縞明線が実線で示す位置まで該速度
|vXY|で移動したことを示す。
【0070】
【数15】vXY=vX’+vY
【0071】演算・制御装置14は偏向器ドライバー1
5を介して掃引速度dfX’/dt及びdfY/dtを制
御し、装置14の表示面14A内(装置14の時間的制
限範囲Tmax内)にフォトダイオード13の出力ピーク
が2つ以上表示されるようにする。なお、演算制御装置
14は偏向器ドライバー15を制御して出力ピーク時間
間隔が装置14の前記最小限界値Tmin以上になるよう
にもする。このようにして、出力ピーク時間間隔ΔTXY
を計測する。
【0072】図7Bに示すように、ヤング縞は、この出
力ピーク時間間隔ΔTXYの間に、X軸に平行な方向に移
動ベクトルAX’、Y軸に平行な方向に移動ベクトルAY
だけ同時に移動し、その結果としてこれら移動ベクトル
X’及びAYのベクトル和たる移動ベクトルAXY(=A
X’+AY)だけ移動する。この移動ベクトルAxYは、そ
の方向が前記ヤング縞の移動方向(前記速度ベクトルv
XYの方向)を向き、その長さが該方向におけるヤング縞
の明線間距離に等しいものである。ここで、前記移動ベ
クトルAX’の長さ|AX’|は下記の数式16により、
また、前記移動ベクトルAYの長さ|AY|は数式17に
より、求められる。
【0073】
【数16】 |AX’|=vX’・ΔTXY=ΔTXY・ιX・dθX’/dt=ΔTXY・ιX・(d fX’/dt)・(λ0/nv)
【0074】
【数17】 |AY|=vY・ΔTXY=ΔTXY・ιY・dθY/dt=ΔTXY・ιY・(dfY/d t)・(λ0/nv)
【0075】さらに図7Bに示すように、移動ベクトル
XYの長さ|AXY|が以下の数式18により、また、移
動ベクトルAXYの方向として該移動ベクトルAXYのX軸
に平行な方向に対する角度γが数式19により求められ
る。
【0076】
【数18】|AXY2=|AX’|2+|AY2
【0077】
【数19】γ=tan-1(|AY|/|AX’|)
【0078】以上の数式16から19より、ヤング縞の
移動の方向におけるヤング縞明線間距離|AXY|及び該
移動方向のX軸方向に対する角度γが求められる。
【0079】ヤング縞の縞間隔(すなわちヤング縞に垂
直な方向におけるヤング縞明線間距離)ΔL及び縞方向
(縞に垂直な方向)は、該求められたヤング縞の該移動
方向におけるヤング縞明線間距離|AXY|及び該移動方
向角度γより以下のように求められる。
【0080】たとえば図7Bに示すようにヤング縞が移
動ベクトルAXYだけ移動した結果、図8に示すようにヤ
ング縞明線上の点Oが点O’まで移動したとする。前記
移動ベクトル長さ|AX’|、前記移動ベクトル長さ|
Y|、ヤング縞移動方向角度γ、及び、該移動方向に
おけるヤング縞明線間距離|AXY|は既述の数式16か
ら19より求められる。また、X軸方向に平行な方向に
おけるヤング縞間隔ΔLXは、すでに計測されている。
そこで、図8における距離Bが下記の数式20により与
えられる。この結果、ヤング縞間隔ΔL(ヤング縞に垂
直な方向におけるヤング縞明線間距離)が数式21によ
り求められる。
【0081】
【数20】 B2=|AXY2+(ΔLX2−2|AXY|・ΔLX・cosγ
【0082】
【数21】 ΔL=2[s(s−ΔLX)(s−|AXY|)(s−B)]1/2/B
【0083】なお、該数式21においてsとは以下の数
式22を満たすものである。
【0084】
【数22】2s=ΔLX+|AXY|+B
【0085】また、ヤング縞の方向(ヤング縞に垂直な
方向)として該方向のX軸方向に平行な方向に対する角
度ψを考えると、該角度ψは以下の数式23で与えられ
る。
【0086】
【数23】 ψ=90゜−sin-1[(|AXY|/B)sinγ]
【0087】これらの演算を演算・制御装置14が行う
ことにより、ヤング縞の該縞間隔ΔL及び該縞方向ψが
求められる。よって、既述の数式14より測定物体19
の移動量ΔSが求められる。また、該縞方向ψが測定物
体19のX軸方向に平行な方向に対する移動方向を示
す。
【0088】本発明は上述した実施例の光学的変位量測
定装置に限定されることなく本発明の趣旨から逸脱する
ことなく種々の変更が可能である。たとえば、上述の実
施例ではX軸方向の偏向を行ったのちにY軸方向の偏向
を行ったが、この逆でも良い。また上述の実施例では、
二つの偏向器12X及び12Yはその偏向方向(X軸方
向及びY軸方向)が互いに直角をなすように配置されて
いたが、直角でなくても良い。偏向方向が平行でなくな
んらかの角度を有するように配置して、ヤング縞を少な
くとも互いに異なる二方向に偏向できればよい。なお、
偏向器12Xと12Yをその偏向方向(すなわちX軸と
Y軸)がたとえばある角度αをなすように配置する場合
には、半波長板11の代わりに偏光状態を同一の角度α
だけ回転させる機能を有する素子を偏向器の間に配置す
る。二つの偏向方向における偏向特性を互いに同一にす
る必要があるからである。
【0089】上述の実施例では、ヤング縞を少なくとも
互いに異なる二方向に偏向する手段として音響光学偏向
器を用いているが、偏向手段はこれに限られない。例え
ば、ガルバノミラーを用いてもよく、電気光学偏向器、
磁気光学偏向器等を用いても良い。
【0090】上述の実施例では、ヤング縞の変化状態
(移動状態)を検出する手段としてフォトダイオード1
3を用いていたがこれに限られない。フーリエ変換面
(フーリエ変換レンズ後焦点面)上の一点の位置におけ
る光強度及びその変化が測定可能な0次元状の光ディテ
クターであれば良い。さらに、かかる点状光ディテクタ
ーでなくても、フーリエ変換面(フーリエ変換レンズ後
焦点面)上に形成されたヤング縞が変化する状態を検出
できるものであれば良い。
【0091】上述の実施例では光学的変位量測定装置は
固定されており測定物体が移動していたが、この逆でも
よい。すなわち、光学的変位量測定装置が移動してお
り、測定物体は固定されているものでもよい。この場合
には、固定された測定物体の光学的変位量測定装置に対
する相対的な移動量及び移動方向を測定することによっ
て、光学的変位量測定装置の絶対的な移動量及び移動方
向が求められる。たとえば、光学的変位量測定装置を自
動車等移動する物体に載置することにより、この移動す
る物体の移動量及び速度を求めることができる。
【0092】さらに、測定物体にはレーザ光のようなコ
ヒーレント光でなくインコヒーレント光を照射しても良
い。この場合には、スペックルパターンでなく測定物体
の像が光変調器に記録される。こうして変位前後の物体
の像を光変調器に二重記録する。記録した変位前後の物
体の像をコヒーレント光で読み出しフーリエ変換してヤ
ング縞を形成する。これを偏向器により二方向に偏向す
る。この偏向結果を測定することにより測定物体の変位
量及び変位方向を求めることができる。
【0093】また、スペックルパターンを二重記録する
手段としては、強誘電性液晶空間光変調器に限られず、
測定物体変位前の受光パターンを少なくとも変位後の受
光パターンを記録するまで蓄積でき物体変位前後の像を
二重記録することが可能な空間光変調器であればよい。
たとえば、写真乾板でも良い。
【0094】更に、上述の実施例では光を測定物体に照
射させその反射光パターンで物体の変位量及び変位方向
を測定していたが、測定物体の種類等によっては透過光
パターンで測定を行ってもよい。すなわち、測定物体の
透過光に形成された像やスペックルパターンを光変調器
に二重記録させるようにしてもよい。
【0095】測定物体からの透過光または反射光に形成
されたパターンの光強度が小さい場合には、結像レンズ
5と光変調器6との間に公知のイメージインテンシファ
イアを設けて、パターンの光強度を高めた後に光変調器
6の書き込み入射面6Swに入射させるようにしてもよ
い。
【0096】上述の実施例では、He−Neレーザ装置
2からの光の一部を偏向器4で偏向して測定物体19に
照射しスペックルパターンを形成していた。しかし、偏
向器4がなく、He−Neレーザ装置2からの光を測定
物体19に常に照射させ続けるようにしてもよい。この
場合には、ある時刻tにおいて時間間隔Δtをおいて2
回書き込み駆動電圧Vwを光変調器6に印加することに
より、スペックルパターンの二重記録を行う。また、H
e−Neレーザ装置2とは別にパルス状光源たるレーザ
ダイオード(LD)を設けパルス状LD光により測定物
体19を選択的に照射してスペックルパターンを形成さ
せてもよい。
【0097】
【発明の効果】以上詳述したことから明かなように、本
発明の光学的変位量測定装置においては、装置に対して
相対的に変位する測定対象に光照射手段により光を照射
し、測定対象からの透過光または反射光を記録手段に受
光させる。記録手段は測定対象の像を所定の時間間隔を
おいて二重記録し、測定対象と該記録手段(装置)との
相対的変位状態を記録する。この記録手段にコヒーレン
ト光投光手段からのコヒーレント光を照射して記録手段
の該二重記録像を読み出す。該読みだした二重記録像を
偏向手段により少なくとも互いに異なる二方向に偏向す
る。同時に、該読みだした二重記録像をフーリエ変換手
段によりフーリエ変換しフーリエ変換像たるヤング縞を
形成する。したがって該形成されたヤング縞は、該読み
だした二重記録像の偏向に基づき互いに異なる二方向に
移動する。該ヤング縞の該二方向の移動による変化(移
動)状態を検出手段により検出することにより、ヤング
縞の縞方向及び縞間隔を演算する。この演算結果に基づ
いて測定対象の光学的変位量測定装置に対する相対的変
位量及び変位方向を演算する。本発明ではこのように、
ヤング縞を少なくとも互いに異なる二方向に移動させ、
その移動状態(変化状態)を検出してヤング縞の縞方向
及び縞間隔を演算する。したがって、ヤング縞の縞方向
及び縞間隔を求めるのにデータ採取や複雑な比較演算が
不要であるため、短時間で測定をすることができ実時間
測定性に優れている。
【0098】また、フーリエ変換像たるヤング縞を少な
くとも互いに異なる二方向に偏向するための偏向器があ
れば良いので、装置全体の小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる光学的変位量測定装置
を示す光学系統図である。
【図2】本発明で使用される光変調器を拡大して示す断
面図である。
【図3】本発明の実施例にかかる光学的変位量測定装置
の動作タイミングチャートである。
【図4A】本発明で使用される音響光学偏向器を説明す
るための断面図である。
【図4B】本発明においてレンズ10からの光を二つの
互いに異なる方向へ偏向する様子を説明するための斜視
図である。
【図4C】本発明における二つの音響光学偏向器及び半
波長板の配置状態を説明する斜視図である。
【図4D】本発明におけるフォトダイオード13の偏向
器12X及び12Yに対する位置を説明する図であり、
レンズ10側から見た正面図である。
【図5A】本発明においてヤング縞が偏向器12Xによ
り偏向される様子を説明する説明図である。
【図5B】本発明においてヤング縞が偏向器12Xによ
り偏向される結果フォトダイオード13の受光強度が時
間的に変化する様子を説明する図である。
【図5C】本発明においてヤング縞が偏向器12Yによ
り偏向される様子を説明する説明図である。
【図5D】本発明においてヤング縞が偏向器12Yによ
り偏向される結果フォトダイオード13の受光強度が時
間的に変化する様子を説明する図である。
【図6】ヤング縞の縞間隔及び縞方向の演算方法を説明
する図である。
【図7A】本発明においてヤング縞が偏向器12X及び
12Yにより偏向される様子を説明する説明図である。
【図7B】ヤング縞が時間間隔ΔTXYの間に移動する状
態を説明する説明図である。
【図8】ヤング縞の縞間隔及び縞方向の演算方法を説明
する図である。
【符号の説明】
1 光学的変位量測定装置 2 He−Neレーザ装置 3 ハーフミラー 4 音響光学偏向器 6 光変調器 10 フーリエ変換レンズ 11 半波長板 12X 音響光学偏向器 12Y 音響光学偏向器 14 演算・制御装置 15 偏向器ドライバー 16 光変調器コントローラ 17 偏向器コントローラ 19 測定物体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象へ光を照射するための光照射手
    段と、この照射光に基づく測定対象からの反射光または
    透過光を受光して該測定対象の像を所定の時間間隔で二
    重記録し該測定対象の相対的変位を記録する記録手段
    と、該記録手段にコヒーレント光を照射して記録された
    像を読みだすための読みだし用コヒーレント光投光手段
    と、該読み出した像を少なくとも互いに異なる二方向に
    偏向する偏向手段と、該読み出した像をフーリエ変換す
    るためのフーリエ変換手段と、該読みだした像の偏向に
    よる該フーリエ変換像の変化状態を検出し該記録手段と
    該光学的変位量測定装置との間の相対的変位量を求める
    ための検出手段とを備えたことを特徴とする該光学的変
    位量測定装置。
  2. 【請求項2】 前記光照射手段がコヒーレント光を前記
    測定対象へ照射して、該測定対象からの反射光または透
    過光にスペックルパターンを形成させ、該スペックルパ
    ターンを前記記録手段へ二重記録することを特徴とする
    請求項1記載の光学的変位量測定装置。
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