JPH08120281A - メチルナフタレンの製造方法 - Google Patents
メチルナフタレンの製造方法Info
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- JPH08120281A JPH08120281A JP25803794A JP25803794A JPH08120281A JP H08120281 A JPH08120281 A JP H08120281A JP 25803794 A JP25803794 A JP 25803794A JP 25803794 A JP25803794 A JP 25803794A JP H08120281 A JPH08120281 A JP H08120281A
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Abstract
く除去して、インドール含有量の低減されたメチルナフ
タレンを得る。 【構成】 メチルナフタレン及び少量のインドール類を
含むタール油留分を、硫酸洗浄及び蒸留して精製メチル
ナフタレンを製造するに当たり、硫酸洗浄工程でインド
ール濃度を10ppm以下、インドールオリゴマー濃度
を500ppm以下とすると共に、蒸留工程では滞留時
間1〜20時間、塔底温度250℃以下の条件で蒸留し
てインドール含有量が低減されたメチルナフタレンを得
る。 【効果】 インドールを含有しない精製メチルナフタレ
ンを容易に得ることができる。
Description
ナフタレンを回収する方法に関する。
ルナフタレン中には、α−メチルナフタレン、β−メチ
ルナフタレンの他に、ビフェニル、アセナフテン、ジフ
ェニレンオキサイド、インドール等を含んでいる。蒸留
温度範囲にもよるが、α−メチルナフタレンとβ−メチ
ルナフタレンを合わせて60〜90重量%のメチルナフ
タレンを含んでいる。これは、更に精製してメチルナフ
タレンとする他、このような混合物として溶剤、有機合
成原料等として使用される。
が、コールタールを蒸留して得られる粗メチルナフタレ
ンは、一般に薄く着色しており、また蛍光も有してい
る。このような原因となる成分は可及的に除去すること
が望ましい。
チルナフタレンに苛性アルカリを加えてインドールをイ
ンドールアルカリ塩として除去する方法が記載されてい
る。また、特開昭62−153232号公報には、粗メ
チルナフタレンにモノエタノールアミンを添加して抽出
蒸留してメチルナフタレンを分離する方法が記載されて
いる。
去操作を行っても、少量のインドールが残存することは
避けられず、これが蛍光の原因となったりする。そこ
で、前記特開昭61−30536号公報では、苛性アル
カリ処理後のメチルナフタレンを硫酸洗浄、次いで蒸留
することを推奨している。しかし、本発明者らの研究に
よれば、このような処理をしたとしても微量のインドー
ルが残ることが見出された。
フタレンからインドールを効率よく除去して、インドー
ル含有量の低減されたメチルナフタレンを得ることを目
的とする。
レン及び少量のインドール類を含むタール油留分を、硫
酸洗浄及び蒸留して精製メチルナフタレンを製造するに
当たり、硫酸洗浄工程でインドール濃度を10ppm以
下、インドールオリゴマー濃度を500ppm以下とす
ると共に、蒸留工程では滞留時間1〜20時間、塔底温
度250℃以下の条件で蒸留することを特徴とするイン
ドール含有量が低減されたメチルナフタレンの製造方法
である。
少量のインドール類を含むタール油留分(以下、粗メチ
ルナフタレンという)は任意の純度のものを使用するこ
とができるが、インドールの含有量は8%(重量%、以
下同じ)以下、10ppm(重量ppm、以下同じ)以
上、好ましくは1%以下、1000ppm以上とされた
ものがよい。インドールを高濃度で含む粗メチルナフタ
レンから大部分のインドールを除去するには、上記のよ
うに苛性アルカリ処理、抽出、抽出蒸留等をする方法が
ある。
量が低減されたメチルナフタレンは、メチルナフタレン
濃度に関しては60%以上、好ましくは80%以上であ
るものであるが、インドール含有量は10ppm未満、
好ましくは1ppm以下に低減されたものである。
程は、インドール濃度を10ppm、インドールオリゴ
マー濃度を500ppm以下、好ましくはインドール濃
度を5ppm、インドールオリゴマー濃度を400pp
m以下となるように行う。
とは知られているが、この機構は十分に知られていたと
はいえない。本発明者らはこの機構について、詳細に検
討した結果、インドールは酸と接触することにより、イ
ンドールカチオンとなり、そのインドールカチオンがダ
イマー、トリマーと成長し、最終的にはテトラマー以上
のインドールポリマーを形成することが判明した。そし
て、ダイマー、トリマーからなるオリゴマーは、硫酸に
よく溶解するが、メチルナフタレンにも少量溶解する。
また、インドールポリマーは、メチルナフタレン、硫酸
の両者に溶解せず、エマルジョンとして分離されること
を見出した。メチルナフタレンに対する溶解度と温度の
関係を図1に、また、硫酸に対する溶解度と温度の関係
を表1に示す。
%程度が適当であり、薄いと重合が十分に進まない。硫
酸の使用量は、粗メチルナフタレン100部(重量部、
以下同じ)に対し、1〜60部、好ましくは5〜40部
の範囲がよいが、使用量が少量の場合は、比較的に長い
接触時間が必要となる。洗浄は両者を接触させることに
より行うが、通常数分以内で十分である。また、洗浄温
度は高いほど、インドールの低減速度は早いが、常温〜
60℃程度、好ましくは常温程度がよい。
は、硫酸濃度を高めたり、使用量を増やしたり、洗浄温
度を高めたり、接触時間を長くしたりすることにより、
容易に達成できる。インドールオリゴマー濃度を500
ppm以下にするには、温度を下げることが有効であ
り、70℃以下にすることにより達成される。
がインドールポリマーになるように、洗浄を行うことで
ある。すなわち、インドールオリゴマーは、沸点が高
く、蒸留によりメチルナフタレンと容易に分離される
が、本発明者らの研究によれば蒸留操作中にこれが、分
解してインドールとなり、メチルナフタレン中に混入す
ることが見出されたからである。
上記のように少量のオリゴマー等を含むので、蒸留して
精製する。この蒸留工程は、滞留時間1〜20時間、塔
低温度250℃以下の条件、好ましくは滞留時間5〜1
0時間、塔底温度200℃以下の条件で蒸留を行う。滞
留時間が長いと、インドールオリゴマーの分解が起こ
り、メチルナフタレンへのインドールの混入が増大す
る。しかし、短時間の間はインドールの重合が進行する
ので、ある程度の時間は滞留させることがよい。また、
塔底温度が高いほど、オリゴマーの分解が多いのが、必
要以上に低くすることは減圧度を高めることになり不利
である。図2に、インドールをメチルナフタレンに添加
した油について、熱履歴を加えたときの、インドール濃
度と時間との関係を示す。
有量が低減されたメチルナフタレンを得るが、更に純度
を上げたりする必要がある場合は、晶析、吸着等の精製
処理を行うことができる。
有量0.50%)100部と75%硫酸20部とを、硫
酸洗浄槽で、30℃、60秒間、攪拌、接触させて洗浄
し、静置した。これを相分離して、油相(インドール含
有量9.5ppm、インドールオリゴマー308pp
m)99部を得た。次いで、これを蒸留塔に装入し、塔
底温度220℃、平均滞留時間6時間で蒸留を行い、精
製メチルナフタレン(インドール含有量1ppm以下)
95部を得た。
を含有しない精製メチルナフタレンを容易に得ることが
できる。
解度の関係を示すグラフである。
加した油について、インドール含有量と熱履歴時間の関
係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 メチルナフタレン及び少量のインドール
類を含むタール油留分を、硫酸洗浄及び蒸留して精製メ
チルナフタレンを製造するに当たり、硫酸洗浄工程でイ
ンドール濃度を10ppm以下、インドールオリゴマー
濃度を500ppm以下とすると共に、蒸留工程では滞
留時間1〜20時間、塔底温度250℃以下の条件で蒸
留することを特徴とするインドール含有量が低減された
メチルナフタレンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25803794A JP3657635B2 (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | メチルナフタレンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25803794A JP3657635B2 (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | メチルナフタレンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08120281A true JPH08120281A (ja) | 1996-05-14 |
JP3657635B2 JP3657635B2 (ja) | 2005-06-08 |
Family
ID=17314664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25803794A Expired - Fee Related JP3657635B2 (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | メチルナフタレンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3657635B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102268273A (zh) * | 2011-07-18 | 2011-12-07 | 辽宁科技学院 | 一种焦化洗油深加工工艺 |
-
1994
- 1994-10-24 JP JP25803794A patent/JP3657635B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102268273A (zh) * | 2011-07-18 | 2011-12-07 | 辽宁科技学院 | 一种焦化洗油深加工工艺 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP3657635B2 (ja) | 2005-06-08 |
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