JPH08120199A - 強い発光輝度を示す赤外線感知透明膜形成用塗料 - Google Patents

強い発光輝度を示す赤外線感知透明膜形成用塗料

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JPH08120199A
JPH08120199A JP34065494A JP34065494A JPH08120199A JP H08120199 A JPH08120199 A JP H08120199A JP 34065494 A JP34065494 A JP 34065494A JP 34065494 A JP34065494 A JP 34065494A JP H08120199 A JPH08120199 A JP H08120199A
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JP
Japan
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pts
powder
coating
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JP34065494A
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English (en)
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Masahiro Hagiwara
正弘 萩原
Michihiro Tanaka
道広 田中
Akira Nishihara
明 西原
Masaharu Ishiwatari
正治 石渡
Etsuji Kimura
悦治 木村
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強い発光輝度を示す赤外線感知透明膜形成用
塗料を提供する。 【構成】 赤外線感知透明膜形成用塗料が、組成式:
(1−x−y)PbF2 ・xYbF3 ・yErF3
[ただし、重量比で、x:0.1〜0.2、y:0.0
1〜0.04]で表わされ、かつ0.5μm以下の平均
粒径を有する溶融複合弗化物粉末の表面に、けい酸塩ガ
ラスを前記溶融複合弗化物粉末に対する割合で5〜20
重量%融着させてなる蛍光粉末:100重量部に対し
て、金属アルコキシド:金属酸化物に換算して10〜9
00重量%、溶媒:100〜5000重量部、水:20
〜400重量部、加水分解促進用触媒:0.5〜50重
量部を配合し、混合した混合物からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、赤外線感知透明膜の
形成に用いた場合、その膜厚が0.1〜3μmの薄膜で
も、例えば10mW/cm2 の低密度の赤外線照射で30フ
ートランベルト以上の強い発光輝度を示す赤外線感知透
明膜形成用塗料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に赤外線感知透明膜が、例え
ば各種金券や証券などには偽造および変造防止の目的
で、また各種カード類には真偽判定のセキュリティの目
的で適用されている。また、これら赤外線感知透明膜の
形成に用いられている塗料が、例えば特公平3−235
47号公報に記載される通り、基本的に蛍光粉末、水ガ
ラス等の無機結合材、および溶媒の混合物からなり、前
記蛍光粉末として各種の溶融複合弗化物が用いられてい
ることも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年、上記の赤
外線感知透明膜が施される各種商品の印刷の精緻化およ
び色彩色調の多様化はめざましく、これに伴ない、商品
価値の低下を防止する目的で、前記赤外線感知透明膜に
は一段と透明性が要求され、このためには前記赤外線感
知透明膜の膜厚を0.1〜3μm程度に薄膜化する必要
があるが、上記の従来塗料においては、これを用いて赤
外線感知透明膜を形成した場合、その膜厚が0.1〜3
μmの薄膜であっても膜平滑性が悪く、かつ前記塗料を
構成する溶融複合弗化物粉末(蛍光粉末)の発光輝度が
弱いために、例えば10mW/cm2 の低密度の赤外線照射
ではほとんど発光せず、したがって赤外線感知透明膜の
一層の薄膜化の要求には満足に対応することができない
のが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記の従来赤外線感知透明膜形
成用塗料のもつ問題点を解決すべく研究を行なった結
果、蛍光粉末を、組成式: (1−x−y)PbF2 ・xYbF3 ・yErF3 、 (ただし、重量比で、x:0.1〜0.2、y:0.0
1〜0.04)、で表わされ、かつ0.5μm以下の平
均粒径を有する溶融複合弗化物粉末の表面に、けい酸塩
ガラスを前記溶融複合弗化物粉末に対する割合で5〜2
0重量%融着させてなるガラス融着弗化物粉末で構成す
ると共に、これに所定量の無機結合材としての金属アル
コキシドを加え、さらに通常の溶媒、加水分解促進用触
媒、および水を加え、混合してなる混合物からなる塗料
は、これを用いて赤外線感知透明膜を形成した場合、そ
の膜厚が0.1〜3μmの薄膜でも、膜平滑性が良く、
上記溶融複合弗化物からなる蛍光粉末がきわめて強い発
光輝度を示すことから、例えば10mW/cm2 の低密度の
赤外線照射で30フートランベルト以上の実用上十分満
足な発光輝度を示すという研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、組成式: (1−x−y)PbF2 ・xYbF3 ・yErF3 、 (ただし、重量比で、x:0.1〜0.2、y:0.0
1〜0.04)、で表わされ、かつ0.5μm以下の平
均粒径を有する溶融複合弗化物粉末の表面に、けい酸塩
ガラスを前記溶融複合弗化物粉末に対する割合で5〜2
0重量%融着させてなる蛍光粉末:100重量部に対し
て、金属アルコキシド:金属酸化物に換算して10〜9
00重量部、溶媒:100〜5000重量部、水:20
〜400重量部、加水分解促進用触媒:0.5〜50重
量部、を配合し混合してなる混合物からなる、強い発光
輝度を示す赤外線感知透明膜形成用塗料に特徴を有する
ものである。
【0006】なお、この発明の塗料において、これを構
成する溶融複合弗化物粉末のYbF3 およびErF3
割合は、経験的に定められたものであって、YbF3
よびErF3 の割合がそれぞれ0.1未満および0.0
1未満でも、またこれらの割合がそれぞれ0.2および
0.04を越えても所望の強い発光輝度を確保すること
ができず、YbF3 の割合を0.1〜0.2、ErF3
のそれを0.01〜0.04とした場合に強い発光輝度
を示すのである。また、上記の溶融複合弗化物粉末の平
均粒径を0.5μm以下としたのは、その平均粒径が
0.5μmを越えると形成される透明膜の透明性が損な
われるようになるという理由からであり、望ましくは
0.1μm以下の平均粒径とするのがよい。さらに、上
記けい酸塩ガラスの上記溶融複合弗化物粉末に対する融
着割合を5〜20重量%としたのは、その割合が5重量
%未満では結合材である金属酸化物に対するなじみ性お
よび密着性に所望の効果が得られず、一方その割合が2
0重量%を越えると、形成される薄膜表面の平滑性が損
なわれるようになるという理由によるものであり、望ま
しくは7〜15重量%の融着割合がよい。
【0007】さらに、この発明の塗料を構成する金属ア
ルコキシドには結合作用があり、したがってその割合
が、上記蛍光粉末:100重量部に対する割合(以下同
じ)で、かつ金属酸化物に換算して10重量部未満では
高い密着性を有する強固な薄膜を形成することができ
ず、一方その割合が同じく900重量部を越えると粘性
を増し、厚さ:0.1〜3μmの薄膜形成が困難になる
ことから、その割合を、金属酸化物に換算して10〜9
00重量部、望ましくは25〜500重量部と定めた。
なお、上記金属アルコキシドとしては、Si,Al,Z
r、およびTiのメトキシド、エトキシド、プロポキシ
ド、およびブトキシド、並びにこれらの異性体の使用が
望ましい。
【0008】また、溶媒、水、および触媒は、薄膜形成
に不可欠な成分であって、溶媒、水、および触媒のうち
のいずれかの割合が、溶媒:100重量部未満、水:2
0重量部未満、および触媒:0.5重量部未満でも満足
な薄膜の形成が困難であり、一方同じくこれらのうちの
いずれかの割合でも溶媒:5000重量部、水:400
重量部、および触媒:50重量部を越えると形成した薄
膜に亀裂が発生し易くなることから、その割合を、溶
媒:100〜5000重量部、望ましくは100〜30
00重量部、水:20〜400重量部、望ましくは30
〜250重量部、および触媒:0.5〜50重量部、望
ましくは0.5〜30重量部と定めた。なお、上記溶媒
としては、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、エチレングリコール、プロピレングレングリ
コールの使用が望ましく、また上記触媒としては、塩
酸、硝酸、蓚酸、およびアンモニア水の使用が望まし
い。
【0009】さらに、この発明の塗料に、必要に応じて
硬化剤、架橋剤、pH調整剤、消泡剤、および湿潤剤の
うちの1種または2種以上を所定割合で添加し、混合し
ても塗料のもつ特性が何ら損なわれるものではない。ま
た、上記赤外線感知透明膜は、上記塗料を商品に塗布、
印刷あるいはスプレーなどの手段で所定の膜厚でコート
し、必要に応じて加熱して溶媒を除去し、乾燥すること
によって形成される。
【0010】
【実施例】つぎに、この発明の塗料を実施例により具体
的に説明する。原料として、弗化鉛(PbF2 )、弗化
イッテリビウム(YbF3 )、弗化エルビウム(ErF
3 )およびNaとYの複合弗化物(NaYF4 )を用意
し、これら原料を所定の割合に配合し、混合した後、大
気中、800〜1200℃の範囲内の所定の温度に加熱
して溶融し、冷却し、粉砕することにより表1,2に示
される組成式および平均粒径を有する溶融複合弗化物粉
末を形成し、ついでこれらの溶融複合弗化物粉末のそれ
ぞれに、同じく表1,2に示される組成および割合(前
記溶融複合弗化物粉末に対する割合)のけい酸塩ガラス
粉末を加え、大気中、500〜700℃の範囲内の所定
温度に加熱して前記けい酸塩ガラスを溶融し、粉砕する
ことにより前記溶融複合弗化物粉末の表面に前記けい酸
塩ガラスが融着してなるガラス融着弗化物粉末からなる
蛍光粉末A〜Tをそれぞれ製造した。また、比較の目的
で、蛍光粉末Uとして、同じく表2に示される組成式お
よび平均粒径を有する溶融複合弗化物粉末を用意した。
ついで、これらの蛍光粉末A〜Uのそれぞれに、表3,
4に示される割合で無機結合材としての金属アルコキシ
ド、溶媒、水、および触媒、さらに無機結合材としての
Na2 O−SiO2 系水ガラスを配合し、混合分散する
ことにより本発明塗料1〜20および従来塗料をそれぞ
れ調製した。
【0011】つぎに、この結果得られた各種の塗料を、
PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム基板に
塗布し、100℃で乾燥して、表5,6に示される厚さ
および蛍光粉末含有量の赤外線感知透明薄膜を形成し、
この赤外線感知透明薄膜の透明性を評価する目的で、波
長:550nmにおける光透過率を測定し、この測定結果
を、表5,6に前記基板として用いたPETフィルムの
光透過率:89%に対する相対比として示し、さらに上
記赤外線感知透明薄膜の発光輝度を評価する目的で、9
80nmの波長の赤外線を、それぞれ10mW/cm2 および
100mW/cm2の密度で照射し、発光輝度を測定し、こ
の測定結果も表5,6に示した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
【表5】
【0017】
【表6】
【0018】
【発明の効果】表1〜6に示される結果から、すぐれた
透明性を確保するために厚さを0.1〜3μmに薄くし
ても、本発明塗料1〜20を用いて形成された赤外線感
知透明薄膜においては、従来塗料を用いて形成されたそ
れに比して、100mW/cm2 の高密度の赤外線照射は勿
論のこと10mW/cm2 の低密度の赤外線照射でも一段と
強い発光輝度を示すことが明らかである。上述のよう
に、この発明の塗料によれば、透明性を確保するために
厚さが0.1〜3μmの薄膜にしても、例えば10mW/
cm2 の低密度の赤外線照射で、実用上何らの問題もない
十分な発光輝度を示す赤外線感知透明膜を形成すること
ができるので、透明性が必要とされる各種商品への赤外
線感知膜の適用が可能となるなど工業上有用な効果がも
たらされるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石渡 正治 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社中央研究所内 (72)発明者 木村 悦治 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式: (1−x−y)PbF2 ・xYbF3 ・yErF3 、 (ただし、重量比で、x:0.1〜0.2、y:0.0
    1〜0.04)、で表わされ、かつ0.5μm以下の平
    均粒径を有する溶融複合弗化物粉末の表面に、けい酸塩
    ガラスを前記溶融複合弗化物粉末に対する割合で5〜2
    0重量%融着させてなる蛍光粉末:100重量部に対し
    て、 金属アルコキシド:金属酸化物に換算して10〜900
    重量部、 溶媒:100〜5000重量部、 水:20〜400重量部、 加水分解促進用触媒:0.5〜50重量部、 を配合し混合してなる混合物からなることを特徴とする
    強い発光輝度を示す赤外線感知透明膜形成用塗料。
JP34065494A 1994-10-24 1994-10-24 強い発光輝度を示す赤外線感知透明膜形成用塗料 Withdrawn JPH08120199A (ja)

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